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平成18年度 電気・情報関連学会中国支部第57回連合大会

部門: 4. 電気機器・電気応用 I
日時: 2006年10月21日(土) 9:00 - 10:31
部屋: 21号館 1階 22114室 (→地図)
座長: 安藤 詔生 (福山大学 工学部 電子・電気工学科)

4-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名隣接磁性体による高温超電導線材の自己磁界特性
著者*西本 満裕, 金 錫範, 朱 眞弘, 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学)
Pagep. 428
Keyword超電導線材, 交流損失, 磁性体, 自己磁界
Abstract超電導線材は無損失で直流電流を通電することができる一方で交流電流を通電すると損失が発生し、その挙動は通電条件に応じて変化してしまう。現在の電力供給の多くが交流であるという点を考慮すれば、超電導を電気機器に応用する際には交流損失の特性を把握し、対策を講じることが必要とされる。一般的に交流損失評価に用いられているNorris損失評価式は、自由空間における交流損失において適用可能であり、測定される超電導体の周囲に、磁性体が配置された場合には、この評価式が適用できないことが明らかになっている。そこで、本研究では、その原因の一つとして考えられる隣接する磁性体による超電導線材の自己磁界の変化について検討を行った。

4-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名コイルの磁極配置による超電導バルク体の浮上特性
著者*川上 耕平 (岡山大学工学部), 金 錫範 (岡山大学大学院), 清水 昭宏, 井上 卓哉 (岡山大学大学院自然科学研究科), 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学大学院)
Pagepp. 429 - 430
Keyword超電導アクチュエータ, 浮上特性, 超電導バルク体

4-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名事前曲げを加えたNb3Sn複合超電導線材の歪解析
著者*岡田 一星, 村瀬 暁, 金 錫範, 七戸 希 (岡山大学 自然科学研究科), 淡路 智, 小黒 英俊, 西島 元, 渡辺 和雄 (東北大学金属材料研究所)
Pagep. 431
Keyword超電導, 歪
Abstract超電導マグネットは複合超電導線材を用いているため、熱処理温度から使用温度までに約1000Kもの温度変化を受け、熱歪が生じることとなる。またコイル巻き線時における曲げ歪などが超電導線には加えられる。その歪について有限要素解析ソフトANSYSを用いて模擬し、残留歪の変化を解析し考察する。その結果、事前曲げ歪処理のある場合の方が無い場合より長手方向の残留歪εzが緩和(絶対値が小さい)されていることが分かる。これにより,印加歪が約0.40 %以下でIc-印加歪依存性が向上することが考えられる。これはCu, Cu-Nbなどの弾塑性変形材料が事前曲げ歪処理を施されることによって塑性変形することに起因すると考えられる。

4-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名キャンセル型有効電力法による超電導コイル保護システムの開発
著者*竹内 和哉, 積山 泰和, 七戸 希, 金 錫範, 村瀬 暁 (岡山大学)
Pagep. 432
Keyword超電導コイル, クエンチ検出, 有効電力法
Abstract超電導コイルがクエンチすると,発生した常電導領域で局所的な発熱が起き,コイルの劣化・焼損につながるケースがある.そこでクエンチ発生時には,できるだけ早くコイルの蓄積エネルギーを外部に取り出し,コイル内部でのエネルギー消費を抑制し,コイルを保護する必要がある.そこで本論文では,誘導性電圧検出コイルを用いて誘導性電圧を相殺する方法を導入した,キャンセル型有効電力法によるクエンチ検出を用いた超電導コイル保護システムを提案する.小型高温超電導コイル(Ic=5.1A)を用いた保護試験(臨界電流以上の過電流通電によるクエンチと熱擾乱によるクエンチとの2通りのクエンチに対する試験)により,提案法の原理検証を行う.

4-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名外部銅安定化変態法Nb3Al超電導線の冷凍機冷却下における常電導遷移特性
著者*下山 雅弘, 村瀬 暁, 金 錫範, 七戸 希 (岡山大学), 西島 元, 渡辺 和雄 (東北大学), 菊池 章弘, 竹内 孝夫 (NIMS)
Pagep. 433
KeywordMQE, Nb3Al, 超電導
Abstract現在,Nb3Sn線を用いた20 T級の無冷媒超電導マグネットの開発が計画されており,使用に適した様々な補強型超電導線の開発が進められている.現在までに,Cu-Nb,Ta,Nb-Ti-Cuなどの補強材を内包した数種類の補強型Nb3Sn線が開発され, それらの熱的安定性が報告されている. 一方, Nb3Al線は,Nb3Sn線に比べて優れた耐歪み特性を有しており, 20T以上の強磁場領域を含む全磁場領域で高いJcを示している. そこで, 本研究では Nb3Al線の冷凍機冷却条件における常電導遷移特性に関して実験的に検討したので, その結果について報告する.

4-6 (時間: 10:05 - 10:18)
題名抵抗型YBCO限流器素子における2軸方向磁場測定による通電特性評価
著者*人見 圭 (岡山大学自然科学研究科), 金 錫範, 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学), Ok Bae Hyun (韓国電力研究院)
Pagep. 434
Keyword限流器素子, ホール素子, 超電導

4-7 (時間: 10:18 - 10:31)
題名3次元超電導アクチュエータにおける浮上特性向上のための補助鉄心の形状設計
著者*朱 鎮弘, 金 錫範, 井上 卓哉, 清水 昭宏, 七戸 希, 村瀬 暁 (岡山大学 自然科学研究科)
Pagep. 435
Keyword超電導アクチュエータ, 補助鉄芯, 有限要素法
Abstract現在、優れた超電導特性を有する高温超電導体の応用に関する研究が活発に行われており、高温超電導バルク体の場合、強いピン止め効果による高い補足磁界を利用することで安定した浮上や移動が可能となる。我々は、このような高温超電導バルク体の特性を利用して非接触で自由に浮上・移動・回転することが可能な3次元超電導アクチュエータの開発を行っている。この超電導アクチュエータにおいて、移動子の安定で高い浮上力および移動能力を実現するには、電磁石による印加磁場の大きさや空間分布について最適化する必要がある。そこで、上記の研究目的を果たすために電磁石の補助鉄心の最適形状設計を行った。補助鉄心の形状設計は、3次元有限要素法を基づいた電磁場解析を用いて、既存鉄心と同じ形状でサイズが大きくなる補助鉄心と立体的構造を有する補助鉄心のそれぞれについて形状最適が行ったのでその結果を報告する。