(セッション表へ)

平成20年度 電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会

部門: セッション 1101  3. 電気・電子材料-(1)
日時: 2008年10月25日(土) 9:00 - 10:18
部屋: 共通教育棟 D42教室 (→地図)
座長: 寺田 和夫 (広島市立大学)

3-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名アモルファス薄膜における磁壁構造とピンニング特性に関する3次元シミュレーション
著者*久保 英則 (山口大学大学院理工学研究科), 浅田 裕法 (山口大学), 山崎 二郎, 竹澤 昌晃 (九州工業大学), 小柳 剛 (山口大学)
Pagep. 359
Keywordアモルファス薄膜, マイクロマグネティックシミュレーション, 磁壁ピンニング, ピンニング磁界
Abstractアモルファス薄膜は消磁状態で熱処理を施すとヘリカル状磁気異方性が誘導され、そこに磁壁がピンニングされる。この磁壁がピンニングサイトから外れることで大バルクハウゼン跳躍を示す。面内磁化薄膜においては非対称ブロッホ磁壁のNeel CapやVortexの方向の組み合わせによる様々な磁壁構造が観察されている。本研究では3次元のマイクロマグネティックシミュレーションにより各磁壁構造の誘導磁気異方性によるピンニング磁界を検討した。シミュレーションでは共役勾配法によるエネルギーの最小化により磁壁構造を決定した。磁壁構造によるピンニング磁界の差は得られたが、磁壁の移動方向による差に比べ小さいものだった。これより磁壁構造のピンニング磁界への影響はほとんどないことがわかった。

3-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名MBE法によるGeMnTe/ZnTeのエピタキシャル成長
著者*山内 慎也, 浅田 裕法 (山口大学), 福間 康裕 (理化学研究所), 小柳 剛 (山口大学)
Pagep. 360
KeywordZnTe, GeMnTe, MTJ, MBE, エピタキシャル
Abstract本研究ではZnTeを障壁層としたGeMnTeベースMTJの作製を目的とし,MBE法を用いてZnTeとGeMnTeの積層膜の成長を試みた.MBE法により、ますZnTe単層膜について検討し、その結果を基にGeTe/GeMnTe/ZnTe/GeMnTe積層膜の成長を行った.ZnTeは150℃〜300℃まで基盤温度を変えて成長し,半値幅を比較すると250℃で最少となった.GeTe/GeMnTe/ZnTe/GeMnTe積層膜は,すべての層のRHEED像でストリークパターンを確認できた.ヒステリシス曲線はわずかに歪んでおり上下の強磁性層に保磁力差が得られた.次に微細加工を施しI-V特性と磁気輸送特製の評価を行ったが,明確なTMR効果を確認することはできなかった.

3-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名低密度ポリエチレンの空間電荷密度に及ぼす吸水の影響
著者*中村 康介, 光本 真一 (宇部工業高等専門学校)
Pagep. 361
Keyword空間電荷

3-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名ナノコンポジット絶縁材料の破壊特性
著者*高尾 佳史, 箕田 充志 (松江工業高等専門学校)
Pagep. 362
Keywordナノコンポジット, 超伝導, 絶縁破壊
Abstract電力消費の増大に伴い電力の安定供給が要求さる。その問題解決の一つとして送電効率の向上が考えられる。現在、将来の送電システムとして超伝導を用いた電力機器などが検討されているが、超伝導電力機器の絶縁システムに関する検討は少ない。超伝導電力機器の動作温度は極低温となることから、極低温領域における電気絶縁材料の開発が重要となる。そこで本研究では、ガラス転移温度が高いポリイミドに着目し、ポリイミドにナノ粒子を配合することで、さらなる電気的特性や機械的特性の向上を検討する。今回は、研究の手始めとして、極低温におけるポリイミドフィルムの絶縁破壊特性について検討したので報告する。

3-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名高温超電導体を用いた磁性微粒子および磁性ワイヤの位置制御に関する基礎研究
著者*下村 哲也, 石川 雅友, 金 錫範, 村瀬 暁 (岡山大学)
Pagep. 363
Keyword磁性微粒子, 磁性ワイヤ, 電磁場解析, 位置制御
Abstract近年,高齢者に多いとされる脳疾患患者数の増大が懸念されており、脳神経や脊髄といった中枢神経系に対する治療法が必要とされている.しかし,現代の医学にはそれらの決定的治療法は未だ存在しないと言われており,また,神経連絡が遮断された場合,通常はその連絡が回復および再生することはほとんどない.そのため,脳疾患により失った脳神経連絡、脊椎損傷により失った脊髄を含む中枢神経を回復させることのできる新たな治療法の開発が望まれている.そこで,微細磁性ワイヤに神経進展因子や神経反発因子,あるいはこれらの因子の機能を阻害する抗体や薬物を表面処理し,磁場を用いて移動・整列させた後,その微細磁性ワイヤを道標として神経を誘導させて神経回路の回復を目指す研究を行っている.本研究は,その実現に向けた電磁場解析と基礎実験を行うことによる基礎研究である.

3-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名高温超伝導バルクの密度と磁石浮上特性
著者*松本 洋明 (津山工業高等専門学校 専攻科), 原田 寛治 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科)
Pagep. 364
Keyword超伝導, バルク, 磁石浮上特性
Abstract本研究ではY123バルクの密度に着目し、マイスナー効果による磁石浮上時間を測定して密度と冷却効果の関係を調査した。その結果、低密度化することにより液体窒素による冷却効果が高まり浮上時間が向上することがわかったので報告する。