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平成23年度 (第62回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0402  19. 情報数理-(1)
日時: 2011年10月22日(土) 10:30 - 11:48
部屋: Nexus21 506室 (→地図)
座長: 今井 克暢 (広島大学)

19-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名フローネットワークにおける単純(s,t)-パス列挙法の効率化
著者*野口 威 (広島大学大学院工学研究科), 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究院)
Pagepp. 93 - 94
Keyword単純パス, フローネットワーク, 列挙
Abstract本稿では、フローネットワークにおける単純(s,t)-パスの全列挙問題を考える。既存の単純(s,t)-パス全列挙アルゴリズムとしては、DFS(Depth-First-Search,深さ優先探索)、DFSL(シンクへの距離でネットワークをレベル分けし、それに基づき無駄な探索を省いたDFS)がある。しかし、探索の途中で到達不可能な頂点が発生した場合、レベル分けの性質だけでは無駄な探索の防止ができない。そこで、到達不可能な頂点が発生した場合の無駄な探索を省く操作をDFSLに組み込むことで、新しくEN-DFSLを提案する。加えて、既存解法DFSおよびDFSL、提案解法EN-DFSLを実装し、計算機実験により性能を評価した。EN-DFSLをDFSLと比較した結果、あるレベルの頂点の個数を少なくし、かつ疎なネットワークにおける提案解法の有効性が明らかとなった。

19-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名XML文書の集合からの木構造パターン全出現位置獲得アルゴリズム
著者*秋光 聡志 (広島市立大学 大学院 情報科学研究科 知能工学専攻), 菅原 嵩得 (広島市立大学 情報科学部 知能工学科), 内田 智之 (広島市立大学 大学院 情報科学研究科 知能工学専攻)
Pagepp. 95 - 96
Keywordアルゴリズム, テキストマイニング
Abstract現在,インターネットを通して,膨大な数のHTMLやXMLで記述された電子データであるWeb文書にアクセスすることができ,多様で利用価値の高い膨大な数のWeb文書が日々蓄積され、さまざまな用途で利活用されている。内田ら(IJDTA, 2009)は,Web文書の集合から特徴的な木構造パターンを抽出するテキストマイニング手法を提案した。本研究では、内田らのテキストマイニングアルゴリズムによって抽出された全木構造パターンに対し、新たに与えられたWeb文書集合中の各文書における木構造パターンの全出現位置を獲得する手法を提案する。さらに計算機上にその手法を実装し、評価実験を行ったのでその報告を行う。

19-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名シグナル伝達経路ペトリネットモデルのサイクリック構造に対する滞留なし発火頻度決定手法
著者*村上 祐樹 (山口大学大学院 理工学研究科), 葛 崎偉 (山口大学 教育学部), 松野 浩嗣 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagepp. 97 - 98
Keywordシグナル伝達経路, 時間ペトリネット, 滞留なしペトリネット, 発火頻度, サイクリック構造
Abstract本稿では, サイクリック構造を含むシグナル伝達経路ペトリネットモデルが滞留なしペトリネットとなるために満たさなければならない条件について検討する.滞留なしペトリネットとは,いずれのプレースにおいても流れてくるトークンと流れ出ていくトークンの量が等しいペトリネットである.サイクリック構造とは構造的循環,つまり反応のループであり,サイクリック構造においてトークン滞留を起こさない発火頻度の決定手法を提案するとともに,サイクリック構造が構造的に満たさなければならない条件を導く.

19-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名A Relationship between the Accepting Powers of Finite Automata and On-Line Tessellation Acceptors on Four-Dimensional Input Tapes
著者*内田 保雄, 伊藤 孝夫 (宇部工業高等専門学校), 義永 常宏 (徳山工業高等専門学校), 横道 政裕, 池田 諭, 古谷 博史, 坂本 眞人 (宮崎大学工学部)
Pagep. 99
Keywordon-line tessellation acceptor, finite automaton, four-dimension
AbstractThe recent advances in motion image processing, computer animation and so on prompted us to analyze computational complexity of four-dimensional information processing. We think that the research of four-dimensional automata as the computational model of four-dimensional information processing is significant. From this point of view, we deal with four-dimensional on-line tessellation acceptors, and show some properties in this paper.

19-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名DIC-SPモデルを用いた企業間関係の分析
著者*伊藤 孝夫, 滝田 嶺 (宇部工業高等専門学校), 三上 喜貴 (長岡技術科学大学), 坂本 眞人 (宮崎大学)
Pagepp. 100 - 101
Keyword連結度, 影響力, ケイパシティ, 系列, 企業間関係
Abstract協力を基本とする合理的な企業間関係は構成メンバーである企業の経営成果に大きな影響を与える。継続的協力関係を有する企業系列は企業グループ形態の1つである。本研究では、企業系列の合理的な企業間関係と企業業績との関連を示すDIC-SPモデルを用いて、連結度をはじめ、影響力及びケイパシティを測定し、企業の経営成果である売上高と利益との関係を分析しながら、合理的な企業間関係の解明を目的とする。

19-6 (時間: 11:35 - 11:48)
題名逆ワトソンクリック・オートマトンが認識する新しいクラス関係
著者*青山 真之 (島根大学大学院総合理工学研究科), 松本 慶都, 會澤 邦夫 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 102
KeywordDNA計算, 逆ワトソン・クリック有限オートマトン, 最終状態かつ1制限逆ワトソン・クリック有限オートマトン
AbstractDNA計算は, Adelmanの実験をきっかけに,極小サイズかつ高速なコンピュータを実現する為の方法の1つとして考えられた.DNA計算における計算モデルの1つであるワトソン・クリックオートマトンはG. Păunらによって導入され,これまで種々のタイプのワトソン・クリックオートマトンが研究されてきており,スティッカーシステムや,スティッカーシステムの言語を認識する機構としてマルチヘッドオートマトンや5’→ 3’センシングワトソン・クリックオートマトン等が知られている.その中で,DNA分子の2つの鎖はお互いに反対の5’→ 3’の方向性を持ち,これより2つの鎖を反対方向から解析するようなワトソン・クリック有限オートマトンを逆ワトソン・クリック有限オートマトンと言う.現在,逆ワトソン・クリック有限オートマトンのクラス関係は完全には明らかにされていない.本研究では最終状態かつ1制限逆ワトソン・クリック有限オートマトンについて考察し,最終状態かつ1制限逆ワトソン・クリック有限オートマトンが任意の逆ワトソン・クリック有限オートマトンを模倣できることを示す.