題名 | エポキシ樹脂を用いた線−平板電極系での空間電荷分布の極性効果 |
著者 | *石原 裕基, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信 (豊橋技術科学大学), 藤井 雅之 (大島商船高等専門学校) |
Page | p. 377 |
Keyword | 線−平板電極系, 空間電荷分布, エポキシ樹脂, 極性効果 |
Abstract | 実用上の絶縁材料は不平等電界で使用される場合が多いことからPEA法を用いた,線−平板電極系による不平等電界下での空間電荷分布測定方法の検討が行われている。これまでのシリコンゴムを用いた測定試料では,線電極と試料の密着性が不十分となる場合が多く,線電極からの空間電荷信号の検出を難しくする要因の一つになっていた。そこで,密着性を向上させるために,エポキシ樹脂を用いて試料作製を行い,線−平板電極系での印加電圧依存性についての調査が行われている。ここでは,このエポキシ樹脂を用いた試料で,空間電荷信号(PEA信号)の極性効果の測定を行い,電極界面に蓄積する電荷の過渡的変化について調査結果を報告する。 |
題名 | センサ走査型空間電荷分布測定装置の検討 |
著者 | *益田 直弥, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校 電気工学科 福間研究室) |
Page | p. 378 |
Keyword | 空間電荷, 走査型, 音波, 圧電素子, 半導体スイッチ |
Abstract | 空間電荷分布測定は,材料表面および内部に蓄積する電荷分布を測定する技術であり,電気・電子機器の絶縁材料の性能評価等に利用されている。測定方法は,パルス静電応力(PEA)法が広く利用されている。しかし,絶縁材料中の空間電荷は3次元に分布し,かつ過渡的に変化する可能性が高い。そのため,3次元かつ短時間間隔で測定可能な空間電荷分布測定装置の開発が望まれている。2次元でかつ短時間間隔で測定可能な空間電荷分布測定装置が開発されている。しかし,開発されている装置では,圧電センサを10から11個を複数のオシロスコープを使用して測定するために試料面方向に分解能を高くする場合に装置コストが掛かる問題がある。ここでは,短時間で複数のセンサ信号を走査する装置の基礎検討を行ったので報告する。 |
題名 | PEA装置の音波吸収体による出力信号への影響 |
著者 | *林 紀子, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校) |
Page | p. 379 |
Keyword | 空間電荷分布, PEA法, 数値解析モデル, 音波吸収体 |
Abstract | パルス静電応力(PEA)法は空間電荷分布測定に広く利用されている。そして,そのPEA法における音波の発生と伝搬に関する数値解析モデルが提案されている。本研究ではこのモデルを改良し,PEA装置の圧電素子からの信号を解析し,新しい工業用途のPEA装置の設計に利用できる数値解析モデルの構築を目的としている。PEA法では測定する試料の厚さに応じ,分解能や感度の異なる装置が用いられる。その性能の調整は圧電素子の厚さやパルス幅などで行なわれる。今回提案する数値解析モデルでは,センサ厚さ,パルス幅,音波吸収体の材質などをパラメータとして与え,出力信号の解析が可能になるよう改善を行なった。 |
題名 | 音響的性質の異なる多層誘電体の空間電荷分布測定装置の開発 |
著者 | *布野 竜二, 福間 眞澄 (松江工業高等専門学校), 長尾 雅行, 村上 義信 (豊橋技術科学大学) |
Page | p. 380 |
Keyword | 空間電荷, 音響インピーダンス, 超音波顕微鏡 |
Abstract | 空間電荷測定は材料内部の電荷の動きを非破壊で測定する技術であり,電気電子機器の絶縁材料等の性能・信頼性評価に利用されている。空間電荷分布測定は,電極に挟まれた試料にパルス電圧を印加することによって,試料内部に存在する電荷に電気的力を働かせて,音波を発生させ,接地電極側背面に取り付けた圧電素子により,その到達する音波の時間変化を計測,信号処理することで試料内部の電荷分布を測定する技術である。このため試料の構造が音響的性質の異なる多層構造となる場合には,音波の反射等により大きな測定誤差が生じる。 本研究の目的は,超音波顕微鏡と空間電荷分布測定装置の技術を組み合わせ,試料の音響的性質の不均一性による誤差を信号処理により除き,プリント基板等の実用的な多層複合絶縁材料の空間電荷分布測定を可能にすることである。ここでは,超音波を利用した構造測定に関する基礎検討の結果を報告する。 |