題名 | 非線形光電子能動デバイスの多重拡散結合系におけるカオスの機能的応用〜信号伝達の試み〜 |
著者 | *新井 裕 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻) |
Page | p. 502 |
Keyword | カオス, 信号伝達 |
Abstract | 近年、生体脳内でカオスが観測された。カオスとは、周期的でなくランダムでもない、複雑な予測できない現象のことであり、その特徴として,軌道有界性を持つ,軌道不安定性を持つ,不変測度が存在する,などが挙げられる。本研究は生物の脳の持つ柔軟な情報処理能力においてカオスが重要な役割を果たしているのではないかという考えの下,その機能性に発見論的にアプローチしていくことを目的としている。本論文ではその足がかりとして、D-SEED素子を用いた信号伝達について述べる。 |
題名 | テラヘルツ波面制御デバイスの開発 |
著者 | *別府 慶治, 紀和 利彦, 塚田 啓二 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | p. 503 |
Keyword | テラヘルツ波, 波面制御, フェーズドアレー |
Abstract | THz波を利用したイメージング技術が急速に進展しており,それに伴う新たなTHzコンポーネントへの需要が高まっている.その1つとして,我々はTHz波の放射波面を電気的に制御できるTHz波発生素子を提案した.この発生素子は,サファイア基板を用いたMOSキャパシタ構造であるが,基板側からフェムト秒レーザーを照射することでTHz波が発生する.その放射方向はフェーズドアレー効果によりレーザーの入射角に依存していたが,電極部分をアレー化してバイアスパターンを形成することで,電気的制御によるTHz波面制御を目指した.本研究では,THz放射波面のシミュレーションを行った.この結果から,発生素子による波面制御が可能であることが示唆された. |
題名 | 大口径光ファイバにおける二重モード伝搬の観察 |
著者 | *前田 隆志, 吉川 学 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | p. 504 |
Keyword | モード, ファイバ |
Abstract | 従来、通信用のコア径50μmのグレーデッドインデックス型多モード光ファイバでは選択的なモード伝送が可能であることを報告してきた(1)。 コア径200μmの大口径ファイバにおいて、ファイバ長が約1mの場合でもモードの伝送ができることを報告した(2)。ところで大口径ファイバでは、より多くのモードが伝搬されると考えられる。もしもモードを分けて伝搬させることが可能ならば、モード多重伝送などに応用できる。そこで、今回は、二重モードを用いての実験を試みた。 |
題名 | 試行駆動による有機EL素子劣化改善のメカニズム |
著者 | *野村 佳史 (近畿大学大学院), 岡田 和之 (近畿大学工学部) |
Page | p. 505 |
Keyword | ディスプレイ, 有機薄膜, 発光素子, 寿命 |
Abstract | 有機EL素子を一定電圧で駆動した後、電圧を上昇して駆動する試行駆動方式において劣化特性の改善が観られた。本研究では、試行駆動による素子劣化改善のメカニズムを検討した。 |
題名 | シングルモードファイバの近似モードに対する遠方界のサイドローブ特性 |
著者 | *小倉 敏敬, 信吉 輝己 (岡山理科大学/工学部) |
Page | p. 506 |
Keyword | 光ファイバ, 遠方界, サイドローブ, スーパーガウス関数, ハンケル変換 |
Abstract | シングルモードファイバの近似モード関数としてスーパーガウス関数を用いることを提案し、その精度について検討した後、遠方界のサイドローブ特性について報告している。スーパーガウス関数はガウス近似を含んでいることから従来のガウス近似の特性をすべて含んでいる。解析的取扱いを導入するために、A.W.Snyderらによって用いられたスムースドアウト関数を利用することで、ハンケル変換における解析性について検討している。 |
題名 | CGHを用いた3次元像の再生 |
著者 | *松尾 悟志 (徳山工業高等専門学校 情報電子工学専攻), 原田 徳彦 (徳山工業高等専門学校 情報電子工学科) |
Page | p. 507 |
Keyword | CGH |
題名 | 液滴に対する光圧作用の実験的検討 |
著者 | 香川 直己, 西川 正敏, *安藤 雅章 (福山大学/工学部) |
Page | p. 508 |
Keyword | 光圧, 液体, 勾配力, 非接触, 運動制御 |
Abstract | ある媒質に光を照射すると境界における屈折率差により光圧が発生する。筆者らは光ファイバから照射するレーザ光の光圧を用いて微小物体を運動制御する研究を行っている。前年度の研究では、液体にレーザ光を照射させることによる液体の湧出を報告し、光圧作用の可能性を示した。今回、数μmの微量な液滴を光圧の勾配力成分によって運動制御することを考え実験を行ったので報告する。 |