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平成19年度 電気・情報関連学会中国支部第58回連合大会

部門: セッション 1004  25. 情報処理-(3)
日時: 2007年10月20日(土) 14:40 - 16:11
部屋: 工学部 1階 111講義室 (→地図)
座長: 田岡 智志 (広島大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)

25-14 (時間: 14:40 - 14:53)
題名耐侵入データベースシステムのアベイラビリティ評価に関する考察
著者*植村 俊和, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 351
Keyword耐侵入データベースシステム, 定常アベイラビリティ, セミマルコフモデル
Abstract近年のネットワークシステムの目覚しい普及の結果,情報システムの生存性を高めることがより重要となり,耐侵入データベースシステム (ITDB) に代表される高いセキュリティ機能を有するシステムが提案されている. Wang らは,ITDB の生存性評価を行うための確率モデルを提案し,セキュリティの定量的評価を行っている. 本稿では,Wang らとは異なるモデルを提案し,定常アベイラビリティの観点からシステムディペンダビリティの評価を行う. 数値例を通して,様々な検知速度を持つ場合の ITDB に対して定常アベイラビリティの感度分析を実施する.

25-15 (時間: 14:53 - 15:06)
題名ソフトウェア強度過程に関する一考察
著者*金 林柱 (広島大学工学研究科情報工学専攻), 土肥 正 (広島大学)
Pagep. 352
Keyword強度過程, 幾何ブラウン運動
Abstract ソフトウェア製品のテスト工程においてフォールトを除去し,当該製品の信頼性を定量的に評価することは極めて重要な管理技術である.本稿では,単位テスト時間当たりに検出されるフォールト数を表すソフトウェア強度過程を確率過程として記述することで,従来までのものと異なるソフトウェア信頼性モデルを提案する.  これまでに提案されてきた非同次ポアソン過程 (NHPP) に基づいたソフトウェア信頼性モデルは,ソフトウェア強度過程が確定関数である.本稿ではソフトウェア強度過程が幾何ブラウン運動に従うものと仮定する.

25-16 (時間: 15:06 - 15:19)
題名指数形ソフトウェア信頼性モデルのベイズ推定におけるMCMCサンプリング手法の比較
著者*佐光 哲哉, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 353
Keywordソフトウェア信頼性, ベイズ推定, MCMC
Abstractソフトウェア信頼性モデルのパラメータ推定手法としてベイズ推定がある.通常,ベイズ推定では,事後分布を解析的に求めることが困難であるため,マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)が用いられる.MCMCのサンプリング手法にはギブスサンプリングとMetropolis-Hastings法が利用される.本稿では,個数データを用いた指数形ソフトウェア信頼性モデルのベイズ推定におけるMetropolis-Hastings法を構築し,ギブスサンプリングと計算効率と精度の観点から比較を行う.

25-17 (時間: 15:19 - 15:32)
題名個数データによるマルコフ到着過程のパラメータ推定アルゴリズムに関する評価
著者*蒲原 雄也, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 354
KeywordMMCPP, MMPP, MAP, トラフィック, パケット
Abstract事象の発生や到着を確率的に解析する数理モデルとして,マルコフ到着過程(Markovian Arrival Process: MAP)がある.MAPは,事象の到着を連続時間マルコフ過程で表現したものである.特に, MAP の一種であるマルコフ変調ポアソン過程(Markov-Modulated Poisson Process: MMPP)は,トラフィック分析などに応用される.トラフィック分析では一定間隔の観測時間中に発生した到着個数を記録した個数データのみが利用可能であることが多い.本稿では,マルコフ変調ポアソン過程(Markov-Modulated Compound Poisson Process: MMCPP)を用いた個数データに対するMMPPパラメータ推定の近似手法を提案する.

25-18 (時間: 15:32 - 15:45)
題名路線価評価のためのWebアプリケーション開発
著者*沢津橋 政人, 岡村 寛之, 土肥 正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagep. 355
Keyword路線価評価システム, システム開発
Abstract固定資産税評価における土地価格評価の方法として路線価式評価法が適用されており,標準地価格と土地価格形成要因の関係をモデル化することにより,路線価とそれに付随する土地価格の評価が行われている.これまでに,重回帰分析,2次計画法による解法,Cox 回帰分析などを用いた方法が提案されている.さらに,上述の評価法を実装した路線価評価システムも安田ら(2005)によって開発され,実用に供されている.しかしこのシステムはユーザ環境に依存するなど,いくつかの改良すべき点を含んでいる.本稿では,このシステムをさらに改良し,路線価式評価のためのWebアプリケーションを開発する.

25-19 (時間: 15:45 - 15:58)
題名情報組織化に基づくユーザビリティ評価支援システム
著者*末光 崇史, 小嶋 弘行 (広島工業大学)
Pagepp. 356 - 357
Keywordユーザビリティ評価, 情報組織化, Weblog, 評価テスト, 評価分析
Abstractソフトウェア製品を始めとしたユーザビリティ評価に関する重要性の認識は高まっている.しかし,評価は,あらゆる製品に対して十分に行われているとは言えない.ユーザビリティ評価活動支援は多岐にわたる要素を含んでいることが一つの要因であると考えられる.例えば,個々のシステム評価の効率化支援,評価知見の収集,閲覧,管理,共有支援,などである.本研究では,主たるユーザビリティ評価尺度を対象とし,開発意図とユーザ評価の差異の効率的抽出および集計ドキュメントの情報組織化,改良案への迅速なフィードバック機能を有する評価支援とシステムについて検討し,評価知見の共有に向けた情報組織化方式とWeblogを利用した評価支援方式を提案した.

25-20 (時間: 15:58 - 16:11)
題名HMMを用いた音高推移の推定と楽曲検索への応用
著者*朝川 恭子 (宇部工業高等専門学校/経営情報工学専攻), 武藤 義彦 (宇部工業高等専門学校/経営情報学科)
Pagepp. 358 - 359
Keyword楽曲検索, HMM
Abstractハミングを検索キーとして楽曲データベースから所望の楽曲を検索する場合,多くの人間は音符通りの正確な発声ができないため推定された音高と音長は楽曲本来のそれらとは異なり,検索性能を劣化させる.本報告では,隠れマルコフモデル(HMM)を用いて音高推移を推定し,相対音長と組み合わせて特徴量とし,楽曲検索に応用した.実験の結果,HMM を用いることで検索性能が向上した.また,特徴量として相対音長を加えることで,HMMに含まれる記号出力確率分布のパラメータへの依存性を低減できることが示された.