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平成22年度 (第61回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0502  17. 制御-(1)
日時: 2010年10月23日(土) 10:30 - 11:35
部屋: 学部共通棟(南) 8209室 (→地図)
座長: 山崎 大河 (岡山県立大学)

17-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名積層型圧電素子による配管内自走マシンの開発
著者*赤石 唯介, 佐藤 文哉, 大木 克倫, 武藤 寛 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科)
Pagep. 140
Keyword圧電素子, 自走マシン, 配管
Abstract現在,多くの配管が工場や家庭に配置されており,それらのメンテナンスは主に手作業で行われているが,多大な時間とコストを要するので,マシンによるメンテナンスの自動化が期待されている. そこで,当研究では1インチの配管を対象としたマシンを開発した.マシンの駆動には,圧電素子を利用している.片持ち梁型弾性ヒンジをアクチュエータとし,電圧の上昇時と下降時で変化速度の異なる電圧波形を印加して梁を振動させ,梁を回転軸に押し付けることで,回転軸を1方向に回転させる駆動法である.このアクチュエータを搭載したマシンは,鋼管内や塩ビ管内を走行する.水平方向,垂直方向,エルボ,段差を問題なく走行し,鋼管内水平方向速度は29[mm/s],塩ビ管内では36[mm/s]である.

17-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名小口径配管内自走マシンの前輪可動化と駆動部改良
著者*佐藤 文哉, 赤石 唯介, 武藤 寛 (早稲田大学大学院基幹理工学研究科)
Pagep. 141
Keyword圧電素子, 配管内自走ロボット
Abstract工場やプラントには多くの小口径配管が存在し,その点検・整備はほとんど人力で行われている.しかし,人の手では整備できない配管の存在や,整備者が危険にさらされることもあるので,配管内整備ロボットの開発が進んでいる.しかし1インチ管などの小口径配管では実用にいたっていない.よって,本研究では圧電素子を用いたアクチュエータとバイオメタル(バネ状の形状記憶合金)により可動する前輪を搭載した小口径配管内自走マシンを開発した.このマシンは直線の小口径配管内を安定して走行でき,水平方向のT字管路にも対応できるものであった.今後の課題はより複雑な管路への対応と各種配管内検査機器の搭載のためのマシン改良である.

17-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名リカレント神経回路網モデルにおけるカオスを用いた移動体制御応用−準三次元迷路へ向けた基礎研究−
著者*山口 倫志, 吉中 良輔, 宮原 直哉 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 142
Keywordカオス, 移動制御, ロボット
Abstract本研究では,カオスの機能性研究の一つとして二足歩行ロボットに目を向けた.コンピュータでは生物のような柔軟な処理が苦手であるため,カオスによる移動制御によってその動作原理へのアプローチができるのではないかと考えた.そこで実験へ向けた基礎研究を行い,一例として迷路求解を行った.

17-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名感覚,介在,運動神経系をもつ準階層リカレント型ニューラルネットワークモデルにおけるカオスダイナミクスを用いた自律行動制御の実現に向けて
著者*吉中 良輔, 宮原 直哉, 山口 倫志 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻能動デバイス学研究室)
Pagep. 143
Keyword非線形, 神経回路, 脳機能, カオス, ニューラルネットワーク
Abstract本研究の目的は脳の動作原理へアプローチすることである.これまでの研究により発見された神経回路網モデル上のカオスダイナミクスの機能性を利用し,介在神経系を持つ準階層リカレント型モデルによってさらに高度な機能の実現を目指す. 感覚神経系と運動神経系のみをもつモデルではカオスの激しさを自律的に変化させることはできるが,弱いカオスから強いカオス状態までの幅広い変化を実現するためにはパラメータの調節が必要となる.そこで,より幅広い自律制御を実現するために介在神経系をもつモデルを用いる.カオスの激しさを大きく変化させる性質を実現することで,より複雑な「自律行動制御」の実現を目指す.

17-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名リカレント型神経回路網におけるカオス的ダイナミックスの二輪自走ロボットへの制御応用
著者*宮原 直哉, 山口 倫志, 吉中 良輔 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 144
Keywordカオス, ロボット, 迷路, 移動制御
Abstractカオスが生体の脳内で発見されて以来、そのカオスが制御機能において大きな役割を担っているのではないかと考えられている。そこで、このカオスを用いた移動制御を実機で実験し、カオスの有用性や有効性の考察を行うことを目標として、二輪自走ロボットを含めた実験用システムを製作した。神経回路網で発生させたカオスを用いて二輪自走ロボットに対応するカオス運動を再現し、カオスの機能性を実験を通し評価する。