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平成18年度 電気・情報関連学会中国支部第57回連合大会

部門: 18. 信号処理 II
日時: 2006年10月21日(土) 10:40 - 11:58
部屋: 25号館 5階 22552室 (→地図)
座長: 中西 功 (鳥取大学工学部電気電子工学科)

18-6 (時間: 10:40 - 10:53)
題名光ディスクの誤り解析の一考察
著者*田中 敬大, 谷本 繁弘 (広島工業大学), 田中 邦麿 (帝京平成大学), 古川 輝雄 (広島工業大学)
Pagep. 36
Keyword光ディスク, DVD, 誤り計測
Abstract CDやDVDなどの光ディスクを家庭内で使用する時、機器への装着や保管時の指紋やゴミ、傷などの付着が再生データの信頼性を劣化させる恐れがある。この視点から多数のDVD-RAMディスクにて誤りの計測と以下の項目の解析評価を行った。検討評価した項目は、(1)現状システムのECC符号フォーマットの有効性(PI軸インタリーブ長50〜250バイト、PO軸200〜40バイトの組合せ)、(2)ECCの復号アルゴリズムの効果と能力評価(繰り返し訂正復号とイレージャ訂正復号)、(3)装着や保管時に発生する誤りの種類の影響(ポテトチップ油、チョコ、コーヒーの各指紋誤り、室外放置誤り、泥水汚染誤り)である。この結果、RS積符号のインターリーブ長とPI,PO符号間距離を適切に選び、イレージャ訂正復号を行うことの有効性が確認できた。

18-7 (時間: 10:53 - 11:06)
題名光ディスククリーニング方法の一検討
著者*谷本 繁弘, 田中 敬大 (広島工業大学), 田中 邦麿 (帝京平成大学), 古川 輝雄 (広島工業大学)
Pagep. 37
Keyword光ディスク, DVD, クリーニング, 誤り計測
AbstractCDやDVDなどの光ディスクストレージが家庭用動画レコーダとして用いられつつあるが、メディアの使用環境が家庭内になるためその取り扱い過程で指紋やゴミ、傷によるデータの信頼性が劣化する。今回、信頼性を回復させるためのディスククリーニング法と効果の実験検証を行った。水洗時間(3秒、6秒)、水温(25℃、45℃、70℃)、水圧( 弱、強)の条件にて、多数のDVD-RAMディスクにおいて、ポテトチップス油、チョコレート、コーヒーの各指紋誤りに対する簡易水洗クリーニング法での誤り計測を行った。クリーニング前ではドライブのサーボエラーにより計測不可のディスクのほとんどが、適当な水圧で3秒程度の水洗を行うことにより、訂正後誤りをほぼゼロに出来ることがわかった。また、洗浄水の温度の影響よりも水圧を上げてクリーニングを行うほうが、比較的クリーニング効果が大きかった。

18-8 (時間: 11:06 - 11:19)
題名動的輪郭モデルを用いた読唇母音認識システムの開発
著者*和谷 優一, 中邨 覚 (鳥取大学大学院工学研究科), 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学工学部)
Pagep. 38
Keyword読唇母音認識, 動的輪郭モデル, FPGA
Abstract工場内など高雑音環境下でも,製造装置や搬送用ロボットなどを制御したい場面がある.発話時の唇形状を認識する,いわゆる読唇手法では周囲の雑音の影響は全くなく,使用する人が特別な訓練をする必要がないなどの有利な点があり有効な手法の一つと考える.本稿では読唇母音認識システムとして,唇領域抽出から母音認識までの処理をハードウエアとして実現することを考える.動的輪郭モデルを用いて唇領域を抽出し,唇の大きさの変化に対応できるように正規化を行う.そして,認識には3層型ニューラルネットワークを用いる.ハードウエア化することにより高速処理とシステムの小型化に成功した.実験では約72%の認識率を得ることができ,有効性を確認した.

18-9 (時間: 11:19 - 11:32)
題名テレビ会議用ビデオカメラのパノラマ映像生成に関する研究
著者*上杉 徹, 米本 良 (鳥取大学大学院工学研究科), 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学工学部)
Pagep. 39
Keywordパノラマ映像, FPGA, FFT
Abstract我々が開発しているテレビ会議用のビデオカメラは,会場全体の映像を表示するために,3つのNTSCビデオカメラを用いてパノラマ映像を生成している.パノラマ映像生成の際には,左と中央,中央と右の映像の各々の境界領域で結合位置を自動で検出し,最適な位置に映像を補正する自動補正処理を行う.その処理方法として,Alistair J. Fitchらが提案したFast Robust Correlation手法を用い,FPGAボード上でそのハードウエア実現を行った.ハードウエア実現には,FFTを用い,128×256の画像2枚に対し,およそ1.5×108クロック必要で,48MHzのクロックでは処理時間が約2.9秒であった.

18-10 (時間: 11:32 - 11:45)
題名2入力スペクトル・サブトラクション法のDSPへの実装
著者*清水 忠昭, 川口 大介, 吉村 宏紀 (鳥取大学工学部)
Pagep. 40
Keywordスペクトル・サブトラクション, 雑音除去, DSP
Abstract近年,カーナビゲーションなどの装置において,音声認識が実用されるようになってきた。このような実環境における音声認識では,認識率の低下を防ぐために,音声信号から外来雑音を取り除くことが重要である。現状では,コストの問題等から,スペクトル・サブトラクション法(以下SS法と表記)などの簡易な雑音除去手法が用いられている。本研究では,2本のマイクを使用して,低コストでSS法の性能を改善する手法を提案した。また,提案手法をDSPに実装し,実時間動作が可能であることを実証した。

18-11 (時間: 11:45 - 11:58)
題名スライディングサブフレーム法を用いた音素認識
著者*能瀬 正也, 槙 修一, 山根 延元, 森川 良孝 (岡山大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 41 - 42
Keyword音素認識
Abstract音声認識において,特徴抽出はシステム全体の認識精 度において支配的である.本稿記載の文献[1] では,言語モデルに おける選択肢の約50%の減少と,約5%の音素認識率 の向上は同等の効果があると報告されている.このよう に音声認識においては,特徴抽出部の改善は認識システ ム全体の性能に大きく寄与する.本稿では,特徴抽出時 の1 フレームをいくつかのサブフレームに分割し,その サブフレームにおける特徴量の統計処理により特徴抽出 部の精度上昇が見込めることをシミュレーション結果に より示す.