題名 | 遠隔輸液モニタリングシステム |
著者 | *天野 光, 小川 英邦, 槇 弘倫, 塚本 壮輔, 米澤 良治 (広島工業大学), 二宮 石雄 (広島国際大学), 佐田 孝治 (下関厚生病院) |
Page | p. 345 |
Keyword | 輸液, 点滴, モニタ |
Abstract | 近年,医療現場では輸液治療が頻繁に行われており,輸液治療の安全性と利便性を高めるために様々な装置が開発されている。特に,医療現場でよく使用される重力落下方式の輸液セットは,現場での目視により輸液状況の把握を行っているため,流量の異常や輸液終了を知らせる装置が開発されてきた。しかし,それらの装置では,リアルタイムでの輸液残量を確認するためには,医師や看護師が直接現場へ訪れなければならない。 本研究では,ナースステーションに置かれた1台のPC上で複数の患者の輸液状況をモニタすることが出来る,遠隔輸液モニタリングシステムを開発したので報告する。 |
題名 | ベッドにおける超音波生体情報測定システム |
著者 | *山名 祐介, 塚本 壮輔 (広島工業大学), 向井 幸治 (トリニティカレッジ広島医療福祉専門学校), 槇 弘倫, 小川 英邦, 米澤 良治 (広島工業大学) |
Page | p. 346 |
Keyword | ベッド, 超音波, 生体情報 |
Abstract | 現在、要介護者の介護において、日常生活下での身体情報を把握する事は非常に重要である。要介護者は、ベッド上で 過ごすことが多いことから、ベッド上の要介護者に対する生体情報測定システムが開発されている。生体情報は、ベッド マットレス内に設置した超音波センサでベッドマッチレス内に拡散させ、超音波の振幅が要介護者の心拍、呼吸、動きに 伴う体動により変動することで測定した。しかし、ベッドマットレス上の要介護者によっては、生体情報の測定、特に、 心拍の検出が困難な場合があった。 そこで、本研究では、生体情報の測定が困難となる原因を要介護者の体重と考え、体重による影響を極力低減させたセ ンサを開発したので報告する。 |
題名 | 光センサを用いた駆出時間検出システム |
著者 | *増井 貴好, 槇 弘倫, 小川 英邦, 米澤 良治, 塚本 壮輔 (広島工業大学), 岩本 純一 (山陽女子短期大学), 二宮 石雄 (広島国際大学), 佐田 孝治 (下関厚生病院) |
Page | p. 347 |
Keyword | 駆出時間, 内胸動脈波, 光センサ |
Abstract | 厚生労働省人口動態統計より、平成21 年に心疾患で亡くなった 患者は、18 万745 人と日本で第2 位の死亡疾患として報告されてい る。心疾患の簡易的心機能評価の一方法として、駆出時間(ET 時間) と駆出前期時間(PEP 時間)により評価する心収縮期時相(STI)法が用 いられている。ET 時間は、頸動脈波形の立ち上がりから切痕まで の時間で求められるが、この測定における問題として、首の動きに 基づくアーティファクトの混入と脈波センサの装着が挙げられる。 本研究は、光センサを用いて身体の動きが少なく、センサの装着 が容易な胸部の内胸動脈から脈波を測定し、内胸動脈脈波のET 時 間と頸動脈波のET 時間との関係を求めた。 |
題名 | ワイヤレス超音波血流計 |
著者 | *村上 篤志, 槇 弘倫, 小川 英邦, 塚本 壮輔, 米澤 良治 (広島工業大学) |
Page | p. 348 |
Keyword | 超音波, ドップラ-法, 脈波 |
Abstract | 現在、血流速度測定には、電磁血流計やドップラー血流計が使用されている。電磁血流計は、電磁血流計プローブを血管に直接装着する必要があり、体表面から血流速度を測定することが出来ない。これに対し、超音波やレーザー光を用いたドップラー血流計は、センサを体表面に装着出来ることから、電磁血流計に比べ容易に血流速度測定が可能である。超音波ドップラー血流計は、一定時間超音波を送信するパルスドプラー法と連続的に超音波を送信する連続波ドップラー法(CW法)があり、現在パルスドプラー法が多く使用されている。しかし、パルスドプラー法は、CW法に比較し、回路が複雑で簡易的な血流速度測定装置としての使用が難しい点がある。 そこで本研究では、CW法を用いた、安価で小型でかつワイヤレスの超音波血流計を開発したので報告する。 |
題名 | 超音波を用いた瞬き検出システム |
著者 | *賀楽 一之, 槇 弘倫, 小川 英邦, 塚本 壮輔 (広島工業大学), 石田 良一 (株式会社TCC), 米澤 良治 (広島工業大学) |
Page | p. 349 |
Keyword | 瞬き, 超音波, 瞼 |
Abstract | 現在、日本における筋萎縮性側索硬化症患者数は、厚生労働省平成21 年度衛生行政報告例結果の概要で8492 人と報告されている。萎縮性側索硬化症は、運動神経のみが障害され、感覚神経や自律神経、脳の高度機能がほとんど障害されない進行性の神経難病で、患者は、思考や感覚が症状に影響されることなく正常であるにも関わらず意志伝達する機能が奪われていく。そこで、患者の意思伝達を可能にするコミュニケーション法として、カメラや筋電図による眼球の動き及び前頭葉の血流量変化を捉え、患者の意思伝達を可能にするコミュニケーション法が開発されている。しかし、これらの方法は、意思伝達に要す時間、患者への電極やセンサの装着及びシステム価格等、患者への導入で問題となっている。本研究では、瞬きによる意志伝達を考え、安価な超音波送受信器を用いた瞬き検出システムを開発したので報告する。 |
題名 | 環境音及び位置情報を用いた徘徊高齢者位置検出システム |
著者 | *松岡 伸吾 (トリニティカレッジ広島医療福祉専門学校), 小川 英邦, 槇 弘倫, 米澤 良治 (広島工業大学) |
Page | p. 350 |
Keyword | 環境音, GPS, PHS |
Abstract | 総務省の2010年6月の統計によると65歳以上の高齢者は全国で2933万人、認知症高齢者は約200万人とされ2030年には350万人と予想されている。認知症高齢者で問題となるのは、徘徊行為で、交通事故等による危険性だけでなく、その家族や介護者への負担を与える点である。そこで、徘徊中の認知症高齢者の位置把握システムが開発されている。位置取得は、高精度の位置情報が取得できるGPSを用いて行われているが、屋内や地下街で使用できない問題がある。これに対し、W-SIMを用いたシステムは、約100m毎に設置された基地局アンテナで位置情報の取得を行うことから、屋内や地下街などにおいても基地局アンテナが設置されていれば、位置検出が可能である利点を有しているが、検出精度が約100m程度でありGPSより劣る問題点がある。 そこで本研究では、屋内や地下街での計測も可能なW-SIMを用いて位置情報の取得と同時に環境音を録音し、より詳細な位置推定と認知症高齢者がどのような状況であるかの推定を可能するシステムを開発した。 |