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平成18年度 電気・情報関連学会中国支部第57回連合大会

部門: 22. パターン認識・画像処理 II
日時: 2006年10月21日(土) 10:40 - 11:58
部屋: 25号館 5階 22554室 (→地図)
座長: 小林 富士男 (福山大学 工学部)

22-6 (時間: 10:40 - 10:53)
題名漸化式を利用した射影変換の高速化-並列コア向き座標計算法-
著者*吉岡 照通, 尾崎 亮, 岡本 卓爾 (岡山理科大学工学部)
Pagep. 103
Keyword射影変換, 座標計算, 漸化式
Abstractパラメータの動的変更を伴う動画像の射影変換では,座標計算を高速に実行することが必要不可欠である. 本稿では並列コアをもつ小型DSP 上での実行を前提とした射影変換座標の高速計算法を開発した.提案法により, 実用上十分な精度を保ちながら約3倍の座標計算速度が得られた.

22-7 (時間: 10:53 - 11:06)
題名幾何学変換のための内挿用画素の主メモリから並列コアへの効率的転送法
著者*尾崎 亮, 太田 寛志, 道西 博行, 岡本 卓爾 (岡山理科大学工学部)
Pagep. 104
Keyword幾何学変換, 内挿処理, メモリバンク, SIMD演算
Abstract幾何学変換を高速化しようとする場合,複数個の画素の座標計算や内挿計算を並列に実行できるという点で,並列コアを持つプロセッサが適していると考えられる.しかし,市販されている単純な構造の並列プロセッサのように,並列コアは持つが主メモリが並列化されていない構造のものを用いる場合には,何らかの工夫をしない限り内挿計算に必要な画素の読み出し速度がネックとなって並列コアの性能が十分活用できない.本研究では,このような構造のプロセッサを利用してメモリから並列コアへ内挿用画素を効率的に供給することのできる手法を開発し,市販の並列プロセッサによる評価によって,従来法に比して約1.7 倍高速化されることを示した.

22-8 (時間: 11:06 - 11:19)
題名並列データパスを内蔵した小型DSPによるアフィン変換の高速化
著者*太田 寛志, 尾崎 亮 (岡山理科大学工学部), 籠谷 裕人 (岡山大学大学院自然科学研究科), 橋本 禮治, 岡本 卓爾 (岡山理科大学工学部)
Pagep. 105
Keywordアフィン変換, DSP, リングバッファ

22-9 (時間: 11:19 - 11:32)
題名色温度差により生じるモザイク画像の境界色度差の軽減手法 −オートホワイトバランス機能付カメラで撮影した画像を対象として−
著者*吉田 知弘, 大下 隆太, 道西 博行, 岡本 卓爾 (岡山理科大学大学院工学研究科)
Pagep. 106
Keywordカメラ画像, 色温度, ホワイトバランス
Abstractモザイク画像生成においては、境界部が目立たないよう にする(境界消去)ために、しばしばブレンド手法が利用 されるが、オートホワイトバランス(AWB)機能付カメラ で撮影した画像を合成する場合には、AWB処理に起因して 画像同士に色温度差が存在し、単純なブレンド処理だけで は境界部に色度差が残り、十分な境界消去ができなくなる。 本稿では、この問題を解決するための一つの手段として、 元画像の重なり領域における画素の平均濃度値から 元画像のゲインを推定し、これを利用して撮影した画像の 色温度差を軽減した上でブレンドする手法について検討する。

22-10 (時間: 11:32 - 11:45)
題名偏光フィルタを用いた鏡面・拡散反射パラメータの推定
著者*村上 千寿 (広島市立大学大学院情報科学研究科), 馬場 雅志, 椋木 雅之, 浅田 尚紀 (広島市立大学情報科学部)
Pagepp. 107 - 108
Keyword偏光, 反射推定, 鏡面反射, 拡散反射, 実写画像
AbstractCGにおいて,仮想物体を実物に近づけるためには物体表面における 反射を適切に表現することが重要であり,このためには鏡面・拡散反射成分を個別に解析する必要がある.本研究では,偏光フィルタを用いた新たな鏡面・拡散反射成分の分離手法を提案する.光源とカメラに偏光フィルタを取り付け,偏光フィルタを回転させながら撮影した画像から,物体表面における反射の変化を推定する.これによって得られた推定結果の最小値を拡散反射成分,最大値と最小値の差を鏡面反射成分として抽出し,反射成分の分離を行う.さらに,抽出した鏡面反射成分と拡散反射成分に対してそれぞれの反射パラメータの推定を行い,実写画像に基づいた物体の再現を目指す.

22-11 (時間: 11:45 - 11:58)
題名3次元点群データの部分平面投影によるポリゴンモデル生成
著者*野田 聡司 (広島市立大学大学院 情報科学研究科), 椋木 雅之, 浅田 尚紀 (広島市立大学 情報科学部)
Pagepp. 109 - 110
Keyword面生成, レンジスキャナ, ドロネー法
Abstract実物体の3次元形状のモデル化は文化財や芸術作品のディジタルアーカイブ化などの幅広い目的に用いられる重要な技術である.3次元形状を求める手法の1つにレーザーレンジスキャナなどの3次元スキャナを用いて計測するものがある. 本研究では小型移動式の3次元スキャナHDS3000を用いる.しかしHDS3000によって計測され取得できる3次元点群データは,面生成に 必要な位相情報は欠落している. そこで本研究では3次元スキャナを用いて計測した位相情報のない3次元点群データに対して,点群を分割した部分点群に対して面生成を行い,部分形状を統合することでポリゴンモデルを生成する手法を提案する.