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Title | 「若手研究者・技術者の物語: 次の25年への羅針盤」 13:00~13:10 演題:IEEE 広島支部のこれまでの歩み 講師:中西 功 氏 (鳥取大学) 13:10~13:50 講演 講師:宮鍋 慶介 氏 (マツダ), 梅松 旭美 氏 (NEC) 13:50~14:40 パネルディスカッション パネリスト:宮鍋 慶介 氏 (マツダ), 梅松 旭美 氏 (NEC), 中道 上 氏 (福山大学), 小林 真 氏 (広島市立大学) オーガナイザー:亀田 卓 氏 (広島大学) 14:40~14:50 支部長経験者からのコメント 上原 一浩氏 (岡山大学) |
Title | (基調講演) グローバル人材の素養~ 途上国の26億人をインターネットに繋ぐ挑戦で考えたこと ~ |
Author | 岡村 治男 ((株)グローバルプラン) |
Abstract | 我々日本人は、急激にグローバル化し、縮小し、混迷する地球のジャングル に丸腰で迷いこんだ感があります。一方で、親切な日本人、海外のホテルで 一番人気の日本人、世界一高信頼、高品質な製品を作る日本人でもあり、地 球の持続可能性にとって貴重な智恵とノウハウを持っているのも我々日本人 だと思います。講演ではグローバル世界の現状を理解し日本人が共有する価 値観について考えます。そこからグローバル世界で真に活躍できる人材とな るきっかけを掴んでいただければ幸いです。 |
Title | MMCを用いた系統連系システムにおける受電端電圧上昇抑制 |
Author | *渡邊 麗生, 山田 洋明 (山口大学) |
Page | pp. 1 - 4 |
Keyword | MMC, 電圧上昇抑制 |
Abstract | 分散型電源の導入量が増加した場合,逆潮流を生じることにより受電端電圧が上昇し,連系点が電気事業法で定められた規定電圧を逸脱することが懸念される. 本稿では,他の需要家に再生可能エネルギーが連系された低圧配電系統モデルにおける単相MMCを用いた系統連系システムによる受電端電圧上昇抑制制御を提案し,その制御の有効性をパワーエレクトロニクスシステムシミュレータ PLECS を用いたシミュレー ションによる確認する. シミュレーション結果は,提案した力率角指令値制御により単相MMCにおいて任意の力率で制御できること,系統末端の需要家における受電端電圧の上昇を抑制できることを示している. |
Title | Pulse Charging of Lithium-ion Batteries With a Buck Chopper |
Author | *渡邊 玲唯, 山田 洋明, 田中 俊彦 (山口大学 大学院創成科学研究科), 森 愛美, 野田 和徳, 藤原 修治 (九電テクノシステムズ) |
Page | pp. 5 - 8 |
Keyword | LIB, Buck chopper, IEC 62619, PULSE Charging |
Abstract | This article deals with a pulse-charging of the lithium-ion batteries (LiBs) using a buck chopper. A laboratory-scale experimental setup is constructed and tested. Experimental results demonstrate that the pulse-current charging operation with the buck chopper is achieved. However, there are no agreements between the experimental results with the constructed pulse-current charger and those in the commercial pulse-current charger for LiBs because .the protector is without exception included to avoid overcharging of the commercial LiBs. With the experimental results, the authors conclude that any pulse-current chargers are not applicable to not only toy-class but also industrial LiBs. |
Title | 移動幅の制約を考慮した平行2輪移動ロボットの安定化制御 |
Author | *加藤 大晴 (米子工業高等専門学校) |
Page | pp. 9 - 12 |
Keyword | parallel two-wheel mobile robot, inverted pendulum, stabilization, restricted travel, saturation control |
Title | PICの10bitAD変換器における誤り補償の検討 |
Author | *田中 冴樹, 富田 凌矢, 渡邉 修治 (松江工業高等専門学校) |
Page | pp. 13 - 16 |
Keyword | PIC, AD変換, 誤り補償 |
Abstract | PIC(Peripheral Interface Controller)の10bit AD変換器は,入力電圧を1024通りの整数値に変換している.センサ等によるPICでAD変換される電圧信号は,外部電源から供給されるAD変換器用の基準電圧を1024で除算した電圧を,AD変換後の符号なし整数値倍したものにおおよそ等しい.したがって,基準電圧がPICの定格電圧と異なる場合は,AD変換のためにPICへ同じ電圧を入力しても,AD変換後の整数値は異なった値となる.この結果,各種センサを用いて計測した信号をPICで処理する際,計測値が正しく把握できないことが問題となる.本研究では,PICの10bit AD変換器において定格電圧とは完全に一致しない基準電圧によって生じるPICの電流計測誤りを補償する方法について検討する. |
Title | 巻き方向組み合わせの異なるDualスパイラル共振器を用いた共振器結合型無線電力伝送システムの基本特性に関する研究 |
Author | *相原 右京, 藤本 悠之介 (山口大学大学院創成科学研究科), 力石 一輝, 島津 祐香 (山口大学工学部), 堀田 昌志 (山口大学大学院創成科学研究科) |
Page | pp. 17 - 21 |
Keyword | 従来型, 逆巻型, RC-WPTシステム, Dualスパイラル, 高効率 |
Abstract | 移動体等への給電方法として,無線電力伝送システムが注目を浴びている.本研究では,その中の共振器結合型無線電力伝送(RC-WPT)システムを取り扱う. このRC-WPTシステムでは,共振器がシステムの性能決定に大きな役割を果たす.当研究室では伝送路内に損失を持つ障害物等が入った場合の電力伝送特性に対する影響を抑える事が可能なDualスパイラル共振器を提案してきた.これまでのDualスパイラル共振器は,同方向巻きの2種類の同心スパイラル共振器で構成されていた(従来型)が,本研究では,同心スパイラル共振器の巻き方向を反転させた構造(逆巻型)を作製し,RC-WPTシステムの基礎特性がどの様に変化するかを詳しく検討する. |
Title | キャパシタ装荷スパイラル共振器を用いた角度ずれを有する共振器結合型無線電力伝送システムの電力伝送効率改善に関する研究 |
Author | *堀内 賢太, 藤本 悠之介, 石川 潤一郎, 堀田 昌志 (山口大学大学院創成科学研究科) |
Page | pp. 22 - 26 |
Keyword | 無線電力伝送システム, キャパシタ, 損失性物質, 角度ずれ, 電力伝送効率改善 |
Abstract | 当研究所では,無線電力伝送システムで用いられるスパイラル共振器について,キャパシタ装荷による小型化が有効であることを明らかにした.また,無線電力伝送システムにおいて,送・受電端のユニット間に角度ずれが存在する場合,電力伝送効率が低下するが,同ユニットに適切な軸ずれを与えることで電力伝送効率の低下を改善することができる.本研究では,キャパシタ装荷スパイラル共振器において,伝送路内に損失性媒質が存在する場合の影響と,軸ずれによる電力伝送効率改善が有効であるか否かについて検証する. |
Title | 高分解能光パワー測定のための増幅自然放出光非線形回路方式の提案とシミュレーション特性 |
Author | *田中 邦浩, 原田 瑠河, エムディゴラムバルカトゥル アブラル, 北村 心, 増田 浩次 (島根大学大学院 自然科学研究科) |
Page | pp. 27 - 30 |
Keyword | 光ファイバセンシング, 増幅自然放出光, 非線形, 光パワー分解能 |
Abstract | 光ファイバセンシング(OFS)は高安定,高感度などの特長により,インフラやプラント計測等の分野において研究開発が進められている.OFSにおいて光パワーメータは必須の構成要素であり,光パワー分解能(OPR)は最も重要なパラメータの一つである.我々はこれまでに,励起されたエルビウム添加ファイバから発生する増幅自然放出光(ASE)のパワーを受光することによるOPR向上に関する検討を行っている.本研究では,OPR向上のための光回路である増幅自然放出光非線形回路(ASENLC)の提案および実験値との比較によるシミュレーション特性についての検討を行い,OPRが従来技術に比べ約10倍向上したことの報告を行う.また,モードフィールド径MFD依存性についての検討を行い,MFDが大きくなるにつれてOPRも向上することを明らかにした. |
Title | 蓄積一括信号処理による電波妨害信号に対する分離・復調技術の一検討 |
Author | *橋本 隼弥 (岡山大学大学院環境生命自然科学研究科), 本吉 隼大, 三田 湧大 (岡山大学大学院自然科学研究科), 冨里 繁 (岡山大学環境生命自然科学学域 准教授), 田野 哲, 上原 一浩 (岡山大学環境生命自然科学学域 教授) |
Page | pp. 31 - 34 |
Keyword | 無線通信, STFT, IoT, モバイル通信, 妨害信号 |
Abstract | IoT時代が到来し,無線デバイスが増加している一方で,衝突や干渉が受信障害を引き起こす問題がある.本研究では,蓄積一括信号処理を用い,衝突や干渉を受けた信号の分離・復調技術を確立を目指している.短時間フーリエ変換(STFT)によって特徴量を抽出し,特徴量復調法を提案,信号の分離・復調性能を評価している.本稿ではジャミングや漏洩電磁波などの電波妨害信号の場合の性能も新たに評価し,技術の適用性を明らかにした. |
Title | 蓄積一括信号処理による重畳した振幅偏移変調信号の分離・復調性能の評価 |
Author | *本吉 隼大, 橋本 隼弥, 冨里 繁, 田野 哲, 上原 一浩 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 35 - 39 |
Keyword | 蓄積一括信号処理, 特徴量復調, ASK変調, SCA |
Abstract | 近年,端末の暗号モジュールの漏洩電磁波等から秘密情報を盗聴するサイドチャネル攻撃の脅威が高まっている.対策技術を実現するためには,攻撃(盗聴)方法について知ることが重要である.サイドチャネル攻撃の精度の向上に向け,漏洩電磁波と信号の特性が近いASK信号の分離・復調性能について,詳細な評価を行う.所望信号に複数の干渉信号を加え,信号分離に用いる窓関数を変化させることで,BER特性を計算機シミュレーションにより定量的に評価する.また,暗号モジュールから漏洩する電磁波を近似的にモデル化し,蓄積一括信号処理により秘密鍵情報を取り出すことを試みる. |
Title | ビーム変調を用いたミリ波通信の室内環境における伝送品質評価 |
Author | *佐々木 ほのか, 小林 真, 新 浩一, 西 正博 (広島市立大学院 情報科学研究科) |
Page | pp. 40 - 42 |
Keyword | ミリ波帯, Wireless Beam Modulation |
Abstract | IoT (Internet of Things)の普及により,既存のWi-Fiや携帯電話のネットワークでは帯域不足が予測されている.帯域不足問題を解決するために,ミリ波帯の活用が注目されている.ミリ波帯は,直進性が高く,距離による伝搬減衰が大きい特徴を持つことから,ミリ波帯を用いた通信は大容量通信を可能にするとされている.しかしながら,ミリ波通信は距離による伝搬減衰をカバーするために消費電力が増大するため,IoTセンサに適用するには低消費電力化が必須である.そこで,ミリ波帯を用いたIoTデバイス向けの低電力な通信方式であるビーム変調を用いて,室内環境の壁に近い位置へ受信機を設置した場合の,送信機アンテナの角度が伝送性能に与える影響について評価する. |
Title | 最適変調方式選択手法を適用したマルチユーザによる 空間的並列信号伝送を用いるLED可視光無線通信の検討 |
Author | *細川 雄正 (岡山大学大学院環境生命自然科学研究科), 冨里 繁, 田野 哲, 上原 一浩 (岡山大学) |
Page | pp. 43 - 46 |
Keyword | LED可視光通信, 最適変調方式, 空間的並列信号伝送 |
Title | Wi-FiのCSIを用いた転倒検知システムにおける転倒方向の違いによる検知性能の評価 |
Author | *柳田 雄生 (広島市立大学情報科学部), 小林 真, 新 浩一, 西 正博 (広島市立大学大学院情報科学研究科) |
Page | pp. 47 - 50 |
Keyword | CSI, 転倒検知, ヒト検知 |
Abstract | 高齢化が進む現代社会において一人暮らしの高齢者の屋内での転倒事故は問題の一つで,屋内での転倒検知システムは大きな需要がある. 転倒検知システムには赤外線カメラを用いたものやウェアラブル端末のものなど様々なものがあるが,Wi-FiのCSI(ChanelState Information) に基づく検知手法はプライバシー問題や装着の負担がないといった点や,ハードウェア設定の利便性から研究が進められている.CSIとは,マルチパス環境で生じるWi-Fi通信信号の振幅および位相の変化の情報であり,送受信機のストリーム数とサブキャリア数を掛け合わせた次元数の行列で表される.本研究では,CSIを用いた転倒検知において,被験者の転倒する方向と検知性能の関係性について評価した.その結果,被験者の転倒方向の違いによって検知性能が大きく変化することはないということが分かった. |
Title | 手のひら伝搬信号による個人識別の識別性能改善の試み |
Author | *渡邊 剣士 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科), 中西 功 (鳥取大学工学系部門) |
Page | pp. 51 - 54 |
Keyword | バイオメトリクス認証, 手のひら伝搬信号, 主成分分析 |
Abstract | 本研究では,体表面に露出しない生体情報である手のひら伝搬信号を用いたバイオメトリクス認証の検討を行っている. 手のひら伝搬信号とは,手のひら上に3つの電極を設け,発信器側の電極に電流を流すことにより電極の周りに発生した漏れ電界が,手のひらを伝搬することで受信機側で電圧の変化として検出される信号のことである. 本稿では,PCAに関する処理について詳細な吟味を行う.具体的には,PCAを行う際に必要なデータの平均値の処理と,使用するスペクトルデータに対して正規化を行った際の効果と,データの次元削減を行う際に使用している主成分分析の適用範囲について調査を行った. |
Title | 変化点検出手法を用いたソフトウェア信頼度成長モデルの高精度化に関する研究 |
Author | *檀上 心 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科), 南野 友香, 桑野 将司 (鳥取大学工学部), 森山 卓 (横浜市立大学データサイエンス学部), 井上 真二 (関西大学総合情報学部) |
Page | pp. 55 - 59 |
Keyword | ソフトウェア信頼度成長モデル, 変化点, Change Finder |
Abstract | ソフトウェア開発におけるテスト環境の変化(変化点)は,従前のソフトウェア信頼度成長モデル(SRGM)の精度を低下させるといわれている.これまでに変化点を考慮したSRGMが多く提案されたが,テスト要員数の変更等の開発管理者が意図的に発生させたテスト環境の変化を取り扱うことが多く,観測データの統計的変化については,その検出手法を含め研究蓄積が少ない.そこで本研究では,変化点検出手法の1つであるChange Finderをフォールト発見数データに適用し,変化点を統計的に検出した.検出結果は変化点を考慮したSRGMに適用し,開発管理者による意図的なテスト環境の変化点を考慮した場合とモデルの適合性比較を行うことで,提案手法の有効性を確認した. |
Title | 操作手法とポインタデザインの組合せごとのホットスポット位置の認識差異 |
Author | *小山 惇之介 (福山大学), 山田 俊哉 (NTTテクノクロス株式会社), 中道 上 (福山大学/アンカーデザイン株式会社) |
Page | pp. 60 - 63 |
Keyword | 入力装置, ポインティングデバイス, カーソル |
Abstract | 本研究の目的は,操作手法とポインタデザインの組合せごとのホットスポット位置の認識の差異を分析する事である.今回の認識調査では,「Hand型」と「Arrow型」に比べて「Circle型」と「Cross型」のポインタのホットスポット認識位置の差異が少ないという結果になった.左右対称なポインタデザインを使用する事でホットスポット位置の認識差異が少なくなることが明らかとなった.また,ホットスポット位置の認識の差異が生まれることでメンタルモデルの不一致が起こる可能性が示唆された. |
Title | 背景画像の分割再配置による物体検出に関する研究 |
Author | *吉村 航, 三谷 芳弘 (宇部工業高等専門学校) |
Page | pp. 64 - 65 |
Keyword | object detection, data augmentation |
Abstract | 物体検出タスクにおいて,高精度を達成するには,多様なサンプルを含む質の高いデータセットが必要不可欠である.これは,多様なサンプルを取り込むことでモデルの過学習を防ぐことができるからである.ところが,多様なサンプルを含んだオープンソースのデータセットを使用しても,特定の環境やユースケースでモデルを運用した際に,精度が低下する場合がある.このため,特定の運用環境やユースケースに特化したデータセットの構築が必要となる.しかし,そのためには新しいデータセットを一から作成する必要があり,これには多くの時間とコストがかかる.そのため,限られたサンプルからでも高精度なモデルを構築できる新しいアプローチが求められている. |
Title | Depthカメラを用いた就寝中の体動を含む呼吸推定 |
Author | *小谷 龍雅 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科 工学専攻 知能システム制御研究室), 櫛田 大輔 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 66 - 68 |
Keyword | 呼吸推定, Depthカメラ, Depth値, 体動検知, 周波数解析 |
Abstract | 睡眠時無呼吸症候群(SAS : Sleep Apnea Syndrome)は睡眠中に無呼吸を引き起こす病気で,生活習慣病と関連するため早期発見・治療が重要である.SAS診断には一般的に睡眠ポリグラフ検査が用いられるが,大量の機器使用の影響や本人の自覚不足から患者は15%と言われている.本研究では,Depthカメラから得られる情報を利用し,非接触・非拘束で呼吸推定を行うシステムを提案する.Depth値の周波数解析により対象者の位置,呼吸回数,体動検知を行い,就寝体勢の変化も継続的にトラッキングできることを示した.また,Depthカメラの設置位置を変化しても同様な結果が得られることも示した. |
Title | 全方位画像のセマンティックセグメンテーションと距離推定の同時学習 |
Author | *横田 敦志, Shigang Li, 神尾 武司, 小作 敏晴 (広島市立大学) |
Page | pp. 69 - 70 |
Keyword | 全方位画像, マルチタスク学習, セマンティックセグメンテーション, 距離推定 |
Abstract | 画像から抽出すべき情報は目標タスクに依存する.本論文では,全方位カメラで撮像された全方位画像から環境の距離推定とセマンティックセグメンテーションを同時に学習するニューラルネットワークを提案する.提案するニューラルネットワークは,全方位画像から距離推定を行うために開発されたUniFuseにセマンティックセグメンテーションを追加したモデルであり,距離推定とセマンティックセグメンテーションのタスク間での特徴共有を可能とする.この特徴共有により,各タスクを個別のネットワークで推定するよりも高い性能を実現する.提案手法の有効性は比較実験を通じて示す. |
Title | 舌診における色分類のための自動領域抽出 |
Author | *横山 駿, 藤田 悠介 (山口大学大学院), 荻原 宏是 (徳山工業高等専門学校), 瀬川 誠 (山口大学医学部附属病院), 浜本 義彦 (山口大学大学院), 飯塚 徳男 (山口総合健診センター) |
Page | pp. 71 - 74 |
Keyword | 舌診断, 表色系, CNN, U-Net, kNN |
Abstract | 舌診断では,光源や温室などの外部環境要因や医師の知識や経験に依存する主観的要因により定量的な診断が困難である.本研究では,舌診断のためのスマートフォン用のアプリケーションの開発を目的とする.舌の色を評価する際に,画像上の舌苔は性能低下の要因となる.本稿では,舌の色の分類性能を向上させるために,舌の色の評価に使用する領域をU-Netを用いて自動抽出する方法を提案する.色評価用領域を自動抽出することにより,舌の色の分類性能が向上することを示す. |
Title | インスタンスセグメンテーションを用いた画像スタイル変換手法の改善 |
Author | *小西 慶幸 (島根大学大学院 自然科学研究科), 白井 匡人 (島根大学大学院 学術研究院理工学系) |
Page | pp. 75 - 79 |
Keyword | 画像スタイル変換, インスタンスセグメンテーション |
Abstract | 近年,AIがイラストを生成する技術は様々な場所で活躍している.主な手法として,キーワードからイラストを生成するものや,写真等の画像を有名な画家風のスタイルのイラストに変換するものなどが存在する.特に画像のスタイル変換に関する研究は古くから現在まで活発な研究活動が行われている.しかし,既存の手法ではスタイル変換を行った際に画像内の物体構造が崩壊してしまうといった問題がしばしば見られる.本研究では,画像内の物体の構造を正確に維持したままスタイル変換を行うための新しい損失である物体構造損失(Object Structure Loss)を提案する. |
Title | 畳み込みニューラルネットワークを用いた豪雨災害予測の試み |
Author | *主計 瑠馬, 瀧本 浩一 (山口大学大学院) |
Page | pp. 80 - 83 |
Keyword | 天気図, 機械学習, 予測 |
Abstract | 豪雨災害では、狭い範囲に数時間に渡って降る大量の雨により、河川の氾濫や土砂災害などが引き起こされ、我々に甚大な被害を及ぼす危険性がある。そのため、近年、対策として、自然災害の早期予測に力を入れる企業が増え続けている。専用の機器で、観測データを取得し、得たデータからAI、機械学習を活用し、過去のデータから自然災害の特徴を学習している。しかしながら、一個人で自然災害の予測を行うとなると、観測データを取得する機器、取得したデータから結果を計算するコンピュータが必要となり、企業のように大規模な機器を揃えることは非常に困難である。そこで本研究では、比較的に誰でも閲覧することができる天気図を用いて、豪雨災害の予測を行った。 |
Title | 画像処理による魚検出に関する研究 |
Author | *内田 葵 (宇部工業高等専門学校専攻科生産システム工学専攻), 三谷 芳弘 (宇部工業高等専門学校制御情報工学科), 小林 和香子, 杉本 憲司 (宇部工業高等専門学校物質工学科) |
Page | pp. 84 - 85 |
Keyword | 機械学習, 画像処理 |
Abstract | 水中の魚の種類や出現頻度を把握することは,海洋資源の持続的な利用や自然環境保全の観点から重要である.しかしながら,魚種の特定作業には多くの人手が必要とされ,それがコストの増大を招いている.本研究では,瀬戸内海に設置されたカメラを使用して取得される自動定点撮影画像を対象に,機械学習に基づく物体検出アルゴリズムであるYOLOv5を導入することで,クロダイとメバルの2魚種を対象に,自動検出・識別手法の高精度化を検討した.本手法により,どちらの魚種に対しても,訓練用画像数を増やすことで検出率が確実に向上していることを確認した. |
Title | ひび割れ有無の分類モデルの可視化によるひび割れ抽出 |
Author | *岡田 龍磨, 藤田 悠介 (山口大学大学院創成科学研究科) |
Page | pp. 86 - 89 |
Keyword | CNN, Grad-CAM, Score-CAM |
Abstract | コンクリート構造物は年々老朽化が進んでおり異常の早期発見,修繕が求められている.全国のコンクリート構造物は数え切れないほど存在しており,点検の効率化,低コスト化も求められている.本研究では,画像内のひび割れ有無を分類するCNNモデルに,モデルの識別根拠となる特徴マップの可視化を適用し,ひび割れあり画像に対して画素単位でひび割れを抽出する方法を提案する.特徴マップを可視化した結果を画素単位でラベル付けされた正解データとの比較により定量的に評価し,Grad-CAMとScore-CAMを比較し,また,可視化する層を比較し有効性を検証する. |
Title | 畳み込みニューラルネットワークを用いた結晶集合組織の識別 |
Author | *秋月 海星, 千葉 良一 (山口東京理科大学), 稲葉 大地 (旭川工業高等専門学校) |
Page | pp. 90 - 92 |
Keyword | Neural network, crystallographic texture, CNN, image classification |
Title | 情報ボトルネックに基づく深層神経回路の構造の評価についての考察 |
Author | *佐々木 宗孝, 下川 丈明, 岩田 一貫, 三村 和史 (広島市立大学大学院 情報科学研究科) |
Page | pp. 93 - 95 |
Keyword | 深層学習, 情報理論, 情報ボトルネック, 情報平面 |
Abstract | 情報ボトルネックに基づき神経回路の学習過程を情報経路を求め,情報経路の位置により汎化誤差とは異なる観点で神経回路の構造に関する評価した.情報経路の形状の情報に神経回路の構造の情報が含まれることがわかっているが,情報経路の位置からも構造に関する情報が得られることが示唆される結果が得られた。この結果は、神経回路の構造の最適化などに利用できる可能性がある。 |
Title | アニメーションのキャラクター表現方法が高齢患者の医療現場スタッフ識別に与える影響 |
Author | *清間 志音 (松江工業高等専門学校 専攻科 電子情報システム工学専攻), 廣瀬 誠 (松江工業高等専門学校 情報工学科) |
Page | pp. 96 - 99 |
Keyword | 映像表現, 映像認知, 病院, 高齢者 |
Abstract | 厚生労働省は2025年を目処に,地域包括ケアシステムの構築を試みており,その認知度向上が求められている.島根県立中央病院(島根県出雲市)も,多職種が患者を支えるシステム(入退院支援・地域医療連携センター)を導入しており,どのようなスタッフが助けてくれるのかを高齢者患者が認知できる情報発信も求められている.本研究では,高齢者の患者が多職種を認知しやすいPR動画をいくつかの表現手法を用いて制作し,高齢者の認知にとって有効なキャラクターの表現方法を検討することを目的とした.クイズとアンケートにより評価し,本稿では,導入した表現手法の一つである誇張表現について分析し,誇張表現の有用性の一端を示すことができた. |
Title | 軽量暗号ASCONを用いたSigfox通信の暗号化の実装と評価 |
Author | *岡村 康太郎 (岡山大学大学院自然科学研究科/情報セキュリティ工学研究室), 野上 保之, 小寺 雄太 (岡山大学大学院環境生命自然科学研究科/情報セキュリティ工学研究室) |
Page | pp. 104 - 106 |
Keyword | LPWA, Sigfox, 軽量暗号, ASCON |
Abstract | 昨今では,Society5.0など,IoTの利活用への関心が高まりつつある. IoT時代においては,多様化する通信の利用用途に応じた通信方式を採用することが求められている中,端末や回線あたりの通信容量は小さいが,大量の接続数が求められる通信用途において,広く普及しているのがLPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれる通信方式である. こうした通信方式が普及すると同時に,センサなどのリソースの限られたデバイスがネットワークに接続されることとなり,セキュリティやプライバシー上の脅威が高まっている.このようなニーズに応じるため,軽量暗号の研究開発は進められている. 本研究では,Arduino UnoにSigfox通信モジュールを接続した端末をIoT機器と想定して,軽量暗号ASCONを活用したメッセージの暗号化を行った.性能評価の比較対象として,現在広使用されているAES暗号を同様に実装,比較し,軽量暗号ASCONの制約の多いデバイスへの実装に対する適正を確認した. |
Title | 複数マイクロホンを用いたクレーン吊り荷の振れ角推定における空間エイリアシング除去 |
Author | *松岡 航平, 中本 昌由 (広島大学) |
Page | pp. 107 - 110 |
Keyword | 複数マイクロホン, 音響信号, 空間エイリアシング, クレーン吊り荷, 振れ止め制御 |
Title | カード操作によるプログラミング学習支援システムにおける時間的共起分析を用いたラーニングアナリティクスに関する研究 |
Author | *重松 大志 (広島工業大学), 山口 琢 (公立はこだて未来大学), 大場 みち子 (京都橘大学), 松本 慎平 (広島工業大学) |
Page | pp. 111 - 114 |
Keyword | プログラミング, 学習支援, カード操作方式, 学習プロセス評価 |
Abstract | プログラミングは様々な能力や活動を必要とし、特に初学者にとってはコンピュータに不慣れなため学習の負担が大きい.そこで,部分間の関係に焦点を当てた,カード操作方式に基づくプログラミング学習支援システムが開発されており,非本質的な学習負荷を減少させ,従来のコーディング主体の学習と同等の効果を持ちつつ,学習時間を短縮できることも示されている.しかし,学習ログに関する分析は十分でない.そこで,プログラミング中の行動と思考の関連性を明らかにする有効な手法として提案されている時間的共起分析法をカード操作方式の学習ログに適応し,その有用性について調査する. |
Title | カード操作によるプログラミング学習支援システムにおける確率モデルを用いたラーニングアナリティクスの検討 |
Author | *奥平 泰基 (広島工業大学), 重松 大志 (広島工業大学大学院工学系研究科), 松本 慎平 (広島工業大学) |
Page | pp. 115 - 118 |
Keyword | プログラミング, カード操作方式, ログ分析, 学習支援 |
Abstract | 意味のある部分間の関係を考えるプログラミング学習において,課題外在性負荷を減らすため,カード操作方式による学習支援システム(Card Operation-Based Programming Learning System,以降,COPS)が開発されている.本研究では,確率モデルによりCOPSの学習ログとして得られる思考経験データから潜在的構造を導き出し,それを活用し各学習者の思考パターンを推定するための方法を検討する.活用法としては,潜在的構造を用いた思考パターンの推定・予測や構成原理に立ち返った解釈などが含まれる. |
Title | 呼吸フィードバック音による運転タスクへの影響調査 |
Author | *福田 千聖 (広島市立大学 情報科学部), 石光 俊介 (広島市立大学 情報科学研究科) |
Page | pp. 119 - 122 |
Keyword | 脳波, 呼吸, 心拍, 運転環境音 |
Abstract | 本研究では,運転中に適度なストレスを維持し漫然運転を防止することを目的とし,生体情報を運転環境音としてフィードバック(FB)したときのドライバの脳波・呼吸・心拍・運転パフォーマンスへの影響を探った. 生体信号を解析する予備実験を行い,その後,運転操作への影響を探るため運転パフォーマンスを測定した. 単純な運転タスクにおいて脳波には傾向が現れなかったが,呼吸・心拍にリラックス効果を示す変化が現れた.しかし,複雑な運転タスクにおいてパフォーマンスは低下した. このことから,運転タスクで呼吸FB音を聴くと,タスクが複雑な場合は並列タスクとなり、パフォーマンスに悪影響を与えるものの,リラックス効果やストレス軽減効果があることが示唆された. |
Title | 上腕二頭筋収縮を対象とした筋負荷に対する最小感度の調査 |
Author | *中島 慶 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科工学専攻知能システム制御研究室), 櫛田 大輔 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 123 - 125 |
Keyword | 重量覚, 刺激閾, 恒常法, 感性工学, 心理物理学 |
Abstract | 人には感知できる最小の刺激量である刺激閾が存在する.本研究では,重さを判断する重量覚における刺激閾(最小感度)の特性を調査し,定量化することを目的として研究を行った. はじめに,心理実験法である恒常法を用いて,各負荷帯域における負荷に対する判断を求めた.その後,計測した結果から曲線近似によって,最小感度を推定し,その特性について考察を行った. その結果,人体における最小感度は,初期負荷が増加するに伴い,最小感度も増加することが示唆された.また,その増加具合は直線的な性質を持つことが示唆された. |
Title | Filtered-x SANアルゴリズムを用いたバイク加速音の適応制御 |
Author | *箱崎 智行 (広島市立大学 情報科学部), 石光 俊介 (広島市立大学大学院 情報科学研究科) |
Page | pp. 126 - 129 |
Keyword | 適応制御, Filtered-x SAN, 伝達特性, 群遅延特性 |
Abstract | 個々に最適な音空間の提供を行うための検討としてバイクの加速音の適応制御を行った.バイク加速音は周波数変化が激しいことから従来のANC技術であるFiltered-x LMSアルゴリズムでは追従が難しいため,本検討ではFiltered-x SANアルゴリズムを用いて追従性を向上させ、加速音低減の検討をした.結果,SANアルゴリズムによる制御は成功したが,Filtered-x SANアルゴリズムによる制御は困難だったため,要因の調査として伝達特性によるアルゴリズムへの影響調査を行った.伝達特性に周波数特性を含んでしまうと制御が困難になることが示され,逆特性推定アルゴリズムを用いて単純遅延化を行い,再び制御を行ったができなかった.そこで群遅延特性を調査したところ,単純遅延化を行った伝達特性は低域周波数において乱れており,これにより収束特性が乱されたためFiltered-x SANの制御性能が低下したと考えられる. |
Title | 上腕二頭筋の等尺性収縮における筋疲労と生体信号の関係調査 |
Author | *清水 総一郎 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科工学専攻知能システム制御研究室), 櫛田 大輔 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 130 - 132 |
Keyword | EMG, 生体信号, エネルギー代謝, 筋疲労 |
Abstract | 本研究ではEMGによる筋疲労とエネルギー代謝との関係性を明らかにすることを目的とする.その第一段階として,酸化系代謝が優位になることから,ECGや呼吸を対象として,それらの指標における変化点の比較を行い,その関連度の調査を試みた.結果として,変化点の誤差範囲が10%に収まっているデータ数は全体の80%であることが明らかとなり,また,ECGは80%のデータが誤差範囲5%に収まっていることから,呼吸と比較してよりEMGとの関連性が大きいことが示唆された.誤差の要因として,その日の体調を含む個人差や指標の変化点の出現条件とした閾値の設定方法に起因していることが挙げられる. |
Title | 参照線優先選択と多制約操作を適用した多数目的進化アルゴリズム |
Author | *長﨑 裕翼, 大木 誠 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 133 - 135 |
Keyword | 多制約付き多数目的最適化, 制約操作, 多制約操作, 参照線優先選択, 制約付き支配関係 |
Abstract | 制約付き多目的最適化を行う際に、複数の等式・不等式制約の制約違反値を定義し、それらの総和を用いる制約操作法が適用される。制約の個数が多い問題に対して制約操作を適用した場合、可能点を得ることが困難な場合がある。このような問題に対しては、各制約の難易度を定義し、最適化の序盤では困難な制約を考慮し、最適化が進行するに従って、より容易な制約も考慮する手法多制約操作が有効である。本研究では、多制約操作における制約付き支配の定義を改善し、更に参照線優先選択を適用する手法を提案する。 |
Title | 磁気センサを利用したトイレットペーパーの利用状況監視システム |
Author | *正木 洸太 (鳥取大学大学院持続性社会創成科学研究科), 高橋 健一, 笹間 俊彦 (鳥取大学大学院持続性社会創成科学研究科/鳥取大学クロス情報科学研究センター) |
Page | pp. 136 - 139 |
Keyword | 発達障害者支援施設, トイレ監視 |
Abstract | 様々な支援を必要とする人が入居する障害者支援施設にはトイレットペーパーの使い過ぎやトイレットペーパーを巻き取る行為に固執する入居者が存在する.その結果施設内のトイレではトイレットペーパーがなくなるといった状況や,巻き取った紙が床に散乱するといった状況が発生する.入居者の中にはメンタルヘルスの問題からストレスを感じやすい入居者が多く,トイレの状況にストレスを感じて異常な行動につながることがある. このため,トイレを管理することが重要とされているが,限られた職員では常にそのような管理を行うことは難しい.そこで本研究ではトイレットペーパーに着目し,小型で不要なプライパシー情報を取得しない安価な磁気センサを用いたトイレットペーパー利用状況監視システムを開発する. |
Title | マイクロコンピュータ向け自律分散監視システムの設計と実装 |
Author | *小椋 丈洋, 舟阪 淳一 (広島市立大学) |
Page | pp. 140 - 145 |
Keyword | 自律分散監視システム, マイクロコンピュータ, P2P, 移植性 |
Abstract | 既存の自律分散監視システムには,既存の監視ツールのように,特定の障害に対して詳細な情報を提供し、また異なる仕様を持つマイクロコンピュータのような機器の間で成立することを要件としたものが存在しないため,この監視手法を用いることのできる構成が限定されている.本研究では,多様な仕様を持った機器の中でも,特にマイクロコンピュータについてこのシステムを成立させることを目標とする.結果として,JSONオブジェクトの受け渡しや時刻,多数決などによって分散合意を行い,システムの設計・実装に成功した. |
Title | 各災害ごとの防災グッズ持ち出し品の最適化 |
Author | *小西 翔 (山口大学大学院/創成科学研究科), 瀧本 浩一 (山口大学) |
Page | pp. 146 - 149 |
Keyword | ナップサック問題, 最適化, 防災 |
Abstract | 自分の体重,身長などを入力するこ とによって自分が持ち出し可能な最大質量などを調べ,各 自然災害に必要な防災グッズをランキング形式で表示す ることによって,今一番大切な防災グッズが何かを瞬時に 判断できるような一般市民向け web 開発を行った. |
Title | 多数目的進化アルゴリズムのための極端点推定および正規化に関する検討 |
Author | *河口 永遠, 大木 誠 (鳥取大学大学院・持続性社会創生科学研究科・工学専攻) |
Page | pp. 150 - 153 |
Keyword | 多数目的最適化, 進化アルゴリズム, 極端点推定, 正規化 |
Abstract | 本論文では、遺伝的非支配型ソートアルゴリズム(NSGA)の極値推定及び、正規化に関する改良について提案する。 NSGAは、多目的・多数目的最適化問題について解く際に、世代ごとに母集団の正規化を行う。 正規化は一般に、母集合の理想点と最悪点に基づいて行われ、その際最悪点は、各目的軸に対応する極端点によって得られる。 しかし、NSGA-IIIで提案されている従来の正規化手法を適用した場合、探索方向が最適なパレートフロント方向を向かない場合が存在する。 このような問題を回避するために、別の様々な極端点推定法が提案されているが、目的数が増えるにつれて、上記のように正規化した際の方向が、適切ではなくなる。 そこで本論文では、多数目的最適化においても適切な正規化を行うための、新しい極端点推定法を提案する。 さらに、正規化の前後における、最大化および最小化に依存しない新しい正規化手法も提案する。 |
Title | p-median問題に対する離散ホタルアルゴリズムの適用と比較 |
Author | *井手上 琢海 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科), 金川 明弘, 滝本 裕則 (岡山県立大学 情報工学部) |
Page | pp. 154 - 156 |
Keyword | f, f, a |
Abstract | 与えられた制約条件の下で限られた時間内に最も効率の良い解を求める最適化問題に対する手法の一つとして,近年,メタヒューリスティクスアルゴリズムが注目されている.ホタルアルゴリズムはこれらの一種であり,ホタルの求愛行動から着想を得て,Xin-She Yang [1]により提案された最適解探索アルゴリズムである. 本研究ではこのホタルアルゴリズムを離散数理最適化問題の一つである容量制約なしp-median問題に適用し既存のアルゴリズムとの性能比較を行うことを目的とする. |
Title | 非支配ソートを用いた多数目的進化アルゴリズムにおける選択指標に関する検討 |
Author | *萩原 澪生, 大木 誠 (鳥取大学大学院・持続性社会創生科学研究科・工学専攻) |
Page | pp. 157 - 160 |
Keyword | 多数目的最適化, 非支配ソート, 超体積差分, 超円錐体積, 目的空間 |
Abstract | 本論文では,多数目的最適化進化アルゴリズム(MaOEAs)における集合のための2つの新しいランキング指標を提案する. 一般に,多数目的最適化問題(MaOPs)における効果的な選択圧は,非支配ランキングによってもたらされる. 非支配ランキングをうまく取り入れたアルゴリズムとして,NSGAがある. しかし,目的数が多いMaOPsでは,目的空間内でランダムに生成される探索点のほとんどが互いに非支配であり,言い換えれば非支配ランキングは意味を持たなくなる. このような場合,NSGA-IIは,第2段階の選択,すなわち追加選択における探索点のランキング指標として,同一フロント集合内の混雑距離に依存するが,これはMaOPsではうまく機能しない. 一方,NSGA-IIIは,追加選択において,一様に分布する多数の参照点に基づいてニッチ選択を行うため,膨大な計算量を消費するが,解集合の多様性を高く維持したまま最適化を進めることができる. 計算量を削減するために,提案する選択指標は,追加選択の対象フロント集合の探索点の超体積差分と超円錐体積にそれぞれ基づいている. 提案した指標は,本論文においてNSGAの追加選択に適用される. |
Title | 各種ポータブル電源の回路動作解析と実容量評価 |
Author | *東 佳一郎, 山田 洋明 (山口大学) |
Page | pp. 161 - 163 |
Keyword | ポータブル電源 |
Abstract | キャンプなどのレジャー用途や非常時の電源用途として,リチウムイオン電池を 搭載した交流出力可能なポータブル電源がある。ポータブル電源は,ACアダプタを介して電源に内蔵されたリチウムイオン電池を充電しておき,非常時などに充電電力をUSBを介したDC出力,あるいは,AC出力することが可能な可搬型の電源である。Market Data Forecast によると,世界のポータブル電源市場は 2022 年の約 3 億 7600 万ドルから年率 6.33 %成長し,2028 年に約 5 億 3700 万ドルまで拡大することが見込まれている 。 一方で,市販のポータブル電源は蓄電池容量の記載はあるが,実使用時間や効率など充放電動作の詳細は明らかになっていない。また,蓄電池を搭載した非常用電源として,停電時にサーバやコンピュータへ電力供給が可能な無停電電源装置(Uninterpretable Power Systems: UPS)があるが,ポータブル電源との回路構成の差が明確となっていない。製品の調査解析を行う専門業者もあるが ,1台の解析費用が数百万程度と高額であり,安価に解析を行う手順の確立が必要であった。 |
Title | CGシミュレータで生成した擬似画像データを機械学習用教師データとして用いる画像認識機能を搭載した農業支援ロボットの開発 |
Author | *柳 志勳, 香川 直己 (福山大学 工学部) |
Page | pp. 164 - 167 |
Keyword | 労働人口減少, 農業産業, カメラ付きロボット, 画像認識用モデル, CGシミュレータ |
Abstract | 近年、日本の労働人口の減少が農業産業にも影響を与えており、労働力不足が問題となっている。この問題に対処するため、農作物の状態を確認するためにカメラ付きのロボットを導入し、労働力の負担を軽減したいという目標がある。しかし、このためには画像認識用モデルが必要であり、大量の異なる条件での学習データが必要となる。学習データを収集する作業は困難だが、この研究ではCGシミュレータで生成した画像を学習データとして使用し、画像認識モデルを訓練した。そして、このモデルをカメラ付きロボットに実装し、農作物の状態を正確に認識できるかどうかを検証したので報告する。 |
Title | Excel VBAとArduinoを用いた試薬管理システムの構築 |
Author | *岡坂 直徒 (香川高等専門学校 電子情報通信工学専攻), 川久保 貴史 (香川高等専門学校 通信ネットワーク工学科) |
Page | pp. 168 - 170 |
Keyword | Arduino, デジタルスケール, 試薬管理 |
Abstract | 世界では近年になっても爆発物を用いたテロ事件が時折発生している.爆弾使用の防止のためには.爆弾の材料となりえる原料を入手させないことが重要である.日本においても,学校や企業の保管している薬品に対して特に爆発物の材料となる薬品の管理への対策が今まで以上に求められている.そのため,本研究では,Excel VBA(Visual Basic for Applications)とArduinoを利用して,我々が所属している研究室で使用されている2種類の試薬について,試薬の種類及び残量をExcel上に自動で記録し管理するシステムの構築を行った.今回は,本システムの試薬の識別部分と重さ測定部分について報告する. |
Title | Acrobotの新たな振り上げ制御に関する研究 |
Author | *平川 樹 (岡山県立大学大学院), 忻 欣, 山崎 大河 (岡山県立大学) |
Page | pp. 171 - 173 |
Keyword | Acrobot, Swing-Up, Energy |
Abstract | In this paper, we revisit the swing up control for the Acrobot, which is a typical example of underactuated robots. In the existing energy-based swing up control law, only the angle of unactuated joint has been treated by mod 2π for the upright equilibrium point where the two links of the Acrobot are in the upright position. In this thesis, we aim to develop a new swinging-up control law that enables the Acrobot to swing up quickly. To this end, we present a control law that also treats the angle of actuated joint by mod 2π, and we analyze the motion of the Acrobot. As a result, we show that the Acrobot can be swung up arbitrarily close to the upright equilibrium point under certain conditions on the control gains in the presented control law. The result is verified by numerical simulation. |
Title | 誘電体装荷平行平板線路-同軸線路変換器の設計 |
Author | *木村 恒貴 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 佐薙 稔 (岡山大学学術研究院) |
Page | pp. 174 - 177 |
Keyword | マイクロ波, 窒素空孔中心ナノダイヤモンド, 平行平板線路, 誘電体装荷平行平板線路, 誘電体装荷平行平板線路-同軸線路変換器 |
Abstract | 本報告では窒素空孔中心を持つナノダイヤモンドに2.87GHz帯のマイクロ波磁界を印加するために,誘電体を装荷した平行平板線路を用いることを提案し,そのために必要となる同軸線路との変換器について検討した.平行平板線路に誘電体を装荷することにより,同軸線路との変換器において,変換器外への放射が減らせるので,同軸線路から入力した場合の反射が低減できる. |
Title | 希土類系酸化物超伝導テープ線材を用いた接続部の無いコイルの検討 |
Author | *河岡 正大, 白木 晴己, 原田 直幸 (山口大学大学院/創成科学研究科) |
Page | pp. 178 - 180 |
Keyword | 超伝導コイル, 超伝導線材, 永久電流 |
Title | 増幅自然放出光非線形回路の構成法の検討 |
Author | *原田 瑠河, 田中 邦浩, エムディ ゴラム バルカトゥル アブラル, 増田 浩次, 北村 心 (島根大学 自然科学研究科) |
Page | pp. 181 - 183 |
Keyword | 増幅自然放出光非線形回路, エルビウム添加ファイバ |
Abstract | 光ファイバを用いたセンシング技術は高感度および高分解能,安定性などの優位性から環境・工業分野における長距離センシングや広範囲のセンシングに向けて研究および実用化されている.光ファイバセンシングにおいて,出力光の受光,検出は非常に重要でありその検出には光パワーメータが用いられる.我々の提案する増幅自然放出光非線形回路(ASENLC)は,光パワーメータの主要なパラメータである,光パワー分解能を顕著に向上する技術である.ASENLCはエルビウム添加ファイバ(EDF)を利得媒質とし,発生するASE光を出力光としている.本検討ではASENLCのEDF長依存性および多段型ASENLCをシミュレーション検討し,多段化による優位性を明らかにした. |
Title | Pumping Direction Dependence of the Performance of Amplified-Spontaneous-Emission Nonlinear Circuits |
Author | *Md Golam Barkatul Abrar, Kunihiro Tanaka, Ryuga Harada, Kokoro Kitamura, Hiroji Masuda (Graduate School of Natural Science and Technology, Shimane University) |
Page | pp. 184 - 187 |
Keyword | Erbiup-Dopped Fiber, Amplified-Spontaneous-Emission nonlinear circuit, Optical Power Resoulation |
Abstract | We investigate the pumping direction dependence of the performance of the amplified spontaneous-emission nonlinear circuit (ASENLC) technique that can significantly improve the optical power resolution (OPR) in optical measurement systems. We clarify that the improvement factors in the OPR, the slope in the input and output optical power relation of the ASENLC, are much higher for the forward pumping case than the backward pumping case. |
Title | インフラ維持管理用IoT無線アクセスにおける円錐ホーンアンテナを用いた伝送損失低減技術の一検討 |
Author | *三澤 璃久 (岡山大学大学院自然科学研究科), 竹内 遥 (岡山大学電気通信系学科), 山口 晄一, 冨里 繁, 上原 一浩 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 188 - 192 |
Keyword | 無線通信 |
Abstract | 本論文では,水道管インフラ維持・管理のための,水道管バルブボックス内に設置したセンサ端末のアンテナと,地上に設置したアクセスポイント間における電波伝搬損失の低減手法を提案した.従来は送信アンテナにダイポールアンテナを想定していたが,円錐ホーンアンテナ用いる手法について検討した.また,バルブボックス蓋部にスロットを設ける手法についても,電磁界シミュレーションを用いて,アンテナ・スロット構造及び端末アンテナ位置と伝搬損失の関係を明らかにした.シミュレーションによって得た電界強度分布等を用いて今後の課題の発見やさらに実用化に向けた検討を行う. |
Title | 送信機の特性を考慮した蓄積一括信号処理による信号分離・復調技術における最適窓関数選択方法の一検討 |
Author | *三田 湧大, 平岡 佑太, 日笠 智文, 冨里 繁, 田野 哲, 上原 一浩 (岡山大学) |
Page | pp. 193 - 196 |
Keyword | 蓄積一括信号処理, 特徴量復調法, IQインバランス, STFT, 窓関数 |
Abstract | 無線機能を搭載したデバイスの増加とともに,IoT時代が始まりつつある.しかし,限られた周波数資源のもとで無秩序に通信を行うと,衝突や干渉により受信ができなくなるという課題がある.そこで本研究では,ネットワーク上の蓄積一括信号処理技術を確立し,衝突した信号や干渉を受けたIoT/M2M端末信号の分離,復調を目指す.本研究では,蓄積一括信号処理の手法として提案されている短時間フーリエ変換 (Short-Time Fourier Transform : STFT) を用いた信号分離・復調法の一つである,特徴量復調法を用いて.送信機における通信品質の劣化要因となるIQインバランスを考慮した場合において,STFTの窓関数 (矩形窓,Hamming窓,Hanning窓,Blackman窓) による信号分離・復調性能の違いを計算機シミュレーションによって評価した. |
Title | 蓄積一括信号処理による信号分離・復調技術における信号の重畳度に応じた最適窓関数選択方法の一検討 |
Author | *平岡 佑太, 三田 湧大, 日笠 智文, 冨里 繁, 田野 哲, 上原 一浩 (岡山大学) |
Page | pp. 197 - 202 |
Keyword | 蓄積一括信号処理, OBR, GMSK, 窓関数 |
Abstract | IoTの時代の進展に伴い,限りある周波数資源のもとで多くの無線端末が無秩序に通信を行うと,電波の衝突や干渉によって受信ができなくなるといった課題がある. 本研究では,ネットワーク上で蓄積一括信号処理を用いて既存の受信機では分離・復調困難になる干渉を受けた信号の分離・復調技術の確立を目指した. 所望信号と干渉信号のスペクトルが重畳した割合を示す尺度OBR (Overlapped Bandwidth Ratio) を用いて,QPSKおよびGMSKにおいてOBRの値により窓関数を変更した場合の信号分離・復調性能を定量的に評価した. QPSK、GMSKにおいて,OBR約72%で窓変更することで理想に近い窓変更を行うことができることを示せた. 今後は機械学習を用いて適応的に窓関数を変更する手法について検討を行っていく. |
Title | 無線LANにおけるperformance anomalyの解決法に関する検討 |
Author | *大賀 匠眞, 稲井 寛, 荒井 剛, 若林 秀昭 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 システム工学専攻) |
Page | pp. 203 - 206 |
Keyword | 無線LAN, CSMA/CA, performance anomaly, CW(Contention window) |
Abstract | 無線LANの基本アクセス手順であるDCFでは,CSMA/CA方式が採用されている.近年では様々な伝送レートを使用する端末が混在する機会も増加している.そのような状況下でCSMA/CA方式で通信すると,伝送速度の高い無線端末が本来の通信パフォーマンスを発揮できず,スループットが低下してしまう問題が発生する.このような問題をperformance anomalyという.本研究ではこの問題を解決する為に,無線端末内のCW値について一部変更を加える手法を提案した.この手法により,従来のCSMA/CA方式と比較して伝送速度に相応したデータ量を送信することに成功し,performance anomalyを改善した. |
Title | NTNを用いた土砂災害センシングネットワークにおける中継と再送の有無による遅延評価 |
Author | *八津川 航希 (広島市立大学情報科学部), 小林 真, 新 浩一, 西 正博 (広島市立大学大学院情報科学研究科) |
Page | pp. 207 - 210 |
Keyword | NTN, AoI, 土砂災害センシング, LPWA |
Abstract | 土砂災害による人的被害を軽減するためには,センシング通信で早期避難を促すことが重要である. 土砂災害の前兆現象を検知するセンサ端末の多くは遮蔽物のある山間部に配置される.そこで,長距離通信であるLPWAを用いて,土砂災害が発生する恐れのある箇所にセンシングシステムを設置して,より広範囲に通信するNTNを利用した土砂災害センシングネットワークの構築を目指す.土砂災害センシングでは,土砂災害危険時に情報が更新されない時間を短縮することが重要である. そのため情報の鮮度を定量化した指標であるAoIを用いる.本研究では, 上空に VLEO 衛星と HAPS が居る状況を想定して,3 つの送信手法をシミュレーションを用いて,AoI を比較評価した. 評価した結果,中継なし再送あり手法が AoI の値が小さくなることが分かった. |
Title | スパース最適化を用いたIIRディジタル微分器の設計 |
Author | *大谷 唯斗, 中本 昌由 (広島大学大学院) |
Page | pp. 211 - 214 |
Keyword | IIRディジタル微分器, スパース最適化, 信号処理, 低消費電力 |
Title | 鉄筋コンクリート製バルブボックス内端末と地上アクセスポイントの通信における鉄筋の影響に関する一検討 |
Author | *佐々木 大輔 (岡山大学大学院環境生命自然科学研究科), 三澤 璃久, 尾方 亮太 (岡山大学大学院自然科学研究科), 冨里 繁 (岡山大学 環境生命自然科学学域 准教授), 上原 一浩 (岡山大学 環境生命自然科学学域 教授) |
Page | pp. 215 - 218 |
Keyword | 通信, 電波伝搬, 無線 |
Abstract | 近年,水道管等のインフラ設備の老朽化が進み,漏水事故が多発している.そこで,水道管バルブボックス内に音響センサ端末を設置し,収集したデータを地上に無線で送信し,漏水検知を行うシステムが提案された.本研究では電磁界シミュレーションを用いて,鉄筋コンクリート製バルブボックス内に端末を設置したときの,鉄筋が電波伝搬特性に与える影響を明らかにし,アクセスポイント置局に関する指針を得ることを目的とした.結果として,送受信アンテナを結ぶ線上に鉄筋がある方向と,鉄筋がない方向の利得の差は非常に小さく,アクセスポイントを設置する方位角は,鉄筋コンクリート製バルブボックスの構造によらず,自由に選定可能であることが分かった. |
Title | 水田取水口開閉管理システムの開発 |
Author | *岡田 周子, 廣瀬 誠 (松江工業高等専門学校) |
Page | pp. 219 - 222 |
Keyword | システム開発, ソフトウェア |
Abstract | 我々が開発しているのは稲作における水入れ期間に使用するシステムである. 水入れでは水田ごとに取水口を開けたり閉めたりするのでどの水田で水が出ていて出ていないのか把握する必要がある. 我々の研究協力先であるライスフィールド有限会社では,1000枚近い水田を管理している.それらを10数名の作業員で管理しているため,どの水田の取水口の開閉状況を失念してしまう課題があった.よって我々は水田取水口開閉監視システムの端末にあたる取水口開閉監視アプリの開発において, 手動で開閉状況を管理する機能の実装をしている. また研究協力先での実運用後に利用率の観察と利用者に対するアンケートでアプリの有用性を評価する. |
Title | 参加者体験型プラネタリウム「星空Touch」の検討 |
Author | *原田 稀吏, 小山 惇之介 (福山大学), 渡辺 恵太 (エムスリー株式会社), 山田 俊哉 (NTTテクノクロス株式会社), 山之上 卓 (福山大学), 中道 上 (福山大学/アンカーデザイン株式会社) |
Page | pp. 223 - 224 |
Keyword | 非接触操作, ポインティング, ポインタ |
Abstract | 本研究では,ディスプレイを複数人で操作する際に自分のポインタを視認しやすいポインタについて検討を行った.実験の結果により,従来のポインタより新たに提案した提案型ポインタによって認識時間とタスク時間を短縮することができた.これを応用し参加者が非接触操作でディスプレイを操作することで天体についての知識を得る事ができる星空 Touch というシステムを提案する. |
Title | Diffusion Layered ABM を用いた移動物体検出の検討 |
Author | *山本 康生, 眞柴 智, 岩井 儀雄 (鳥取大学) |
Page | pp. 225 - 228 |
Keyword | 明るさ可変モデル, 画素拡散, ABM拡散, 背景差分, 移動カメラ |
Title | インスタンスセグメンテーションによる個々の豚の検出と追跡 |
Author | *林 秀樹, 原田 翔太, 満上 育久 (広島市立大学) |
Page | pp. 229 - 230 |
Keyword | インスタンスセグメンテーション, 物体検出, 追跡 |
Abstract | 本稿では,豚舎に設置した固定カメラの映像における複数匹の豚の各個体の動きを捉えることを目的とする.提案手法では.深層学習に基づいたインスタンスセグメンテーションにより映像の各フレームから個々の豚を検出する.その後,個々の豚の動きを捉えるために,各フレームで検出した豚を時空間的な隣接性に基づきマッチングすることで豚の追跡を実現する.本稿では,独自にアノテーションした豚舎内の画像を利用して実験し,提案手法によって複数匹の豚の検出・追跡を概ね正しく行えていることが確認できた. |
Title | 屋内環境における全方位視覚車椅子ロボットの経路追従 |
Author | *山本 拓実, 横田 敦志, 李 仕剛, 小作 敏晴, 神尾 武司 (広島市立大学) |
Page | pp. 231 - 232 |
Keyword | 経路追従, 車椅子ロボット, 全方位カメラ |
Abstract | 超高齢社会が進行する日本では,車椅子による高齢者などの移動支援の重要性が増している.車椅子の移動ロボット化は,介護者の負担を軽減し,搭乗者の自立支援に貢献できると考えられる.病院や介護施設のように人が多数集まった屋内環境において車椅子ロボットが自律移動するためには,走行路と人・障害物を常時観測・認識して局所経路を計画し,その経路に追従して移動する機能が必要である.本研究は,搭乗者の前方に全方位カメラを取り付けた車椅子ロボットで局所経路の計画とその追従制御を実現することを目的とする.本稿では,全方位映像から深層学習に基づくセマンティックセグメンテーションによって走行可能領域を検出し,走行可能領域内で通過点を決定して局所経路を計画する方法を提案する. |
Title | 装着型視線計測装置を用いた全方位視覚車椅子ロボットユーザの注視点推定 |
Author | *上別府 浩基, Wang Le, Li Shigang (広島市立大学大学院/情報科学研究科) |
Page | pp. 233 - 234 |
Keyword | 車椅子ロボット, 全方位カメラ, 装着型視線計測装置, 特徴点マッチング, ホモグラフィ |
Abstract | 本論文では,装着型視線計測装置を用いた全方位視覚車椅子ロボットを中心に車椅子ユーザの注視点を記録するシステムと手法を提案する.そのシステムはユーザに装着した視線計測装置と車椅子に取り付けられた全方位カメラからなる.本論文ではこれら二つを組み合わせ同じ環境を観測し,装着型視線計測装置からの注視点を全方位画像(車椅子中心)にマッピングすることで全方位視覚車椅子ロボットを中心に車椅子ユーザの注視点を獲得する.また、注視点のマッピングは,装着型視線計測装置のシーンカメラと車椅子に取り付けられた全方位カメラの間のホモグラフィを求めて行う. |
Title | 超音波画像を用いた肝臓領域自動抽出のための一検討 |
Author | *都田 壱成 (山口大学), 藤田 悠介 (山口大学大学院), 三谷 芳弘 (宇部工業高等専門学校), 浜本 義彦, 瀬川 誠 (山口大学), 寺井 祟二 (新潟大学), 坂井田 功 (山口大学) |
Page | pp. 235 - 239 |
Keyword | ViT, Transfomer, U-Net, 肝臓抽出, 医療画像 |
Abstract | 肝臓がんを未然に防止するためにも肝硬変診断は重要であり,超音波検査は被験者への負担が少ない方法として広く利用されている.しかしながら,画像の視認性が低く,医師の専門的な知識や経験に頼られる部分が大きい.そのため,画像認識技術による定量的な評価方法の構築が期待されている.この定量評価を自動化するためには,解析対象を肝臓領域内に限定するための前処理として,肝臓領域の抽出が必要である.本稿では,領域分割モデルのU-NetにTransfomerを導入したTransU-Netを適用し,その有効性について述べる.また,輝度分布の低い画像への対策として画像の前処理とデータ拡張について有効性を評価する. |
Title | 機械学習を用いた豚呼吸器病の早期発見の検討 |
Author | *岡田 なつみ, 石光 俊介, 湯本 誠司, 的場 悠基 (広島市立大学情報科学研究科), 三上 修 (農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究部門), 井上 寛暁 (農業・食品産業技術総合研究機構畜産研究部門), 田中 大介 (新居浜工業高等専門学校) |
Page | pp. 240 - 242 |
Keyword | 豚呼吸器病, 早期発見, 体内伝導音, 耳標センサ, 機械学習 |
Abstract | 畜産業において豚呼吸器病による経済被害と農場の大規模化による人手不足が社会問題となっている。 そこで、本発表ではAI による罹患個体の早期発見を目標とし、機械学習を用いて、体内伝導音からの罹患状態の早期検知の可能性を検証した。 |
Title | 学習支援システムのための会話コーパスの構築 |
Author | *永田 有輝 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科), 岩井 儀雄 (鳥取大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 243 - 246 |
Keyword | データセット構築, インタラクション認識, 談話分析, 機械学習, 教育 |
Abstract | 本稿では, 生徒の活動状況を推定するための学習データセットの構築について述べている. このデータセットは授業中の教師を支援する学習支援システムを開発する目的で使用される. 本研究における学習支援システムとは, リアルタイムで生徒の活動状況を推定し, その時の状況を適時教師に示すものである. 教師がこのシステムを利用し, 生徒の状況に沿った授業を行うことによって, 生徒一人一人に寄り添った教育が出来ると考えている. 本研究のデータセットを構築するにあたって, 過去に鳥取大学で行われた実験を利用した. この実験では, 多角的なデータを収集したが, 本研究における学習データセットは, 特に発話内容に着目して構築している. |
Title | リカレンス・プロットを用いたOctave Convolutionによる人間行動認識 |
Author | *奥野 裕太, 森 康真, 田村 慶一 (広島市立大学大学院情報科学研究科) |
Page | pp. 247 - 251 |
Keyword | Octave Convolution, リカレンス・プロット, 機械学習, 時系列データ, HAR |
Abstract | 近年,IoT 機器の普及により,リアルタイムで様々なデータを取得することが可能となった.人間行動認識(HAR)では,それらデータを利用して人の行動や状態を推定することが主な目的である. 本研究では,シンプルな人の行動に対してより高精度な分類かつ低次元化によるコスト削減のための手法として,リカレンス・プロットを用いた Octave Convolution によるHARとその評価を行う.リカレンス・プロットは時系列データを画像に変換することができ,Octave Convolutionは学習の際にモデル内の畳み込み層を置き換えることで高周波成分と低周波成分に分けたモデルを作成することができる.この結果,HARにおいてこの手法が高精度な分類かつ低次元化によるコスト削減への有効性を示した. |
Title | 畳み込みニューラルネットワークを用いたシズルワードを含むツイート分類におけるデータ拡張 |
Author | *劉 津来, 田村 慶一 (広島市立大学大学院) |
Page | pp. 252 - 256 |
Keyword | 機械学習, シズルワード, 教師学習 |
Abstract | In recent years, information dissemination using social media has been actively conducted, and posts conveying the impressions and attractions of food often contain expressive language that evokes "sizzle,"significantly influencing people's purchasing structures. "Sizzle" refers to emotions that stimulate the five senses, and "sizzle words" play a critical role as expressions with this sizzle sensation. Sizzle words, in particular, are one of the words expressing impressions and evaluations of food. Their frequency of use is high, and they play a crucial role in evaluating and analyzing trends in products and services centered on food. In this study, we focused on a method using convolutional neural networks to classify tweets containing sizzle words. To improve the model's classification performance,we proposed a text data augmentation method that randomly replaces gustatory sizzle words with other sizzle words. As a result, it was confirmed that the model's performance overall improved due to data augmentation. |
Title | マイクロイベント情報を考慮したCNNを用いた地域情報共有サービスのクリック数予測 |
Author | *井上 大地 (広島工業大学大学院 工学系研究科), 松本 慎平 (広島工業大学 情報学部) |
Page | pp. 257 - 260 |
Keyword | ソーシャルメディア, 告知画像, クリック数予測 |
Abstract | 近年,地域活性化のための様々なソーシャルメディア一つとして,"ためまっぷ "が存在する.ためまっぷは地域情報共有のためのメディアであり,ユーザーは日常生活の中で地域のイベント情報を簡単に投稿・閲覧することができる.利用者の多くはイベントへの参加が見込まれるため,閲覧数を増やすことは地域活性化の観点からも重要な課題である.デザインは主催者の経験と勘に頼っており,多くの閲覧者を惹きつけるデザインにするための確立された手法はない.そのため,事前に閲覧数を予測することができれば,その情報を基にチラシのデザインを再考することが可能となる.本研究では,公民館などのマイクロイベント情報を考慮することで,クリック数予測に与える影響を明らかにする. |
Title | 仮想空間内の視聴覚情報が風速知覚に与える影響の調査 |
Author | *小井塚 亮太 (鳥取大学大学院 持続性社会創生科学研究科), 清水 忠昭 (鳥取大学 クロス情報科学研究センター) |
Page | pp. 261 - 262 |
Keyword | バーチャルリアリティ, 感覚間相互作用, クロスモーダル, 風速知覚 |
Abstract | 近年,VR(virtual Reality)技術の急速な発展により,個人が手軽に,時と場所を問わず「限りなく実体験に近い体験」を得られるようになった.VR体験による没入感を高めるため,感覚間相互作用に関する研究が注目を集めている.[1-3]感覚間相互作用とは,視覚や聴覚,触覚など異なる感覚が相互に影響しあって認識に影響を与える現象のことである.例えば,メタクッキー[1]では,視覚や嗅覚刺激を操作することで,味覚に影響を与えることが明らかになっている. 本研究では,VR体験での基本的な視覚,聴覚の刺激に加えて,ユーザーを拘束しにくい非接触で触覚刺激を与えることができる風に注目した.本研究の目的は,視聴覚と風による触覚で感覚間相互作用がどのように引き起こされるかを解明し,より没入感のあるVR体験の実現に寄与することである. |
Title | ランサムウェアの親プロセスと子プロセスのAPIコール分析 |
Author | *松田 祥希 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科), 高橋 健一, 東野 正幸, 川村 尚生 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科/クロス情報科学研究センター) |
Page | pp. 263 - 266 |
Keyword | ランサムウェア, APIコール |
Abstract | サイバー攻撃による被害の軽減のため、マルウェアファミリの推定やマルウェアの検知が行われている。しかし、これらの研究では親プロセスと子プロセスを一体として扱っており、親プロセスと子プロセスの違いやその関係性については着目されていない。 そこで、ランサムウェアとクリーンウェアで子プロセスの作成数と親プロセスと子プロセスでそれぞれ呼び出されるAPIの種類について分析を行い、これらの特徴にランサムウェアとクリーンウェアで違いが見られることを確認した。 更に、子プロセスの作成数とAPIコールの関係からランサムウェアを3種類に分類できる特徴を見つけた。 |
Title | 乾燥地における降雨量と雨季の始まりの可視化に向けた衛星全球降水マップ(GSMaP)と実測値の比較 |
Author | *井上 友希, 東野 正幸, 川村 尚生 (鳥取大学大学院持続性社会創生科学研究科), Shaoxiu Ma (鳥取大学国際乾燥地研究機構), 坪 充 (鳥取大学乾燥地研究センター) |
Page | pp. 267 - 268 |
Keyword | GSMaP, 乾燥地, 降雨量 |
Abstract | 我々はスマートフォンを活用した作物栽培支援システムの実用化を目指している.現在,本システムで集積したデータを用いて降雨量と雨季の始まりを可視化することを検討している.しかし,本システムで利用者が降雨量を記録していない地点の降雨量は不明となっている.そこで,衛星全球降水マップ「GSMaP」 の降雨量の予測値を用いることを検討している.本稿では予測値の精度を確かめるために,本システムの対象地域の一つである南アフリカ共和国の地点の降雨量についてGSMaPの推定値と気象ステーションの観測雨量を比較した.その結果,気象ステーションのある当該地点においては推定雨量の精度が高いことが確かめれらた. |
Title | Acrobotの2次強安定化制御器に関する研究 |
Author | *大西 皓介 (岡山県立大学大学院情報系研究科) |
Page | pp. 269 - 270 |
Keyword | Acrobot, 強安定化制御器 |
Abstract | 高次元制御器は,コストが多くかかり,制御器のチューニングが困難であるため,低次元制御器に関する研究は注目を浴びている.一方,文献では,劣駆動システムの代表例であるAcrobotの安定化制御問題について,その真上平衡点近傍での線形近似モデルにおける零点に着目し,その零点に関する制約条件が満たされるとき,通常の4次の安定化制御器ではなく,2次強安定化(安定な制御器で安定化)制御器を1つ与えた.本研究では,その制約条件を緩和するとともに,1クラスの2次強安定化制御器を設計する方法を提案する. |
Title | 読解学習支援システムにおける外的要因の理解に必要となる技能の視線運動を活用した分析 |
Author | *前田 暉正 (広島工業大学大学院工学系研究科情報システム科学専攻), 松本 慎平 (広島工業大学情報学部) |
Page | pp. 271 - 274 |
Keyword | プログラミング, 視線運動, 学習支援システム, ハイライト, チャンク |
Abstract | プログラミング学習は認知的負荷が高く,効率的な学習支援が必要である.特にプログラム読解能力は重要で,その支援にはシステム開発や学習履歴分析,個別支援が活用されている.プログラミングは「内的」(コード解釈)と「外的」(創造性や可読性)要素が結合しており,これまで主に「内的」要素に注力された研究がある.しかし,既存システムはコード規模や実用性に制約があり,実践的なコード読解支援が求められている.本研究ではハイライト表示とチャンク個所表示の2つの支援システムを比較し,視線運動の観点から「外的」要素の統合に必要な前提技能を解明する. |
Title | 吸音材がもたらす車内会話了解度への影響 |
Author | *桝本 実, 石光 俊介 (広島市立大学 情報科学研究科), 藤井 泰人, 金谷 知子 (東洋紡エムシー) |
Page | pp. 275 - 277 |
Keyword | 吸音材, EV, 会話了解度, SINFA |
Abstract | 近年,自動車の電化に伴い,風切り音やロードノイズなどの走行騒音のサウンドデザインによる車室内への快適性に与える影響が着目されている.また,今後実現される完全自動運転に向けて快適な車内空間の提供が求められている.本研究では,吸音材の有無によるEVの走行騒音下での車内会話の了解度について聴感実験と調音素性分析を実施して調査した.その結果,吸音材を用いることで特定の話者-聴者の位置関係で車内会話了解度が向上したことが示された.また,吸音材によって母音の素性情報が伝達できていることが調音素性分析で示された.今後は母音だけでなく子音でも同様の実験を実施し,吸音材が車内会話の了解度を向上させることが可能か調査する予定である. |
Title | 耳標センサを用いた豚の呼吸器病罹患判定 |
Author | *的場 悠基, 石光 俊介, 岡田 なつみ, 湯本 誠司 (広島市立大学院 情報科学研究科), 三上 修, 小川 洋介, 井上 寛暁, 石田 三佳 (農業・食品産業技術総合研究機構), 田中 大介 (新居浜工業高等専門学校) |
Page | pp. 278 - 281 |
Keyword | 耳標センサ, 体内伝導音, ケプストラム, LSTM |
Abstract | 近年,日本の畜産業において農業の大規模化が進行しており,このような状況下で家畜の感染症が蔓延した場合,大きな被害をもたらす可能性がある.そこで,家畜の感染症を早期発見するために,機械学習を用いた豚の罹患判定システムを構築した.本研究では,耳標センサにより収録した豚の体内伝導音から得られたケプストラムやΔケプストラムをそれぞれ入力として,ニューラルネットワークの1種であるLSTM(Long short-term memory)を用いて罹患前後の2クラスを分類するモデルを作成した.その結果,ケプストラムモデルでは罹患豚の分類精度が高いことに対して,Δケプストラムモデルでは健常豚の分類精度が高いことがわかった. |
Title | 物理量・心理量に基づく暖機音の不快さ最小化の検討及び主観的アノイアンスに与える影響 |
Author | *榊原 美夏, 石光 俊介, 新田 実咲, 鈴木 琉平 (広島市立大学), 岩田 陽明, 岸川 直樹, 菊池 正和, 松本 貢典, 藤川 智士 (マツダ) |
Page | pp. 282 - 284 |
Keyword | トーナリティ, 暖機音, アノイアンス, 心理音響指標, AWS |
Abstract | 自動車において「音」は商品価値を決める重要な要因の1つである.また,音を設計するときには,「サウンドデザインによる快音化」と「騒音対策による低騒音化」の2つが求められている.本研究では,AWS(Accelerated Warm-up System:早期暖機システム)による暖機音について取り上げた.暖機音は快音化ではなく低騒音化の対象ではあるが,ラウドネスレベルが同じ場合の周波数構造がアノイアンスに与える影響について注目した.本検討では,物理量と心理量の解析から暖機音の不快さ最小化の検討及び主観的アノイアンスに与える影響の調査を行った. |
Title | エンジン音の不快指標に基づく加速音のリアリティ性追求 |
Author | *新田 実咲, 石光 俊介 (広島市立大学/情報科学研究科), 藤川 智士, 岩田 陽明, 菊池 正和, 松本 貢典, 新見 真侑子 (マツダ株式会社) |
Page | pp. 285 - 287 |
Keyword | EV, DV, 車, 加速音, 音 |
Abstract | 近年,自動車産業でもカーボンニュートラル化が進んでおり,欧州でのエンジン搭載車規制の流れも受け,日本でも電気自動車(EV)人気が上昇している.EVの走行音は既存の内燃エンジン搭載車(ICE)と比較して小さな音である.またEVは自動車から発する音が小さいことから,路面との走行騒音が強調されて聞こえるのも特徴の一つである.EVの歴史は既存のICEと比べて浅く,走行音デザインへの課題は多くある.そこで本研究は,Rumbling, Booming, Hummingという,ICEに含まれる不快感に寄与する指標を用いて,EV加速音のリアリティ感向上を目的とした. |
Title | 多制約最適化のための双方向共進化に関する検討 |
Author | *水上 舞乃, 大木 誠 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 288 - 290 |
Keyword | 多制約, 多数目的最適化, 非支配選択, 制約支配原理, 非支配不可能選択 |
Abstract | 双方向共進化(BiCo)アルゴリズムは、複数の制約をもつ多数目的最適化問題を解く上で有力である。しかしBiCoにおける制約支配原理による可能点集合の選択では、NSGA-IIやNSGA-IIIの選択戦略が活用されており、収束性や計算量などにおいて問題がある。これに対して本研究では、制約支配原理に対して超体積差分や超円錐体積に基づく選択指標を適用することで改善を試みる。 |
Title | EV走行音に対する順応と選択的注意-走行音の音圧レベル変動の周波数帯域の差異- |
Author | *村上 寛名, 亀山 勇希, 石光 俊介 (広島市立大学), 藤井 泰人, 金谷 知子 (東洋紡エムシー) |
Page | pp. 291 - 293 |
Keyword | 事象関連電位, 選択的注意, 電気自動車 |
Abstract | 近年,電気自動車の普及により,車室内の音環境が変化している.また,今後の自動運転の普及により,認知負荷が低下することで外部騒音に対して注意が向きやすくなる.これにより不快感の誘発,煩わしさの増加などが懸念される.本研究では選択的注意に着目し,事象関連電位(ERP)という神経生理学的な観点から自動車走行音に対する順応中の注意を定量化することを目的とし実験を行った.実験では運転中の脳反応を測定し,異なる周波数帯域によるERPの変化を観察することで,注意の向きやすい音の特徴を明らかにした.これらの結果は車室内の音環境の快適性を向上させるための実用的なアプローチの検討に役立つと考えられる. |
Title | 生体リズム収録センサの作成 |
Author | *大森 達也, 石光 俊介, 湯本 誠司 (広島市立大学大学院 情報科学研究科) |
Page | pp. 294 - 295 |
Keyword | 音響的マインドフルネス |
Abstract | 適切な被ストレス状態の維持のため、ある対象に注意を向けることによりストレスを軽減する「マインドフルネス」が近年注目されている. 中でも特定の音に注意を向けるものは「音響的マインドフルネス」と呼ばれている. 今回, 生体周期, 中でも呼吸音や脈拍, 心拍の周期に着目し, それを用いた音響的マインドフルネスによる, 適切な被ストレス状態の維持を期待し, 生体周期音を入力するセンサ, 及び呈示環境の構築を行った. 結果として, 安静時には呼吸, 心拍ともに安定した周期FB音が作成できていることが確認できた. しかし, 少しの動作でも布擦れなどのノイズが発生し, それによって周期音に乱れが生じてしまうためその対策が必要だと考える. 今後の展望として, 装着部位の検討やノイズ低減により周期音の乱れを可能な限りなくし, その音源を呈示した状態における聴き手のパフォーマンスの変化について実験していく. |
Title | 分割凹包による複数巡回セールスマン問題の一解法 |
Author | *長崎 夏弦 (岡山県立大学大学院), 金川 明弘, 滝本 裕則 (岡山県立大学) |
Page | pp. 296 - 298 |
Keyword | 複数巡回セールスマン問題, ヒューリスティクス, ファジィc-means法, Concave Hull |
Abstract | 複数巡回セールスマン問題 (MTSP) は,巡回セールスマン問題 (TSP) を拡張した組合せ最適化問題である.与えられたn個の都市に対して,TSPでは一人のセールスマンが巡回するのに対し,MTSPではm人のセールスマンが都市の訪問を分担して担当する.MTSPの目的は総経路長の最小化に加え,副次的な目的としてm人のセールスマンの各担当経路長の均等化がある. 本研究では,凹包ヒューリスティクスとファジィc-means法を組み合わせた分割凹包によるMTSPの近似解法を提案する.TSPLIBのデータセットを用いて既存研究との比較を行った結果,提案手法は,クラスター割当法に対しては概ね優位な解が得られた.ITSHAに対してはm=10では一部優れた解が得られた. |
Title | 参照線優先選択を用いた多数目的最適化アルゴリズムに関する検討 |
Author | *松下 慎太郎, 大木 誠 (鳥取大学工学部) |
Page | pp. 299 - 301 |
Keyword | 多数目的最適化, 非支配ランキング, ニッチング, 参照線優先選択 |
Abstract | 多数目的次元空間における探索点間の支配関係に基づくNSGAなどの手法では、非支配ランキングを行うため、母集合の殆ど全ての点が第1もしくは第2フロントに配置してしまう。このため、実質的には追加選択のみを繰り返すことにより最適化を進行せざるを得ない。これに対し、NSGA-IIIの計算要素を再構成したLEAFと呼ばれる手法は、非支配選択のような収束性に重点を置いた選択戦略ではなく、多様性を重視した参照線優先選択を実現している。本研究では、LEAFの参照線優先選択をさらに改善し、多様性と収束性をバランスよく向上させる計算手法を提案する。 |
Title | 壁面ディスプレイ上のデジタル図書コンテンツ表示手法の検討 |
Author | *小山 惇之介 (福山大学), 山田 俊哉 (NTTテクノクロス株式会社), 中道 上 (福山大学/アンカーデザイン株式会社) |
Page | pp. 302 - 305 |
Keyword | 図書館, 可視化, 電子書籍 |
Abstract | 本研究では,デジタルコンテンツの図書を壁面ディスプレイ上に表示した図書館の構想を提案する.その為,利用者の印象評価に基づいた適切なデジタルコンテンツ表示手法について検討する.8パターンの表示手法を実験参加者に見せ「見やすさ」「見分けやすさ」「借りたさ」「コンテンツを読みたいと思うか(読みたさ)」「好感度」の5項目の評価項目ごとに5段階評価を依頼した.評価値の平均を比較すると「見やすさ」,「読みたさ」,「好感度」の3項目の中で「表紙+背表紙」標準サイズの平均値が最も高かった.また,「見分けやすさ」,「借りたさ」,「好感度」の3項目で「表紙+背表紙」実サイズの平均値が最も高かった.これらの結果から「表紙+背表紙」による表示が適切であると考えられる. |