(セッション表へ)

平成23年度 (第62回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0503  21. コンピュータネットワーク-(3)
日時: 2011年10月22日(土) 13:00 - 14:18
部屋: Nexus21 507室 (→地図)
座長: 長坂 康史 (広島工業大学)

21-13 (時間: 13:00 - 13:13)
題名無線LAN混在環境におけるTCPプロキシのACK返送法の改良
著者*牛 雨飛, 西田 裕一, 福島 行信, 横平 徳美 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 140 - 141
KeywordTCP, 無線LAN, プロキシ, スプリットコネクション, スループット
Abstract有線ネットワークと無線LANの混在環境において,TCP (Transmission Control Protocol)のスループットを向上させる方法として,スプリット型TCPプロキシを使用する方法が提案されている.本報告ではスプリット型TCPプロキシにおける新たなACK返送法を提案し,ns2を用いたシミュレーションによりその有効性を確認した.

21-14 (時間: 13:13 - 13:26)
題名階層型クラスタを用いた動画共有サイトにおける従属型キャッシュ機構
著者*長冨 真也 (島根大学総合理工学研究科), 齊藤 智也 (島根大学総合理工学部)
Pagepp. 142 - 143
Keyword従属型キャッシュ機構, サーバ負荷分散, 階層型クラスタ
Abstract近年,いくつかの動画共有サイトでは,階層型クラスタが導入されている. Webサイトに利用者からの閲覧要求が到着すると,ロード・バランサは所定の負荷分散アルゴリズムに基づき,要求された動画を保有するクラスタの中から要求に応答すべきサーバを選択する. クラスタは各々の処理速度に応じて階層化され,アクセス頻度が高い動画は上位のクラスタに,頻度が低いものは下位のクラスタに配置される. しかしながら,動画や音楽といったコンテンツ間のアクセス頻度の偏りがべき乗則に従うため,低速なクラスタの負荷が低い場合でも,高速なクラスタの負荷は著しく増加する. そこで本研究では,階層型クラスタを用いた動画共有サイトにおける従属型キャッシュ機構の有効性について検証する.

21-15 (時間: 13:26 - 13:39)
題名ソーシャルタグを利用した意外性のある情報推薦手法
著者*大久保 俊昭 (広島大学大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学大学院工学研究院)
Pagep. 144
Keywordソーシャルブックマーク, タグ, 意外性
Abstractソーシャルブックマーク(SBM)は,ユーザがWebサイト上でブックマークしたURLを適切に保存・管理し,複数のユーザ間でその情報を共有できるようにしたサービスである.多くのSBMでは,ブックマークと同時に,Webページに対するタグ付け(ソーシャルタギング)を行うことができる.一般に,SBM上でWebページに付加されたタグには,ユーザがそのページをどのように捉えたかが反映されており,そのような性質を利用して,検索支援やコミュニティ生成などの応用がこれまでに試みられている. 本稿では,SBM上の情報を利用することで,ユーザにとって新たな発見があったり思いがけない内容が書かれていたりする,意外性のあるWebページを推薦することを考える.

21-16 (時間: 13:39 - 13:52)
題名メッシュ型P2P VoD における途切れ時間短縮手法
著者*湯治 康明 (広島大学大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学大学院工学研究院)
Pagep. 145
Keywordpeer-to-peer, ピース選択, ピア選択, 途切れ時間
Abstract動画サイトの爆発的な人気とユーザ数増加に伴い,P2P型のビデオオンデマンドシステム(以下, P2P VoD)が注目を集めている.BitTorrentに代表される「メッシュ型P2P」を用いたP2P VoDでは,動画ファイルが256KB程度の細かなピースに分割され,それらのピースを参加ピア間で適宜交換・流通させることで,効率的な動画配信が実現される.ただし,各クライアント上での再生の途切れを防ぐためには, 再生位置に近い未取得ピースを確実に取得すると同時に,コピー数の少ない(希少な)ピースの発生を極力抑えることが求められる.また,ピース交換をおこなう相手の選択方法も重要な課題となる.本稿では,メッシュ型P2P VoDのためのピース選択法とピア選択法を提案する.提案手法ではオリジナルのBTとは異なり,再生位置を考慮したピースとピアの選択がなされる.またメッシュ型P2P VoDの先行研究であるBiToSでは,再生位置は確率的にしか考慮されていなかったが,これを適切な閾値を用いて決定的に行うように改良することで,動画再生の途切れをより抑えられることが実験結果からも確認された.

21-17 (時間: 13:52 - 14:05)
題名WebSocketを用いたエージェントの移動プロトコルの提案
著者*東野 正幸, 高橋 健一, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagepp. 146 - 147
Keywordモバイルエージェント, 移動プロトコル, WebSocket, ファイアウォール
Abstract従来のエージェント移動プロトコルでは,インターネットに設置されているファイアウォールを乗り越えるために,HTTPトンネリングやPush技術が用いられている.しかし,このようなHTTPによる双方向通信路の維持は,TCPによる場合と比べて多くのポート番号やメモリといった資源の消費や,HTTPヘッダによるオーバーヘッドがあるため,大規模な分散システムでは負担となる.そこで本稿ではWebSocketを用いたエージェントの移動プロトコルを提案する.WebSocketとはHTTPを拡張したWWWにおける軽量な双方向通信用のプロトコルである.提案プロトコルを用いることでHTTPを用いる場合に比べて少ない転送量と短い応答時間でエージェントが計算機間を双方向に移動可能となる.

21-18 (時間: 14:05 - 14:18)
題名分散型e-Learningシステムにおける断片化された動画コンテンツのスムーズなストリーミング配信手法の提案
著者*早川 匡史, 東野 正幸, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 148
Keywordマルチメディア, ストリーミング, P2P, e-Learning
Abstract一般的な集中型e-Learningシステムでは,サーバへの負荷集中によるサーバダウンが問題として挙げられる.これを解決するため,我々は分散型e-Learningシステムを開発している.提案システムでは負荷分散のため学習コンテンツをシステム参加者の計算機に分散させている.提案システム上でマルチメディアコンテンツのストリーミングを行うとき,単にマルチメディアコンテンツを計算機間で分散して配置したのでは,再生時にスムーズな再生が行われない場合がある.本研究ではマルチメディアコンテンツを断片化させ,それぞれをリンクさせることにより,分散型e-Learningシステムでもスムーズなストリーミング配信が行われることを示した.