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平成21年度 電気・情報関連学会中国支部第60回連合大会

部門: セッション 0902  3. 電気・電子材料-(2)
日時: 2009年10月17日(土) 10:40 - 11:58
部屋: 講義棟 414室 (→地図)
座長: 川畑 敬志 (広島工業大学)

3-8 (時間: 10:40 - 10:53)
題名ピンを導入したBi-2212相超電導単結晶の高Ic化
著者*西井 秀利, 角田 あゆ, 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 304
Keyword超電導単結晶, Bi-2212相, ピンニングセンタ, 臨界電流
Abstract本研究ではBi-2212相超電導単結晶に粉末Al2O3をピンニングセンタとして導入し、臨界電流を向上させることを試みた。その際に、Al2O3の粒径や純度の異なるものを使用し、ピンニングセンタの形状と超電導特性に与える影響を測定・評価したところ、試料の臨界電流に大きな影響を与えることが明らかになった。

3-9 (時間: 10:53 - 11:06)
題名温度分布の違いがBi-2212相超電導単結晶育成に与える効果
著者*糸賀 勇輔 (松江工業高等専門学校・電子情報システム工学専攻), 松本 浩介, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校・電子制御工学科)
Pagep. 305
Keyword超電導単結晶, Bi-2212相, 自己フラックス法, 温度分布
Abstract自己フラックス法によるBi-2212相超電導単結晶育成において、るつぼの形状が大きくなると、るつぼ内に温度分布が生じ、固液反応で形成される単結晶の成長に影響を及ぼすと考えられる。そこで、るつぼ内の固液の状態の違いが、育成される単結晶の大きさや総重量、超電導特性に及ぼす影響を調べた。その結果、るつぼ内部の温度勾配を少なくすることが、大型かつ高品質な単結晶を大量に育成するにあたって、重要であることが分かった。

3-10 (時間: 11:06 - 11:19)
題名Bi系銅酸化物高温超伝導体における粒内臨界電流密度の増大
著者*田中 博美 (米子工業高等専門学校), 吉川 英樹, 松井 良夫 (物質・材料研究機構), 岸田 悟 (鳥取大学大学院)
Pagep. 306
KeywordBi系銅酸化物高温超伝導体, 臨界電流密度

3-11 (時間: 11:19 - 11:32)
題名厚いニオブ酸リチウムをセンサに用いたPEA装置
著者*林 紀子, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 307
Keyword空間電荷分布測定, PEA法, 数値解析モデル, ニオブ酸リチウム
Abstractこれまでに,PEA法における音波の伝播に関する数値解析モデルが提案されている。本研究ではこの数値解析モデルを改良し,PEA装置の出力信号を解析することで,PEA装置の設計に用いることを目的としている。これまでのPEA法における測定では,入力パルスの信号幅に対して適切なセンサの厚さが存在するとされ,センサが薄いほど分解能が上がるとされてきた。しかし,センサに1mmという厚手のニオブ酸リチウムを用いて測定および数値解析モデルによる解析を行なったところ,センサのメカニズムの解明とともに空間電荷分布測定に利用できる可能性があることがわかった。測定結果と計算結果の比較により上記を提唱する。

3-12 (時間: 11:32 - 11:45)
題名2次元空間電荷分布測定装置用アナログスイッチの試作
著者*益田 直弥, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 308
Keyword空間電荷, 2次元, マトリックススイッチ
Abstract空間電荷分布測定は,材料表面および内部に蓄積する電荷分布を測定する技術であり,電気・電子機器の絶縁材料の性能評価等に利用されている。測定方法にはパルス静電応力(PEA)法が広く利用されている。絶縁材料中の空間電荷は3次元に分布し,かつ過渡的に変化する可能性が高いため,多次元かつ短時間間隔で測定可能な空間電荷分布測定装置の開発が望まれている。現在,2次元の空間電荷分布を短時間間隔で測定可能な装置が開発されている。しかし,開発されている装置では,試料面方向に分解能を高くする場合に装置コストが掛かる問題がある。この問題を解決するために,短時間で複数のセンサ信号を走査する装置の試作を行ったので報告する。

3-13 (時間: 11:45 - 11:58)
題名空間電荷分布と構造の同時測定の検討
著者*布野 竜二, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信 (豊橋技術科学大学), 穂積 直裕 (愛知工業大学)
Pagep. 309
Keyword空間電荷, 音響インピーダンス, 多層構造, 音波伝搬
Abstract空間電荷測定は材料内部の電荷の動きを非破壊で測定する技術であり,電気電子機器の絶縁材料等の性能・信頼性評価に使われている。空間電荷分布測定はパルス印加時に発生する音波を信号処理することで試料内部の電荷分布を測定する技術(PEA法)である。このため音響的性質が異なる多層構造試料の空間電荷分布の測定は,音波の反射等により測定誤差が生じる。 本研究の最終目的は,超音波顕微鏡と空間電荷分布測定装置の技術を組み合わせ,試料の音響的不均一性による誤差を信号処理により除き,プリント基板などの実用的な2層複合絶縁材料の空間電荷測定を1台の測定装置により可能にすることである。ここでは,試料の構造測定結果及び空間電荷測定結果について報告する。