(セッション表へ)

平成20年度 電気・情報関連学会中国支部第59回連合大会

部門: セッション 0203  10. 通信システム-(1)
日時: 2008年10月25日(土) 13:00 - 14:31
部屋: 共通教育棟 B21教室 (→地図)
座長: 冨里 繁 (岡山大学)

10-1 (時間: 13:00 - 13:13)
題名土石流画像監視システムの構築
著者山本 竜男 (中電技術コンサルタント株式会社/電気通信部), 伊藤 忠衛 (中電技術コンサルタント株式会社/情報通信部), *岡村 幸壽 (中電技術コンサルタント株式会社/電気通信部)
Pagepp. 51 - 52
Keyword監視, カメラ, 土石流, 画像, 画像伝送
Abstract現地カメラ画像を遠方の監視所の画像サーバに取り込んで土石流の危険性のある渓流の状況を監視するシステムを構築した。本システムを宮島の白糸川に設置し、平成17年9月の台風14号による斜面崩壊で発生した不安定土砂が更なる災害を引起す原因となることが懸念されることから、その挙動を遠方の監視所より画像監視した。固定カメラの固定画像により、現地の測点に目印を置いて撮影した画像を基に目印を記載した枠を作成し、監視画面上の本枠に最新画像を重ね合わせて更新、また同様の形態で過去画像を並べて表示させることで状況変化を判断できるものとした。

10-2 (時間: 13:13 - 13:26)
題名高精度位置検知システムを適用した子ども見守りシステムの開発
著者*武内 保憲 (中国電力株式会社 エネルギア総合研究所)
Pagepp. 53 - 54
Keyword高精度位置検知, IEEE802.15.4, 子ども見守り
Abstract近年,事件・事故から子どもを守るため,携帯電話などの既存システムや新たなユビキタスネットワーク技術を活用した子どもの安心・安全システム構築に関する動きが活発化している。 当社ではこれまでに,2.4GHz帯無線のIEEE802.15.4を用いて位置を±30cm程度,向きを±1°程度の精度で検知できる(基地局を7m間隔で設置した場合)高精度位置検知システムを開発しており(1)〜(5),今回,このシステムを適用した子ども見守りシステムを日本電気株式会社,有限会社アール・シー・エスと共同で開発したので,その概要を紹介する。

10-3 (時間: 13:26 - 13:39)
題名無線アドホックネットワークにアダプティブアレーアンテナを用いた場合における隠れ端末の場所的な発生分布に関する検討
著者*坂本 圭司, 山中 仁昭, 森永 規彦 (広島国際大学)
Pagepp. 55 - 56
Keyword無線アドホックネットワーク, アダプティブアレーアンテナ, 隠れ端末
Abstract無線アドホックネットワークでは,消費電力を抑えつつ,安定した通信を可能とすることが課題である.この課題に対して,アダプティブアレーアンテナ(AAA)が有効であるが,端末局にAAAを用いた場合に隠れ端末の存在が問題となる.このような隠れ端末問題に対して,場所的な隠れ端末の発生分布を物理的な伝搬路モデルを考慮して定量的に評価した.計算機シミュレーションの結果,端末局にAAAを用いた場合,目標受信レベルが高くなるほど隠れ端末の発生エリアは少なくなるが,放射方向によっては距離に関係なく隠れ端末が発生することを明らかにした.

10-4 (時間: 13:39 - 13:52)
題名方位角情報をもとに制御を行うアダプティブアレーアンテナの3次元指向性特性の検討
著者*石田 国紘, 山中 仁昭, 森永 規彦 (広島国際大学)
Pagepp. 57 - 58
Keywordアダプティブアレーアンテナ, 3次元指向性特性, 干渉抑圧
Abstract近年,屋内での比較的通信距離が近い無線通信が注目されている.このような通信システムでは,不必要に電波が放射されることによる干渉問題や,セキュリティ問題が大きな問題となっている.このような状況においてアダプティブアレーアンテナによるディジタルビームフォーミングが有効である.本稿では,室内環境の近距離通信を想定し,電波放射を抑圧する必要のあるエリアが3次元的な広がりを有する場合において,方位角情報をもとにした指向性制御の有効性を検討する.計算機シミュレーションによる検討の結果,天頂角が90度となる方向に対しては優れた電波放射抑圧特性を示す場合においても,天頂角が小さくなるに従って,同一方向への電波放射抑圧特性は劣化することを明らかにした.

10-5 (時間: 13:52 - 14:05)
題名バックオフ期間における搬送波検出機能を利用した IEEE 802.11 DCFの解析
著者*小林 洋平 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科電子情報通信工学専攻), 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学情報工学部情報通信工学科)
Pagep. 59
KeywordIEEE 802.11 DCF, バックオフアルゴリズム, CSMA/CA
AbstractIEEE 802.11のMAC層では,CSMA/CAと2進指数バックオフを特徴とするDCFが規定されている.各端末はフレーム送信の前に,競合ウィンドウ(CW)に基づくランダムなバックオフ期間を発生するとともに,他局のフレーム送信中はバックオフカウンタ減少を一時的に停止しなければならない.筆者等は,この一時停止の回数をCWの更新に利用することにより,スループットを改善できることを示した. 本稿では,バックオフ期間における搬送波検出回数を利用する方式に対するMarkovモデルを構築し,性能解析を行う.そして,IEEE 802.11bの規格に準拠する数値例を用いた計算機シミュレーションにより,モデルの妥当性を示す.

10-6 (時間: 14:05 - 14:18)
題名MDS符号を用いたメッセージ分割同報型ARQ方式の性能評価
著者*久岡 敬典 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 電子情報通信工学専攻), 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科)
Pagep. 60
KeywordMDS符号, 同報通信, ARQ方式
Abstract同報通信システムに対するARQシステムとして,IRを利用した方式等が報告されている.本稿では,それらの方式において,固定長メッセージを短いフレームに分割伝送する場合,各フレームに付与されるヘッダがスループット特性に与える影響を,計算機シミュレーションにより評価する.

10-7 (時間: 14:18 - 14:31)
題名CSK変調を用いた双方向型スペクトル拡散ブーメラン方式の性能評価
著者*杉本 徹, 荒井 剛, 稲井 寛 (岡山県立大学情報工学部)
Pagepp. 61 - 62
Keywordコードシフトキーイング, スペクトル拡散通信方式, SSブーメラン方式, ITS
Abstract近年,安全で効率的な交通システムの構築を目指すITSの研究が行われている.その中でスペクトル拡散(SS)ブーメラン方式はITSに適した方式として検討されている.本稿では,符号多値変調方式のひとつであるCSK変調を双方向型SSブーメラン方式に適用した場合の性能について検討している.従来方式では,単一の拡散系列で1ビット毎に情報を拡散するため,伝送できる情報量は符号系列のビット分のみであったが,CSK変調を利用することで伝送される1つの符号系列が持つ情報量を増やすことができ,より効率的な情報伝送が行える.シミュレーションによる性能評価の結果,提案方式は従来方式よりも優れた特性を得られることが確認された.