題名 | 不透明度の調整による冠動脈観察のための心臓表示法 |
著者 | *柴田 卓也 (広島大学大学院工学研究科), 檜垣 徹 (広島大学大学院医歯薬学総合研究科), Bisser Raytchev, 玉木 徹, 金田 和文 (広島大学大学院工学研究院) |
Page | p. 84 |
Keyword | ボリュームレンダリング, CT画像, 冠動脈 |
Abstract | 一般的に心臓CT画像から冠動脈を選択的に表示するには,心臓の左心室と冠動脈を領域抽出した結果をマスクとし,左心室と冠動脈のみをボリュームレンダリングする.しかし,冠動脈は細く複雑な形状のため,領域抽出することが難しい.そのため,自動ですべての冠動脈を領域抽出するには至っていない.ここで,マスクとは,心臓の左心室内部と外部で異なる値をもつ2値画像である. この問題を解決するために,本論文では,比較的容易に作成することのできる左心室のマスクのみを使って,左心室と冠動脈を表示する方法を提案する.すなわち,左心室表面までの距離に応じて不透明度の値をなめらかに変化させることにより冠動脈を表示する. |
題名 | 複数物体に対するヒストグラムを用いたActive Netの初期位置決定の自動処理 |
著者 | *山下 大樹, 薮木 登 (津山工業高等専門学校), 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校) |
Page | p. 85 |
Keyword | ヒストグラム, Active Net, 画像処理 |
Abstract | Active Netの初期位置を決める手法にヒストグラムを用いる方法が提案された.また,問題点解決のため入力画像を回転させてヒストグラム法を適用する方法が提案された.しかし,それらの処理は自動化されていなかった. 本研究では画像の回転及びヒストグラム法の適用のを自動処理するアルゴリズムを検討する. 入力画像から抽出する対象が2つの場合に自動処理によってActive Netが正しく配置されることを確認した. |
題名 | マルチビット埋込みと誤検出率指定が可能な画像電子透かし法 |
著者 | *左山 紘平, 中本 昌由 (広島大学大学院工学研究科), 棟安 実治 (関西大学システム理工学部), 大野 修一 (広島大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 86 - 87 |
Keyword | 画像電子透かし法, 離散ウェーブレット変換, マルチビット, 誤検出確率, ロバスト性 |
Abstract | 近年,インターネットの普及によって世界中のユーザが手軽に画像・動画等のさまざまなディジタルコンテンツにアクセスすることが可能になりつつある.その利便性の一方で,ディジタルコンテンツの不正なコピーや配布が問題となっている.電子透かしは,ディジタルコンテンツに透かし信号を埋め込むことによって著作権を保護する手法として注目を集めている.本研究では,マルチビットを埋込むことができ,さらに透かし検出が可能な新たな手法を提案する.本手法の最大の特徴は,透かし検出において誤検出確率が指定可能な点である.誤検出確率のある手法は少ないが,著作権保護のためには必要な要素である.またロバスト性の高さもシミュレーションで示す. |
題名 | 多項式変換によるレンズ歪みと射影歪みの同時校正 |
著者 | *水島 裕司 (岡山理科大学大学院工学研究科), 道西 博行, 太田 寛志, 岡本 卓爾 (岡山理科大学) |
Page | p. 88 |
Keyword | 多項式変換 |
Abstract | 平面物体の外観検査を正対させたカメラにより撮影した画像(カメラ画像)を用いて行われてきた。近年、その高解像度化の要求から、複数のカメラを至近距離に配置して、それらの撮影画像を合成するシステムの開発が各所で行われている。しかし、各カメラと平面物体が完全に正対していない場合、カメラ画像にはわずかな射影歪みが含まれるため、そのまま合成することができない。このような場合、カメラキャリブレーションによりレンズ歪みと射影歪みのパラメータを推定すればよいが、ほぼ正対した固定距離にある平面物体のみの撮影から実施するのは困難である。そこで本稿では、上述のようなカメラ画像における射影歪みが比較的小さいことに着目し、カメラ画像の座標補正を本来の有理数形式はなく、これを近似して得られる多項式を変換式として用いる手法を提案する。 |
題名 | 人体のX線撮影技術習得のための支援システム |
著者 | *丸山 敏則 (岡山大学), 山本 秀樹 (吉備高原医療リハビリテーションセンター) |
Page | pp. 89 - 90 |
Keyword | X線撮影, ポジショニング, CT画像, 3次元コンピュータグラフィックス |
Abstract | 診療放射線技師は,X線撮影において被験者の負担軽減や被曝低減のために,被験者の体位を正確かつ迅速に整位(ポジショニング)し,撮影する技術の習得が必須である. 本研究では,診療放射線技師を目指す学生の撮影技術の習得,解剖学的知識とX線撮影技術との関係のより深い理解を目的として,手部ファントムのCTデータから,3次元コンピュータグラフィックス(以下3DCG)モデルをPC上に表示,そしてそのポジショニングに対応した平面投影画像(以下X線平面画像)を計算,表示する支援システムを開発した.その結果,PC上で3DCGファントムのポジショニングを行い,そのポジションに対応したX線平面画像を表示することが可能となった.様々なポジションのX線平面画像を確認することによって,学生の解剖学的知識が深まり,X線撮影技術の習得に役立つことが期待できる. |
題名 | 有限要素法を用いた2枚の乳腺MR画像からの立位乳房形状推定の試み |
著者 | *舩田 祐子, 青山 正人, 日浦 慎作, 浅田 尚紀 (広島市立大学), 村上 茂 (広島市立安佐市民病院) |
Page | pp. 91 - 92 |
Keyword | 乳腺MR画像, 形状推定, スパイラルスキャン, 有限要素法 |
Abstract | 乳がんの手術の際,がんの広がりを正確に捉えるために乳腺MR画像が用いられている.しかし,術後の乳房形状の変形は避け難く,手術後の乳房の形を患者に明示的に示す手段も確立されていない.そこで,本発表では,術前に撮影される腹臥位,仰臥位の2種類の乳腺MR画像から立位の乳房の形を推定するための手法について述べる. 提案手法は,乳房領域の抽出,スパイラルスキャン法による乳房表面上の点のサンプリングを行い,乳房モデルを生成し,有限要素法を適用するものである.実画像への適用結果から,主観的ではあるが,腹臥位と仰臥位の2枚の乳腺MR画像から立位の乳房形状の推定が行える可能性を示すことができた. |