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平成23年度 (第62回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1601  4. 電気機器・電気応用
日時: 2011年10月22日(土) 9:00 - 10:18
部屋: Nexus21 702室 (→地図)
座長: 舩曳 繁之 (岡山大学)

4-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名透過磁場検出によるスポット溶接検査法の開発
著者*澤井 勇人, 三宅 康介, 堺 健司, 紀和 利彦, 塚田 啓二 (岡山大学大学院自然科学研究科), 平野 佳伸 (大橋製作所)
Pagep. 411
Keywordスポット溶接検査, 磁気計測
Abstractスポット溶接は,電流を流すことによる抵抗熱で金属を溶かして接合する溶接法であり,自動車のボディの溶接などに広く用いられている.このスポット溶接の不良検査を迅速かつ正確に行うことは,製品の品質管理や安全性において重要である.以前の研究で,漏洩磁束探傷検査法によるスポット溶接検査についての成果が得られた.今回は各種サンプルの形状に幅広く対応できる新しい方法として,透過磁場検出による非破壊検査法について検討した.印加コイルと検出コイルの間にスポット溶接部分を配置し,低周波磁場を印加して透過磁場を検出することで,スポット溶接サンプルの通電時間との相関が得られた.

4-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名高周波インバータ応用を目的とした単相ソフトスイッチングPFCコンバータの研究
著者*工藤 容也, 吉村 悠 (呉工業高等専門学校専攻科), 横沼 実雄 (呉工業高等専門学校電気情報工学分野)
Pagepp. 412 - 413
KeywordPFC, 電流不連続モード, ZCS, ZVS
Abstract近年,世界的に高調波抑制規制が厳しくなっている。1) このため,家電製品の高周波インバータの前段には,PFC機能を有した昇圧回路が多く適用され,高効率・高電力密度の非絶縁昇圧型コンバータ(昇圧チョッパ)のニーズが高まっている。 本研究では,スイッチトキャパシタ型ロスレススナバを用いた単相PFCコンバータを提案し,回路動作,入出力変換比,最大電流をシミュレーションにより検討した。この提案回路では,電流不連続モードを利用することによって,電源電流のフィードバック制御を不要とし,広範囲な制御領域においてZCS(ゼロ電流スイッチング),ZVS(ゼロ電圧スイッチング)を実現することが可能である。また,電源電流波形の歪みについても同様にシミュレーションによって検討した。

4-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名積層構造高温超電導バルク体を用いた磁性体の浮上特性に関する研究
著者*池上 貴範, 松永 純也, 金 錫範 (岡山大学工学部), 小野寺 宏 ((独)西多賀病院,CREST)
Pagep. 414
Keywordネドベド
Abstract近年,高齢化社会を迎えるにあたり,脳疾患や脊椎損傷などの神経回路欠損による患者の増加が懸念されている.医学分野の研究により脳神経細胞が再生できることが発見され,体外で培養した神経細胞を脳内に移植することで治療する方法が試されてきたものの,成功した報告は未だないのが現状である.そこで,当研究グループでは,体内における再生方法について検討している.具体的には,神経の再生を促す抗体を表面処理した磁性ワイヤを,外部磁場を制御することにより損傷部まで移動させ,整列させる.そして,その磁性ワイヤを道標として神経細胞を誘導し,再生させることで標的神経細胞との間で神経連絡の再構築を図るというものである. 本研究では,脳内の磁性ワイヤの位置制御技術開発の基礎研究として,リング状の高温超電導バルク体を用いて磁性体を浮上させることで磁性ワイヤの位置を制御しようと試みたので,その実験結果について報告する.

4-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名積層構造高温超電導バルク体を用いた小型NMR用マグネットの最適設計に関する基礎研究
著者*林 奈津希, 筒井 康平, 矢野 順一, 木本 敬章, 金 錫範 (岡山大学)
Pagep. 415
Keyword超電導, 核磁気共鳴, NMR
Abstract近年,核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance : NMR)分光法は,タンパク質の機能・構造解析に有効なツールとして注目され,装置の性能向上が進められている.現在,装置の高性能化が進められる一方で,装置の大型化,高コスト化により個人が手軽に使用できる装置とは言えないのが現状である.そこで,我々はNMR装置のコンパクト化,低コスト化を目的として高温(酸化物)超電導バルク体を用いる新しい概念のNMR装置開発を目指した研究を行っている.その基礎研究として,これまでにバルク体を複数個積層させることで,捕捉磁場強度が大きくすることができ,さらに各バルク体間にギャップを設けることで,発生磁場の均一度も向上できることがわかった.

4-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名液体窒素温度における高温超電導線材のJc-B-θ 特性に関する基礎研究
著者*梶川 拡夢, 金子 武志, 斉藤 彰浩, 金 錫範 (岡山大学工学部)
Pagep. 416
KeywordGdBCO, 磁場角度依存性, レーストラック
Abstract超電導体は極低温まで冷却すると直流電流に対して電気抵抗がほぼゼロとなる完全導電性を示しており,超電導体の中でも特に高温超電導体は,液体窒素温度付近においても完全導電性を示す.従って,高温超電導体を用いることで非常に安価で扱いが容易な液体窒素を用いた高温超電導応用機器の開発が活発に行われている.現在,市販もしくは開発中の高温超電導線材としては, Bi系線材(Bi-2223)とRE系線材(Y,Gdなど)などが挙げられ,Bi系線材よりはRE系線材の方が磁場―臨界理電流密度特性(Jc -B)が遥かに優れているため,次世代線材として開発研究が進んでいる.一方,我々は,高温超電導線材を巻線とする高温超電導モータ用コイルの開発を行ってきた.そこで,本研究では,高温超電導モータ用の界磁コイルの形状設計について数値解析による検討を行い,また,現在試験的に作製されているGdBCO高温超電導線材のコイルへの応用を目的とするJc-B-θ特性について実験的に検討した

4-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名移動平均フィルタを用いた三相PLL
著者*穐吉 啓史, 岡本 昌幸, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 417 - 418
KeywordPLL, PWM整流器, 移動平均フィルタ
Abstract太陽光発電システムやPWM整流器などの連携を伴う電力変換器では,電源電圧の位相情報を検出する必要がある。この目的として,ソフトウェア上で実現可能な三相PLLが提案されている。本論文では,電源側に高調波が含まれた場合でも位相情報を検出可能な移動平均LPFを用いた三相PLLを提案し,PSIMを用いたシミュレーションにより有効性を確認したので報告する。