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平成22年度 (第61回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1102  21. コンピュータネットワーク-(1)
日時: 2010年10月23日(土) 10:30 - 11:35
部屋: 学部共通棟(北) 8104室 (→地図)
座長: 重安 哲也 (広島国際大学)

21-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名Firewallを考慮したストリーミング向けALMの拡張
著者*小林 明日美, 日下 卓也 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 340
KeywordFirewall, アプリケーションレベルマルチキャスト
Abstract近年のインターネットの普及やコンピュータの性能向上に伴い,アプリケーションレベルマルチキャスト(ALM)を用いた動画や音声などのストリーミング配信の需要が増加している.これには配信経路が木構造であるALMが用いられることが多い.既存のALMではFirewallやNATルータにより保護されているノード(以降これらをFWノードと呼ぶ)の存在により,経路木に参加可能なノード数が制限されるという問題点がある.われわれは,経路木構築時のセッションの確立手順を工夫することによりFWノードを中継ノードにする方法を提案した.しかし,この方法では新規ノードを経路木に参加させる際,場合によっては中継ノードとなったFWノード(中継FWノード)に孫ノードをつけることができない.本稿では中継FWノードが存在する場合に経路木に参加可能なノード数を増やすことを目的として,この問題を解決するALMの拡張を行う.

21-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名BitTorrentを用いたビデオオンデマンドシステム
著者*上寺 龍介 (広島大学 大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学 大学院工学研究院)
Pagep. 341
KeywordP2P, VOD, BitTorrent
Abstract近年,ビデオオンデマンド(VOD)システムの利用者が急増し,サーバの負荷が増大している. VODシステムにP2Pを導入することで負荷分散できるが,不人気な動画を視聴する際に性能が悪くなるという問題もある. 本研究ではBitTorrentを用いたVODシステムを想定し、上記の問題を解決するために、ピアが自律的にネットワーク中で不足しているピースを推測し、サーバから供給する手法を提案する。 そして、提案手法の性能をシミュレーションを通して評価する。

21-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名P2Pコンテンツ配信におけるLouらの共謀者検出法の改良
著者*Ervianto Abdullah (広島大学大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学大学院工学研究院)
Pagep. 342
KeywordP2P, 共謀者, コンテンツ配信
Abstractピア・ツー・ピア(P2P) 型コンテンツ配信における 重要な課題の一つに,対価を支払わない不正ダウンロー ドを如何にして抑制するかという問題がある.その解決 法の一つとして,積極的なコンテンツ汚染という手法が Lou らによって最近提案された[1].ただしこの手法の 下でコンテンツを保護するためには,コンテンツを不正 に漏えいするピア(共謀者) を可能な限り速やに検出し, ネットワークから排除する必要がある.本稿では,Lou らによって提案された共謀者検出法を改善し,検出速度 の大幅な向上を実現する.

21-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名評価者の信頼性を考慮した分散ネットワーク上の評判管理手法
著者*西川 拓哉 (広島大学 大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学 大学院工学研究院)
Pagep. 343
KeywordP2P, 信頼性, 評判
Abstract近年,拡張性と耐故障性に優れたピア・ツー・ピア(P2P)ネットワークが注目されている.しかし,P2Pネットワークは匿名性が高く,ピアの信頼度を正確に評価することが困難である.本稿では評判自体の信頼性も考慮に入れたピアの信頼度評価手法を提案する.この手法はKamvarらが提案したEigenTrustに改良を加えたものである.シミュレーション結果から,提案手法はEigenTrustに比べて正確な評価ができ,メッセージの送信量も少なく抑えられることがわかった.

21-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名遅延付きマルチキャスト送信を利用したファイル配送
著者李 胥峰, *王 明東, 趙 悦 (広島国際学院大学 工学研究科)
Pagep. 344
Keywordマルチキャスト, UDP, TCP, ファイル配送
Abstract同じデータを複数の目的地に配送する場合、マルチキャストを利用すれば、トラフィック量が少なくなるが、UDP通信を使用するのでデータロスが発生してしまう。ロスしたデータをTCPで再送する場合、総転送時間はUDP通信時間とそれぞれの目的地へのTCP通信時間の和となる。UDP送信時に遅延を入れることによって、ロス率が低くなり、TCPでの再送時間が短くなるが、その分UDP送信時間が長くなる。本稿は、遅延時間とロス率の関係を解析し、実験によって得られた各帯域幅サンプルにおける最適な遅延時間を基に、最適遅延時間関数を導き出す。この関数を用いてマルチキャスト送信時の遅延を自動制御することによって、総転送時間を短縮する方法を提案し、データ転送の例を用いてその有効性を示す。