題名 | 高分子材料の空間電荷分布と構造の同時測定 |
著者 | *布野 竜二 (松江工業高等専門学校 電子・情報システム工学専攻), 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信 (豊橋技術科学大学), 穂積 直裕 (愛知工業大学) |
Page | p. 569 |
Keyword | 空間電荷, マクスウェル応力, パルス静電応力法, 厚さ測定 |
Abstract | 空間電荷分布測定技術の一つであるパルス静電応力(PEA: Pulsed Electro-Acoustic)法は電気電子機器の絶縁材料等の性能・信頼性評価に利用されている。絶縁材料の空間電荷分布を測定する場合には,通常,測定電極と試料の音響的コンタクトを得るために荷重を加える。そのため軟らかい試料では測定時に加える荷重と高電界印加によるマクスウェル応力により厚さ変形が起こる。この場合,電界等の測定条件が不明確となる場合も考えられる。そこで,本研究では,PEA法を用いた空間電荷分布測定装置に,音響インピーダンス顕微鏡(1)の機能を付加することで,空間電荷分布と試料厚さを同時に測定できる装置の試作を行ったので報告する。 |
題名 | 空間電荷分布の2次元リアルタイム測定 |
著者 | *益田 直弥, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校) |
Page | p. 570 |
Keyword | 空間電荷, 2次元, リアルタイム, マトリックススイッチ, 走査型 |
Abstract | 空間電荷分布測定は,絶縁材料内部に蓄積する電荷分布を測定する技術であり,電気・電子機器の絶縁材料の性能評価等に利用されている。測定方法の中でもパルス静電応力(PEA)法は広く利用されている。絶縁材料中の空間電荷は3次元に分布し,かつ過渡的に変化する可能性が高いため,多次元かつ短時間間隔で測定可能な装置の開発が望まれている。現在開発されている2次元空間電荷分布測定装置は,複数のセンサ信号を同時に測定・記録するために装置コストが掛かる。そこで,短時間で複数のセンサ信号を切り替え可能なセンサ走査型の測定装置を製作し,測定結果を2次元リアルタイムで表示するソフトウェアの開発を行ったので報告する。 |
題名 | 交流電界下におけるエポキシ樹脂の空間電荷測定 |
著者 | *高尾 透 (松江工業高等専門学校), 石原 裕基 (島根電工株式会社), 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校) |
Page | p. 571 |
Keyword | 空間電荷, 線-平板電極, パルス静電応力, 交流電界, エポキシ樹脂 |
Abstract | パルス静電応力(PEA)法を用いた線−平板電極系における不平等電界下での空間電荷分布形成に関する調査・検討を行ってきた。絶縁破壊に関する研究として,同様にトリーイングに関する研究が行われている。最近,山野らにより,エポキシ樹脂中への添加物[フタロシアニン,アントラセン]が電気トリーの成長を抑制させる報告がなされている。この報告を受けて,エポキシ樹脂へのこれら添加物が不平等電界下での空間電荷形成に与える影響について,PEA法による調査を行うことにした。ここでは,それぞれの試料に直流・交流高電圧を印加し,空間電荷信号の測定を行った結果を報告する。 |
題名 | グラファイト表面における金属原子の安定性に関する第一原理計算 |
著者 | *信江 年哉, 末岡 浩治 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科) |
Page | p. 572 |
Keyword | グラファイト |
Abstract | グラファイト表面におけるCu, Ni, Crなどの金属原子の安定性を第一原理計算により解析した.その結果,Uサイト,Vサイトともに計算したすべての金属原子は,(10-10)表面において安定であるという結果が得られた.また,(10-10)表面モデルにO原子が存在する場合,吸着エネルギEは清浄な(10-10)表面における吸着エネルギEに比べ,小さくなることがわかった.このことから,現実の表面ではO原子がグラファイトと金属原子の結合を阻害していると考えられる.したがって,グラファイト表面にあるO原子を除去することによって,金属原子との密着性は高まると考えられる. |
題名 | Al2O3人工ピン導入によるBi-2212相超電導単結晶の高Ic化 |
著者 | *竹谷 政彦, 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校/電子制御工学科) |
Page | p. 573 |
Keyword | Bi-2212, 単結晶, ピンニングセンタ, 臨界電流 |
Abstract | Bi-2212相超電導単結晶に粉末Al2O3をピンニングセンタとして導入し、臨界電流を向上させることを試みた。その際に、Al2O3の浸透熱処理温度200℃〜700℃の間で変化させ、ピンニングセンタの形成と超電導特性(臨界温度・臨界電流)に与える影響を測定・評価したところ、Al2O3の浸透熱処理温度を300℃〜500℃にすると 単結晶にAl2O3が浸透し、超電導特性が劣化しないことが明らかになった。 |
題名 | 部分溶融法によるSm系超電導体の形状依存性 |
著者 | *高橋 俊之 (松江工業高等専門学校/電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校/電子制御工学科) |
Page | p. 574 |
Keyword | Sm系超電導体, 部分溶融法, 臨界電流密度, ピンニングセンタ |
Abstract | 酸化物超電導体を工学的に応用するためには超電導体の大電流化が不可欠であり、超電導体中に発生した磁束の移動を拘束するピンニングセンタを形成することが重要な課題である。本研究室では部分溶融法によりSm系超電導体内部にピンニングセンタを微細分散させた試料を作製している。しかし部分溶融法を行うと試料には自重による変形が発生する。そこで本研究では超電導体の形状の違いによる特性への影響を調べ検討した。 |
題名 | 高品質Bi系超電導厚膜の熱処理条件の検討 |
著者 | *川上 倫志, 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校/電子制御工学科) |
Page | p. 575 |
Keyword | Bi系超電導体, 厚膜, 化学溶液法, 温度勾配 |
Abstract | 本研究では、化学溶液法による高品質なBi系超電導厚膜を作製した。熱処理時、半溶融状態から焼結温度まで降温する際の温度勾配が異なる試料を作製し、厚膜の結晶性と超電導特性に与える影響を調べた。4端子抵抗法により抵抗-温度特性および電流-電圧特性の測定を行い、超電導転移温度および臨界電流の評価を行なった。温度勾配を1℃/minとすることで、結晶性が良好で臨界電流の高い厚膜を形成することができた。 |