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平成21年度 電気・情報関連学会中国支部第60回連合大会

部門: セッション 0203  26. 情報処理-(7)
日時: 2009年10月17日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 講義棟 104室 (→地図)
座長: 田村 慶一 (広島市立大学)

26-43 (時間: 13:00 - 13:13)
題名ソフトウェア加速寿命試験モデルに基づいたユーザ受入テストの検証
著者*藤井 稔也, 土肥 正, 岡村 寛之 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻), 藤原 隆次 ((株)ビシネスキューブ・アンド・パートナーズ)
Pagep. 74
KeywordNHPP
Abstract最近のソフトウェア開発契約の特徴として, システムテスト終了後, ユーザによる「お試し期間」を前もって設定することでユーザの運用プロファイルを特定し,ユーザに受入判断を仰ぐ受入テストを実施することが多い.本稿では,テスト段階と運用段階における信頼度推定の違いを簡便かつ陽にモデル化できるという点で有効であるソフトウェア加速寿命試験に基づきユーザ受入テスト (user acceptance test)を実行し,運用環境を特徴付けるパラメータである環境パラメータを最尤法により求め,ソフトウェアの運用信頼度を推定する.

26-44 (時間: 13:13 - 13:26)
題名変分近似による離散時間マルコフ連鎖の最適シミュレーション分布の推定
著者*山名 健太, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagep. 75
Keywordマルコフ連鎖, モンテカルロシミュレーション, 重点サンプリング, 変分近似
Abstract多くの要因が確率的に関係する現象をモデル化するため,マルコフ連鎖を用いたモデル化が数多く行われている.大規模なモデルは,モンテカルロシミュレーション(Monte-Carlo simulation, MC)により所望する評価値が算出される.MCは,シミュレーションから算出される推定値が算出される.MCは,シミュレーションから算出される推定値が真の評価値へ収束する速度が遅いという問題点があるため,重点サンプリング(Importance Sampling, IS)による推定値の分散現象が提案されている.マルコフ連鎖におけるISは,Twisted Markov Chainが有名であるが,本稿では変分近似を適用したマルコフ連鎖のIS手法の提案を行う.

26-45 (時間: 13:26 - 13:39)
題名P2Pネットワークにおける確率的フラッディングの最適性に関する考察
著者*高木 聡, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 76
KeywordP2P, 確率的フラッディング

26-46 (時間: 13:39 - 13:52)
題名正規変換を伴わないウェーブレットに基づいたソフトウェア信頼性評価
著者*肖 霄, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科)
Pagep. 77
Keywordソフトウェア信頼性, ウェーブレット推定, 非同次ポアソン過程, 適合性評価, 非定常時系列解析
Abstractウェーブレット解析は画像処理や信号処理等の分野で頻繁に用いられており,近年,高速演算と高精度が要求される時系列解析においても適用されている.本稿では,非同次ポアソン過程 (NHPP) に基づいたソフトウェア信頼性モデルの強度関数を推定するために,予めフォールトデータを正規変換することなくウェーブレット推定を行う方法について議論する.ウェーブレット推定法はパラメトリックな仮定を必要としないノンパラメトリック推定法であり,パラメータ推定におけるデータフィッティング等の処理が容易であるため,適合性評価において生じる計算オーバヘッドが非常に小さいことが利点として挙げられる.最終的に,実データを用いた検証実験において,最尤法や最小二乗法に基づいた評価よりも,ウェーブレット推定法は単位テスト時間当たりの検出フォールト数を高い精度で推定できることが示される.

26-47 (時間: 13:52 - 14:05)
題名ブートストラップ法によるソフトウェア信頼性評価に関する考察
著者*箱崎 亮太 (広島大学工学部第二類(電気・電子・システム・情報系)), 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科システム工学専攻)
Pagep. 78
Keywordブートストラップ, ノンパラメトリック, 信頼区間, NHPP, カーネル推定
Abstract今日のソフトウエア開発過程では,従来にも増して十分な品質確保を実施しなければならないという問題に直面している. ソフトウェア品質の信頼性を定量化する方法として, ソフトウェア信頼性モデル (SRM) が重要となる. 一般に, SRM はパラメトリックモデルとノンパラメトリックモデルに大別される.本稿の目的は, NHPP に核強度推定法を適用することでノンパラメトリック推定を実現し, さらにブートストラップ法を適用することで,強度関数の信頼区間を求めることである.ここでは特に,Cowling らによって示されたサンプリング法と信頼区間構成法を適用する.

26-48 (時間: 14:05 - 14:18)
題名ランダムポートホッピングに基づいた対DoS攻撃プロトコルの性能評価モデル
著者*張 康三郎, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 79
Keywordインターネット, セキュリティ, 離散時間マルコフ連鎖, 性能評価
Abstract近年増加する DoS 攻撃に対して,Badishi ら [1] は通信ポー トをランダムに変更し,悪意ある攻撃による効果を分散させることで,軽量かつ厳密なパケットフィルタリングを実行するランダムポートホッピング(RPH)を提案した.本研究では,RPH の確率的挙動を解析するために,離散時間マルコフ連鎖 (DTMC) を用いてモデル化し,RPH の効用と限界について定量的に議論する.

26-49 (時間: 14:18 - 14:31)
題名メーリングリストを対象とした機械学習によるスパムメールの分類
著者*角 朝香 (山口大学大学院理工学研究科), 杉井 学 (山口大学メディア基盤センター), 松野 浩嗣 (山口大学大学院理工学研究科,山口大学メディア基盤センター)
Pagepp. 80 - 81
Keywordセキュリティ, 機械学習, メールフィルタリング, 特徴抽出
Abstract迷惑かつ不要なスパムメールの爆発的増加が電子メールの有用性を脅かす問題へと発展している.現在,スパムメールと正規メールを自動的に分類するスパムメールフィルタリングの需要が高まっており,様々なフィルタリング手法が提案されている.しかしながら,年々スパムメールの手口も巧妙になっており,完全なフィルタリングの実現には至っていない. 我々は,次々に変化するスパムメールにも対応可能なメールフィルタリングシステムの開発を目的とし,機械学習システムを用いて,スパムメールと正規メールのそれぞれがもつ特徴を抽出した知見をもとに,最も有効なフィルタリング方法を検討している.本稿では,提案システムの性能を検証するため,登録された多数のユーザに一斉送信されるメーリングリストから受信した メールを主に含むメール群を対象とした分類を行った.また,提案システムがメール群分類のために特徴抽出した知見について検証を行った.