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平成23年度 (第62回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1104  16. 計測-(3)
日時: 2011年10月22日(土) 14:30 - 15:48
部屋: Nexus21 607室 (→地図)
座長: 小野 貴彦 (広島市立大学)

16-13 (時間: 14:30 - 14:43)
題名MODIS汽水域濁度マッピングシステムにおける大気補正精度改善
著者*坂井 恭兵, 下舞 豊志, 古津 年章 (島根大学)
Pagepp. 306 - 307
Keywordリモートセンシング, MODIS, 汽水域, 濁度
Abstract宍道湖・中海は淡水と海水が混じりあう汽水域でありの環境保全のために,宍道湖・中海の環境をモニタリングする必要があるが高い頻度による広域の観測は行われていなかった。これまで,JAXAから提供されるMODISのRayleigh補正済反射率データと汽水域の現場観測データから濁度推定式を作成し,準リアルタイムに宍道湖・中海の推定濁度分布図を作成するシステムを開発してきた。 しかしこのシステムでは使用しているBandの波長域の関係で,濁度を推定する水面と大気補正に用いる領域の上空を薄雲等が覆った場合,濁度推定をうまく行えない。そこで,6S Codeと呼ばれる大気モデルと水面のMODIS観測データを用いて大気補正を行ない,濁度推定精度の改善を目指す。

16-14 (時間: 14:43 - 14:56)
題名実測分光反射率を用いた汽水域懸濁物質推定手法の改善
著者*岡本 航, 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学)
Pagepp. 308 - 309
Keywordリモートセンシング, 汽水域懸濁物質, 主成分回帰
Abstractこれまで汽水域懸濁物質の推定を行う際,精度や多重共線性の問題が生じていた.そこで,懸濁物質中の有機成分と無機成分の分光反射特性に違いがあることから有機が支配的な場合と無機が支配的な場合に区別し,多重共線性を回避するために反射率データを主成分分析した後に重回帰分析をする手法である主成分回帰を行うことで推定精度も向上した結果が得られた.また,有機が主体の場合と無機が主体の場合を区別するために,分光反射特性の違いから反射率の比を用いることで8割程度の精度での区別が可能となり,衛星利用にも実用的な手法であると考えられる.今後は衛星のバンドを用いたシミュレーションや懸濁物質の区別の手法の改良を行うことが課題である.

16-15 (時間: 14:56 - 15:09)
題名PLSを用いた多波長リモートセンシングによる汽水域懸濁物質起源推定の基礎研究
著者*大森 康裕 (島根大学大学院総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部), 瀬戸 浩二 (島根大学汽水域研究センター), 三瓶 良和 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 310 - 311
Keywordリモートセンシング, 汽水, PLS, TOC, C/N
Abstract汽水域におけるリモートセンシングを使った懸濁物質の起源推定によって,汽水域に関する様々な議論が深まると期待される。しかし,リモートセンシングを用いた起源推定の手法は,未だ開発されていない.今回は多変量解析の一種であるISE-PLSを用いて,懸濁物質と懸濁物質中のパラメータである全有機炭素と全窒素を水の分光反射率から推定した。そして,求めたパラメータからTOC濃度とC/N比を求め,汽水域において,RMSECVが最小と説明変数の数が四つの場合における懸濁物質の起源推定が可能か検討した。

16-16 (時間: 15:09 - 15:22)
題名高分解能SARにおけるフェージング統計を用いた土地被覆分類
著者*森川 裕一 (島根大学大学院総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 312 - 313
KeywordSAR, フェージング, 土地被覆分類
Abstract合成開口レーダ(SAR)は高分解能化が進み,SAR画像に見られるフェージングに起因した画素値の揺らぎの統計的特性が散乱体の情報を含むことが知られている.本研究では,SAR強度画像におけるフェージングの統計的特性に着目し,これを表す指標を定義する.さらに,各指標間の相関性に基づいて分類に有用な指標の選択を行う.選択された指標を用いて土地被覆分類を行った結果,ほとんどの分類クラスで高い判別効率が得られる.これはフェージングの統計的特性が土地被覆分類へ有効であることを示唆する.

16-17 (時間: 15:22 - 15:35)
題名2周波大気レーダによるインドネシア域の雨滴粒径分布高度プロファイルの季節内変動
著者*浅越 章宏, 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学)
Pagepp. 314 - 315
Keyword雨滴粒径分布, 降雨, インドネシア, 季節内変動
Abstract降雨レーダにおいて降雨強度の推定は、気象学や水文学で重要である。しかし、直接観測することはできないため、降雨レーダから直接測定できるレーダ反射因子から降雨強度を推定する。このときに推定精度に雨滴粒径分布(DSD)が影響してくるため、 DSDの推定が重要になる。これまでの研究で地上設置の観測装置でインドネシア域のDSDの季節内変動が見出されてきたが、レーダを用いた高度プロファイルの研究は行われていない。本研究ではインドネシアに設置してある2つのレーダから観測値を用いて季節内変動の赤道インドネシア域のDSDの高度プロファイルの推定をする。そしてDSDパラメータとしてΔZmpなどの高度プロファイルを出力し、 その季節内変動を考察する。

16-18 (時間: 15:35 - 15:48)
題名MRR観測データを用いたブライトバンドの等価レーダ反射因子特性とブライトバンドモデルとの比較
著者*稲田 一輝 (島根大学大学院総合理工学研究科), 下舞 豊志, 古津 年章 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 316 - 317
Keywordリモートセンシング, MRR, ブライトバンド, 雨滴粒径分布
Abstract降雨レーダ観測においては,上空の0℃付近の層(ブライトバンド)に存在する雨滴から,強いエコーが受信されることがある.エコーの強さを表す等価レーダ反射因子から降雨パラメータを算出する際に,誤差の原因になることから,ブライトバンドの適切なモデル化が必要である.そこで,島根大学内に設置した小型降雨観測レーダMRRの観測データを用いて,N/Nモデル,M-Nモデルと呼ばれる二つのブライトバンドモデルによる計算を行い,実測値と比較,検討することにより,これらのモデルが妥当であるのかどうかを検討する.