題名 | 楕円曲線暗号への応用を目的とした乗算剰余演算回路のFPGA実装と性能評価 |
著者 | *冨依 亮宏, 籠谷 裕人, 杉山 裕二 (岡山大学大学院 自然科学研究科) |
Page | pp. 461 - 462 |
Keyword | 楕円曲線暗号, FPGA, 乗算剰余, Karatsuba, Montgomery |
Abstract | 近年, 公開鍵暗号方式の代表的な1つである楕円曲線暗号に関する研究が多くされているが, ソフトウェア実装では, 非常に膨大な時間を要してしまう. そのため, 高速性を追求したハードウェア実装の研究もされているが, 回路規模 (コスト) が大きくなってしまい, 携帯電話などの小さなモバイル機器には向き難い. そこで本稿では, 楕円曲線暗号で繰り返し計算される乗算剰余演算に焦点を当て, その回路構成法について考える. 特に, ハードウェア (FPGA) 実装に有望である2方式, Karatsuba法とMontgomery法を対象に, 種々のパラメータで設計し, 性能評価を行うことにより, 高速性と回路規模のトレードオフのための基本データを取得する. |
題名 | 一般化EM法を用いた並列処理によるHMM学習の高速化 |
著者 | *河合 理恵, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻) |
Page | p. 463 |
Keyword | HMM, 一般化EM法, 並列化, マルチコア |
Abstract | HMM(Hidden Markov Model; 隠れマルコフモデル)は時系列データを解析する統 計モデルの一つである.代表的な学習アルゴリズムに,Baum-Welchアルゴリズム(BW)がある.しかし.計算量が教師データの大きさに比例して増加するため,長い系列データを扱う場合などに膨大な学習時間を要する場合がある. 近年の CPU におけるコア数の増加と OpenMP などのメモリ共有型の並列化ライブラリの整備によって,低コストでの並列化によって計算時間短縮が可能となった.そこで本稿では,HMMの学習アルゴリズムに対して,一般化 EM(Generalized EM; GEM)を適用し共有型並列計算に適したルゴリズムを得る事で,HMM 学習の計算時間の改善を図る. |
題名 | DMA転送を最適化するCell B.E.向けプログラム変換手法の提案 |
著者 | *原岡 恭太郎, 窪田 昌史, 北村 俊明 (広島市立大学大学院/情報科学研究科) |
Page | pp. 464 - 465 |
Keyword | Cell, マルチコアプロセッサ, ダブルバッファリング, DMA転送, プログラム変換 |
Abstract | 近年, CPU単体性能の限界, 低消費電力化の必要性からマルチコアプロセッサの要求が高まっている. ヘテロジニアスなマルチコアプロセッサであるCell B.E. (以下, Cell)は, 高い並列性により高速演算を実現する. 現在, 多くの最適化手法が提案されているが, そのほとんどはプログラマの手動によるもので, Cell向けソフトウェア開発の際の負担となっている. 本研究では,Cell向けのDMAダブルバッファリングによる最適化に着目し,本最適化を自動的に行うプログラム変換アルゴリズムを提案する. |
題名 | Javaを用いたプロセッサシミュレータへのスナップショット機能の実装 |
著者 | *竹永 直樹, 渡邊 誠也, 名古屋 彰 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 466 - 467 |
Keyword | プロセッサシミュレータ, スナップショット機能, Java |
Abstract | 我々は高い生産性・拡張性・可搬性に着目し,Java実装のプロセッサシミュレータJavaScalarを開発中である.プロセッサシミュレータの実行において,分散・並列処理環境で計算機資源を効率的に利用するため,シミュレータに処理の中断と再開を可能にするスナップショット機能を実現する方法が挙げられる.本稿では,JavaScalarの命令セットシミュレータへスナップショット機能を実装する手法について報告する.実際に実装してその動作を確認したほか,機能追加による実行時間のオーバヘッドは最大でも6%で十分に許容できる範囲であることを確認した. |
題名 | 論理設計検証テストプログラム生成ツールの開発と評価方式 |
著者 | *元安 優, 山下 純一 (広島市立大学 情報科学研究科), 北村 俊明 (広島市立大学) |
Page | pp. 468 - 469 |
Keyword | テストプログラム, 検証 |
Abstract | プロセッサの多機能化や高性能化によって論理設計が複雑になっており, 設計者があらゆる実行状況を設定して論理シミュレーションを行い検証することは不可能であるため,ランダムテストプログラムが利用されている. しかし,その運用は定量化できていないため評価方法について検討を行った. 評価方式はハードウェア内の制御信号に着目する評価方式で,テストプログラムを評価する上での指標になることが分った. 今回開発した2種類のランダムテストで指標を適用したところ,テストの効率向上や検証の運用指標の参考になることが分った. 制御信号の状態数の上限値を求めることが困難で,正確な値とは言えない. |
題名 | 共存型GAを用いた短時間労働者勤務表作成の一手法 |
著者 | *田中 直文, 安藤 正貴 (鳥取大学 工学部電気電子工学科), 河野 光 (鳥取大学大学院情報エレクトロニクス専攻電気電子工学コース), 大木 誠 (鳥取大学 工学部電気電子工学科) |
Page | p. 470 |
Keyword | 共存型GA, スケジューリング問題, 短時間労働者勤務表, 最適化問題 |
Abstract | ホームセンターなどでは、アルバイトやパートタイマーと呼ばれる短時間労働者が勤務する。このような事業所では、人によって異なる希望勤務時間帯、異なる熟練職種などを考慮して、異なる業務を労働者に割り当てるための勤務表が必要である。このような勤務表は現在、人の手によって作成されており、多大な労力を要する。 我々は短時間労働者勤務表をある程度自動的に作成するために共存型遺伝的アルゴリズム適用する手法を検討している。本研究では、当該月直前に提出された希望勤務表に基づいて、レジやサッカー、資材などの配置に関する最適化と休憩時間帯に関する最適化を同時に行う手法を検討する。 |
題名 | 異種命令セット同時実行プロセッサの設計と評価 |
著者 | *塩田 耕太朗, 北村 俊明 (広島市立大学 情報科学研究科) |
Page | pp. 471 - 472 |
Keyword | VLIW方式, 異種命令セットSMT, 組込みプロセッサ |
Abstract | 近年,組み込み機器向けプロセッサは高性能化と低消費電力の両立を要求されている. VLIW プロセッサはメディア処理で高い性能を得ることができ,低消費電力である.一方制御処理の実行効率は汎用プロセッサに劣る. そこで,我々はVLIWプロセッサの空いている演算器で汎用プロセッサ命令を実行する異種命令セットSMTプロセッサOROCHIを提案した. 本論文では,設計したOROCHIプロセッサのASICを用いて電力当たりの性能からマルチコアプロセッサと比較した性能及び,SMT実行時の性能低下を求めた. 今回の実装ではソフトウェア割り込みが頻発するワークロードで,もう一方のスレッドの性能とSMT実行した際の電力効率が悪化しやすいということが判った. |