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平成20年度 電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会

部門: セッション 0404  8. 電力系統II, 発送配電・新エネルギー
日時: 2008年10月25日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 共通教育棟 C22教室 (→地図)
座長: 川原 耕治 (広島工業大学)

8-1 (時間: 14:40 - 14:53)
題名小規模電力系統における三相不平衡改善手法の検討
著者*石上 明賢, 造賀 芳文, 餘利野 直人, 佐々木 豊 (広島大学), 杉原 弘章 (中国電力)
Pagep. 143
Keyword三相不平衡, 小規模電力系統
Abstract近年、電力の自由化や環境問題への配慮から分散型電源に対する関心が高まっている。分散型電源は多くの利点を持つ一方、導入に関して系統に直接設置することで既存の系統に様々な問題を引き起こす恐れがあると懸念されている。その対策としてマイクログリッドに代表される小規模電力系統の実用化についての研究が進められている。しかし、実用化には課題も多い。その課題の一つとして自立運転制御時の系統規模の縮小により顕在化する系統問題の一つである三相不平衡が挙げられる。 そこで、本研究ではこの課題の基礎的な研究として、小規模電力系統における三相不平衡の改善手法のシミュレーションを行い、その検討を行った。

8-2 (時間: 14:53 - 15:06)
題名小規模電力系統用需給制御システムの開発
著者*真木 一成, 武内 保憲, 杉原 弘章 (中国電力株式会社 エネルギア総合研究所)
Pagepp. 144 - 145
Keywordマイクログリッド, 需給制御
Abstract近年の電力系統は,分散型電源の普及により,小規模オンサイト化が進んでいる。これにより発電機数が増え,中央給電指令所での集中制御が困難となる。そこで,電力系統を細かく区切り,その中の発電機と負荷を制御する「マイクログリッド」という概念が近年注目されている。当社では,小規模電力系統における需給制御システムを試作し,有効性をリアルタイムデジタルシミュレータを用いて検証したので,その概要を報告する。

8-3 (時間: 15:06 - 15:19)
題名太陽電池と燃料電池を組み合わせた分散型電源システムの自動制御
著者*飯塚 慶幸, 片山 昇, 工藤 祐輔, 小越 澄雄 (東京理科大学 理工学研究科)
Pagep. 146
Keyword水素吸蔵合金, 水素エネルギー, 分散型電源, 燃料電池, 太陽電池
Abstract近年、世界共通の課題の一つとして環境問題の深刻化がクローズアップされている。一方、 エネルギー産業にも規制緩和の波が打ち寄せ、小売自由化が制度化され、電力ニーズの多様化が予想される。このような中、自然エネルギーとの親和性が高く、エネルギー効率の向上が見込まれる分散型電源が注目されている。 本研究では、太陽電池と燃料電池を組み合わせたシステムを構築し、自動制御するにあたり鍵になる水素の貯蔵方法とその制御方法、特にスムースなシステムの切り替えについて検討した。 実験からメイン電源から負荷に電力供給が追いつかなくなったときに予備電源に切り替える際には、電気二重層キャパシタや鉛蓄電池のようなもので2分間ほどアシストすれば、スムースにシステムが動作できることがわかった。

8-4 (時間: 15:19 - 15:32)
題名直接メタノール型燃料電池の可視化によるCO2気泡の観測とその動作特性への影響
著者*原 徹也, 片山 昇, 工藤 祐輔, 小越 澄雄 (東京理科大学理工学研究科)
Pagep. 147
KeywordDMFC, CO2, 可視化セル
Abstract直接メタノール型燃料電池は、燃料としてメタノールを使用するため改質器などの装置を必要としないため小型化が実現可能とされている。DMFCの問題点の1つとして、発電時、アノード側にCO2気泡が発生し、反応を阻害するということが挙げられる。そこで本研究では、まずCO2気泡を観測するために可視化セルを作製した。その可視化セルを用いてCO2気泡と時間変化に伴う発電性能との関係について測定した。セルを可視化したことで、CO2気泡と時間変化に伴う発電性能との関連を調査することが出来た。流速が大きい場合、時間が経ってもCO2気泡の量は流路内でほとんど変わらないため出力が安定しているが、流速が小さい場合は、CO2気泡が流路内全体を占めてしまうことが分かった。

8-5 (時間: 15:32 - 15:45)
題名“Plug & Play”を考慮したMicrogridの周波数制御に関する一考察
著者*大丸 友也, 造賀 芳文, 餘利野 直人, 佐々木 豊 (広島大学)
Pagep. 148
KeywordMicrogrid, 周波数制御, 発電機解列
Abstract近年、分散型電源(DG)の利用促進のためDGを一箇所に統合、制御するという考え方が提案されている。その一つにMicrogridがある。Microgridでは、その特性から内在するDGの連系・解列や急な運転条件変更にも対応することが望まれる。いつでもDGを自由に連系・解列できるような機能を有していれば大変柔軟なシステムとすることができる。これは“Plug & Play”機能と呼ばれ実現が期待されている技術である。 しかし、この“Plug & Play”の実現には様々な課題がある。本稿では、この“Plug & Play”を考慮したMicrogridの周波数制御に焦点を当てて課題の整理、考察を行う。

8-6 (時間: 15:45 - 15:58)
題名帰還雷撃に伴う電荷量変化推定手法の提案
著者道下 幸志 (静岡大学 工学部), *河本 伸二 (中国電力株式会社 エネルギア総合研究所), 前田 広治 (中国電力株式会社 流通事業本部)
Pagep. 149
Keyword雷, 電荷量, 帰還雷撃, 静電界
Abstract近年の電力設備の雷害対策の進歩によって、電力システムにとっては、峻度が高い雷電流やエネルギーが大きい雷の重要性が相対的に増しつつある。雷のエネルギーによって電力線に発生する被害としては、送電線の架空地線等の素線切れ、高圧配電線における避雷器の焼損などが知られており、その対策が進められている。 本報告では、電界測定結果に基づいて、帰還雷撃に伴う電荷量変化の推定手法を提案する。この手法を2005年度に山陽地区の観測点で得られた電界波形に適用し、帰還雷撃に伴う電荷量変化を推定した結果について述べる。

8-7 (時間: 15:58 - 16:11)
題名風力発電量波形にスペクトル解析を用いることによる風力波形の生成
著者*土井 淳, 餘利野 直人, 造賀 芳文, 廣光 則昭 (広島大学)
Pagep. 150
Keyword風力発電, 信号処理, 周波数制御
Abstract近年,地球の温暖化問題を始めとして各種の環境問題への対応から、我が国において風力発電設備も電源構成に占める割合が増大してきた。 一方で,電力系統の観点から見ると,風力発電は出力変動が大きいことから,電圧や周波数など電力品質に影響を及ぼすことが懸念される。よって,本研究ではその影響を検討するために統合的な解析手法を開発している。しかし,風力データは地域ごとのデータの性質が異なるため,その特徴も考慮して解析する必要がある。よって,解析手法の一部であるLFCシミュレータにおいて利用可能な風力波形生成モデルを作ることを目標として,信号生成に関する研究を行った。