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平成22年度 (第61回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1702  16. 計測-(2)
日時: 2010年10月23日(土) 10:30 - 11:48
部屋: 情報工学部棟 2203室 (→地図)
座長: 坂口 浩一郎 (岡山県立大学)

16-7 (時間: 10:30 - 10:43)
題名有効電力法による2層超電導コイルのクエンチ保護試験
著者*大塚 達也, 合田 真人, 浅井 航, 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学)
Pagep. 517
Keyword有効電力法, クエンチ, 超電導コイル
Abstract超電導応用機器を実用化するにあたっての大きな課題としてクエンチ現象がある.それは擾乱による常電導領域の発生であり,過大な発熱を伴うため焼損等の事故を引き起こす恐れがある.それを防ぐために早期確実にクエンチを検出し通電電流を遮断およびエネルギーを回収することでクエンチ後の発熱を抑制するシステムが必要となる.著書らはこれまでに有効電力法に基づくクエンチ保護システムを提案している.本稿では,変圧器などの複数のコイルが組み合わされた超電導コイルへの適用を想定し,2層超電導コイルのクエンチ保護試験を行ったので,その結果について報告する.

16-8 (時間: 10:43 - 10:56)
題名複数時期の衛星画像データに対する混合画素の占有率推定法の考察
著者*伊藤 征嗣, 小黒 剛成 (広島工業大学/環境学部)
Pagep. 518
Keyword衛星画像, ミクセル, 非線形ミクセルモデル, 近傍画素フィルタ

16-9 (時間: 10:56 - 11:09)
題名広帯域雑音変調を併用したアダプティブ走査における地表面観測精度の検証
著者*北中 佑弥 (島根大学大学院総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 519 - 520
Keyword広帯域雑音変調, アダプティブ走査, TRMM, PR, 地表面観測
Abstract1997年11月にTRMM(熱帯降雨観測衛星)が打ち上げられた. TRMMにはPR(降雨レーダ)をはじめとする3つの気象観測装置が搭載されている.PRは,降雨の有無に関わらず同一の走査法を使う手法で観測されており,降雨観測として考えると無駄が多い.そこで,将来の観測機器への応用を念頭におき,測定精度の向上や省エネルギー化を目的にして,降雨域に観測を集中するアダプティブアンテナ走査の研究が行われてきた.最近の研究では,少ないエネルギーで地表面のデータを取得するために,降雨のないと判定されたビーム方向に広帯域雑音変調を施したパルスの使用が検討されたが直下方向での有効性に問題があった.本研究では広帯域雑音変調を用いたアダプティブ走査の有効性を,特に地表面観測を念頭においてシミュレーションにより検討する.

16-10 (時間: 11:09 - 11:22)
題名高分解能多偏波・2周波SARにおけるスペックルの統計的特性
著者*森川 裕一 (島根大学総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 521 - 522
KeywordSAR, スペックル, 偏波
Abstract本研究ではSARの強度データのスペックルに着目し,単偏波での強度データを用いたスペックルの統計的特性とHH-VV偏波の強度間の相関係数を併用したターゲット検出・分類への応用について検討をおこなった. この結果,各指標は地表における散乱体の特性を表すことがわかり,これらを併用することで土地利用分類やターゲット検出への応用の可能性が示唆される.特にX-bandの偏波間相関係数は分布の分離度が高いため,ターゲットの検出・分類への応用が期待される.

16-11 (時間: 11:22 - 11:35)
題名SGLI観測を想定した汽水域懸濁物質起源推定のシミュレーション
著者*大森 康裕 (島根大学大学院総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志, 三瓶 良和 (島根大学総合理工学部), 瀬戸 浩二 (島根大学汽水域研究センター)
Pagepp. 523 - 524
KeywordSGLI, 懸濁物質, 汽水, TOC, C/N
Abstract汽水域は淡水と海水が混じり合う水域であり,定点や船舶を用いた水質等の観測が行われてきたが,汽水域のような広大で変化の激しい場所の観測には限界があった.そこでリモートセンシング技術によって,クロロフィルaや濁度の推定が行われてきた.しかし汽水域のより深い理解のためには濁りの元となる懸濁物資の起源を推定することが重要である.汽水域ではその独自の環境から,同じように濁っていてもその原因は異なっているためである.そしてその起源推定により,汽水域での水流や,懸濁物質と気象条件の関連などの議論が深まると期待される.本研究では,島根県東部に位置する宍道湖と中海を実験サイトとし, SGLIによる観測を想定した懸濁物質起源推定のシミュレーションを,分光放射計で測定した水の反射率と採取した懸濁物質から行った.

16-12 (時間: 11:35 - 11:48)
題名MODISを用いた濁度マッピングシステムによる宍道湖・中海の濁度分布解析
著者*遠藤 譲 (島根大学大学院総合理工学研究科), 下舞 豊志, 古津 年章 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 525
KeywordMODIS, 汽水湖, 宍道湖, 中海, 濁度
Abstract宍道湖・中海は,近年水質が横ばいから悪化傾向にあり,COD(化学的酸素要求量)や窒素・リンなどの含有量が環境基準値を満たしていない.そこで,環境保全のために宍道湖・中海の環境モニタリングが必要と考えられる.モニタリング方法としては,広範囲かつ定期的な観測が可能な衛星リモートセンシングが有効であると考えられる.これまでの我々は,衛星搭載光学センサMODISを用いて,凖リアルタイムで宍道湖・中海の濁度マップを作成し,Webに公開するというモニタリングシステムを開発してきた.今回はこのシステムによって作成された濁度マップの中で特徴的なシーンを抜き出し,その前後の現場観測データなどを用いて,特徴的な濁度分布の原因について考える.