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平成23年度 (第62回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1603  7. 電力系統I-(2)
日時: 2011年10月22日(土) 13:00 - 14:05
部屋: Nexus21 702室 (→地図)
座長: 西守 克己 (鳥取大学)

7-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名電気自動車の充放電制御を用いた周波数制御に関する研究
著者造賀 芳文, 塚井 誠人, *出口 翔太郎, 谷脇 誉崇, 餘利野 直人, 佐々木 豊 (広島大学), 坂本 和夫, 福庭 一志 (マツダ)
Pagepp. 426 - 427
Keyword電気自動車, 周波数制御, 充電, 放電
Abstract近年,環境問題の対策として,再生可能エネルギーの導入が促進されている。しかし,再生可能エネルギーについては,出力変動が問題となっており,電力系統に大量に導入されると,系統の周波数変動が増大し,悪影響を与える恐れがある。 また環境問題対策として,電気自動車なども注目されている。これらに内蔵されるバッテリーは夜間に充電されると考えられており,朝出社などで使用するまでに充電が完了していればよい。つまり,充電電力(充電するスピード)を自由に制御できれば,調整容量が減少する夜間において,充電設備に接続されたバッテリーが周波数制御に貢献できる。本研究では,放電制御を考慮した充放電制御についての検討を行い,その有用性について報告する。

7-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名天候分類型ニューラルネットワークを用いた太陽光発電量予測手法 -予測精度向上の一検討-
著者*生関 友裕, 佐々木 豊, 造賀 芳文, 餘利野 直人 (広島大学)
Pagepp. 428 - 429
Keywordニューラルネットワーク, 太陽光発電, PV発電量予測, 受給制御システム, 予測誤差
Abstract地球温暖化や化石資源枯渇をはじめとしたエネルギー問題の解決策として,クリーンな自然エネルギーを利用した発電方式に注目が集まっている。一方で,これらの自然変動電源は出力変動が設置環境に依存することから,電力系統に大量連系された場合に,周波数・電力潮流・電圧などの電力品質に悪影響を及ぼすことが懸念されている。このように,自然変動電源の大量導入に対応した次世代ネットワーク構築に向けた課題整理は信頼度維持の観点からも重要であり,著者らも小規模独立電力系統を対象とした需給制御システムシミュレータを開発している。本稿では,その機能の一部である自然変動電源の前日予測手法として,天候を考慮したニューラルネットワーク(Neural Network; NN)を用いたPV発電量の予測について検証する。

7-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名マルチエージェントによる分散電源を考慮した分散型電圧制御方式
著者*石田 雅人 (広島工業大学大学院工学系研究科情報システム科学専攻), 永田 武 (広島工業大学情報学部情報工学科)
Pagepp. 430 - 431
Keywordマルチエージェント, 電圧制御, 無効電力制御, 分散電源
Abstract本稿では太陽光・風力発電といった分散電源を投入した電力系統の電圧・無効電力制御システムを提案する。これらの分散電源を電力系統に接続する上で,より安定的かつ経済的に電力を供給することは大きな課題である。今後,この分野の研究ではコスト低減や電力品質の維持を目的として,より高度な制御が求められる。これに対応するには,ある程度情報を集約し全体の意思決定を行い,電力自由化による頻繁な系統構成の変化を許容できるという,集中型システムと分散型システムを連携したハイブリッド型のシステムの考え方が必要になる。そこで本研究では,マルチエージェント技術を用いたハイブリッド型のシステムを提案し,その性能を検証する。

7-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名配電系統事故復旧における分散型システムと 集中型システムの性能比較
著者*横山 司, 永田 武 (広島工業大学)
Pagepp. 432 - 433
Keywordマルチエージェント, 配電系統, 事故復旧, 分散型システム
Abstract近年,規制緩和の進展により電力システムを取巻く環境は急激に変化している。それに伴い事故復旧操作においても,複数の発電事業者の協調が必要となり,集中型システムによる系統全体の情報収集・管理が困難になると予想される。その中でも,配電系統に含まれる設備・機器の要素数は,極めて多いために効率的な復旧方式の確立が望まれている。本論文では,マルチエージェントを適用した完全な自律分散型事故復旧方式を提案する。また,提案方式のシミュレーション結果と集中型による混合整数計画法の解を比較し,提案方式の性能を評価する。その結果,提案方式はエージェント間の協調動作により効率的な停電復旧が行われることが確認できた。

7-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名マルチエージェントによるスマートグリッドの運用方式の検討
著者*植田 悠仁, 永田 武 (広島工業大学)
Pagepp. 434 - 435
Keywordスマートグリッド, マルチエージェント
Abstract現在,低炭素社会の実現に向けて再生可能エネルギーの導入が世界的に進んでいる。国際エネルギー機関(IEA)によると,今後の計画では,2020年までに太陽光発電の導入目標量は現状の約10倍である2,800 万kW,風力発電の導入目標量も現状の約5倍である1,130万kWとなっている。このような状況において電力供給の観点からは,大量に導入される再生可能エネルギーに対していかに安定的かつ経済的に運用させるかが問題となり,電圧変動や周波数変動,および低負荷時の余剰電力の問題が指摘されている。そこで,本論文の目的は,マルチエージェントを利用してスマートグリッドの運用方式を検討し,自律分散型スマートグリッド運用方式の枠組みを提案することである。