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平成21年度 電気・情報関連学会中国支部第60回連合大会

部門: セッション 1704  25. ニューラルネット-(3)
日時: 2009年10月17日(土) 14:20 - 15:38
部屋: 講義棟 602室 (→地図)
座長: 池田 信彦 (徳山工業高等専門学校)

25-11 (時間: 14:20 - 14:33)
題名離散時間型複素ニューラルネットワークを用いた交通信号機制御に関する基礎検討
著者*馬場 雅也, 中島 弘之, 株本 貴史 (近畿大学工学部)
Pagepp. 572 - 573
Keyword複素ニューラルネットワーク, 信号機, 制御
Abstractニューロンの状態や結合パラメータ等を複素数で表現した「複素ニューラルネットワーク(以下,複素 NN と略す)」は振幅とともに位相を扱えるという特徴を有しており,信号処理や連想記憶,最適化問題の求解等へのその応用が研究されてきた.本研究では,統計物理学における位相振動子系と複素 NN のフェーザモデルとが同一のエネルギー関数を持つことに着目し,西川らによって提案された位相振動子モデルによる交通信号機制御手法を,フェーザモデルの離散時間更新則を用いることによって,より簡便かつ高速に実現することを試み,最適な位相差が算出できることを計算機実験によって確認した.

25-12 (時間: 14:33 - 14:46)
題名マニューシャによる特徴点を用いたニューラルネットワークによる個人認証システムの構築
著者塩埼 信一 (鳥銀ビジネスサービス(株)), *田中 章浩, 大西 俊輔, 木下 健太郎, 岸田 悟 (鳥取大学大学院工学研究科)
Pagep. 574
Keyword階層型ニューラルネットワーク, 個人認証, 指紋, マニューシャ
Abstractニューラルネットワークの持つパターン認識能力、非線形成によって指紋画像の状態に依存しない高セキュリティの指紋認証システムが構築できる。指紋画像の特徴をマニューシャ法で抽出し、ニューラルネットワークへの入力データとした。3層階層型ニューラルネットワークを用いて指紋による個人認証システムを構築し、指紋の特徴点を学習させ、その学習したネットワークに特徴点が移動した入力データを入力し、認証させ特徴点の移動による汎化性能を調べた。

25-13 (時間: 14:46 - 14:59)
題名自己生成ニューラルネットワークを用いたアンサンブル学習法に関する研究
著者*松林 真司 (呉工業高等専門学校専攻科機械電気工学専攻), 井上 浩孝 (呉工業高等専門学校電気情報工学分野)
Pagepp. 575 - 576
Keyword自己組織化, アンサンブル学習, パターン認識
Abstract自己生成ニューラルネットワーク(Self-Generating Neural Network : SGNN) は与えられた訓練データセットより,自 動的に自己生成ニューラル木(Self-Generating Neural Tree: SGNT) を構築することで,訓練データの特徴空間を木構造内 に写像し,高速な学習特性を持つ識別器である.しかし,教師 なし学習則を用いているSGNN の識別結果には,教師あり学 習則を用いている他の識別器と比較すると多くの汎化誤差が含 まれるという欠点がある.そこで,アンサンブル学習を用いて SGNN を複数作成することで,それらの出力を統合し,未学習 テストデータに対する汎化誤差を改善したアンサンブル自己生 成ニューラルネットワーク(Ensemble Self-Generating Neural Network : ESGNN) を提案し,ESGNN の有効性を示した. 本研究では,パターン認識において従来の手法である最近傍 法(Nearest Neighbor method: NN 法) を含め,ESGNN, SGNN,最近傍法の識別精度の比較検討を行う.また,さらな るESGNN の有効性を示すため,ESGNN とSGNN の処理時 間を求め,枝刈りによる効果を比較検討する.

25-14 (時間: 14:59 - 15:12)
題名生体の聴覚機能に基づく音源方向検出回路の構築
著者冨部 孝則, *坂元 文哉, 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagepp. 577 - 578
Keywordニューラルネットワーク, 聴覚モデル, 音源定位
Abstractこれまでに生体の優れた視覚機能に基づいて物体追跡システムが考案されている。しかし、物体が視野外に位置するときに、このシステムだけでは物体を視野内に捕らえることができず、追従できないといった問題点があった。聴覚機能に基づいて、音の位置を検出する電子回路を実現し、これまでに考案されたシステムと併用することにより、より高度なシステムを実現することができる。本研究では音源方向検出回路を考案した。考案した回路は、実験結果より良好に動作することがわかった。

25-15 (時間: 15:12 - 15:25)
題名カオスニューラルネットワークにおけるニューロンの記憶効果
著者*田尾 麻衣子, 山根 千佳 (県立広島大学経営情報学部), 藤原 宗幸 (県立広島大学大学院総合学術研究科), 日浦 悦正 (中国職業能力開発大学校), 田中 稔次朗 (県立広島大学経営情報学部)
Pagepp. 579 - 580
Keywordカオス, ニューロン, ダフィング, 記憶効果
Abstract研究の目的は、ダフィング方程式を内部にもつカオスニューロンに記憶効果を導入し、カオスニューラルネットワークの情報処理能力にどのような影響を及ぼすか調べることである。数値実験では、記憶効果を導入したカオスニューラルネットワークを、最適化問題の典型である巡回セールスマン問題に適用し最適解を求めた。実験の結果、最適解の探索数が増加し、記憶効果の導入はカオスニューラルネットワークの情報処理能力に有効であることを報告する。

25-16 (時間: 15:25 - 15:38)
題名スパースパターンを用いた連想記憶機構の考察
著者*佐伯 紘二 (徳山工業高等専門学校)
Pagepp. 581 - 582
Keyword多方向連想記憶, スパースパターン
Abstractニューラルネットワークのモデル研究は人間の脳活動を数学的に解析する分野であり,その中で連想記憶モデルは,単語間の連想機能に重点を置いたものである.本研究では,ニューラルネットワークを用いた自然言語の対話的なシステムの構築を目指し,それに利用するための連想記憶モデルの汎用化について考察する.その第一歩として,連想記憶に適切なパターンの生成について検討する.既存の連想記憶モデルの中から汎用性が高いモデルを選択し,スパースパターンを用いたコンピュータシミュレーションを行った.その結果,単純なパターン生成よりも多くのパターン数を記憶できることがわかった.