題名 | 不平衡度変化に基づくコモンモードアンテナモデルを用いたコネクタ結合プリント回路基板からのコモンモード放射量予測 |
著者 | *貞利 章文, 酒井 陽平 (岡山大学大学院自然科学研究科), 豊田 啓孝 (岡山大学工学部), 松嶋 徹 (岡山大学大学院自然科学研究科), 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学工学部), 渡辺 哲史 (岡山県工業技術センター), 和田 修己 (京都大学大学院工学研究科) |
Page | p. 548 |
Keyword | コモンモードアンテナモデル, グラウンドピン数, プリント回路基板, 電流配分率 |
Abstract | 我々はこれまでに,プリント回路基板におけるコモンモードアンテナモデルを用いて,コモンモード電流に起因する放射遠方電界の予測法を報告してきた.このモデルでは,線路の不平衡度(imbalance) を表す指標である電流配分率の変化点でコモンモード起電力が発生し,これによりコモンモード電流がプリント回路基板を流れコモンモード放射が生じると考える.
コモンモード放射は,マザーボードとドーターボードがコネクタを介して接続されている場合のコネクタ部分の線路の不平衡によっても発生する.そこで,コモンモードアンテナモデルを用いた放射量予測がこのようなコネクタ結合プリント回路基板にも適用できるか調べた.具体的には,グラウンドピン数を変えたときの不平衡度と放射量の関係を調べた.
結果,コモンモードアンテナモデルに基づいた計算では,計算した結果誤差5dB 以内の精度で放射を予測することができた.また,PC(CPU:Pentium D 2.8GHz とメモリ:2GB) での計算時間は2 時間程度で、一般的な電磁界計算手法に比べ非常に高速に計算できた。 |
題名 | 直角に曲がったマイクロストリップ線路を有するプリント回路基板におけるコモンモードアンテナモデルを用いた放射予測 |
著者 | *福増 圭輔 (岡山大学 工学部 通信ネットワーク工学科), 酒井 陽平 (岡山大学 大学院自然科学研究科), 豊田 啓孝 (岡山大学 工学部 通信ネットワーク工学科), 松嶋 徹 (岡山大学 大学院自然科学研究科), 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学 工学部 通信ネットワーク工学科), 渡辺 哲史 (岡山県工業技術センター), 和田 修己 (京都大学 大学院工学研究科) |
Page | p. 549 |
Keyword | プリント回路基板, マイクロストリップ線路, 放射予測 |
Abstract | 我々は, プリント回路基板(Printed Circuit Board: PCB)からのコモンモード放射を高速かつ定量的に予測するために,
コモンモードアンテナモデルを提案している.
このモデルでは, PCB上の伝送線路の不平衡度に起因してコモンモード起電力が発生し,
さらにこの起電力がPCB全体をアンテナとして励振しコモンモード放射を発生させると考える.
これまでに我々は, PCB上のマイクロストリップ線路(Microstrip line: MSL)が一方向のみの直線でかつ帰路面の1辺と平行な場合について,
コモンモード電位の分布を考えることでコモンモード放射を精度よく求めた.
現在は, MSLがPCB上を縦横に配置されている一般的な場合への拡張を検討している.
このような場合は, 信号線の向きに対応した励振源を重ね合わせることで対応できると考えている.
本報告では信号線の向きに対応した励振源を重ね合わせる最も単純な事例として, 試験基板を用いて検討を行った. |
題名 | マイクロストリップ線路の帰路面にあるスリットによって発生する複数モードの伝搬電力計算 |
著者 | *石田 槙子 (岡山大学工学部通信ネットワーク工学科), 松嶋 徹 (岡山大学大学院自然科学研究科), 豊田 啓孝, 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学工学部通信ネットワーク工学科), 渡辺 哲史 (岡山県工業技術センター), 和田 修己 (京都大学大学院工学研究科) |
Page | p. 550 |
Keyword | マイクロストリップ線路, スリット, モード発生, 伝搬電力 |
Abstract | 帰路面にスリットを有するマイクロストリップ線路では,信号線とスリットの交差部で伝搬モードとは異なる電磁界モードが励振される.信号伝搬に対するスリットの影響は3次元電磁界解析によって分かるが,回路基板全体を解析するには膨大な計算量が必要となる.よって我々は,解析空間は伝送線路が不連続となる局所的な領域に限定し,発生するモード別に伝搬電力を計算してモード分離し,これを基に信号品質の劣化や不要電磁波の影響を求める手法を検討している.本報告では,スリット幅の異なる基板について,信号線とスリットとの交点付近において発生する複数のモードに分離し,各モードの伝搬電力の割合はスリット幅に依存することを示す. |