(トップページへ)

平成21年度 電気・情報関連学会中国支部第60回連合大会
プログラム

PDF版 目次

プログラム:   簡略版   詳細版
著者索引:   HERE

セッション表

表内のセッション名はそのセッション情報にリンクしています.

2009年10月17日(土)

会場名部屋午前 前半
(部門, 時間, 座長)
午前 後半
(部門, 時間, 座長)
午後 前半
(部門, 時間, 座長)
午後 後半
(部門, 時間, 座長)


第1会場 講義棟 102室
26. 情報処理-(1)
8:50 - 10:21
岩本 宙造 (広島大)
26. 情報処理-(2)
10:30 - 12:01
田村 慶信 (山口大)
26. 情報処理-(3)
13:00 - 14:31
山田 茂 (鳥取大)
26. 情報処理-(4)
14:40 - 16:11
岩根 典之 (広島市立大)
特別講演

講堂 小ホール
16:30 - 17:30
若林 真一 (広島市立大)
懇親会

広島市立大学学生会館1階食堂
18:00 - 20:00

第2会場 講義棟 104室
26. 情報処理-(5)
8:50 - 10:21
國島 丈生 (岡山県立大)
26. 情報処理-(6)
10:30 - 12:01
黒木 進 (広島市立大)
26. 情報処理-(7)
13:00 - 14:31
田村 慶一 (広島市立大)
26. 情報処理-(8)
14:40 - 16:11
佐藤 康臣 (広島市立大)
第3会場 講義棟 202室
23. 画像処理-(1)
8:50 - 10:21
中本 昌由 (広島大)
23. 画像処理-(2)
10:30 - 12:01
齊藤 剛史 (鳥取大)
23. 画像処理-(3)
13:00 - 14:31
山内 仁 (岡山県立大)
23. 画像処理-(4)
14:40 - 16:11
内野 英治 (山口大)
第4会場 講義棟 204室
22. パターン認識-(1)
10:30 - 12:01
末松 伸朗 (広島市立大)
22. パターン認識-(2)
13:00 - 14:31
長谷川 誠 (近大)
22. パターン認識-(3)
14:40 - 16:11
六井 淳 (島根大)
第5会場 講義棟 402室
12. 光・量子エレクトロニクス-(1)
8:50 - 10:21
中村 重之 (津山高専)
12. 光・量子エレクトロニクス-(2)
10:30 - 12:01
塚田 紀昭 (広島工大)
27. 計算機応用-(1)
13:00 - 14:18
菅原 一孔 (鳥取大)
27. 計算機応用-(2)
14:30 - 16:01
多田村 克己 (山口大)
第6会場 講義棟 404室
21. コンピュータネットワーク-(1)
8:50 - 10:21
福島 行信 (岡山大)
21. コンピュータネットワーク-(2)
10:30 - 12:01
武次 潤平 (岡山県立大)
21. コンピュータネットワーク-(3)
13:00 - 14:31
重安 哲也 (広島国際大)
21. コンピュータネットワーク-(4)
14:40 - 16:11
長坂 康史 (広島工大)
第7会場 講義棟 410室
10. 通信システム-(1)
10:30 - 12:01
冨里 繁 (岡山大)
10. 通信システム-(2)
13:00 - 14:31
榊原 勝己 (岡山県立大)
10. 通信システム-(3)
14:40 - 16:11
山中 仁昭 (広島国際大)
第8会場 講義棟 411室
9. 弾性振動・音響・オーディオ
9:00 - 10:31
小林 康秀 (広島市立大)
11. アンテナ・電磁波-(1)
10:40 - 11:45
豊田 啓孝 (岡山大)
11. アンテナ・電磁波-(2)
13:00 - 14:05
藤森 和博 (岡山大)
11. アンテナ・電磁波-(3)
14:20 - 15:25
大久保 賢祐 (岡山県立大)
第9会場 講義棟 414室
3. 電気・電子材料-(1)
9:00 - 10:31
浅田 裕法 (山口大)
3. 電気・電子材料-(2)
10:40 - 11:58
川畑 敬志 (広島工大)
3. 電気・電子材料-(3)
13:00 - 14:31
田中 公一 (広島市立大)
3. 電気・電子材料-(4)
14:40 - 16:11
松本 浩介 (松江高専)
第10会場 講義棟 430室
15. 医療電子・生体工学-(1)
9:00 - 10:18
米澤 良治 (広島工大)
15. 医療電子・生体工学-(2)
10:30 - 11:48
小野 貴彦 (広島市立大)
15. 医療電子・生体工学-(3)
13:00 - 14:18
福田 浩士 (広島市立大)
15. 医療電子・生体工学-(4)
14:30 - 15:48
小田垣 雅人 (広島市立大)
第11会場 講義棟 431室
19. 情報数理-(1)
10:30 - 12:01
田岡 智志 (広島大)
19. 情報数理-(2)
13:00 - 14:31
内田 智之 (広島市立大)
19. 情報数理-(3)
14:40 - 16:11
山口 真悟 (山口大)
第12会場 講義棟 434室
18. 信号処理
9:00 - 10:31
中西 功 (鳥取大)
28. 教育・研究-(1)
10:40 - 11:58
島 和之 (広島市立大)
28. 教育・研究-(2)
13:00 - 14:18
松原 行宏 (広島市立大)
28. 教育・研究-(3)
14:30 - 15:48
寺内 衛 (広島市立大)
第13会場 講義棟 501室
1. 基礎理論
9:00 - 10:31
岸田 悟 (鳥取大)
16. 計測-(1)
10:40 - 11:45
古津 年章 (島根大)
16. 計測-(2)
13:00 - 14:05
香川 直己 (福山大)
16. 計測-(3)
14:20 - 15:25
藤原 真 (広島市立大)
第14会場 講義棟 502室
20. 計算機工学-(1)
10:30 - 12:01
伊藤 靖朗 (広島大)
20. 計算機工学-(2)
13:00 - 14:31
谷川 一哉 (広島市立大)
20. 計算機工学-(3)
14:40 - 16:11
永山 忍 (広島市立大)
第15会場 講義棟 504室
13. 電子回路-(1)
9:00 - 10:05
西尾 公裕 (津山高専)
13. 電子回路-(2)
10:20 - 11:25
寺田 和夫 (広島市立大)
4. 電気機器・電気応用-(1)
13:00 - 14:18
高橋 則雄 (岡山大)
4. 電気機器・電気応用-(2)
14:30 - 16:01
山下 英生 (広島工大)
第16会場 講義棟 601室
24. ファジィ・AI・GA-(1)
10:30 - 11:35
杉井 学 (山口大)
24. ファジィ・AI・GA-(2)
13:00 - 14:05
宮原 哲浩 (広島市立大)
24. ファジィ・AI・GA-(3)
14:20 - 15:25
片山 謙吾 (岡山理大)
第17会場 講義棟 602室
6. 照明デザイン・視覚・光源・点灯回路
9:00 - 10:44
中野 靖久 (広島市立大)
25. ニューラルネット-(1)
10:55 - 12:00
田中 稔次朗 (県立広島大)
25. ニューラルネット-(2)
13:00 - 14:05
井上 浩孝 (呉高専)
25. ニューラルネット-(3)
14:20 - 15:38
池田 信彦 (徳山高専)
第18会場 講義棟 605室
2. プラズマ・放電・高電圧-(1)
9:00 - 10:05
山崎 勉 (呉高専)
2. プラズマ・放電・高電圧-(2)
10:20 - 11:25
崎山 智司 (山口大)
17. 制御-(1)
13:00 - 14:31
山田 健仁 (徳山高専)
17. 制御-(2)
14:40 - 16:11
清水 光 (福山大)
第19会場 講義棟 702室
14. 放送
9:00 - 9:52
西 正博 (広島市立大)
5. パワーエレクトロニクス-(1)
10:30 - 11:35
西村 和則 (広島工大)
5. パワーエレクトロニクス-(2)
13:00 - 14:18
平木 英治 (山口大)
5. パワーエレクトロニクス-(3)
14:30 - 15:48
西田 克美 (宇部高専)
第20会場 講義棟 704室
8. 電力系統II, 発送配電・新エネルギー
10:10 - 11:54
川原 耕治 (広島工大)
7. 電力系統I-(1)
13:00 - 14:31
久保川 淳司 (広島工大)
7. 電力系統I-(2)
14:40 - 16:11
佐々木 豊 (広島大)



論文一覧

(「*」印は講演予定者を表す)

2009年10月17日(土)

セッション SPE_INVITE  特別講演
日時: 2009年10月17日(土) 16:30 - 17:30
部屋: 講堂 小ホール (→地図)
座長: 若林 真一 (広島市立大学)

SP-1 (時間: 16:30 - 17:30)
題名[特別講演] 世界から見たヒロシマ―海外主要紙が伝えた被爆60周年
著者*井上 泰浩 (広島市立大学国際学部)
Pagep. 1
Keyword広島原爆投下, 世界の原爆解釈, 海外主要紙の報道
Abstract広島への原爆投下は、世界では様々な解釈と理解がされています。「戦争終結を早め、アメリカ人ばかりか日本人の命をも救った救世主」、「ホロコースト同様の大虐殺」、「アメリカによる戦後支配のためのソ連に対する牽制策」、「莫大な開発予算を正当化するため」などが典型的な例として挙げられます。こうした時には正反対の原爆理解は、日本との外交関係、各国で異なる歴史観、政府によるプロパガンダ、世論など様々な要因が複雑に入り乱れて形成されていると考えられます。世論形成に大きな影響力を持つ各国の主要紙が広島原爆投下をどのように伝えたのか、また、異なる報道内容はどのような要因によるものでしょうか。


部門: セッション 0101  26. 情報処理-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 8:50 - 10:21
部屋: 講義棟 102室 (→地図)
座長: 岩本 宙造 (広島大学)

26-1 (時間: 8:50 - 9:03)
題名ECサイトにおけるレコメンデーション手法の改善
著者*宮脇 大輔, 佐藤 康臣 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 3
Keywordレコメンデーション, 推薦, 定常確率
Abstract近年,インターネットの普及により電子商取引が盛んに行われている.電子商取引にはユーザが商品を購入する際に,その商品に関連した商品をサイト側が提示するサービスがある.このサービスをレコメンデーションといい,様々なECサイトで用いられている.これによりユーザは自分の欲しい情報に素早くアクセスできる. ECサイトでは売り上げが多い商品に対しての推薦は適切だが,あまり売り上げがない商品に対しての推薦は適切でないことがある.このような問題はレコメンデーションの基本モデルとして条件付き確率を用いたモデルにおいて発生すると考えられる.本研究ではこの問題を解決するため,条件付き確率だけではなく定常確率を考慮したレコメンデーション手法を提案する.

26-2 (時間: 9:03 - 9:16)
題名仮想触感提示が可能な住空間の感性工学システムに関する研究
著者*永井 竜馬, 松原 行宏, 岡本 勝, 岩根 典之 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 4
Keyword感性工学, VR, 反力デバイス, 触感提示
Abstract消費者は自身の感性に応じた住空間を具体的なデザインとして表現することが困難である.先行研究で構築された感性工学システムでは,ユーザの求める感性に応じたキッチンレイアウトを提示することができる.しかし,キッチンの触り心地は考慮されていない.そこで,本研究では上藤らの仮想触感提示手法をキッチンを対象とした感性工学システムに応用することにより,カウンタートップ(天板)の視覚イメージだけでなく仮想触感も提示できるシステムを提案する.また,触感が感性に与える影響を調査した結果,感性工学システムに触覚情報を加えることでユーザが抱く感性が変化することを確認した.

26-3 (時間: 9:16 - 9:29)
題名PLS法による感性分析と庭のデザイン提案のための感性VRシステムの構築
著者*松原 達郎, 松原 行宏 (広島市立大学大学院情報科学研究科), 石原 茂和, 長町 三生 (広島国際大学心理科学部)
Pagepp. 5 - 6
Keyword住宅庭園, 感性工学, PLS, VR
Abstract現在の住宅庭園には「癒し」が求められており、庭の手入れもレクリエーションの一環となっている。癒しの効果のある庭を得るためには庭のデザイン要素の分析を行う必要がある。庭を構成する庭石や樹木の数や配置には多くのバリエーションがあるため、数量化理論1類を用いてデザイン分析を行う場合にはデザイン要素を分割して分析する必要がある。本研究では住宅庭園の主観評価実験を行い、PLS法を用いて庭のデザイン分析を行った。また分析結果をもとに感性のイメージに対応する庭のデザインを提案する VRシステムの構築を行った。作成したシステムは提案した庭のデザイン内をウォークスルーすることができ、両眼立体映像として見ることが可能である。

26-4 (時間: 9:29 - 9:42)
題名影響波及解析を用いたプログラム開発支援環境の設計と実装
著者*岩城 雄介, 川端 英之, 北村 俊明 (広島市立大学 大学院情報科学研究科)
Pagepp. 7 - 8
Keywordデバッグ, プログラム開発環境, 依存関係解析, 影響波及解析, データフロー解析
Abstractプログラム開発時に発生するエラーは,コンパイル時エラー,実行時エラー,論理エラーの3種類に大別して考えることができ,このうちコンパイル時エラーと実行時エラーについてはデバッグ環境が整っているが,論理エラーに関しては機械的な検出が困難であるという側面からか,デバッグ環境に乏しい. そこで我々は,対話的に影響波及解析を行うことができ,その結果をユーザーに分かりやすい形で提示する環境を提案する.ユーザーが必要とする情報や,ユーザーの編集によって変化する情報を素早く,理解しやすい形で提示することで, ユーザーが論理エラーを検出する作業をストレス無く自然に行える環境を目指す.

26-5 (時間: 9:42 - 9:55)
題名Webサービス技術を基盤にした情報照会システム構築
著者*權 孝眞 (広島市立大学)
Pagep. 9
KeywordWebサービス
Abstractインターネットにすでに存在している沢山の情報をWebサービスの概念と技術を利用して提供するシステムを設計、構築

26-6 (時間: 9:55 - 10:08)
題名再構成デバイスMPLDアーキテクチャにおけるマッピングアルゴリズムの検討と実装
著者*小田 裕太郎, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻), 佐藤 正幸, 石黒 隆 (太陽誘電株式会社)
Pagepp. 10 - 11
KeywordMPLD, マッピング, FPGA
Abstract本研究室では再構成デバイスMPLD の研究開発を行っている.MPLD は論理要素にMLUT を導入したアーキテクチャであり,FPGA と同等以上の機能を実現できる可能性を持っている.しかし,内部構造の違いから,MPLD に回路をマッピングする方法がFPGAとは異なる.MPLD に所望の回路をマッピングするためには、(1) 回路を実現するLUT ネットリストのLUTをMLUT へ割り当てる(配置),(2)LUT ネットリストの配線を実現する(配線)の作業をMLUT の機能を考慮した上で行う事が必要である. 本研究ではこの作業を自動化するためのMPLD 用マッピングアルゴリズムを提案,実装した.また,回路をマッピングすることで評価を行った.

26-7 (時間: 10:08 - 10:21)
題名再構成型プロセッサDS-HIE における遅延ノード挿入による性能向上の評価
著者*西永 康弘, 梅田 賢一, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 12 - 13
Keyword再構成型プロセッサ, データフローグラフ, 最適化
Abstract我々の研究室では,再構成型プロセッサDS-HIEを開発している.ビットシリアル演算方式では演算のレイテンシが大きくなるため,DS-HIEではスループットを向上する必要がある.DS-HIEにおいてスループットを向上するためには,データフローグラフの各ノードへのデータの入力タイミングが重要となり,それを考慮したデータフローグラフを生成する必要がある.そこで本稿では,コンパイラによりDS-HIEで実行する最適なデータフローグラフを生成する最適化手法を提案する.提案したアルゴリズムを実装した結果,1次元DCTにおいて最適化する前と比較して約3倍の性能向上となった.


部門: セッション 0102  26. 情報処理-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 102室 (→地図)
座長: 田村 慶信 (山口大学)

26-8 (時間: 10:30 - 10:43)
題名記号モデル検査に基づくUML設計の整合性自動検証ツール
著者*原田 慎士, 横川 智教, 宮崎 仁, 佐藤 洋一郎, 早瀬 道芳 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科)
Pagep. 14
Keyword記号モデル検査, 形式的検証, UML, SMV
AbstractUMLを用いたソフトウェア設計においては,個々の設計には誤りがなくても,それらを組み合わせた際に矛盾や不具合が生じる恐れがある.このような誤りを人手で見つけることは非常に困難である.本論文では,これまでに提案した記号モデル検査ツールSMVによるUML設計の整合性検証手法に基づき,UML図からSMVの入力記述(SMVプログラムという)を生成する検証支援系を開発することで,UML設計の整合性を自動検証する環境を実現する.

26-9 (時間: 10:43 - 10:56)
題名ICカード学生証を用いた進捗管理支援システムの開発
著者*沖 恭志, 長坂 康史 (広島工業大学 情報学部)
Pagep. 15
KeywordFeliCa
Abstract現在、FeliCa技術を用いたシステムが数多く普及している。FeliCaとは非接触ICカード技術方式の一つで、交通機関の乗車券や電子マネーなどに使用されている。今年度より広島工業大学でも学生証にFeliCaが採用された。本研究ではこの学生証を有効活用できる学内、特にゼミ室内で使用できる、卒業研究の進捗管理支援システムの開発をする。従来の卒業研究の進捗報告は、限られた時間の中で指導教員へ報告するというものだった。これだけでは、学生は自分が何に困っているのか解りづらく、指導教員は学生の進捗を把握することが難しい。そこで本システムで、学生が自らの進捗を管理できるように支援するとともに、指導教員が学生の進捗を把握するための支援をすることを目的とする。これにより日々の報告が行い易くなり、これが学生の自己管理にもつながると考える。

26-10 (時間: 10:56 - 11:09)
題名歌詞情報を利用した楽曲推薦システムの構築
著者*藤井 裕大 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻知能情報工学コース), 清水 忠昭, 吉村 宏紀, 田中 美栄子 (鳥取大学工学部知能情報工学科)
Pagepp. 16 - 17
Keyword楽曲推薦, 曲間距離, 単語ネットワーク, tf-idf値, 歌詞
Abstract現在、有料デジタル音楽配信サービスが飛躍的な進化を遂げており、利用者は自由に聴きたい音楽をダウンロード出来るようになってきた。しかし、大量の音楽の中から聴きたい曲を即座に探し出すことは、大変困難になってきている。聴きたい曲を即座に探し出してくれるシステムやソフトウェアの開発が求められているが、本格的な実用化には至っていない。そこで、歌詞情報を分析することにより楽曲推薦システムを構築するための一手法を提案する。提案した手法では、歌詞を単語節に分けて取り出し、取り出した単語から前置詞や冠詞等のどの曲にも均等に現れるような品詞を取り除く。次に動詞の活用形を原形に、名詞の複数形を単数形にするレンマ処理を施し、tf-idf値を用いて単語の選定を行う。単語の選定を行った結果から単語の組合せの出現頻度を表した共起表を作成し、単語のネットワークを構築する。構築したネットワーク上で曲に含まれる単語間の最短パスを求め、それを利用して算出した曲間距離によって曲同士の類似度を測定する。 また、提案した曲間距離の妥当性を調べるため、曲の聴き取りによる被験者実験を行った。

26-11 (時間: 11:09 - 11:22)
題名データベース統合操作システムの開発
著者*岡本 大輔, 江口 賢和 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 18
Keywordデータベース, ソフトウェア開発
Abstractデータベースを利用するためには,データベース言語,例えばSQLを用いなければならず,その操作は端末画面にてユーザが直接打ち込まなければならない.またSQLは,各データベース管理システムにより,構文に多少差がある. これらのことは,データベース初心者が実際にデータベースを利用する際の妨げとなり,データベースに対する敷居が高く感じてしまうだろう.そこで本研究では,データベースをGUIを用いて利用できるシステムの開発を行うことで,SQLを意識することなくデータベースを利用でき,データベースに対する敷居を低くすることを目指す.

26-12 (時間: 11:22 - 11:35)
題名ストリングカーネルによる分子配列データの分類に関する考察
著者*出來谷 沙希 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 森 康真, 北上 始 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 19
Keywordストリングカーネル, SVM, 分子配列

26-13 (時間: 11:35 - 11:48)
題名Clospan法を用いた図書の貸し出しデータのマイニングに関する考察
著者*寺下 義謙 (広島市立大学情報科学部), 片山 小百合, 北上 始, 森 康真 (広島市立大学大学院情報科学部)
Pagep. 20
Keyword図書推薦

26-14 (時間: 11:48 - 12:01)
題名台風データベースを用いた台風被害予測モデルの構築
著者*中村 翔, 今井 英幸, 森 康真, 北上 始 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座)
Pagepp. 21 - 22
Keyword台風, 被害, 予測, モデル, 構築


部門: セッション 0103  26. 情報処理-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 102室 (→地図)
座長: 山田 茂 (鳥取大学)

26-15 (時間: 13:00 - 13:13)
題名日程調整支援Webシステムの実装について
著者*中村 裕 (広島大学 工学部), 入江 弘紀, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院 工学研究科)
Pagep. 23
Keyword日程調整, スケジューリング, ウェブシステム
Abstract会議などの行事を行う場合,その行事にできるだけ多 くのメンバーが参加できる実施日程を決めなければなら ない.そのために行事の開催者はメンバー全員の予定デー タを収集し,全員あるいはできるだけで多くのメンバー が参加できる実施日程を決定する.日程調整支援システ ムは,これらの作業を効率的に行うためのWeb システム である.日程調整支援機能を含むシステムが既に幾つか 存在しているが[1{3],日程調整支援機能は不十分である (3 節参照).本研究ではこれらの点を改善し,利用価値を より向上させることを目標にした日程調整支援システム を実装した.

26-16 (時間: 13:13 - 13:26)
題名メタWEBシステム GECODにおけるアンドゥ・リドゥ機能 -操作履歴が木構造の場合の実装-
著者*入江 弘紀, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 24 - 25
Keywordメタwebシステム, アンドゥ&リドゥ, webアプリケーション
Abstractシステムを製作する過程で製作者は,様々な意志決定を行ったり試行錯誤を行い ながらシステムを作っていく.その際,作業をするごとに編集内容の状態は様々 に遷移していく.本稿では,このような作業の状態を管理し,前述の作業を支援 し使用性を高めることを目的として本機能を実装した. 今回GECODに実装した機能は,ツリー状アンドゥ&リドゥ機能である.この機能 はユーザーの行ってきた操作のアンドゥ&リドゥをツリー状で表しユーザーに視 覚的に状態の遷移を提示してあげる機能である.この機能の実装によりユーザー は,過去の操作を構造的に把握でき目的とする状態へ迅速に復元できることが期 待できる.

26-17 (時間: 13:26 - 13:39)
題名カンファレンス運営支援WebシステムAllConfにおける合意形成支援機能の実装
著者*上原 康史, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 26 - 27
KeywordWebシステム, WWW, CGI, グループウェア
Abstractカンファレンス開催の準備段階では,運営委員会が,著者から論文を受け 付け,論文の質向上やある水準以上の論文採択などの目的で査読を行い, 採否を決定する.採否判定や決定等の作業をWebシステム上で行うことは 開催準備の円滑化,効率化に大きく貢献する.AllConfはカンファレンス の運営を支援する各種機能を備えたWebシステムとして開発されている. すでに国際会議,国内会議など多くのカンファレンスでの継続使用実績が あり,高い評価を受けている.本稿では,AllConfへの組み込みを前提に した採否決定などの合意形成を支援するシステム(以下,「合意形成支援 システム」と呼ぶ)の実装について報告する.

26-18 (時間: 13:39 - 13:52)
題名CGを用いた球面上における調停グラフ描画に関する研究
著者*岡本 潤一 (広島市立大学情報科学部), 小嶋 瑤子, 森 康真, 黒木 進, 北上 始 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 28 - 29
Keyword調停木, 分子進化系統樹, 球面, CG, 描画

26-19 (時間: 13:52 - 14:05)
題名絵文字型プログラミング言語「ブロっくん」の移植と機能拡張の検討
著者*前本 智志, 大筆 豊, 鷲見 育亮, 難波 福弥 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 30 - 31
Keywordブロっくん, アルゴリズム, 移植, 機能拡張
Abstract本研究の目的は、鷲見研究室で開催しているマイコンカー製作教室で利用している絵文字型プログラミング言語「ブロっくん」をさらに便利なようにヴァージョンアップを図り、生徒たちにより簡単操作ができる操作環境を提供することである。またこのような取り組みでは,ソフトのオープンソース化が求められている。これまでのヴァージョンの記述言語のVisual Basicから,Java言語への移植と機能拡張に向けた取り組みを行った。

26-20 (時間: 14:05 - 14:18)
題名時間割作成システムの開発
著者*與那嶺 友樹, 江口 賢和 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 32
Keyword時間割作成, 自動作成, システム開発, 遺伝アルゴリズム
Abstract時間割の作成は,人間が行うには非常に複雑な作業である.数多くの学生,教員,場所のそれぞれが,お互いに重複しないように時間割に配置する必要がある.この作業を容易に行うために,すでに徳山工業高等専門学校用の時間割自動作成システムは開発されている.しかし,このシステムには機能や汎用性にいくつかの問題があるため,それらの解決を行う.

26-21 (時間: 14:18 - 14:31)
題名ロックアーティストデータに対するLSAを用いた階層的クラスタリングの考察
著者*太田 章伍, 森 康真, 北上 始 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座)
Pagepp. 33 - 34
KeywordLSA, 階層的クラスタリング, 特異値分解, 次元縮約, ロック


部門: セッション 0104  26. 情報処理-(4)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 102室 (→地図)
座長: 岩根 典之 (広島市立大学)

26-22 (時間: 14:40 - 14:53)
題名専門店を対象とした販売スタッフ支援システムの開発〜リサイクルゴルフショップをモデルとして〜
著者*可愛川 啓志, 藤井 諭 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 35 - 36
Keywordデータベース, 専門知識, 販売支援, ゴルフショップ
Abstract専門店特有の専門知識・情報の共有化に関して,販売スタッフを支援するシステムを提案する.業務における知識ベースやノウハウベースに関する研究は,多くがオフィス業務を対象としたものであった.しかし,専門店ではその業態特有の知識情報が必要不可欠であり,専門知識に特化したデータベースが必要である.ここではリサイクルゴルフショップをモデルとして開発した,販売スタッフを支援するシステムについて述べる.

26-23 (時間: 14:53 - 15:06)
題名実地学習における史跡学習システムの開発と評価
著者*島 孝浩 (松江工業高等専門学校), 景山 久義 (奈良先端科学技術大学院大学), 高橋 恵, 廣瀬 誠, 藤井 諭 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 37 - 38
Keyword史跡学習, 携帯端末, インターネット, GPS, 3D
Abstract全国には数多くの史跡が存在し、それらを観光の名所として紹介する自治体も多く存在する。それらの多くは、インターネットや本などを利用してその名所についての紹介を行っているが、実際に現地を訪れたユーザに対し、見学記録の作成やリアルタイムで情報を提供するなどのサービスはあまり行われていない.そこで松江城とその周辺の史跡を例にして,携帯端末を用いて現地を訪れたユーザをサポートする,史跡学習システムの概要とその評価,改良について述べる.

26-24 (時間: 15:06 - 15:19)
題名計算機アーキテクチャの教育を目的としたMIPSアセンブリ言語シミュレータの開発
著者*竹久 聖気, 籠谷 裕人, 杉山 裕二 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagepp. 39 - 40
KeywordMIPS, 教育支援, アセンブリ
Abstract現在までにアセンブリ言語習得支援に関するさまざまな研究が行われてきている。しかし、著者らのこれまでの経験から、アセンブリ言語初心者にとってレジスタの変化履歴の把握、およびサブルーチン間の連携の把握が特に困難であることがわかった。 そこで本研究では、レジスタの履歴が確認できる機能、サブルーチンのつながりを表示する機能を実装したアセンブリ言語シミュレータを開発した。 スタックとサブルーチンの表示について若干の改良を行った上で評価を行う予定である。

26-25 (時間: 15:19 - 15:32)
題名Cellプロセッサ上におけるミスマッチクラスタのアラインメント処理
著者*土井 明 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 田村 慶一, 北上 始 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 41 - 42
Keywordテキストマイニング, 並列分散処理

26-26 (時間: 15:32 - 15:45)
題名重回帰分析とSOMによるプロ野球の試合の観客数予測とデータの関係性
著者*繁村 崇 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 黒木 進 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 43 - 44
Keywordデータマイニング, SOM

26-27 (時間: 15:45 - 15:58)
題名バスケットボール競技映像からのカメラ姿勢推定
著者*西山 裕泰, 原田 徳彦 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 45
Keyword粒子フィルタ, マッチドフィルタ

26-28 (時間: 15:58 - 16:11)
題名研究者紹介集を対象とした潜在意味解析による階層的クラスタリング
著者*末冨 早紀 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 森 康真, 北上 始 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 46 - 47
Keywordクラスタリング


部門: セッション 0201  26. 情報処理-(5)
日時: 2009年10月17日(土) 8:50 - 10:21
部屋: 講義棟 104室 (→地図)
座長: 國島 丈生 (岡山県立大学)

26-29 (時間: 8:50 - 9:03)
題名教師付きEOによる調停グラフの交差数減少
著者*原 奈津美 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 田村 慶一, 北上 始 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 49 - 50
Keyword進化的計算, EO

26-30 (時間: 9:03 - 9:16)
題名Gibbs-DMGGにおけるアラインメント処理の影響についての考察
著者*河野 修久, 北上 始, 田村 慶一, 森 康真 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 51 - 52
Keywordデータマイニング, 配列データ, マルチプルアラインメント

26-31 (時間: 9:16 - 9:29)
題名アラインメント処理に基づく曖昧検索結果からの最小汎化集合の抽出
著者*宮原 和也, 岡田 一志 (広島市立大学 情報科学部), 田村 慶一, 北上 始 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 53 - 54
Keywordテキストマイニング

26-32 (時間: 9:29 - 9:42)
題名サポートベクターマシンを用いたウェブスパム検出
著者*柳井 優佑 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 森 康真, 北上 始, 黒木 進 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 55 - 56
Keywordウェブスパム, サポートベクターマシン

26-33 (時間: 9:42 - 9:55)
題名FastMapを用いた時系列データのクラスタリング
著者*平 和幸 (広島市立大学情報科学部知能情報システム工学科データベースシステム講座), 黒木 進 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 57 - 58
Keywordデータベース

26-34 (時間: 9:55 - 10:08)
題名Webを利用した出欠席管理システム
著者*隅田 麻由里, 江口 賢和 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 59
Keywordデータベース
Abstract従来の出欠席管理は,授業担当教員が出欠席をとり,さらに出欠席管理を行う担当部署が手作業で入力処理するというものである.これでは出欠席を処理するのに手間がかかり,作業効率が悪い.本研究では,このような問題を解決するためにWebを利用した出欠席管理システムを提案する.担当教員が学生を把握できるような少人数での授業の場合は,教員が直接欠席を登録し,また教員が人数を把握できない多人数授業の場合は指紋認証を用いて個人が入力する.これによって,従来のシステムで見られた,入力時に起こる人為的なミスがないシステムを開発した.

26-35 (時間: 10:08 - 10:21)
題名電子自治体構築とSoAの導入に関する課題
著者*脇谷 直子 (広島修道大学)
Pagepp. 60 - 61
Keyword電子自治体
Abstract情報システム構築においては,近年SoA(Service oriented Architecture)に基づく設計による問題解決が期待されている.しかし,利点が注目される一方で,その導入率は高くなく,また導入しても失敗している例も多い.本稿では,電子自治体構築を目的とした場合における,SoAに基づく設計の利点と課題について,議論する.


部門: セッション 0202  26. 情報処理-(6)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 104室 (→地図)
座長: 黒木 進 (広島市立大学)

26-36 (時間: 10:30 - 10:43)
題名Webユーザインタフェースの評価基準と対応技術
著者*茂兼 千明 (津山工業高等専門学校 専攻科電子・情報システム工学専攻), 岡田 正 (津山工業高等専門学校 情報工学科)
Pagepp. 62 - 63
Keywordユーザビリティ, Webユーザインタフェース, Webシステム
Abstract現在、さまざまな状況においてWebが利用されている。Webサイトが見やすいか、Webシステムが使いやすいかということは、サイトやシステムを構築する上で重要な項目となっている。 本研究では、ISO9241-11で定義されるユーザビリティに関して、ヒューリスティック評価法とウェブユーザビリティ評価スケールの相互対応を検証した。これにより、Webユーザインタフェースの評価を上げるには、どのヒューリスティックに注意してWebシステムを開発すればよいかという大まかな方向性を見出すことができた。また、Webサイトのユーザビリティを向上させるための技術について数例のみを提示した。幅のある提案は、今後の課題である。

26-37 (時間: 10:43 - 10:56)
題名自然光下における視線測定法の計測精度向上に関する検討
著者*内田 祐介 (松江工業高等専門学校/電子情報システム工学専攻), 田邊 喜一 (松江工業高等専門学校/情報工学科)
Pagepp. 64 - 65
Keyword視線入力, 自然光
AbstractALS(筋萎縮性側索硬化症)患者のような重度肢体不自由者はマウスやキーボードの操作が困難である。そのため、手を使わずに済む視線入力システムの研究が行われてきたが、その多くは赤外線を用いており、各種疾病の危険性が指摘されている。 そこで、自然光のもとでUSBカメラを用いた安全な視線入力システムを考える。同様の研究はこれまでにも行なわれてきたが、赤外光を用いるものに比べ計測精度が低い。 これをALS患者との対話に利用することを想定すると50音全てを表示できる精度があることが望ましく、それを実現するために計測精度向上に関する検討を行なった。

26-38 (時間: 10:56 - 11:09)
題名多種コンテンツ提示システムの実現
著者*最相 一真 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科), 國島 丈生, 横田 一正 (岡山県立大学 情報工学部)
Pagepp. 66 - 67
Keywordコンテンツ, Flash, コンテンツ提示
Abstract近年、一般に普及しているPCでも大量のデータを処理、表示可能になったことにより、情報の視覚化に対する需要が高まってきている。それに伴い、リッチコンテンツの代表格であるFlashの需要が高まってきている。しかし、Flashは一般的に作成や編集が困難である。そこで、容易にFlashを用いてコンテンツを提示可能とするシステム、多種コンテンツ提示システムの開発を行った。本システムでは、テキストファイルに記述されたコンテンツとその関連情報、提示形式を解析することでコンテンツのテーマに合った提示を行う。利用者は、コンテンツを巻物や掛軸など様々なテーマで提示可能であり、コンテンツの編集や提示形式の変更も容易に可能である。

26-39 (時間: 11:09 - 11:22)
題名ディジタル信号処理ソフトウェアのHCPチャートを用いた検証に関する一考察
著者*笠松 祐人, 高橋 隆一 (広島市立大学大学院情報科学研究科情報工学専攻)
Pagep. 68
Keywordディジタル信号処理, ソフトウェア検証, HCPチャート, ウェーブレット変換
Abstract携帯電話器やオーディオ機器などにおいて多用されるディジタル信号処理ソフトウェアのライフサイクルは短く,検証が重要課題になっている.ソフトウェア検証には古典的手法やソフトウェアテストなどの手法があり,ハードウェア検証にはモデル検査があるが,大規模ソフトウェアには適用が困難である.本研究ではNTTによって開発されたソフトウェア設計図法であるHCPチャートをディジタル信号処理ソフトウェア検証に適用することを試みた.HCPチャートの持つ階層構造を用いることにより,Vスケールウェーブレット変換の多重解像度解析を記述し,再帰呼び出しに注目して検査項目が抽出出来たことで,HCPチャートを用いた検証の有用性を確認出来た.

26-40 (時間: 11:22 - 11:35)
題名交通流ダイナミクスを考慮に入れたリンク旅行時間の解析と推定
著者*森藤 義之, 清水 光, 小林 正明 (福山大学)
Pagepp. 69 - 70
Keyword動的経路誘導システム, 旅行時間, 試験車走行法
Abstract動的経路誘導システムは,運転者に出発地から目的地までの推奨経路を示し、交通流の円滑化と安全化を図るシステムである。本稿では、出発地(Origin)から目的地(Destination)までのOD旅行時間をリアルタイムで推定するため、信号交差点での信号制御や車の進行方向、交通流の変動などによる影響を考慮に入れ、旅行時間を精度よく解析する方法について提案する。また、解析に基づいてシミュレーションを行い、OD旅行時間の推定精度について考察した。試験車走行法による測定値とシミュレーションによる推定値を比較した結果、比較的精度良く推定されることが確かめられた。

26-41 (時間: 11:35 - 11:48)
題名再帰プログラムの構造表現方法
著者*大段 雅典 (島根大学大学院総合理工学研究科), 佐藤 匡正 (無所属)
Pagepp. 71 - 72
Keyword再帰, 構造, PSF, HCP, プログラミング教育
Abstractプログラムの重要な特性の一つである要素処理の並びを,正規表現(代数)式によって表す方法がある.レビューやプログラミング教育において,論理構成の解剖,仕様追従性の確認,類似プログラムの相違性分析などの効果が得られる.しかし,再帰構造に対しては適用外である.再帰構造は,実践的なプログラミングにおいては適用が限定される.しかし,木構造をもつデータの処理や誤り回復処理などに有効である.プログラミング教育においては重点項目にすることが効果的であると考えられる.ここでは,再帰構造をHCP図上で表現し,生成規則風な記法で式化する方法を考える.簡単なプログラムで記述実験を行った結果,本方法が再帰構造に適用できることが得られた.

26-42 (時間: 11:48 - 12:01)
題名Random Testing Based on Markov Chain Monte Carlo Method
著者*Bo Zhou, Hiroyuki Okamura, Tadashi Dohi (Department of Information Engineering, Graduate School of Engineering, Hiroshima University)
Pagep. 73
Keywordrandom testing, MCMCRT
AbstractSoftware testing is the primary way to verify the quality of software systems. Random testing is viewed as a simple, practical, and often cost-effective method to assess software reliability, particularly for the purpose of reveaing faults. In this paper, we propose a Markov chain Monte Carlo random testing (MCMCRT).


部門: セッション 0203  26. 情報処理-(7)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 104室 (→地図)
座長: 田村 慶一 (広島市立大学)

26-43 (時間: 13:00 - 13:13)
題名ソフトウェア加速寿命試験モデルに基づいたユーザ受入テストの検証
著者*藤井 稔也, 土肥 正, 岡村 寛之 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻), 藤原 隆次 ((株)ビシネスキューブ・アンド・パートナーズ)
Pagep. 74
KeywordNHPP
Abstract最近のソフトウェア開発契約の特徴として, システムテスト終了後, ユーザによる「お試し期間」を前もって設定することでユーザの運用プロファイルを特定し,ユーザに受入判断を仰ぐ受入テストを実施することが多い.本稿では,テスト段階と運用段階における信頼度推定の違いを簡便かつ陽にモデル化できるという点で有効であるソフトウェア加速寿命試験に基づきユーザ受入テスト (user acceptance test)を実行し,運用環境を特徴付けるパラメータである環境パラメータを最尤法により求め,ソフトウェアの運用信頼度を推定する.

26-44 (時間: 13:13 - 13:26)
題名変分近似による離散時間マルコフ連鎖の最適シミュレーション分布の推定
著者*山名 健太, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagep. 75
Keywordマルコフ連鎖, モンテカルロシミュレーション, 重点サンプリング, 変分近似
Abstract多くの要因が確率的に関係する現象をモデル化するため,マルコフ連鎖を用いたモデル化が数多く行われている.大規模なモデルは,モンテカルロシミュレーション(Monte-Carlo simulation, MC)により所望する評価値が算出される.MCは,シミュレーションから算出される推定値が算出される.MCは,シミュレーションから算出される推定値が真の評価値へ収束する速度が遅いという問題点があるため,重点サンプリング(Importance Sampling, IS)による推定値の分散現象が提案されている.マルコフ連鎖におけるISは,Twisted Markov Chainが有名であるが,本稿では変分近似を適用したマルコフ連鎖のIS手法の提案を行う.

26-45 (時間: 13:26 - 13:39)
題名P2Pネットワークにおける確率的フラッディングの最適性に関する考察
著者*高木 聡, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 76
KeywordP2P, 確率的フラッディング

26-46 (時間: 13:39 - 13:52)
題名正規変換を伴わないウェーブレットに基づいたソフトウェア信頼性評価
著者*肖 霄, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagep. 77
Keywordソフトウェア信頼性, ウェーブレット推定, 非同次ポアソン過程, 適合性評価, 非定常時系列解析
Abstractウェーブレット解析は画像処理や信号処理等の分野で頻繁に用いられており,近年,高速演算と高精度が要求される時系列解析においても適用されている.本稿では,非同次ポアソン過程 (NHPP) に基づいたソフトウェア信頼性モデルの強度関数を推定するために,予めフォールトデータを正規変換することなくウェーブレット推定を行う方法について議論する.ウェーブレット推定法はパラメトリックな仮定を必要としないノンパラメトリック推定法であり,パラメータ推定におけるデータフィッティング等の処理が容易であるため,適合性評価において生じる計算オーバヘッドが非常に小さいことが利点として挙げられる.最終的に,実データを用いた検証実験において,最尤法や最小二乗法に基づいた評価よりも,ウェーブレット推定法は単位テスト時間当たりの検出フォールト数を高い精度で推定できることが示される.

26-47 (時間: 13:52 - 14:05)
題名ブートストラップ法によるソフトウェア信頼性評価に関する考察
著者*箱崎 亮太 (広島大学工学部第二類(電気・電子・システム・情報系)), 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科システム工学専攻)
Pagep. 78
Keywordブートストラップ, ノンパラメトリック, 信頼区間, NHPP, カーネル推定
Abstract今日のソフトウエア開発過程では,従来にも増して十分な品質確保を実施しなければならないという問題に直面している. ソフトウェア品質の信頼性を定量化する方法として, ソフトウェア信頼性モデル (SRM) が重要となる. 一般に, SRM はパラメトリックモデルとノンパラメトリックモデルに大別される.本稿の目的は, NHPP に核強度推定法を適用することでノンパラメトリック推定を実現し, さらにブートストラップ法を適用することで,強度関数の信頼区間を求めることである.ここでは特に,Cowling らによって示されたサンプリング法と信頼区間構成法を適用する.

26-48 (時間: 14:05 - 14:18)
題名ランダムポートホッピングに基づいた対DoS攻撃プロトコルの性能評価モデル
著者*張 康三郎, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 79
Keywordインターネット, セキュリティ, 離散時間マルコフ連鎖, 性能評価
Abstract近年増加する DoS 攻撃に対して,Badishi ら [1] は通信ポー トをランダムに変更し,悪意ある攻撃による効果を分散させることで,軽量かつ厳密なパケットフィルタリングを実行するランダムポートホッピング(RPH)を提案した.本研究では,RPH の確率的挙動を解析するために,離散時間マルコフ連鎖 (DTMC) を用いてモデル化し,RPH の効用と限界について定量的に議論する.

26-49 (時間: 14:18 - 14:31)
題名メーリングリストを対象とした機械学習によるスパムメールの分類
著者*角 朝香 (山口大学大学院理工学研究科), 杉井 学 (山口大学メディア基盤センター), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科,山口大学メディア基盤センター)
Pagepp. 80 - 81
Keywordセキュリティ, 機械学習, メールフィルタリング, 特徴抽出
Abstract迷惑かつ不要なスパムメールの爆発的増加が電子メールの有用性を脅かす問題へと発展している.現在,スパムメールと正規メールを自動的に分類するスパムメールフィルタリングの需要が高まっており,様々なフィルタリング手法が提案されている.しかしながら,年々スパムメールの手口も巧妙になっており,完全なフィルタリングの実現には至っていない. 我々は,次々に変化するスパムメールにも対応可能なメールフィルタリングシステムの開発を目的とし,機械学習システムを用いて,スパムメールと正規メールのそれぞれがもつ特徴を抽出した知見をもとに,最も有効なフィルタリング方法を検討している.本稿では,提案システムの性能を検証するため,登録された多数のユーザに一斉送信されるメーリングリストから受信した メールを主に含むメール群を対象とした分類を行った.また,提案システムがメール群分類のために特徴抽出した知見について検証を行った.


部門: セッション 0204  26. 情報処理-(8)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 104室 (→地図)
座長: 佐藤 康臣 (広島市立大学)

26-50 (時間: 14:40 - 14:53)
題名フォールト認知時間要因を考慮したソフトウェア信頼度成長モデル構築枠組み
著者*井上 真二, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻社会経営工学講座)
Pagep. 82
Keywordソフトウェア信頼性, ソフトウェア信頼度成長モデル, テスト環境要因, 無限サーバ待ち行列理論, 比例ハザードモデル
Abstractソフトウェア信頼度成長モデル(SRGM)は,定量的なソフトウェア信頼性評価および予測のための数理モデルとして浸透している.より現実的なモデルの開発を行うためには,上述したデバッギングプロセスを可能な限り忠実にモデルへと反映させる必要があると共に,当該プロセスに基づいて,比較的多くの労力を費やすソフトウェア故障原因解析の時間を陽に考慮する必要がある.本研究では,デバッギングプロセスを無限サーバ待ち行列理論に基づきながら記述して,前述した原因解析においてそれに影響を与える要因を考慮したSRGMの構築を行う.

26-51 (時間: 14:53 - 15:06)
題名プロセス監視データの統計的分析によるソフトウェアプロジェクトマネジメントに関する研究
著者*河原 章浩, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻)
Pagep. 83
Keywordソフトウェアプロセス監視活動, ソフトウェア品質予測, 重回帰分析, 設計品質評価
Abstractソフトウェア開発プロジェクトを成功へと導くために,第3者による問題・課題の早期発見と,その問題・課題に対する対策状況を監視する「プロセス監視活動」は有効である.本研究では,ソフトウェアモデルの導出手順に従い,実際のプロセス監視データに多変量解析法を適用し,得られたソフトウェアモデルから品質・コスト・納期(Q,C,D)に関する予測モデルに基づいて,プロセス監視の諸要因の影響を明らかにする.さらに,明らかとなったプロジェクトに失敗を及ぼすと考えられる重要要因に対してプロジェクトマネジメントを実施し,その成果について示す.

26-52 (時間: 15:06 - 15:19)
題名OSSに対する確率微分方程式モデルに基づく不完全デバッグ環境下における信頼性評価に関する一考察
著者*田中 智朗 (鳥取大学大学院 工学研究科), 田村 慶信 (山口大学大学院 理工学研究科), 山田 茂 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 84
Keywordオープンソースソフトウェア, 確率微分方程式, 不完全デバッグ事象
Abstractネットワーク環境を利用して開発されたオープンソースソフトウェア(Open Source Software, 以下OSSと略す)は,世界中の誰もが開発に参加でき,ソースコードが公開され,誰でも自由に改変することが可能なソフトウェアであることから,組み込みシステムやサーバ用途として広く採用されている.一方,サポートや品質上の問題が,OSSの普及を妨げている大きな要因として考えられている.本研究では,これまでに提案されたOSSに対する確率微分方程式モデルに基づいて,不完全デバッグ環境下における信頼性評価法について考察する.さらに,実測データによる信頼性評価例を示す.

26-53 (時間: 15:19 - 15:32)
題名ソフトウェア故障発生時間分布に基づくチェンジポイントを考慮した信頼性モデル
著者*飛田 裕一, 井上 真二, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻)
Pagep. 85
Keywordチェンジポイント, ソフトウェア信頼度成長モデル, 平均値関数, ハザードレート, ソフトウェア信頼性評価
Abstract実際のソフトウェア開発のテスト工程において,ソフトウェア故障発生時間(間隔)の統計的性質が著しく変化する現象が観測されるテスト時刻をチェンジポイント(change-point)と呼ぶ.これは,ソフトウェア信頼度成長モデル(SRGM)に基づいた信頼性評価に影響を与える要因の1つと考えられている.本研究では,上述の現象を反映したSRGMの構築を行い,実測データを用いた提案モデルの適用方法についても議論する.

26-54 (時間: 15:32 - 15:45)
題名統計的ソフトウェアプロセスデータ分析に基づく品質指向型開発期間見積りに関する考察
著者*山下 知記, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 86
Keyword重回帰分析, プロセスデータ, 開発期間, ソフトウェア製品品質, プロジェクトマネジメント
Abstract近年,ソフトウェア開発では顧客から高品質かつ短納期の要求が高まっており,プロジェクトを成功に導くためには開発を効率的に進めていかなければならない.プロジェクトマネジメントの評価指標となる開発期間と開発コストの間には,密接な関係があることが知られており,出荷遅延が防止できればコスト低減に繋がると考えられる.そのため,所定の品質を保証した上で的確な開発期間の見積りを行う必要がある.本研究では,実際のソフトウェア開発におけるプロセスデータに多変量解析法を適用し,管理指標QCD(品質,コスト,納期)の関連性を明らかにした上で,開発期間の見積りと関連する最終製品品質および出荷遅延日数の推定・予測を行う.また,得られたモデル式から,製品品質および出荷遅延に影響を及ぼす要因を明らかにする.

26-55 (時間: 15:45 - 15:58)
題名マルコフ型ソフトウェア信頼性モデルの一般化枠組みと信頼性評価尺度算出のための近似計算法に関する一考察
著者*小寺 貴裕, 得能 貢一, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻)
Pagep. 87
Keywordソフトウェア信頼性モデル, 一般化, 近似計算法, マルコフ過程, ガンマ分布
Abstract本稿では,修正されたフォールト数を状態空間にもつマルコフ型ソフトウェア信頼性モデル(MSRM)の一般化を試みる.具体的には,ソフトウェア故障発生時間間隔の分布に対して,従来の議論では指数分布として扱っていたものを一般分布として捉えて,MSRMの理論的枠組みを再構築する.しかしながら,実際に信頼性評価尺度を算出するという点においては,この枠組みのままでは必ずしも実用的ではない.そこで本稿では,信頼性評価尺度算出のための近似計算法についても考察し,その妥当性を検討する.

26-56 (時間: 15:58 - 16:11)
題名混合ガンマ分布を用いたベイズ推定によるソフトウェア信頼性評価
著者*平田 拓水 (広島大学工学部第二類), 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 88
Keywordソフトウェア信頼性, 非定常ポアソン過程, ベイズ推定, マルコフ連鎖モンテカルロ


部門: セッション 0301  23. 画像処理-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 8:50 - 10:21
部屋: 講義棟 202室 (→地図)
座長: 中本 昌由 (広島大学)

23-1 (時間: 8:50 - 9:03)
題名離散ウェーブレット変換による電子透かしの耐性実験
著者*岡垣 清治, 盒 健一, 上田 祐彰 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 89
Keyword電子透かし, 離散ウェーブレット変換
Abstract電子透かし技術は、インターネットの普及に伴うマルチメディアコンテンツの悪用を抑止する著作権保護のための補助技術として確立している。電子透かしとは、コンテンツに著作者固有の情報を、品質の劣化を抑えたうえで埋め込むことでその著作権を主張できるようにする技術である。本研究では、離散ウェーブレット変換(DWT)を利用して静止画像に透かし符号を埋め込み、分解レベルの差による画質の変化や攻撃耐性の違いについて評価を行う。

23-2 (時間: 9:03 - 9:16)
題名X線撮影におけるポジショニング技術習得の支援システムの開発
著者*丸山 敏則 (岡山大学/大学院保健学研究科), 山本 秀樹 (吉備高原医療リハビリテーションセンター)
Pagepp. 90 - 91
KeywordX線撮影, ポジショニング, CT画像, 画像処理
Abstract本研究では,CT画像を利用して,診療放射線技師養成課程におけるポジショニング技術を習得するための支援システムを提案する.2台のCCDカメラとパーソナルコンピュータからなるコンパクトなポジショニングトレーニングを支援する装置を開発した.X線装置下に置かれたファントムのポジショニング情報を検出し,ファントムのポジショニングに対応した平面画像を作成,表示した.ディスプレィ上での検査部位は目視で十分に確認できる画像を作成することができた.これによってX線フィルムの現像行うことなく効率よくポジショニングのトレーニングを行うことができる.またあらゆる検査部位のポジショニングトレーニングに役立つことが期待できる.

23-3 (時間: 9:16 - 9:29)
題名肌色抽出に基づく指先認識とその応用
著者*岡部 智宏, 中野 浩嗣 (広島大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 92 - 93
Keywordヒューマンインターフェース, 指先認識

23-4 (時間: 9:29 - 9:42)
題名マーカーを用いた部品位置同定の高精度化
著者*岸 義弘, 三田 尚義, 中野 浩嗣 (広島大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 94 - 95
Keyword姿勢位置の同定, 補正, 射影変換

23-5 (時間: 9:42 - 9:55)
題名Direct Binary Search法による文字入り画像の2値化
著者*宮廻 充志, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 96 - 97
Keyword画像処理, 文字処理, ハーフトニング

23-6 (時間: 9:55 - 10:08)
題名誤差拡散法による集中型ハーフトニング
著者*仲井 英剛, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 98 - 99
Keywordディジタルハーフトニング, 誤差拡散法, 集中型ハーフトニング
Abstractコンピュータ上のディジタル画像は,連続した値を持つ連続階調画像として表現される.一方で,ディジタル画像を印刷するには,印刷機はドットを打つか打たないかの二種類の表現しかできないため,ディジタルハーフトニングと呼ばれる技術によって,擬似的に元の連続階調画像を表現してやる必要がある.ハーフトニングによる二値画像を印刷する際,出力される画像がドットゲインやドットロスといった印刷時の影響を受けてしまい,意図する印刷結果を得ることができない.この解決策として,複数のドットを固めて打つ,集中型ハーフトニングと呼ばれる方法がある.本研究では,誤差拡散法による新しい集中型ハーフトニングのアルゴリズムを提案する.

23-7 (時間: 10:08 - 10:21)
題名携帯電話を利用したきのこ種名識別システム
著者*高田 智倫 (岡山大学大学院自然科学研究科情報システム構成学研究室), 杉山 裕二 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 100 - 101
Keyword種別検索システム, 携帯電話, きのこ


部門: セッション 0302  23. 画像処理-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 202室 (→地図)
座長: 齊藤 剛史 (鳥取大学)

23-8 (時間: 10:30 - 10:43)
題名Haar-like特徴を用いたAdaBoostによる車両検出
著者*日置 孝, 李 仕剛 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 102
KeywordHarr-like, 車両検出, AdaBoost
Abstract本研究では画像中の車両の検出を行う,人が車に乗るだけでなく,様々な形で車と関る車社会である現代では,防犯,車両の死角による交通事故の防止,など車両検出は様々な応用が期待される基礎技術である.そこで本研究では顔面検出で実績のあるHaar-like特徴を用いたAdaBoostアルゴリズム を車両検出に適用して車両検出ができるか,またその効果を確認する.

23-9 (時間: 10:43 - 10:56)
題名車の側面に取り付けられた魚眼カメラの姿勢推定
著者*大島 英樹, 李 仕剛 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 103
Keyword魚眼カメラ, カメラ姿勢補正
Abstract車の側面に取り付けられた魚眼カメラは,車の側面にあるすべての車線を撮影することができる.そこで,本研究では車線と停止線の消失点を利用したカメラの姿勢推定法を提案する.本手法では,それらの消失点の性質を利用し車線をx軸,停止線をz軸とする基準座標系を定める.そして,基準座標系からの変化を,画像上で検出された車線と停止線の消失点を利用することにより姿勢補正を行う.

23-10 (時間: 10:56 - 11:09)
題名Horse-Vision-Systemのカメラ校正
著者*賈 漢超, 李 仕剛 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 104
Keyword馬の視覚, 魚眼カメラの校正
Abstract2つの魚眼カメラを用いて、馬の視覚システムを模倣する。その二つの魚眼カメラの視野は、それぞれ185°で、装置の前方に約60°の共通の視野を持っている。それにより、広い周辺視野を確保すると同時に、前方に対しては2つのカメラによる立体視を行うことができる。

23-11 (時間: 11:09 - 11:22)
題名ウェーブレット変換による錯視シミュレーション
著者*米谷 信洋 (大島商船高等専門学校 電子・情報システム工学専攻), 岡崎 秀俊 (大島商船高等専門学校 電子機械工学科)
Pagepp. 105 - 106
Keyword錯視, ヘルマン格子, ウェーブレット変換
Abstract錯視の原因を解明することは、視覚系の詳細なメカニズムの解明につながることが期待されている。本研究では、神経生理学的な研究成果から視覚が周波数選択性を持ついくつかのチャネルを持っているという説から、ウェーブレット変換によるヘルマン格子画像の多重スケール解析を試みる。ヘルマン格子では、白線の交差箇所にダークスポットと呼ばれる錯視が現れることが知られている。ヘルマン格子の錯視モデルにウェーブレット変換を用いれば、シミュレーション結果を画像として観察できるというメリットがある。本研究では、ヘルマン格子画像が黒白の高いコントラストを持つため、側抑制の影響を受けることにより、ダークスポットが現れるモデルを提案する。

23-12 (時間: 11:22 - 11:35)
題名生体の視覚系に基づく形状認識回路を用いた動き検出電子回路の構築
著者*山崎 匠弥, Siti Nur Ain Mehat, Wan Nor Dalila Wan Mahmood, 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagepp. 107 - 108
Keyword形状認識, 動き検出, 集積回路, ビジョンチップ
Abstract生体の視覚系に学んで、多くの動き検出電子回路が考案されている。しかし、この回路のみでは、回転してくる物体の回転速度や方向など、物体自体の動きを検出することは難しいと思われる。これまでに、生体の視覚系に学んで、簡単な形状を認識する電子回路を考案してきた。物体自体が動くとき、形状も変化する。よって、形状の変化を検出することで、物体自体の動き検出も可能になると考えられる。本研究では、生体の視覚系に基づく形状認識回路の出力信号を利用して、物体の回転を検出する電子回路を構築することを目的とした。考案した電子回路は、電子回路シミュレータ(SPICE)を用いて評価され、良好に動作することが確認できた。

23-13 (時間: 11:35 - 11:48)
題名ヒストグラムを用いたActive Netの初期位置決定手法の改良
著者*窪田 直哉, 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 植田 拓也 (螢ャラクシー), 難波 福弥 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 109
Keywordアクティブネット, ヒストグラム, ActiveNet, Histogram
Abstract画像抽出技術の一つとしてActive Netがある。Active Netで画像データを有効的に抽出するためにヒストグラムを使いネットをかける座標と幅を決める方式が提案されている。ヒストグラム方式では入力画像の座標と幅を正しく求めることが出来ない場合がある。本研究ではその解決策を検討してきた。その報告を行う。

23-14 (時間: 11:48 - 12:01)
題名道路標識認識用SOMの検討
著者*小山 将人, 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 植田 拓也 ((株)ギャラクシー), 難波 福弥 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 110
KeywordSOM, 道路標識, 画像認識
Abstract鷲見研究室では、SOMを用いた道路標識認識について研究を行っている。本研究では、道路標識認識システムを用いて、道路標識の中で最も一般的な赤色道路標識の認識・形状抽出を行い、他の色(黄色・青色)への適用について研究を進めている。道路標識認識システムとは、デジタルカメラなどから道路標識を含む風景カラー画像をPCに取り込み、その画像から道路標識の形状を認識・抽出するシステムである。本稿では、SOMを用いた道路標識認識システムについて報告する。


部門: セッション 0303  23. 画像処理-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 202室 (→地図)
座長: 山内 仁 (岡山県立大学)

23-15 (時間: 13:00 - 13:13)
題名輝度勾配特徴量のベクトル量子化による人物判定法の検討
著者*浜村 将人, 清水 忠明, 吉村 宏紀 (鳥取大学大学院工学研究科), 柿内 博人 (メルコ・パワー・システムズ株式会社)
Pagep. 111
Keyword人物判定, 物体認識, クラスタリング, SIFT
Abstract近年,セキュリティ意識の高まりにより,企業や研究機関において防犯システムの導入が盛んに進んでいる.しかし,映像監視システムなどの増加にともない,映像監視者一人あたりの負担が増大し,見落としなどの原因となっている.こういった背景から,映像監視システムでの人物追跡システムによる監視者サポートシステムの開発を行う.提案する人物追跡システムはネットワーク上のカメラサーバー間において,エージェントと,画像処理での人物判定により探索,発見,追跡を行うものである.本研究では,SIFT手法などでも用いられている輝度勾配特徴量を用いた人物判定手法の開発を行った

23-16 (時間: 13:13 - 13:26)
題名広義定常ガウス混合モデルに基づく画像の補間法
著者*三宅 睦夫 (岡山大学大学院 自然科学研究科), 山根 延元, 森川 良孝 (岡山大学)
Pagepp. 112 - 113
Keywordt, r, a, n, s

23-17 (時間: 13:26 - 13:39)
題名ニューラルネットワークを用いた背景差分法
著者*奥村 洋俊 (鳥取大学 大学院 工学研究科), 柿内 博人 (メルコ・パワー・システムズ株式会社), 清水 忠昭, 吉村 宏紀 (鳥取大学 大学院 工学研究科)
Pagep. 114
Keyword背景差分法, ニューラルネットワーク
Abstract人物領域抽出法の例として、背景差分法があげられる。しかし背景差分法をそのまま用いると、人物の影などの人物領域外の抽出も誤って行ってしまう。本稿では背景差分法の問題解決のため、ニューラルネットワークの学習を用いた人物領域抽出フィルタを提案する。提案手法では、人物が入った対象画像と、人物が入っていない背景画像を入力にする。学習後のニューラルネットワークを用いて、対象画像中の画素が人物領域であるか、そうでないかを判断する。

23-18 (時間: 13:39 - 13:52)
題名スイッチ型インパルス性雑音除去における局所類似性に基づいた補間器の提案
著者田中 豪 (山口大学大学院理工学研究科), *田村 貴士 (山口大学理学部), 末竹 規哲, 内野 英治 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 115 - 116
Keywordインパルス性雑音, 雑音除去, 局所類似性, 補間器
Abstractインパルス性雑音により劣化したデジタル画像を復元する手法として,スイッチ型のフィルタ処理が有効であることが知られている.この処理は,雑音の検出部と補間部に分けられる.検出部では,雑音により劣化した画素の検出を行う.補間部では,検出部において雑音と判定された画素のみに対して,フィルタリング処理を施す.補間部は劣化した画素値を復元する処理であり,これまでに,メジアン値や平均値による方法,方向性差分を用いる方法などが提案されている.本報告では,処理対象画像における画素値の局所類似性に基づいた新しい補間器を提案する.実験により提案手法の有効性を示す.

23-19 (時間: 13:52 - 14:05)
題名明度拘束条件付きクラスタリングに基づくデジタルカラー画像の可逆モノクロ変換
著者*田中 豪, 末竹 規哲, 内野 英治 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 117 - 118
Keywordカラー画像, モノクロ画像, クラスタリング, 可逆モノクロ変換, 明度拘束
Abstractカラー画像からモノクロ画像を得るには,通常,カラー画像の明度成分をグレースケールとする.この変換は一般に不可逆であり,得られたモノクロ画像から,元画像の色情報を再現することは不可能である.しかし,近年,色情報を復元可能なモノクロ画像を得る手法が研究されてきている.本報告では,Chaumontら手法のように,画像ごとに適切な代表色を求めることで,色情報を復元可能なモノクロ画像を得る手法を提案する.実験により,提案手法の有効性を示す.

23-20 (時間: 14:05 - 14:18)
題名SOMを用いた医療画像の異常有無判定の可能性評価
著者*岩田 祐児 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 山根 勇希 (鳥取大学 工学部電気電子工学科), 藤沢 大樹 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 大木 誠 (鳥取大学 工学部電気電子工学科)
Pagep. 119
Keyword医療画像, 自己組織化マップ, ニューラルネット, 異常判定
Abstract総合病院などでは、胸部X線画像、超音波CT画像やMRI画像などの様々な医療画像を用いて診断している。医師は学術的な知識や膨大な経験に基づいて医療画像を読影し、肺がんや気胸、肺水腫などの診断を行う。専門医によっては、一日に数百枚の医療画像を診断する必要がある。このような医師の負担を軽減するために、胸部X線画像の診断補助について取り組む。本研究では、胸部X線画像の一部を切り出し、前処理を施し、3層バックプロパゲーション型のニューラルネットワーク(NN)により異常部位の有無を判定する。しかしNNの判定結果が必ずしも正しいかどうかは保証されていない。そこで、自己組織化マップ(SOM)によって前処理後のデータ集合が異常有無判定可能かどうかを検証する

23-21 (時間: 14:18 - 14:31)
題名静止画の電子透かしへのJPEG2000圧縮による攻撃の評価と分析
著者*山口 裕一郎 (岡山大学工学部), 升野 哲志, 日下 卓也 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 120
KeywordJPEG2000圧縮, 電子透かし, JPEG圧縮


部門: セッション 0304  23. 画像処理-(4)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 202室 (→地図)
座長: 内野 英治 (山口大学)

23-22 (時間: 14:40 - 14:53)
題名2次元ブロックスキャンを用いた画像分割アーキテクチャのFPGA実装及び評価
著者*菅原 達也, 岡崎 啓太, 木村 亮介 (広島大学大学院先端物質科学研究科), 小出 哲士, Hans Juergen Mattausch (広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所)
Pagepp. 121 - 122
Keyword画像分割, リアルタイム処理, FPGA実装
Abstract物体の認識や追跡の前処理として用いられる画像分割技術は重要な技術である.本研究グループではこれまでに,リアルタイムな画像分割に向けて全画素並列で処理を行う全画素並列アーキテクチャと処理の並列度を下げ,小さな処理ブロックを用いて逐次処理を行うスキャン方式アーキテクチャを提案している. 本研究では,2次元スキャン方式アーキテクチャにスキャン効率向上手法を導入し,小面積かつ低消費電力なアーキテクチャの開発を行った.また,汎用FPGAに提案アーキテクチャを実装し,リアルタイムでの動作の確認及び性能の比較,評価を行う.

23-23 (時間: 14:53 - 15:06)
題名ディジタルフィルタを用いた相関利用型画像電子透かし法
著者*中本 昌由, 門田 英晃, 大野 修一 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 123 - 124
Keyword電子透かし, ディジタルフィルタ, 平滑化, DCT, 相関
Abstract本論文では,2次元画像信号に対し,ディジタルフィルタによる平滑化に基づく電子透かし法を提案する.透かしを埋込む前処理として,2次元ディジタルフィルタによって原画像を平滑化し,フィルタリング画像を得る.次に原画像とフィルタリング画像の差分画像を生成し,差分画像によって透かし信号の重みを決定する.この重みを利用することによって透かしは画像を平滑化する方向へと埋込まれる.そのため,ノイズを含んだ画像を埋込み対象とした場合,透かしの埋込みによってノイズが除去される効果が期待できる.電子透かし法はCoxらによって提案された相関利用型電子透かし法を用いる.

23-24 (時間: 15:06 - 15:19)
題名RANSACに基づいた動画像のグローバルモーション推定の高速化
著者*西崎 浩一, 太田 寛志, 道西 博行 (岡山理科大学)
Pagep. 125
Keywordグローバルモーション推定, RANSAC
Abstract動画像からカメラの姿勢変化であるグローバルモーションを推定する手法には,従来,RANSACが広く利用されている. RANSACによる手法はデータ点のランダムサンプリングとグローバルモーションのモデル当てはめを反復して行いグローバルモーションのデータ点を推定する.しかしながら動画像中にローカルモーションを多く含むと,ローカルモーションのデータ点であるアウトライアも多くなり,RANSACの反復回数が増加する.そこで本研究では,RANSACに基づいたグローバルモーションの推定において,アウトライアであるローカルモーションのデータ点をある程度排除する前処理を行うことにより,RANSACにおける反復回数を少なくし,処理を高速化する手法を検討する.

23-25 (時間: 15:19 - 15:32)
題名ジェスチャ抽出の為のSURF特徴量を用いた物体追跡
著者*草野 圭亮 (岡山県立大学大学院), 山内 仁, 金川 明弘 (岡山県立大学)
Pagep. 126
Keywordジェスチャ抽出, 物体追跡
Abstract昨今、携帯電話の高機能化をはじめとして、ネットブックのような小型コンピュータの普及などにより、今後、ユビキタスコンピューティングはより発展すると考えられる。さまざまな使用環境において、より使いやすい新たな入力デバイスに関する検討がなされている。本研究では、点の軌跡を入力することで実現する手法として、例えば空中手書き文字などに利用できる手法として、任意のテクスチャを用いた軌跡追跡手法を提案する。

23-26 (時間: 15:32 - 15:45)
題名平均場近似と Sum-Product アルゴリズムを用いた多値画像修復
著者*堤 祐貴, 相田 敏明 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagep. 127
Keyword画像修復, ベイズ推定, 平均場近似, サム・プロダクト
Abstractノイズにより劣化された画像が与えられた時,その画像のみから元の画像を推定するという課題が画像修復問題である.我々の研究は,ガウスノイズのかかった256階調の多値画像修復であり,ベイズ推定の枠組みに従って画像修復モデルを構築する.しかし,単純に期待値計算を行うことは,計算量が多大であるという問題点がある.そこで我々の提案する方法では,計算量の削減を図るために事後確率の周辺化に平均場近似と Sum-Product アルゴリズムの双方を用いた近似方法を用いる.この近似方法による画像修復アルゴリズムの解析的導出と数値実験結果を報告する.

23-27 (時間: 15:45 - 15:58)
題名画像分割の特徴を考慮したパラメータ自動調整手法の研究
著者*木村 亮介, 菅原 達也 (広島大学大学院先端物質科学研究科), 小出 哲士, Hans Juergen Mattausch (広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所)
Pagepp. 128 - 129
Keyword領域成長型画像分割アルゴリズム, HSV色空間, 精度向上, パラメータ, 自動調整
Abstract近年,デジタル画像を利用した画像認識処理技術のニーズが高まっている. これらの処理の前段階で行う画像分割には高い分割精度が求められる.これに対して我々の研究グループでは,領域成長型画像分割アルゴリズムを提案している.これまでに,HSV色空間を用いることで,光の反射などによりコントラストが大きく変化する画像にも対応可能な分割方法を提案している. このアルゴリズムでは,画像によってはより精度の高い分割結果を得るために,パラメータを手動で調整する必要がある.そこで,本研究では画像の特徴を考慮するため,ヒストグラムの情報を用いてパラメータを自動で最適化することにより,画像分割精度向上を目指す.

23-28 (時間: 15:58 - 16:11)
題名任意の区分に分割した二値画像を表現する表グラフの実装と検証
著者*本村 光洋, 門脇 亮介 (島根大学大学院 総合理工学研究科), 大倉 慎平, 會澤 邦夫 (島根大学 総合理工学部)
Pagep. 130
KeywordQuadtree, TG-AD, 表グラフ, 空間分割, 連結成分ラベリング
Abstract画像情報処理分野において画像情報を圧縮することで処理を高速化する手法が提案されている. その中で,Quadtree(QT)表グラフ(TG)は再帰的な分割によって情報を圧縮している. しかし,再帰的な分割による圧縮ははいくつかの場面で圧縮効率が悪いという問題点がある. 本稿では,再帰分割を元に提案された表グラフに対して任意に分割することを許した表グラフTG-ADを提案し,既存のTGと データ構造の構成時間,隣接探索数,データ数,連結成分ラベリングの実行時間の比較実験をと通してその性能を評価する.


部門: セッション 0402  22. パターン認識-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 204室 (→地図)
座長: 末松 伸朗 (広島市立大学)

22-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名OpenCVによる前処理とGPを用いた正則化ニューラルネットワークによる顔画像識別
著者*小田 伸也, 木村 周平, 松村 幸輝 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 131
KeywordGP, 顔, 識別, 遺伝的プログラミング

22-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名ステレオ空中文字認識による視覚インタフェースの開発
著者*本田 幸生, 浅野 敏郎 (広島工業大学)
Pagepp. 132 - 133
Keyword文字認識, ジェスチャ, 画像処理, 三次元認識, 方向コード
Abstract近年、生活の安全・安心や福祉において、監視カメラのニーズが高まっている。しかしながら、従来の監視カメラは監視する者からだけの一方通行であった。本研究の目的は、監視される者が空中で文字ジェスチャを行い、これをコンピュータが自動認識し、監視する者に意思を伝える視覚インタフェースを開発することである。しかし、従来の空中文字認識はカメラに向かって文字を書かなければ認識できなかった。そこで我々はどの向きで文字を書いても認識できる手法が必要であると考え、カメラの向きに依存しない手法を考案した。

22-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名球面SOMを用いた肝疾患の判定
著者*松野 洋平, 神崎 訓枝 (岡山県立大学大学院), 金川 明弘, 山内 仁 (岡山県立大学)
Pagep. 134
Keyword分類, 診断, 肝疾患, 球面SOM
Abstract医療診断において,診断には大量のデータが必要となる場合が多く,診断効率向上のため計算機支援医療診断システムの適用が期待されている.肝疾患の血液検査項目による自動診断はこのような問題の好例として従来から様々な研究が行われている.血液検査項目を多次元ベクトルとして5種類の病名を特定する目的で分類を行う.近年,品質工学(タグチメソッド)の観点から,状態の計測を基準状態からのマハラノビス距離で測定する方法が有効であるとの多数の報告がある.ところで,近年2次元SOM(Self Organizing Map)の問題点を改善した球面SOMが注目されている.そこで本論文では,距離尺度としてマハラノビスを用い,球面SOMによって判定する手法を提案する.

22-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名非線形光電子能動素子結合系におけるパターンダイナミクスとその機能応用に向けて
著者*青戸 冬樹 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 135
Keyword記憶, パターン認識
Abstract近年、カオス現象が高額の分野においても注目を浴びている。またその応用としてNara&Davisらにより、ニューラルネットワークにおけるカオスを用いた記憶のサーチが提案されている。本研究では擬似神経細胞素子(D-SEED)によってハードウェアを構築し、記憶のサーチを実現させるための基礎研究を行なっている。具体的にはより多くの記憶を埋め込み、サイクル状に連続的に想起させることを試みている。

22-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名3次元に拡張した表グラフの実装と検証
著者*大倉 慎平 (島根大学 総合理工学部), 本村 光洋, 門脇 亮介 (島根大学大学院 総合理工学研究科), 會澤 邦夫 (島根大学 総合理工学部)
Pagep. 136
Keywordoctree, TG3, 空間分割, 隣接探索, 表グラフ
Abstract画像情報処理分野二次元画像を圧縮し表現することで処理の高速化を図る手法としてQuadtree表グラフ(TG)が提案されている. これらの手法は,基本的な操作のひとつである隣接探索がQTは対数時間かかるのに対しTGはほぼ定数で実行できることが分かっている. 一方で,三次元情報を圧縮表現する手法としてoctreeがある. このデータ構造もQuadtreeと同様に隣接探索が入力データの規模に対して対数時間かかることがわかっている. 本稿では,表グラフを拡張し三次元のデータを扱えるTG3 を提案し,データ構造の構成時間と隣接探索時間の比較実験を行い性能を評価する.

22-6 (時間: 11:35 - 11:48)
題名手書き文字認識を用いた講義動画のフレーム検索
著者*重宗 克啓, 岡村 健史郎 (大島商船高等専門学校)
Pagepp. 137 - 138
Keyword文字認識, 文字列検索, 文書画像, 講義動画, e-Learning
Abstract本研究では, 手書きの講義資料と講義動画を画面上に配置したe-Learningシステムにおいて, 学習者が講義資料の文字列をクリックすると, その文字列を説明している講義の場面を提示する仕組みを提案する. この手法として, N位までの文字認識結果に対する文字間の距離をもとにした文字列の類似度を定義し, これを用いて講義資料における行と講義動画フレームの対応付けを行い, その有用性を検証する.

22-7 (時間: 11:48 - 12:01)
題名R-transfromを用いた中世英語活字の記述
著者*岡 芳樹 (近畿大学大学院システム工学研究科), 松下 知紀 (専修大学文学部・社会知性開発研究センター), 長谷川 誠 (近畿大学工学部)
Pagepp. 139 - 140
Keyword文字認識, R-transform, 中世英語活字
AbstractR-transformを用いて中世英語活字を変換する.データ数を削減することが可能であり,活字の位置ずれ,回転ずれ拡大縮小に頑強である.文字認識への有効性を示す.


部門: セッション 0403  22. パターン認識-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 204室 (→地図)
座長: 長谷川 誠 (近畿大学)

22-8 (時間: 13:00 - 13:13)
題名カテゴリ分別によるタイトルの生成
著者光田 旭利, *六井 淳 (島根大学 総合理工学部 数理情報システム学科)
Pagep. 141
Keyword形態素, 自動要約, RSS
Abstractタイトルは本文となる文章全体が何を記載しているかを短文で示している。そのため、読み手はタイトルを眺めるだけで自分に興味のあるものかどうかを容易に判定することが可能になる。 本研究では、このように簡潔な表現ができ、最低限必要な情報を得ることが可能なタイトルの生成手法を提案する。

22-9 (時間: 13:13 - 13:26)
題名姿勢変動に頑健な3次元特徴に基づく手形状推定
著者*滝本 裕則 (佐世保工業高等専門学校), 吉森 聖貴 (日本文理大学), 満倉 靖恵 (東京農工大学), 福見 稔 (徳島大学)
Pagepp. 142 - 143
Keyword画像処理, 手話・指文字認識, SVM
Abstract本研究では,近年安価になりつつあるステレオビジョンを用い,姿勢変動に頑健な指文字認識法を提案した。3次元手形状識別辞書は,ステレオカメラより得られる距離情報と色彩情報を用いて,手の回転モデルとパラメトリック固有空間法に基づく手形状認識に特化した識別辞書を提案した。また,評価用の指文字画像データベースを構築し,識別器としてSVMを用いることで提案手法の有効性を確認した。

22-10 (時間: 13:26 - 13:39)
題名発話シーンからのキーフレーム検出と単語読唇
著者*森下 和敏, 齊藤 剛史, 小西 亮介 (鳥取大学 大学院 工学研究科)
Pagepp. 144 - 145
Keyword読唇, 単語認識, キーフレーム検出, 口形認識
Abstract従来,単語読唇は発話シーンの事前登録が必要な単語ベース手法がほとんどであったため,登録のない未知単語を認識できない問題があった.そこで新たな単語読唇手法として,キーフレーム検出に基づく手法を提案する.口形の変化量を解析することで単語の構成要素を発話するキーフレームを自動検出し,そのキーフレームに対して閉唇と5母音に分類される6口形認識を適用することで,発話シーンの口形コード列を得る.さらにそれらと候補単語の口形コード列とのDPマッチングを用いた類似度計算により発話単語を認識する.日本語19単語の発話シーンに対して本手法と単語ベース手法を適用し提案手法の認識精度の評価を行った.その結果,単語ベース手法には劣るものの,平均認識率53.9%を得た.

22-11 (時間: 13:39 - 13:52)
題名混合ディリクレ過程モデルを利用したARMAモデルベース時系列クラスタリング
著者*鷲頭 祐樹, 末松 伸朗, 林 朗, 岩田 一貴 (広島市立大学)
Pagepp. 146 - 147
Keywordディリクレ過程, ARMAモデル, 時系列クラスタリング
Abstractモデルベース時系列クラスタリングでは,時系列データを生み出す混合モデルを仮定し,同一要素モデルから生成されたとみなされる時系列の集合をクラスタとする.混合ディリクレ過程(DirichletProcess Mixture; DPM)モデルを用いたクラスタリングは,クラスタ数も含むベイズ解析が行える手法として近年注目されている.本研究では,DPMモデルを利用することで,クラスタ数についても推論が行えるようなARMAモデルベースの時系列クラスタリング法を提案し,人工データに対する実験で有効性を確認した.しかし,実データにおいても有効性を示す必要がある.

22-12 (時間: 13:52 - 14:05)
題名HHMMとHHCRFの状態系列推定性能の比較
著者*玉田 寛尚, 林 朗, 末松 伸朗, 岩田 一貴 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 148 - 149
KeywordHHMM, HHCRF, 最尤状態系列推定, 時系列データ
Abstract音声認識や自然言語処理,バイオインフォマティクスなど,時系列データのパターン認識にはHMM(隠れマルコフモデル)が広く用いられてきた.近年,HMMに代わる確率モデルとしてCRF(条件付確率場)が提案され,様々な研究においてHMMよりも性能が良いことが示されている.筆者らが提案したHHCRF(階層隠れCRF)は,HMM を階層化した確率モデルHHMM(階層HMM)に相当する識別モデルであり,脳波データの分割実験を行い,HHMM よりもHHCRF の方が優れていることが示された.この論文では,訓練時系列データの長さの違いによるHHMMとHHCRF の状態系列推定性能の比較を行う.

22-13 (時間: 14:05 - 14:18)
題名混合Polya Tree モデルを利用したモデル選択
著者*岡田 行史, 末松 伸朗, 林 朗, 岩田 一貴 (広島市立大学)
Pagepp. 150 - 151
KeywordPolya, Tree, DP, Model
Abstractノンノンパラメトリックベイズ解析では,共役な確率的確率測度を事前分布に用いる.確率的な確率測度としては,ディリクレ過程(DP) が広く使われているが,確率1 で離散分布を与えるため,利用できる状況が限定される.Polya Tree は設定により確率1 で連続分布を与える事も可能な確率的確率測度で,ノンパラメトリックベイズ解析での利用が期待されている.Polya Treeの有望な応用法の1 つがモデル選択であり,本研究では,データに対して,DP とPolya Tree のいずれがよく適合度するかを,モデル選択法に基づいて調べる.パラメトリックベイズ解析では,共役な確率的確率測度を事前分布に用いる.確率的な確率測度としては,ディリクレ過程(DP) が広く使われているが,確率1 で離散分布を与えるため,利用できる状況が限定される.Polya Tree は設定により確率1 で連続分布を与える事も可能な確率的確率測度で,ノンパラメトリックベイズ解析での利用が期待されている.Polya Treeの有望な応用法の1 つがモデル選択であり,本研究では,データに対して,DP とPolya Tree のいずれがよく適合度するかを,モデル選択法に基づいて調べる.

22-14 (時間: 14:18 - 14:31)
題名2つの曲線像から相似な部分を高速に抽出するためのアルゴリズム
著者*上青木 勝利, 岩田 一貴, 林 朗 (広島市立大学)
Pagepp. 152 - 153
Keyword曲線整合, 物体認識
Abstract曲線整合とは,ある曲線像ともう一つの曲線像の間の適当な対応を見つけることである.一般に,曲線整合はある曲線像全体と類似する箇所が存在する曲線像を認識するために用いられる.しかし,一方で,部分的に類似する箇所が存在する曲線像を認識したいこともよくある.なぜなら,部分的に類似しているという情報もまた有益なことが多いからである.このような場合,相似の定義に従って,ある曲線像ともう一つの曲線像の間の相似な部分を抽出することにより部分的に類似する箇所の認識が可能であるが,その計算コストは高い.そこで,本論文では,曲線整合を用いてそのような相似な部分を高速に抽出するためのアルゴリズムを提案する.


部門: セッション 0404  22. パターン認識-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 204室 (→地図)
座長: 六井 淳 (島根大学)

22-15 (時間: 14:40 - 14:53)
題名DPマッチングを用いたDWT領域オンライン署名照合
著者*中谷 信吾 (鳥取大学工学部), 小池 将太, 中西 功 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 154
Keywordバイオメトリクス, オンライン署名照合, DPマッチング, 位置由来パラメータ
Abstract我々のグループでは離散ウェーブレット変換(DWT)領域でのオンライン署名照合の提案を行っている. 今回,照合部分にDPマッチングを導入し,署名データベースを用いて性能を評価したのでその結果を報告する.

22-16 (時間: 14:53 - 15:06)
題名DPマッチングにおける等閾値設定に関する検討
著者小池 将太, *中西 功 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 155
Keywordバイオメトリクス, オンライン署名照合, DPマッチング, 等閾値設定
Abstractオンライン署名を用いた本人認証では,たとえ本人(同じ署名)であっても書く度に筆記速度や筆記形状が変動する.DPマッチングはそのようなデータ数が異なる二つの系列間の類似度を評価する際に有効である.評価の基準となるDP距離はデータ間距離の積算で求められ,それが閾値と比較されて識別が行われる.しかし,DP距離はデータ数(署名の複雑性)に比例するため,基本的には署名毎に最適な閾値は異なることになる.そこで,本発表では,DPマッチングに等閾値設定を導入し,評価を行ったので報告する.

22-17 (時間: 15:06 - 15:19)
題名人体伝播信号による個人認証
著者*曾谷 勇太, 友成 永吉 (鳥取大学工学部), 中西 功 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 156
Keywordバイオメトリクス, 人体伝播信号
Abstract人体伝播信号を用いた個人認証において,個人毎に最も高い照合率が得られる周波数帯を見いだし,それを照合に用いることで誤差率として30%が得られたので報告する.

22-18 (時間: 15:19 - 15:32)
題名エッジの曲率を用いた画像のパターンマッチング
著者*足立 悦三 (広島大学大学院 工学研究科)
Pagepp. 157 - 158
Keywordエッジの曲率, 特徴抽出, 画像認識
Abstract本研究では,回転に対し不変なエッジの局所的な曲率を特徴として利用した高速な画像認識手法を提案する.エッジの情報を用いるため,輝度変化が大きい場合であっても安定した検出が期待できる. また,局所的な特徴を組み合わせているため,検出対象の物体の一部が隠れているような場合においても検出が可能である.

22-19 (時間: 15:32 - 15:45)
題名組合わせ円マーカーを用いた部品位置および姿勢の同定
著者*三田 尚義, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 159 - 160
Keyword姿勢推定, 画像認識, 単眼画像, P3P問題, 楕円検出
Abstract近年,産業用ロボットなどを用いた工場の自動化が盛んに行われる中で,対象物の位置および姿勢を高精度かつ高速に認識する手法が求められている. 本研究では,対象部品の形状を限定することなく,バラ積みされた物体から,対象物体の位置および姿勢を同定することを目的としている.いくつかの円を組合わせたマーカーを提案し,そのマーカーを元にバラ積み部品の中から対象となる部品の位置および姿勢を同定する方法を示している.

22-20 (時間: 15:45 - 15:58)
題名ヒストグラムを用いたActive Netの複数物体の領域検出に関する一検討
著者*歴舎 朋矢, 薮木 登 (津山工業高等専門学校), 鷲見 育亮, 難波 福弥 (鳥取環境大学), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 161
Keyword領域検出
AbstractActive Netの初期位置を求める方法として、ヒストグラムを用いる方法が提案された。しかし、この手法では、物体が斜め方向に隣接する場合はActive Netの初期位置が正しく定められない。 本研究では画像を回転することで、対象物体の隣接方向と画像の座標軸を合わせ、ヒストグラムを用いたActive Netの配置実験を行った。 対象が斜めに隣接する場合でも、Active Netを正しく配置し、物体を検出することができた。

22-21 (時間: 15:58 - 16:11)
題名文章思考における脳波を用いた個人認証
著者*馬場 貞尚, 宮本 千正, 中西 功 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 162
Keywordバイオメトリクス, 脳波, 個人認証, 文章思考
Abstract近年,情報ネットワーク化が進んできており,以前にも増して個人情報の流出が懸念されている.そこで,現在生体情報を用いたバイオメトリクス認証の技術が注目されている.しかし,大半のバイオメトリクス認証において継続しての認証,無意識的なデータの提示が不可能である. そこで,我々の研究では継続的な認証,無意識なデータ提示が可能なバイオメトリクスとして脳波を取り上げ,その認証性能について検討を行ってきた. 本稿では,文章思考時の脳波を用いた認証性能についての検討を行った


部門: セッション 0501  12. 光・量子エレクトロニクス-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 8:50 - 10:21
部屋: 講義棟 402室 (→地図)
座長: 中村 重之 (津山工業高等専門学校)

12-1 (時間: 8:50 - 9:03)
題名液体に作用する光圧の実験的検討
著者香川 直己 (福山大学/工学部 電子・ロボット工学科), *西川 正敏, 村上 竜二 (福山大学/工学部 電子・電気工学科)
Pagep. 163
Keyword光圧, レーザ, ファイバ, 液体
Abstract我々の研究室ではこれまでに微小物体を光圧作用により運動制御する研究を行ってきた。そこで光圧の作用により液体を操作できると考え、液体に作用する光圧を実験によって検証した。

12-2 (時間: 9:03 - 9:16)
題名光ファイバ通信における光信号の物理特性を利用した盗聴検知に関する研究
著者大場 充 (広島市立大学大学院情報科学研究科システム工学専攻), *松尾 和昭 (広島市立大学大学院情報科学研究科システム工学専攻サービス指向ソフトウェア研究室)
Pagep. 164
Keyword光通信, 盗聴検知, 光変調
AbstractIPプロトコルを利用したネットワーク通信が普及している.同通信はオープンなため,不正に同通信を流れる情報を取得可能である.そこで,特に光通信において,通信経路における不正に限定し,検知する手法を提案する.その手法として,強度変調とは異なった変調方式を適用することで,光信号の変化を監視することを提案する.そして,提案手法を評価するため,シミュレータを作成し,実施,検証を行った.

12-3 (時間: 9:16 - 9:29)
題名単色光源による高速FBGセンサシステム
著者*広川 勝久, 竹保 義博 (広島県立総合技術研究所 東部工業技術センター)
Pagep. 165
KeywordFPGファイバ, DFBーLD, CFRP, 衝撃試験, ファイバセンサ
Abstractファイバセンサには,ファイバ内部にブラッグ回折格子を持ったFBGセンサがもっとも多く使われている.しかし,従来のFBGセンサを使った計測装置では,広帯域光源を用いて100nm程度の波長範囲を数pmの分解能で分光する必要があり,波長走査による分光計測速度は数Hz程度と遅く,急速な応力変化を計測することは不可能である. そのため,我々は,CFRPの衝撃実験などに利用することを目的とした,高速FBGセンサ計測システムを開発した.本報告では,計測の高速化のために,WDM用に開発され狭帯域な波長半値全幅をもつDFB-LD光源を用いた光学計測システムについて述べる.

12-4 (時間: 9:29 - 9:42)
題名電界印加法による微小ポリスチレン球の配列実験
著者*羽根 亮平, 中本 達弥, 政木 宏幸, 塚田 紀昭 (広島工業大学)
Pagep. 166
Keywordポリスチレン球, 電界印加, 光結晶, 周波数特性, 電圧特性
Abstract液体中の微小ポリスチレン球に電界を印加することにより、微小球が電気力線に沿って規則正しく配列する。本研究では微小ポリスチレン球の配列に必要な電圧、周波数などの条件を実験的に明らかにする。

12-5 (時間: 9:42 - 9:55)
題名レーザ干渉計による変位量の測定
著者*日高 健, 槌家 武, 塚田 紀昭 (広島工業大学)
Pagep. 167
Keywordマイケルソン干渉計, ピエゾアクチュエータ, ヒステリシス特性, レーザ干渉計, 干渉縞
Abstract本研究では、マイケルソン干渉計によって発生する干渉縞を利用し、ピエゾアクチュエータの変位量を測定した。

12-6 (時間: 9:55 - 10:08)
題名m次曲線状の結合を持つ光導波路アレイの光波伝搬ダイナミクス
著者*吉田 博行, 塚田 紀昭 (広島工業大学)
Pagepp. 168 - 169
Keyword光導波路アレイ, 結合係数, m次曲線
AbstractN本の光導波路アレイにおいて導波路間の結合係数をm次曲線状に変化させた場合の伝搬ダイナミクスを解析した.その結果,mの値を最適化することによりアレイ一端の光導波路に入射した光をほぼ完全にもう一方のアレイ端に移送できることがわかった.

12-7 (時間: 10:08 - 10:21)
題名光導波路アレイ型ビームスプリッター及び光スイッチの提案
著者*吉田 博行, 向井 龍一, 松浦 政貴, 塚田 紀昭 (広島工業大学)
Pagep. 170
Keyword光導波路, ビームスプリッター, 干渉型スイッチ, 結合係数
Abstract光導波路間に特殊な分布型結合係数を有する光導波路アレイと電気光学効果による光ビームスプリッター及びこの光ビームスプリッター機能を用いた光導波路アレイ干渉型スイッチを提案する。


部門: セッション 0502  12. 光・量子エレクトロニクス-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 402室 (→地図)
座長: 塚田 紀昭 (広島工業大学)

12-8 (時間: 10:30 - 10:43)
題名マイクロ波帯光変調器の最適な電極構造の検討(1) ―浮遊容量,浮遊インダクタンスが高周波化・高感度化に与える影響―
著者*宮本 大, 生岩 量久, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊 (広島市立大学情報処理研究科システム工学専攻)
Pagepp. 171 - 172
Keyword光変調器, 浮遊容量, 浮遊インダクタンス
Abstract筆者らはディジタルTV放送プログラム伝送用マイクロ波帯(3~10GHz)で高感度動作する光変調器の研究開発を行ってきた1)~2).音声プログラム伝送用の3.4GHz帯光変調器については帯域が400kHzと狭いため,既に試作が完了しているが,映像伝送用の7~10GHz帯で動作する光変調器を実現するためには,さらなる高周波化・高感度化が必要になる.このため,光変調器の等価回路を想定するとともに周波数スペクトルの実測値から浮遊インダクタンス・浮遊容量などを推定し,これらの値から高周波化・高感度化のための方策を検討した.

12-9 (時間: 10:43 - 10:56)
題名マイクロ波帯光変調器の最適な電極構造の検討(2) ―実際の回路における各タイプの性能比較―
著者*山下 真央, 生岩 量久, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊 (広島市立大学情報科学研究科システム工学専攻)
Pagepp. 173 - 174
Keyword光変調器, 地上ディジタルテレビ, 光ファイバ
Abstract地上ディジタルTV放送のプログラム伝送用として割り当てられているマイクロ波帯(3〜10GHz)で動作する光変調器において,電極のタイプとしてUHF帯と3.4GHz帯では透過型,6〜7GHz帯では反射型が採用されている.しかしながら,性能面(特に感度面)において,どのようなタイプの電極構造が優れているかは定量的に明らかにされていなかった.このため,理想状態での検討に続いて,今回は浮遊容量等の影響も含めた実際の回路における性能比較を行った.

12-10 (時間: 10:56 - 11:09)
題名白色LEDを目指したRFスパッタ装置による水素化窒化炭素薄膜の作製に関する研究
著者*岸本 慎平, 立花 和也, 細尾 倫成, 小津野 将 (津山工業高等専門学校), 岩野 祐太 (大阪大学), 亀友 健太 (岡山理科大学), 光吉 三郎 (豊橋技術科学大学), 伊藤 國雄 (津山工業高等専門学校)
Pagepp. 175 - 176
Keyword窒化炭素, CL, 白色発光素子
Abstract近年、白色LEDは次世代の照明用器具として期待されている。 アモルファス窒化炭素はPL、CL、ELなどの光学特性されていることから、我々の研究では窒化炭素薄膜を用いた白色LEDの開発を目的として研究を始めた。作製した窒化炭素のCL測定から、光の三原色である赤、緑、青それぞれの発光を確認できたことから、我々は窒化炭素は白色発光素子として期待している。

12-11 (時間: 11:09 - 11:22)
題名大口径光ファイバにおけるモード伝搬の観察
著者*前田 隆志, 吉川 学 (山口大学理工学研究科)
Pagep. 177
Keywordファイバ, モード
Abstract一般的な通信用のコア径50μmのグレーデッドインデックス型多モード光ファイバでは選択的なモード伝送が可能であることを報告してきた。近年、大口径のグレーデッドインデックス型光ファイバが製造されており、コア径200μmファイバでも50μmファイバと同様にモードパターンが伝搬することを報告した。しかしながらその実験では、ファイバ長が2cmの極めて短距離であった。今回は光ファイバの入射モードとして選んだLP20.1モードを用いてファイバ長が102cmのファイバに試みた。

12-12 (時間: 11:22 - 11:35)
題名CuGa1-xAlxS2薄膜による青色発光素子の作製
著者*立花 和也, 渡邊 崇雅, 竹久 和宏, 長瀧 征弥 (津山工業高等専門学校), 光吉 三郎 (豊橋技術科学大学), 伊藤 國雄 (津山工業高等専門学校)
Pagep. 178
Keyword青色発光素子, 機櫚掘櫚座臆醜臺
Abstract現在用いられている青色発光素子にはサファイア基板が用いられているため、価格が高い、電極として使用できない、放熱特性が悪いといった問題がある。これらの問題を解決する方法として、基板にGaAs、発光層にCuGa1-xAlxS2を用いた新しい構造の青色発光素子を提案する。結晶成長には自作した熱CVD装置を用い、まず材料としてCuClとGaCl3、キャリアガスとしてはArとH2Sを用い、CuGaS2の成長を行った。そして成長させた膜の上にAlを蒸着させ、熱処理をすることによりCu(Ga1−xAlx)S2の薄膜形成を行った。作製したCu(Ga0.535Al0.465)S2のCL測定から430 [nm]付近にピークをもつ紫色の光を確認することができた。

12-13 (時間: 11:35 - 11:48)
題名光電子双安定素子の離散時間モデルと時間遅延効果の解析
著者*井上 交一朗, 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 179
Keywordカオス, 光デバイス
Abstract近年脳内でカオスが観測され,脳の有する非常に高度な情報処理能力にはカオスが大きく関与しているのではないかと考えられている.そこで我々はカオスを工学分野に応用することで従来制御とは異なる柔軟な制御の実現を目指している.我々は自己光学効果素子(SEED)を離散時間モデルにすることで,カオス的な出力を発生させることに成功した.またそれに時間遅延を導入することでもカオス的な出力を発生させることができる可能性を発見した.

12-14 (時間: 11:48 - 12:01)
題名試行駆動による有機EL素子劣化特性の改善
著者*野村 佳史 (近畿大学 大学院), 宮城 法祐 (近畿大学 工学部), 岡田 和之 (近畿大学工学部)
Pagep. 180
Keywordディスプレイ, 有機薄膜, 発光素子, 寿命
Abstract有機EL素子に、試行駆動を行った時の劣化特性と定電圧駆動時の劣化特性を比較した。試行駆動を行うことにより素子の長寿命化が実現できた。長寿命化の要因は、試行駆動により発生した熱の影響で有機膜のエネルギー準位が変化し、キャリアの注入状態が変化したためではないかと考える。


部門: セッション 0503  27. 計算機応用-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 講義棟 402室 (→地図)
座長: 菅原 一孔 (鳥取大学)

27-1 (時間: 13:00 - 13:13)
題名エピポーラ幾何を用いた3次元曲面の構成
著者*竹之内 航 (広島工業大学大学院 工学系研究科 情報システム科学専攻), 山下 英生 (広島工業大学 情報学部 知的情報システム学科)
Pagep. 181
Keyword3次元復元, エピポーラ幾何
Abstract近年コンピュータビジョンの分野では複数の視点から撮影した対象物(ビルなどの建造物や樹木など)の写真から、その形状の復元を行う研究が行われている1)。我々は、昨年直方体で構成された顔モデルの復元にエピポーラ幾何を適用し、その有用性を示した。しかし、顔は微妙な起伏や曲面で構成されている。そこで今回は、円筒モデルを使用し、その曲面の復元を行った。

27-2 (時間: 13:13 - 13:26)
題名稲の生育診断のための圃場写真の平面画像への変換
著者*田中 健太郎 (広島工業大学大学院 工学系研究科), 山下 英生 (広島工業大学 情報学部)
Pagep. 182
Keyword画像変換, 生育診断
Abstract現在、圃場の稲穂の生育診断を行うシステムが開発されている。これは、圃場の写真を撮影し、その画像解析により、稲穂の生育状態を診断するものである。この画像解析結果から適切な施肥をすることにより、高品質な米の生産を行うことが可能となる。圃場を適当な俯角から撮影した写真を真上から見た平面画像に変換して画像解析を行う。このとき、広い圃場を撮影した複数枚の画像を1枚ずつ処理していると解析時間がかかる。施肥を行う期間は出穂前の約10〜15日と短いため、圃場全体の複数の画像を合成し解析時間を短縮することが要求されている。本稿では、合成の前処理である平面画像への変換について述べる。

27-3 (時間: 13:26 - 13:39)
題名揺らぎを導入した3次元VLSI初期配置手法
著者*高木 泰英, 上田 真琴, 大村 道郎 (広島工業大学工学部)
Pagep. 183
KeywordVLSI, 初期配置
Abstract近年,集積回路の3次元化に関する研究が行われるようになってきた.しかし,レイアウト設計の分野ではまだそれほど研究が行われていない.本研究では,アルゴリズム中で仮想配線長を評価する関数に揺らぎを持たせることにより,局所解に陥りにくい,3次元VLSI初期配置手法を提案する.

27-4 (時間: 13:39 - 13:52)
題名3次元デジタイザによる立体形状計測における精度向上技術について
著者*那須 翔貴 (津山工業高等専門学校)
Pagep. 184
Keyword3次元デジタイザ
Abstract近年、工業分野で3次元デジタイザが広く普及してきています。しかし現在では工業分野だけではなく、建築、美術、考古学分野にも応用されなくてはならない技術になりつつあります。そこで立体形状における測定精度向上を目的とし色々な物を測定してデータなどを集めそれをもとにしてどのような材質にはどのような測定の方法がしやすいなどの検討をし測定精度を向上させる方法を見つけ出したいと思っている。さらにはその検討した内容を生かし地元企業との連携をとって生きたいと思っている。

27-5 (時間: 13:52 - 14:05)
題名テキストからの情報抽出及びその可視化表現手法の開発
著者*山崎 竜平, 松田 純一, 水上 嘉樹, 多田村 克己 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 185
Keyword自然言語処理, 犯罪情報, 地図表示

27-6 (時間: 14:05 - 14:18)
題名天空写真から屋外物体のレンダリング用光源を生成するための一手法
著者*後藤 英介, 三好 孝治 (広島工業大学環境学部)
Pagepp. 186 - 187
Keyword天空光, 太陽直射光, 屋外物体, レンダリング, 光源


部門: セッション 0504  27. 計算機応用-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 14:30 - 16:01
部屋: 講義棟 402室 (→地図)
座長: 多田村 克己 (山口大学)

27-7 (時間: 14:30 - 14:43)
題名多機能コンセントシステムの管理サーバによるスケジュール設定機能
著者*孫 旭紅, 明山 寛史, 川村 尚生, 笹間 俊彦, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 188
Keywordコンセント, 集中管理, 省電力, 待機電力
Abstract我々は消費電力測定機能や通信機能,給電操作機能を持つ多機能コンセントを開発している.このコンセントの給電操作機能を用いれば,既存の電気製品の省電力ができる.しかし,一般にコンセントは多数あり,これらを個別に操作・設定することは非常に煩雑となる.そこで,集中管理を行う管理サーバとあらかじめ給電時間を設定しておくスケジュール機能を持つ多機能コンセントシステムを開発した.これによりユーザは簡単な操作で全ての多機能コンセントを一括して管理する事ができ、スケジュール設定をする事もできた.

27-8 (時間: 14:43 - 14:56)
題名路線バス経路探索システムにおける設置型端末機の開発
著者*高山 貴寛, 川村 尚生, 笹間 俊彦, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 189
Keyword公共交通機関, 路線バス, 経路探索, インテリジェントバス停, Webサービス

27-9 (時間: 14:56 - 15:09)
題名モバイルエージェントによる人物追跡システムにおける人物の探索方式について
著者*岩崎 慎弥 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 柿内 博人 (メルコ・パワー・システムズ), 清水 忠昭, 川村 尚生, 笹間 俊彦, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 190
Keywordモバイルエージェント, 人物追跡, 分散システム

27-10 (時間: 15:09 - 15:22)
題名コードキャッシングによるモバイルエージェントの高速な移動手法の提案
著者*東野 正幸 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 本村 真一 (鳥取大学 総合メディア基盤センター), 笹間 俊彦, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 191
Keywordモバイルエージェント, 高速化
Abstract多数のモバイルエージェントが頻繁に移動するようなアプリケーションでは,モバイルエージェントの移動にかかるオーバーヘッドが,システム全体のパフォーマンス低下につながるため,モバイルエージェントの移動を高速化することは非常に重要な課題である. 本稿では,キャッシング(Caching)技術に着目し,各々のモバイルエージェントが行う処理に必要なプログラムコードを,ネットワークに接続されたコンピュータにキャッシングすることで,モバイルエージェントの高速な移動を実現する手法を提案する.

27-11 (時間: 15:22 - 15:35)
題名分散型e-Learningシステムにおける大容量マルチメディアデータのストリーミング配信
著者*山本 大介 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 目黒 一成 (鳥取大学 総合メディア基盤センター), 川村 尚生 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 本村 真一 (鳥取大学 総合メディア基盤センター), 笹間 俊彦, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 192
KeywordP2P, モバイルエージェント, マルチメディア, e-Learning

27-12 (時間: 15:35 - 15:48)
題名分散型e-Learningシステムにおけるエージェント間通信の高速化
著者*平田 崇 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 目黒 一成 (鳥取大学 総合メディア基盤センター), 川村 尚生 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 本村 真一 (鳥取大学 総合メディア基盤センター), 笹間 俊彦 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 菅原 一孔 (鳥取大学 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 193
KeywordP2P, モバイルエージェント, e-Learning
Abstract我々は,一般的なe-Learningシステムの欠点であるサーバへの負荷集中による応答性や安定性の低下を解消すべく,モバイルエージェント技術を応用した分散型e-Learningシステムを開発している.本稿では,提案システムにおけるエージェント間通信の高速化について述べる.これまで1つしか用意されていなかったエージェント間通信の際に利用するフィールドをエージェントの種類毎に複数用意し,通信処理の効率化を図る.またエージェントを2次記憶へスワップアウトし,必要なエージェントをスワッピングする永続化の動作を行うタイミングを改善し,これら2つの手法により高速化を実現する.

27-13 (時間: 15:48 - 16:01)
題名一時的なシステム停止の可能なモバイルエージェント技術を用いた会議日程調整システム
著者*大西 貴之, 川村 尚生, 笹間 俊彦, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 194
Keywordモバイルエージェント, グループウェア, 日程調整
Abstract我々はモバイルエージェントを用いて,会議日程調整システムを開発している.これは必要最低限な予定のみの入力で済み,日程調整において必要であれば交渉を行うものである.しかし従来のシステムは,全エージェントの移動の中心である日程調整サーバを常時起動させておく必要があり,これを停止させる事が出来ないという問題があった.本研究では,従来のシステムに一時的なシステム停止を行う機能を実装し,停電等に伴う電力供給の停止する期間を跨いでの日程調整を可能とした.ただし,本研究では電力供給の停止する期間が事前に分かっている事を前提としている為,突然の電力供給停止には対応しておらず,今後の課題となる.


部門: セッション 0601  21. コンピュータネットワーク-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 8:50 - 10:21
部屋: 講義棟 404室 (→地図)
座長: 福島 行信 (岡山大学)

21-1 (時間: 8:50 - 9:03)
題名RFID技術を用いた子供の通過検出システムに関する研究
著者*伊藤 隆博, 長坂 康史 (広島工業大学 情報学部)
Pagep. 195
KeywordRFID, パッシブ, タグ, 受動型
Abstract近年、ユビキタス社会を実現する技術としてRFID技術が注目されている。RFIDとは、ID情報を埋め込んだタグから、近距離の無線通信を行う技術全般を指し、様々な場所で利用されている。このRFID技術を用いて、近年多発する子供の安全を脅かす事件から子供を見守るための、安全確認システムが様々な形で実用化されている。しかし、その多くはアクティブ型のRFIDを使用したものがほとんどである。この方式ではタグが電波を発信し続けるため、電池の寿命による信頼性の低下や、タグ情報の盗聴などの危険性が問題としてあげられる。そこで本研究ではそれらの問題を解決できるパッシブ型RFIDを用いた子供の安全支援システムに機能を追加し、小学校での動作検証を行ったので報告する。

21-2 (時間: 9:03 - 9:16)
題名有害コンテンツの拡散を防ぐ階層型P2Pフレームワークの開発
著者*山本 真, 長坂 康史 (広島工業大学 情報学部)
Pagep. 196
KeywordP2P
Abstract近年、P2P ファイル共有ソフトウェアの使用によるウイルス 感染による情報漏えいなどが多数確認されている。現在P2P フ ァイル共有ソフトウェアにはフィルタリング機能が実装してあ る、しかし各ユーザが設定を行ったフィルタでは膨大な数の有 害コンテンツの登録に限界がある。そこで本研究では有効と思 われるファイルフィルタを共有することにより有害なコンテン ツの拡散防止を行う階層型 P2P フレームワークの開発を行う ことを目的とする。

21-3 (時間: 9:16 - 9:29)
題名市街地における新規屋外無線LANを構築するための検討
著者*秋元 誠 (広島国際大学大学院工学研究科情報通信学専攻), 古川 正浩, 重安 哲也, 森永 規彦 (広島国際大学社会環境科学部情報通信学科)
Pagepp. 197 - 198
Keyword無線LAN, ネットワーク調査
Abstract現在、ノートPCや携帯端末等にケーブルなしでブロードバンドアクセスを可能とする無線LAN機能が広く実際されるようになってきている。 これらのうち、もっとも多く普及するIEEE802.11系規格の無線LAN規格は、免許不要で動画等の広帯域データの通信にも適しており、また、安価に通信環境を構築できることから、オフィスや学校のみならず、一般家庭等にも広く普及している。 現在、我々は、市街地において安価に高速ネットワークを構築するために、無線LANネットワークを効果的に構築する際に、一般家庭等にすでに普及する無線LANの干渉を受けない方法について基礎的な調査検討を行なったので、これらの結果について報告する。

21-4 (時間: 9:29 - 9:42)
題名複数経路を使用する安定的なセンサネットワークの運用方法の提案
著者*嶋市 純, 井上 伸二, 角田 良明 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 199
Keywordセンサネットワーク, マルチパス, 安定性
Abstractセンサネットワークは多数のノードから構成されており,ノードで取得したデータをシンクと呼ばれる特別なノードに収集することを目的としたネットワークです.また,センサネットワークでは個々のノードのバッテリ量に制限があります.そこでデータ送信に使用する経路を単一ではなく複数本構築する事で,ネットワーク全体の電力消費の効率化およびデータ送信の安定性の向上を目的とした手法を提案し,評価を行っております.

21-5 (時間: 9:42 - 9:55)
題名モバイルエージェントを用いたアドホックネットワーク向けサービス発見のためのアーキテクチャの提案
著者*山ノ内 昭洋, 大田 知行, 角田 良明 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 200
Keywordアドホックネットワーク, モバイルエージェント, サービス発見
Abstractアドホックネットワークでは,複数の無線移動端末を用いてマルチホップ通信をする事により,他の端末とデータ通信を行っている.しかしながら,他の端末のサービスを発見・利用する場合は,端末数の増加に伴い,ネットワークの負荷が爆発的に高くなるという問題がある.最悪の場合は,輻輳によりデータ通信ができなくなる.そこで,ネットワークの負荷を減少させるために,モバイルエージェントを用いたサービス発見手法が提案されている.モバイルエージェントは,ネットワーク内の端末を自律的に移動しながら処理をするプログラムである.これにより,移動先の端末でサービスの収集や公布が行える.しかし,提案されたアーキテクチャは,マルチホップ通信やルーティングなどのアドホックネットワークの基本的な機能をサポートしていない.本研究は,アドホックネットワーク向けのアーキテクチャの詳細設計を行い,アドホックネットワークへの適用をする.

21-6 (時間: 9:55 - 10:08)
題名モバイルアドホックネットワークにおけるノード協調型転送レート調節機構
著者*小笠原 和輝, 大田 知行, 河野 英太郎, 角田 良明 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 201
Keywordアドホックネットワーク

21-7 (時間: 10:08 - 10:21)
題名小型CPUボード上にAndroid を搭載した児童見守りシステム
著者*秋山 雄亮, 大田 知行, 河野 英太郎, 井上 伸二, 角田 良明 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 202
Keyword児童見守りシステム, アドホックネットワーク
Abstract近年,登下校中の児童が巻き込まれる事件が多発している.これに対し,学校関係者や児童の保護者のみでなく,地域で協力して不審者の発生を抑止することで児童の身の安全を確保する取り組みが行われている. その中の一つに,児童に携帯端末を持たせ, 保護者が児童の居場所を分かるようにするものがある. 今後Android を搭載した携帯電話は増加していくと考えられる. 日本ではAndroidを搭載した携帯電話が販売された. 本稿ではAndroidを組み込んだ携帯端末を想定し, 小型CPU ボードにAndroid を搭載した児童見守りシステムを提案する.


部門: セッション 0602  21. コンピュータネットワーク-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 404室 (→地図)
座長: 武次 潤平 (岡山県立大学)

21-8 (時間: 10:30 - 10:43)
題名ワイヤレスセンサネットワークにおける稼働時間延長のための逐次的な可動ノード移動先決定手法
著者*村上 大二郎, 村田 佳洋 (広島市立大学)
Pagepp. 203 - 204
KeywordWSN, 近似アルゴリズム, 省電力
Abstract近年,多数のセンサノードを配置したワイヤレスセンサネットワーク(以下,WSN)が注目されている. WSNにおける各ノードは長期間の動作を要求されるため,データ収集の省電力化を行う研究や,駆動能力を持った可動ノードを用いることで,ネットワークを修復する手法の研究が行われている. 可動ノードを移動させてWSNを修復させるためには,ノードの移動先を決定する手法が重要であるが,複数のノードの最適な移動先を決定する問題は複雑な組合せ最適化問題である. 本研究では,可動ノードの移動先を逐次的に求める決定的なアルゴリズムを提案する.

21-9 (時間: 10:43 - 10:56)
題名添付ファイル外部参照メールシステム
著者宗金 龍輝, *六井 淳 (島根大学/総合理工学部 数理・情報システム学科)
Pagep. 205
Keyword電子メール, 添付ファイル, 外部参照
Abstract電子メールはテキスト形式以外の送受信が可能になることで、コンピュータウィルスや著作権に関する問題が生じている。 本研究ではテキスト形式以外のデータの送信について、添付ファイルを送信先に送らずに、受信側がDBへアクセスし、参照する手法を提案する。

21-10 (時間: 10:56 - 11:09)
題名マルチホームホストにおけるライブラリの開発
著者*光田 裕一, 新田 貴之 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 206
Keywordマルチホーム, ライブラリ
Abstractマルチホームとは、経路の冗長性の確保や、負荷分散などを行うことができる有用な技術である。しかしながら、運用においては、特殊なルータやネットワークプロトコルなどを使用するため、導入への敷居が高いものとなっている。そこで、本研究では、アプリケーション層において経路制御等を行うライブラリを開発することで、それらを用いない簡単な運用方法を実現する。

21-11 (時間: 11:09 - 11:22)
題名Sleepモードを用いたZigBeeネットワークの長寿命化
著者*小川 浩平, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 207 - 208
KeywordZigBee, 省電力化, ネットワーク, Sleep
AbstractZigBee とはワイヤレス通信の規格のひとつであり,そ の特徴として通信速度は低速で通信距離も短いが省電 力,低コストな点があげられ,ワイヤレスセンサーネッ トワークとしての利用が期待されている.ワイヤレス センサーネットワークで用いられるデバイスは通常外 部からの電力を用いず,内部のバッテリーによって稼 働している.このような制約があるためネットワーク の電力消費を抑えるために様々な研究がおこなわれて いる.本研究ではこのような内部バッテリーの 使用を考慮し,ZigBee を用いてセンシングしたデータ を収集する省電力プロトコルを提案し.長寿命ネット ワークを実装した.

21-12 (時間: 11:22 - 11:35)
題名IEEE802.11e無線LANにおける優先権付アクセス方式
著者*岡村 翔一, 稲井 寛 (岡山県立大学 情報工学部)
Pagepp. 209 - 210
Keyword無線LAN, CSMA/CA, バックオフ, IFS
Abstract無線LANでは,複数の端末が一斉にフレーム送信したときの衝突を防ぐため,CSMA/CA方式が用いられている.従来のアクセス方式DCAでは音声や動画などリアルタイム性を考慮していないため,遅延時間が増大し,スムーズに再生できない可能性がある.また,音声や動画はコンテンションウインドウが小さく設定されており,頻繁にフレーム衝突が起こることが想定される.そこで本稿では,優先制御を行うEDCAに着目し,IFSを変更することでフレーム衝突の回避,遅延時間の短縮を目的とした方式を提案する.シミュレーションの結果,ネットワーク高負荷時において,フレーム衝突の軽減,音声および動画フレームの遅延時間を改善できた.

21-13 (時間: 11:35 - 11:48)
題名無線LANにおけるチャネル状況に応じた伝送レート調節方式
著者*沼本 大輔 (岡山県立大学 情報系工学研究科), 稲井 寛 (岡山県立大学 情報工学部)
Pagep. 211
Keyword無線LAN, レートアダプテーション, レートスイッチ

21-14 (時間: 11:48 - 12:01)
題名パラメータの少ないパケット廃棄方式の提案
著者*藤井 敦朗, 稲井 寛 (岡山県立大学 情報工学部)
Pagepp. 212 - 213
KeywordRED(Random Early Detection), TCP Reno, パケット廃棄方式
Abstract近年, インターネットの利用者の増加に伴いネットワーク上のトラフィックも増大している. ネットワークで輻輳が発生し, ルータのキュー溢れによりパケットが廃棄されると, フロー間の公平性が大幅に損なわれることが報告されている. キュー溢れが発生する前にランダムに到着パケットを廃棄するREDが考案された. このREDには様々な改良版が提案されており, その中でもFlow REDが最も高いスループットを示すことが報告されている. しかしFlow REDは多くのパラメータを設定する必要があり,実運用が難しいといった問題がある. そこで, 本研究ではREDのパラメータを削減してより高いスループット, 公平性を実現する方式を提案し, その性能をシミュレーションにより評価した. その結果, Flow REDよりも高いスループットを示すことができた.


部門: セッション 0603  21. コンピュータネットワーク-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 404室 (→地図)
座長: 重安 哲也 (広島国際大学)

21-15 (時間: 13:00 - 13:13)
題名Webサーバにおけるリクエスト廃棄方式
著者*黒江 明弘, 稲井 寛 (岡山県立大学)
Pagepp. 214 - 215
Keywordweb, サーバ, リクエスト, 廃棄, ack

21-16 (時間: 13:13 - 13:26)
題名IEEE802.11メッシュネットワークにおいてPPC問題を解決するMACスケジューリング方式
著者*杉垣 文康 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科), 稲井 寛 (岡山県立大学/情報工学部)
Pagepp. 216 - 217
KeywordMRTS, メッシュネットワーク, PPC

21-17 (時間: 13:26 - 13:39)
題名P2PライブストリーミングにおけるAS間トラヒックの低減を目指したピア選択法
著者*銀 桃, 福島 行信, 稲田 和也, 横平 徳美 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 218 - 219
KeywordP2Pライブストリーミング, AS間トラヒック, ピア選択法, AS接続形態, 論理ホップ
Abstract近年,インターネットを介して低コストで動画像をライブ配信するP2Pライブストリーミング方式が注目されている.この方式においては,動画像配信のリアルタイム性を保証しつつ,システムの収入増加をもたらすために参加可能ピア数を増加させること,および,ネットワーク全体の輻輳を減少させるためにAS間トラヒック量を低減することが重要である.従来のピア選択方式はASの接続形態が正確にわかることを仮定した上でピア間の物理ホップ数を利用しているが,この仮定は現実的ではない.本報告では,上述した仮定をおくことなく,各ピアの属するASのみがわかるという仮定の下で参加可能ピア数の増加およびAS間トラヒック量の低減を目的とした2つのピア選択法(MLH2とMPH2)を提案し,シミュレーション評価によりそれらの有効性を示す.

21-18 (時間: 13:39 - 13:52)
題名BitTorrentネットワークにおけるファイル拡散速度の制御
著者*仲島 智, 石田 賢治, 高野 知佐, 舟阪 淳一, 小畑 博靖 (広島市立大学大学院)
Pagepp. 220 - 221
KeywordBitTorrent, ファイル拡散制御

21-19 (時間: 13:52 - 14:05)
題名携帯電話を用いた歩行ルート誤り警告システムに関する研究
著者*谷川 広和 (広島工業大学情報学部情報工学科), 長坂 康史 (広島工業大学)
Pagep. 222
Keyword携帯電話, GSP, 地図, 位置情報
Abstract現在では、GPS受信機が搭載されたものも存在する。しかし、従来のGPS搭載の携帯電話は位置情報を取得した後は地図を表示するなど、その位置情報はその場で使用するのみであるため、その位置情報は破棄される。その位置情報を保存し、それを利用して歩行者に対して支援することができれば便利なシステムとなるだろう。 そこで本研究では、Windows Mobileを搭載し、GPS受信が使用可能な携帯電話を用いてGPSデータを携帯電話内に蓄積し、歩行者が決められたルートを誤った場合に警告を発するシステムの開発を行うことを目的とする。

21-20 (時間: 14:05 - 14:18)
題名暗号化ボックスを用いたセキュリティ向上を目指したデータ分割暗号通信手法の提案
著者*山脇 康世, 長坂 康史 (広島工業大学大学院 工学系研究科)
Pagep. 223
Keyword暗号, AES, アドホック通信
Abstract現在、インターネットを初めとした様々なネットワークサービスが、企業から一般ユーザまで幅広く普及している。このような日々の暮らしの一部となりつつあるネットワークさサービスであるが、データ通信そのものに着目してみると、その安全性の確保という点で大きな問題があると考えられる。現在、その解決策として様々な暗号化の手法が提案され、実用されている。しかし、もしデータのやりとりをするユーザ同士がデータを暗号化する手段を知らなかったとすると、重要なデータをそのままの形で暗号化せずに送受信することになる。このような状況を防ぐためにも、ある特定のユーザと重要なデータをやりとりするために、暗号化の知識がない場合、もしくは、データを暗号化することができない機器と通信する場合において、通信時に自動的にデータを暗号化・復号化するシステムを構築することが必要であると考える。 そこで、本研究では、データを暗号化する暗号化ボックスを構築するとともに、さらに、その暗号化されたデータを複数経路で分割して送る手法を提案する。データの暗号化には「AES(Advanced Encryption Standard)」共通鍵暗号アルゴリズムを用いる。また、データを分割することによって、第三者から盗聴されたとしても一部のデータだけでは読み取りができないようにし、より高度なセキュリティを確保し、安全な通信を行うことを目的とする。

21-21 (時間: 14:18 - 14:31)
題名SunSPOTを用いた老人介護支援システムに関する研究
著者*秦 祐輔 (広島工業大学 情報学部), 長坂 康史 (広島工業大学)
Pagep. 224
Keywordセンサーネットワーク, Zigbee
Abstract現在、団塊世代が定年を迎え、65歳以上の高齢者が21%を上回り、超高齢社会が深刻な社会問題の一つである。その中で、老人介護施設の需要が高まってきているが、施設等で働く介護士の人材不足という問題も浮かび上がっている。その理由の一つとして介護職は、重労働であるということが挙げられている。そこで本研究では、老人介護施設において働く介護士を支援するシステムを提案する。無線センサーネットワークデバイスであるSunSPOTを使用し、搭載されている温度センサと照度センサ、そして、3軸加速度センサを利用する。また、低消費電力であるZigbeeを搭載しており、各センサノード間でのデータの送受信が可能である。このSunSPOTを用いて、老人介護施設で働く介護士を支援する。


部門: セッション 0604  21. コンピュータネットワーク-(4)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 404室 (→地図)
座長: 長坂 康史 (広島工業大学)

21-22 (時間: 14:40 - 14:53)
題名P2P型データ共有システムの実装による各種アクセス方式の比較評価
著者*小島 一峰 (岡山理科大学大学院工学研究科), 吉田 誠 (岡山理科大学工学部情報工学科)
Pagepp. 225 - 226
Keywordp2p, DHT, アクセス方式
AbstractデスクトップPCを使用したP2P型データ共有システムについて記述する。各アクセス方式を比較するため、ネットワーク上に特定サーバを持たないアーキテクチャであるピュア型P2Pデータ共有システムを実装し評価した。 アクセス方式としてブロードキャスト方式(BC方式)、分散ハッシュテーブル方式(DHT方式)、バケツリレー方式(BR方式)の3つのアクセス方式を実装し、それぞれのアクセス方式について検索にかかる時間比較行った[1]。また、ネットワークに接続するノードの台数を変化させ各アクセス方式について評価した。同様に、データサイズを増やしていきそれぞれのデータサイズについてデータ転送時間を計測し、検索時間との比較を行った。これらの実験により、効果的なP2P型データ共有方式が明らかになった。

21-23 (時間: 14:53 - 15:06)
題名投機実行・投棄演算方式による大規模グリッド計算手法の開発
著者*日比 貴士, 田之上 淳, 加藤 隆 (岡山県立大学)
Pagepp. 227 - 228
Keywordグリッドコンピューティング
AbstractIt's important to develop large-scale powerful parallel solver to shorten the numerical calculation time of finite element analysis. Parallel processing by PC clustering systems or meta-clustering system needs to co-operate each computing element PC by fast data communication networks. But sometimes the processing time of parallel numerical simulations is delayed by several members of few dull PC in that working cluster or meta-one. In addition, the evasion of the delay can become very difficult depending on the situation and the increase of the dull PC. We present an epoch-making new method by speculative operation dynamics to avoid such problems. And then, to verify the properties of this new scheme, an bench-scale clustering system with 128 component PCs and one system-master PC is introduced and connected to each other by gigabit-speed switching hubs. The performances of our speculative scheme shows an superior computing potential to execute a large-scale finite element analysis with heavy-loaded element PCs in the party of the above 129 PCs clustering system.

21-24 (時間: 15:06 - 15:19)
題名マルチホーム環境の実装方法の検証
著者*蔵野 正弥, 新田 貴之 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 229
Keywordマルチホーム
Abstract近年、インターネットの普及が進みサーバなどの負荷が増加し問題になっている。それを解決する手段として通信路の冗長性確保や負荷分散などの目的で注目されている技術がマルチホームである。 その反面、マルチホーム問題という問題も含んでいる。 本研究は、ルータの経路表の問題を解決すると共に簡易な方法でマルチホームの利点を利用する方法を検討することを目的としている。

21-25 (時間: 15:19 - 15:32)
題名地域情報化支援における安全で適切なネットワークシステムの構築基準
著者*吉田 真澄 (津山工業高等専門学校専攻科 電子・情報システム工学専攻), 岡田 正 (津山工業高等専門学校 情報工学科)
Pagepp. 230 - 231
Keyword情報化支援, セキュリティ, オープンソース
Abstract地域の企業等の情報化支援でシステム開発を行う際に、セキュリティ問題の根本的な解決を検討している。 セキュリティ要求工学の知識を適用したセキュリティ仕様を考え、ネットワークサーバの階層化した安全対策を提案する。 これにより、我々の研究室で行っている、オープンソースを用いた地域情報化支援をより円滑に行えるようにしていく。

21-26 (時間: 15:32 - 15:45)
題名避難所間における被災情報共有化手法に関する一考察
著者*印南 聡志 (大島商船高等専門学校 電子・情報システム工学専攻), 浦上 美佐子 (大島商船高等専門学校 情報工学科), 亀川 誠 (デジタル・マイスター), 重安 哲也 (広島国際大学 工学部), 松野 浩嗣 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagepp. 232 - 233
Keyword情報共有, アルゴリズム, 被災地, 安否情報

21-27 (時間: 15:45 - 15:58)
題名離島の情報孤立化防止のための運航船を用いた無線ネットワークの構築
著者*岡田 裕也 (大島商船高等専門学校電子・情報システム工学科), 浦上 美佐子 (大島商船高等専門学校情報工学科), 丹羽 康之 (海上技術安全研究所), 本木 久也 (大島商船高等専門学校商船学科), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 234 - 235
Keyword情報孤立化, 無線LAN, 災害時通信, 離島, 運航船

21-28 (時間: 15:58 - 16:11)
題名被災情報提供システムにおける2階層ネットワーク導入による通信コスト削減効果に関する一考察
著者*大瀧 龍 (山口大学大学院 理工学研究科), 重安 哲也 (広島国際大学 工学部), 浦上 美佐子 (大島商船高等専門学校), 松野 浩嗣 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagepp. 236 - 237
Keyword防災, ネットワーク, コスト
Abstract我々は,これまで,災害発生後に避難所間に無線ネットワークを構築し,避難所間で安否情報を自律的に提供・共有する被災情報提供システムの検討を行ってきた.我々の提案する無線ネットワークは,比較的高速で通信品質の安定した基幹基地局回線と災害後に設置される支線基地局回線の2階層のネットワーク構造を採用している.本稿では2階層ネットワークモデルによる通信効率向上を評価するために通信量コストの観点から提案システムの有用性を評価する.具体的には,山口県内の規模の異なる2都市を例に取り上げ,両都市をモデルとして構築した比較ネットワークを用いて,提案手法を用いることによる通信量コストの削減効率を明らかにした結果について報告する.


部門: セッション 0702  10. 通信システム-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 410室 (→地図)
座長: 冨里 繁 (岡山大学)

10-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名1次元センサアレイのためのプロトコルの提案
著者*高橋 和宏, 飯塚 育生 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 239 - 240
Keywordセンサネットワーク, プロトコル, 衝突回避, 渋滞長観測
Abstract渋滞長観測をセンサネットワークで行うため、センサノードを1次元に配置した場合のプロトコルを提案している。 まず、任意に順に並べたセンサノードの配置順と論理番号を対応させるプロトコルを提案し、また、一斉に車両の有無を観測し、そのデータを回収するプロトコルを提案している。 前提とするハードウェアは、ZigBee準拠の通信モジュールと8ビットマイコンを使用し、50m間隔に設置する。

10-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名磁気による近接無線伝送方式の開発
著者*佐々木 涼, 佐藤 裕真, 飯塚 育生 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 241
Keyword磁気通信, チャープ変調, 誤り率
Abstract非磁性体を挟んだ2つの空芯コイル間の磁気通信について、チャープ変調を適用したときの誤り率特性を求めている。誤り率評価のパラメータとして、2つのコイルの中心位置ずれとコイル間の垂直距離を取り、16段のM系列を用いて誤り率測定を行った.その結果、中心ずれが6mm以下、垂直距離が10cm以下ならば約180kb/sの通信速度で十分低い誤り率で通信できることが分かった。

10-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名方位角情報をもとに制御を行うアダプティブアレーアンテナの垂直方向への放射抑圧特性の評価
著者*石田 国紘, 山中 仁昭, 森永 規彦 (広島国際大学)
Pagep. 242
Keywordアダプティブアレーアンテナ, 放射抑圧特性, 室内環境
Abstract不必要に放射される電波に対して,アダプティブアレーアンテナ(Adaptive Array Antenna:AAA)によるディジタルビームフォーミングが有効である.われわれはこれまでに,放射を抑圧する必要のある方向をアンテナ素子を配置した2次元平面内において推定し,このような2次元平面内における方位角情報をもとに行うAAAの送信指向性制御方式について提案してきた.本稿においては,本学の研究室をモデルに室内環境における3次元的な電波伝搬特性を求め,このような電波伝搬特性とこれまでに明らかにした送信指向性特性と合わせて検討することにより,これまでに提案を行ってきた方位角情報をもとに行うAAAの垂直方向への放射抑圧特性について明らかにする.

10-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名光入射角センサを用いたロボット相互の位置検出と情報通信に関する研究
著者*山田 泰生, 堂野崎 裕育, 高井 博之 (広島市立大学 情報科学部 情報機械システム工学科)
Pagep. 243
Keyword自律移動ロボット, 赤外線移動通信, 光入射角センサ
Abstract近年,自律移動ロボットによる協調作業の研究が行われている.円滑な協調作業を行うためにお互いの位置情報の交換が必要である.屋外では位置の検出にGPS等が用いられるが,屋内では標準的な方法がない.そこで我々は移動ロボットのための位置検出・情報伝送システムを検討した. 移動ロボット間の情報交換には,主に電波や赤外線が用いられる.電波は全方位に広がり通信の範囲は広いが,干渉や混信が起きる.一方,赤外線は指向性が強いため,通信機を向かい合わせに置く必要があり,ロボットの移動や回転によって通信が途絶する懸念がある.そこで我々は移動ロボットのための赤外線による移動通信システムについて研究してきた.このシステムは全方位の相手と通信できるように8つの角度検出能力を持つ赤外線通信機を円周上に並べて,ロボットの移動・回転に伴う通信の途絶を解消している.複雑なタスクの遂行のためにロボット相互の位置検出の正確さが求められる.そこで本研究では,正確さの向上のため赤外線通信機の感度を高める回路方式を検討した.

10-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名赤外線を用いたロボット相互移動通信のデータ伝送方式の検討
著者*堂野崎 裕育, 山田 泰生, 高井 博之 (広島市立大学情報科学部情報機械システム工学科)
Pagep. 244
Keyword赤外線移動通信, 移動ロボット, データ伝送方式
Abstract現在、複数のロボットによる効率的な作業遂行の研究が盛んに行われている。複数のロボットが近接して作業をするときにロボット同士の衝突や干渉を避けるため、相互の位置や作業手順の交換が必要となる。こういった情報を赤外線を用いて通信する手法が考案されたが、タスクの複雑化とロボットの台数増加に伴う伝送データ量の増大と伝送時間の短縮といった課題があるため、より高速で正確な伝送方式が必要である。本研究では、ロボット相互移動通信におけるデジタルデータの伝送方式について検討する。

10-6 (時間: 11:35 - 11:48)
題名テレビ放送波ヒト検知システムにおける外乱の影響
著者*前田 貴博, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 245
Keywordヒト検知, テレビ放送波, 防犯システム, 室内マルチパス環境, 受信レベル変動
Abstract著者らは,新たな防犯システムとして,UHF帯テレビ放送波を用いたヒト検知システムを提案している. 本システムは,室内に設置したアンテナでテレビ放送波を受信し,受信レベルが室内のヒトの動きに応じて変動することを利用してヒトの有無を検知している.しかし外乱の影響を受けて受信レベルが変動することにより,誤検知が発生する可能性が考えられる.本研究では,外乱の影響と室内のヒトの影響を区別するために,外乱として室外のヒトと自動車に伴う受信レベル変動を調査し,建物の材質の違い(木造・RC造)を考慮してヒト検知システムに与える影響を定量的に示した.

10-7 (時間: 11:48 - 12:01)
題名インターネットを用いた船舶安全航行システム
著者*政木 洋一, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 246
Keyword船舶, インターネット, システム, 安全, 無線
Abstract船舶が安全に航行するためには,自船舶周辺を航行する船舶の航行情報を知ることが必要不可欠である.しかし,大型船舶に搭載義務のある自動船舶識別装置が高価かつクローズドネットワークのため,小型船舶には普及していない. そこで本研究では,通信回線として広く普及しているインターネット・携帯電話・PHS網を使用し,PC等の既存のシステムを用いたオープンかつ安価な船舶安全航行システムの開発・検討を行った. そして本システムを用いて,動作検証実験を行った.サーバは広島市立大学に設置し,広島市街を移動することで本システムの動作確認を行った.この結果,異なる通信回線が混在した環境においても,本システムが正しく動作することが確認できた.


部門: セッション 0703  10. 通信システム-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 410室 (→地図)
座長: 榊原 勝己 (岡山県立大学)

10-8 (時間: 13:00 - 13:13)
題名人体通信用通信装置に関する実験
著者津村 健太, 折田 光弘, *田中 聡 (福山大学/工学部)
Pagep. 247
Keyword人体通信, ASK, 送受信機
Abstract人体通信用の送受信装置の試作を行った。ASK方式により小電力での通信を可能とすることを目指している。

10-9 (時間: 13:13 - 13:26)
題名セルラCDMA方式の傾斜地エリアにおける電波伝搬特性
著者*藤谷 崇弘, 高橋 倫理, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagepp. 248 - 249
Keyword電波伝搬特性, 移動通信
Abstract今日の第3世代移動通信システムには,さらなる高速信号伝送サービスの実現が求められており,次世代システムへ発展するための検討が進められている.一方,現行システムにおいては,エリア拡充など,サービスエリアと品質の向上も重要な課題となっている.そこで本検討では,岡山大学津島キャンパスに置局されているW-CDMA方式の基地局を例にとり,電波伝搬特性の観点からみた傾斜地におけるサービスエリア構成上の注意点について検討を行った.

10-10 (時間: 13:26 - 13:39)
題名MIMOチャネル中継伝送におけるフェージング変動の影響評価
著者*勝部 孝行, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 250
KeywordMIMO, 中継伝送, アンテナ選択, フェージング
Abstractモバイル通信において伝送速度の高速化と広いカバレッジを実現する技術としてMIMO (Multiple-Input Multiple-Output) チャネル信号伝送と中継伝送を組み合わせた方式があり,この方式の一つとして送受信アンテナ選択手法が研究されている.本研究では,この送受信アンテナ選択手法において,中継局と移動局間の伝搬路特性がフェージングによって変動する時の受信特性を評価した.本研究より,基地局と中継局において送受信アンテナ選択を行うことにより,フェージングによる受信品質の劣化を軽減でき, fDTs = 8.0×10-4まで平均BER = 10-3以下を達成できることを明らかにした.

10-11 (時間: 13:39 - 13:52)
題名センサネットワーク用送受信協調ビーム形成法の検討
著者*中野 淳次郎, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学大学院 自然科学研究科 電子情報システム工学専攻 モバイル通信研究室)
Pagep. 251
Keywordセンサネットワーク, パイロット信号, BER特性, 送信位相誤差
Abstractセンサネットワークにおいて,安定的な通信を実現する技術として,複数の送信センサを協調させてビームを形成するセンサ協調型送信ビーム形成法がある.しかしながら,送信センサ間で位相誤差があると,受信品質が大きく劣化する.本検討では,受信センサにおいても協調する送受信協調ビーム形成法について提案し,その伝送特性を明らかにする.シミュレーション評価により,送信位相誤差が大きい場合に特に提案手法が有効に動作することを示した.

10-12 (時間: 13:52 - 14:05)
題名HTRCI-MIMO/OFDMにおけるチャネル変動量推定に基づいた高速フェージング補正
著者*夜船 誠致, 安 昌俊, 神尾 武司, 藤坂 尚登, 生岩 量久 (広島市立大学 情報科学研究科 システム工学専攻)
Pagepp. 252 - 253
KeywordOFDM, MIMO, チャネル推定
Abstract無線通信環境では,フェージングによって劣化する通信品質を改善するためのチャネル推定が重要となる.特に,移動局が高速移動するような高速フェージング環境下では,ドップラーシフトによって多くの推定誤りが発生し,BER性能を劣化させてしまうため,高速移動体通信における高精度なチャネル推定が必要となる.そこで,本稿では,高速移動で生じるチャネルの変動量を推定することにより,高速フェージング環境下でも高精度なチャネル推定を可能とする高速フェージング補正法を提案する.

10-13 (時間: 14:05 - 14:18)
題名多重接続干渉が生起する遅延ロックループの確率共鳴
著者*永田 啓介, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊, 生岩 量久 (広島市立大学)
Pagepp. 254 - 255
Keyword確率共鳴, 遅延ロックループ, CDMA
AbstractCDMA通信において所望の信号を高品質に復調するためにMAIをキャンセルする試みがなされている.しかしMAI のキャンセルには複雑なアルゴリズムとそれを実行する大規模なハードウェアを必要とする.では逆に,MAI を積極的に利用する復調は可能だろうか?近年,電子回路においても生起が報告されている確率共鳴はMAI を利用するための一手段であろう. 従来,擬似ランダム符号により拡散されたスペクトル拡散信号に同期追従する遅延ロックループのような同期回路は,情報信号を復元するため位相差0 で安定に同期する必要がある.その同期回路を2 つの位相差の双方で安定に同期するよう構成し,MAI を印加したところ,ある干渉ユーザ数において,系の出力である同期追従誤差に含まれる情報信号成分が相対的に最大となるいわゆる確率共鳴現象が確認できた.

10-14 (時間: 14:18 - 14:31)
題名HTRCI-MIMO/OFDMにおけるレプリカ信号に基づく超遅延広がり消去
著者*井田 悠太, 安 昌俊, 神尾 武司, 藤坂 尚登, 生岩 量久 (広島市立大学 情報科学研究科 システム工学専攻)
Pagepp. 256 - 257
KeywordOFDM, MIMO, GI, ISI, ICI
AbstractOFDM ではGI を超える遅延波が存在する場合、ISI やICI の問題が起きる。また、MIMO のような複数の伝搬路がある場合、どれか1 つでもGI を超える遅延波が存在すれば特性は劣化する。本論文では、HTRCI-MIMO/OFDMにおけるGI を超える超遅延波が存在する際のISI とICI の補償法を提案する。


部門: セッション 0704  10. 通信システム-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 410室 (→地図)
座長: 山中 仁昭 (広島国際大学)

10-15 (時間: 14:40 - 14:53)
題名バックオフ期間におけるアイドル/ビジー期間を利用したIEEE 802.11 DCFの性能比較
著者*佐藤 歩美 (岡山県立大学大学院), 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学)
Pagep. 258
KeywordDCF, CW, バックオフ
Abstract無線LAN規格 IEEE 802.11で規定されているDCFの改善に対して,筆者らは,バックオフ期間におけるビジー期間の頻度に応じて競合ウィンドウ(CW)を更新する方式を提案した.一方,バックオフ期間におけるアイドル時間を各端末が計測し,これに応じてCWを更新する方式も報告されている.本稿では,両方式のスループットを計算機シミュレーションにより性能比較する.

10-16 (時間: 14:53 - 15:06)
題名二値拡散符号を用いた多値CDMAの解析
著者*大和田 暁, 川村 正樹 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagepp. 259 - 260
KeywordCDMA, 情報統計力学, 多値
AbstractCDMAでは、送信信号と拡散符号の値は共に±1の2値である。 送信信号を多値で表現することは、信効率の観点から有効であると考えられる。そこで、送信情報を多値で表現した場合のCDMAモデルを考え、その性能を評価した。 拡散符号を送信信号と同様に多値化する必要は無いと考えられるので、送信信号をQ値、拡散符号を2値としたモデルと、拡散符号と送信信号を共に多値化したモデルを考えた。 これらの多値CDMAモデルについて、情報統計力学を用いて理論値を求め、性能を比較した。 その結果、送信信号の多値化を行った場合には拡散符号を2値とした方が性能が良いことが分かった。

10-17 (時間: 15:06 - 15:19)
題名多数決判定を用いた双方向型DS/SSブーメラン方式の性能評価
著者*杉本 徹, 荒井 剛, 稲井 寛 (岡山県立大学情報工学部)
Pagepp. 261 - 262
KeywordSSブーメラン方式, スペクトル拡散通信方式, 多数決判定
Abstract近年,安全で効率的な交通システムの構築を目指すITSに関する研究・開発が盛んに行われている.その中でスペクトル拡散(SS)ブーメラン方式は, ITSにおける車車間通信に適した方式として検討されている.本稿では,PN信号伝送フェーズにおけるチップ誤りを低減させることを目的とし,多数決判定を双方向型DS/SSブーメラン方式に適用した場合の性能について検討している.シミュレーションによる性能評価の結果,AWGN環境下において提案方式は従来方式よりも優れた特性を示すことが確認された.

10-18 (時間: 15:19 - 15:32)
題名IEEE 802.11 DCFとトークンパッシング方式の融合に関する検討
著者*勝間田 健, 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学)
Pagep. 263
KeywordDCF, Token, wireless

10-19 (時間: 15:32 - 15:45)
題名Reed-Solomon符号を適用した協力マルチホップ通信の性能
著者*伊藤 大地, 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学)
Pagep. 264
KeywordCooperative, Multi-Hop, Relaying

10-20 (時間: 15:45 - 15:58)
題名隣接端末数を用いた適応型確率的ブロードキャスト手法の検討
著者*花岡 遼, 武次 潤平, 榊原 勝己 (岡山県立大学)
Pagepp. 265 - 266
Keywordアドホックネットワーク, ブロードキャストストーム, ブロードキャスト
Abstract無線通信端末のみで自律的に構成されるアドホックネットワークでは,データの転送経路探索などの際にブロードキャストが用いられる.しかし,ブロードキャストが頻繁に発生するとネットワーク中のトラフィックが膨大となるブロードキャストストームが発生してしまう.そのため,ブロードキャストストームを低減する手法についての研究が行われており,中でもパケットを転送するか否かを確率的に決定する手法は,予め定めた固定の確率値を用いるため端末密度等の環境に左右されやすく,常に最適な動作を行うとは限らない. そこで,本稿では,端末密度が異なる環境においても良好な動作をするように,隣接端末数を用いた確率的ブロードキャスト手法を提案し,転送端末数とブロードキャスト効率の関係について計算機シミュレーションにより検証する.

10-21 (時間: 15:58 - 16:11)
題名近隣の複数センサノードと最尤法を利用したターゲット位置推定法の検討
著者*戸野 桂詩 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 電子情報通信工学専攻), 武次 潤平, 榊原 勝己 (岡山県立大学)
Pagepp. 267 - 268
Keywordセ, ン, サ


部門: セッション 0801  9. 弾性振動・音響・オーディオ
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:31
部屋: 講義棟 411室 (→地図)
座長: 小林 康秀 (広島市立大学)

9-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名マスキング用雑音の到来方向とスピーチプライバシー評価の関係に関する一考察
著者*井町 尚義 (山口大学 工学部), 佐伯 徹郎, 為末 隆弘 (山口大学 大学情報機構), 加藤 裕一 (島根大学 総合理工学部)
Pagepp. 269 - 270
Keywordスピーチプライバシー, マスキング用雑音, 到来方向, スペクトル距離
Abstract近年,小規模診療所の待合室付近での問診,税務署窓口での納税相談,学校の教室での学習進路相談,仮設ブースでの法律相談など, 会話の秘話性が必要とされるオープンスペースでのスピーチプライバシーの保護が重要視されている.本研究では,スピーチプライバシーを保護するための方法として,マスキング用雑音を用いて音声をマスクする方法に着目し,マスキング用雑音の到来方向によりスピーチプライバシー評価がどのように変化するかについて,音響心理実験の結果を基に考察している.次いで,マスキング用雑音を複数箇所から同時に提示した場合のスピーチプライバシー評価を予測するための一手法について提案している.予測値と音響心理実験で得られた実測値を比較した結果,両者の間にほぼ良い一致性が認められ,本手法の妥当性が確認された.

9-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名ラフ集合理論による擬音語の心理的印象評価に関する一考察
著者*木崎 悠太 (山口大学 工学部), 佐伯 徹郎, 為末 隆弘 (山口大学 大学情報機構), 加藤 裕一 (島根大学 総合理工学部)
Pagepp. 271 - 272
Keyword擬音語, 音色, ラフ集合理論, MDL原理, 数量化理論第I類
Abstract本報告では,ラフ集合理論を用いて擬音語の音韻的特徴から音色に関する心理的印象を予測する決定ルールの抽出手法について考察している.具体的には,まず,従来のラフ集合理論により抽出された決定ルールを予測問題にそのまま適用すれば,予測精度が低くなる問題があることを指摘し,それを解決する手法を提案している.次に,情報理論の研究から生まれた記述長最小 (MDL; Minimum Description Length)原理を導入し,新たな決定ルールの選択基準を提案している.最後に,文字表記された2モーラからなる擬音語に対する印象について調査する心理実験をを行い,提案手法の妥当性と有効性並びに従来手法との差異を従来の数量化理論第I類による結果と比較して議論している.

9-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名ナノバブルの性質と超音波照射の効果
著者*岩部 嘉仁, 山本 慎一 (福山大学/工学部電子・電気工学科), 栗延 俊太郎 (福山大学/工学部電子・ロボット工学科), 辻 康広 (株式会社協和機設)
Pagep. 273
Keywordナノバブル, 粒径分布, 超音波
Abstractナノバブル水の用途を拡大するためは、その基礎的性質を明らかにすることが必要である。本研究では、気液混合せん断方式のマイクロ・ナノバブル生成装置を用いて、ナノバブルを生成した。実験から、ナノバブルは短時間で消滅するマイクロバブルと異なり、長期間安定していることを明らかにした。また、ナノバブルを含む純水やNaCl溶液等に超音波を照射して、ナノバブルが消滅することを示した。得られた結果は、超音波照射時のバブルの変化やナノバブル中のガスの利用などに役立つものと思われる。

9-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名音・振動間における相関特性の変化情報活用による機械の異常診断
著者*折本 寿子 (広島商船高等専門学校), 生田 顕 (県立広島大学)
Pagepp. 274 - 275
Keyword異常診断法, 相関特性, 条件付確率分布, 展開表現
Abstract近年, 様々な産業システムが複雑化, 増加する中で, 機械を停止することなく部品の破損など異常の発生を推定, 予測することが要求されている。そこで本研究では, 機械から発生した音と振動間の相関特性を精密かつ普遍的に評価するために, 低次および高次の線形・非線形相関情報を反映した条件付確率分布に基づく異常診断法を提案する。具体的には,機械から発生した音と振動に関する観測値に基づいて, 音と振動の相関特性を評価するための条件付確率分布に関する展開表現を具体化している。また,この条件付確率分布の展開表現を利用することにより, 音と振動における時系列データの観測に基づき, 機械の異常確率を予測する方法について検討を行っている。

9-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名ビーム方向可変指向性マイクロホンシステム
著者*田中 諭, 玉野 和保 (広島工業大学工学研究科), 中村 正孝 (広島工業大学名誉教授)
Pagepp. 276 - 277
Keywordハンズフリー音声通信, 音声認識, ビームフォーマ, マイクロホンアレイ, 指向性
Abstractブロードバンドの普及とともに、テレビ会議等の音声通信では、音源方向に追従する良好な多方向マイクロホンシステムが、今後ますます重要となる。本文では、5つのマイクロホンの直交配置において、3マイク積分方式による単向指向特性実現を適用しての多方向可変指向性システムの実現方法を示す。本システムでは、この直交マイクロホン対の各対が有する8の字指向性を組合調整することによって、全体の指向特性を多方向に可変可能としている。詳細な検討結果によって、本システムによれば、各マイク出力利得設定によって、8方向に3マイク積分方式によるものと同等の指向性が実現可能なことが示されている。

9-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名FFT解析によるトランペット演奏音の比較
著者*篠原 新治, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 278
KeywordFFT, 倍音構成, トランペット, 音色, 周期性
Abstract楽器に関する研究は古くから行われてきた.しかし,その多くは材質の物理的な振動に関する考察で,演奏音そのものの特徴に着目したものは少ない.そこで本研究では,楽器を様々に変えて演奏音を録音し,FFT解析により比較した.特にトランペットの演奏音の倍音成分に着目し,音色の比較を行った.なお,本研究では,演奏者として広島交響楽団首席トランペット奏者にご協力をいただいた.FFT解析による比較結果から,楽器のメーカや構造により倍音構成が異なり,ピーク値をとる周波数が,演奏音によって異なることがわかった.また,倍音構成に周期性があることがわかった.また,マウスピースによる差は小さく,倍音構成に与える影響は小さかった.

9-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名和声法による作曲支援システムの開発
著者*小方 祐馬, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 279
Keyword和声法, 作曲支援
Abstractコンピュータによる音楽ソフトウェアが普及し,誰でも音楽制作ができるようになってきているが,音楽の知識の無い人々のためのソフトウェアはほとんどが自動作曲を行うものであり,自分で作曲を行える支援ソフトウェアは少ないのが現状である.そこで本研究では作曲理論の一つである和声法に注目し,作曲支援システムを開発した.また実際に作曲未経験者に使用してもらうことで開発したシステムの検証を行い,作曲未経験者においても本システムを用いて和声法による曲作りが出来ることを確認した.


部門: セッション 0802  11. アンテナ・電磁波-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:40 - 11:45
部屋: 講義棟 411室 (→地図)
座長: 豊田 啓孝 (岡山大学)

11-1 (時間: 10:40 - 10:53)
題名周期的に窓を持つ多層金属パターンで構成される右手/左手系複合媒質
著者*渡辺 雅之, 久保 洋, 真田 篤志 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagep. 280
Keyword左手系媒質, 格子状金属パターン, メタマテリアル
Abstract左手系の媒質として誘電体基板上に格子状金属パターンを形成し多層重ねたものが提案されている.しかし,その伝搬モードは電界が単位セル毎に逆相となるため自由空間から平面波を直接媒質内部に入射させることができない.本発表では電界が同相となるモードを用いて,平面波で励振可能な周期的に窓を持つ多層金属パターンで構成される左手系媒質について検討する.

11-2 (時間: 10:53 - 11:06)
題名SIW十字形方向性結合器の広帯域化
著者*小松原 基行, 岸原 充佳, 大久保 賢祐, 山北 次郎 (岡山県立大学), 太田 勲 (兵庫県立大学)
Pagep. 281
KeywordSIW, 擬似導波管, ミリ波, 方向性結合器
Abstract導波管が有する低伝搬損失特性が再評価され準ミリ波帯以上の帯域で導波路SIW(Substrate Integrated Waveguide)が注目を浴びている.我々は, SIWが擬似H面導波管と見なすことができるという事実に基づき, H面導波管十字形ハイブリッドをSIWで設計してきた. 今回は広帯域でかつ分配比2のSIW十字形方向性結合器の設計を行い良好な結果が得られたので報告する.

11-3 (時間: 11:06 - 11:19)
題名SIWと浮遊導体による対称型CRLH-TLの検討
著者*池田 明史, 大久保 賢祐, 岸原 充佳, 山北 次郎 (岡山県立大学), 太田 勲 (兵庫県立大学)
Pagep. 282
Keyword右手/左手系複合伝送線路, 誘電体基板集積導波路, 浮遊導体, 平衡構造
Abstract筆者らはこれまでに主導波路に誘電体基板集積導波路(SIW)を用い上部導体に設けたスリットと浮遊導体によって直列容量を構成する平面回路型のCRLH-TLを提案している(以下,基本構造と呼ぶ).この基本構造は浮遊導体が露出しているため放射が起こり,これを積極的に利用した漏れ波アンテナが提案されている. 一方,放射を抑制し導波路として用いるために,基本構造の上部に主導波路と同じSIWを配置する構造が検討されているが,遮断周波数以上では遮蔽部分も右手系(RH)導波路として動作し,基本構造のCRLH-TLと不要な結合が起こるため,この構造では動作は左手系(LH)モードのみに限られる.そこで,構造はいくぶん複雑になるが,基本構造を上下対称に配置した対称構造が提案されており,本稿では試作実験によってその動作を確かめる.

11-4 (時間: 11:19 - 11:32)
題名等方性の波動伝搬を供する二次元CRLH構造の特性解析
著者*今井 翔平 (岡山大学大学院自然科学研究科 波動回路学研究室), 藤森 和博, 佐薙 稔, 野木 茂次 (岡山大学 工学部 電気電子工学科)
Pagep. 283
Keywordメタマテリアル, CRLH, 六角形
Abstractメタマテリアルに関する研究は様々行われおり、CRLHの特性を有する構造も多々発表されている。しかし、それらの構造には等方性が乏しいなどの問題点がある。それらの問題を解決するべく研究を行った。その結果、新たな二次元CRLHの特性を有する構造を提案する。その構造はシミュレーションによりCRLHの特性を示すことが確認され、従来のものより等方性に優れていることが解った。

11-5 (時間: 11:32 - 11:45)
題名マッシュルーム型左手系メタマテリアルの動作周波数について
著者*山崎 佑一郎 (山口大学工学部), 真田 篤志, 久保 洋 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 284
Keywordメタマテリアル
Abstractマッシュルーム型左手系メタマテリアルのパッチ間容量の変化に対する左手系動作帯域を数値シミュレーションにより調べた. 浮遊導体パッチによりパッチ間容量が増大すれば, これが無い時に比べて点周波数は15%低下し, かつ比帯域は2.51%から47.8%まで増大することがわかった.


部門: セッション 0803  11. アンテナ・電磁波-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:05
部屋: 講義棟 411室 (→地図)
座長: 藤森 和博 (岡山大学)

11-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名熱帯降雨観測衛星(TRMM)降雨レーダ(PR)アルゴリズムの現状
著者*岡本 謙一 (鳥取環境大学)
Pagepp. 285 - 286
Keyword熱帯降雨観測衛星, TRMM, 降雨レーダ, 降雨レーダアルゴリズム, 降雨
Abstract熱帯降雨観測衛星(TRMM)は、1997年11月28日に打ち上げられて以来、現在に到るまで約11年半以上順調に、熱帯・亜熱帯降雨の観測を継続している。TRMMは、アクティブフェーズドアレー方式の世界初の降雨レーダ(PR)を搭載しており、降雨システムの3次元構造の観測にその威力を発揮してきた。PRは、2009年5月29日にH/Wの一部に不具合が発生し一時観測が途絶えたが、その後、不具合部分を冗長系に切り替えることによって、2009年6月17日より観測を再開している。発表では、TRMM降雨レーダデータ解析処理アルゴリズムの紹介、処理結果の事例ならびにアルゴリズムの最新の状況について紹介する。

11-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名2.45GHz帯ICタグの実測評価
著者小林 富士男, *片桐 重和 (福山大学 工学部)
Pagep. 287
KeywordRFID, ICタグ, 2.45GHz, ミューチップ, ユビキタス
Abstract2.45Hz帯ICタグは、金属や水分の影響を受けやすく、周囲の環境によって読み取り可能距離が変化する。特に水分を含むものや金属に貼り付けた場合、読み取り可能距離が著しく変化する。本研究では、ICタグを物に貼り付けたときの読み取り可能距離を調べることを目的としている。リーダとICタグ間の距離(高さ方向)と横方向の距離(リーダの中心からのずれ)を共に移動させて読み取り実験を実施した。なお、リーダの読み取り間隔を50msに設定し、5秒間に1回以上の認識ができれば、読み取り可能とした。ICタグを種々な物体に貼り付け読み取り可能距離を実測した。更に、金属、水などの反射波の影響について調べた。

11-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名77.1MHz放送波の見通し外伝搬特性
著者*新原 英満, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 288
KeywordVHF帯, FM波, 見通し外電波伝搬, 地震電磁現象
Abstract本研究では,地震にともなう異常伝搬の有無を調査することを目的とし,野辺山,横須賀,茨木の3観測点において2006年から2008年の3年間,77.1MHzの放送波の見通し外伝搬特性の観測を行った.観測の結果,放送波の受信レベルの変動は横須賀観測点と茨木観測点で相関があり,これは伝搬プロフィールが類似していることが要因であると考えらることがわかった.さらに受信レベルと気象との関係について詳細に調査を行ったところ,季節による変動,ならびに気温,湿度,風速との相関があることが確認できた.

11-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名VHF-FM帯における見通し外ダクト伝搬特性の調査
著者*木村 優介, 新 浩一, 西 正博, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagep. 289
Keyword電波伝搬, ダクト伝搬, VHF, FM帯, 見通し外
Abstract現在,無線システムの需要増加に伴い,周波数リソースの逼迫が問題となっている.限られた周波数を有効利用するため,一般に周波数の繰り返し利用が適用される.しかしながら,例えば他県等で同一チャネルが利用されていた場合,見通し外であってもダクト伝搬によるオーバーリーチ干渉が生じ,無線システムに影響を及ぼすことが考えられる.本研究では,他県からのオーバーリーチ干渉を検討することを目的とし,VHF帯FM放送波の見通し外ダクト伝搬特性の調査を行った.測定結果からダクト伝搬特性を把握することで,オーバーリーチ干渉の推定が可能となると考えられる.

11-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名インピーダンスステップを付加した誘電体ポスト装荷H面導波管十字形方向性結合器
著者*加納 敬基, 岸原 充佳, 大久保 賢祐, 山北 次郎 (岡山県立大学 情報工学部), 太田 勲 (兵庫県立大学)
Pagep. 290
Keyword導波管, 方向性結合器, マイクロ波, 平面回路法, 誘電体ポスト
Abstract近年,H面方形導波管の十字交差接合部に誘電体ポストを装荷した構造のコンパクトなハイブリッド回路が提案されている.今回,入出力ポートにインピーダンスステップを付加することで交差部寸法を小さくして,遮断周波数を高域へずらした.これによりX帯の11GHz付近で設計が可能となり,また回路の小型化が実現できたので報告している.


部門: セッション 0804  11. アンテナ・電磁波-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:20 - 15:25
部屋: 講義棟 411室 (→地図)
座長: 大久保 賢祐 (岡山県立大学)

11-11 (時間: 14:20 - 14:33)
題名ケーブル接続された送受信機器間に流れるコモンモード電流 ― 平衡度不整合理論に基づいた算出 ―
著者*宋 楠楠, 若槻 友里, 豊田 啓孝, 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学)
Pagep. 291
Keywordコモンモード, ケーブル接続, 平衡度不整合理論, 回路シミュレータ
Abstract伝送線路などで発生するコモンモードノイズが問題となっている。我々が提案している平衡度不整合理論では、平衡度の異なる伝送線路を接続した場合、線路の電流配分率の差に比例したコモンモード電位差(コモンモード励振源)が発生すると考える。 本報告では、このコモンモード励振源により、コモンモード電流がシステムGNDを帰路として流れると仮定し、図1(a)に示すケーブル接続された送受信機器間に流れるコモンモード電流を市販の回路シミュレータMicrowave Officeで求めた。

11-12 (時間: 14:33 - 14:46)
題名右手/左手系導波管型複合線路を用いた零次共振器
著者*清水 健太, 久保 洋, 真田 篤志 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 292
Keyword零次共振器, 導波管, メタマテリアル, アンテナ, 偏波面
Abstract右手/左手系複合線路で共振器を構成したとき,位相定数β=0で次数n=0となる零次共振モードが得られる.本発表では,遮断領域導波管にショートスタブ導波管を取り付けた構造で零次共振器を実現した.この零次共振器をアンテナへ応用し,共振器両端の境界条件により放射波の偏波面が変化することを確認した.

11-13 (時間: 14:46 - 14:59)
題名H形金属パターン付き四角柱で構成される2次元左手系媒質
著者*西林 和博, 久保 洋, 真田 篤志 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 293
Keywordメタマテリアル, 2次元, 左手系媒質
Abstractメタマテリアルは,自然界の媒質には無い特異な性質を示す.最近では,格子状金属パターンを並べた1次元左手系媒質[1]が報告されている.本発表では,これを2次元に拡張しH形金属パターンで覆われた4角柱で構成された2次元的に動作する左手系媒質について検討する.

11-14 (時間: 14:59 - 15:12)
題名メタマテリアルの実効誘電率と実効透磁率の一般的な計算方法
著者*平尾 卓也, 真田 篤志, 久保 洋 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 294
Keywordメタマテリアル
Abstractサブ波長の構造体で構成される人工媒質メタマテリアルの実効誘電率effおよび実効透磁率effの計算法が提案されている[1]しかしこれは自由空間から平面波を入射する場合にのみ適用できるものであり入射領域が真空でなかったり導波管の様に分散性の線路中においては適用することができなかった本報告ではこれらの場合にも適用できるより一般的な実効誘電率と実効透磁率の算出法を導出した

11-15 (時間: 15:12 - 15:25)
題名伝送線路型CRLHメタマテリアルの特性解析を目的としたLE-FDTD方におけるモデリング
著者*山下 弘晃, 藤森 和博, 佐薙 稔, 野木 茂次 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 295
Keywordメタマテリアル, CRLH-TL, FDTD, 漏れ波アンテナ
Abstract今, CRLH-TLのひとつの応用として走査型漏れ波アンテナが考えられている. 漏れ波アンテナとしての設計には放射特性を得る必要があるが, CRLH-TLは複雑な実構造のため,放射特性を予測することは難しく,三次元解析あるいは試作・測定を行うことになるが,このようなアプローチは開発上のコスト,特に時間的なコストが高いため設計の初期段階では使えない. 一方,メタマテリアルは構造が複雑微細ということを除けば,等価回路表現が可能である. そこで有限要素法などに比べ時間的なコストの低いFDTD法に等価回路を組み込んだLE-FDTD法を用いたCRLH-TL解析を行うことで, 効率的な設計を検討した.


部門: セッション 0901  3. 電気・電子材料-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:31
部屋: 講義棟 414室 (→地図)
座長: 浅田 裕法 (山口大学)

3-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名高温超電導バルク体を用いた3次元超電導アクチュエータの特性向上のための検討
著者*上荷 洋平, 奥川 恵介, 井上 大嗣, 金 錫範, 村瀬 暁 (岡山大学工学部電気電子工学科超電導応用工学研究室)
Pagep. 297
Keyword超電導, バルク, アクチュエータ, 解析
Abstract超電導バルク体の臨界電流密度や機械的強度の向上により,磁気ベアリング,フライホイール,搬送装置,モータなどへの応用が期待されている.我々は,空間的に隔てた環境における遠隔操作が可能な超電導アクチュエータ(Fig.1)の開発を行ってきた[1],[2].開発する超電導アクチュエータは,移動子である超電導バルク体と固定子である平面配列された電磁石群で構成されている.固定子から3次元的な磁場分布を発生させ,特定の磁場分布が捕捉されている移動子に,鉛直方向・水平方向への移動及び回転を可能としている.実際の超電導アクチュエータを実現させるためには,経済性の問題から,より低い電流で着磁・駆動を行うことが求められる.そこで,本研究では,低電流域における発生磁場向上を図るために,固定子である電磁石の下部に磁路形成用の鉄板を設けた.そして、鉄板の厚みをパラメータにした数値解析を行うことで発生磁場の向上について検討したのでその結果を報告する.

3-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名低圧マグネトロンスパッタリング法によるTi薄膜の作製
著者*伊藤 亮佑, 増田 行博, 松本 真一, 森重 史也, 川畑 敬志 (広島工業大学)
Pagep. 298
Keywordスパッタリング, Ti薄膜, 低圧スパッタ
Abstract低圧力下でのスパッタでは、緻密な膜が形成されることが知られており、緻密な膜は電気的特性、磁気特性、耐腐食性にも優れていることから、本件究ではターゲットの背面磁石の磁場制御を行うことで、低圧力下でのTi薄膜の作製を可能とし、また低圧力下で作製したTi薄膜の結晶構造および、表面構造について調べた。AFM画像から、これらの画像から圧力の低下に伴なって表面形状が緻密化されていることがわかった。表面の自乗平均粗さのスパッタ圧力依存性では、圧力の低下に伴い、表面粗さが小さくなり6.67×10⁻²Paで1nmの粗さが得られることがわかった。

3-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名低周波磁場を用いた漏洩磁束探傷試験
著者*吉岡 光輝, 川崎 喜彦, 紀和 利彦, 塚田 啓二 (岡山大学自然科学研究科)
Pagep. 299
Keyword低周波磁場, 漏洩磁束探傷検査法, 磁気抵抗(MR)センサ, 内部腐食
Abstract本研究では低周波磁場を用いた新たな漏洩磁束探傷検査法を開発した.開発した測定装置は印加コイル,磁気抵抗(MR)センサ,発信器,電流源,ロックインアンプ,PCから構成した.パイプの内部腐食を想定し,鉄板に直径と深さの異なる欠陥をあけた測定試料を作成した.測定試料に低周波交流磁場を与え,測定試料から漏洩した磁束を試料の裏面からMRセンサで測定した.測定結果より,欠陥の存在する位置で磁場強度の変化が見られた.また,磁場強度の変化におけるピーク半値幅と穴径,磁場強度の変化におけるピーク値と欠陥深さにも関係性が見られた.開発した漏洩磁束測定装置により,従来は困難であった鉄板裏面の欠陥の位置と深さ,欠陥径が検出可能となった.

3-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名奇数高調波誘導電圧を用いた高温超電導薄膜の非接触式臨界電流密度の評価
著者*平松 康平, 朱 鎮弘, 金 錫範 (岡山大学工学部)
Pagep. 300
Keyword高温超電導薄膜, 臨界電流密度の評価, 第3高調波誘導電圧法
Abstract第3高調波誘導電圧法はclaassenらによって提案され,その後の研究により精度の改善が行われてきた.この方法は,高温超電導薄膜に直接通電させることなく正弦波交流磁場を印加し,超電導状態が壊れる際に生じる第三高調波成分を検出することで非破壊・非接触で局所的な臨界電流密度Jcを測定することが可能となる.従来の測定方法では,第三高調波電圧成分V3を検出するためにはロックインアンプやノイズ除去用の電子回路等が必要となる.そこで,我々はDAQ(Data Acquisition)装置を用いることで,ロックインアンプ等の測定装置を使用せずにも,V3だけでなく他の奇数高調波成分も同時に検出できる装置を提案した.この発表では,新しい測定装置を用いて高温超電導薄膜の臨界電流密度の評価おける奇数高調波成分の効用について検討したので,その結果について報告する.

3-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名電流の測定データにおけるはずれ値除去の自動化
著者*讃井 和彦, 寺田 和夫, 辻 勝弘 (広島市立大学院情報科学研究科), 角村 貴昭, 西田 彰男 (半導体先端技術テクノロジーズ)
Pagep. 301
Keyword電流電圧特性, 異常値, 外れ値, MOSFET, しきい値電圧
Abstract大量のMOSFETを集積したDMA(Device Matrix Array)を測定して得られた電流電圧特性から異常なもの(外れ値)を自動で除去する方法を提案する。DMAの周辺回路に異常があると、電流特性がアドレス単位で大量に異常なものになることがある。異常なものが大量にあると、平均から標準偏差の3倍を超えるものを取り除く方法や、箱髭図による方法では、標準偏差が大きすぎて取り除くことができない。そのような場合でも異常値を発見できるように、電流値の差分に注目したアルゴリズムを提案する。従来は電流特性からしきい値電圧を抽出して、その累積度数分布から目視で異常値を取り除いてきた。その方法との違いも比較している。

3-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名多重量子井戸構造の光学遷移から求めた有効質量
著者*藤川 圭介, 八方 直久, 藤原 真, 田中 公一 (広島市立大学 大学院 情報科学研究科 創造科学専攻 情報物性工学研究室)
Pagep. 302
Keyword多重量子井戸構造
Abstract多重量子井戸構造のもつ様々な光学特性は、今後、量子情報通信技術の分野で応用が期待されている。しかし、InP基板上に接合されたInGaAs/InAlAs多重量子井戸構造は、現在、応用の為に必要な物性パラメータがはっきりしていない。本研究では、量子準位に依存する光吸収のエネルギーを温度、入射角度の観点から考察し、新たに軽い正孔の有効質量を求めた。この結果において、実験で得られた重い正孔や電子の有効質量などの物性パラメータは過去に求めた計算値と一致している。

3-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名誘導結合プラズマ支援型多重磁極マグネトロンスパッタ法による紙基板上へのCu薄膜の作製
著者*大谷 和輝, 森重 史也, 笠井 聖史, 川畑 敬志 (広島工業大学), 岡本 圭司 (トーヨーエイテック)
Pagep. 303
Keywordスパッタリング, Cu薄膜, MMPC, 紙基板, パルス電圧
Abstract金属資源の枯渇が問題視されており、資源のリサイクルが求められていることから、紙などの可燃性基板上へ成膜することは、金属材料のリサイクルを容易にする可能性がある。そこで、Cu薄膜を基板側にバイポーラパルス電圧を印加した誘導結合プラズマ支援型多重磁極マグネトロンスパッタ法(MMPC-ICP)により紙基板上に作製した。チャージアップの抑制と同時に基板入射イオンエネルギーの制御を試みた結果、AFM像の観測から、基板に印加するパルス電圧VSによって、自乗平均粗さが著しく変化することがわかった。また、XRDの回折パターンはVSを加えることでCu(111)のX線強度の向上が見られた。


部門: セッション 0902  3. 電気・電子材料-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:40 - 11:58
部屋: 講義棟 414室 (→地図)
座長: 川畑 敬志 (広島工業大学)

3-8 (時間: 10:40 - 10:53)
題名ピンを導入したBi-2212相超電導単結晶の高Ic化
著者*西井 秀利, 角田 あゆ, 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 304
Keyword超電導単結晶, Bi-2212相, ピンニングセンタ, 臨界電流
Abstract本研究ではBi-2212相超電導単結晶に粉末Al2O3をピンニングセンタとして導入し、臨界電流を向上させることを試みた。その際に、Al2O3の粒径や純度の異なるものを使用し、ピンニングセンタの形状と超電導特性に与える影響を測定・評価したところ、試料の臨界電流に大きな影響を与えることが明らかになった。

3-9 (時間: 10:53 - 11:06)
題名温度分布の違いがBi-2212相超電導単結晶育成に与える効果
著者*糸賀 勇輔 (松江工業高等専門学校・電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 305
Keyword超電導単結晶, Bi-2212相, 自己フラックス法, 温度分布
Abstract自己フラックス法によるBi-2212相超電導単結晶育成において、るつぼの形状が大きくなると、るつぼ内に温度分布が生じ、固液反応で形成される単結晶の成長に影響を及ぼすと考えられる。そこで、るつぼ内の固液の状態の違いが、育成される単結晶の大きさや総重量、超電導特性に及ぼす影響を調べた。その結果、るつぼ内部の温度勾配を少なくすることが、大型かつ高品質な単結晶を大量に育成するにあたって、重要であることが分かった。

3-10 (時間: 11:06 - 11:19)
題名Bi系銅酸化物高温超伝導体における粒内臨界電流密度の増大
著者*田中 博美 (米子工業高等専門学校), 吉川 英樹, 松井 良夫 (物質・材料研究機構), 岸田 悟 (鳥取大学大学院)
Pagep. 306
KeywordBi系銅酸化物高温超伝導体, 臨界電流密度

3-11 (時間: 11:19 - 11:32)
題名厚いニオブ酸リチウムをセンサに用いたPEA装置
著者*林 紀子, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 307
Keyword空間電荷分布測定, PEA法, 数値解析モデル, ニオブ酸リチウム
Abstractこれまでに,PEA法における音波の伝播に関する数値解析モデルが提案されている。本研究ではこの数値解析モデルを改良し,PEA装置の出力信号を解析することで,PEA装置の設計に用いることを目的としている。これまでのPEA法における測定では,入力パルスの信号幅に対して適切なセンサの厚さが存在するとされ,センサが薄いほど分解能が上がるとされてきた。しかし,センサに1mmという厚手のニオブ酸リチウムを用いて測定および数値解析モデルによる解析を行なったところ,センサのメカニズムの解明とともに空間電荷分布測定に利用できる可能性があることがわかった。測定結果と計算結果の比較により上記を提唱する。

3-12 (時間: 11:32 - 11:45)
題名2次元空間電荷分布測定装置用アナログスイッチの試作
著者*益田 直弥, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 308
Keyword空間電荷, 2次元, マトリックススイッチ
Abstract空間電荷分布測定は,材料表面および内部に蓄積する電荷分布を測定する技術であり,電気・電子機器の絶縁材料の性能評価等に利用されている。測定方法にはパルス静電応力(PEA)法が広く利用されている。絶縁材料中の空間電荷は3次元に分布し,かつ過渡的に変化する可能性が高いため,多次元かつ短時間間隔で測定可能な空間電荷分布測定装置の開発が望まれている。現在,2次元の空間電荷分布を短時間間隔で測定可能な装置が開発されている。しかし,開発されている装置では,試料面方向に分解能を高くする場合に装置コストが掛かる問題がある。この問題を解決するために,短時間で複数のセンサ信号を走査する装置の試作を行ったので報告する。

3-13 (時間: 11:45 - 11:58)
題名空間電荷分布と構造の同時測定の検討
著者*布野 竜二, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信 (豊橋技術科学大学), 穂積 直裕 (愛知工業大学)
Pagep. 309
Keyword空間電荷, 音響インピーダンス, 多層構造, 音波伝搬
Abstract空間電荷測定は材料内部の電荷の動きを非破壊で測定する技術であり,電気電子機器の絶縁材料等の性能・信頼性評価に使われている。空間電荷分布測定はパルス印加時に発生する音波を信号処理することで試料内部の電荷分布を測定する技術(PEA法)である。このため音響的性質が異なる多層構造試料の空間電荷分布の測定は,音波の反射等により測定誤差が生じる。 本研究の最終目的は,超音波顕微鏡と空間電荷分布測定装置の技術を組み合わせ,試料の音響的不均一性による誤差を信号処理により除き,プリント基板などの実用的な2層複合絶縁材料の空間電荷測定を1台の測定装置により可能にすることである。ここでは,試料の構造測定結果及び空間電荷測定結果について報告する。


部門: セッション 0903  3. 電気・電子材料-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 414室 (→地図)
座長: 田中 公一 (広島市立大学)

3-14 (時間: 13:00 - 13:13)
題名Y系超伝導テープ導体を用いた直流リアクトル用トロイダルコイルの製作
著者*伊藤 俊, 原田 直幸, 内藤 裕志, 植田 清隆 (山口大学), 津田 理, 濱島 高太郎 (東北大学), 古瀬 充穂, 淵野 修一郎 (産業技術総合研究所)
Pagep. 310
Keyword超伝導コイル, 高温超伝導, リアクトル, トロイダルコイル, インダクタンス

3-15 (時間: 13:13 - 13:26)
題名高温用絶縁材料の空間電荷分布測定装置の試作
著者*福間 眞澄, 三浦 雅和 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 311
Keyword高温, 空間電荷分布測定, ポリイミド
Abstract電力機器の絶縁材料には火災など異常な高温が加えられた場合でも絶縁性能を維持することが求められる場合がある。高温用絶縁材料にはエンジニアリングプラスチックに分類されるポリエーテルエーテルケトン,ポリイミドなどがある。これらは250℃以上の高温で連続使用が可能な絶縁材料で実用化されている。ここでは,高温下で空間電荷分布を測定するための装置の試作を行ったので報告する。

3-16 (時間: 13:26 - 13:39)
題名線−平板電極系における交流電界下でのエポキシ樹脂の空間電荷形成
著者*石原 裕基, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校)
Pagep. 312
Keyword線−平板電極系, 空間電荷分布, エポキシ樹脂, 不平等電界
AbstractPEA法を用いた線−平板電極系における不平等電界下での空間電荷分布形成に関する調査・検討を行ってきた。空間電荷と同様に絶縁破壊に関する研究として,トリーイングに関する研究が行われている。最近,エポキシ樹脂中への添加物が電気トリーの成長を抑制させる報告がなされている。この報告を受けて,エポキシ樹脂への添加物が不平等電界下での空間電荷形成に与える影響について,PEA法による調査を行うことにした。ここでは,それぞれの試料に直流・交流高電圧を印加し,空間電荷信号の測定を行った結果を報告する。

3-17 (時間: 13:39 - 13:52)
題名光学的手法によるアモルファスシリコン薄膜の構造規則性の評価
著者*池田 慎 (島根大学総合理工学研究科), 鈴木 順季, 北原 邦紀 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 313
Keywordアモルファスシリコン, ラマン分光法, 分光エリプソメトリ
Abstractアモルファスシリコン(a-Si)薄膜は、太陽電池や薄膜トランジスタ用材料として広く用いられる。その構造規則性は製膜条件などにより異なり、デバイス特性に強く影響する。分光学的手法として、ラマン分光や分光エリプソメトリがあるが、構造規則性の違いがどの程度スペクトルに反映されるかよく分かっていない。ここでは、a-Siに対して加熱、水素化、脱水素化などの処理を施した結果を示す。ラマンスペクトルの半値幅から構造規則性が検出できることが確かめられた。また、分光エリプソメトリでは脱水素化により屈折率が僅かに変化しており。オプティカルギャップと原子密度の変化を反映している可能性がある。

3-18 (時間: 13:52 - 14:05)
題名超電導磁気特性測定装置の作製と磁束ピンニング力の測定
著者*高橋 咲貴子 (松江工業高等専門学校・電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 314
Keyword完全反磁性, 磁束ピンニング力, 超電導, 磁気特性測定装置
Abstract超電導状態の超電導体を磁石に近づけると、完全反磁性の性質により超電導体を貫通する磁束が排除され、超電導体と磁石の間の反発力が生じる。このとき、磁束の一部は超電導体内部に侵入し、ピンニングセンタに拘束されるため、距離を離すと拘束された磁束によって吸引力が発生する。磁束ピンニングによって生じる力を利用した、超電導体と磁石の間に生じる力を測定する装置の作製と、測定方法の検討を行った。

3-19 (時間: 14:05 - 14:18)
題名部分溶融法によるSm系超電導体の高Jc化
著者*井上 祐人, 高橋 俊之 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科), 高橋 咲貴子 (松江工業高等専門学校・電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 315
Keyword部分溶融法, Sm-123相, 超電導
Abstract本研究ではSm-123相内部にSm-211相を微細分散させる部分溶融法において溶融時間とSm-211相濃度を変化させて作製した試料を用いて臨界電流密度Jcとピンニングエネルギーの溶融時間依存性と濃度依存性を明らかにし、高Jc化を試みた。部分溶融法における溶融時間、Sm-211相濃度の最適条件が明らかとなった。

3-20 (時間: 14:18 - 14:31)
題名部分溶融Y系超電導体の超電導特性向上に関する研究
著者*高橋 哲平 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科), 高橋 咲貴子 (松江工業高等専門学校・電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 316
Keyword部分溶融法, 超電導体, Y-123相, Y-211相
Abstract部分溶融法により、Y-123相超電導体内部にY-211相をピンニングセンタとして微細に分散させた試料を作製し、混合するY-211相の濃度と半溶融プロセスの溶融時間を変えることにより試料の臨界電流密度Jcの向上を目指した。Y-211相の濃度を30%にしたときと、溶融時間を10minにしたときに最大のJcが得られることが明らかとなった。


部門: セッション 0904  3. 電気・電子材料-(4)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 414室 (→地図)
座長: 松本 浩介 (松江工業高等専門学校)

3-21 (時間: 14:40 - 14:53)
題名吸水処理を施した低密度ポリエチレンの空間電荷量に及ぼす試料厚さの影響
著者*角野 毅, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagep. 317
Keyword空間電荷, 吸水処理

3-22 (時間: 14:53 - 15:06)
題名極低温領域におけるナノコンポジット絶縁破壊特性
著者*高尾 佳史 (松江工業高等専門学校 電子情報システム工学専攻), 箕田 充志 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 318
Keyword極低温, ナノコンポジット
Abstract本稿では,ナノコンポジットポリイミドフィルムの極低温における絶縁破壊特性について検討した結果を述べる。ナノコンポジットポリイミドフィルムは極低温領域において,低周波においては若干の放電電圧の低下がみられるが,高周波では室温と同等の破壊値を有することが示された。

3-23 (時間: 15:06 - 15:19)
題名InP基板上へのGe1-xMnxTeの成長における初期Te供給条件の検討
著者*兼友 亮典, 山内 慎也, 浅田 裕法, 小柳 剛 (山口大学)
Pagep. 319
KeywordInP, GeMnTe, MBE
Abstract希薄磁性半導体GeMnTe薄膜をMBE法により成長前にTeを供給し、Geサイトからの成長を行うことで結晶性の向上を目指した。このためサーマルクリーニング時におけるTe供給条件について検討を行った。また成長したGeMnTe の磁気特性を評価した。SQUIDによりM2-Tプロットを行い算出したキュリー温度は30 Kであった。次にホール測定アロット・プロットを行い求めたTcは30 Kであり、SQUIDの測定結果一致した。しかし、BaF2基板ではMn濃度x=0.08の場合に190 Kのキュリー温度が得られていることから、さらなる結晶性の向上が必要である。

3-24 (時間: 15:19 - 15:32)
題名GeMnTe/GeTe/EuS/GeTe積層膜の作製と磁気特性
著者*西畑 広, 上村 光弘 (山口大学大学院理工学研究科), 仙波 伸也 (宇部工業高等専門学校), 浅田 裕法, 小柳 剛 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 320
Keywordスピンフィルター, 強磁性半導体, GeTe
Abstractスピンフィルタとして働く強磁性絶縁体を用いた強磁性トンネル接合素子(MTJ)は高スピン偏極電流源として期待されている。このとき両磁性層の磁化の反平行状態の実現には強磁性間の交換相互作用を切る必要がある。本研究ではGeMnTeとEuSの間に中間層として非磁性体のGeTeを挿入したGeMnTe/GeTe/EuS/GeTe積層膜を作製し磁気特性について検討を行った。また界面の数を増やす目的から[GeMnTe/GeTe/EuS/GeTe]を10層積層した膜を作製し、特性を評価した。

3-25 (時間: 15:32 - 15:45)
題名マグネトロンスパッタ法によるBa8Ga16Ge30クラスレート薄膜の作製
著者*財満 修, 岸本 堅剛, 浅田 裕法, 小柳 剛 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 321
Keywordクラスレート, 限家焼蛎, 強磁性半導体, マグネトロンスパッタ
Abstractクラスレートと呼ばれるかご状の結晶構造は,熱電材料の分野において熱伝導度が低く,電気伝導度が高いことから非常に注目されているが,Ge系クラスレートにFeをドープすることでキュリー温度170 Kが得られたことが報告されている.我々はGe系クラスレートに遷移金属とドープした薄膜の作製を目指しており,今回はマグネトロンスパッタ法により,その母体となるBa8Ga16Ge30の薄膜化を試みた.このときRFパワーおよび基板温度について検討し,RFパワー:50 W,基板温度:700℃から800℃においてクラスレート構造が得られた.

3-26 (時間: 15:45 - 15:58)
題名溝状人工ピンを導入したNb膜の磁束密度分布に関する検討
著者*近重 詳, 何 継方, 原田 直幸, 内藤 裕志, 浅田 裕法 (山口大学), 石橋 隆幸 (長岡技術科学大学)
Pagep. 322
Keyword超伝導, 人工ピン, ビーンモデル, MBE法

3-27 (時間: 15:58 - 16:11)
題名高温超伝導バルクの液体窒素保有効果
著者*松本 洋明 (津山工業高等専門学校 専攻科 電子・情報システム工学専攻), 原田 寛治 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagep. 323
Keyword高温超伝導, バルク
Abstract高温超伝導バルクのマイスナー効果による浮上時間は、バルク密度に深く関わっていることが分かってきた。これはバルクの空孔に液体窒素が入り保冷効果が生じるためである。本研究ではバルクを塗料でコーティングすることにより、液体窒素保有量と浮上時間の関係を調べた。その結果、液体窒素保有量を調整することによりバルクの浮上時間を制御できることが分かった。


部門: セッション 1001  15. 医療電子・生体工学-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:18
部屋: 講義棟 430室 (→地図)
座長: 米澤 良治 (広島工業大学)

15-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名植物生葉の光応答特性
著者*森岡 修一, 久保田 誠司, 塚田 紀昭 (広島工業大学)
Pagep. 325
Keywordポトス, モンステラ, LED, 植物生葉, 光応答特性
Abstract本研究では、生葉の光吸収の時間応答を測定し、植物生葉内細胞の光合成および情報伝達メカニズムについての知見を得ることを目的とする。

15-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名経頭蓋磁気刺激における運動誘発電位を用いた大脳皮質刺激部位の判別分析
著者*福田 浩士, 小田垣 雅人, 樋脇 治 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 326 - 327
Keyword経頭蓋磁気刺激(TMS), 運動誘発電位(MEP), ニューラルネットワーク
Abstract経頭蓋磁気刺激(TMS)を用いて運動に関連する脳機能を調べるためには第1次運動野(M1)における刺激部位と末梢の骨格筋で観測される運動誘発電位(MEP)の対応を明確にしなければならない.しかしながら,MEPは試行ごとにばらつき,その成因が解明されていないため,観測されたMEPを刺激部位に対応させることは容易ではない.本研究では,刺激コイルの位置を変えてM1を磁気刺激したときの人差し指の力とその生成に関与する骨格筋のMEPを計測し,ニューラルネットワーク(NN)を用いて指力とMEPから刺激部位を判別することを試みた. MEPのみを用いたNNでは89.3 %,指力とMEPを併用したNNでは93.3%の割合で刺激部位を判別できた.この結果は,試行ごとにばらつく成因がわかっていないMEPを,NNを用いることで刺激部位に対応づけることが可能であることを示している.

15-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名眼窩周辺を利用した情報伝達装置開発のための近傍視野の測定
著者香川 直己 (福山大学/工学部 電子・ロボット工学科), *樋本 友孝 (福山大学/工学部 電子・電気工学科), 小川 隆 (小川長春館), 脇坂 和也 (福山大学/工学部 電子・ロボット工学科)
Pagep. 328
Keyword近傍視野, 情報表示, ウエラブル, 福祉, 人体
Abstract近年、高齢化社会により、高齢者の転倒事故などが多発している。本研究では、このような事故を未然に防ぎ、いち早く情報を伝えるため、眼の近傍付近を利用した標示装置の開発を行うことを目的としている。このたび、近傍視野を測定したのでそれを報告する。

15-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名神経回路網モデルにおける複雑なダイナミックスを用いた制御応用―身体制御への適用の試み―
著者*上原 健悟, 平賀 智 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 329
Keywordカオス, 脳, 腕モデル
Abstract近年,人間の脳ではカオス現象が発生していることが確認されている.この脳内カオスが生き物の高度な機能(記憶,脳内情報通信,制御)を生み出していることを工学的側面から発見論的なアプローチを行っている.本研究は脳内カオスと制御の関係について,神経回路網モデルを用いた腕の制御の計算機実験を行うことで調べようとしたものである.

15-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名非線形光電子能動素子の拡散結合ネットワークモデルにおけるカオスパターンダイナミクス
著者*鍋田 敬一郎 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 330
Keywordカオス, D-SEED
Abstract本研究は,脳の複雑で柔軟な情報処理のメカニズムに ついて工学的方面からアプローチすることを目標とし ており,その手段として本研究室で考案された非線形光 電子能動素子(D-SEED) を用いる.これは光を照射す ると神経細胞から得られるパルス電流と波形が酷似した 光電流が流れる特性を示す.さらにこれらを多数個拡散 結合させることで光電流(フォトキャリア) がカオス的 に時空間変化する現象が起こる.このようなカオス的な 変化は脳内でも観測されており,脳内での情報処理にお いて重要な役割を担っているのではないかと考えられ, D-SEED の結合モデルから得られるカオスパターンにつ いての解析を行う.

15-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名A Novel Control Model Introducing Presynaptic Inhibition into An Autonomous Robot Driven by Chaotic Dynamics in A QLRNNM
著者*Yongtao Li, Shigetoshi Nara (Graduate School of Natural Science and Technology, Okayama University)
Pagep. 331
Keywordpresynaptic inhibition, autonomous robot, chaotic dynamics, Quasi-layered RNNM
AbstractBased on a novel idea to harness the onset of chaos, chaotic dynamics introduced into a recurrent neural network model (RNNM) was applied to solving ill-posed problems [1,2,3,4]. In this study, inspired by neurobiology, a quasi-layered recurrent neural network model (QLRNNM) consisting of sensory neurons, motor neurons and presynaptic inhibition which is introduced to produce adaptive behaviours depending on situations or contexts, is proposed. This novel idea is successfully applied to an autonomous robot solving two-dimensional mazes.


部門: セッション 1002  15. 医療電子・生体工学-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 11:48
部屋: 講義棟 430室 (→地図)
座長: 小野 貴彦 (広島市立大学)

15-7 (時間: 10:30 - 10:43)
題名大腸菌代謝シミュレーションモデル構築のためのパスウェイ情報の取得
著者*財原 大地 (山口大学大学院理工学研究科), 森 浩禎 (奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 332 - 333
Keywordシステム生物学, 大腸菌, CellIllustrator, 代謝
Abstract生物の基本単位である細胞は、外から物質を取り入れ分解・消費・再合成を繰り返すことで生命を維持している。この機構を代謝という。代謝は、膨大な生体分子が関わった非常に複雑な化学反応によって成立している。そして、この化学反応によって構成されるネットワークをパスウェイといい、パスウェイを解析する試みはシステム生物学と呼ばれ注目されている。このシステム生物学は細胞内分子情報から細胞内のパスウェイ構造を明らかにし、その機能を解析することを目的としている。 本研究は、代表的なモデル生物である大腸菌の代謝パスウェイモデルを構築し、Cell Illustratorというソフトを用いてシミュレーションを行うことを目的としている。今回、その第一段階として大腸菌代謝データベースであるEcocycの代謝パスウェイモデル(以下Ecocyc) とFeist らによって構築されたiAF1260と呼ばれる代謝パスウェイモデル(以下iAF1260) を統合し、詳細なモデルを構築するために、各々のモデルからパスウェイ情報を抽出した。

15-8 (時間: 10:43 - 10:56)
題名培養条件の違いによる大腸菌酵素発現パターン変化のシミュレーション解析
著者*山本屋 智章 (山口大学大学院理工学研究科), 池上 雄人 (株式会社ワークスアプリケーションズ), 道瀬 ひとみ, 森 浩禎 (奈良先端科学技術大学院大学), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 334 - 335
Keywordシステム生物学, 酵素発現パターン, シミュレーション
Abstract生命活動は代謝と呼ばれる酵素反応系によって維持されている。代謝とは、糖などのエネルギー源を生命活動の維持に必要な物質へ変換する反応機構のことである。これまでに生化学や分子生物学を用いて研究されてきたが、代謝システム全体としての十分な解明には至っていない。そこで近年、生命システム全体の理解を目指したシステム生物学が注目されている。 我々は大腸菌代謝システム全体の解明を目指し、まずは中心代謝経路についての解析を進めている。本稿では、GlucoseからMannoseに培養条件を変えた場合の酵素発現を測定し、発現パターンが大きく変化した酵素についてシミュレーションによる解析を行った。

15-9 (時間: 10:56 - 11:09)
題名プロモータ転写調節による時計遺伝子発現の位相決定プロセスのシミュレーション
著者*宮本 賢志, 松野 浩嗣, 井上 愼一 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 336 - 337
Keyword時計遺伝子, 体内時計, プロモータ, 位相
Abstract近年、体内時計システムを数理モデル化し、シミュレーションすることでその仕組みを理解する研究がなされている。 本研究では、遺伝子の転写を制御するプロモータが、遺伝子の発現位相にどう影響するか調べた。各時計遺伝子の転写調節に関わる3種類のプロモータをハイブリッド関数ペトリネットでモデル化し、シミュレーションしたところ、同じプロモータに転写調節される遺伝子は、同じ時間に発現ピークを迎えて自律振動することがわかった。 さらに、E-boxプロモータと転写因子との安定性を高めると、時計遺伝子全体の振動が生物実験を再現した位相関係になることがわかった。

15-10 (時間: 11:09 - 11:22)
題名タブレットPCを用いた介護支援システムの遠隔制御
著者*小川 英邦, 米澤 良治, 槇 弘倫 (広島工業大学)
Pagep. 338
Keyword介護, タブレットPC, 遠隔制御

15-11 (時間: 11:22 - 11:35)
題名生体内情報通信ネットワークシステム
著者*槇 弘倫, 米澤 良治, 小川 英邦 (広島工業大学)
Pagep. 339
Keyword生体通信, BAN, ワイヤレスセンサ, 静電誘導, FSK

15-12 (時間: 11:35 - 11:48)
題名静電誘導電位を用いた反復横飛び測定システム
著者*杉田 達哉, 槇 弘倫, 小川 英邦, 米澤 良治 (広島工業大学)
Pagep. 340
Keyword反復横飛び, 静電誘導電位


部門: セッション 1003  15. 医療電子・生体工学-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 講義棟 430室 (→地図)
座長: 福田 浩士 (広島市立大学)

15-13 (時間: 13:00 - 13:13)
題名Wavelet変換を用いた歩行者識別
著者*黒木 隼, 小川 英邦, 槇 弘倫, 米澤 良治 (広島工業大学)
Pagep. 341
KeywordWavelet変換, 足音, 歩行者

15-14 (時間: 13:13 - 13:26)
題名頭蓋骨乳様突起における心音測定
著者*松岡 伸吾 (トリニティカレッジ広島医療福祉専門学校), 槇 弘倫, 小川 英邦, 米澤 良治 (広島工業大学), 二宮 石雄 (広島国際大学), 佐田 孝治 (下関厚生病院)
Pagep. 342
Keyword心音, 頭蓋骨乳様突起

15-15 (時間: 13:26 - 13:39)
題名光学センサを用いた呼吸訓練システム
著者*峠 博貴, 米澤 良治, 小川 英邦, 槇 弘倫 (広島工業大学), 二宮 石雄 (広島国際大学), 佐田 孝治 (下関厚生病院)
Pagep. 343
Keyword呼吸, リハビリテーション

15-16 (時間: 13:39 - 13:52)
題名電動リクライニングベッドにおける生体情報モニタリングシステム
著者*向井 幸治, 米澤 良治, 小川 英邦, 槇 弘倫 (広島工業大学), 二宮 石雄 (広島国際大学), 佐田 孝治 (下関厚生病院)
Pagep. 344
Keyword電動リクライニングベッド, 生体情報, 心拍, 呼吸

15-17 (時間: 13:52 - 14:05)
題名緊急危険回避時における一般ドライバーの運転特性に関する一考察
著者*大黒 さゆり, 中本 達雄, 齊藤 充行, 疋田 真一, 小林 康秀, 小野 貴彦 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 345 - 346
KeywordABS, 運転特性, 視線移動, 緊急危険回避
AbstractABSは,急ブレーキあるいは,低摩擦路でのブレーキ操作においてタイヤがロックし,滑るのを防止する装置である.これは,ドライバーが強くブレーキを踏むことによって発動する.このABSを必要とする場面は,緊急危険回避などであるため,このような場面をあまり経験したことがない一般ドライバーはいざという時にこの装置を適切に利用できない可能性がある.そこで本研究では,緊急危険回避せざるを得ない状況をドライビングシミュレータ上で作成し,この状況下での一般ドライバーの運転特性をアクセル,ブレーキ,ハンドル操作,視線移動の観点から検証した.結果として,衝突回避成功者と失敗者とでブレーキ操作と視線移動に大きな差が現れた.

15-18 (時間: 14:05 - 14:18)
題名ALS患者のための脳波(ERP)を用いた目標刺激特定実験 -文字と音声による刺激-
著者*谷 晃志 (米子工業高等専門学校生産システム工学専攻), 加納 尚之 (米子工業高等専門学校電子制御工学科)
Pagepp. 347 - 348
KeywordALS, CA, ERP
Abstract思考能力は健常者と同じであるにもかかわらず,周囲の人に意思を伝えることができない筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS)患者のために,事象関連電位(Event-Related Potential:ERP)の成分であるP200とN200とP300を用いた意思伝達に関する研究を行っている.本報告では,文字を提示すると同時に音声による刺激も行う目標刺激特定実験を行った結果,非常に高い正答率を得たことについて報告する.また,比較実験として音声のみ,文字のみを刺激とした実験も行い比較検討を行ったことについても併せて報告する.


部門: セッション 1004  15. 医療電子・生体工学-(4)
日時: 2009年10月17日(土) 14:30 - 15:48
部屋: 講義棟 430室 (→地図)
座長: 小田垣 雅人 (広島市立大学)

15-19 (時間: 14:30 - 14:43)
題名入眠判定のための覚醒閉眼時における瞼の微小動き抽出
著者*林 義明, 田邊 喜一 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 349 - 350
Keyword入眠判定, 瞼の微小動き, テンプレートマッチング
Abstract瞼の開閉により意識水準を検知する研究が行われているが,意識水準が低下すると瞼は常に閉じた状態となり,意識水準を検知することができなくなる.そこで,本研究では閉眼時の瞼の微小動きを抽出することにより意識水準を検知しようと考えた.現在入眠判定に用いられている脳波や心電図に加わる新たなセンシング法として,非接触での瞼の動き抽出による入眠判定法を提案する.本稿ではまず,覚醒時における閉眼状態での瞼の動き抽出法を検討する.抽出には複数のテンプレートを用いたテンプレートマッチング法を試みた.そして,本稿で提案した手法によって,瞼の動き抽出の可能性を示した.

15-20 (時間: 14:43 - 14:56)
題名トレッドミル歩行におけるベルト速度変動率の評価―実験とシミュレーションとの比較から―
著者*長田 陽祐, 山本 真義, 舩曳 繁之 (島根大学)
Pagepp. 351 - 352
Keywordベルト速度変動率, トレッドミル, コンパス型歩行モデル
Abstractトレッドミルは,歩行スペースを必要とせず,かつ連続した歩行の診断,評価及び訓練が可能であることから,歩行分析及び歩行訓練の中核を担い得る手段として注目されている。しかし,トレッドミル歩行と平地歩行との間にはいくつかの相違点と問題点が指摘されている。解析的にはコンパス型歩行モデルを用いて平地歩行とトレッドミル歩行のシミュレーションが行われている。モデルの運動方程式を比較した結果,両歩行の力学的な相違点はベルト速度変動(ベルト加速度)の存在に起因することが示された。 そこで今発表では,ベルト速度変動率の測定実験を行い,その実験値とシミュレーション値の比較と検討を行った。

15-21 (時間: 14:56 - 15:09)
題名脊髄損傷者の住宅改造支援のための車いす旋回範囲の算出
著者*難波 邦治, 谷本 義雄, 六名 泰彦, 六名 裕美, 山本 秀樹 (吉備高原医療リハビリテーションセンター)
Pagep. 353
Keyword脊髄損傷者, 車いす, 旋回, 住宅改造, 計測
Abstract脊髄損傷者の住宅改造では、車いすの移動空間を考慮して平面図の立案を行う必要があり、特に各脊髄損傷者の車いすの旋回範囲を特定することは重要である。これまでに、立案された家屋の空間において、車いすが十分に移動できるかどうか視覚的に捉えることを目的とした車いす移動評価システムを開発している。本研究では、車いすの左右駆動輪の移動量を、ロータリーエンコーダを用いて計測し、脊髄損傷者の車いす旋回範囲を算出した。そして、その旋回範囲の画像と家屋の画像を比較することにより、家屋の改造図面の画像に、車いす旋回可能領域を示すことができた。

15-22 (時間: 15:09 - 15:22)
題名脊髄損傷者の移乗動作分析のための身体位置計測
著者*谷本 義雄, 難波 邦治, 六名 泰彦, 山本 秀樹 (吉備高原医療リハビリテーションセンター)
Pagep. 354
Keyword脊髄損傷, 移乗動作, 動作分析, 位置計測, 車いす
Abstract脊髄損傷者にとって、車いすから便座などへの移乗動作は基本的な動作の一つである。これまでに我々は、移乗動作時の画像を2台のカメラで、左手、両足、臀部にかかる力をForce Plateで同時に計測する、移乗動作計測装置を開発し、脊髄損傷者と健常者の動作計測結果を比較することにより、脊髄損傷者の特徴を明らかにしている。昨年度本学会で、車椅子の形状を画像計測し、動作時の画像に車椅子を表示する手法について報告した。本研究では、16の部品で構成される簡単な人体モデルを提案し、移乗動作時の画像に提案した人体モデルを描画することにより、移乗動作中の身体位置を計測することができるようになった。

15-23 (時間: 15:22 - 15:35)
題名筋電義手操作トレーニングを目的としたバーチャルハンド制御システム
著者*村上 隆治 (広島大学), 芝軒 太郎, 島 圭介, 辻 敏夫 (広島大学大学院工学研究科), 大塚 彰 (県立広島大学), 陳 隆明 (兵庫県立総合リハビリテーションセンター)
Pagepp. 355 - 356
Keyword筋電位, 筋電義手, ヒューマンインターフェース, バーチャルリアリティ
Abstract本稿では,実生活環境を想定した多自由度筋電義手操作トレーニングの実現を目指し,新たに開発したバーチャルハンド(VH)とその制御システムについて紹介する.VHは人間の手の構造を参考にして22の関節からなる剛体リンク構造とし,各関節は3つの回転自由度を持つボールジョイントとした.また,人肌を模したテクスチャをリンク表面に貼付することで人腕のような自然な概観を実現している.VHの制御システムでは,被験者から計測した筋電位信号の特徴から,ニューラルネットワークを用いて被験者の動作を推定し,推定した動作に基づいてVHの各関節を制御する.制御実験では,提案システムを用いてVHが被験者の手首や指の動作に合わせて動作することを確認した.

15-24 (時間: 15:35 - 15:48)
題名疲労による音声の変化の分析
著者*平井 覚, 吉村 宏紀 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 松村 寿枝 (奈良工業高等専門学校 情報工学科), 清水 忠昭 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 357
Keywordソフトウェア, 音声, 疲労度


部門: セッション 1102  19. 情報数理-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 431室 (→地図)
座長: 田岡 智志 (広島大学)

19-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名Four-Dimensional Probabilistic Finite Automata
著者*内田 保雄 (宇部工業高等専門学校経営情報学科), 坂本 眞人 (宮崎大学工学部), 松川 友哉 (宮崎大学大学院工学研究科), 伊藤 孝夫 (宇部工業高等専門学校経営情報学科), 義永 常宏 (徳山工業高等専門学校情報電子工学科), 古谷 博史 (宮崎大学工学部)
Pagep. 359
Keywordfour-Dimensional, probabilistic, automata
AbstractThe recent advances in motion image processing, computer animation, and so on prompted us to analyze computational complexity of multi-dimensional information processing to explicate the properties of four-dimensional automata. From this point of view, we have investigated many properties of three-dimensional automata and computational complexity. On the other hand, the classes of sets accepted by probabilistic machines have been studied extensively. As far as we know, however, there is no results concerned with three-dimensional probabilistic machines. In this paper, we introduce three-dimensional probabilistic finite automata, and investigate some accepting powers of them.

19-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名Cooperating Systems of Four-Dimensional Finite Automata
著者*Tomoya Matsukawa, Makoto Sakamoto (University of Miyazaki), Tsunehiro Yoshinaga (Tokuyama National College of Technology), Yasuo Uchida, Takao Ito (Ube National College of Technology)
Pagep. 360
Keywordmiyadai
AbstractWe think that recently, due to the advances in many application areas such as computer animation, moving image processing, and so forth, it is useful for analyzing computation of four-dimensional information processing to explicate the properties of four-dimensional automata. From this point of view, we have investigated many properties of four-dimensional automata and computational complexity. In this paper, we deal with cooperating systems of four-dimensional finite automata.

19-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名Cooperating Systems of One-Way Alternating Finite Automata with Only Universal States
著者*藤本 竜也, 義永 常宏 (徳山工業高等専門学校), 坂本 眞人 (宮崎大学), 徐 建良 (中国海洋大学)
Pagepp. 361 - 362
Keywordコオペレーティングオートマトンシステム, 交代性計算, 全称状態, 非決定性の計算, 計算の複雑さ
Abstractコオペレーティング有限オートマトンシステム(CSFA)は複数個の有限オートマトン(FA)より構成されるシステムである。各FAはそれぞれ独立に入力テープ上でヘッドを動かし、記号を読むことができる。さらに、テープ上の同じセルにヘッドを置く場合、お互いに情報交換することができる。 CSFAの言語受理機械としての性質は、これまでに王らの決定性および非決定性に関する考察がなされているだけである。そこで我々は、交代性の場合について考察し、全称状態のみの交代性CSFAにおけるFAの数に基づく受理能力の階層性が存在することなどを報告する。

19-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名LDGM符号を用いた有歪圧縮の主成分分析
著者*酒井 康裕, 三村 和史 (広島市立大学情報科学部)
Pagep. 363
Keyword主成分分析, LDGM符号, 有歪圧縮

19-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名単語間木構造パターンを用いたTTSPグラフの頻出部分グラフ枚挙手法
著者*河野 達哉, 鈴木 祐介, 内田 智之 (広島市立大学情報科学研究科)
Pagepp. 364 - 365
Keywordデータマイニング, TTSPグラフ, グラフ構造
AbstractTTSPグラフは、電気ネットワークやスケジューリングをコンピュータで扱う際にデータモデルとして用いられることが多い.高味らは,TTSPグラフに対するパターン照合問題が多項式時間で解けることを示した.また,福山らは木構造文書からのマイニング手法として,単語間木構造パターン(TAP)を提案し,木構造文書の集合から特徴的な単語間木構造パターンを効率的に枚挙するアルゴリズムを提案した. そこで,本研究では,これらの研究成果に基づきTTSPグラフの構文木に対して,単語間木構造パターンを用いてTTSPグラフに頻出する部分グラフの枚挙手法の提案を行う.

19-6 (時間: 11:35 - 11:48)
題名UPPAALを用いたGALSシステムの形式的検証
著者*桐田 和明, 横川 智教, 宮崎 仁, 佐藤 洋一郎, 早瀬 道芳 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科)
Pagep. 366
KeywordGALSシステム, STPN, UPPAAL, モデル検査, 時間オートマトン
AbstractGlobally Asynchronous Locally Synchronous (GALS)システムの設計では,設計したシステムが意図した通りに動作することを検証する必要がある.GALSシステムは非同期通信を行うため,検証を行うには連続時間性を考慮してモデル化しなければならない.しかし,従来の検証手法ではこの点が十分に考慮されていなかった.本研究では,連続時間に基づく検証ツールUPPAALを用いて,GALSシステムの設計を形式的に検証する手法を提案している.Stochastic Timed Petri Nets (STPN)でモデル化されたGALSシステムを,UPPAALで扱う拡張時間オートマトンに変換する手法を提案し,ツールとして実装している.適用例として,STPNで記述されたGALSシステムに提案法を適用して検証を行い,手法の有効性を確認している.

19-7 (時間: 11:48 - 12:01)
題名ワイヤレスセンサネットワークにおける柔軟な鍵共有プロトコルの検討
著者*村上 大樹, 双紙 正和 (広島市立大学)
Pagepp. 367 - 368
KeywordWSN, security
Abstractワイヤレスセンサネットワーク(Wireless Sensor Net- works : WSNs) とは,計算機能と無線通信機能を持つ 小さなノードと呼ばれるものを多数配置し,それらが 相互通信することによって構成されるネットワークで ある.WSNs のノードは限られた資源しか持たないた め,一般の鍵共有方法を使うことは難しい.そのため, Eschenauer 等によって事前に鍵を無作為に分配する手 法が考案された.しかしノードが物理的に保護され ていないため,ノードが捕縛され解析された場合鍵が 流出してしまう可能性がある. そこで本論文では,多項式を用いてノード間で独自 に鍵を生成できる方法を提案し検討する.提案方式で は鍵を後から生成するため,異なる通信経路で同じ鍵 が使われることは無く,ノード捕縛攻撃に対し従来よ り高い耐性を持つことができると考える.


部門: セッション 1103  19. 情報数理-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 431室 (→地図)
座長: 内田 智之 (広島市立大学)

19-8 (時間: 13:00 - 13:13)
題名非決定性回路族における深さと非決定性ゲート数の関係
著者*小野 優介 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻), 岩本 宙造, 森田 憲一, 今井 克暢 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 369 - 370
Keyword計算複雑性, 複雑性クラス, 論理回路族
Abstract論理回路族による複雑性クラスNCを基にして過去に提案されたクラスNNC(f(n))を題材としてその包含関係を探究する。クラスNNC(f(n))は、非決定性ゲート数f(n)を小さくすることでNCと等しくなり、大きくすることでクラスNPに等しくなるという性質を持つ他、NCが回路の深さによって階層分けされることと同様にNNC(f(n))も回路の深さによって分けられる。本稿では深さと非決定性ゲート数の大小による包含関係を示す。

19-9 (時間: 13:13 - 13:26)
題名大学時間割作成問題の計算複雑さ
著者*高田 健太郎 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻), 岩本 宙造, 森田 憲一, 今井 克暢 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 371 - 372
Keyword大学, 時間割, 最大流, マッチング, 多項式

19-10 (時間: 13:26 - 13:39)
題名直交テラインの警備問題
著者*岸 純一, 岩本 宙造, 森田 憲一, 今井 克暢 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 373 - 374
Keyword警備問題, 計算幾何学, テライン, アルゴリズム, 必要十分条件

19-11 (時間: 13:39 - 13:52)
題名書換規則の分割による一意解析可能アレイ文法の簡約化手法の提案とその実装
著者*野口 明宏, 今井 克暢, 森田 憲一, 岩本 宙造 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 375 - 376
KeywordUPAG, 書換規則, 分割, アルゴリズム
Abstractコンピュータ上での画像処理手法の1つとして, アレイ文法の研究が数多くなされてきた.アレイ文法とは, 形式文法を2次元へ拡張したものである.今回は効率よく解析可能な文法である, 一意解析可能アレイ文法に着目する.しかしUPAGには標準形がなく, パターンサイズが大きな規則を含む場合が多くなるため, その設計はヒューリスティックな試行錯誤によらざるを得ない.そこで本研究では, 与えられたUPAGの書換規則をより小さなものに書き換えることを目標とする. そのアプローチとして, ある書換規則がUPAG条件を満たすように分割するアルゴリズムを提案するとともに, そのプログラムを作成する.

19-12 (時間: 13:52 - 14:05)
題名時間ペトリネットに基づくシグナル伝達経路モデルの発火頻度条件式導出アルゴリズムの提案
著者*三輪 良雅 (山口大学大学院理工学研究科), 樋岡 幹司 (バブ日立ソフト株式会社), 葛 崎偉 (山口大学教育学部), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 377 - 378
Keywordペトリネット, シグナル伝達経路, モデル化, アルゴリズム, シミュレーション
Abstractペトリネットは様々な並行システムのモデル化において有用であることが示されているシステム記述法であり,近年は,生命パスウェイのモデル化手法としても応用されている.シグナル伝達経路は,生体の活動が適切に行われるように細胞のふるまいを統一する情報伝達機構である.現在,李らにより,離散ペトリネットを使いシグナル伝達経路をモデル化する手法と時間ペトリネットを用いてペトリネットの構造からトランジションの発火頻度を決定する手法が提案されている.本稿では,李らの手法の問題点を解決した時間ペトリネットにおいて新たな発火頻度を決定する条件式を導出し,ペトリネットモデルに適用できるアルゴリズムを提案する.

19-13 (時間: 14:05 - 14:18)
題名Acyclic自由選択ワークフローネットに対する直列化可能性判定の一考察
著者山口 真悟 (山口大学大学院理工学研究科), *浜野 慎司 (山口大学工学部), 黒田 祐樹, 田中 稔 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 379
Keywordペトリネット, ワークフロー, 直列化可能性, リファクタリング, WFネット
Abstractワークフローネット(以下WFネット)はワークフローをモデル化するためのペトリネットである.実用的なワークフローは自由選択(以下FC)WFネットでモデル化できることが知られている.複数の事例を伴うWFネットはその振る舞いを事例ごとに分割して解析できることが望まれる.その条件の一つに直列化可能性がある.しかしFCWFネットに対する直列化可能性の判定は検討されていない.本稿では,そのクラスに対する直列化可能性の判定法を提案する.

19-14 (時間: 14:18 - 14:31)
題名LINとSSLを認識する感知型逆ワトソン・クリック有限オートマトン
著者*村上 和樹 (島根大学大学 院総合理工学研究科), 坂本 典子 (島根大学大学院 総合理工学研究科), 會澤 邦夫 (島根大学 総合理工学部)
Pagep. 380
KeywordDNA計算, ワトソン・クリックオートマトン, スティッカーシステム, 計算モデル
AbstractDNA計算はAdelmanの実験をきっかけに,極小サイズかつ高速なコンピュータを実現する為の方法の1つとして考えられた.DNA計算における計算モデルの1つであるワトソン・クリックオートマトンはG. Păunらによって導入され,これまで種々のタイプのワトソン・クリックオートマトンが研究されてきた.現在,線形言語のクラス及び単純スティッカーシステムの言語クラス(SSL)とこれらのオートマトンとの関係は未知である.そこで,本研究ではLIN及びSSLを認識する感知型逆ワトソン・クリック有限オートマトン(以下SRWKFA)を提案し,SRWKFAが認識する言語クラスASRWKに対してLIN⊆ASRWK, SSL⊆ASRWKが成り立つことを示す.


部門: セッション 1104  19. 情報数理-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 431室 (→地図)
座長: 山口 真悟 (山口大学)

19-15 (時間: 14:40 - 14:53)
題名近似的確率伝搬法に基づく3体Sourlas符号の復号アルゴリズム
著者*宍戸 康之, 澤村 芳人, 三村 和史 (広島市立大学情報科学部)
Pagep. 381
KeywordSourlas符号, 確率伝搬法, 復号アルゴリズム

19-16 (時間: 14:53 - 15:06)
題名形式記述からのドメイン抽出によるソフトウェア再利用リスク評価
著者*小原 一樹 (広島市立大学大学院 システム工学専攻)
Pagepp. 382 - 383
Keyword形式手法, ソフトウェア再利用, SPL, PFE
Abstract再利用対象となるソフトウェアコンポーネントの仕様記述から、そのソフトウェアコンポーネントを使用するのに必要なドメイン知識を抽出し、再利用適用先のソフトウェア仕様記述に対し、ドメイン知識が上手く適合するか推論することで、正確な適用がなされているかどうか、また正確に適用しようとした際にどの程度のリスクを伴うかを査定する手法を提案する。

19-17 (時間: 15:06 - 15:19)
題名抑止辺を持つペトリネットに対する発火系列問題 -マークグラフと一般ペトリネットについて-
著者*大藤 裕介 (広島大学工学部), 落岩 諭, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 384 - 385
Keywordペトリネット, 抑止辺, マークグラフ, 発火系列問題
Abstract抑止辺ペトリネットIN=(P,T,I,E,α,β)の発火系列問題(INLFS)は,「抑止辺ペトリネットIN,初期マーキングM,発火回数ベクトルX (各トランジションt \in Tの発火回数X(t)を|T|次元ベクトルとして表したもの)が与えられたとき,Mから順次発火可能で各トランジションtが丁度X(t)回出現する発火系列(トランジションの列)δを求めよ.」と定義される. 本報告では,台ペトリネットが辺重み有りのマークグラフである場合のINLFS解法の計算時間複雑度の解析,台ペトリネットが一般ペトリネットである場合のINLFSに対する発見的解法の計算機実験による性能評価を行う.

19-18 (時間: 15:19 - 15:32)
題名AESのSubBytes変換回路のためのF28における正規基底ベースの逆元計算アルゴリズム
著者*豊田 哲巳, 野上 保之, 森川 良孝 (岡山大学工学部通信ネットワーク工学科)
Pagepp. 386 - 387
KeywordAES, S-Box, 逐次拡大, 正規基底, 逆元計算
AbstractAESのS-Box内ではF2の8次拡大体における効果的な逆元計算が必要であるため,本稿ではF2の8次拡大体と同型である,正規基底を用いた逐次拡大体を構成し,効率のよい逆元計算手法を提案し,加えて多くの演算回路が対称的な構造をもつことを示す.

19-19 (時間: 15:32 - 15:45)
題名尤度の昇順の情報系列の生成によるOSDの改良に関する研究
著者*横山 隆平 (岡山大学工学部), 日下 卓也 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 388
Keyword線形符号, 軟判定復号法

19-20 (時間: 15:45 - 15:58)
題名二段階の最適化による短時間労働者勤務表作成問題の検討
著者*安藤 正貴 (鳥取大学 工学部電気電子工学科), 河野 光 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 田中 直文, 大木 誠 (鳥取大学 工学部電気電子工学科)
Pagep. 389
Keyword遺伝的アルゴリズム, スケジューリング問題, 最適化, 勤務表作成
Abstractホームセンターなどの短時間労働者が勤務する場では、いくつかの異なる業務を労働者に割り当てるための勤務表が必要である。このとき各勤務者の希望時間帯や熟練度、熟練職種や、曜日や時期、時間帯などの様々な条件を考慮する必要がある。このような勤務表は現在、人の手によって作成されており、多大な労力を要する。短時間労働者勤務表を計算機によりある程度自動的に作成できれば、人的・時間的コストの低減が期待できる。本研究では、短時間労働者勤務表を共存型遺伝的アルゴリズムによって最適化する手法について検討する。

19-21 (時間: 15:58 - 16:11)
題名安全収束性をもつ自己安定分散アルゴリズムのシミュレーションによる評価
著者*間部 慎介, 亀井 清華 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 390 - 391
Keyword分散アルゴリズム


部門: セッション 1201  18. 信号処理
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:31
部屋: 講義棟 434室 (→地図)
座長: 中西 功 (鳥取大学)

18-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名単電子トンネリングデバイスを用いた帯域通過ディジタルフィルタ
著者*安野 孝志, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊, 生岩 量久 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 システム工学専攻)
Pagepp. 393 - 394
Keyword単電子トンネリング, ディジタルフィルタ, 帯域通過フィルタ, 分布定数フィルタ
Abstract単電子トンネリングデバイスを用いた帯域通過ディジタルフィルタを提案する.実現容易性を考慮すると,回路セル間の配線は極力ローカルにすべきであり,また,デバイスの過渡誤りに対して耐性を与える必要もある.本フィルタは分布定数型フィルタの空間離散化モデルであるため配線のほとんどがローカルであり,信号形態を2値量子化デルタシグマ変調信号とすることにより,誤り耐性も得ている.さらに回路の簡易さは犠牲になるが,アナログ分布定数型フィルタの設計資源を利用できる構成であることも本フィルタの長所である.フィルタ機能の確認,信号品質,誤り耐性をシミュレーションにより評価したので報告する.

18-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名チャネルランキングを用いた信号検波によるゼロフォーシングの性能強化
著者*吉村 武士, 安 昌俊, 神尾 武司, 藤坂 尚登, 生岩 量久 (広島市立大学)
Pagepp. 395 - 396
KeywordOFDM, MIMO, ZF, MLD
AbstractMultiple-Input Multiple-Output (MIMO) システムにおいて 複数の送信アンテナから送信された信号を識別するためには,信号検波がとても重要である. その検波方法としてMaximum likelihood detection (MLD), Minimum mean square error (MMSE)やZero forcing (ZE)[1]などが提案されており、特に MLDは最適な性能を示す.しかし,その計算量が送信アンテナの数やコンスタレーションポイントに依存して指数関数的に増加してしまうという問題点がある. そこで,計算量が少なく,準最適な性能を示すZFに着目した. ZFでは,チャネル応答行列を基にして検波するために,チャネル推定[2]が重要になってくる. もし,チャネル応答にノイズが多く含まれた場合には,その性能が劣化してしまう. この問題を解決するために,チャネルランキングを用いた新しい種類のZF検波を提案する.

18-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名イジングスピングラスを用いた低信頼性ナノスケール論理回路の誤り訂正
著者*岡田 康宏, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊, 生岩 量久 (広島市立大学)
Pagepp. 397 - 398
Keywordイジングモデル, スピングラス, ナノエレクトロニクス, エラー訂正, 単電子トンネリング
Abstract半導体量子効果デバイスなどのナノエレクトロニクスデバイスは,電磁干渉波や宇宙線,周囲環境の変化などに非常に脆弱である.従ってこのデバイスから構成された回路は,高い確率で瞬時的なエラーを発生させる.さらにナノエレクトロニクス回路は,デバイス欠損を高い確率で含み,部分的ではあるが,恒久的エラーに苛まれる.瞬時的エラーと恒久的エラーの対策として,ハードウェア複製による空間冗長化や同じ動作を反復させる時間冗長化,冗長的データ符号化などがある. またナノスケール回路では,長い配線がデバイスの量子的動作に悪影響を及ぼす.従ってエラーが発生しないよう,エラー訂正回路のアーキテクチャをローカルな配線形態にすべきである.Ising spin glass(ISG)の統計力学的ふるまいを利用したエラー訂正は,すでに通信や画像処理の分野で展開されている.ISGでは,隣接するスピン同士が相互に作用する.従ってISGを用いて,ローカルな配線形態を持つエラー訂正回路を構成することができる. 本研究では,ISGを単電子トンネリング(SET:Single-electron tunneling)デバイスで構成された古典的な組み合わせ回路で発生するエラー訂正に適用した.

18-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名一般調和解析による音源分離のフレーム間接続に関する考察
著者*小川 慎 (鳥取大学大学院工学研究科 情報エレクトロニクス専攻 知能情報工学コース 知識工学A), 清水 忠昭, 田中 美栄子 (鳥取大学 工学部 知能情報工学科)
Pagep. 399
Keyword一般調和解析, 音源分離
Abstract近年,複合音の中から目的の音を取得する音源分離において様々な周波数解析手法で研究がなされている.楽音の分離は安定したサステイン部では結果が良好である.しかし不安定な立ち上がり部分や音高の変化による音源の同定は難しく,フレーム間の分離信号の接続が問題となる.本研究では一般調和解析により解析した周波数を用いて楽音信号の分離を行い,分離信号のフレーム間での接続について提案する.

18-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名相関データのCDMAマルチユーザ復調
著者*八井 亮, 相田 敏明 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagep. 400
KeywordCDMA, ベイズ推定, サムプロダクト・アルゴリズム
Abstract無線通信に用いられる通信方式のひとつにCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)がある.携帯電話による通信等,信号間に相関の存在しない一般的な通信においては,ユーザ数が多ければ平均場近似を用いたマルチユーザ復調でも十分有効である.しかし,ユーザ数が多くても複数の信号間に相関が存在する場合,平均場近似では効果的ではないと予想される.そこで,本研究では拡散符号系列間の相関を取り除くためだけでなく,信号間の相関を考慮に入れるため事後確率分布の周辺化にサムプロダクト・アルゴリズムを用いた復調法を提案する.そして実際に隣接する信号間に相関を有する信号に対して実験を行い,その結果について報告する.

18-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名LDPCCの2値画像通信への利用
著者*渡邉 孝治, 相田 敏明 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagep. 401
KeywordLDPCC, 相関, サムプロダクト復号法, 2値画像
Abstractノイズのある通信路において通信を行う際に有効な手段として, 低密度パリティチェック符号(LDPCC)がある. LDPCCではランダムに構成された非常に疎な検査行列を使って符号が定義され, 高速かつ高性能なサムプロダクト復号法を適用可能である. 本研究のテーマはLDPCCによる2値画像の符号化, 復号である. 通常は, 通信の効率化のために, データを圧縮後, 符号化を行う. それに対し, 我々は, 圧縮せずに, 画素間の相関を考慮することにより通信の効率化を図る. この相関を考慮したLDPCCによる符号化, 復号をサムプロダクト復号法により実行し, 圧縮を行う従来法との性能比較について報告する.

18-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名超解像のための低−高解像度パッチのデータベースの改良
著者*増田 真也, 森川 良孝 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 402 - 403
Keyword超解像, データベース
Abstract近年,医療画像や防犯カメラの映像において,より解像度の高い画像が求められており,その一つとして超解像技術が注目されている.筆者らは,人が画像から実物を認識する関係を模倣することによって高解像画像を再構成する超解像を実装した.低解像画像と高解像画像を数画素のブロックに分割した低解像パッチと,高解像パッチを対にしたデータベースを用いる.データベースを生成する際,低解像画像を生成するために高解像画像を劣化させる必要があり,この低解像画像生成において用いるフィルタを変化させることで,得られた超解像画像の改善が見られたことを報告する.


部門: セッション 1202  28. 教育・研究-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:40 - 11:58
部屋: 講義棟 434室 (→地図)
座長: 島 和之 (広島市立大学)

28-1 (時間: 10:40 - 10:53)
題名2台の反力デバイスを用いた剛体力学学習支援システム
著者*岩崎 幸路, 岡本 勝, 松原 行宏, 岩根 典之 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 404 - 405
Keyword反力デバイス, VR, 仮想実験室, 剛体力学学習
Abstract本稿では初等力学を対象とした2台の反力デバイスを用いた剛体力学学習支援システムを提案する.本システムでは,操作する対象物体を剛体とすることで,並進運動だけでなく接触した位置による剛体の回転運動の変化を体験を通じて学習できる.さらに,対象剛体に様々な動作を行い,体験を効率よく行うために反力デバイスを2台使用した双腕操作型のシステムを開発した.提案システムに実装した双腕操作,反力体験機能の有効性について,システム利用前後における剛体の運動特性に関する問題に対する正答者数の変化から検証を行い,提案システムの剛体運動力学学習における有効性を確認した.

28-2 (時間: 10:53 - 11:06)
題名初等力学を題材とした学習者による自由な投てき体験が可能なVR型学習支援環境
著者*神邊 篤史, 松原 行宏, 岩根 典之, 岡本 勝 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 406 - 407
Keywordバーチャルリアリティ, 学習支援システム, 投てき動作, 物体の運動, 発見的学習

28-3 (時間: 11:06 - 11:19)
題名学習者自身が自主学習を行うための自作教材設計を目的とした支援システム
著者*宮本 翔太, 岩根 典之, 岡本 勝, 松原 行宏 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 408 - 409
Keyword教材部品, 設計型学習, ノート作成, 問題生成
Abstract学習者が自主的に何かを学ぼうとする典型的な学習方法のひとつに自分で作成したノートを中心に学習する方法がある.しかし,この方法では学習者の思考プロセスに関する情報が記述されることが少ない,知識の検索に時間がかかる,等の問題がある.これらの問題を解決するために,本研究では教材部品による設計型学習の考えを導入した.そして,学習者自身が自主学習を行うための学習用教材を設計し,それを基にして学習者が能動的かつ主体的に知識を獲得するための支援システムの試作を行った.試作したシステムの実行例を通じて,設計型学習の可能性を探るとともに,これから行っていく課題のいくつかを整理した.

28-4 (時間: 11:19 - 11:32)
題名直感的な視線移動と力覚操作による体験型学習環境と天体学習への応用
著者*川崎 亨, 岩根 典之, 松原 行宏, 岡本 勝 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 410 - 411
Keyword力覚提示デバイス, 視点変更機能, 天体観測, VR, 体験を通じた学習
AbstractVR技術を用いた体験型学習支援環境では,物理的,時間的要因から現実世界では体験が困難な事象でも容易に体験することができる.本研究では,体験の増幅を目的として,複数の感覚を通じてインタラクションが行えるように,二次元センサを用い学習者の身体動作に連動して観察対象への視点を変化させる手法と,反力デバイスを用い学習者が力覚を伴って対象を直感的に操作する手法を,組み合わせて一つのシステムの中で提供する.また,このインタラクション方法を応用し,星座の年周運動を題材とした学習支援環境の試作を行い,システムが学習者に直感的操作を提供する事を示すための検証を行ったので報告する.

28-5 (時間: 11:32 - 11:45)
題名3DCGアニメーションを用いた車の運転における危険予知に関する基礎研究
著者*村上 祐大 (広島市立大学大学院 情報科学研究科), 田中 奈緒子 (アイエムシンクタンク), 盒 健一, 上田 祐彰 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 412
Keyword危険予知, 3DCG
Abstract交通安全白書によると、事故発生件数は80万件、死傷者数は100万人を超えている 。その対策として、ドライバーの安全意識や運転技術の向上を目指す啓蒙活動が活発である。安全運転教育等の啓蒙活動とは、各年齢に対して適切な交通安全教育などのことを指す。特に成人に対する交通安全教育では指定自動車教習所等における教習が中心となる。そこで本研究では、危険予測・回避の能力の向上を目指し、JAF MATE掲載の「危険予知 JAF事故回避トレーニング」の問題文および写真や、ドライブレコーダーに記録された実際の事故映像などから、3DCGアニメーションを作成し、ドライバーに危険予知のトレーニングを行ってもらい、危険予知能力の向上を調べる実験を行う。

28-6 (時間: 11:45 - 11:58)
題名e-learningにおける学習意欲向上についての研究
著者*島田 麗聖, 盒 健一, 上田 祐彰 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 413
Keyworde-learning, 学習意欲, Ajax
Abstractコンピュータとインターネットを利用したe-learningシステムが広く用いられるようになっている。e-learningシステムには様々な長所がある。一方、短所のひとつとして学習を進めていく過程で学習者が 学習意欲を失ってしまい、e-learningシステムを使用する頻度が減少してしまうことがある。 本研究では、学習者の学習意欲を向上させるための学習システムとすることを目的として、これまでに当研究室で開発されたWeb型演習システムに「褒める」「叱る」画像表示機能、時間制限機能、ランキング表示機能を追加し、学習者の学習意欲向上を図る。


部門: セッション 1203  28. 教育・研究-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 講義棟 434室 (→地図)
座長: 松原 行宏 (広島市立大学)

28-7 (時間: 13:00 - 13:13)
題名高校の教科「情報」学習者の大学入学時におけるコンピュータ操作能力に関する調査(第2報)
著者*吉長 裕司 (三井造船株式会社/玉野事業所経理部(システムグループ)), 松澤 康夫 (岡山県立大学), 金川 明弘 (岡山県立大学/情報工学部), 川畑 洋昭 (桃山学院大学)
Pagepp. 414 - 415
Keyword教科情報, 情報教育, コンピュータ操作能力, キーボードリテラシー
Abstract平成18年度〜21年度の岡山県立大学保健福祉学部の情報基礎教育受講生を対象に調査した結果,大学入学時点の打鍵能力,アプリケーションソフトの操作能力,高校「情報」の記憶状況は低く,パソコンに対する苦手意識は高い傾向にあることがわかった.一方,このような傾向を示している学生たちが,大学1年次前期の情報基礎教育を受講することにより打鍵能力やアプリケーションソフトの操作能力を大幅に向上させることも明らかとなった.したがって,高校で「情報」を履修した後,岡山県立大学保健福祉学部に入学した学生に対して,大学1年次にコンピュータ操作を中心とした情報基礎教育を行うことは十分意義あることといえよう.

28-8 (時間: 13:13 - 13:26)
題名科学・理科教育用ラジコン制御システムとシミュレータ
著者*小松原 実 (岡山商科大学経営学部)
Pagepp. 416 - 417
Keyword科学教育, 制御, ネットワーク, シミュレータ, 体験講座
Abstract筆者は青少年に科学技術教育用の教材として使用することを目的とした、ラジオコントロールカーのPCによる制御システムを開発、運用してきた。今回、入力した制御命令によってラジコンカーがどのように走行するのかを理解する助けとなるシミュレータを開発し、これまでのWebサーバーを用いた制御命令入力システムに組み込んでの利用が可能となった。本稿では、このシミュレータの概要について述べる。

28-9 (時間: 13:26 - 13:39)
題名毛筆による手書き文字の動作分析
著者*佐野 哲也 (株式会社システムエンタープライズ), 浮田 浩之 (徳島大学), 山本 秀樹 (吉備高原医療リハビリテーションセンター)
Pagep. 418
Keywordインターフェース, 手書き文字, 画像処理
Abstract小学校、中学校では、毛筆による書写教育が行われている。本研究では、児童・生徒の手書き文字学習の支援を目的として、通常の筆と紙を用いて書かれた文字をコンピュータに入力できる、手書き文字入力システムを開発した。入力システムは、CCDカメラ、プラスチックボード、および、コンピュータで構成される。プラスチックボード上に通常の紙を設置し、その上に筆で字を書くと、プラスチックボード直下に配置したCCDカメラにより、筆の動きがコンピュータに入力される。画像処理アルゴリズムを用いて筆の輪郭を検出し、検出した輪郭同士を直線で結ぶことにより、コンピュータ画面上に手書き文字を再構成する。

28-10 (時間: 13:39 - 13:52)
題名携帯電話を用いた学生支援Webシステムの設計
著者*大城 誠, 生田目 康子 (広島国際大学)
Pagepp. 419 - 420
Keyword携帯電話, 学生支援, アンケート調査, Webシステム
Abstract近年,大学では,退学,休学,留年が急増傾向にあり,学生の学業に対する消極性が見受けられるという実態調査の報告がある.一方,文科省の報告では,退学,休学,留年を減らすパソコン用Webを用いた学生支援事例がある.そこで本研究では,携帯電話を用いWebシステムで学生に定期的にアンケートを行い,退学,休学,留年が懸念される学生の情報を閲覧できる学生支援Webシステムの設計をおこなった.

28-11 (時間: 13:52 - 14:05)
題名パソコンと携帯電話を併用したSPI対策webページの制作と評価
著者*横部 博和, 生田目 康子 (広島国際大学)
Pagepp. 421 - 422
KeywordSPI, webページ, 携帯電話, 学習機会拡大
Abstract本研究では,パソコンでSPI(Synthetic Personality Inventory)の問題を解き,携帯電話で復習するwebページの制作と評価を行う.予備実験で,携帯電話用のwebページを制作し,問題表示や操作性を確認した結果,問題はなかった.

28-12 (時間: 14:05 - 14:18)
題名教育用システム記述言語C--コンパイラのコード生成部の実装
著者*豊田 泰隆 (徳山工業高等専門学校 情報電子専攻), 重村 哲至 (徳山工業高等専門学校)
Pagepp. 423 - 424
Keywordコンパイラ, 教育
Abstract徳山高専の情報電子工学科では,高学年でOSやコンパイラの学習に利用できる16bit版の教育用マイクロコンピュータTaCを開発中である.既にTaC上で動作するコンパイラの開発が行われ,UNIX上でアセンブリコードを生成することができるようになっている.しかし,教育用として小さく実装したため,生成されるコードの効率に問題がある.そこで,本研究では,このコンパイラのコード生成方法の改良を検討し,解析木を設計し,構文解析部に実装した.また,スタックマシンのニーモニックを設計し,コード生成部を完成させた.その後,スタックマシンのニーモニックからTaCのアセンブリコードへのトランスレータを作成した.


部門: セッション 1204  28. 教育・研究-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:30 - 15:48
部屋: 講義棟 434室 (→地図)
座長: 寺内 衛 (広島市立大学)

28-13 (時間: 14:30 - 14:43)
題名のり と はさみ によるアルゴリズム力育成に関する一検討
著者*金田 美咲, 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆夫 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 425
Keywordアルゴリズム, 紙ブロっくん, ブロっくん, ミニマイコンカー
Abstract現在子どもの理科離れは深刻化してきている.鷲見研究室ではそんな子どもの理科離れを防ぐためにマイコンカー講習会を実施してきた.今回の講習会ではのりとはさみによる紙ブロっくんを用いたプログラミングによって,中高生のアルゴリズム力の向上を図る.

28-14 (時間: 14:43 - 14:56)
題名産学連携によるソフトウェア教育の一例
著者*奥本 幸, 力 規晃 (徳山工業高等専門学校 情報電子工学科), 田原 哲也 (日立プラントメカニクス), 紙矢 俊康 (山口県ソフトウェアセンター), 吉田 匡亨 (日立プラントメカニクス), 義永 常宏, 江口 賢和 (徳山工業高等専門学校 情報電子工学科)
Pagep. 426
Keyword産学連携, ソフトウェア教育, 実践例
Abstractソフトウェア工学の講義で、ソフトウェアの品質を向上させるための基本的な技法を学ぶために、企業で実践されている開発工程を体験する演習を取り入れてきた。しかし、学生にとって、技法等を初めて聞いてそれらを活用することは、むつかしいという問題があがった。そこで、本年度、2点について教育方法の改善を試みた。一つは、システムを開発する前に、まず、企業で実際に行われている開発工程を見せることである。二つ目は、作成するシステムを与えることである。講義での実践内容を報告する。

28-15 (時間: 14:56 - 15:09)
題名練習問題間の順序関係を推定する方法の妥当性評価
著者*大佛 香, 島 和之 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 システム工学専攻)
Pagep. 427
Keyworde-learning, 学習者, 順序関係
Abstract学習者が既に理解している内容に応じて,e-learningシステムが適切な練習問題を出題することが望ましいが,学習者によって予め理解している内容が異なる状況においては,練習問題間の順序関係を一意に定めることは難しい.本研究では,学習者に適した練習問題を出題することを目的とし,学習者が解答した結果に基づき練習問題間の順序関係を推定する方法を提案し,その妥当性を評価した.この順序関係を正しく推定できれば,学習者が練習問題を解いた結果に基づき,次に出題すべき練習問題を決定できる.実験の結果,学習者の解答結果に対して推定された順序が誤っていた場合の数が従来手法よりも提案手法の方が少ないことが分かった.

28-16 (時間: 15:09 - 15:22)
題名情報系資格取得支援の取組み〜学習支援/教育支援のための多面的アプローチ〜
著者*小川 仁士, 佐々木 宣介, 肖 業貴, 宇野 健, 竹本 康彦 (県立広島大学 経営情報学部)
Pagepp. 428 - 429
Keyword資格取得支援, 学習支援, 教育支援, 多面的アプローチ

28-17 (時間: 15:22 - 15:35)
題名手書きノートのハイパー化に関する検討
著者*尾関 孝史 (福山大学工学部), 渡邊 栄治 (甲南大学知能情報学部)
Pagep. 430
Keyword手書きノート, 時間タグ, ハイパーリンク
Abstract手書きノートに時間タグや検索機能を付加したハイパーノートを提案する。このハイパーノートは、ディジタルペン、受信機、ファイルサーバ、表示端末の4つの機器から構成される。手書きノートのハイパー化が実現すれば、文書の記録に留まらず、アイデアを練る道具に発展することが期待できる。

28-18 (時間: 15:35 - 15:48)
題名メカトロニクス教育用教材ロボットの開発
著者*皆尾 登志美 (松江工業高等専門学校専攻科 電子情報システム工学専攻), 久間 英樹 (松江工業高等専門学校 電子制御工学科), 福岡 久雄 (松江工業高等専門学校 情報工学科)
Pagepp. 431 - 432
Keyword教育用ロボット, メカトロニクス


部門: セッション 1301  1. 基礎理論
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:31
部屋: 講義棟 501室 (→地図)
座長: 岸田 悟 (鳥取大学)

1-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名非線形動的光電子素子拡散結合系に生じるカオス中での信号伝搬解析
著者*川嶋 理人 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 433
KeywordSEED, 神経細胞, 情報伝達, カオス, 非線形
Abstract脳内のカオス現象は情報伝達を担っていると考えられている.脳内には10の11乗から12乗もの神経細胞が複雑なネットワークを形成しており,情報伝達メカニズムの解析は非常に困難である.本研究では,動的自己電気光学効果素子(Dynamic Self Electro-Optic Effect Device:D-SEED)を擬似神経細胞と考え,脳内の情報伝達のメカニズムを発見論的にアプローチすることを目標とする.

1-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名直線状三原子クラスターにおける少数原子系の構造解析と水素結合性の評価
著者*石亀 優介 (岡山大学 大学院自然科学研究科 電子情報システム工学専攻 能動デバイス学研究室所属), 奈良 重俊 (岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創生工学専攻)
Pagep. 434
Keyword生体機能, BioStation, 構造解析, タンパク質, 能動
Abstract生体機能においてタンパク質は非常に重要な役割持っている.タンパク質は常温における全体の構造変化と共に機能を発揮することができるため,タンパク質の構造転移の研究を行なうことで,ナノスケールで発熱の極端に少ない素子開発の可能性もある.水素結合を重要としつつも従来型モデルでは構造転移について未解明な部分が多い.我々は従来型モデルでは取り入れられてない電子相関効果を考えたい.その足がかりとして水素原子を含む少数原子系において構造解析ソフトウェアBioStation,及び電子相関効果を取り入れ得る手計算の手法による構造転移の研究に進みたい.

1-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名直線状異種三原子クラスター系の構造解析の考察
著者*浅井 信貴, 石亀 優介 (岡山大学 大学院自然科学研究科 電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創成工学専攻)
Pagep. 435
Keyword水素結合, BIOSTATION, 構造転移
Abstractタンパク質のつくりはわずか20種類のアミノ酸がつながった高分子化合物であり,生命を支えるあらゆる機能を受け持つ.水素結合は常温において,タンパク質の形状や構造を変化させることが知られている.本研究ではタンパク質などの生体高分子における水素結合を含む構造転移に着目し,研究を行う.異なる電気陰性度を持つ水素とリチウムについて簡単なモデルを用いBIOSTATIONで解析した.それにより,ナノスケールで発熱の少ないスイッチング素子の可能性も期待できる.

1-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名RL-非線形GICキャパシタ直列接続単相交流駆動カオス発生回路の最大リャプノフ指数
著者*徳山 貢 (徳山電気技術研究所), 太田垣 博一 (岡山理科大学)
Pagep. 436
KeywordRL-非線形GICキャパシタ, カオス発生回路, 最大リャプノフ指数
Abstractシステムの非線形特性を評価することは,システムの安全設計などできわめて重要である。とくに,特にリャプノフ指数はシステムの振動の特性を評価するために有用である。 本研究では,RL-非線形GICキャパシタを用いた 単相交流駆動カオス発生回路の最大リャプノフ指数についての数値実験結果を報告する。

1-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名パラメーター振動の視点に立った分子振動ダイナミクスの考察― 伸縮モード間相互作用の振動数依存性の検討 ―
著者為重 佑太郎, 久野 智弘, *田吹 祐一, 福島 勝, 石渡 孝, 藤坂 尚登 (広島市立大学)
Pagepp. 437 - 438
Keywordパラメータ振動, 分子振動ダイナミクス
Abstract本研究では、相互作用をもつ2つの伸縮振動モードからなる振動システムの運動が、各々のモードの固有周波数により、どのような影響を受けるかを、数値計算により検討した。2つの伸縮モードを固有振動数ωの調和振動子とし、相互作用項をεxcosωtと仮定し計算した。

1-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名多変量位相型分布を用いたMRSPNの近似解析
著者*藤本 隆太郎, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 439
Keyword多変量位相型分布, 競合, MRSPN, 近似解析
AbstractPN(Petri Net)は,離散事象を効率よくモデル化するためのモデリング言語である. PN はトランジションの発火タイミングによって分類される. 特に,指数発火と一般発火を持つPN はMRSPN (Markov Regenerative SPN)と呼ばれ,解析可能なPNの中で最も広いクラスとなる. MRSPNの過渡解析の代表的な手法である位相型近似は,MRSPNの状態数が大きくなるという欠点を持ち,複数の一般発火が同時に発火可能となる競合状態を持つMRSPNの場合,さらに大きくなる. そこで,競合を持つMRSPNに対して効率のよい近似を行うため, 多変量位相型分布を用いたMRSPN過渡解析を提案する.

1-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名2次ふるい法による因数分解の高速化について
著者*大和 秀彰, 伊藤 浩行, 高藤 大介, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 440 - 441
Keyword2次ふるい法


部門: セッション 1302  16. 計測-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:40 - 11:45
部屋: 講義棟 501室 (→地図)
座長: 古津 年章 (島根大学)

16-1 (時間: 10:40 - 10:53)
題名耐シンチレーション性を有する温室効果ガス濃度測定システムの運用評価
著者*景山 伸一 (福山大学大学院), 周藤 正樹 (マツダ), 香川 直己 (福山大学 工学部)
Pagepp. 442 - 443
Keyword温室効果ガス, ガス計測, レーザ光線, シンチレーション, メタン
Abstract温室効果ガス計測法の一つに、大気中にレーザ光線を伝搬させて測定する開放光路型がある。この方法は、空間中を伝搬したレーザ光のパワがガスの共振吸収現象によって減衰した量からガス濃度を測定する方法である。しかし、大気の揺らぎによって生じる受信光強度揺らぎ(シンチレーションノイズ)によって測定誤差が生じる。我々は、耐受信光強度揺らぎ性を有するガスモニタの開発を行っており、本稿では揺らぎの抑圧性能の評価を行いその後、実際の環境下でメタンガスの測定を行った。

16-2 (時間: 10:53 - 11:06)
題名芝の生育状況の光学的簡易計測箱の試験運用
著者香川 直己 (福山大学/工学部 電子・ロボット工学科), *沖 慎之介 (福山大学/工学部 電子・電気工学科), 田辺 和康 (福山大学/工学部 建築・建設学科)
Pagep. 444
Keyword植生, 光学計測, 芝, 緑化基盤材, 簡易計測
Abstract土木工学の分野において土壌の土砂流出の防止や,景観整備のために芝等の植物が用いられている.荒廃した土地においても植物の育成を可能にする緑化基盤材の研究が行われており,著者の一人(田辺)は産業廃棄物のリサイクルによる緑化基盤材の開発を行っている1).そこで本研究では緑化基盤材の特性や効果を芝の植生状態から評価できる光学的簡易計測システムの開発を目指す. このたび,提案する計測原理を基に光学的計測箱を製作し,室外実環境の芝生地において試験運用を行ったのでその結果を報告する.

16-3 (時間: 11:06 - 11:19)
題名ミリ波帯における銅張誘電体基板の実効導電率測定
著者松田 直也, *表 祐介, 黒木 太司 (呉工業高等専門学校)
Pagep. 445
Keywordマイクロ波, ミリ波, 銅張誘電体基板

16-4 (時間: 11:19 - 11:32)
題名超音波エコーを用いた視覚障害者用歩行支援器の試作
著者*加藤 紀之 (呉工業高等専門学校 専攻科 機械電気工学専攻), 横沼 実雄 (呉工業高等専門学校 電気情報工学分野)
Pagep. 446
Keyword視覚障害者, 歩行支援, 超音波エコー, エコーロケーション
Abstract視覚障害者にはエコーロケーション(自らが発する音の反響を聞き分けることで周囲の状況を判断できる能力)を行うことで常人と変わらず歩行できる者がいるが,実際に行うには相当の経験と訓練を要する。今回エコーロケーションを容易にすることを目指し,超音波エコーを用いた視覚障害者用歩行支援器の試作を行った。 試作した歩行支援器は,発振器から超音波を出力し,エコーを受信器のセンサで受信した後,可聴音に変換して聞き分け,周囲の情報を得る。被験者が試用した結果,完全なエコーロケーション程ではないが,歩行支援を行える可能性が確認できた

16-5 (時間: 11:32 - 11:45)
題名2値化差分画像のドット数判別による電気トリー進展の時間的特性
著者*佐々木 陽平, 横山 正春, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagep. 447
Keywordドット数判別, 2値化差分画像


部門: セッション 1303  16. 計測-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:05
部屋: 講義棟 501室 (→地図)
座長: 香川 直己 (福山大学)

16-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名赤道域ラジオメータと大気レーダを用いた水蒸気の鉛直フラックスの推定
著者*佐藤 玄一 (島根大学院総合理工学研究科電子制御システム工学専攻), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 448
Keyword水蒸気, ラジオメータ, 大気レーダ, 水蒸気輸送
Abstractインドネシア共和国スマトラ島のコトタバンにおいて,積雲対流活動を解明するため, 水蒸気の観測を,高時間分解能ラジオメータによって継続して行っている. 今回は, 短時間での水蒸気の鉛直輸送を解らかにするため, 水蒸気ラジオメータによって得られた水蒸気量のプロファイルと、併設された大型大気レーダによって得られた上空の3次元風速プロファイルを用いることにより、水蒸気フラックスの推定を試みる.

16-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名暗画素法と6Scodeの精度検証
著者*大池 悠市 (島根大学大学院総合理工学研究科), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 449
Keyword暗画素法, 6Scode, 大気補正, MODIS, 汽水域
Abstract多くの汽水域では,洗剤に含まれるリンなどによるプランクトンの大量発生や,上流の河川工事による土砂の流入によって生態系に悪影響を与えている.宍道湖・中海もその例に漏れず国が策定した環境水準を満たしてない状態にある.環境モニタリングは,環境改善への最初のステップと云える. そこで本研究室では,人工衛星Aqua/Terraに搭載されたMODISセンサを用いた宍道湖・中海のリモートセンシングによる濁度分布作成の研究を進めてきた.本研究では,現在使用している暗画素法と呼ばれる大気補正の精度を検証するため、6Scodeと呼ばれる大気モデルシミュレーションによる結果と比較し検討を行う.

16-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名衛星搭載降雨レーダにおけるアダプティブ走査の降雨域判定精度改善方法の検討
著者*北中 佑弥 (島根大学大学院 総合理工学研究科電子制御システム工学専攻), 古津 年章, 下舞 豊志 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 450
KeywordTRMM, PR, 降雨域判定法, アダプティブ走査
Abstract1997年11月に打ち上げられたTRMMにはPRをはじめとする5つの気象観測装置が搭載されていた.PRの走査法は,降雨の有無に関わらず同一の走査法を使う手法で観測されており,降雨観測として考えると無駄が多い.そこで,降雨域に観測を集中したアダプティブ走査が行われてきたが降雨域判定精度の向上が必要とされていた.従来の判定法とPRの標準アルゴリズムの降雨域判定法は異なっている,この方法の違いが降雨域観測精度悪化の原因になっていると考える.そこで,ここではPRの標準アルゴリズムに準拠することで降雨域観測精度向上を試みる.その結果,どの程度,降雨観測精度が変化するかを,PRのデータを使用しシミュレーションを行い,検討する.

16-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名遠隔操作型ロボットを用いた鉱山坑道の解析
著者*高橋 勇作 (松江工業高等専門学校電子情報システム工学科), 久間 英樹 (松江工業高等専門学校), 皆尾 登志美 (松江工業高等専門学校電子情報システム工学科), 福岡 久雄 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 451 - 452
Keyword坑道, 計測, ロボット, 鉱山

16-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名半導体加速度センサを用いた仰角測定精度の向上
著者*橋本 匡史, 厚海 慶太, 佐野 学 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 453 - 454
Keyword半導体加速度センサ, 重力加速度, 移動ロボット
Abstract屋内を移動するロボットが任意の目標位置に向かって移動するとき、目標までの方向や距離情報が必要である。移動ロボット上に搭載したセンサを使って天井に設置したランドマークを捕捉し、その仰角から距離を測定するとき、基準となる床面の傾斜や駆動系の水平の不確かさは測定誤差を生じる原因となる。そこで、重力加速度を基準とした高精度の仰角測定方法を提案する。重力加速度の検知に半導体加速度センサを使用し、実験的に仰角を測定・評価した。また、直交する2軸の加速度値を同時に計測し、それらを組み合わせることにより、仰角の測定精度の向上を図る手法を示す。


部門: セッション 1304  16. 計測-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:20 - 15:25
部屋: 講義棟 501室 (→地図)
座長: 藤原 真 (広島市立大学)

16-11 (時間: 14:20 - 14:33)
題名キネマティックGPSによる動揺中の傾斜角度測定誤差の一因
著者奧田 邦晴, *後藤 敏光, 川崎 潤二, 酒出 昌寿 (水産大学校)
Pagep. 455
KeywordキネマティックGPS, 傾斜角度, 動揺, 傾斜誤差
Abstract小型船の動揺測定のためにキネマティックGPSにおける傾斜角度の測定誤差を解析した。これまでの解析はほとんど静止状態の解析であったので、今回はモーターによってアンテナを取り付けた軸を傾斜させる装置を使って傾斜誤差を解析した。その結果、誤差は傾斜速度が速くなるほど増加した。これは、衛星の組合せが静止時と比較して変化が大きいことが一因と考えられた。

16-12 (時間: 14:33 - 14:46)
題名超音波レーダのための波形分析装置の開発
著者*三代 賢志, 飯塚 育生 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 456
Keyword超音波, ドップラー効果, FPGA, 交通量観測
Abstract交差点における方向別トラフィックを計測する装置の開発を目指している。交差点の四隅それぞれで直進車、左折車、右折車の区別ができれば、それらを照合して方向別の計測が可能であることを示す。そこで、直進、左折、右折の違いをドップラー効果で調べることにした。そのため超音波を照射し、その反射波のドップラーシフト分布を計測する装置を開発した。処理回路はFPGAに実装し、超音波パルスの周期を求めてその分布をRAM上に展開し、パソコンに取り込むシステム構成としている。

16-13 (時間: 14:46 - 14:59)
題名粒子加速器施設周辺の中性子エネルギー分布の評価
著者*曽根 祥太 (福山大学工学部 電子・電気工学科), 井上 翔太 (福山大学工学部 電子・電気工学科), 森廣 拓弥 (福山大学工学部 電子・電気工学科), 占部 逸正 (福山大学工学部 情報工学科)
Pagep. 457
Keyword粒子加速器, 作業環境, 中性子エネルギー分布, スペクトル解析
Abstract加速粒子使用施設内で発生した中性子の遮蔽体壁面の外側の作業エリアにおける中性子エネルギー分布を計算により推定するとともに減速材付き中性子スペクトロメータで測定した結果と比較し、スペクトル解析時の初期条件の与え方について検討した。

16-14 (時間: 14:59 - 15:12)
題名盲学校での理科実験の教具として用いる電流・電圧計の試作と評価
著者*岡田 秀希 (山口大学 工学部)
Pagep. 458
Keyword視覚障害, 理科実験, 教具
Abstract盲学校の理科の授業の現場では,過去に販売されていた古い仕様の視覚障害者用の測定機器が現在も使われているが,主要なメーカーの多くはすでに存在せず,故障して動作しなくなった機器を持つ盲学校の多くで定量的な実験ができない状況が生まれている.実験・観察を児童生徒自身で行うことは自然や物理現象の理解を深めるために重要であることは誰しも認めるところである.本研究では,視覚の代行感覚としての触覚を活用した触読式の電流・電圧計を開発した.視覚障害者にとっての計測器としての使い勝手と,教育現場で用いる教具としての有用性および普及の可能性について評価・検討したので報告する.

16-15 (時間: 15:12 - 15:25)
題名MODISを用いた準リアルタイム汽水域濁度マッピングシステムとその評価
著者*遠藤 譲 (島根大学大学院総合理工学研究科), 下舞 豊志, 古津 年章 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 459
KeywordMODIS, 汽水域, 濁度, 雲判別
Abstract宍道湖・中海は,近年水質が横ばいから悪化傾向にあり,COD(化学的酸素要求量)や窒素・リンなどの含有量が環境基準値を満たしていない.そこで,環境保全のために宍道湖・中海の環境モニタリングが必要と考えられる.これまでの研究において,衛星搭載光学センサMODISを用いて,凖リアルタイムで宍道湖・中海の濁度マップを作成し,Webに公開するというモニタリングシステムを開発してきた.MODISにより得られた反射率は,自動的に幾何補正が行われ,暗画素法による大気補正を行ったのち,濁度に変換される.今回は,このモニタリングシステムの推定精度の検証と,大気補正のための雲判別法について検討を行った.


部門: セッション 1402  20. 計算機工学-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 12:01
部屋: 講義棟 502室 (→地図)
座長: 伊藤 靖朗 (広島大学)

20-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名楕円曲線暗号への応用を目的とした乗算剰余演算回路のFPGA実装と性能評価
著者*冨依 亮宏, 籠谷 裕人, 杉山 裕二 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
Pagepp. 461 - 462
Keyword楕円曲線暗号, FPGA, 乗算剰余, Karatsuba, Montgomery
Abstract近年, 公開鍵暗号方式の代表的な1つである楕円曲線暗号に関する研究が多くされているが, ソフトウェア実装では, 非常に膨大な時間を要してしまう. そのため, 高速性を追求したハードウェア実装の研究もされているが, 回路規模 (コスト) が大きくなってしまい, 携帯電話などの小さなモバイル機器には向き難い. そこで本稿では, 楕円曲線暗号で繰り返し計算される乗算剰余演算に焦点を当て, その回路構成法について考える. 特に, ハードウェア (FPGA) 実装に有望である2方式, Karatsuba法とMontgomery法を対象に, 種々のパラメータで設計し, 性能評価を行うことにより, 高速性と回路規模のトレードオフのための基本データを取得する.

20-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名一般化EM法を用いた並列処理によるHMM学習の高速化
著者*河合 理恵, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 463
KeywordHMM, 一般化EM法, 並列化, マルチコア
AbstractHMM(Hidden Markov Model; 隠れマルコフモデル)は時系列データを解析する統 計モデルの一つである.代表的な学習アルゴリズムに,Baum-Welchアルゴリズム(BW)がある.しかし.計算量が教師データの大きさに比例して増加するため,長い系列データを扱う場合などに膨大な学習時間を要する場合がある. 近年の CPU におけるコア数の増加と OpenMP などのメモリ共有型の並列化ライブラリの整備によって,低コストでの並列化によって計算時間短縮が可能となった.そこで本稿では,HMMの学習アルゴリズムに対して,一般化 EM(Generalized EM; GEM)を適用し共有型並列計算に適したルゴリズムを得る事で,HMM 学習の計算時間の改善を図る.

20-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名DMA転送を最適化するCell B.E.向けプログラム変換手法の提案
著者*原岡 恭太郎, 窪田 昌史, 北村 俊明 (広島市立大学大学院/情報科学研究科)
Pagepp. 464 - 465
KeywordCell, マルチコアプロセッサ, ダブルバッファリング, DMA転送, プログラム変換
Abstract近年, CPU単体性能の限界, 低消費電力化の必要性からマルチコアプロセッサの要求が高まっている. ヘテロジニアスなマルチコアプロセッサであるCell B.E. (以下, Cell)は, 高い並列性により高速演算を実現する. 現在, 多くの最適化手法が提案されているが, そのほとんどはプログラマの手動によるもので, Cell向けソフトウェア開発の際の負担となっている. 本研究では,Cell向けのDMAダブルバッファリングによる最適化に着目し,本最適化を自動的に行うプログラム変換アルゴリズムを提案する.

20-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名Javaを用いたプロセッサシミュレータへのスナップショット機能の実装
著者*竹永 直樹, 渡邊 誠也, 名古屋 彰 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 466 - 467
Keywordプロセッサシミュレータ, スナップショット機能, Java
Abstract我々は高い生産性・拡張性・可搬性に着目し,Java実装のプロセッサシミュレータJavaScalarを開発中である.プロセッサシミュレータの実行において,分散・並列処理環境で計算機資源を効率的に利用するため,シミュレータに処理の中断と再開を可能にするスナップショット機能を実現する方法が挙げられる.本稿では,JavaScalarの命令セットシミュレータへスナップショット機能を実装する手法について報告する.実際に実装してその動作を確認したほか,機能追加による実行時間のオーバヘッドは最大でも6%で十分に許容できる範囲であることを確認した.

20-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名論理設計検証テストプログラム生成ツールの開発と評価方式
著者*元安 優, 山下 純一 (広島市立大学 情報科学研究科), 北村 俊明 (広島市立大学)
Pagepp. 468 - 469
Keywordテストプログラム, 検証
Abstractプロセッサの多機能化や高性能化によって論理設計が複雑になっており, 設計者があらゆる実行状況を設定して論理シミュレーションを行い検証することは不可能であるため,ランダムテストプログラムが利用されている. しかし,その運用は定量化できていないため評価方法について検討を行った. 評価方式はハードウェア内の制御信号に着目する評価方式で,テストプログラムを評価する上での指標になることが分った. 今回開発した2種類のランダムテストで指標を適用したところ,テストの効率向上や検証の運用指標の参考になることが分った. 制御信号の状態数の上限値を求めることが困難で,正確な値とは言えない.

20-6 (時間: 11:35 - 11:48)
題名共存型GAを用いた短時間労働者勤務表作成の一手法
著者*田中 直文, 安藤 正貴 (鳥取大学 工学部電気電子工学科), 河野 光 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 大木 誠 (鳥取大学 工学部電気電子工学科)
Pagep. 470
Keyword共存型GA, スケジューリング問題, 短時間労働者勤務表, 最適化問題
Abstractホームセンターなどでは、アルバイトやパートタイマーと呼ばれる短時間労働者が勤務する。このような事業所では、人によって異なる希望勤務時間帯、異なる熟練職種などを考慮して、異なる業務を労働者に割り当てるための勤務表が必要である。このような勤務表は現在、人の手によって作成されており、多大な労力を要する。 我々は短時間労働者勤務表をある程度自動的に作成するために共存型遺伝的アルゴリズム適用する手法を検討している。本研究では、当該月直前に提出された希望勤務表に基づいて、レジやサッカー、資材などの配置に関する最適化と休憩時間帯に関する最適化を同時に行う手法を検討する。

20-7 (時間: 11:48 - 12:01)
題名異種命令セット同時実行プロセッサの設計と評価
著者*塩田 耕太朗, 北村 俊明 (広島市立大学 情報科学研究科)
Pagepp. 471 - 472
KeywordVLIW方式, 異種命令セットSMT, 組込みプロセッサ
Abstract近年,組み込み機器向けプロセッサは高性能化と低消費電力の両立を要求されている. VLIW プロセッサはメディア処理で高い性能を得ることができ,低消費電力である.一方制御処理の実行効率は汎用プロセッサに劣る. そこで,我々はVLIWプロセッサの空いている演算器で汎用プロセッサ命令を実行する異種命令セットSMTプロセッサOROCHIを提案した. 本論文では,設計したOROCHIプロセッサのASICを用いて電力当たりの性能からマルチコアプロセッサと比較した性能及び,SMT実行時の性能低下を求めた. 今回の実装ではソフトウェア割り込みが頻発するワークロードで,もう一方のスレッドの性能とSMT実行した際の電力効率が悪化しやすいということが判った.


部門: セッション 1403  20. 計算機工学-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 502室 (→地図)
座長: 谷川 一哉 (広島市立大学)

20-8 (時間: 13:00 - 13:13)
題名量指定子を実現可能なパターン非依存型の正規表現マッチング専用ハードウェア
著者*若葉 陽一, 若林 真一, 永山 忍 (広島市立大学大学院情報科学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 473 - 474
Keywordストリングマッチング, 正規表現, 量指定子, FPGA
Abstract本稿では,正規表現ストリングマッチング専用ハードウェアに拡張をおこない,量指定子演算が扱えるハードウェアアルゴリズムを提案する. 提案ハードウェアは1文字単位のマッチングを行う比較セルが1次元配列状に相互接続されたシストリックアルゴリズムとして実現している. 提案ハードウェアで実現が可能になった量指定子は,文字の繰り返しを表現する演算子であり,同じ文字の連続を一つの演算子で表現できる. 従来のハードウェアでは量指定子のパターンに対して繰り返し回数分の比較セルが必要であったが,提案ハードウェアでは1つの比較セルだけでマッチングを行えるため,より多くのパターンを実現することが可能となった.

20-9 (時間: 13:13 - 13:26)
題名データベース検索システムにおけるハードウェアアクセラレータの評価
著者*金子 啓太, 坂下 聡太, 北村 俊明 (広島市立大学大学院/情報科学研究科)
Pagepp. 475 - 476
KeywordXML検索システム, SIGMA検索, 文字列検索アクセラレータ, ソフトウェア・シミュレータ, XMark
Abstract本論文では、XML文書に対する検索システムの高速化を検討する。本システムは、クエリーを汎用プロセッサ上のソフトウェアで文字列検索処理に分解し、その結果を元にクエリーの結果を生成するものである。ここで、この文字列検索処理が全処理の大部分を占めることからアクセラレータを導入することで、高速化することを考えた。この評価のため、クロックアキュレートなソフトウェアシミュレータを開発し、検索性能の向上を調査した。評価のワークロードとして、XMarkを用い、アクセラレータにデータベースのバッファを2本、ステートデータを格納するキャッシュ容量を128状態持つことでアクセラレータ8個までは検索時間は短縮されたが、これ以上の増加は、メモリアクセス競合のため性能向上は見込めないことが判明した。

20-10 (時間: 13:26 - 13:39)
題名動画像を対象とした再構成型幾何学変換器の設計
著者*大坪 浩次, 横川 智教, 佐藤 洋一郎, 早瀬 道芳 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科)
Pagep. 477
Keyword幾何学変換, 再構成, FPGA
Abstract幾何学変換は,画像処理分野において広く活用されているが,動画像の撮影時などにはより高速な変換が必要となる. 当研究室では,変換処理の高速化を行うため,区間分割と多項式近似を併用して除算を排除した上で,漸化式表現することにより,加算のみで変換式を表現する手法を開発した.本研究では,導出した漸化式の演算の手順を整理した上で,幾何学変換における代表的な変換であるアフィン変換,擬似アフィン変換,2次等角変換,2次射影変換を対象に,再構成型幾何学変換器を設計する.

20-11 (時間: 13:39 - 13:52)
題名透視化機能を持つ高速マルチウィンドウシステムの高解像度化-ハードウェアの実装-
著者*兒玉 吉隆, 横川 智教, 佐藤 洋一郎, 早瀬 道芳 (岡山県立大学大学院/情報系工学研究科)
Pagep. 478
Keywordマルチウィンドウ, 透視化, パイプライン
Abstract当研究室では,描画時合成方式と表示時合成方式とを併用した合成方式に基づく,VGAまでの規格を対象にした透視化機能を持つ高速マルチウィンドウシステムの開発を行ってきた.本研究では,実用化を指向してSXGA+までを対象として,高解像度化のための演算回路の高速化及びメモリ構成について検討し,ハードウェアの実装を行う.

20-12 (時間: 13:52 - 14:05)
題名FPGAを用いた高速なRSA暗号回路の実装
著者*重本 耕司, 川上 賢介, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 479 - 480
KeywordRSA, FPGA, 中国人剰余定理
AbstractRSA暗号とは通信等の分野において広く使われている代表的な公開鍵暗号で, べき乗剰余演算を用いて暗号化・復号化を行う. 本研究では, 書き換え可能なハードウェアデバイスであるFPGA上に, べき乗剰余演算の高速化手法であるモンゴメリ乗算, 冗長表現, FPGAの2ポートブロックRAMを用いたテーブル参照, 中国人剰余定理を利用したビット長の短縮などのテクニックを組み合わせた効率良いRSA暗号回路を実装した.

20-13 (時間: 14:05 - 14:18)
題名Parallel Sampling Sorting on the Multicore Processors
著者*満 都呼, 伊藤 靖朗, 中野 浩嗣 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 481 - 482
KeywordParallel algorithm, Sorting, Multicore processors, Algorithm complexity
AbstractThe main contribution of this paper is to present a parallel sorting algorithm for multicore processors. We have implemented our parallel sorting algorithm in a Linux server with two quad-core processors (i.e. eight processor cores) and evaluate the performance. The experimental results show that our parallel sorting algorithm is 6.87 times faster than sequential sorting. Since the speed up factor cannot be more than 8 if we use 8 cores, our algorithm is close to optimal.

20-14 (時間: 14:18 - 14:31)
題名並列凸包計算アルゴリズムのマルチコアプロセッサ上での評価
著者*中河 雅弥, 伊藤 靖朗, 中野 浩嗣 (広島大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 483 - 484
Keyword並列処理, 凸包演算, マルチコアプロセッサ


部門: セッション 1404  20. 計算機工学-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 502室 (→地図)
座長: 永山 忍 (広島市立大学)

20-15 (時間: 14:40 - 14:53)
題名FPGAに特化した高速なパイプライン化RSA暗号回路の実装
著者*川上 賢介, 重本 耕司, 中野 浩嗣 (広島大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 485 - 486
KeywordFPGA, RSA, モンゴメリ乗算
AbstractFPGAは再構成可能なハードウェア素子であり,ハードウェア記述言語によって記述した回路データをダウンロードすることで,容易に回路の書き換えを行うことができる.本研究では,RSA暗号で用いられるべき乗剰余演算回路をFPGAに実装した.本手法のアルゴリズムはXilinx Virtex-5ファミリFPGAをターゲットとし,組み込みの信号処理エレメントであるDSP48Eと組み込みのメモリであるブロックRAMを効率的に用いる.本研究のアルゴリズムでは1024bitのべき乗剰余演算を1.96[Mbit/s]で実行することが可能であり,従来の研究と比べ優れた結果を得られた.

20-16 (時間: 14:53 - 15:06)
題名CG法計算用再構成プロセッサHP-DSFPに用いる演算ユニットの構成検討
著者*川本 智之, 伴 大雅, 吉岡 佑記, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 487 - 488
Keyword再構成型プロセッサ, 高精度演算
Abstract近年, 計算機を用いた大規模計算が可能となり, 中でも大規模な疎行列の計算にはCG法を基本とした反復解法がよく利用されている. ただし, 演算精度が低いと, 丸め誤差の影響を受けて収束するまでの反復回数が増えてしまいリアルタイム性の求められる分野での利用が難しくなる. そこで, CG法を短時間で処理するための専用プロセッサとしてDigit Serial演算を用いて, 高精度演算を小面積で実現できるリコンフィギャラブルプロセッサであるDS-HIEアーキテクチャに基づくHP-DSFPの構成検討を行った.

20-17 (時間: 15:06 - 15:19)
題名高精度浮動小数点演算用リコンフィギャラブルアクセラレータに用いる 三角関数の実装手法に関する検討
著者*吉岡 佑記, 川本 智之, 伴 大雅, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 489 - 490
Keyword再構成型プロセッサ, 高精度計算
Abstract近年,流体解析計算や素粒子反応計算で用いられるCG法や,ループ積分など科学技術計算の分野において高精度な演算が必要となるケースが増加している.そこで我々は従来のパラレル浮動小数点演算器より面積が小さく配線量も少ないディジットシリアル浮動小数点演算器を用いたDS-HIEアーキテクチャに基づく8倍精度浮動小数点演算用リコンフィギャラブルアクセラレータであるHP-DSFPの開発を行っている. 本稿ではHP-DSFPに適した三角関数の実装手法の検討を行い,計算精度とHP-DSFP上での実行サイクル数において評価を行った.

20-18 (時間: 15:19 - 15:32)
題名再構成によるデータ転送オーバーヘッドを削減した再構成型プロセッサDS-HIEの性能評価
著者*梅田 賢一, 西永 康弘, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 491 - 492
Keyword再構成型プロセッサ, DS-HIE, データ転送オーバーヘッド, 性能評価
Abstract再構成型プロセッサにおいて連続した処理を複数の再構成情報に分割した場合,分割した処理間でデータ転送が必要となる.これにより,メモリへのデータの退避/復帰によるオーバヘッドが発生し,性能低下に繋がる.そこで,本研究室では,再構成部に多くの演算器を搭載でき,かつ,面積が増大しない手段として演算器にビットシリアル演算器を用いた再構成型プロセッサDS-HIEを開発している.本稿では,同じ面積の再構成型プロセッサDS-HIEにおいて演算器にビットシリアル演算を用いることで,従来のビットパラレル演算を用いた場合と比較して,性能向上を達成でき,かつ,再構成によるデータ転送オーバヘッドを削減可能かを評価する.

20-19 (時間: 15:32 - 15:45)
題名リコンフィギャラブルシステムRC-SYS1における2次元DCTを用いたシステム性能評価
著者*徳永 和也, 児島 彰, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 493 - 494
Keywordリコンフィギャラブルシステム, 2次元DCT, OS, FPGA
Abstract本研究室では, FPGAを複数管理しアプリケーション実行に利用可能なリコンフィギャラブルシステムと,システムに搭載するOS機能(RC-OS)や専用APIライブラリの開発を行っている.本稿では,作成したRC-OS機能をプロトタイプハードウェアである``RC-SYS1"上で動作させ,2次元DCT変換アプリケーション実行時間におけるRC-OSの影響を評価した.その結果,RC-OSの影響はアプリケーション実行時間が数分を超える場合,全処理時間の5%程度に収まる事がわかった.またRC-SYS1に関してRC-SYS1のPC-FPGA間バスがボトルネックとなっており,それを463.6MB/s以上のものに変更する事で4つのFPGAを最も効率よく利用でき,50MHzという低周波数でPCによる処理時間を20%上回るという試算が得られた.

20-20 (時間: 15:45 - 15:58)
題名数独ソルバーのハードウェア化による高速化
著者*中村 政智, 梶山 恭弘, 島本 浩司, 玉置 貴俊 (広島市立大学 情報科学部 情報工学科), 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 495 - 496
Keyword数独, ハードウェア化, バックトラック
Abstract従来のCPU上のプログラムでは,ソフトウェアの高速化には限界があり,劇的な高速化を望むことは難しい. そこで,ソフトウェアのアルゴリズムを直接ハードウェアにインプリメントする事によって,CPU上で動作させる上での制約をなくすことで,さらなる高速化を実現する方法が研究されている. そこで本稿では,ペンシルパズルの一種である数独を題材として取り上げ,バックトラックを行うプログラムをCPUを介在させることなく,直接ハードウェアにインプリメントすることを試みた. その結果,バックトラックの回数を減らすために,値の確定を行う部分を改良することによって,さらなる高速化が期待できることが分かった.

20-21 (時間: 15:58 - 16:11)
題名FPGAを用いた共役勾配法の高速化の検討
著者*白石 雄, 伴 大雅, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 497 - 498
KeywordDS, FPGA, CG法, 高速化, 共役勾配法
Abstract本研究では開発した演算器を用いた高精度演算による役勾配法(CG法)の高速化について検討を行う. 実際にHWによる処理の高速化を考える際,HWでの処理時間とは別にデータの転送時間について考慮しなければならない. その結果,転送時間が増加し,演算器の稼働率を低下させ,想定したものより処理に時間がかかるといった問題がある. 特に今回対象としているCG法は行列の次元数が上がる毎に扱うデータ量が増加するため次元数が高くなればデータの転送時間がネックになってしまう. そこで次元数1000の場合について,必要なデータ量,転送速度,演算器の構成を検討した上でソフトウェアのみで処理した場合と比較し,高速化が行える構成を明らかにする.


部門: セッション 1501  13. 電子回路-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:05
部屋: 講義棟 504室 (→地図)
座長: 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校)

13-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名再構成デバイスMPLDにおける基本構成ユニットの構成手法の検討
著者*淺枝 昌則, 戸口 博昭, 谷川 一哉, 弘中 哲夫 (広島市立大学 大学院情報科学研究科), 佐藤 正幸, 石黒 隆 (太陽誘電株式会社)
Pagepp. 499 - 500
KeywordMLUT, 再構成デバイス, MPLD
Abstract本研究室では論理領域と配線領域が自由に変更可能で柔軟性のある,MPLDの研究開発を行っている.MPLDはMLUTを基本構成要素として導入し, その配置と配線を工夫することでFPGAとほぼ同等な機能を実現する. MLUTは論理回路動作用の入出力線を増加させることでMLUTの論理回路としての能力を向上させることが可能である. しかし,AD対数を増加させることによって面積が増大し,動作速度が低下する. このMLUTの動作速度の低下はMPLDの動作速度の低下に繋がる. 本稿では,MLUTの動作速度の低下を抑えるために,メモリセルブロックを複数のブロックに分割するブロック分割化手法を提案し,比較と評価を行いブロック分割化手法の有効性を示す.

13-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名MOSFETしきい値電圧ばらつきを表わすパラメータの抽出
著者*嶧田 尚弥, 寺田 和夫, 辻 勝弘 (広島市立大学院情報科学研究科), 角村 貴昭, 西田 彰男 (衄焼蛎寮菽宍蚕僖謄ノロジーズ)
Pagep. 501
KeywordMOSFET
Abstractペルグロムのモデル式で、MOSFETしきい値電圧ばらつきのシステマティック成分とランダム成分を表すパラメータを抽出した。大量のMOSFETを集積したDMA(Device Matrix Array)を測定して得られた電流電圧特性からしきい値電圧を抽出し、その平均化によってシステマティック成分を、分散とチャネル面積の-1/2乗の関係からランダム成分をそれぞれ抽出した。N、Pチャネルの比較から、システマティック成分は主に酸化膜厚の面内分布が原因らしいことが、ランダム成分は実質的に、Nチャネルの方がPチャネルより大きいことが、それぞれわかった。

13-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名MOSFETを用いた多端子対ジャイレータの構成
著者*宮川 慎也, 田中 裕典, 沖根 光夫 (広島工業大学)
Pagep. 502
KeywordMOSFET, ジャイレータ
AbstractLCシミュレーション法はLCフィルタの低感度性を受け継ぐことから優れた構成法であり,その中の一つにジャイレータを用いる方法がある.本研究では少数のMOSFETを使用して多端子対ジャイレータを構成する方法を提案し,その応用例としてLC低域フィルタを模擬している.また,DC電流源の値を変化させて可変フィルタ特性を得ている.

13-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名OTAを用いた基本回路ブロックの構成
著者*片山 健一, 佐伯 昌俊, 浜崎 裕也, 浜 聖也, 沖根 光夫 (広島工業大学)
Pagep. 503
KeywordOTA, Biquad
Abstract能動素子の一つであるOTAはその特性が外部から容易に調整できることから有用な回路であり様々な回路構成が提案されている.しかし,その応用についてはさほど示されておらず,本研究ではフィルタの構成に必要な基本回路ブロックとBiquad回路への応用について示している.

13-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名多数の比較器を用いた可変長復号方法に関する研究
著者*三宅 崇, 小椋 清孝, 森下 賢幸, 佐々木 伸夫 (岡山県立大学 情報工学部)
Pagep. 504
Keyword可変長符号, ハフマン符号, 比較器
Abstract現在,動画・音声のディジタル圧縮技術の研究が盛んに行われている.その中でも,可変長符号・復号処理は広く用いられている重要な圧縮技術の1つである. 本研究室で開発中の処理回路は,短い符号を多く持つ符号表においては並列比較,次符号の投機的比較により高速復号が可能である.一方,長い符号を多く持つ符号表では,複数の比較器の入力をそれぞれ比較器のビット長分シフトさせて複数の比較器を見かけ上繋げた構成を取ることで,符号を比較する.この場合,1クロックに比較出来る符号数が少なくなるため比較効率は悪化する.本研究では,開発中の処理回路と同様に多数の比較器を用いる構成で,長い符号の高速復号を行う手法の提案を行う.


部門: セッション 1502  13. 電子回路-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:20 - 11:25
部屋: 講義棟 504室 (→地図)
座長: 寺田 和夫 (広島市立大学)

13-6 (時間: 10:20 - 10:33)
題名生体の視覚系に基づく動き検出回路を搭載したロボットの構築
著者*近藤 康之, 保田 泰輝, 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagepp. 505 - 506
Keywordアナログ回路, ディジタル回路, 視覚, 動き検出, ビジョンチップ
Abstract生体の視覚システムは、動き検出などの画像処理を実時間で容易に行っている。それは、生体の脳が階層的な構造を持ち、情報を並列に処理しているからである。近年、生体の視覚系に基づいた動き情報を生成する回路が考案されている。このような回路をロボットなどに用いて、検証することは必要不可欠である。本研究では、生体の視覚系に基づく動き検出回路をロボットに搭載し、回路からの動き信号を使って、ロボットを制御することを目的とした。そのために、まず動き検出回路を作製して、その動作を検証した。次に、動き検出回路をロボットに搭載し、良好に動作することを確認した。

13-7 (時間: 10:33 - 10:46)
題名OTAと接地キャパシタによる高次フィルタ回路の一合成法
著者*柳楽 和志, 築谷 隆雄, 恒次 秀起 (松江工業高等専門学校), 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校)
Pagep. 507
KeywordOTA, 状態変数フィルタ, 能動C
Abstract本報告は,OTAと接地キャパシタによる一般的な伝達関数の実現回路について検討している.状態変数フィルタをプロトタイプとした電流モ−ド基本回路に基づき,電流モ−ド回路および電圧モ−ド回路を構成している.本回路は,入出力端子の選択により種々の回路特性を実現でき,その特性もバイアス電流により電子的にチュ−ニングすることができる.

13-8 (時間: 10:46 - 10:59)
題名CCCIIと接地キャパシタによる高次電流モ−ドフィルタ回路の合成
著者*長妻 優治, 築谷 隆雄, 恒次 秀起 (松江工業高等専門学校), 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校)
Pagep. 508
KeywordCCCII, 状態変数フィルタ, 能動C
Abstract本稿では,CCCIIを用いた高次電流モ−ドフィルタ回路について検討している.本回路は,状態変数フィルタをプロトタイプとし,CCCIIと接地キャパシタにより構成されている.そして,電流出力の選択により種々のフィルタ特性が実現でき,その特性もCCCIIのバイアス電流により電子的にチュ−ニングできる.

13-9 (時間: 10:59 - 11:12)
題名OTA-Cによるマルチモ−ドバイカッド回路の合成
著者*荒木 総一郎, 築谷 隆雄, 恒次 秀起 (松江工業高等専門学校), 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校)
Pagep. 509
KeywordOTA, バイカッド, 能動C
Abstract本稿では,OTAと接地キャパシタによるマルチモ−ドのバイカッド回路について検討している.電流モ−ド基本回路をもとに,各種モ−ドのバイカッド回路の構成法を示している.本回路は,入出力電流の選択により低域通過,帯域通過,高域通過,帯域除去,全域通過特性を実現することができる.また,回路パラメ−タの値も,バイアス電流により直交的にチュ−ニングできる.

13-10 (時間: 11:12 - 11:25)
題名単電子リングオシレーターの結合による位相雑音の低減
著者*草香 和裕, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊, 生岩 量久 (広島市立大学)
Pagepp. 510 - 511
Keyword単電子デバイス, リングオシレーター, 相互結合, 位相雑音
Abstract単電子(SET:Single Electron Tunneling)デバイスにおける電子のトンネリング現象は確率的であるため,リングオシレーターを構成するインバーターを単電子デバイスで構成した場合,その発信は大きな位相雑音が含まれる.本稿は簡単化したリングオシレーターのモデルを用いて位相雑音を解析し,結合が位相雑音低減に有効であることを示す.


部門: セッション 1503  4. 電気機器・電気応用-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 講義棟 504室 (→地図)
座長: 高橋 則雄 (岡山大学)

4-1 (時間: 13:00 - 13:13)
題名接触帯電型静電農薬散布における付着量に対するノズル電圧と散布距離の影響調査
著者*道原 翔太 (鳥取大学大学院工学研究科), 西村 亮, 西守 克己, 石原 永伯 (鳥取大学)
Pagep. 512
Keyword静電農薬散布, 接触型
Abstract農薬を散布する際,ノズルから噴射された農薬は全てターゲットである樹木・農作物に付着するわけではない.そこで,静電気を利用し作物に農薬を付着させる静電農薬散布が挙げられる.静電農薬散布は散布する農薬微粒子を人工的に帯電させ,その帯電した粒子が静電気力により目的の作物に付着するというものである.農薬微粒子の帯電量が増加した場合,微粒子にかかる静電気力も上昇する.その結果農薬の作物への付着率は向上する.そこで,本研究では金属製のダミーツリー(樹木を模擬したもの)に,様々な波形を用いて散布実験することにより効率の良い帯電方法を検討することで農薬微粒子の農作物・樹木への付着率向上を図る.

4-2 (時間: 13:13 - 13:26)
題名変動速度入力時の二相誘導電動機の制振トルク特性
著者*小川 大介, 荻原 弘之, 岡田 昌丈 (足利工業大学)
Pagepp. 513 - 514
Keyword誘導電動機, 制振トルク, 変動速度駆動, トルク算定式
Abstract直流励磁した二相誘導電動機の正弦波状振動に対する制振トルク特性に関しては、すでに明らかにされている。しかし、回転に振動が重畳する変動速度駆動時の振動成分に対する制振トルクに関しては、ほとんど検討されておらず不明である。 ここでは、二相誘導電動機の変動速度駆動時の振動成分に対する制振トルクを検討し、変動速度駆動時二相誘導電動機の制振トルク特性を明らかにする。

4-3 (時間: 13:26 - 13:39)
題名集中巻励磁方式による小型リニア誘導モータの特性解析
著者*小西 隆太, 佐藤 毅, 脇坂 和也, 安藤 詔生 (福山大学 工学部)
Pagep. 515
Keywordリニアモータ, 磁界解析, 励磁方式
Abstract厚さ0.5(mm)のEコアを積層した励磁鉄心と薄いアルミ平板による小型の片側式三相リニア誘導モータを作成、短節集中巻コイルの配置を変えた励磁を行った。励磁コイルの配置を変えた励磁方式の変化に対する推進力の変化を調べる。

4-4 (時間: 13:39 - 13:52)
題名PICによるパルス発生装置の構築
著者*坂野 一成, 横山 正春, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校/電気工学科), 村上 義信, 長尾 雅行 (豊橋技術科学大学)
Pagep. 516
KeywordPIC, パルス

4-5 (時間: 13:52 - 14:05)
題名アダプティブ二次元有限要素磁界解析のための磁束線を用いた一手法の提案(2)
著者*佐々木 雄太 (広島工業大学大学院工学系研究科情報システム科学専攻), 山下 英生 (広島工業大学情報学部知的情報システム学科)
Pagep. 517
Keyword磁界解析, 有限要素法, アダプティブ法
Abstract有限要素法は、場の数値解析手法として電磁界解析をはじめ広く工学分野で利用されている。しかし、解析場を有限要素に分割する際に、解析者の経験により解析精度が影響を受ける。この問題を解決するためにアダプティブ法に関する研究が進められている。昨年、我々は磁束線を用いたアダプティブ法を提案し、その有用性を示した。今回、アダプティブ分割の収束性を改善するために、アダプティブ解析の回数の増加とともに磁束線数を増加させる方法について検討した。また、解析結果の誤差評価についても検討を行った。

4-6 (時間: 14:05 - 14:18)
題名クラスタリングとマスキングを用いたGAによる電力平準化システムの最適化
著者*伊藤 純平, 舩曳 繁之, 山本 真義 (島根大学)
Pagepp. 518 - 519
KeywordGA, SimE, クラスタリング, マスキング
Abstract本研究では,これまで,超電導エネルギ−貯蔵装置(Superconducting Magnetic Energy Storage ; SMES)を用いた電力平準化システム(Electric Power Leveling Systems; EPLS)を最適化する新しい手法を提案した。それは,シミュレーティド・エボリューション(Simulated Evolution; SimE)と遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithms; GA)を組み合わせたハイブリッドアルゴリズムであり,両手法の利点を活かし,最適解を探索する手法である。 本報告では,GAを改良した新しいアルゴリズムを提案する。それは,クラスタリングとマスキングを用いたGAであり,GA本来の局所探索能力を一層向上させた手法である。


部門: セッション 1504  4. 電気機器・電気応用-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 14:30 - 16:01
部屋: 講義棟 504室 (→地図)
座長: 山下 英生 (広島工業大学)

4-7 (時間: 14:30 - 14:43)
題名磁性材料の高温での磁気特性の測定―温度上昇法の検討―
著者*森下 真行, 宮城 大輔, 中野 正典, 高橋 則雄 (岡山大学工学部)
Pagepp. 520 - 521
Keyword磁性材料, 磁気特性, 高温
Abstract自動車用モータや,ビレットヒータのような使用温度が高い機器の磁気特性や運転特性を検討する際,室温での磁気特性を用いて解析していては,一般に実際の現象とはかけ離れた結果しか得られない(1)(2).そこで本研究室では,リング試料を用いて鉄心材料のキュリー温度(770℃)までの磁気特性の測定を行っている.しかるに,種々の温度下での測定を一度に行おうとすると,一週間程度連続して測定することになり,現実的ではない.そこで,ある程度まで測定したら温度を下げて,後ほど昇温して測定を行うことが考えられる.そこで今回,T1℃まで昇温して測定を行った後,温度を下げ,後日T1℃まで昇温し,さらにT2℃(T2>T1)まで昇温して測定をするという方法を用いた場合の結果に,差異があるかどうかの検討を行ったので報告する.

4-8 (時間: 14:43 - 14:56)
題名磁気特性の温度依存性を考慮した誘導加熱装置の特性解析-磁気特性の温度依存性の影響-
著者*鍵本 博之, 高橋 則雄, 宮城 大輔 (岡山大学工学部), 内田 直喜, 川中 啓二 (三井造船)
Pagepp. 522 - 523
Keyword誘導加熱, 有限要素法, 電磁場-温度場連成解析
Abstractビレットヒータなどの誘導加熱装置では,炭素鋼のキュリー温度(760℃)近傍で透磁率が急変するため,加熱特性を精度良く求めるためには,磁気特性の温度依存性を考慮した解析を行う必要がある(1),(2). 今回,B-Hカーブの温度依存性を考慮した場合と考慮しなかった場合の解析を行い,実測値と比較したので報告する.

4-9 (時間: 14:56 - 15:09)
題名高温超電導コイルにおける不可逆的な常電導転移特性を考慮したクエンチ検出方法の提案
著者*三澤 良太, 朱 鎮弘, 佐野 勇人, 門田 貴昌, 金 錫範, 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学工学部)
Pagep. 524
Keyword高温超電導コイル, クエンチ検出, 常電導転移特性, 熱暴走, リカバリ
Abstract近年の超電導技術の進歩に伴い、高温超電導コイルの熱的安定性は低温超電導コイルと比較して格段に向上された。しかし、高温超電導コイルは大きな熱容量と温度マージンを有しているものの、コイル内に局所的なホットスポットが生じた場合、常電導転移後に超電導状態へ復帰するなど低温超電導コイルには無い複雑な転移特性が見られる。従って、高温超電導コイルにおいては、早期・正確なクエンチの検出が困難である。そこで、本研究では、このような複雑な常電導転移特性を伴うクエンチに対して、不可逆的な常電導転移特性を考慮した新しいクエンチ検出方法を提案し、有効電力法と併用しながら比較・検討を行った。

4-10 (時間: 15:09 - 15:22)
題名リング型高温超電導バルク体を用いた小型NMR高磁界発生用マグネットの設計に関する基礎研究
著者*鹿島 宏輔, 今井 諒, 高野 力, 金 錫範 (岡山大学工学部)
Pagep. 525
KeywordNMR, 超電導バルク体, 捕捉磁場
Abstract近年,核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance : NMR)分光法は,タンパク質の機能・構造解析に有効なツールとして注目され,装置の性能向上が進められている.現在,装置の高性能化が進められる一方で装置の大型化,高コスト化により個人が手軽に使用できる装置とは言えないのが現状である.そこで,研究室単位や個人が導入出来ることを目的としたNMR装置のコンパクト化,低コスト化を目指した研究を行っており,高温超電導バルク体を用いる新しい概念のNMR装置である.そして、基礎研究としてリング型の高温超電導バルク体を複数個積層させることにより発生磁場の高強度化と均一化について検討した[1].しかし,積層構造にすると、バルク体の側面の遮へい電流によりシムコイルなどによる直接的な磁場補正が行えないためNMR装置の解析に必要な磁場の空間均一度が達成できない.そこで,バルク体を積層する際に、バルク体の間に間隔を設けることによりシムコイルなどによる直接的な磁場補正ができると考え,バルク体の積層間隔の最適化について実験的に検討を行ったのでその結果について報告する.

4-11 (時間: 15:22 - 15:35)
題名医療用磁性ワイヤの検出・位置制御技術に関する研究
著者*畑 亮輔, 下村 哲也, 石川 雅友, 金 錫範 (岡山大学工学部), 廿日手 好, 田中 三郎 (豊橋技術科学大学エコロジー工学系)
Pagep. 526
Keyword磁性ワイヤ, MRセンサ, SQUID, 位置検出
Abstract近年の高齢者の上昇に伴い,高齢者に多いとされる脳疾 患患者数の増大が懸念されている.また,スノーボードなど のスポーツや交通事故によって,脊椎損傷の患者数も毎年 5000 人以上の割合で増加しており,脳神経や脊髄といった 中枢神経系に対する治療法が必要とされている.今日の研 究で脳細胞が再生できることが明らかになった.そこで,脳 細胞を体外で培養し,移植することにより中枢神経系の治療 法を確立することが行われている.しかし,移植により病状 が改善した例はまだない.さらに,移植による拒絶反応など の問題も多いので,体外で培養した脳細胞を移植すること は難しい現状にある.そこで,神経細胞がもつ自己再生能 力を利用する手段が試されている.具体的には,磁性ワイヤ に神経進展因子や神経反発因子,あるいはこれらの因子の 機能を阻害する抗体や薬物を表面処理し,磁場を用いて移 動・整列させた後,その磁性ワイヤを道標として神経を誘導, 標的神経細胞との間で神経回路の回復を目指すという方法 である.研究内容としては,磁性ワイヤを目的の位置に正し く配置する位置制御を行うための電磁場解析と,脳内の微 細磁性ワイヤの位置を正確に検出するための位置検出とが ある.本研究では,後者の基礎研究として,磁性ワイヤの位 置を検出するための2 種類の検出器(MRセンサ,SQUID) を用いた実験を行ったので,その実験結果について報告す る.

4-12 (時間: 15:35 - 15:48)
題名磁気クロマトグラフィー法による微細粒子分離現象に関する検討(その2)
著者*藤倉 一哉 (岡山大学工学部電気電子工学科), 片岡 克仁, 岩本 竜一, 金 錫範 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagep. 527
Keyword磁気クロマトグラフィー, 分離特性
Abstract現在,磁気分離法の一つとして超電導マグネットを利用した高勾配磁気分離法が用いられているものの,微粒子やイオンなどに関しては分離が難しいとされている.一方,化学分野で利用されている液体クロマトグラフィー法の応用技術の一つとして超電導マグネットを利用した磁気クロマトグラフィー(MC:Magnetic Chromatography) 法が微粒子やイオン分離に有効であるという研究結果が報告されている. そのため,我々はMC法による微粒子およびイオン分離を目的とした基礎研究として,流体力学と電磁気学に基づいた数値解析用プログラムおよび分離装置の開発を行っている.本研究では,磁性微粒子およびイオンの分離特性について実験的に検討を行い,排出特性における磁場依存性および移動相粘性依存性に関する最適分離条件の検討を行ったので,その結果について報告する.

4-13 (時間: 15:48 - 16:01)
題名電磁石を用いた直流磁気特性の測定−2素子ホールプローブを用いる方法の検討−
著者*井上 郁也, 宮城 大輔, 中野 正典, 高橋 則雄 (岡山大学工学部)
Pagep. 528
Keyword電磁石, 2素子ホールプローブ, 低周波, 反磁界
Abstract低周波励磁が可能で試料形状の自由度の高い電磁石を用いて測定を行っているが,試料を電磁石にはさむため,反磁界の影響を受け,磁界の強さの測定の際に誤差が生じやすいという問題がある(1).今回,2素子ホールプローブを用いて測定を行う方法の検討を行ったので報告する.


部門: セッション 1602  24. ファジィ・AI・GA-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 11:35
部屋: 講義棟 601室 (→地図)
座長: 杉井 学 (山口大学)

24-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名2次割当問題に対するk-opt局所探索法の有効性
著者*北田 雅享 (岡山理科大学大学院 工学研究科), 片山 謙吾, 南原 英生, 成久 洋之 (岡山理科大学工学部情報工学科)
Pagep. 529
Keyword組合せ最適化, 2次割当問題, k-opt局所探索法
Abstract2次割当問題(Quadratic Assignment Problem,QAP)は,NP困難な組合せ最適化問題として知られている.本研究では,QAPに対してk-opt局所探索法(k-opt Local Search,KLS)を提案し,代表的なメタ戦略の一つである反復局所探索法(Iterated Local Search, ILS)の枠組みに導入する.そして,KLSとQAPに対して一般的に使用されている局所探索法(Don't Look Bit, DLB)の2種類の局所探索法と,2種類のKickをそれぞれ組み合わせた4種類の反復局所探索法の検証結果をもとに,KLSの有効性を示す.

24-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名最大クリーク問題に対する反復局所探索法の局所解脱出法の検討
著者*幸村 明典 (岡山理科大学大学院 工学研究科 情報工学専攻 片山研究室), 片山 謙吾, 南原 英生, 成久 洋之 (岡山理科大学 工学部 情報工学科)
Pagep. 530
Keyword反復局所探索法, 組合せ最適化, 最大クリーク問題
Abstract反復局所探索法は代表的なメタ戦略アルゴリズムの一つであり,局所探索法と局所最適解から脱出する操作であるKick法から構成される.本論文では,最大クリーク問題に対して,我々が提案しているk-opt局所探索法(k-opt local search, KLS)にもとづく反復局所探索法(iterated KLS, IKLS)の局所解脱出法に関して検討する.複数の局所解脱出法を示し,DIMACSベンチマーク問題例への適用を通して,それぞれのKick法を有するIKLSの性能を評価する.

24-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名Improving Sensitivity for Parameter-Settings of an Action-Selection Strategy in Reinforcement Learning
著者*小野 兼嗣, 岩田 一貴, 林 朗 (広島市立大学)
Pagepp. 531 - 532
KeywordReinforcement Learning, Softmax Method, Markov Decision Process
AbstractMarkov decision processes are one of the most popular frameworks for reinforcement learning. The entropy of probability density functions of Markv decision processes is referred to as the stochastic complexity. The stochastic complexity is helpful for tuning the parameters of an action-selection strategy to alleviate the exploration-exploitation dilemma. In this paper, we improve an action-selection strategy to make it insensitive to parameter-settings by using the stochastic complexity. This gives better policies for alleviating the above dilemma in most parameter-settings.

24-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名部分観測環境におけるモジュール型強化学習の予測機能の実現
著者*兼平 龍, 小林 邦和, 呉本 尭, 大林 正直 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagepp. 533 - 534
Keyword強化学習, マルチエージェント, 追跡問題, 予測機能, 非観測状態
AbstractZhouらはマルチエージェント強化学習(MARL)において,モジュール型Q学習,他エージェントの政策推定,Profit Sharingを組み合わせた強化学習システムを提案し,追跡問題を用いて,その有効性を示している.本論文ではZhouらのシステムにおいて,見失った獲物に対して,その位置を推定する手法を提案し,性能向上を図ることを目的としている.計算機シミュレーションにおいて,ステップ数の収束状況,各エピソード数における平均ステップ数,メモリ使用量といった側面から,Zhouらの手法と性能を比較し,検証を行った.また,提案手法において,推定値の更新方法をいくつか提案し,その性能を検証した.その結果,提案手法ではZhouら手法に比べ収束が早く,かつ各エピソード数における平均ステップ数も小さくすることができ,提案手法が有効に作用することが確認できた.

24-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名双方向マンハッタンストリートネットワークにおけるノード配置問題に対するアント最適化法の検討
著者*大倉 慶一 (岡山理科大学 工学部 情報工学科), 北田 雅享 (岡山理科大学 大学院 工学研究科), 片山 謙吾, 南原 英生, 成久 洋之 (岡山理科大学 工学部 情報工学科)
Pagep. 535
Keyword組合せ最適化, ノード配置問題, 局所探索法, アント最適化法
Abstractマルチホップシステムである双方向マンハッタンストリートネットワークにおけるノード配置問題(Node Placement Problem, NPP) を対象に,代表的なメタ戦略アルゴリズムである遺伝的アルゴリズムやタブサーチ,アニーリング法,反復局所探索法などが提案されている.その他,代表的なメタ戦略としてアント最適化法(Ant Colony Optimization, ACO)があるが,NPPに対する適用例は報告されていない.よって本研究では,NPP に対して既に提案しているk-swap 局所探索法をACO に組み込んだメタ戦略を提案し,その性能について検討する.


部門: セッション 1603  24. ファジィ・AI・GA-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:05
部屋: 講義棟 601室 (→地図)
座長: 宮原 哲浩 (広島市立大学)

24-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名特定ペナルティに注目した共存型GAによる看護師勤務表の最適化
著者*河野 光 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 田中 直文, 安藤 正貴, 大木 誠 (鳥取大学 工学部電気電子工学科)
Pagep. 536
Keyword共存型GA, 看護師勤務表作成問題, ペナルティ関数, 最適化
Abstract病院で働く看護師の勤務表作成には考慮すべき事由が多数存在する.人為的に勤務表の作成を試みた場合,勤務表の作成に多大な労力を必要とする.これに対し計算機を用いて勤務表を自動作成することにより,このような問題を軽減しようとする研究が行われている.本研究では勤務表を自動作成する際に,「看護1人の勤務スケジュールに対する評価」と「1日の勤務日に対する評価」を設定し,共存型GAを用いた勤務表の最適化を提案する.共存型GAのオペレータとして主に交叉と突然変異を用いる.

24-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名GPを用いたグローバル人的資源管理システム
著者*吉野 宏章 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 木村 周平 (鳥取大学大学院 工学研究科), 白木 三秀 (早稲田大学大学院 経済学研究科), 松村 幸輝 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 537
KeywordGP, 人的資源管理, 決定木
Abstract日本企業のグローバル化により,海外派遣者の派遣地への不適応という問題が生じている.この問題は,派遣者本人と派遣元,派遣先企業に経済的損失をもたらす.そこで,効率的な海外派遣を知的支援するシステムの作成を試みた.海外派遣候補者に事前アンケートに回答してもらい,その回答を元に評価ツールで海外派遣者選定できるようなシステムを目指している.今回,遺伝的プログラミングを用いて決定木を作成し,予測,構築したモデルの解釈により有用な知識の発見を試みた.

24-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名合理的エージェントと学習エージェントの協調学習についての検討
著者*眦 侑矢 (広島市立大学大学院 情報科学研究科), 三倉 有喜 (マツダ株式会社), 上田 祐彰, 盒 健一 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 538
KeywordBDIアーキテクチャ, 強化学習, エージェント, エレベータ最適制御問題
Abstract本研究では,BDIアーキテクチャを実装した合理的エージェントと,強化学習を用いた学習エージェントの協調学習手法を提案する.なお,対象とする問題はエレベータ最適制御問題とした.提案手法を実装したエージェントと強化学習を実施しないエージェントの性能を実験により評価し,提案手法の有用性を検証した.実験の結果,提案手法は学習を実施しない手法よりも良い結果が得られた.この実験の結果から,エージェントの協調により,効率的に乗客を輸送するための方策が学習できていると考えられる.今後の課題には,合理的エージェントが策定するプランを利用した学習機構の実現などがある.

24-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名時系列データからの方策獲得システムの作成
著者*引地 美穂, 盒 健一, 上田 祐彰 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 539
Keyword時系列データ, 方策の獲得
Abstract情報技術の発展に伴い,大量の時系列データが蓄積され,その分析が幅広く行われている.時系列データ解析の代表的な応用例に株価予測がある.株価予測の主要な目的は,日経平均株価などの時系列データからトレンドを予測し,株価の売買利益を最大化する方策を獲得することである.しかし現実社会では,未来を予測するだけでなく,未来を良くするための最適な方策を検討することが重要となる場合もある.しかし,株価等を実際に操作することは困難である.したがって本研究では,タスク割当シミュレータを用いて時系列データを作成し,そのデータを解析することにより,未来を良い方向へと導く方策を獲得するシステムの実現を目指す.

24-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名多チャンネルARTネットワークを用いた自律エージェントにおける学習機構の構築
著者*森下 仁美, 高橋 健一, 上田 祐彰 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 540
KeywordファジィART, 強化学習
Abstract自律エージェントの行動規則の学習が行えるようファジィART(Adaptive Resonance Theory)を拡張した手法に,FALCON (A Fusion Architecture for Learning COgnition, and Navigation)と呼ばれる手法がある.本研究では,FALCONを用いて学習システムを構築した.しかしFALCONでは,自身の知覚情報,行動,報酬の対応関係のみを学習しているため,マルチエージェント環境において最適な行動選択を学習することが困難である.本研究では,他エージェントの行動確率が受理できるようにFALCONを拡張し,計算機実験により,手法の有用性を示す.


部門: セッション 1604  24. ファジィ・AI・GA-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:20 - 15:25
部屋: 講義棟 601室 (→地図)
座長: 片山 謙吾 (岡山理科大学)

24-11 (時間: 14:20 - 14:33)
題名MIDI楽曲分類システム
著者森田 央, *六井 淳 (島根大学総合理工学部)
Pagep. 541
KeywordCS, GA, MIDI
Abstract本システムはユーザの好みを評価する方法として分類子システムを用いる。ユーザの感性に合う楽曲を求めるために環境として感性空間を与え、楽曲をユーザの感性に適応する感性空間に分類し、感性空間に対応するプレイリストを作成する。楽曲データは標準MIDIファイルを使用し、ユーザが楽曲と感性空間との適合度を繰り返し評価していくことにより、楽曲がユーザの感性に適した感性空間に分類されていく。

24-12 (時間: 14:33 - 14:46)
題名遺伝的プログラミングを用いた日経225先物取引の戦略最適化モデル
著者*坂本 和彦 (鳥取大学大学院), 木村 周平, 松村 幸輝 (鳥取大学)
Pagep. 542
Keyword遺伝的プログラミング, ローソク足チャート
Abstract株式取引において,売買のタイミングを判断するには,これまでの株価の動きで現在の状況を分析し,それを元に将来の株価を予測することが必要である. このことから,株価の動きをグラフ化して,その動きや形から現在の状況を把握することが有効な手段となる. 本研究では,株価チャートの一つであるローソク足チャートに着目し,進化計算手法の一つである遺伝的プログラミング(GP)を用いて,実際の市場(日経225先物取引)の最適戦略を策定することを試みた.

24-13 (時間: 14:46 - 14:59)
題名遺伝的プログラミングを用いたオプション取引最適化モデル
著者*河元 勝, 木村 周平, 松村 幸輝 (鳥取大学大学院 工学研究科)
Pagep. 543
Keyword遺伝的プログラミング, オプション取引, 行動ファイナンス, プロスペクト理論
Abstractオプションは, 原資産株を将来の一定の日において一定の価格で取引を行うデリバティブの1つである. オプション取引では, コール, プットの買いと売りを組み合わせ,ポートフォリオを作成することで,利益を得る. 本研究では, 多彩な投資スタイルを伴うオプション取引におけるリスクマネジメントおよびレバレッジ効果を実現することを目的として, 遺伝的プログラミング(GP)を用いて市場動向を学習し, テクニカル指標に基づいて最適な戦略を作成することを試みる. 同時に, 取引されるオプションの権利行使価格の決定において期待効用理論に代えてプロスペクト理論を使用することで, 行動ファイナンス理論に基づく取引モデルの構築を行う.

24-14 (時間: 14:59 - 15:12)
題名種分化と階層型クラスタリングを用いた遺伝的アルゴリズムによる動的に変動する多峰性問題の最適化
著者*井上 寛, 市村 匠, 原 章, 高濱 徹行 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagepp. 544 - 545
Keyword遺伝的アルゴリズム, 種分化, 階層型クラスタリング, 動的な多峰性問題
Abstract多峰性関数の大域的最適解を探索する問題を解決する手法が研究されている。しかしながら,複数の峰の位置,高さ,幅の値が周期的に変更される動的環境下で、GAにより探索を行うと、求められる最良解は適応度の最も高い峰となること、さらにその峰に集団の個体が集中して、動的に変化する峰に追従することは難しいという問題がある。またこのような動的環境のベンチマーク問題を定義した文献があり、本研究では、この問題に対し、GAに種分化の手法を適用し、峰の動的な変化を捕える手法を提案する。また、種の数を階層型クラスタリングにより減少させることで、峰に対応した種のなわばりを設定する手法を提案する。

24-15 (時間: 15:12 - 15:25)
題名調整ノード付きGenetic Network Programmingを用いた比較実験
著者*峰崎 敏昌, 上田 祐彰, 盒 健一 (広島市立大学大学院 情報科学研究科)
Pagep. 546
KeywordGenetic Network Programming, Genetic Programming, 自律エージェント
Abstract進化論的計算手法の一つにGenetic Network Programming(以下GNP)があり,その拡張手法として調整ノード付きGNP(以下GNPCN)が提案されている.GNPCNはネットワーク構造を持った個体を扱い,参照するノードを強制的に変更する調整ノードを導入することにより,GNPの問題点を克服した手法である.GNPCNにおける個体(自律エージェントの行動規則)を展開すると,複数の木構造を得ることができる.そこで本研究では,GNPCNと同等の学習を行えるようなGPの改良手法について検討する.さらに,GNPCNにおける行動規則の進化の効率化を目的として,GNPCNに強化学習を組み込む手法についても検討を加える.


部門: セッション 1701  6. 照明デザイン・視覚・光源・点灯回路
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:44
部屋: 講義棟 602室 (→地図)
座長: 中野 靖久 (広島市立大学)

6-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名照明の相関色温度の違いによる物体色の色の見え
著者*真田 大輔 (中電技術コンサルタント株式会社), 湯尻 照 (広島工業大学)
Pagepp. 547 - 548
Keyword相関色温度, 照度, 物体色, 色の見え
Abstract照明する光源の分光分布の違いによって物体色の見えは影響を受ける.ここでは、その相関色温度,照度,背景を変化させたときの物体色の色の見えを測定し,その影響について検討した.その結果,照度レベルの影響については,10lxと100lxではその差が大きく,100lxと1,000lxでは差の小さくなることが確認された.また,刺激のメトリッククロマC*abは相関色温度の違いによって変化し,刺激のC*abへ与える影響の大きいものほど刺激の色み成分への影響も大きくなることが明らかとなった.

6-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名照度レベルと光源色の違いによる色の見えの質的評価
著者*中森 達哉, 河島 達也, 佐伯 篤志, 湯尻 照 (広島工業大学工学部電気・デジタルシステム工学科)
Pagep. 549
Keyword照明光源, 物体色, 演色性, 色の見え
Abstract近年,環境保全のために照明の省エネルギー化が求められている.その手法として光源の減灯・消灯が主で質的要因を考慮した手段とは言い難い.従って,省エネルギー化を図るためには照明を点灯した状態で,いかにエネルギーを消費しないかにかかっている.本研究では,質的要因として色の見えに着目し,基準照度での色み成分を維持できる照度の範囲を調べることを目的とし実験を試みた.その結果,演色性のよいものが,刺激による多少の差異はあったものの色み成分を維持できる照度の範囲が広くなることが明らかとなった.

6-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名LED照明による物体色の等価明度
著者*兼坂 勇士, 横田 直哉, 森川 嘉文, 桝 賢一, 湯尻 照 (広島工業大学工学部電気・デジタルシステム工学科)
Pagep. 550
KeywordLED, 照度, 物体色, 等価明度
Abstract近年,LEDが照明の省エネルギー化を目的として利用されつつあるが,その分光分布特性は蛍光灯とは異なり偏りがある.したがって、LEDで物体色を照明した際に,その物体の明るさを評価することは重要な課題である.そこで,本研究では,LEDを照明光源に用いて物体色の明るさを調べることを目的として実験を行った.その結果,LED照明による物体色の等価明度は,照度レベルと演色性の影響を受けることを確認した.

6-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名電極形状・材料が冷陰極放電ランプの電極損耗に及ぼす影響に関する研究
著者*宍戸 崇音, 青山 直樹, 植月 唯夫 (津山工業高等専門学校), 武田 雄士, 矢野 英寿 (ハリソン東芝ライティング株式会社), 福政 修 (宇部工業高等専門学校)
Pagep. 551
KeywordCCFL, cathode
AbstractCCLは液晶用のバックライト光源として使用されており。さらなる高性能化、特に高出力化が求められている。この様な状況の中でランプの信頼性を高めることは非常に重要である。ランプが長時間点灯されると中に封入されている水銀は徐々に減少していく。そして最後には希ガスのみの放電に移行すると予想される。水銀が存在しているときと無くなったときとで、電極の損耗状態がどのように異なるかを把握することは非常に重要である、と考えられる。本発表では、電極形状および電極材料を変えたとき、水銀の有無が電極の損耗状態に及ぼす影響がどう異なるかを調べたので報告する。

6-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名放電灯を用いた可視光通信の一検討
著者*高井 良晃, 岡本 太志 (弓削商船高等専門学校)
Pagep. 552
Keyword放電灯, 可視光通信
Abstract最近LEDの普及率が増え,また速い点滅応答性の持つLEDによる可視光通信分野への応用が活発に研究されている.最近では,さまざまな可視光通信についての特許や文献がみられ,近い将来LEDでの可視光通信が実現されるであろう.しかしながら,LEDは蛍光灯などの一般照明用光源に比べて光出力が小さいこともあり,使用されているところが限定的である.例えば室内環境での利用(インテリアライトやダウンライト,階段の手すり,電光掲示板,標識など)が多くされている.今回,LEDに比べて光出力が大きい放電灯を用いた可視光通信について報告する.

6-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名高電圧を用いた電撃殺虫装置の試作
著者*長田 将俊, 横山 正春, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagep. 553
KeywordLED, 害虫駆除

6-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名カイワレダイコンの成長に対するオゾンとLEDの影響
著者*仙誉 肇, 保田 祐一 (宇部工業高等専門学校 電気工学科), 菊川 祥吉 (宇部工業高等専門学校 技術室), 日高 良和 (宇部工業高等専門学校 電気工学科)
Pagep. 554
KeywordLED, オゾン, 植物, 成長促進

6-8 (時間: 10:31 - 10:44)
題名中性点型電子安定器の動作解析について
著者*大淵 優 (松江工業高等専門学校電子情報システム専攻), 盒 信雄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 555
Keyword中性点型インバータ, 電子安定器
Abstract本研究では中性点型インバータを照明用電子安定器に応用した回路の解析を行う。回路の各動作モードに対応する等価回路を示し,その数学的モデルを導出する。そして実験結果との比較により,モデルの妥当性を検討する。対象とした「昇圧機能を持った中性点型電子安定器」は、商用交流電源電圧の低い区間でも入力電流を流すようにしたもので、高効率で高調波低減にも有効であることを実験的に確認している。この回路には,二つのスイッチのオン/オフによる状態や入力電源電圧の高低による昇圧/非昇圧モード状態が存在する。それら各モードに対して等価回路を設定し、回路解析を行った。


部門: セッション 1702  25. ニューラルネット-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:55 - 12:00
部屋: 講義棟 602室 (→地図)
座長: 田中 稔次朗 (県立広島大学)

25-1 (時間: 10:55 - 11:08)
題名リカレント型ニューラルネットワークを用いた風速予測システムによる風力発電出力予測
著者*曽利 仁 (津山工業高等専門学校), 安野 卓 (徳島大学大学院)
Pagep. 556
Keywordニューラルネットワーク, 風速予測
Abstract現在,導入されている風力発電のほとんどが電力系統と連系されており,また,風力発電出力は風によって大きく変動するため,周波数変動問題による電力系統への影響が懸念されている。一定期間先の風速を予測し未来の風力発電量を把握することができれば,電力系統の安定性確保や発電電力の計画的な運用が可能と考えられる。著者らはこれまで,予測対象地点における10分先の平均風速を,対象地点の局地的気象データのみを用いてニューラルネットワークにより予測する手法を提案した。本稿では,風速予測システムを用いた風力発電出力を予測する手法を提案する。

25-2 (時間: 11:08 - 11:21)
題名パルス連想記憶モデルにおける共通入力の有効性
著者*石丸 景子, 川村 正樹 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 557 - 558
Keyword共通入力, パルスニューロン, 連想記憶
Abstractパルスニューロン型連想記憶モデルでは,ネットワーク由来のカオスにより,カオス的なパターン間遷移をする.このパターン間の遷移はカオスがもつ時空間的な相関に起因すると考えられる.そこで,相関を持つ共通入力を導入することによって,遷移が共通入力によって起こることを調べた.共通入力とは全てのニューロンに等しい入力を与えるものである.計算機シミュレーションの結果,共通入力が与えられていないときには遷移が起こらず,パターン間の遷移は共通入力を与えたときに起こった.よって,パターン間遷移には共通入力の特徴である空間的相関を持つノイズが関わっていると考えられる.

25-3 (時間: 11:21 - 11:34)
題名複合ニューラルネットワークを用いた時系列予測に関する研究
著者*小笠原 亨 (呉工業高等専門学校 専攻科 機械電気工学専攻), 井上 浩孝 (呉工業高等専門学校 電気情報工学分野)
Pagepp. 559 - 560
Keyword複合ニューラルネットワーク, カオス時系列予測, 階層型ニューラルネットワーク, ローカルモデル
Abstract本研究では,一般的なバックプロパゲーション学習を行う階層型ニューラルネットワークと最近傍決定則を使用する単純なローカルモデルを組み合わせた複合ニューラルネットワークを提案する.この予測器はそれぞれ単独の予測器で出力された予測値を各予測器のもつ出力特性で補正することにより実現されるものである.この複合ニューラルネットワークの性能を評価するにあたり本研究では,Mackey-Glassデータと,Santa Fe,K.U.Leuven で開催された時系列予測コンテストで使用されたカオス的時系列データに適応させて, それぞれ単独の予測器で予測を行うよりも長期予測が可能であることを示す.

25-4 (時間: 11:34 - 11:47)
題名タンパク質の量と凝集度に基づくSOMによるがん細胞分類システムの動作検証
著者*下村 佳史, 池田 信彦 (徳山工業高等専門学校), 北風 裕教 (大島商船高等専門学校), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 561 - 562
KeywordSOM
Abstractがんの検査,治療方針の決定,治療法,治療薬開発のために,組織及び細胞レベルで分析する研究が行われている.がんは形態の違いから特徴をある程度は分類可能であるが,進行速度や治療薬に対する反応が一様ではなく,形態学的特徴による組織型分類よりもさらに詳細な分類が必要とされる.ここでは,GUIを用いたSOMによるがん細胞分類システムの構築を行い,学習実験を通してシステムがうまく動作することを確認した.次に,システムの妥当性について考察した.その結果,学習係数や近傍半径等のパラメータを一定とし,同一のタンパク質に対して類似度による適切なカテゴリー化が行えることを確認した.

25-5 (時間: 11:47 - 12:00)
題名タンパク質情報を用いたSOMによるがん細胞分類の実験と評価
著者*立花 麻耶 (山口大学大学院理工学研究科), 北風 裕教 (大島商船高等専門学校), 池田 信彦 (徳山工業高等専門学校), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 563 - 564
KeywordSOM, ニューラルネットワーク, がん, LSC, 学習
Abstractがんは同一部位から摘出したものであっても,進行速度や治療薬の効果に違いのあることがあり,このような形態学的特徴による方法ではがんの分類を正確にできないことが多い.古屋らは,レーザ走査サイトメータ(LSC)より抽出したがん細胞内のタンパク質量と凝集度の特徴づけを試みている.我々は,自己組織化マップ(SOM)によるこれらの相互関係を確認する手法を提案している.そこで,本研究では学習後のSOMのマップ層において近くに配置されているものは,がん細胞のタンパク質量と凝集度の散布図においても類似しているかを観察した.その結果,SOMによるがん細胞の特徴分類の可能性を示すことができたので報告する.


部門: セッション 1703  25. ニューラルネット-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:05
部屋: 講義棟 602室 (→地図)
座長: 井上 浩孝 (呉工業高等専門学校)

25-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名自己組織化マップ(SOM)を用いた株価の予測
著者*坂本 尚幸, 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 565 - 566
KeywordSOM, 株式市場, 日経平均, パターン分析, リスク回避
Abstract本研究では、日本の株式市場の主だった項目として日経平均の予測を自己組織化マップ(SOM: Self- Organizing Map)[1]を用いて行い、株価下落によるリスクを事前に察知して投資の判断材料のひとつになるシステムの検討を行う。

25-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名SOMによる動物マップの表示位置の固定化の研究
著者*池本 雄治 (鳥取環境大学 鷲見研究室), 鷲見 育亮 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 567 - 568
Keyword自己組織化マップ, 動物マップ, 位置の固定化
Abstract作成した動物マップ作成プログラムには,実行毎に動物マップの表示配置が変わるという現象が存在する.本研究では表示位置が変わる原因を特定し,表示位置の固定化に向けての検討を行い,その対策について述べる.

25-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名リカレント型神経回路網におけるカオスの身体運動制御応用への試み -手・肘系による目標点への到達-
著者*平賀 智 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 569
Keywordカオス, 腕, オイラーアングル, 平賀智, 身体制御
Abstract脳内で観測され重要な働きをしているといわれているカオスは,生体運動においてどのような役割を果たしているのか.神経回路網モデルを用いて運動制御の計算機実験を行うことにより,発見論的にその仕組みや運動との関わりを調べることを目的としている。

25-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名リカレント型神経回路網に発生するカオスの制御応用-アームロボット制御のための予備実験-
著者*鷹村 優太 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻)
Pagep. 570
Keywordカオス, ロボット
Abstractカオスが生体の脳内で発見されて以来,そのカオスが 生体制御機能において大きな役割を担っているのではな いかと考えられている.そこで,このカオスを用いた身 体制御を実機で実験し,カオスの有用性の考察を行うこ とを目標として,アームロボットを含めた実験用システ ムを製作した.神経回路網で発生させたカオスを用いて アームロボットに対応するカオス運動を再現し,将来の 生体的制御の実現への予備実験の結果を報告する.

25-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名リカレント型神経回路網におけるカオス的ダイナミクスの時空間相関解析
著者*佐藤 龍一 (岡山大学大学院自然科学研究科電子情報システム工学専攻能動デバイス学研究室), 奈良 重俊 (岡山大学大学院自然科学研究科産業創成工学専攻能動デバイス学研究室)
Pagep. 571
Keywordカオス, 相関
Abstract人間の脳においてカオスが柔軟な情報処理能力に重要な役割を果たしていると考え, リカレント型神経回路網モデルを構成し,研究が行われてきた. デバイス化する上で,1つの素子が他の素子全てと結合させるのは技術的に困難であるという観点から,新たにO-junction型神経回路網モデルを構成し, 時空間相関を計算機実験で観測し,脳内情報伝達に関するカオスの役割の手がかりを掴むことが研究の目的である.


部門: セッション 1704  25. ニューラルネット-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:20 - 15:38
部屋: 講義棟 602室 (→地図)
座長: 池田 信彦 (徳山工業高等専門学校)

25-11 (時間: 14:20 - 14:33)
題名離散時間型複素ニューラルネットワークを用いた交通信号機制御に関する基礎検討
著者*馬場 雅也, 中島 弘之, 株本 貴史 (近畿大学工学部)
Pagepp. 572 - 573
Keyword複素ニューラルネットワーク, 信号機, 制御
Abstractニューロンの状態や結合パラメータ等を複素数で表現した「複素ニューラルネットワーク(以下,複素 NN と略す)」は振幅とともに位相を扱えるという特徴を有しており,信号処理や連想記憶,最適化問題の求解等へのその応用が研究されてきた.本研究では,統計物理学における位相振動子系と複素 NN のフェーザモデルとが同一のエネルギー関数を持つことに着目し,西川らによって提案された位相振動子モデルによる交通信号機制御手法を,フェーザモデルの離散時間更新則を用いることによって,より簡便かつ高速に実現することを試み,最適な位相差が算出できることを計算機実験によって確認した.

25-12 (時間: 14:33 - 14:46)
題名マニューシャによる特徴点を用いたニューラルネットワークによる個人認証システムの構築
著者塩埼 信一 (鳥銀ビジネスサービス(株)), *田中 章浩, 大西 俊輔, 木下 健太郎, 岸田 悟 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 574
Keyword階層型ニューラルネットワーク, 個人認証, 指紋, マニューシャ
Abstractニューラルネットワークの持つパターン認識能力、非線形成によって指紋画像の状態に依存しない高セキュリティの指紋認証システムが構築できる。指紋画像の特徴をマニューシャ法で抽出し、ニューラルネットワークへの入力データとした。3層階層型ニューラルネットワークを用いて指紋による個人認証システムを構築し、指紋の特徴点を学習させ、その学習したネットワークに特徴点が移動した入力データを入力し、認証させ特徴点の移動による汎化性能を調べた。

25-13 (時間: 14:46 - 14:59)
題名自己生成ニューラルネットワークを用いたアンサンブル学習法に関する研究
著者*松林 真司 (呉工業高等専門学校専攻科機械電気工学専攻), 井上 浩孝 (呉工業高等専門学校電気情報工学分野)
Pagepp. 575 - 576
Keyword自己組織化, アンサンブル学習, パターン認識
Abstract自己生成ニューラルネットワーク(Self-Generating Neural Network : SGNN) は与えられた訓練データセットより,自 動的に自己生成ニューラル木(Self-Generating Neural Tree: SGNT) を構築することで,訓練データの特徴空間を木構造内 に写像し,高速な学習特性を持つ識別器である.しかし,教師 なし学習則を用いているSGNN の識別結果には,教師あり学 習則を用いている他の識別器と比較すると多くの汎化誤差が含 まれるという欠点がある.そこで,アンサンブル学習を用いて SGNN を複数作成することで,それらの出力を統合し,未学習 テストデータに対する汎化誤差を改善したアンサンブル自己生 成ニューラルネットワーク(Ensemble Self-Generating Neural Network : ESGNN) を提案し,ESGNN の有効性を示した. 本研究では,パターン認識において従来の手法である最近傍 法(Nearest Neighbor method: NN 法) を含め,ESGNN, SGNN,最近傍法の識別精度の比較検討を行う.また,さらな るESGNN の有効性を示すため,ESGNN とSGNN の処理時 間を求め,枝刈りによる効果を比較検討する.

25-14 (時間: 14:59 - 15:12)
題名生体の聴覚機能に基づく音源方向検出回路の構築
著者冨部 孝則, *坂元 文哉, 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagepp. 577 - 578
Keywordニューラルネットワーク, 聴覚モデル, 音源定位
Abstractこれまでに生体の優れた視覚機能に基づいて物体追跡システムが考案されている。しかし、物体が視野外に位置するときに、このシステムだけでは物体を視野内に捕らえることができず、追従できないといった問題点があった。聴覚機能に基づいて、音の位置を検出する電子回路を実現し、これまでに考案されたシステムと併用することにより、より高度なシステムを実現することができる。本研究では音源方向検出回路を考案した。考案した回路は、実験結果より良好に動作することがわかった。

25-15 (時間: 15:12 - 15:25)
題名カオスニューラルネットワークにおけるニューロンの記憶効果
著者*田尾 麻衣子, 山根 千佳 (県立広島大学経営情報学部), 藤原 宗幸 (県立広島大学大学院総合学術研究科), 日浦 悦正 (中国職業能力開発大学校), 田中 稔次朗 (県立広島大学経営情報学部)
Pagepp. 579 - 580
Keywordカオス, ニューロン, ダフィング, 記憶効果
Abstract研究の目的は、ダフィング方程式を内部にもつカオスニューロンに記憶効果を導入し、カオスニューラルネットワークの情報処理能力にどのような影響を及ぼすか調べることである。数値実験では、記憶効果を導入したカオスニューラルネットワークを、最適化問題の典型である巡回セールスマン問題に適用し最適解を求めた。実験の結果、最適解の探索数が増加し、記憶効果の導入はカオスニューラルネットワークの情報処理能力に有効であることを報告する。

25-16 (時間: 15:25 - 15:38)
題名スパースパターンを用いた連想記憶機構の考察
著者*佐伯 紘二 (徳山工業高等専門学校)
Pagepp. 581 - 582
Keyword多方向連想記憶, スパースパターン
Abstractニューラルネットワークのモデル研究は人間の脳活動を数学的に解析する分野であり,その中で連想記憶モデルは,単語間の連想機能に重点を置いたものである.本研究では,ニューラルネットワークを用いた自然言語の対話的なシステムの構築を目指し,それに利用するための連想記憶モデルの汎用化について考察する.その第一歩として,連想記憶に適切なパターンの生成について検討する.既存の連想記憶モデルの中から汎用性が高いモデルを選択し,スパースパターンを用いたコンピュータシミュレーションを行った.その結果,単純なパターン生成よりも多くのパターン数を記憶できることがわかった.


部門: セッション 1801  2. プラズマ・放電・高電圧-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 10:05
部屋: 講義棟 605室 (→地図)
座長: 山崎 勉 (呉工業高等専門学校)

2-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名遠心分離法を用いた傾斜構造溶射膜の作製
著者*崎山 智司, 真田 洋行 (山口大学大学院 理工学研究科)
Pagep. 583
Keywordプラズマジェット, プラズマ溶射, 材料プロセス
Abstract傾斜構造膜は、基板から膜の厚み方向に向かって材料の組成比率が徐々に変化し、異種材料接合における熱応力の緩和や密着力等を大きく改善する事が出来る。この膜は混合比を時間的に調節しながら溶射し成膜する方法であるので、膜の厚み方向に対し組成を連続的にかつ均一に変化させることは困難である。 本研究の目的は、1台のプラズマトーチにあらかじめ一定比で混合した材料を送給し溶射を行い、基板上に堆積した膜に対して遠心力を働かせることで傾斜構造膜を作製する新しい手法を開発することである。

2-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名高次制御熱プラズマによる高品質水酸化アパタイト膜の作製と評価
著者*穐本 和樹, 戸田 剛史, 藤本 聡, 崎山 智司 (山口大学大学院 理工学研究科), 福政 修 (宇部工業高等専門学校)
Pagep. 584
Keywordプラズマジェット, プラズマ溶射, HAP
Abstract近年、高齢化社会において人工関節や人工歯根などの医療用材料に対する関心が高まっている。そこで、水酸化アパタイト(HAP)という骨や歯をはじめとした生体組織の無機主成分から成る素材が、人工骨の材料として注目されている。本研究の目的は、熱プラズマプロセスにより、人工骨として十分な機械的強度を備え、かつ生体適合性に優れた膜を作製することである。これまで我々は独自に開発した高次制御熱プラズマ装置を用いて、Ti-HAP傾斜構造膜の作製を試み、成果を収めている。そこで本稿では、作製されたTi-HAP傾斜構造膜を擬似体液中に浸漬することにより、膜の生体適合性について検討する。

2-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名4場のジャイロ簡約MHDコードによるトカマクの内部キンクモードの安定化解析
著者*豊原 準, 内藤 裕志 (山口大学大学院), 矢木 雅敏 (九州大学), 徳田 伸二 (JAEA)
Pagep. 585
Keywordプラズマ, シミュレーション, MHDコード
Abstract本研究では簡約MHDコードに電子の慣性と電子圧力の効果を取り入れた電子とイオンの2流体モデルであるジャイロ簡約MHDモデルを使用している。これまでの3場モデル(静電ポテンシャル、ベクトルポテンシャルの磁場方向成分、電子密度)の研究結果で、運動論的内部キンクモードの線形安定性解析を行い、境界層理論では線形安定な領域に弱い不安定性が残ることを示した。この弱い不安定領域は、モデルにどこまでの物理を含めるかに微妙に依存する可能性がある。このため、今回のシミュレーションでは、基礎方程式をイオンの磁場方向の流速の変化を表す式を含む4場モデルに拡張してシミュレーションを行った。

2-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名ポロイダルシア流と密度勾配がある場合の運動論的内部キンクモードの安定性解析
著者*安達 貴久, 内藤 裕志 (山口大学大学院), 矢木 雅敏 (九州大学), 徳田 伸二 (JAEA)
Pagep. 586
Keywordプラズマ, シミュレーション, シア率

2-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名GPUを用いた粒子シミュレーションの高速化の研究
著者*今石 直之, 内藤 裕志, 田内 康 (山口大学大学院理工学研究科)
Pagep. 587
KeywordGPU, CUDA, シミュレーション


部門: セッション 1802  2. プラズマ・放電・高電圧-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:20 - 11:25
部屋: 講義棟 605室 (→地図)
座長: 崎山 智司 (山口大学)

2-6 (時間: 10:20 - 10:33)
題名MHD解析用ジャイロ運動論的粒子コードにおける新しいアルゴリズムの提案
著者*小林 健一, 内藤 裕志 (山口大学大学院), 徳田 伸二 (JAEA), 矢木 雅敏 (九州大学)
Pagep. 588
Keywordプラズマ, シミュレーション, 粒子コード

2-7 (時間: 10:33 - 10:46)
題名ハイブリッドモデルによるジャイロ運動論的粒子コードの並列化
著者*橋本 啓樹, 内藤 裕志 (山口大学大学院), 徳田 伸二 (JAEA), 矢木 雅敏 (九州大学)
Pagep. 589
Keywordプラズマ, シミュレーション, 並列化

2-8 (時間: 10:46 - 10:59)
題名OpenMPによる粒子コードの並列化
著者*山田 雄介, 内藤 裕志, 田内 康 (山口大学大学院)
Pagep. 590
Keywordプラズマシミュレーション, 自動並列化, OpenMP, MPI

2-9 (時間: 10:59 - 11:12)
題名高気圧マイクロホロー陰極放電の電圧電流特性
著者*山崎 勉 (呉工業高等専門学校)
Pagep. 591
Keyword相似則, 電圧電流特性, 換算電流, Heグロー放電, 大気圧
Abstract放電特性は相似則により少ないパラメータで1つの曲線で表される。電圧電流特性については生成される放電プラズマの放電維持機構や関係する素過程により相似則から外れることが知られているが、概略はほぼ適用される。 近年、大気圧グロー放電の研究開発が進められる中で、紫外光源やプラズマリアクタにマイクロホロー陰極放電が使用されている。その電圧電流特性は広い気圧範囲での系統的な報告が少なくその実験的研究は重要である。そこで、5kPaから120kPaの気圧範囲でホロー陰極グロー放電の電圧電流特性を測定し、相似則の適用を試みた。使用気体はヘリウムで、水素または水を少量混合した場合について比較検討した。

2-10 (時間: 11:12 - 11:25)
題名部分放電信号と電気トリー発生に対する印加電圧周波数の影響
著者*堀 文太, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagep. 592
Keyword部分放電, 電気トリー


部門: セッション 1803  17. 制御-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 605室 (→地図)
座長: 山田 健仁 (徳山工業高等専門学校)

17-1 (時間: 13:00 - 13:13)
題名広島市内国道2号線における統一的パラメータ探索に基づく信号制御システムの開発
著者*藤井 温子 (弓削商船高等専門学校/情報工学科), 清水 光 (福山大学/工学部)
Pagepp. 593 - 594
Keyword信号制御システム, 信号制御法, 統一的パラメータ探索, シミュレーション
Abstract本稿では,渋滞長の総和に関する評価関数を用いて,単独信号交差点や幹線道路,また,渋滞流や非渋滞流に関して一貫性を有する信号制御システムを提案する.最初に,二方向交通幹線道路の信号制御システムを非線形ダイナミックシステムで記述し,フィードバック制御を用いて構成する.次に,幹線道路における渋滞長の総和を最小にするように,3つの信号制御パラメータが統一的に探索される信号制御法を提案する.最後に,提案した信号制御システムと信号制御法を用いて,広島市内国道2号線の3つの信号交差点でシミュレーションを行い,その結果について考察する.

17-2 (時間: 13:13 - 13:26)
題名福山市内道路網における交通情報システムの一提案
著者*清水 光 (福山大学/工学部 情報工学科), 小林 正明 (福山大学/工学部 機械システム工学科), 森藤 義之 (福山大学大学院/工学研究科 情報処理工学専攻)
Pagepp. 595 - 596
Keyword交通流ダイナミクス, 信号制御システム, 動的経路誘導システム, 交通情報システム
Abstract自動車交通は、時間の制約がない、ドア・ツ・ドアの移動、快適な高速走行などの理由で、我が国の交通機関の中で年間旅客総輸送量が最も多い。一方、朝夕のラッシュ時には、幹線道路を中心に交通渋滞や交通事故が日常的に発生している。 都市道路網における交通流の円滑化や安全性、地球環境負荷の低減化などの観点から、交通規制や信号制御システム、動的経路誘導システム、統合的交通流制御システム、交通情報システムなどについて研究が進められている。 本稿では、信号交差点の交通流ダイナミクスを車線単位、サイクル長単位で記述し、交通流の最適制御や都市道路網の最大有効利用の観点から、交通情報システムの一構成法について提案する。

17-3 (時間: 13:26 - 13:39)
題名カメラとプロジェクタを搭載した実世界指向情報提示移動ロボットに関する研究 ―第一報:ビジュアルマーカによる環境情報構造化―
著者*出戸 智洋 (広島市立大学 情報科学部 情報機械システム工学科), 岩城 敏 (広島市立大学)
Pagep. 597
Keywordカメラ, プロジェクタ, AR, 環境構造化, ロボット
Abstract人の身の回りにある日用品表面上に有益な情報を表示し,人の生活・活動を支援する移動ロボットについて論ずる.移動ロボットが周りの環境を自律的かつ正確に認識・計測することは、現在の技術では非常に困難である.そこでビジュアルマーカを環境側に設置して、ロボットの環境認識能力を向上させる環境構造化アプローチをとる.カメラとプロジェクタを搭載したCampro−RISを用い,ビジュアルマーカを用いたマーカの追従アルゴリズムを提案する.ARToolKitを使用し、3次元カメラとマーカとの幾何学的関係からアクチュエータを操作する実験を行い、提案手法の有効性を確認した。

17-4 (時間: 13:39 - 13:52)
題名圧縮空気による物体の位置と姿勢の非接触制御方式に関する研究 ―第3報:平面1自由度実験システムのシミュレーション―
著者*森政 皓 (広島市立大学大学院), 岩城 敏 (広島市立大学), 鈴木 由里子 (NTTコムウェア), 小林 稔 (NTT), 矢内 正典 (SMC), 則次 俊郎 (岡山大学)
Pagep. 598
Keyword空気, 制御, モーションメディア, ロボット, 流体力学
Abstract筆者らはこれまでに,複数の空気噴出器(ノズル)から噴出する圧縮空気の噴出量及び噴出方向を操作することで多自由度物体を非接触に制御する方式を提案している.第2報告では,その実験的な試みの第一歩として,平面1自由度での直線位置操作実験システムの実験結果について報告した.本報告では,MATLABにより作成したシミュレータによるシミュレーション結果と実験値との比較により,シミュレータの整合性の検証,制御応答に与えるシステムの非線形要因(物体の摩擦,空気流無駄時間特性と拡散性等)の影響を検討する.

17-5 (時間: 13:52 - 14:05)
題名空気圧調整機能を有するエアークッションの感触制御に関する研究 ―第2報 空気枕の非線形性に対する考察―
著者*山本 祥寛, 岩城 敏 (広島市立大学大学院 情報科学研究科), 中村 幸博, 茂木 学, 武藤 伸洋 (NTT SL研)
Pagep. 599
Keyword空気アクチュエータ, インピーダンス制御, エアークッション
Abstract著者らはこれまでに,空気枕内部の空気圧を操作することで使用感触を制御する方式を提案している.本方式では,構造上枕の高さを直接測定するセンサが枕内部に設置されていない.従って制御精度評価実験に際しては,何らかの外部計測システムが必須であった.本報告では,従来の外部計測システムを改造することにより得られた高精度データを基に,空気枕の非線形性について考察する.

17-6 (時間: 14:05 - 14:18)
題名ギターを入力インタフェースとするロボット操作方式に関する研究
著者*坂田 翔平, 岩城 敏 (広島市立大学情報科学部情報機械システム工学科)
Pagep. 600
Keywordギター, ロボット, ニューラルネットワーク
Abstractエレキギター音に反応して踊るロボットの設計法について論ずる。 ギター音を入力信号、ロボットモーションを出力信号とする動的システムの設計問題と捉え、 音からモーションへのマッピング(関数化)のためのシステムコンセプトを提案する。 ニューラルネットワークを用いた特殊奏法推定手法を提案し、6自由度ロボット実験システムにより 提案手法の妥当性を確認した.

17-7 (時間: 14:18 - 14:31)
題名ロボットアプリケーション開発用プラットフォームに関する比較研究 ―第一報 多自由度マニピュレータによるマーカー追従実験―
著者*中村 元 (広島市立大学 情報科学部), 岩城 敏 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 システム工学専攻)
Pagep. 601
Keywordミドルウェア, マニピュレータ, 比較
Abstract近年,ロボットアプリケーションの開発現場では,ソフトウェア開発プラットフォームとしてのRTミドルウェアへの期待が高まっている.本報告ではRTミドルウェアの効果や競合技術間の優劣を例証的に明らかにするために,準備活動としてマニピュレータ先端に搭載されたカメラによりマーカーを追従するアプリケーションを作成し基礎実験を行った.マーカーを追従,物体をつかみ,運ぶという一連の動作が確認できたが,問題点もあったため,それを解決し,今後RTミドルウェア(AIST)やRobotics Studio(Microsoft)等を利用し同様の検討を行い,比較する予定である.


部門: セッション 1804  17. 制御-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 605室 (→地図)
座長: 清水 光 (福山大学)

17-8 (時間: 14:40 - 14:53)
題名リレーフィードバックを利用した制御対象の推定とPI制御器自動調整の検討
著者*中澤 雅史, 竹光 考昭, 山田 健仁 (徳山工業高等専門学校)
Pagepp. 602 - 603
Keywordリレーフィードバック, PI制御, 自動調節, データベース
Abstract本研究ではリレーフィードバックによる制御対象の推定とPIパラメータの決定,さらにデータベースを利用したPIパラメータの自動調節の実現を目的としている.温度制御実験装置を用いてリレーフィードバックにより制御対象の推定を行った.リレーフィードバックを用いて制御対象の伝達関数を推定できるが,その精度はデッドタイムや振動周期の測定精度により大きな誤差が生ずることが解かった.この誤差を含んだ伝達関数を元に過渡応答法でPIパラメータを決定した.さらに,PIパラメータを調節した結果,より良いPIパラメータが存在することが明らかとなった.以上の事から最適なPIパラメータを導出するために,応答結果とPIパラメータから2次元マップを生成して,最適なPIパラメータを導出する方式の見通しが得られた.

17-9 (時間: 14:53 - 15:06)
題名FPGAによるディジタルPI温度制御器の統合調整システム
著者*竹光 考昭, 中澤 雅史, 山田 健仁 (徳山工業高等専門学校)
Pagep. 604
KeywordFPGA, PID制御, 自動調節
Abstract本研究では,FPGA上にディジタルPI温度制御器を実装し, FPGA内のCPUにより制御パラメータを決定することによって制御を行い,その制御応答結果と評価結果をリアルタイムでデータベースに記録し,その結果から最適な制御パラメータを逐次決定する統合調整システムの実現を目的としている.今回,ディジタルPI制御器の開発と,制御用CPUの実装を行い,制御応答結果の記録に必要なハードウェア構成と演算速度についての検討を行った.その結果,制御応答結果の記録から最適な制御パラメータを決定し,複数の制御器を協調動作させるための統合調整システムを開発できる見通しが得られた.

17-10 (時間: 15:06 - 15:19)
題名相互結合型ニューラルネットワークモデルを用いたカオスダイナミクスによる二足歩行ロボットの自律制御に向けて
著者*吉中 良輔, 鷹村 優太 (岡山大学 大学院自然科学研究科 電子情報システム工学専攻), 坪田 康平, 宮原 直哉, 久野 雅之 (岡山大学 工学部電気電子工学科), 李 永涛, 奈良 重俊 (岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創成工学専攻)
Pagep. 605
Keywordカオス, 脳, ニューラルネットワーク, 非線形
Abstract本研究の目的は脳の動作原理の解明に工学的にアプローチすることである.脳の巨視的レベルでの機能地図が解明されたにもかかわらず,神経回路網の複雑性が大きな壁となり脳の動作原理は未解明のままである.脳の複雑性はカオスダイナミクスと呼ばれる.脳内のカオスダイナミクスを模倣した神経回路網モデルを用いたシステムによってロボットを制御することで,カオスダイナミクスの働きを発見論的に解明し,脳の動作原理解明にアプローチすることを目的としている. さらに二足歩行ロボットの機体全体をカオスを用いたシステムによって制御することで,身体制御におけるカオスダイナミクスの働きを発見論的に解明することを目指している.

17-11 (時間: 15:19 - 15:32)
題名Combination Driveの提案と装置開発
著者*小松 繁綱 (宇部工業高等専門学校/生産システム工学専攻), 日高 良和 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagep. 606
KeywordCombination Drive, Combination Drive Element, 干渉駆動
Abstract多脚歩行ロボットの開発において、その脚となるマニピュレータを制御するためにはその自由度に見合ったアクチュエータを設ける必要がある。しかし、脚数が多くなればなるほど、そのロボットに搭載しなければならないアクチュエータの数が多く必要となる。 そこで本研究では、必要となるアクチュエータの数を減少させ、アクチュエータによる駆動対象を増加させるための駆動方式であるCombination Driveを提唱し、その駆動に必要となる装置、Combination Drive Elementを開発し検証する。Combination Driveにおける利点は、少数のアクチュエータで多数の駆動対象を個別に制御でき、干渉駆動も同時に実現できるものと考えられる。

17-12 (時間: 15:32 - 15:45)
題名一般化予測制御を用いた自動車の追従走行システムの開発
著者*高橋 勇登, 小林 康秀, 齊藤 充行, 疋田 真一, 小野 貴彦, 位田 耕基 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 607 - 608
Keyword追従走行, 車間制御, 車速制御, 一般化予測制御, ITS
Abstract従来の自動車の追従走行システムではPID制御などが用いられており,時間遅れなど充分な制御性能が得られていなかった.そこで制御性能を向上させるため,一般化予測制御を用いた車速制御手法を提案する.予測区間として自車両が先行車両の位置までを考え,先行車両の速度と速度に応じた適切な車間距離を目標値とした.一般化予測制御の評価関数の重み係数により,運転者の状況に応じた即応性,乗り心地,経済性を考慮することができる.先行車両が加速,減速した場合のシミュレーション結果では,速度に応じた適切な車間距離で走行した.また,先行車両が急停止したときの車間距離は設定した停止時の車間距離となることを確認した.

17-13 (時間: 15:45 - 15:58)
題名コーナリング時における自動車のモデリングと制御
著者*石井 岩三郎, 太田垣 博一 (岡山理科大学大学院)
Pagepp. 609 - 610
Keyword自動車, コーナリング, モデリング, 制御
Abstract本研究では,車両姿勢制御システムを構築するため のモデリングを行う。さらに, コーナリング時における不安定な挙動の 車両姿勢を, 自動車の安全走行のために,安定化させるコントローラを設計する。

17-14 (時間: 15:58 - 16:11)
題名レーザレンジファインダによる全自動駐車システムの実験車両への実装
著者*位田 耕基, 小林 康秀, 齊藤 充行, 小野 貴彦, 疋田 真一 (広島市立大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 611 - 612
Keyword自動駐車, レーザレンジファインダ, 駐車支援, 後退駐車, 軌道生成
Abstract自動車の後退駐車は正確な車両感覚や周囲の安全確認が必要なことから,苦手に感じる人が多く,様々な駐車支援システムが研究されている.そのなかでも我々は指向性,精度,測定可能範囲などの面で優れたレーザレンジファインダを用いて,運転者の負担を可能な限り軽減することを目指した全自動駐車システムを提案している.本研究ではこの理論を実験車両に実装し,駐車実験を行いシステムの妥当性を検証する.本報告では,システムで求めた目標駐車位置と実際の停止位置を比較し,その誤差を求める.


部門: セッション 1901  14. 放送
日時: 2009年10月17日(土) 9:00 - 9:52
部屋: 講義棟 702室 (→地図)
座長: 西 正博 (広島市立大学)

14-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名地上デジタル放送受信アンテナ選定補助システム“アンテナ ナビゲータ”の開発
著者*熊谷 崇, 林 克哉 (日本放送協会山口放送局(技術))
Pagepp. 613 - 614
Keyword地上デジタル放送, C/N, BER
Abstract2011年7月24日の地上アナログテレビ放送終了へ向け、地上デジタル放送難視エリアの受信調査及び受信対策の検討が緊急課題である。作業効率化を求められる難視エリア調査において、現状では複数のアンテナを交換しながら受信対策を模索しており、大変非効率な作業となっている。 今回は、民生地上デジタルチューナーを活用した受信アンテナ選定補助システム“アンテナナビゲータ”を開発した。本システムは、使用する民生チューナーのC/N対BER特性を利用することにより、実測したBERから高利得又は低利得アンテナへ交換した場合のBERを推定し、受信品質を予測する。

14-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名X3Dアニメーションを活用した交通情報システムの改善
著者*朝倉 慎悟 (日本放送協会 岡山放送局)
Pagepp. 615 - 616
KeywordX3D, アニメーション, 交通情報, サーバー送出
Abstract日本放送協会岡山放送局(以下、岡山局)では、平日朝7時45分からのローカルニュースで県内の道路交通情報をお伝えしている。情報を視聴者に分かりやすく伝えるために、道路交通情報センターとネットワークを繋いで情報を入力してもらい、これを静止画で作画・送出する専用のシステムを運用していたが、今回、X3Dアニメーションを活用したシステムを開発したので報告する。アニメーション効果は同じ内容の静止画と比べ、視聴者の注目をより引き付けることができるため、交通情報のような視聴者の関心が高い情報においては非常に有用な伝達手段である。

14-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名「応援メッセージシステム」の開発
著者*木内 良, 勝見 裕保, 菖蒲 康一, 為村 成亨, 中岡 範之 (日本放送協会 広島放送局)
Pagepp. 617 - 618
Keywordデータ放送, 放送通信融合
AbstractNHK広島放送局では、スポーツ中継にあわせて選手に向けての「応援メッセージ」を視聴者から募集し、番組内・データ放送・ワンセグデータ放送・PC 用サイト・携帯用サイトで紹介するシステムを開発した。これまでもNHKでは視聴者から寄せられたメッセージを 番組などで紹介する演出を行ってきた。今回開発したシステムの導入により、制作効率があがり、よりリアルタイム性を保持した複数メディアでのサービス展開が可能となった。

14-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名地上ディジタル放送において近接反射波が到来した時の直接波電界強度測定法
著者*滝澤 拓也, 生岩 量久, 藤坂 尚登, 神尾 武司, 安 昌俊 (広島市立大学情報科学研究科システム工学専攻), 来山 和彦 (NHKアイテック関西支社)
Pagepp. 619 - 620
Keywordディジタル放送, 通信, 電界強度測定, 遅延波
Abstract電波法令に基づき,放送局が送信する電波においては実効放射電力を確認するために電界強度測定を行う必要があるが,通常の放送区域内の受信点では直接波と大地による反射波が合成されるので,この合成電界強度から直接波の電界強度を推定しなければならない.今回,サンプリング間隔以下の遅延時間となった場合においても直接波電界強度を測定できる方法について検討を行った.具体的にはOFDM信号では反射波の影響により信号帯域内(約5.6MHz)のスペクトル波形が変化する点に着目し,スペクトル波形と直接波レベル,反射波レベルと遅延時間などの関係を理論的に明らかにするとともに,サンプリング間隔以下の遅延時間であっても直接波電界強度を測定することが可能であることを示した.


部門: セッション 1902  5. パワーエレクトロニクス-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 10:30 - 11:35
部屋: 講義棟 702室 (→地図)
座長: 西村 和則 (広島工業大学)

5-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名アクティブ部分共振スナバZCS-PWM昇圧型DC-DCコンバータの効率評価と損失分析
著者*工藤 容也, 三島 智和 (呉工業高等専門学校), 三宅 修治 ((株)ダイヘン), 中岡 睦雄 (Kyungnam University)
Pagepp. 621 - 622
Keyword昇圧型DC-DCコンバータ, ソフトスイッチング, 変換効率評価・比較, 損失分析
Abstract再生可能エネルギー発電や電気自動車用電源,通信機器を中心として直流電源電圧を昇圧する昇圧型DC-DCコンバータの研究開発が活発となっている(1)。その一環として本研究では,IGBTをはじめとするMOSゲート制御半導体パワーデバイスのスイッチング損失を減らし,高効率かつノイズエミッションの少ない電力変換を目指したゼロ電流スイッチング(ZCS)PWM昇圧型DC-DCコンバータを取り上げる。本稿では,このZCS-PWM昇圧型DC-DCコンバータについて電力変換効率の観点から評価を行い,各半導体パワーデバイスで発生する電力損失を分析して,ソフトスイッチング技術導入のメリットを明らかにする。

5-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名定周波ZCS-PWMセル方式昇圧型DC-DCコンバータ - 次世代SiC-SBD導入効果の検証 -
著者*三島 智和 (呉工業高等専門学校/電気情報工学科), 三宅 修治 ((株)ダイヘン/分散電源システム事業部), 中岡 睦雄 (Kyungnam University)
Pagep. 623
Keyword昇圧型DC-DCコンバータ, ソフトスイッチング, SiC-SBD
Abstract高効率低電磁ノイズを実現する電力変換手法として,ソフトスイッチング技術が有効であることは知れている。その一方で,低損失パワーデバイスとして今注目の集まるシリコンカーバイド(SiC)の実機応用は各方面で期待されおり[1],本研究においても太陽電池インターフェース用ソフトスイッチング昇圧コンバータへの活用を検討している。本稿では,ゼロ電流スイッチング(ZCS)PWM昇圧型DC-DCコンバータへの新世代SiC-SBD(ショットキーバリアダイオード)の導入について,変換効率の観点から検証した結果を報告する。

5-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名Single Stage ZVS-PWM Load Resonant High Frequency Inverter with One Bridge-Arm Diode Conduction ZCS-PFC Rectifier
著者*杉村 央生, Sang-Pil Mun, Soon-Kurl Kwon (Kyungnam University), 藤田 篤志, 住吉 眞一郎, 大森 英樹 (パナソニック), 中岡 睦雄 (Kyungnam University/山口大学)
Pagepp. 624 - 625
Keywordseries load resonant high frequency inverter, UFAC-HFAC direct power conversion, one diode conducting mode ZCS-PFC rectifier, domestic IH appliances, ZVS
AbstractThis paper presents a single stage ZVS-PWM high frequency (HF) load resonant inverter with new PFC rectifier mentioned in the title. This single stage inverter is composed of only one diode conducting ZCS PFC rectifier stage and HF inverter stage with common switching device leg. Its operating principle is described by using the switching mode equivalent circuits in addition to the simulated operating voltage and current waveforms. Its operating performances are included high frequency AC (HFAC) power regulation, soft switching operating range, utility frequency AC (UFAC) side power factor and line current harmonics characteristics. The effectiveness of this power frequency converter for consumer high-frequency IH appliances is evaluated on the basis of simulation results.

5-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名適応信号処理を利用した三相PWMコンバータ電源電流の高調波低減
著者*西田 克美 (宇部工業高等専門学校/電気工学科)
Pagepp. 626 - 627
Keyword適応信号処理, DSP, 三相PWMコンバータ, 高調波電流

5-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名IHクッキングヒータ用チャージブースト型2出力フルブリッジインバータ
著者*銭谷 紳, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学工学部)
Pagepp. 628 - 629
Keyword高周波誘導加熱, ソフトスイッチングインバータ, 家庭用cooking hearter
Abstract近年,安全性や環境性の観点から家庭調理器用IHクッキングヒータが注目されている。しかし従来のIHクッキングヒータは多出力や低電力領域でのソフトスイッチング動作を苦手としており,大型化,高コスト,低効率の原因となっている。更に高調波ガイドラインIEC61000-3-2によって商用電源電流に流出する高調波成分が規制されており,これを考慮してPFC回路を接続する必要がある。 今回提案するIHクッキングヒータ用チャージブースト型2出力フルブリッジインバータでは,電流不連続モードで昇圧回路を動作させることによるPFC回路機能の付加,2出力フルブリッジインバータ[1]による多出力化,低電力領域でのソフトスイッチング動作による高効率化が実現可能なことを、PSIMを使用したシミュレーションにより検討したので報告する。


部門: セッション 1903  5. パワーエレクトロニクス-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 講義棟 702室 (→地図)
座長: 平木 英治 (山口大学)

5-6 (時間: 13:00 - 13:13)
題名ゼロ電流ソフトスイッチングマトリックスコンバータ
著者*井上 稔也 (島根大学総合理工学研究科電子制御システム工学専攻電気電子システム工学講座), 山本 真義 (島根大学総合理工学部電子制御システム工学科電気電子システム工学講座), 舩曳 繁之 (島根大学総合理工学部電子制御システム工学科), 佐藤 伸二 (サンケン電気株式会社)
Pagepp. 630 - 631
Keywordマトリックスコンバータ, キャリア比較, AC/DC/AC変換
Abstract本論文では,ゼロ電流ソフトスイッチングマトリックスコンバータの新しい制御法を提案する。提案制御法は,AC/DC/AC変換方式を採用し,キャリア比較により制御を行うため簡単に制御できる。そのため高性能のCPUやDSP,FPGAを必要としない。されに,コンバータ部においてゼロ電流スイッチングを実現する。本論文では,提案制御法の基本原理を説明し,基本動作を実験により確認した。

5-7 (時間: 13:13 - 13:26)
題名平滑キャパシタレスARCPソフトスイッチングインバータにおける補助共振回路の性能評価
著者*岡田 健吾, 森井 尚典, 舩曳 繁之, 山本 真義 (島根大学)
Pagepp. 632 - 633
Keywordインバータ, ソフトスイッチング, ARCP
Abstract高周波スイッチングPWM電力変換装置は,高効率化,低電磁ノイズ化を目的として,ソフトスイッチング方式の研究開発が行われている.その一方式として,平滑キャパシタの一定期間での交換の問題を払拭したキャパシタレス補助共振転流ポール(ARCP)方式三相ソフトスイッチングインバータが提案されている.本論文では,平滑キャパシタレスARCPソフトスイッチングインバータについて実機構築を行い,補助共振回路における基本動作を確認をした.

5-8 (時間: 13:26 - 13:39)
題名直流チョッパ回路の電力変換効率の改善に関する検討
著者*内部 佑輝, 渡邉 修治 (松江工業高等専門学校), 山本 真義 (島根大学)
Pagepp. 634 - 635
Keyword直流チョッパ, 逆回復電流, 結合インダクタ
Abstract直流チョッパ回路は電子回路の直流電源や直流電動機の可変速駆動用電源などに広く用いられており,高い電力変換効率が求められている。しかし,直流チョッパ回路に用いられるダイオードでは,ターンオフ時に逆回復電流が生じるため,ダイオードに加わる電圧との積で生じる逆回復電流損が問題となる。本稿では,逆回復電流の発生原理をもとに,降圧形直流チョッパ回路について逆回復電流損が生じることを実験によって明らかにしている。さらに,この損失を減少させる結合インダクタを用いた直流チョッパ回路によって,電力変換効率が向上したことについて報告する。

5-9 (時間: 13:39 - 13:52)
題名ZCT昇圧コンバータの結合インダクタの解析
著者*小林 正典 (岡山理科大学大学院), 笠 展幸 (岡山理科大学)
Pagepp. 636 - 637
Keywordソフトスイッチング, 結合インダクタ
Abstract太陽光発電や風力発電などの新エネルギー発電システムにおいては、入力電圧が低いことが多いので、昇圧コンバータを利用することが多い。その際用いる昇圧コンバータにおいてIGBTを使用する場合、IGBTのテール電流とRCDスナバの電力損失による効率の低下が問題となっている。この問題を解決しコンバータの効率を改善するために、ソフトスイッチング技術を適用する方式が報告されている。本研究ではZCTコンバータに使用する主インダクタとソフトスイッチング用の補助インダクタを結合させ、有限要素法解析ツールANSYSを用いて、磁束密度分布のシミュレーションおよび実機実験を行ったので報告する。

5-10 (時間: 13:52 - 14:05)
題名アクティブフィルタ機能をもつ高力率コンバータ − 新回路トポロジーと制御スキーム−
著者*横山 暢大, 西村 和則 (広島工業大学 工学部 電気・デジタルシステム工学科), 平地 克也 (舞鶴工業高等専門学校), 中岡 睦雄 (慶南大学大学院)
Pagepp. 638 - 639
Keyword高力率コンバータ制御, PWM制御, デュアル降圧チョッパ
Abstract現在,高力率AC/DCコンバータの回路方式として,エネルギー蓄積用リアクトルの小型軽量化と非絶縁直流出力電圧の低リプル化を実現する新しい高効率コンバータの回路方式や制御方式の開発が早急に望まれている。 そこで,筆者らは商用AC電源(UFAC)サイドのライン電流検出,リアクトル電流の検出や電流フィードバック制御は不要で,直流出力電圧のフィードバックPI制御のみでUFACサイドでの電力品質(低高調波のひずみ波力率)や直流出力サイドでの電力品質(出力電圧低リップル,高速応答)を改善することを検討してきた。 本論文では,新しいデュアル降圧形チョッパ制御高力率AC/DCコンバータの回路方式と制御方式を提案し,その動作原理と特徴について述べる。

5-11 (時間: 14:05 - 14:18)
題名アクティブフィルタ機能をもつデュアルPWMモード降圧形高周波チョッパ制御高力率コンバータ −入出力サイド電力品質の評価と検討−
著者*西村 和則, 横山 暢大 (広島工業大学 工学部 電気・デジタルシステム工学科), 平地 克也 (舞鶴工業高等専門学校), 中岡 睦雄 (慶南大学大学院)
Pagepp. 640 - 641
KeywordデュアルPWMモード制御, 降圧形高周波チョッパ制御, PI制御, 電力品質改善
Abstract本論文では,次世代高力率コンバータとして推奨できる「デュアルPWMモード降圧形高周波チョッパ制御スキームをとり入れたアクティブフィルタ機能を有する単相スイッチモード整流器」を具体的に提案し,その性能を実験データで検証した。これは直流出力電圧のデュアルPWM PI制御のみで商用ACサイドのライン電流の高調波成分を抑制かつ補償し,その上直流出力電圧リプル率を低減と同時にリアクトルの小型軽量化の実現ができること,いわゆる入出力サイドの電力品質改善効果があることを証明した。


部門: セッション 1904  5. パワーエレクトロニクス-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:30 - 15:48
部屋: 講義棟 702室 (→地図)
座長: 西田 克美 (宇部工業高等専門学校)

5-12 (時間: 14:30 - 14:43)
題名プッシュプルコンバータを用いたエネルギーストレージインターフェイス用双方向DC-DCコンバータ
著者*平生 和雅, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学工学部)
Pagep. 642
Keywordエネルギーストレージ, 双方向DC-DCコンバータ, ソフトスイッチング
Abstract近年,地球温暖化の問題から再生可能エネルギーを利用した太陽光発電や風力発電などが増えている。これらの発電は,エネルギー源が太陽光,風力などの自然エネルギーであるため,資源が永久的であるという利点がある。しかし,発電が自然の状態に依存してしまうという欠点があり,電力の需要と供給のバランスをとることが困難である。また,電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)では減速時に運動エネルギーを一時回収し,再利用することでエネルギー効率を向上することができる。このようなアプリケーションでは,電気エネルギーを貯蔵し,必要なときに電力を取り出すために双方向DC-DCコンバータが必要となる。我々は,プッシュプル回路を用いた低コストな絶縁型双方向DC-DCコンバータの検討を行っている。 本稿ではソフトスイッチング化によるプッシュプル回路の高効率化について報告する。

5-13 (時間: 14:43 - 14:56)
題名DC マイクログリッド用単相インバータの直流キャパシタ容量低減法
著者*関谷 司, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学工学部電気電子工学科)
Pagep. 643
KeywordDCマイクログリッド, ハーフブリッジインバータ, 直流キャパシタ容量低減
AbstractDCマイクログリッド用単相DC/ACインバータでは,交流側の接地の必要性からハーフブリッジインバータが用いられている。 本論文ではハーフブリッジインバータとインダクタを用いた直流キャパシタ容量の低減法を提案する。 シミュレーション結果から,先に提案されているDCマイクログリッド用単相DC/ACインバータと比較し,1/50程度に直流キャパシタ容量を低減できることを明らかにする。

5-14 (時間: 14:56 - 15:09)
題名双方向チョッパと単相PWM整流器を用いたEDLCシミュレータ
著者*田中 敦士, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院)
Pagepp. 644 - 645
KeywordEDLC, 内部抵抗, 双方向チョッパ, 単相PWM整流器
Abstract著者らは先に,双方向チョッパと単相PWM整流器を用いた大容量キャパシタシミュレータを提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより明らかにした。近年,エネルギー貯蔵要素として電気二重層キャパシタ(EDLC)が注目されている。先に提案した大容量キャパシタシミュレータでは,EDLCの内部抵抗を考慮していないためEDLCを模擬できない問題点があった。 本論文では,先に提案した大容量キャパシタシミュレータにおいてEDLCの内部抵抗を考慮した制御法を提案し,その有効性を計算機シミュレーションにより確認したので報告する。

5-15 (時間: 15:09 - 15:22)
題名結合インダクタを有する降圧型DC-DCコンバータの動作解析
著者*渡辺 潤, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学工学部電気電子工学科)
Pagepp. 646 - 647
KeywordDC-DCコンバータ, ソフトスイッチング, 結合インダクタ, ICT
Abstract情報通信技術(Information and Communication(s) and Technology;略称ICT)を支える情報通信装置は出力電圧DC48[V]のバスコンバータから給電される。このDC48[V]は装置内の各ボードに供給された後,複数のDC-DCコンバータを介し,負荷が動作する電圧に変換している。近年,負荷となる機器はより低電圧・大電流化の方向にシフトしている。しかし,基本的な非絶縁型降圧型DC-DCコンバータは降圧比を高くしようとするとスイッチ素子のduty factorが非常に小さくなるため,微小なオン時間の制御が難しくなり目的の低電圧を得ることが困難となる。また,duty factorが小さいと,スイッチに大電流が流れる欠点がある。 本稿では高い降圧比が得られ,かつ高効率を実現することが可能な結合インダクタを有する降圧型DC-DCコンバータを提案する。はじめに,動作原理について述べ,次にシミュレーション結果を報告する。

5-16 (時間: 15:22 - 15:35)
題名直流電圧バランサを有する単相三線式配電用電流バランサ
著者*馬場 雄介, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学工学部電気電子工学科)
Pagepp. 648 - 649
Keyword電流バランサ, 直流電圧バランサ, 直流キャパシタ容量低減
Abstract一般家庭で用いられている単相三線式配電において,各フィーダ電圧を等しくすることを目的としたハーフブリッジインバータを用いた電流バランサが提案されている。著者らは先に,直流電圧バランサ付きハーフブリッジインバータを用いた単相三線式配電用電流バランサを提案し,その有効性を明らかにした。本論文では,負荷変動が生じた場合の制御性を計算機シミュレーションにより検討する。シミュレーション結果から,直流キャパシタ容量を低減しながら直流キャパシタ電圧をバランス状態とすることが可能であることを明らかにする。

5-17 (時間: 15:35 - 15:48)
題名電磁駆動式バルーン型ダイヤフラムポンプの研究
著者*小林 慈郎, 武鑓 知広, 笠 展幸, クルモフ バレリー (岡山理科大学/工学部)
Pagepp. 650 - 651
Keywordダヤフラム ポンプ, ANSYS, 磁場解析
Abstract本研究では、新たな電磁駆動式バルーン型ダイヤフラムポンプの吐出圧力等を高め、高効率化を図る。ポンプの駆動コイルで発生される吸引力・反発力の解析を磁場解析シミュレーションソフトANSYSを用いた静的磁場解析でおこなう。今回おこなった駆動コイルの設計のより、吸引力が18.5%向上し、小型化をすることもできた。本ポンプは、低騒音のため、在宅酸素療法に使われる酸素濃縮器などの医療機器への応用に適していると考えられる。


部門: セッション 2002  8. 電力系統II, 発送配電・新エネルギー
日時: 2009年10月17日(土) 10:10 - 11:54
部屋: 講義棟 704室 (→地図)
座長: 川原 耕治 (広島工業大学)

8-1 (時間: 10:10 - 10:23)
題名風力発電観測システムの保守・メンテナンスのための一考察
著者*前川 智紀, 鷲見 育亮, 高濱 勝利 (鳥取環境大学), 藪木 登 (津山工業高等専門学校), 築谷 隆雄 (松江工業高等専門学校)
Pagepp. 653 - 654
Keyword家庭用小型風力発電機, 電気蓄積用バッテリー, メンテナンス, WEBコントローラー
Abstract近年,環境問題に対する関心から家庭用小型風力発電機の認識が高まり,家庭用小型風力発電機を設置・検討する家庭が増加している.鷲見研究室では学内に風力発電機を設置し,観測システムが設置されている通称「風車小屋」内にWEBカメラを設置して,風車の状況を見ることができるような風力発電観測システムを構築し,その運用・管理について研究を行っている.ある日突然この風力発電観測システムが『発電状況が更新されない』というような動作停止を起こす現象が起きた.停止原因の調査を行った結果,バッテリーの劣化が原因であることが分かった.このような突然停止などの異常停止に対して故障個所の即応的な発見と対応できるように家庭用小型発電機の家庭での簡易的な保守・メンテナンスの手法の研究が主な目的である.

8-2 (時間: 10:23 - 10:36)
題名地場産廃タオル炭素材を用いたEDLC電極の性能評価
著者*宮内 肇, 石田 直之 (松江工業高等専門学校 電気工学科), 内田 孝幸 (佐藤工務所), 鈴木 純二 (松江工業高等専門学校 数理化学科), 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校 電気工学科)
Pagep. 655
KeywordEDLC, 廃タオル, 炭素材
Abstract電気二重層キャパシタ(EDLC)の電極には主に活性炭が用いられている。一方、廃タオルを使った炭素材が地元企業により低コストで製造されている。この炭素材がEDLC電極として利用できれば、地場産業の活性化に繋がる。EDLC電極は活物質、導電助剤、結着剤を混錬し、シート状に圧延することで作製される。これらの材料の混合比は、導電性、電極抵抗、電解液の浸透性から、電気二重層容量を増減させる。 本研究では、実際に電極を作製し、主材料である廃タオル炭素材とその他の補助剤の混合比を変化させ、材料の性能を引き出すための最良の条件を探し出すことを目的とした。

8-3 (時間: 10:36 - 10:49)
題名住宅用太陽光発電システム大量導入時の小規模電力系統における三相不平衡に関する研究
著者造賀 芳文, *石上 明賢, 栗原 一憲, 佐々木 豊, 餘利野 直人 (広島大学大学院工学研究科)
Pagepp. 656 - 657
Keyword三相不平衡, 小規模電力系統, 住宅用太陽光発電
Abstract近年,電力自由化・環境問題への配慮から分散型電源への関心が高まってきている.しかし,分散型電源を系統に直接連系する際に既存の系統への悪影響が懸念されている.その対策の1つに,小規模電力系統という概念があり,現在実用化への研究が進められている.しかし,実用化には未だに多くの問題があり,その一つに自立運転制御時の三相不平衡の問題がある. また,近年の政府の方針に太陽光発電の導入拡大が掲げられている.それに伴い,住宅用太陽光発電の導入が進むと考えられる. そこで,本研究では,住宅用太陽光発電が小規模電力系統に大量導入された場合を想定し,雲の通過により生じる三相不平衡の影響について検討していく.

8-4 (時間: 10:49 - 11:02)
題名太陽光発電の発電量予測を利用した蓄電池必要容量の算定
著者*土井 淳, 佐々木 豊, 餘利野 直人, 造賀 芳文 (広島大学)
Pagep. 658
Keyword予測, 太陽光, 蓄電池
Abstract近年,地球温暖化問題をはじめとするエネルギー・環境問題への対応懸念から,新エネルギーの大量導入へ向けた取り組みが世界規模で実施されてきている。このような傾向から今後,太陽光発電(Photovoltaic Generation; PV)に代表されるような自然エネルギーを利用した発電設備が電力系統に大量導入されることが予想される。一方,これらの自然エネルギーを用いた発電方法は,天候の変化に伴って出力が大きく変動するという特徴があるため,日々安定した電力を供給することは困難である。 そこで,本稿では,太陽光発電の発電量予測を利用することにより,一定期間,PVからの供給電力を安定にすることを目的とする。またこのとき,必要な蓄電池容量の算出を行う。

8-5 (時間: 11:02 - 11:15)
題名自然エネルギー発電事業の運用による経済性への影響評価
著者佐々木 豊, 造賀 芳文, 餘利野 直人 (広島大学大学院工学研究科複雑システム工学専攻), *澤江 将樹 (広島大学大学院工学研究科複雑システム工学専攻 複雑システム運用学研究室所属)
Pagepp. 659 - 660
Keyword経済性, 自然エネルギー, 最適化, 太陽光発電, 線形計画法
Abstract近年の環境問題、電力自由化の背景によりエネルギー発電事業に新規事業者として自然エネルギー発電事業者が参入してくることが予想される。これにより自然エネルギー発電事業者が需要家との相対契約を行う可能性があり、変動電源である太陽光発電や風力発電などで安定した事業を行えるかが懸念される。したがって、本稿では,自然エネルギー発電事業の事業性の評価を行う。具体的には,メガソーラー,そしてそれらの出力変動を緩和させる電力貯蔵装置の導入が発電事業者に選択肢としてあるときの発電事業者の経済的メリットについて検討する。メガソーラー発電事業者の年間利益を線形計画問題として定式化し,年間利益が最大となるような最適運用を決定する。

8-6 (時間: 11:15 - 11:28)
題名太陽電池の水冷と熱利用に関する研究
著者*玉木 隆宏, 柳原 秀信, 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校)
Pagep. 661
Keyword太陽光, 太陽熱, 太陽電池, 発電効率, 水冷

8-7 (時間: 11:28 - 11:41)
題名カオス短期予測を用いたPVとFC併用分散型電源システム-EDLC容量の低減-
著者*田村 哲雄, 山本 真義, 舩曳 繁之 (島根大学/総合理工学研究科)
Pagepp. 662 - 663
Keyword太陽光発電, 燃料電池, EDLC, 電力平準化, カオス短期予測
Abstract太陽光発電システム(PVシステム:Photovoltaic System)は出力電力が秒オーダーで急峻に変動する。この出力電力を平準化するために,太陽電池,燃料電池を併用した家庭用分散型電源システムを提案する。電力平準化法である指数平滑法は,その時間遅れのために平準化システムに用いている電気二重層コンデンサ(EDLC:Electric Double Layer Capacitor)の容量が増大する。EDLCは高価で,分散型電源システムを実用化するためにはEDLC容量の低減が課題となっている。 本研究では,カオスを用いた太陽光発電電力の短期予測(1)によるEDLC容量の低減を目的としている。本稿ではシミュレーションにより動作確認を行った。

8-8 (時間: 11:41 - 11:54)
題名VCTスライダー付キュービクルの開発
著者佐々木 博雪, *清家 竜治, 山田 誠治 (株式会社中電工)
Pagepp. 664 - 665
KeywordVCT, スライダー, キュービクル


部門: セッション 2003  7. 電力系統I-(1)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 704室 (→地図)
座長: 久保川 淳司 (広島工業大学)

7-1 (時間: 13:00 - 13:13)
題名太陽光発電大量導入時の配電系統における供給信頼度評価
著者*蓮尾 卓也, 佐々木 豊, 造賀 芳文, 餘利野 直人 (広島大学工学研究科複雑システム工学専攻)
Pagepp. 666 - 667
Keyword太陽光発電, 蓄電池, 供給信頼度
Abstract配電系統でのPV導入は将来的にさらに増加していくことが予想される。しかし,変電所からのみ電力が供給される現状から配電系統内に多数の安定しない電源が存在する状態に変化することにより,電力品質が著しく変化していく可能性がある。そこで,本研究では年間供給支障電力量(EENS:Expected Energy Not Supplied)を供給信頼度の指標として,配電系統においてPV導入量を増加させた場合,また,ESSを入れた場合に既存の系統と比較して供給信頼度がどのように変化するのかをシミュレーションを通じて定量的に評価する。

7-2 (時間: 13:13 - 13:26)
題名流入量予測を考慮した水力発電用貯水池運用計画法
著者*大平 彰史, Deependra Kumar Jha, 佐々木 豊, 造賀 芳文, 餘利野 直人 (広島大学)
Pagepp. 668 - 669
Keywordベイズ理論, 確率論的DP, 貯水池運用, 流入量予測, 遷移確率
Abstract貯水池運用計画は、不確実な自然の流入量や貯水量、電力需要の下で決定されるため、通常非常に複雑である。不確実な流入量の下での最適な運用計画を得る方法として確率論的DP(SDP)があり、その中でも実績流入量のみから最適運用を得るマルコフ型DPなどが開発されてきた。しかし、典型的なSDPでは自然流入量の不確実性のみを考慮し、流入量予測の正確性についてはまったく考慮していなかった。そこで、本研究ではSDPにベイズ決定理論を組み込むことで、実績流入量に加えて過去の予測流入量も考慮する、ベイズ型SDP(BSDP)モデルを新たに作成した。また、それを用いて最適貯水運用計画を策定し、シミュレーションによりモデルの検証を行った。

7-3 (時間: 13:26 - 13:39)
題名CPFLOW 法をベースとした統合的電力系統解析法に関する基礎的検討
著者餘利野 直人, 造賀 芳文, 佐々木 豊, *中住 護 (広島大学)
Pagepp. 670 - 671
KeywordCPFLOW, 支援システム
Abstract近年、地球温暖化、化石燃料の枯渇問題を始めとする環境問題の対策の一つとして、クリーンなエネルギーに注目が集まっている。特に太陽光発電は、導入量を2030年には現在の40倍にまで増やす目標値が設定されており、今後大量導入が予想される。しかし、太陽光発電は日射量に依存して発電量が変動するため、計画段階において予測困難な不確実性が存在し、システムの運用・計画が困難になることが懸念される。この対策としては、供給信頼度を維持するための方策を策定することが重要であり、そのための支援システムの開発が必要と考えられる。すなわち、予測され得る多数の負荷パタンに対して電圧安定性や過渡安定度など様々な解析を自動的に行い、予備力の確保等を含めて計画・運用の支援を実施するための基礎的検討を行う。

7-4 (時間: 13:39 - 13:52)
題名制御器を考慮した多機系統における過渡安定度解析
著者*松村 洪作, 造賀 芳文, 佐々木 豊, 餘利野 直人, Priyadi Ardyono (広島大学大学院工学研究科複雑システム工学専攻複雑システム運用学), 角井 弘典, 竹下 充浩 (中国電力)
Pagepp. 672 - 673
Keyword電力系統, 過渡安定度, 安定限界
Abstract近年、電力系統は大規模・複雑化し、過渡安定性解析の重要性が高まってきている。また、電力自由化によりリアルタイムでの解析の必要性が生じ、高精度で高速な手法が望まれている。これまで筆者らは従来の過渡安定度解析の手法に対して、安定限界,特に臨界故障除去時間(Critical Clearing Time : CCT)を直接的に求める新しい手法を提案してきた。この提案法では安定限界に相当する軌跡を臨界トラジェクトリーと定義している。 本稿ではこれをより実用的なものにするため,制御器を考慮した多機系統において提案法を適用し、検討を行った。

7-5 (時間: 13:52 - 14:05)
題名PVと水素貯蔵型FCを併用した家庭用分散型電源の変動抑制評価
著者*町田 祐規, 舩曳 繁之, 山本 真義 (島根大学 大学院 総合理工学研究科 電子制御システム工学専攻 電気エネルギー制御研究室)
Pagepp. 674 - 675
KeywordPVシステム, 水素貯蔵型FC, 電解装置, 変動抑制
Abstract現在,注目されている太陽光発電システム(PVシステム)は,天候状況により日射強度や温度が変化するため,出力電力が秒オーダーで急峻に変化する。このようなシステムが電力系統に連系されると系統電圧等に悪影響を及ぼすため,変動する出力電力を平準化するシステムが必要とされる。 PVシステムの出力電力の平準化法としては,燃料電池(FC)をPVシステムに併置することが有効である。そのため,燃料電池の発電に必要な水素を生成する必要があり,電解装置(EL)をシステムに設置することが望まれる。 本論文では,PVと水素貯蔵型FCを併用した家庭用分散型電源)を提案し,変動縮小率)を用いて本システムの出力電力の変動抑制評価を行う。

7-6 (時間: 14:05 - 14:18)
題名マルチエージェントによる協調動作を用いた電圧制御方式
著者*石田 雅人, 佐伯 礼吏, 永田 武 (広島工業大学), 山本 信幸, 島田 育彦 (中部電力)
Pagep. 676
Keywordマルチエージェント, 電圧制御, 無効電力制御
Abstract本稿は,従来の電圧制御問題を変電所の二次母線電圧の適正化を図る「電圧制御」と一次母線電圧の適正化を図る「無効電力制御」に分離し,マルチエージェント技術を用いて,それらを協調する電圧制御方式を提案したものである。提案方式は,調相設備による同一電圧階級の一次母線電圧制御により,電圧を均一化と,負荷時タップ切替変圧器による当該変電所二次母線電圧制御を協調制御することにより,系統全体の電圧を適正に制御するものである。提案方式の性能を確認するために,簡単なモデル系統を用いたシミュレーションを行ったのでその結果を報告する。

7-7 (時間: 14:18 - 14:31)
題名免疫型エージェントを適用した電力系統事故復旧に関する研究
著者*福永 晋之介, 永田 武 (広島工業大学)
Pagep. 677
Keywordマルチエージェント, 免疫型エージェントモデル, 電力系統事故復旧
Abstract近年の電力自由化により,電力系統は大規模化、分散化しており,今後も大きく変化していくことが予想される。このような状況では,従来の集中型システムでは運用・制御することが困難である。この解決策として,マルチエージェント技術を適用した分散型システムの研究が進められている。 一方で,生体内における細胞の協調性を知的情報処理に応用する研究が進められている。特に予測不能な事故を回避,回復する手法として免疫型システムが注目されている。この免疫機能をエージェントシステムに導入した免疫型エージェントモデルが提案されている。そこで,本研究ではこの免疫型エージェントを適用した電力系統の分散型事故復旧方式を提案する。


部門: セッション 2004  7. 電力系統I-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 講義棟 704室 (→地図)
座長: 佐々木 豊 (広島大学)

7-8 (時間: 14:40 - 14:53)
題名Ruby/Tkによる電力系統監視制御インターフェース
著者*竹本 直史, 永田 武 (広島工業大学)
Pagep. 678
KeywordRuby, Ruby/Tk, 電力系統監視制御, ユーザーインターフェース
Abstract近年,電力系統の複雑化に伴い,そのユーザーインターフェース(UI)も複雑になり,そのソフトウェア規模も拡大している。したがって,UIに関するソフトウェアを簡便に開発できる環境を提供することは重要なことである。 本研究では,ソフトウェア開発者がストレスを感じにくい言語であり,「一貫性」,「柔軟性」,「簡潔性」に従うように設計されていると言われているRubyを採用して,電力系統監視制御インターフェースへの適用性可能性の検討を行った。GUIの部分にはRubyライブラリの1つであるRuby/Tkを用いた。その結果,簡単なモデルではあるが,電力系統監視制御インターフェースの作成が可能であることが確認された。

7-9 (時間: 14:53 - 15:06)
題名発電機の出力制御を考慮した停電作業計画に関する研究
著者*塚上 裕貴 (広島大学 大学院工学研究科 複雑システム工学専攻), 川原 耕治 (広島工業大学 工学部 電気・デジタルシステム工学科), 造賀 芳文, 餘利野 直人 (広島大学 大学院工学研究科 複雑システム工学専攻), 朝原 春海 (中国電力 岡山電力所 制御課)
Pagepp. 679 - 680
Keyword停電作業計画, 発電機の出力制御, N-1過負荷, 供給信頼度, 系統構成
Abstractこれまで本研究室では、停電作業計画の自動化のために、停電作業における信頼度等を考慮した作業系統候補を作成するシステムを提案・開発し、実用化に向けての取り組みを進めてきた。提案システムは、作業時においても通常の運用時と同等な制約を満たす系統構成を生成することを目的としている。このため、生成時にN-1過負荷など運用制約を満たさなければ、その系統構成は候補と成りえない。しかしながら、作業時を一時的な状態として捉えるならば、発電機の出力制御を行うことで、制約違反を解消できる可能性がある。 そこで本研究では、発電機の出力制御を考慮した停電作業計画を提案し、シミュレーションによりその有効性の確認を行う。

7-10 (時間: 15:06 - 15:19)
題名Evolutionary Particle Swarm Optimization を用いた電力設備停止計画の立案に関する一考察
著者*弘中 弘, 川原 耕治 (広島工業大学)
Pagep. 681
KeywordEPSO, 電力設備停止計画
Abstract筆者らは、電力設備停止計画を種々の制約を満たす系統構成生成問題として捉え、常時系統に設備利用状況が近い系統構成を生成する手法を提案している。本研究では、常時系統周辺に存在する作業系統構成に対して、計画期間の信頼度が高くなるようにEPSOを用いて停止計画の立案を行ったので、これについて報告する。

7-11 (時間: 15:19 - 15:32)
題名離散化PSOによる電力設備停止計画立案に関する研究
著者*岡平 勇人, 川原 耕治 (広島工業大学)
Pagep. 682
Keyword電力設備停止計画, PSO, 最適化問題
Abstract電力設備停止計画とは作業時の供給信頼度低下を極力避け、要求された作業を種々の制約を考慮しながら適切に系統構成と作業日時の組み合わせを決定する計画である。停電作業を実現する系統構成は、無数に存在するため、供給信頼度を高くする計画を立案することは極めて重要である。本研究室では、最適化問題として、様々な手法の適用を試みている。そこで本稿では、進化型計算手法の1つであるParticle Swarm Optimization(以下PSO)を用いた電力設備停止計画の立案に関する考察を行ったので、これについて報告する。

7-12 (時間: 15:32 - 15:45)
題名PfGAによる停電作業計画立案に関する一考察
著者*吉本 真也, 川原 耕治 (広島工業大学)
Pagep. 683
KeywordPfGA, GA, 停止計画
Abstract安全かつ安定した電力を絶えることなく供給するために、電力設備の増設・補修・点検などが必要不可欠である。これらの作業は、供給信頼度を確保しながら行うため、系統の需要バランスを考え、計画的に行う必要がある。この作業日程を管理する計画を停電作業計画という。これまでに筆者らは、組合せ最適化問題として定式化を行い、GAを用いた解法を提案している。しかし、交叉や突然変異などパラメータの設定が煩雑な上に、問題規模に応じた調整も必要となる。そこでパラメータ設定の不要なGAとして提案されているPfGA(Parameter-free GA)を適用し、その有効性を確認したので報告する。

7-13 (時間: 15:45 - 15:58)
題名日影の影響を考慮した家庭用太陽光発電のモデル化に関する基礎検討
著者川原 耕治 (広島工業大学), *和泉 大理 (広島工業大学 大学院 工学系研究科 電気電子工学専攻)
Pagep. 684
Keyword太陽光発電, Simulink
Abstract太陽光発電は、電力規制緩和や環境への配慮から一般家庭への普及が期待されている。しかし、導入コストは量産効果や政策等で低下しているとはいえ、1kWあたり60万円前後と高価である。また、簡易発電量シミュレーションにより費用対効果を予め知ることはできるが、都市部など設置場所によっては日陰が生じる場合もあり、正確に推定することは難しい。そこで本研究では、影の影響を考慮した発電モデルの製作をMatlab/Simulinkを用いて行った。また、発電シミュレーションを行い計測値と比較し考察を行ったので、これについて報告する。

7-14 (時間: 15:58 - 16:11)
題名配電系統信頼度評価支援システム構築について
著者*瀬戸 祐樹, 川原 耕治 (広島工業大学)
Pagep. 685
Keyword配電系統, 信頼度評価
Abstract化石燃料費の高騰や環境への配慮から,自然エネルギーを利用した分散電源の配電系統への接続が拡大すると予想される。このような状況下においても,電力の安定供給は必須であるため,配電系統の信頼度評価とこれに基づく改善は鋭意進めなければならない。筆者らは,これまでにリファレンスネットワーク概念に基づく配電系統信頼度評価支援ツールを構築してきた。本稿では,このツールをベースに分散電源を考慮した配電系統の信頼度評価を行うための基礎的検討を行ったのでこれについて報告する。