題名 | 漏れ波アンテナとしてのSIW型CRLH線路の検討 |
著者 | *水守 康暢 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 電子情報通信工学専攻), 大久保 賢祐, 岸原 充佳, 山北 次郎 (岡山県立大学) |
Page | p. 181 |
Keyword | 右手/左手系複合伝送線路, SIW, 漏れ波アンテナ, ビーム走査, マイクロ波 |
Abstract | 遮断領域導波管のもつ等価的に負の誘電率と直列に装荷された容量性素子による等価的に負の透磁率によって動作する右手/左手系複合伝送線路(CRLH-TL)が提案されている. 最近, 主導波管にSIW(Substrate Integrated Waveguide) [1],[2]を用い, 上部導体に設けたスロットとその上部に配置した浮遊導体によって直列容量を構成した平面回路で構成されるCRLH-TLが提案され[3], 10GHz程度以上およびミリ波帯におけるCRLH-TLの基本構造のひとつとして期待されている. また,露出した浮遊導体からの放射を積極的に利用した漏れ波アンテナへの応用が提案され[4]その放射特性の周波数依存性が数値計算および実験で明らかにされている[5]. 本稿では数値計算によって放射量の増加が見込めるスロットおよび浮遊導体の寸法の組み合わせを検討する. |
題名 | リッジ形スタブを用いた左手系SIWの設計 |
著者 | *池田 大輔, 岸原 充佳, 大久保 賢祐 (岡山県立大学 情報工学部), 太田 勲 (兵庫県立大学) |
Page | p. 182 |
Keyword | 左手系伝送線路, 左手系媒質, SIW, マイクロ波 |
Abstract | 近年,左手系媒質は,通常の媒質では実現が不可能な新しい電磁気現象を創り出すことができることから,多くの研究者の関心を惹きつけている.新しい左手系導波管の構成法として遮断領域にある方形導波管を2段に重ね,その共通の幅広面に周期的に設けたリッジ導波管状の導波路を介して両導波管を接続した構造が提案されている.本研究では,方形導波管の代わりに誘電体基板集積導波路(SIW)を用いた構造で上記左手系導波路を設計し,左手系導波特性の確認を行ったので報告する. |
題名 | インタディジタルギャップを用いたトリプレート型CRLH-SIWの設計 |
著者 | *別府 亮佑 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科電子情報通信工学専攻), 岸原 充佳, 大久保 賢祐 (岡山県立大学), 太田 勲 (兵庫県立大学) |
Page | p. 183 |
Keyword | インタディジタル, CRLH, トリプレート, 右手・左手系, SIW |
Abstract | 近年,蛇行したインタディジタルギャップで直列容量を構成したCRLH-SIWが提案されている.この構造により,平面基板単層でCRLH-SIWが実現できる.また本CRLH-SIWの開放構造に起因する放射を抑制したトリプレート構造が提案されている.しかし,以前の論文では,0.01mm以下のインタディジタルを用いてバランス条件を満足させている.そこで本稿では,インタディジタルギャップ寸法を大きく選定したトリプレート型CRLH-SIWを設計している. |
題名 | 左手系フェライト周期構造導波管に関する一考察 |
著者 | *新町 政孝, 大久保 賢祐, 岸原 充佳, 滝本 裕則 (岡山県立大学 情報工学部) |
Page | p. 184 |
Keyword | フェライト |
Abstract | 近年メタマテリアルと呼ばれる, 透磁率および誘電率が共に負である媒質のマイクロ波回路への応用に関する研究が活発に行われている. 導波管は遮断周波数以下では実効誘電率が負となるため遮断帯域となるが, 負の透磁率を有するフェライトを周期的に装荷すると左手系の伝搬が起こる. 遮断帯域にある誘電体線路とフェライトの組み合わせによる幾つかの周期構造線路が提案され, 誘電体装荷部とフェライト装荷部の幅に一定の比 wA/w をもたせること, および長さに一定の比 l0/l をもたせることによって良好な帯域通過特性が得られることが報告されている. 本稿では, wA/w および l0/l を共に調整することで帯域通過特性が得られることを数値計算によって明らかにする. |
題名 | 複数のリモートセンサを用いた水の状態変化の判別 |
著者 | *佐藤 玄一, 下舞 豊志, 古津 年章 (島根大学大学院総合理工学研究科) |
Page | p. 185 |
Keyword | 水蒸気, 鉛直輸送, 状態変化, ラジオメータ, インドネシア |
Abstract | インドネシア共和国スマトラ島のコトタバンにおいて,積雲対流活動を解明するため, 水蒸気の観測を,高時間分解能ラジオメータによって継続して行っている. 今回は, 水循環の重要な一部である水蒸気の凝縮, 凝結といった対流圏内各高度における水の状態変化を調べる. そのため, 鉛直方向の水循環モデルを作成し, ラジオメータによって得た水蒸気量のプロファイルと, 併設された大型大気レーダによって得た上空の 3次元風速プロファイル, ラジオゾンデで得た温度プロファイルを用いて, 水の状態変化を判別した. |
題名 | ガードトレースへの周期構造導入による信号伝達特性の改善 |
著者 | *鶴屋 由美子 (岡山大学工学部通信ネットワーク工学科), 豊田 啓孝, 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | p. 186 |
Keyword | ガードトレース, HFSS, 信号伝達特性, 電磁界放射 |
Abstract | EMI発生を抑制する手法の一つに,ガードトレースを信号線近傍に設置する手法がある.この手法はコモンモード放射を抑制することを目的とする反面,信号伝達特性の劣化が問題となっている.そこで本研究では,ガードトレース幅を周期的に変化させたガードトレースを提案する.信号線とのギャップが大きい領域を周期的に挟むことで本来の放射量低減の効果を保ちつつ,結合度を下げて伝達特性を改善させることを目指す. この周期構造を導入したガードトレースをHFSSでシミュレーションした結果,放射低減量の維持が出来ている上,信号の伝達特性の改善がみられた. |