題名 | ラチェット形状の人工ピンを導入した超伝導膜の特性に関する検討 |
著者 | *藤原 圭太, 原田 直幸, 内藤 裕志 (山口大学大学院) |
Page | p. 583 |
Keyword | 超伝導材料, 臨界電流 |
Abstract | 超伝導体の臨界電流密度はピンニングセンターと量子化磁束の相互作用によって決定される。よってこのピンニングセンターを人工的に導入することで臨界電流密度をコントロールすることが可能であると考えられる。そこで本研究では非対称のラチェット形状を持つ人工ピンニングセンターを導入することで臨界電流密度に異方性を持たせるため、量子化磁束が人工ピンに侵入した場合のシュミレーションを行なうことにより特性の検討を行なった。 |
題名 | 非対称人工ピンの導入と特性の検討 |
著者 | *白川 悠, 藤原 圭太, 原田 直幸, 浅田 裕法, 内藤 裕志 (山口大学大学院) |
Page | p. 584 |
Keyword | 超伝導材料, 臨界電流 |
Abstract | 超伝導体に無損失に電流を流すことができるのは超伝導体内部のピンニングセンターと量子化磁束の相互作用によるものである。このピンニングセンターの形状や分布を変化させることで、臨界電流密度をコントロールすることが可能であると考えられる。これまで非対称な人工ピンを超伝導体へ導入することでピンニング力が非対称に作用し、通電方向によって異なる臨界電流密度を持つ超伝導素子の検討を行ってきた。 本報告では2次元的な非対称人工ピンの導入と磁束線のピン止め特性の検討を行った結果について述べる。 |
題名 | 多結晶シリコン結晶粒成長における核生成の効果 |
著者 | *白井 洋行, 河本 直哉 (山口大学大学院), 部家 彰 (兵庫県立大学大学院), 三好 正毅 (山口大学大学院), 松尾 直人 (兵庫県立大学大学院), 只友 一行 (山口大学大学院) |
Page | p. 585 |
Keyword | 多結晶シリコン, 結晶粒成長, 核生成 |
Abstract | 我々は折り曲げ持ち運ぶことの可能なフレキシブル・ディスプレイ実現のため、多結晶シリコン(polycrystalline silicon, poly-Si)薄膜の低温成長法の検討をおこなっている。固相、並びに溶融過程を含むレーザ照射を組み合わせることによりpoly-Si結晶粒の結晶化を行った場合、固相成長をレーザ照射の前におこなった方が、その逆の場合と比べ良い結晶性を示した。この結果は、核生成、並びに初期の結晶粒成長を固相でおこない、これにレーザ照射をおこなったほうが、逆の場合と比べ良い結晶性を示すことを示している。本研究の目的は、poly-Si結晶粒成長における核生成の効果について検討することである。 |
題名 | ポリカーボネート基板上における低温多結晶シリコン薄膜の成長とその解析 |
著者 | *伊藤 一希 (山口大学大学院理工学研究科), 今村 哲也 (帝人), 中川 豪 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 河本 直哉 (山口大学大学院理工学研究科), 富澤 由香 (帝人), 浅野 種正 (九州大学大学院システム情報科学研究科), 只友 一行 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | p. 586 |
Keyword | 低温多結晶シリコン薄膜, ポリカーボネート |
Abstract | 光学的、機械的特性に優れ、しかもコストがポリイミド(PI, polyimide)よりも安価なポリカーボネート(PC, polycarbonate)は低温poly-Si薄膜のポリマー基板として適している。特にPCはDVDやCDの材料として用いられているなど光学的特性に関して非常に優秀であり、また異方性がないため、LCD等のディスプレイ材料として非常に魅力的である。しかし、一般的なPCのガラス転移点(Tg)はポリエチレンテレフタレート (PET, polyethylene terephthalate)よりは若干高いがほぼ同等であり、ポリエーテルサルフォン(PES, polyethersulphone)やPI等よりも低いため、低温poly-Si薄膜形成が難しく、過去に報告された例はほとんどない。本研究の目的は、市販のPC基板上における紫外レーザ照射によるpoly-Si薄膜を報告するとともに、レーザ照射時におけるpoly-Si薄膜の膜剥がれに関してポリマーの熱的物性の観点から考察をおこなうことである。 |
題名 | Si(100)表面近傍における3d遷移金属の拡散に関する第一原理解析 |
著者 | *清水 貴俊, 重松 芳紀 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科), 末岡 浩治 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科) |
Page | p. 587 |
Keyword | Si(100) |
Abstract | LSI製造工程においてSiウェーハに3d遷移金属が侵入すると,ウェーハ表面からデバイス領域まで容易に拡散し, デバイスの特性が劣化する.Si結晶中において3d遷移金属は格子間位置であるTサイトからHサイトに移動し,これを繰り返すことで拡散する.これに対し,Si(100)表面はダイマー構造をとる.そのため,Si(100)表面において,金属原子はSi結晶中と異なる拡散障壁を有すると考えられる.本研究では,Si(100)の最表面から深さ方向への金属原子の拡散障壁を第一原理計算手法で計算した. |
題名 | SiO2結晶中の不純物原子の拡散機構に関する第一原理解析 |
著者 | *難波 貴正 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科機械情報システム工学専攻), 末岡 浩治 (岡山県立大学情報工学部情報通信工学科) |
Page | p. 588 |
Keyword | SiO2 |
Abstract | 近年,LSIの構成要素であるゲート酸化膜 (SiO2)およびSi基板への汚染金属の拡散といった問題が顕在化してきている.ところが,SiO2中の汚染金属の拡散に関しては不明な点が多い.本研究では代表的な汚染金属であるCr,Fe,Ni,Cuやドーパントとして使用されるBやPに注目し,第一原理計算によりSiO2結晶中の不純物原子の安定性と拡散機構について解析した.なお本研究では,SiO2の計算モデルとしてアモルファスSiO2と比較的近い密度を持つ高温クリストバライト,およびSi/SiO2界面において最安定と考えられるαクォーツを採用した. |