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平成20年度 電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会

部門: セッション 1204  3. 電気・電子材料-(5)
日時: 2008年10月25日(土) 14:40 - 15:45
部屋: 共通教育棟 D43教室 (→地図)
座長: 松本 浩介 (松江工業高等専門学校)

3-22 (時間: 14:40 - 14:53)
題名小形単板磁気試験器(SST)による高磁束密度領域における電磁鋼板の磁気特性測定
著者*山崎 琢也, 宮城 大輔, 中野 正典, 高橋 則雄 (岡山大学)
Pagep. 401
Keyword鉄損, 単板磁気試験器, 高磁束密度, 電磁鋼板
Abstract電気機器の小型化を図るためには高磁束密度で動作させるよう設計を行う必要があるが、そのためには高磁束密度領域での電磁鋼板の磁気特性を測定することが必要不可欠である。これまで磁気特性を測定するために用いてきた単板磁気試験器(SST)は高磁束密度領域での測定精度が不十分であった。そこで、高磁束密度領域での磁気特性が精度よく測定できるSSTを製作し、測定を行った。製作したSSTでは30Hz励磁時に磁界の強さの最大値Hmはおよそ56000A/mまで発生させることができ、今回使用した試料(35A360 圧延方向)では2.08Tまでの磁気特性を測定することができた。

3-23 (時間: 14:53 - 15:06)
題名シャッタリング制御によるBi系超伝導薄膜作製
著者*出口 恭平, 花田 明紘, 木下 健太郎, 岸田 悟 (鳥取大学 工学部)
Pagep. 402
Keyword超伝導, Bi-2201, 薄膜
AbstractBi系銅酸化物超伝導体Bi2Sr2Can-1CunOyは高い臨界温度(Tc)をもち, 化学的に安定であることから超伝導デバイスへの適用が期待されている. デバイス作製のためには薄膜の高品質化が必要不可欠である. しかし, 工業的に有利なスパッタ膜の構造制御や超格子の作製は未だ困難な状況である. 本研究では, rfマグネトロンスパッタ法においてBi-SrターゲットとCa-Cuターゲットの2ターゲットを交互に堆積したBi系超伝導薄膜の膜質について報告する.

3-24 (時間: 15:06 - 15:19)
題名ReRAMにおけるユニポーラ動作とバイポーラ動作の関係
著者*奥谷 匠 (鳥取大学工学部電気電子工学科), 木下 健太郎, 牧野 達也 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻), 土橋 一史 (鳥取大学工学部電気電子工学科), 岸田 悟 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻), 杉山 芳弘 (富士通研究所)
Pagep. 403
KeywordReRAM, リセット, NiO, メカニズム
Abstract抵抗のスイッチと電圧極性の関係はReRAMの抵抗変化機構と密接な関連を持つため, ユニポーラとバイポーラの関係を明らかにすることは抵抗変化機構の解明に有意義である. 本研究ではPt/NiO/Pt構造及びPt/NiO/Si構造を作製し, I-V特性を評価した. Pt/NiO/Pt構造ではセット, リセット共に極性に依存せずに生じた. 一方, Pt/NiO/Si構造では, セットは極性に依らず生じ, リセットは正極性のみで生じることが確認された. この結果はリセットが電極界面の状態に敏感であることを示唆する.

3-25 (時間: 15:19 - 15:32)
題名NiO-ReRAMの基本メモリ特性とPt基板物性との関係
著者*土橋 一史 (鳥取大学工学部電気電子工学科), 牧野 達也 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻), 奥谷 匠 (鳥取大学工学部電気電子工学科), 森口 雅彦 (日本セラミック株式会社), 木下 健太郎, 岸田 悟 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 404
KeywordPt, Ti密着層, ReRAM, リテンション, NiO
AbstractNiOやTiO2等の遷移金属酸化物(TMO)は電圧の印加により可逆的な抵抗変化を示すことが知られており, この性質を利用した次世代不揮発メモリReRAM (Resistive Random Access Memory)の研究開発が進められている. 一般に, TMO-ReRAMの作製にはPt/Ti/SiO2基板が用いられ, TEL/TMO/Pt/Ti/SiO2の構造をとる場合が多い. ここで, TELは上部電極を意味し, TiはPtとSiO2間の密着層の役割を果たす. しかし, Pt/Ti/SiO2基板を加熱(400℃)することによりTi原子がPt中を拡散し, 基板表面まで這い上がることが報告されている[1]. 私たちはPt/NiO/Pt/Ti/SiO2構造において, NiO成膜中にTiがNiO-Pt界面まで拡散し, データ保持特性に影響を及ぼすことを明らかにした[2]. しかし, Ti拡散とデータ保持特性との詳細な関係は未だ解明されていない. 本研究ではPt/Ti/SiO2基板のPt成膜時の基板温度或いは基板作製後の熱処理によるPtの結晶性及びTi拡散の程度について調査し, Pt/Ti/SiO2基板の物性と基本メモリ特性との関係解明を目指す.

3-26 (時間: 15:32 - 15:45)
題名Bi2Sr2CaCu2O8+δ単結晶における超伝導特性の制御に関する研究
著者*中林 竜也, 牧野 達也, 藤原 幹大 (鳥取大学工学部電気電子工学科), 田中 博美 (米子工業高等専門学校), 木下 健太郎, 岸田 悟 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻)
Pagep. 405
Keyword高温超伝導, 面間, c軸, Bi2212, ブリッジマン法
AbstractBi-2212超伝導単結晶をN2+H2雰囲気下でアニール処理を行った結果, 強い還元効果を示した. 単結晶表面に絶縁層が形成されたことにより, 試料表面(ab面内)で電気特性の測定を行っているにもかかわらず, c軸方向の特性が得られた.