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平成22年度 (第61回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0304  23. 画像処理-(5)
日時: 2010年10月23日(土) 14:30 - 15:48
部屋: 学部共通棟(西) 5106室 (→地図)
座長: 薮木 登 (津山工業高等専門学校)

23-25 (時間: 14:30 - 14:43)
題名勾配空間を考慮したトリラテラルフィルタによるアート風画像の生成
著者*吉田 悠人, 張 暁華 (広島工業大学)
Pagepp. 90 - 91
Keywordトリラテラルフィルタ, バイラテラルフィルタ, エッジ強調, アート風画像
Abstract本論文では実写画像などから勾配を考慮したトリラテラルフィルタ(Trilateral)を用いたアート風画像の生成手法を提案する。オリジナルなバイラテラルフィルタはエッジを保存しつつ画像を平滑化するものである。そこで提案手法は、画像の幾何空間と色空間に加え、勾配空間における重みを平滑化に考慮する。また、画像にガウシアンノイズを加えることで手描き風効果の生成手法を検討する。さらに、ショックフィルタを前処理として適用すると、エッジが保存されるだけではなく、強調される効果がある。

23-26 (時間: 14:43 - 14:56)
題名クロッピングに対してロバストな反復埋込み型画像電子透かし法
著者*左山 紘平, 中本 昌由 (広島大学大学院工学研究科), 棟安 実治 (関西大学システム理工学部), 大野 修一 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 92 - 93
Keyword電子透かし, 反復埋込み, 2項分布, 離散ウェーブレット変換(DWT), クロッピング
Abstract電子透かしは,ディジタルコンテンツに透かし信号を埋め込むことによって著作権を保護する手法として注目を集めている.本論文では,クロッピング(切り取り)に対するロバスト性向上を目的とした新しい透かしの埋込み方法と検出方法を提案する.ここでは,1つの秘密鍵(疑似乱数の初期値)から生成される疑似乱数列から Kセットの透かし信号を作成し,それをDWT係数に繰返し埋込んでいる.また,検出時には,各疑似乱数列と透かし入りDWT係数の相関を計算し,正となる相関値の個数によって検出判定を行う.最後に,シミュレーションで従来法との比較を行い,提案手法の有効性を示す.

23-27 (時間: 14:56 - 15:09)
題名方向性分散に基づいたランダム値インパルス性雑音の除去
著者*松岡 丈平, 田中 豪, 末竹 規哲, 内野 英治 (山口大学/理工学研究科)
Pagep. 94
Keywordランダム値インパルス性雑音, スイッチングメディアンフィルタ, ディジタル画像, 分散
Abstractインパルス性雑音の除去には,スイッチングメディアンフィルタ(SMF)など,スイッチ型のフィルタ処理が有効であることが知られている.しかし,従来のSMFでは,画像における線構造などを雑音と誤判別し除去してしまうという問題があった.この問題を解決するために,近年,画像の局所的な方向性に基づいたSMFが提案されている.本報告では,画像の局所的な方向性と画素値の分散に基づいた新しいSMFを提案する.実験により提案手法の有効性を示す.

23-28 (時間: 15:09 - 15:22)
題名クレイク・オブライエン効果による弁別困難色のコントラスト改善
著者*橋井 勇人, 田中 豪, 末竹 規哲, 内野 英治 (山口大学/理工学研究科)
Pagepp. 95 - 96
Keyword2色覚, 弁別困難色, カラー画像, クレイク・オブライエン効果, 明度修正
Abstract2色覚者は,特定の範囲の色について色の差を感じにくいという色覚特性をもち,カラー画像内の色の組合せによっては文字や対象物などの情報を十分に読み取れない場合がある.ヒトの視覚には,輪かく情報から主観的にコントラストが生起して見える錯視現象がある.この現象は,クレイク・オブライエン効果と呼ばれている.本報告では,クレイク・オブライエン効果を利用した2色覚における弁別困難色のコントラスト改善手法を提案する.提案手法では,明度に対するクレイク・オブライエン効果の生起を考え,色の違いに基づいた輪かく部分の明度修正を行う.実験を通して,提案手法の有効性を示す.

23-29 (時間: 15:22 - 15:35)
題名多項式変換による射影変換近似
著者*水島 裕司 (岡山理科大学大学院工学研究科), 道西 博行, 太田 寛志, 岡本 卓爾 (岡山理科大学)
Pagep. 97
Keyword射影変換
Abstract従来より、平面物体の外観検査を正対させたカメラにより撮影した画像(カメラ画像)を用いて行われてきた。近年、その高解像度化の要求から、複数のカメラを至近距離に配置して、それらの撮影画像を合成するシステムの開発が各所で行われている。しかし、各カメラと平面物体が完全に正対していない場合、カメラ画像にはわずかな射影歪みが含まれるため、そのまま合成することができない。このような場合、カメラキャリブレーションにより射影パラメータを推定すればよいが、ほぼ正対した固定距離にある平面物体のみの撮影から実施するのは困難である。そこで本稿では、上述のようなカメラ画像における射影歪みが比較的小さいことに着目し、カメラ画像の座標補正を射影変換式ではなく、これを近似して得られる多項式を変換式として用いる手法を提案する。

23-30 (時間: 15:35 - 15:48)
題名画像割符技術におけるシェア画像の圧縮に関する研究
著者*熊谷 美津子 (松江工業高等専門学校専攻科), 福岡 久雄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 98
Keyword画像割符, グレースケール, 圧縮
Abstract画像割符(VC)は94年にShamir氏らによって提案された視覚型秘密分散技術である。本研究では、画像割符を電子的に実装する (2,2)-VSS(2 out of 2 visual secret sharing)を用いて遠隔地間でのVCを実現する。そのためには、秘密画像を分散したシェア画像の伝送が必要となる。そこで、一般にランダムであるシェア画像に圧縮を行った。これには、静止画像の圧縮に広く用いられていることからJPEG圧縮を用いた。本稿では、シェア画像へのJPEG圧縮の結果として秘密画像の再現性の発見とその有効性を示す。