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平成18年度 電気・情報関連学会中国支部第57回連合大会

部門: 7. 電力系統 II
日時: 2006年10月21日(土) 10:40 - 11:45
部屋: 21号館 2階 22124室 (→地図)
座長: 永田 武 (広島工業大学 情報学部情報工学科)

7-6 (時間: 10:40 - 10:53)
題名発電機のガバナ軸受け磨耗対策のためのシミュレーション手法の開発
著者*真木 一成, 武内 保憲, 杉原 弘章 (中国電力株式会社)
Pagep. 491
Keyword負荷周波数制御
Abstract電力需給制御における負荷周波数制御は,数分から数十分の変動周期の負荷に対して,発電機の現在出力に電力系統の需給差を上乗せして指令することで,需給のバランスをとっている。しかし,一部の発電機ではこの指令値が過制御気味になり,発電機のガバナ軸受けの磨耗が加速し,部品交換周期(点検周期)が短くなることによりコスト増を招いている。そこで,現状レベルのARを維持したまま,ガバナ軸受けの延命が図れる対策を検討するため,新たなシミュレーション手法を開発したので,その概要を報告する。

7-7 (時間: 10:53 - 11:06)
題名ホモトピー関数を導入した電圧・熱容量ATCの高速計算法に関する研究
著者餘利野 直人, 造賀 芳文, 川野 晃紀, *末成 展康 (広島大学)
Pagepp. 492 - 493
Keyword電圧・熱容量ATC, 線形感度法, 主・双対内点法, ホモトピー関数
Abstract電力市場の自由競争化において送電可能容量(ATC)を短時間に算出することは重要である。ATCとは系統運用上の制約の許容範囲内で既存の送電上に乗せ可能な二点間の送電可能容量である。本研究ではN-1基準で線路故障を考慮し、電圧・熱容量制約に対応するATCを線形感度法を用いた高速計算によるスクリーニングと主・双対内点法による厳密計算を組み合わせ、高速かつ高精度に算出する方法を提案する。また、線形感度法にホモトピー関数を導入し、発電機端子条件を表し、最大誤差の軽減を行う。

7-8 (時間: 11:06 - 11:19)
題名過渡安定度解析におけるCCTの直接算出法に関する研究
著者餘利野 直人, 造賀 芳文, 田中 雅英, *藤原 拓真 (広島大学工学研究科複雑システム運用学研究室)
Pagepp. 494 - 495
Keyword電力系統, 過渡安定度, 臨界トラジェクトリー, 臨界故障除去時間
Abstract電力系統は大規模・複雑化に伴い安定性解析の重要性が高まっている。また電力自由化により、リアルタイムでの解析の必要性が生じている。本稿では、高速性・高信頼度を実現できる過渡安定度解析手法を提案する。これは系統内の故障がCCT(臨界故障除去時間)で除去されたときの系統が描く軌跡が不安定平衡点に収束するという性質を利用し、その軌跡とCCTを一括して直接求めるという手法である。

7-9 (時間: 11:19 - 11:32)
題名多機系統における臨界トラジェクトリーを用いた過渡安定度解析
著者*田中 雅英, 藤原 拓真, 餘利野 直人, 造賀 芳文 (広島大学 工学研究科 複雑システム運用学研究室)
Pagepp. 496 - 497
Keyword電力系統, 過渡安定度, 臨界故障除去時間, 臨界軌跡
Abstract電力系統は常に外乱にさらされており,予定される運用状態に対し,多数の想定故障下で発電機の安定性を解析する必要がある。また,電力自由化の進展に伴い,リアルタイムでの解析も要求されている。そのため高速かつ厳密な過渡安定度解析手法の開発が望まれている。そこで本稿では、過渡安定度解析を効率化するために,従来法では求めることが難しかった臨界トラジェクトリー(安定・不安定の境界にある軌跡)を用い,その軌跡を一括して求めることで臨界故障除去時間を求める手法を提案する。そして提案法を多機系統に適用し,その結果についての検討を行う。

7-10 (時間: 11:32 - 11:45)
題名多地域系統における負荷周波数制御指標CPS1の特性解析
著者餘利野 直人, 造賀 芳文, *中山 晃, 岡崎 寛 (広島大学大学院)
Pagepp. 498 - 499
Keyword負荷周波数制御, 系統容量, 指標
Abstract電力系統において周波数の維持は重要な問題である。そこで各系統の負荷周波数制御の仕上がりを評価する指標CPS1に注目した。各系統の制御の評価には公平性が求められるが、これまでの指標は系統容量や系統の動的な特性が考慮されておらず、指標自体に問題の可能性があった。そこで今回、解析を効率的にするため理論式を提案し、その後、多地域系統における指標CPS1の特性について解析を行い、指標CPS1の公平性について検討した。