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平成19年度 電気・情報関連学会中国支部第58回連合大会

部門: セッション 0703  22. パターン認識・画像処理-(3)
日時: 2007年10月20日(土) 13:00 - 14:18
部屋: 工学部 2階 219講義室 (→地図)
座長: 土井 章充 (広島工業大学情報学部情報工学科)

22-13 (時間: 13:00 - 13:13)
題名ヒストグラムを用いたActive Netの初期位置決定手法による複数物体の領域抽出
著者*難波 福弥, 鷲見 育亮 (鳥取環境大学大学院), 植田 拓也 (株式会社ギャラクシー), 薮木 登 (津山工業高等専門学校)
Pagepp. 217 - 218
Keyword画像認識, Active Net
Abstract画像認識・理解のために画像中から対象物体を抽出することは必須であり,そのための一手法としてActive Netがある.Active Netは画面全体から目標物の領域抽出を試みることができるが,画像端にある目標物の捕捉が難しいことが挙げられていた.この解決手法として2段階方式やマルチネット方式が提案されているが,前者は画像端の目標物を捕捉可能であるが画面全体から1つのみを抽出することしかできない.また,後者はネットの数だけ捕捉が可能であるが,初期配置を正しく行わなければ隣接した複数物体の抽出ができなかった.そこで,本研究ではActive Netの適切な初期位置を求める一手法としてヒストグラムを用いた手法を提案し,隣接した複数物体の抽出を正しく行えた結果を示す.

22-14 (時間: 13:13 - 13:26)
題名簡易ウェーブレットを用いた単眼視による距離計測法
著者*重松 直樹 (広島工業大学大学院 工学研究科 電子工学専攻), 玉野 和保 (広島工業大学)
Pagepp. 219 - 220
Keywordウェーブレット, 距離計測, 単眼視
Abstractマルチベースラインステレオ法で得られた単眼視撮影画像に、簡易ウェーブレット変換を行うことによる新規簡便距離計測法を提案する。 本方法により、低コスト、省スペース、簡易処理を実現でき、移動ロボットの視覚としての有用性を高めることができる。 本報告で新規提案する単眼視による距離計測法は、ロボットの移動で時々変化する画像の差分画像に簡易ウェーブレット変換を施した画像中の空間周波数分布が、そのまま距離画像として表示できることにもとづくものである。   移動ロボットの実用ロボットアイとしては、距離抽出に最適なマザーウェーブレットの選定、測定精度などが課題であり、今後検討していく。

22-15 (時間: 13:26 - 13:39)
題名空中に指先で描かれた続け書きアルファベットの認識
著者*田畑 友裕 (岡山理科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 菅野 貴文 (アイネットシステム株式会社), 島田 英之, 島田 恭宏, 大倉 充 (岡山理科大学工学部情報工学科)
Pagep. 221
Keyword文字認識, アルファベット, 続け書き, 空中
Abstractコンピュータのユビキタス化に伴い、場所に制限されない入力デバイスが必要になってきており、空中に描かれた文字の認識が検討されている。本研究では、空中に指先で描かれた続け書きアルファベットを認識する方法を提案する。本研究では、軌跡の交点、頂点、曲線情報、最端情報を特徴情報として用いた。入力される軌跡から特徴情報を取得しながら、テンプレートとして用意された特徴情報とのマッチングを行い、一文字が認識されるとそれまでの情報が破棄され、次の文字の認識処理に進むというアルゴリズムを考案した。このため提案するアルゴリズムでは、続け書きされた文字の認識が可能となっている。

22-16 (時間: 13:39 - 13:52)
題名J-POPにおける3作曲家の旋律の特徴を用いた楽曲の分類
著者*三家本 祥平 (近畿大学大学院システム工学研究科), 出口 幸子, 黒瀬 能聿 (近畿大学工学部)
Pagepp. 222 - 223
KeywordNN法, 特徴ベクトル, 楽曲検索, 旋律分析, 楽譜情報
Abstract近年,楽曲の検索・推薦システムの研究が活発となっている.著者らは,作曲家の特徴に着目した楽曲推薦方式を検討している.既にJ-POPにおける3作曲家の各16曲の楽譜情報を基に旋律分析を行い,各作曲家の特徴を調べた.本研究では,得られた特徴を用いて作曲家ごとに楽曲を分類可能か調べた.5音旋律の分析結果から特徴量を決め,3次元特徴ベクトルでNN法により分類を行った.音階上の1音,および音階上の3音旋律についても特徴量を決め,それぞれ3次元特徴ベクトルで分類を行った.次に,全ての特徴量を正規化して組み合わせ,9次元特徴ベクトルで分類を行った.また,主成分分析を行い,上位3つの成分に絞り込んで分類を行った.その結果,本研究で抽出した特徴の有効性が高いことが確認できた.

22-17 (時間: 13:52 - 14:05)
題名SOMを用いた類似画像検索における画像の特徴量と距離尺度に関する検討
著者*山根 拓 (鳥取大学工学部), 加藤 聡 (松江工業高等専門学校情報工学科), 伊藤 良生 (鳥取大学工学部)
Pagepp. 224 - 225
Keyword自己組織化マップ(SOM), ウェーブレット変換, 高次局所自己相関関数, 類似画像検索
Abstract本稿では,自己組織化マップ(SOM)を用いた類似画像検索を行う際の,画像の特徴量と類似度計算に用いる距離尺度の関係についての検討を行う.画像の特徴量には輝度情報とエッジ情報を用い,これらをウェーブレット変換と高次局所自己相関関数によって抽出する.得られた特徴量ベクトルはSOMによって分類される.それぞれの特徴量に対して,類似度の計算にユークリッド距離と方向余弦距離の2種類の距離尺度を用いて検索精度の比較を行った結果,特徴量の種類に応じて距離尺度を変更することが有効であることを確認した.

22-18 (時間: 14:05 - 14:18)
題名自己組織化マップによるクラスタリングへの情報量規準の適用に関する実験的検討
著者*加藤 聡, 堀内 匡 (松江工業高等専門学校), 伊藤 良生 (鳥取大学)
Pagepp. 226 - 227
Keyword自己組織化マップ, クラスタリング, BIC
Abstract自己組織化マップ(SOM)を用いたクラスタリングは,任意形状のクラスタ抽出を比較的容 易に行なえる反面,k-means法と同様に,個々のクラスタのサイズやデータ密度が大きく異 なる場合に正確なクラスタ抽出が困難になるという問題がある.これに対して,k-means法 の改良手法の一つであるx-means法は,ベイズ型情報量基準(BIC)をk-means法のアルゴリ ズムに適用することで,k-means法が不得意とするようなデータに対しても,比較的正確な クラスタ分割を得ることができる.そこで本稿では,SOMを用いたクラスタリングに対し て,BICに基づいたクラスタ抽出法の適用を検討する.実験の結果,提案手法によってクラ スタリングが正しく行なわれることと,SOMによる階層的クラスタリング手法に発展可能 であるという所見を得た.