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平成22年度 (第61回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0102  2. プラズマ・放電・高電圧-(2)
日時: 2010年10月23日(土) 10:30 - 11:22
部屋: 学部共通棟(西) 5108室 (→地図)
座長: 崎山 智司 (山口大学)

2-7 (時間: 10:30 - 10:43)
題名ジャイロ簡約MHDコードの並列化
著者*篠田 佳祐, 内藤 裕志, 原田 直幸 (山口大学大学院)
Pagep. 13
KeywordGRMコード, MHD現象, ジャイロ簡約MHDコード
Abstract本研究室では、トカマクプラズマの巨視的かつ運動論的MHD現象を解析するために、流体的手法を用いたジャイロ簡約MHD(GRM)コードと粒子的手法を用いたGpicMHDコード(Gyrokinetic PIC code for MHD simulation)を開発し研究を進めている。GRMコードは、比較的コンピュータに対する負荷が小さく、主として1台のPCで計算を行ってきた。しかし、GRMコードは拡張MHDまたは運動論的MHDコードの一種であって、電子の慣性を含むため電子の無衝突スキン長を解像する必要があることと、限界安定近傍の極めて弱い不安定領域の計算をする必要から、1ジョブの実行に1ヶ月程度を要するようになっている。本研究ではGRMコードの比較的小規模の並列コンピュータによる並列化による高速化について報告する。

2-8 (時間: 10:43 - 10:56)
題名新しいGpicMHDコードによる運動論的内部キンクモードのシミュレーション
著者*梶原 健司, 内藤 裕志, 原田 直幸 (山口大学大学院), 徳田 伸二 (RIST), 矢木 雅敏 (九州大学)
Pagep. 14
KeywordGpicMHDコード, 密度勾配, 安定化
Abstractトカマク炉心プラズマを解析するために、粒子的手法であるGpicMHDコードを開発してきた。新版のGpicMHDコードでは、渦方程式と磁力線方向の一般化オームの法則の時間に関する偏微分方程式を用いて、静電ポテンシャルとベクトルポテンシャルの縦磁場方向成分を時間積分により計算する。粒子の情報は主に2次のモーメントの評価から使用されるため粒子の離散性による誤差の影響がなく、より低ノイズで、エネルギー保存のよい高ベータ・大空間スケールでの計算が可能になった。本研究では密度勾配が大きい場合にも適用できるようGpicMHDを改良し、運動論的内部キンクモードの密度勾配による安定化を正確にシミュレーションできるようにした。

2-9 (時間: 10:56 - 11:09)
題名2次元方向領域分割によるジャイロ運動論的粒子コードの並列化(1)
著者*山田 雄介, 内藤 裕志 (山口大学大学院), 田内 康 (山口大学), 徳田 伸二 (RIST), 矢木 雅敏 (九州大学)
Pagep. 15
KeywordGpicMHDコード, 2次元方向領域分割, 並列化, 自動並列化, MPI
Abstract我々は、トカマクプラズマの巨視的MHD現象をシミュレーションするためにGpicMHDコードを開発した。GpicMHDは電磁的ジャイロ運動論を基礎としているが、プログラムの基本構造はPICコード(通称粒子コード)と同様である。第一原理を用いて極めて多数の荷電粒子の運動と電磁場の相互作用をシミュレーションするため、超並列コンピュータの使用が必須である。本研究では核融合研究所のプラズマシミュレータ(HITACHI SR16000)を用いてスレッド並列とプロセス並列のハイブリッド並列化を行った。スレッド並列の部分は自動並列化を、プロセス並列の部分はMPIモデルを使ってプログラムを並列化した。

2-10 (時間: 11:09 - 11:22)
題名2次元方向領域分割によるジャイロ運動論的粒子コードの並列化(2)
著者*高木 脩至 (山口大学大学院), 内藤 裕志, 田内 康 (山口大学), 徳田 伸二 (RIST), 矢木 雅俊 (九州大学)
Pagep. 16
Keywordトカマク, プラズマ, 領域分割, GpicMHDコード
Abstractトカマク中の炉心プラズマの運動論的MHD現象の物理機構を解析するためジャイロ運動論的粒子コード(GpicMHDコード)を開発した。GpicMHDコードは第一原理シミュレーションのため、超並列コンピュータを用いた高速化が必須である。高速化の手法として場の量を領域分割し、計算時間を高速化する手法がある。1次元方向の領域分割版ではコア数が数万コア以上になった場合、場の量のコピー数が増加するため高速化性能が飽和する可能性がある。今回、 方向にも領域分割をした2次元領域分割版GpicMHDの並列化性能を核融合科学研究所のプラズマシミュレータを用いて検証した。 方向の領域分割では、分割された領域内の粒子数が等しくなるように領域分割をしている。