題名 | ジョルダン標準型を用いた臨界角入射における電磁界解析 |
著者 | *石間 克郎, 若林 秀昭, 稲井 寛 (岡山県立大学情報工学部) |
Page | pp. 214 - 216 |
Keyword | 臨界角入射, ジョルダン標準型 |
Abstract | 電磁波が屈折率の大きい媒質から小さい媒質に入射する場合,法線方向からの入射角が臨界角以上になると,透過せず,境界面で全反射することが知られている.屈折率の大きな媒質で挟まれた3層構造における平面波の反射・透過問題において,臨界角入射や低入射極限の場合,電磁波の連続性に基づく通常の方法では,これらの諸量を求めることができず,臨界角に十分近い入射角を用いて求めた値で代用していると考えられる.そこで,臨界角入射では,固有値が縮退するため,係数行列をジョルダン標準型と呼ばれる行列に変換することができることに着目し,これまで知られていなかった諸量を明らかにする. |
題名 | LE-FDTD法によるRF-DC変換回路の特性解析におけるGPGPUの効率 |
著者 | *近藤 和洋, 藤森 和博, 鶴田 健二 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 217 - 219 |
Keyword | RF-DC, GPGPU, LE-FDTD |
Abstract | 無線電力伝送における重要な構成要素の一つにRF-DC変換回路が挙げられる.高効率な無線電力伝送を実現するためには高い変換効率を持つRF-DC 変換回路の実現が必要不可欠であるが、RF-DC変換回路には定式化が容易でないパラメータが多く含まれるため回路解析に加え電磁界解析を併用しなければ,物理現象の把握,設計が困難であるという現状がある.しかしながらシミュレータなどを利用した場合,膨大な解析時間を要するため,一般には実験的に最適構造が探索されている。本稿では効率的に設計指針を得るためにGPGPUを利用することでLE-FDTD法を高速化し、その効率について検討を行っている。 |
題名 | 共鳴型無線給電システムの伝送効率改善に関する検討 |
著者 | *結城 亨, 堀田 昌志, 羽野 光夫 (山口大学大学院理工学研究科), 粟井 郁雄 ((株)リューテック) |
Page | pp. 220 - 223 |
Keyword | 無線給電, 共鳴型, フィルタ理論, 伝送効率 |
Abstract | 昨今,非接触型の無線給電システム構築に関する研究が活発に行われており,電磁誘導方式を利用した無線給電システムの製品が実現化され始めている.これに対して共振器同士の共鳴を利用し電力を伝送する共鳴型無線給電システムが提案された.さらに,フィルタ設計理論に基づき,効率的な共鳴型無線給電システムを構築できることが示されている .この共鳴型無線給電システム中の共振器の位置ずれが発生した場合でも,フィルタ理論に基づき適切な設計を行う事で伝送効率を改善できることを示している. |
題名 | 移動平均フィルタを用いた三相PLL |
著者 | *穐吉 啓史, 岡本 昌幸, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | pp. 224 - 226 |
Keyword | PLL, PWM整流器, 移動平均フィルタ |
Abstract | 太陽光発電システムやPWM整流器などの連携を伴う電力変換器では,電源電圧の位相情報を検出する必要がある。この目的として,ソフトウェア上で実現可能な三相PLLが提案されている。 本論文では,電源側に高調波が含まれた場合でも位相情報を検出可能な移動平均LPFを用いた三相PLLを提案し,PSIMを用いたシミュレーションにより有効性を確認したので報告する。 |
題名 | 立体駐車場を想定した非接触給電システム用高周波トランスの電磁界解析 |
著者 | *河野 真吾, 岡本 昌幸, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | pp. 227 - 229 |
Keyword | 非接触給電システム, 電磁界解析, 立体駐車場, 結合係数, トランス |
Abstract | 近年,環境負荷が少ない自動車としてPHVやEVが実用化され,普及し始めている。充電施設等のインフラ整備の観点から,立体駐車場ではビル側から絶縁された移動駐車リフトへ非接触高周波給電する方法が検討されている。我々はこれまでに,商用ACから直接高周波ACへの変換を実現した単純な回路構成からなる高周波リンクAC-ACコンバータを提案し,その特性をシミュレーションにより評価した。本非接触給電システムは,10mmのギャップを介して高周波トランスを用いて給電している。これにより,漏れ磁束が多くなり結合係数が低下する。そのため,負荷に充分な電圧を供給するには非接触トランスの1次側に印加する電圧を高くする必要がある。したがって,デバイスの定格電圧を大きくしなければならないといったデメリットが生じる。 本論文では,高周波非接触トランスの結合係数の向上を目的として,電磁界解析を用いてコイルの位置および形状に関する検討を行う。 |
題名 | 結合インダクタを用いた時分割制御高周波インバータ |
著者 | *廣川 貴之, 岡本 昌幸, 平木 英治, 田中 俊彦 (山口大学 大学院理工学研究科) |
Page | pp. 230 - 233 |
Keyword | IHクッキングヒータ, 時分割制御, ソフトスイッチング, 結合インダクタ |
Abstract | 近年,高周波誘導加熱調理器は安全,清潔,高い加熱効率などといった利点から,急速に普及している.IH調理器は価格低減のために,簡素な回路構成でかつ幅広い電力制御が可能であることが必要とされている.さらに,現在の消費者市場においてアルミニウムや銅,ステンレスなどの様々な材質の鍋に対応することが求められている.アルミニウムや銅など低抵抗率材質の鍋に対応する効果的な解決法はスイッチング周波数を高周波化することである.しかしながら,スイッチング周波数を高周波化することによりスイッチング損失が増加するといった問題が発生する.そこで,筆者らはスイッチング損失の低減が可能な時分割制御高周波インバータを提案し,回路動作をシミュレーション及び実験において評価を行ってきた. 本稿では,時分割制御高周波インバータを構成する2つインダクタL1, L2を共通の磁気回路で構成した結合インダクタを用いることによる実装面積縮小化の可能性を検討したので報告する. |
題名 | 高速インパルス信号のサンプリング |
著者 | *野口 昂裕, 外谷 昭洋, 吉川 公麿 (広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所) |
Page | p. 234 |
Keyword | サンプリング, インパルス信号 |
Abstract | 近年、誘電体中の物体検出を行うために高速インパルス信号を用いたイメージングシステムの研究が行われている。このようなシステムの構築には高速インパルス信号をデジタル化する広帯域、高サンプリングレートの回路システムが必要となる。今回、高速インパルス信号であるガウシアンモノサイクルパルス(GMP)を広帯域、高サンプリングレートでサンプリングするシステムをトラック&ホールド(T/H)回路と等価時間サンプリング手法を用いて構築し測定を行ったので報告する。 |
題名 | 100GHz 6 段アンプにおける消費電力あたりの利得最大化 |
著者 | *水津 雅史 (広島大学工学部第二類電子システム過程), 藤島 実, 片山 光亮, 本良 瑞樹 (広島大学大学院先端物質科学研究科) |
Page | p. 235 |
Keyword | ミリ波, パワーアンプ |
Abstract | ミリ波帯のCMOS無線機においてパワーアンプ(PA)は電力増幅を担う重要なコンポーネントであるが、無線機全体に占めるPAの電力消費が大きいため、高効率化が必要となる。本論文ではMOSFETの動作点調整によりPAの電力負荷効率(PAE)最大化設計を行い、その結果を実測により確かめた。 |
題名 | 入出力部を考慮したリッジ形スタブ装荷CRLH-SIWの設計 |
著者 | *池田 大輔, 岸原 充佳, 大久保 賢祐, 滝本 裕則 (岡山県立大学情報工学部) |
Page | pp. 236 - 237 |
Keyword | 左手系, SIW, マイクロ波 |
Abstract | 新しい左手系導波管の構成法として遮断領域にある方形導波管を2段に重ね,その共通の幅広面に周期的に設けたリッジ導波管状の導波路を介して両導波管を接続した構造が提案されている.以前に,この構造において方形導波管の代わりに誘電体基板集積導波路(SIW)を用いた右手/左手系複合SIW(CRLH-SIW)を検討しているが,本研究では,リッジ状のスタブ導波路部分についても金属柱を用いた構造で上記CRLH-SIWを設計し,入出力部を考慮した回路形状で散乱パラメータの周波数特性の確認を行ったので報告する. |
題名 | 金属酸化物ウィスカを用いた電界放出型電子源の開発 |
著者 | *上野 仁也, 磯原 昇平, 高井 大幹, 藤村 毅 (近畿大学理工学部電気電子工学科エネルギー環境コース材料プロセス工学研究室), 山本 史也 (近畿大学理工学部電気電子工学科情報・通信コース材料プロセス工学研究室), Nurul Hana Binti Zolcapli (近畿大学大学院総合理工学研究科エレクトロニクス系専攻材料プロセス工学研究室), 松谷 貴臣 (近畿大学大学院総合理工学研究科エレクトロニクス系専攻) |
Page | pp. 238 - 240 |
Keyword | 酸化物電子源, X線源, 低い仕事関数 |
Abstract | 軟X線源に従来用いられている熱電子放出型電子源は高い消費電力や高温になるという欠点がある。これに対し電界放出型電子源 (Field emission type electron source: FE)は、低温で動作し高い電子密度が得られる特徴を持つ。近年新たなFE源としてカーボンナノチューブが注目されているが、残留酸素による破損によって寿命が短いという欠点がある。 本研究ではFE源の長寿命高輝度化を目的に、残留酸素による影響が少なく先端が鋭利で高電界を印加できる、仕事関数の低いZnO:Alエミッタに着目した。Wワイヤ上へZnO:Alウィスカを簡易に形成できる方法を提案し開発を行い、高輝度なエミッション電流を得ることが出来た。 |
題名 | ナノスケールMOSFETの界面特性評価 |
著者 | *内山 皓平, 土屋 敏章 (島根大学) |
Page | pp. 241 - 242 |
Keyword | MOSFET, チャージポンピング, 界面トラップ |
Abstract | MOSトランジスタはスケーリングにより高性能化を達成してきた.しかし,スケーリングによってMOSトランジスタの寸法がナノスケールにまでなり,界面トラップの数,特性のばらつき等の界面物性の揺らぎが,安定したデバイス特性を得られなくなる要因になる可能性がでてきた.そこで本研究では,界面特性評価の為にチャージポンピング法を利用して個々の界面トラップの捕獲過程の測定を行った.本研究で得られた測定結果は,個々の界面トラップへのキャリア捕獲過程を表している. |
題名 | 磁束分布可変型対向スパッタによる超伝導トンネル接合作製のための検討 |
著者 | *田中 浩三, 升元 佑一, 葛尾 寛之, 碓井 圭太 (山口大学 大学院), 諸橋 信一 (山口大学 大学院 院教) |
Page | pp. 243 - 244 |
Keyword | 低リーク電流化 |
題名 | 極微細MOSFETにおける離散的MOS界面トラップのエネルギー準位の評価 |
著者 | *福島 利昌, 土屋 敏章 (島根大学大学院) |
Page | pp. 245 - 248 |
Keyword | MOSFET, 界面トラップ, チャージポンピング |
Abstract | MOSデバイスの微細化が進んだ結果,高速化,高集積化などが達成せれてきた.一方で,MOS界面物性揺らぎという問題が顕在化してきている.界面物性揺らぎには,デバイスに含まれる界面トラップ数の揺らぎ,界面トラップのエネルギー準位の揺らぎ等が挙げられる.本研究は,界面トラップのエネルギー準位に着目し,界面トラップを数個程度しか含まない極微細MOSFETを用いて,離散的な界面トラップのエネルギー準位をチャージポンピング法により求めた. |
題名 | ホットキャリアにより発生した界面トラップのキャリア捕獲過程の評価 |
著者 | *山根 拓也, 土屋 敏章 (島根大学) |
Page | pp. 249 - 251 |
Keyword | MOSFET, 界面トラップ, チャージポンピング |
Abstract | 近年、MOSFETの高性能化、低消費電力化が望まれた結果、MOSFETのデバイスサイズがナノスケールまで縮小されている。MOSFETが微細化したことでMOS界面に含まれる界面トラップの数などの界面物性のばらつきが問題となってきている。本研究ではMOS界面トラップを数個程度しか含んでいないナノスケールMOSFETに対してホットキャリア注入を行うことで発生した界面トラップのキャリア捕獲の様子をMOS界面の高精度評価法として知られているチャージポンピング(CP)法を用いて観測し評価したので報告する。 |
題名 | 歪特性も考慮した130GHzコモンソースアンプの最適化設計 |
著者 | *池田 直輝 (広島大学工学部第二類), 本良 瑞樹, 片山 光亮, 藤島 実 (広島大学大学院先端物質科学研究科) |
Page | pp. 252 - 253 |
Keyword | 歪特性, アンプ, 効率, IP3, Dバンド |
Abstract | 次世代の高速無線通信にはDバンド(110GHz-170Ghz)の周波数帯を用いることが期待されている。パワーアンプは無線通信に必要不可欠であるが低消費電力化と高効率化の設計は重要であり、本研究室ではコモンソースアンプのバイアス点を変化させることにより低消費電力かつ高効率なアンプを実現することに成功した。この論文ではバイアス点を変化させたときの歪特性についても考慮し、Dバンドコモンソースアンプの最適化設計のためのシミュレーションを行った。結果から、IP3を指標とした歪特性と効率はトレードオフの関係であり、ドレイン電圧が高いほど顕著であることを明らかにした。 |
題名 | 低群遅延特性を持つ広帯域Dバンド低雑音増幅器 |
著者 | *折井 瑛彦 (広島大学工学部), 本良 瑞樹, 高野 恭弥, 片山 光亮, 藤島 実 (広島大学大学院先端物質科学研究所) |
Page | p. 254 |
Keyword | 群遅延特性, カスケードアンプ |
題名 | 水素化窒化炭素薄膜のフォトルミネセンスの温度特性に関する研究 |
著者 | *前島 悠佑, 牧野 浩樹, 山下 佑樹 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科), 亀友 健太 (岡山理科大学 理学部), 佐竹 聖樹, 山本 伸一 (龍谷大学 理工学部電情報学科), 西尾 公裕, 中村 重之 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科), 財部 健一 (岡山理科大学 理学部), 澤畠 淳二, 伊藤 國雄 (津山工業高等専門学校 電気電子工学科) |
Page | pp. 255 - 257 |
Keyword | アモルファス |
Abstract | 近年、蛍光灯に代わる光源としてLEDは注目されている。LEDは、現在主に使用されている蛍光灯とくらべると長寿命という特徴があり、蛍光灯のように水銀などの有害化学物質を含んでいないので地球環境保護にも役立っている。このように、LEDは長寿命・省エネ・省資源と優れた性能を持っていて、将来的には蛍光灯や白熱電球に代わる次世代の照明用光源として期待されている。 近年、アモルファス窒化炭素(a-CNx)はフォトルミネッセンス(PL)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの光学特性が報告されている。このことからa-CNxは白色発光素子の材料として期待されている。 この研究では、a-CNx:H薄膜を、ECRプラズマCVD装置を用いて作製し、それに対する光学的評価、さらに温度による光学的評価の変化を調べ、白色発光素子へ応用していくことを目的とする。 |
題名 | 干渉を利用した半導体レーザビーム整形の発振特性依存性 |
著者 | *葛原 優, 福嶋 丈浩, 坂口 浩一郎, 徳田 安紀 (岡山県立大学 情報工学部) |
Page | pp. 258 - 259 |
Keyword | 半導体レーザ, ビーム整形, ロイドのミラー干渉, 発振特性 |
Abstract | 半導体レーザの殆どの応用分野において,真円に近い出力ビームが要求される.しかし,半導体レーザは,その扁平な導波路構造を反映して,楕円のビームを出力する.我々は,半導体基板をミラーとして用いる簡易なビーム整形方法を提案し,半導体レーザから出力される楕円ビームを真円に整形できることを実証した.しかし,本方法は光の干渉を利用しているため,発振波長の変化や縦モードの多モード化がビーム整形特性に影響を与えることが懸念される.そこで,本研究では,それらによる整形ビーム形状の変化を数値計算により評価した.その結果,通常の使用条件で想定される発振波長の変化や多モード化であればビームの整形特性に殆ど影響がないことを明らかにした. |
題名 | 蚕蛾のフェロモン源定位に基づくにおい検出CMOS電子回路の構築 |
著者 | *井原 将稀, 西尾 公裕 (津山工業高等専門学校/電気電子工学科) |
Page | pp. 260 - 261 |
Keyword | 電子回路, 嗅覚, フェロモン源定位 |
Abstract | 現在、ロボットなどの移動体では、生体のように必要な行動を瞬時にとり物体を追跡することが求められている。これまでに生体の脳に学んだ、視覚、聴覚の機能を併せ持つ対象物追跡回路が考案されている。生体は嗅覚を使うことで画像や音情報が得られない状況でも物体の追跡が可能である。嗅覚についてこれまでに、蚕蛾のフェロモン源定位に基づく、におい検出モデルが考案されている。我々はこれまでに、蚕蛾のフェロモン源定位に基づき、演算増幅器を利用したシンプルな電子回路を設計した。本研究では、MOSトランジスタを利用して電子回路を設計することで、よりコンパクトかつ低消費電力を達成することを試みた。 |
題名 | 多孔質ゼオライト膜の物性 |
著者 | *山本 貴章 (広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所), 佐藤 旦 (広島県産業科学技術研究所), 清野 豊 (産業技術総合研究所), 秦 佑貴, 吉川 公麿 (広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所) |
Page | p. 262 |
Keyword | low-k, ゼオライト |
Abstract | ULSIデバイスの微細化に伴い、低誘電率層間絶縁膜が必要とされている。その材料としてポーラスシリカ膜があるが、機械強度が低いという問題がある。本研究では、機械強度向上のためMEL型ゼオライトをポーラスシリカ膜中に導入している。今回の実験では、ゼオライト含有量の違うサンプルを作製し、それぞれ物性の評価をおこなった。 |
題名 | モード変換励振源を有するモード等価回路の有効性の実験的検証 |
著者 | *瀬島 孝太 (岡山大学 大学院自然科学研究科 電子情報システム工学専攻), 豊田 啓孝, 五百旗頭 健吾, 古賀 隆治 (岡山大学 大学院自然科学研究科), 渡辺 哲史 (岡山県工業技術センター) |
Page | pp. 263 - 266 |
Keyword | モード等価回路, モード変換励振源, 電流配分率, コモンモード電流, ノーマルモード電圧 |
Abstract | 電流配分率の異なる線路が接続された3導体で構成される伝送系では, 線路の接続点においてモード変換が生じる. モード変換を回路上で表現するモード変換励振源を用いて, 送受信機器が平行2本線路で接続された系を対象としてモード等価回路を構築した. このモード等価回路の実測における有効性を, コモンモード電流とノーマルモード電圧を用いて評価した. 実測と回路シミュレーションのスペクトルは概ね良く一致し, モード変換の影響によって, コモンモードの共振時にコモンモードからノーマルモードへの変換によりノーマルモード電圧が影響を受けることを確認した. そこでモード変換励振源のパラメータである2つの線路の電流配分率の差とコモンモード電流に着目して, モード変換の抑制を試みた.対策を行ったその結果, 回路シミュレーションで予測されたように, モード変換の影響を低減することを確認した. |
題名 | DQPSK復調器を構成する石英PLC型4×4MMIカプラの最適構造設計 |
著者 | *植田 悠 (島根大学大学院総合理工学研究科電子制御システム工学専攻), 安井 崇 (北見工業大学工学部電気電子工学科), 神宮寺 要 (島根大学大学院総合理工学研究科電子制御システム工学専攻) |
Page | pp. 267 - 270 |
Keyword | DQPSK方式, 90°ハイブリッド, MMIカプラ |
Abstract | DQPSK方式の受信機に用いられている90°ハイブリッド回路と4×4MMIカプラの位相特性が等価であることを利用し,受信機の小型化の研究が進められている.本研究で対象としている石英系平面光回路(PLC)は集積化に適しており受信機の小型化が可能であるが,光波の閉じ込めが弱い構造であるため石英PLC型4×4MMIカプラは現在確立されているMMIカプラ設計法を用いることができない.そこで,波長分割多重通信(WDM)で用いられているC帯(1530-1580nm)において,位相差の最大偏差が±5°以下,CMRRが20dB 以上となる4×4MMIカプラの最適化設計を数値解析により行う. |
題名 | 光ZCZ-CDMA方式とOOC-CDMA方式の性能比較 |
著者 | *井上 実香, 松元 隆博, 松藤 信哉 (山口大学大学院 理工学研究科 電子情報システム工学専攻) |
Page | pp. 271 - 272 |
Keyword | ZCZ |
題名 | 複数アンテナを用いた秘密通信方式のブラインド等化による盗聴 |
著者 | *戒田 博和, 大野 修一 (広島大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 273 - 276 |
Keyword | 無線通信, 秘密通信, ブラインド等化, 盗聴, 複数送受信アンテナ |
Abstract | 無線通信ネットワークが広く普及し,高度情報化社会への発展にしたがい,携帯端末によるネットワークバンキングなど,無線通信を用いた便利な機能が利用されている.一方,無線通信は通信の傍受が容易であるため,盗聴や不正使用を防ぐための情報セキュリティの確保が重要となってきている.無線通信の盗聴対策として,複数の干渉信号を用いた暗号通信が評価されている.これは正規受信局,盗聴局とも1本の受信アンテナを持つという仮定のもとで,干渉信号の生成法を考案したものである.本研究では,盗聴局が受信アンテナを増やした場合ブラインド等化を用いることで盗聴が可能であることを示した。 |
題名 | CSMA/CAにおけるRTS/CTSおよび送信電力制御の使用条件に関する検討 |
著者 | *鈴木 悠太, 武次 潤平, 榊原 勝己 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科) |
Page | pp. 277 - 279 |
Keyword | CSMA/CA, RTS/CTS, 送信電力制御 |
Abstract | 自律分散型のアクセス制御方式であるCSMA/CAの性能を劣化させる要因として,隠れ端末問題とさらし端末問題が知られている.特に,アドホックネットワーク環境でのこれらの問題に対し,通信範囲およびキャリアセンス範囲に加えて干渉範囲を考慮した検討が行われている.本稿では,CSMA/CA 方式において干渉範囲を考慮し,RTS/CTSおよび送信電力制御を用いて隠れ端末問題およびさらし端末問題の低減を目指す手法に注目する.そして,RTS/CTSおよび送信電力制御を用いない方式との比較を行い,送信電力制御の使用条件について検討する.最後に,その有効性について計算機シミュレーションにより評価する. 本稿ではCSMA/CA方式においてRTS/CTSおよび送信電力制御を用いる方式が有効となる条件を示し,端末密度が大きい場合に送信電力制御が有効となることを示した. |
題名 | 動的閾値を用いたネットワークスキャン検知アルゴリズム |
著者 | *三浦 史也, 稲井 寛 (岡山県立大学) |
Page | pp. 280 - 283 |
Keyword | セキュリティ, ネットワークスキャン, IDS, アルゴリズム |
題名 | 搬送波周波数偏移下におけるZCZ-CDMA 方式の評価 |
著者 | *吉田 純也 (山口大学大学院理工学研究科電子情報システム工学専攻), 松藤 信哉, 松元 隆博 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | pp. 284 - 285 |
Keyword | ZCZ-CDMA, 情報通信, 山口大学 |
Abstract | ロボット間通信やITS等、複数のユーザと同時通信を行う際に有効な無線通信技術として、ZCZ−CDMA方式がある。この方式は零相関領域を有するZCZ系列と同期制御信号による準同期方式によって他局の干渉を除去し、複数のユーザを相手にしても1対1の通信が可能である。 しかし、これは各ユーザにおいて搬送波周波数が完全に一致場合に限る。搬送波の変調に用いる水晶発振器は振動や周囲の温度変化等により精度が保てないことがあり、周波数が変動した場合、他局の干渉が除去出来ない可能性が考えられる。 そこで本研究では、各ユーザの搬送波周波数に偏移がある場合、情報誤り率がどのように変化するかを数値シミュレーションにより解析し、ZCZ−CDMA方式の性能評価を行った。 |
題名 | ピーク低減信号挿入法における繰り返し処理によるスペクトラム特性 |
著者 | *宮崎 千尋, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学大学院 自然科学研究科) |
Page | pp. 286 - 289 |
Keyword | OFDM, ピーク電力, スペクトラム特性 |
Abstract | ブロードバンド通信で用いられるOFDM信号のピーク電力低減手法としてピーク低減信号挿入用サブキャリア逐次選択法を提案した.本検討ではこの手法において,繰り返し処理回数による伝送特性を明らかにする. |
題名 | VHF帯・UHF帯見通し外電波のオーバリーチ伝搬特性の研究 |
著者 | *小森 弘貴, 西 正博, 新 浩一, 吉田 彰顕 (広島市立大学大学院) |
Page | pp. 290 - 293 |
Keyword | 電波伝搬, オーバーリーチ, VHF帯, UHF帯 |
Abstract | 地上ディジタルTV放送では複数放送が同一チャネルを用いるため,近隣県のオーバリーチによる放送波が,所望波に干渉し,受信品質の劣化を起こす恐れがある.このため,これらの伝搬の理解が重要となるが,同一チャネルであることの影響のため,放送の分離が困難である.そこで,近隣県からのオーバリーチを推定するため, VHF帯FM放送波に着目し,送信局が同一の地上アナログTV放送波との比較を,異なる2区間において行った.この結果,FM放送波の伝搬損失変動幅に対して,UHF帯TV放送波の伝搬損失変動幅が,回帰直線±3dB以内の確率は,各区間ともに90%以上であった.これより,地上ディジタルTV放送波のオーバリーチが評価可能であることを示した. |
題名 | 大規模データ収集システムにおける通信の効率化に関する研究 |
著者 | *沖 恭志, 長坂 康史 (広島工業大学) |
Page | pp. 294 - 295 |
Keyword | TCP/IP, データ収集システム |
Abstract | 現在,TCP/IPは多くのネットワークで使用されている.そのため様々な環境が混在する中で,よりよい性能を出せるよう輻輳制御が進化してきた. 一方,加速器を用いた高エネルギー物理学実験では,規模の拡大に伴い,検出器から得られるデータは膨大なものとなってきている.そのため,検出器で得られるデータを効率よく収集することが要求される.しかし,膨大なデータを効率良く収集するためにはTCP/IPの輻輳制御が問題となる場合がある.データ収集システム全体の処理能力の向上には,TCP/IPをシステムに最適化する必要がある.本研究では,データ収集システムに最適な輻輳制御の検討を行う. |
題名 | P2P技術を使用したDNSSEC名前解決補助の実装と測定 |
著者 | *幸地 真 (近畿大学大学院システム工学研究科), 藤野 貴之 (近畿大学工学部) |
Page | pp. 296 - 299 |
Keyword | DNSSEC, P2P |
Abstract | 近年,カミンスキー型キャッシュ汚染攻撃の発表をうけDNSSECの普及が始まって いる.しかし,権威DNSサーバ・DNSキャッシュサーバの運用・設定を間違えると 改竄されていない応答でも検証が失敗し,結果として名前解決が失敗する. 本研究ではDNSキャッシュサーバをノードとしてP2Pネットワークを形成し, 応答の検証に成功したレコードを共有することで,DNSSEC応答の検証が失敗しても P2Pネットワークの情報で補完し,可能な限り名前解決を試みるシステムを実装した. また実際に応答の検証が失敗するとき,提案システムが名前解決を行う時間を測定した. |
題名 | RS符号を利用した協力マルチホップ通信の吸収Markovモデルによる解析 |
著者 | *小林 秀次, 榊原 勝己, 武次 潤平 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科) |
Page | pp. 300 - 303 |
Keyword | リード・ソロモン符号, Markovモデル, 協力マルチホップ通信, アドホックネットワーク |
Abstract | 近年,センサーネットワークあるいはアドホックネットワーク等との関連から,協力マルチホップ通信に関する研究が多くの注目を集めている.協力マルチホップ通信では,複数の端末が協力して通信を行うことで,単一経路マルチホップ通信に比べより高いデータ伝送の信頼性を得ることができる.これまで,より高い信頼性を得るためにReed-Solomon符号を適用した場合の性能が研究されている.しかしながら,これは各ホップの中継端末数が同じである場合を想定したものである.本研究では,より現実的なトポロジーへの導入のために,各ホップにおける中継端末の数が一様でない場合を想定し,その有効性を理論解析により評価する. |
題名 | Parameter Optimization of CSMA-FBS Method for Wireless Mesh Network |
著者 | *Zhe Wang, 船曳 信生, 中西 透, 渡辺 寛 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 304 - 305 |
Keyword | wireless mesh network, fixed backoff- time switching, CSMA-FBS, target activation rate, simulation |
Abstract | As an inexpensive and scalable access network to the Internet, we have studied the architecture, protocols of Wireless Internet access Mesh Network(WIMNET). WIMNET is composed of multiple access points(APs) connected through wireless links. But WIMNET adopts IEEE802.11 MAC(Media Access Control) protocols for wireless communications. To use a communication channel, a node employs the CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance) protocol. Unfortunately, CSMA/CA may cause several problems.To solve these problems, we have proposed the Fixed Backoff-time Switching(CSMA-FBS) method, and optimize the important parameter, Target Activation Rate, in the CSMA-FBS method. |
題名 | アドホックネットワーク用Android搭載端末の電力消費モデルの実装と評価 |
著者 | *中元 康博, 河野 英太郎, 角田 良明 (広島市立大学大学院情報科学研究科情報工学専攻ネットワークソフトウェア研究室) |
Page | pp. 306 - 309 |
Keyword | 電力消費, モデル, シミュレーション |
題名 | IEEE802.11eにおけるバースト送信期間を利用したスループット向上法 |
著者 | *舩越 紀成, 稲井 寛 (岡山県立大学 情報工学部) |
Page | pp. 310 - 313 |
Keyword | 無線LAN, IEEE802.11e, TXOP |
題名 | センサネットワークシステムにおける 高精度な周波数オフセット推定手法の検討 |
著者 | *松本 祐也, 冨里 繁, 田野 哲, 秦 正治 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 314 - 317 |
Keyword | センサネットワーク, 周波数オフセット |
題名 | フェムトセルを用いるセルラ方式の屋外干渉特性 |
著者 | *河野 立志, 冨里 繁, 秦 正治 (岡山大学 大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 318 - 321 |
Keyword | フェムトセル, セルラシステム, 干渉条件, 許容外部干渉レベル, W-CDMA |
題名 | ネットワークにおける経路情報の軽量化 |
著者 | *藤田 斉 (松江工業高等専門学校) |
Page | pp. 322 - 325 |
Keyword | ネットワーク, ルーティング, 経路集約 |
Abstract | 現在、IP人口の増加に伴い経路情報の肥大化が深刻な問題となっている。IPv4アドレスの枯渇が深刻化し、後継プロトコルとしてIPv6の実運用が数年前スタートしているが実装上の問題がいくつか存在している。その1つに経路制御の問題があり、これには経路情報の量が関係している。経路情報はある一定の条件を満たすことで集約して情報をまとめることができるが、あまり上手に集約できないケースも存在する。現在の経路情報は到達可能な経路だけを通知する方法で伝達される。そこで到達不可能な経路情報を新たに加えることで、新しい集約方法を実装し、経路情報の軽量化を行った。 |
題名 | 動き情報を基にした鮮鋭化処理における安定化とカラー画像処理への拡張 |
著者 | *大高 洸輝, 長 篤志, 三池 秀敏 (山口大学大学院理工学研究科), 杉村 敦彦 (徳山工業高等専門学校), 西川 潤, 坂井田 功 (山口大学大学院医学系研究科) |
Page | pp. 326 - 329 |
Keyword | 動画像処理, 視覚モデル, 画像鮮鋭化, オプティカルフロー |
Abstract | 人の視覚機能には,モーションシャープニングと呼ばれるものがある.これは,注目対象が静止している状態で観察するよりも,移動している状態で観察した方が対象をより鮮明に捉えるという現象である.この現象を説明するモデルを基に,これまでに,画像鮮鋭化手法をデジタル画像処理アルゴリズムとして提案している.提案手法では,急速に移動する対象の運動境界周辺に誤った像の出現が確認されている.また,カラー画像への適用方法,ならびにその効果については議論がなされていない.本研究では,画像内の速度情報を用いて誤った像の除去をおこない,ある程度の除去が可能であることを確認した.そして,提案手法をカラー画像処理へと拡張し,自然な鮮鋭化効果を得られることを示した. |
題名 | Kinectを用いたジェスチャ認識のための手形状領域抽出 |
著者 | *岸根 和博, 清水 忠昭 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻) |
Page | p. 330 |
Keyword | Kinect, NUI, ジェスチャ |
Abstract | 近年,新たなユーザインタフェイスとして人間の自然な動きを用いたNUI(NaturalUserInterface)が注目されている.以前までのデバイスは体にマーカーを装着し複数のカメラを用いてモーションキャプチャを行わなければならなかった.しかし,Kinectセンサは比較的安価で制約が少ないことからNUIに有用である. 現在Kinectを用いたジェスチャ認識には,選択時に一定時間同じ場所にとどめる方法や両手を用いる方法などのNUIとして直観的でない操作が存在する.そこで本研究では,手形状と動きを用いて片手でのジェスチャ操作を目指す.本発表では,手形状認識を行うための手領域抽出を行った. |
題名 | JPEG圧縮への耐性を持つ埋め込み画像参照型電子透かしの検討 |
著者 | *坂口 春香, 松元 隆博, 松藤 信哉 (山口大学大学院理工学研究科) |
Page | pp. 331 - 332 |
Keyword | 電子透かし, ウェーブレット変換, 2次元相補系列 |
Abstract | 近年、デジタルコンテンツの不正コピーによる流出が問題となっている。この解決策の一つとして電子透かしがある。 これは、著作権等の情報をデジタルコンテンツに分からないように埋め込み検出をする技術である。 本稿では、異なる情報を埋め込んだ画像を用いて情報を検出する埋め込み画像参照型電子透かしのJPEG圧縮耐性について検討し、比較をする。 本電子透かしでは、加工への性能を高めるために、情報に対応した2次元相補系列を埋め込み情報として用いる。またJPEG圧縮への耐性を高めるために、ウェーブレット変換を行い2次元相補系列の各々を埋め込む。 |
題名 | 人物追跡と動的色検出による顔方向推定 |
著者 | *長安 宏樹 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科), 山内 仁, 滝本 裕則, 神代 充 (岡山県立大学 情報工学部) |
Page | pp. 333 - 336 |
Keyword | 人物追跡, 顔方向, パーティクルフィルタ |
Abstract | 近年,映像技術を応用した研究が盛んに行われている.その中でも人物追跡は不審者や禁止区域への侵入者の早期発見といったセキュリティ分野で大きく期待されている.しかしながら不審者の判定は,追跡によって得られる移動軌跡だけでは困難である.そこで,人は行動する際にその対象を注視することに着目すると,行動判定の一要素として顔方向を推定することは重要である.本稿では,パーティクルフィルタを用いて人物の頭部を追跡すると共に,得られた頭部領域の色分布から顔方向を推定する手法を提案する. |
題名 | 手話通訳を目的としたウェブカメラからの手形状認識 |
著者 | *山下 竜太, 清水 忠昭 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻) |
Page | pp. 337 - 338 |
Keyword | 形状認識, 画像処理, HOG特徴量 |
Abstract | 本研究では,画像処理とパターン認識を用いて手話認識をするシステムの提案を行う.これまでにも手話認識を行う為に様々な研究がされてきた.しかしそれらの多くは特殊な器具やカメラを使用する必要があり,一般に広く普及しているシステムは未だに存在していない.そこで,一般的に普及しているウェブカメラとパソコンを用いる事で実現できるシステムの構築を目指す.本提案手法では,カメラ画像から手領域を検出して形状を識別するシステムを作成した.HOG特徴量とReal Adaboostを用いることで指を1本〜5本立てた手形状とそれ以外の背景画像を識別することができた.本研究が完成する事で聴覚障害者と健常者との間の会話の負担を減らす事が可能になる. |
題名 | 多目的モデル予測制御による行動ロボットの移動経路決定 |
著者 | *伊藤 洸 (甲南大学大学院 自然科学研究科 情報システム工学専攻), 中山 弘隆 (甲南大学 知能情報学部) |
Page | pp. 339 - 340 |
Keyword | モデル予測制御, 多目的最適化, サポートベクター回帰, メタヒューリスティック |
Abstract | 本研究ではロボットの移動経路決定のために多目的モデル予測制御を用いる。モデル予測制御の特徴は,予測された行動プロセスの動的モデルに基づいて制御則が決定されるため,予測モデルの精度が制御性能に直結する。本研究ではモデルの非線形性を考慮し,現在非線形モデルの予測に効果を上げているサポートベクター回帰を用いることにする。予測されたモデルに対し将来の一定期間にわたる最適制御則を決定するが,このときの評価基準として与えられた時間内に目的地に到達することと移動時の安全性を考慮する。一般に,時間内の目的地到達を重視しすぎると安全性がおろそかになり,逆に安全性を重視すると目的地到達まで時間がかかりすぎる。このトレードオフの関係を解決するために多目的最適化を導入する。 |
題名 | オープンソースソリューションに対する確率微分方程式モデルに基づく信頼性評価ツール |
著者 | *久保田 健介, 田村 慶信 (山口大学大学院 理工学研究科), 山田 茂 (鳥取大学大学院 工学研究科) |
Page | pp. 341 - 342 |
Keyword | オープンソースソフトウェア, 信頼性, 確率微分方程式, Java |
Abstract | 現在,オープンソースソフトウェア(Open Source Software,以下OSSと略す)を利用したソフトウェア開発事例として,複数の オープンソースコンポーネントを結合したオープンソースソリューションの利用が拡大している. 一方,オープンソースソリューションにはいくつかの問題点もあり,通常オープンソースコンポーネントの規模が比較的大きいために,システム全体としても大規模化する傾向がある.また,複数のOSSから構成されているため,品質の面で全般的に問題となることが多く,1つの主要コンポーネントが全体のオープンソースソリューションとしての機能自体を崩壊させる危険性も含んでいる. 本研究では,こうした大規模オープンソースソリューション開発におけるテスト工程を対象とした確率微分方程式モデルを構築し,大規模オープンソースソリューションの信頼性評価法について提案するとともに,オブジェクト指向言語であるJavaを用いて信頼性評価ツールを設計・開発し,実際のフォールトデータに対するツールの実行例を示す. |
題名 | 大規模オープンソースソリューションに対する確率微分方程式モデルに基づく信頼性評価法とその適合性評価 |
著者 | *山本 友基, 田村 慶信 (山口大学大学院 理工学研究科), 山田 茂 (鳥取大学大学院 工学研究科) |
Page | pp. 343 - 344 |
Keyword | ソフトウェア, 信頼性, オープンソース, 確立微分方程式 |
Abstract | オープンソースソフトウェアは,世界中の誰もが開発に参加でき,ソースコードが公開され,誰でも自由に改変可能なソフトウェアであり,組込みシステムやサーバ用途として広く採用され,急激に普及している.また,複数のオープンソースコンポーネントを結合したオープンソースソリューションの利用が拡大している. 本研究では,こうした大規模オープンソースソリューション開発におけるテスト工程を対象とした確率微分方程式モデルを構築する.さらに,実際のOSS のフォールト発見数データに対する数値例を示すことにより,大規模オープンソースソリューションの信頼性評価法について考察する.また,オープンソースソリューションに対する確率微分方程式モデルの適合性を評価する. |
題名 | バスの運行状況と遅れを考慮した経路探索の提供 |
著者 | *石崎 美文, 金谷 直樹, 伊藤 昌穀, 笹間 俊彦, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻) |
Page | pp. 345 - 348 |
Keyword | GPS, スマートフォン, バスロケーションシステム, 経路探索 |
Abstract | 本論文では,バスロケーションシステムを開発し,実験を通してその評価を行う.本システムは路線バスの遅れや位置の情報を提供する.このシステムにはバスが運行する便と位置の情報とそれらの正しい結び付けが必要である.しかし,位置情報を得るための専用端末やバス停のデータを用意するのは時間と費用が大きい.そこで,GPS機能を持ったスマートフォンと我々が開発しているバスの乗換案内システムのデータを使うことで安価かつ短期間で本システムを開発した.また,本研究では複数のバスにスマートフォンを搭載し,約2ヶ月間の実動実験を行い,その評価を行った.その結果,スマートフォンの電波が途切れた場合の対策が必要なことが分かった. |
題名 | Robust Scheme to Detect Colluders in Commercial P2P CDNs |
著者 | *Ervianto Abdullah (広島大学工学研究科), 藤田 聡 (広島大学工学研究院) |
Page | pp. 349 - 350 |
Keyword | ピアツーピア, 評判システム, コンテンツ配信, 不正共有 |
Abstract | Peer-to-peer Content Delivery Networks (P2P CDNs) is an effective and efficient way to distribute digital contents to paid users. However, due to its peer-to-peer nature, it faces threat from illegal file sharers who paid for the contents but illegally share it to other unauthorized peers. To detect such illegal file sharers is important task in P2P CDNs to prevent contents leaking to unauthorized peers. In this paper, we proposed a robust scheme to detect illegal file sharers in P2P CDNs, to minimize possible contents leaking. |
題名 | 授業利用に向けた教育用Cインタプリタの改良 |
著者 | *越井 翔也 (津山工業高等専門学校/専攻科 電子・情報システム工学専攻), 寺元 貴幸, 大西 淳 (津山工業高等専門学校/情報工学科) |
Page | pp. 351 - 352 |
Keyword | プログラミング教育, C言語, 可視化処理, インタプリタ |
Abstract | プログラミングを苦手とする学生は多い。原因を調査したところ、プログラム実行中のデータの移り変わりの様子がイメージできないとうったえる学生が多いことがわかった。これらの学生を支援するために、本研究ではソースプログラムを1行ずつ読み込み、実行しながら、データの操作過程を図示するCインタプリタを開発している。今回の研究では、授業担当者の意見を聞いて、Cインタプリタを実際の授業での使用に耐えられるように、「機能の拡張・改良」と「可視化処理の改善」の2点について改良した。その結果、Cインタプリタの機能は授業で利用できるまで充実された。 |
題名 | タスク間の共通ファイルを想定したタスク抽出手法とその評価 |
著者 | *定免 睦昌 (岡山県立大学大学院情報系工学研究科), 國島 丈生, 横田 一正 (岡山県立大学情報工学部) |
Page | pp. 353 - 354 |
Keyword | ファイル管理 |
Abstract | 我々は、複数のタスクが同時に行われるという状況を考慮して、ユーザのデスクトップ操作からファイル間の関連度を算出し、階層的クラスタリングによって関連の深いファイル集合としてユーザのタスクを抽出する手法について研究を行っている。 本稿では、タスク間で共通ファイルが存在した場合について、共通ファイルを発見する手法を用いてタスクを抽出する手法の評価実験について報告する。 |
題名 | 2段階調理を考慮した献立作成アルゴリズムのJava実装と機能拡張 |
著者 | *Tana, 船曳 信生, 中西 透, 渡辺 寛 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
Page | pp. 355 - 356 |
Keyword | 下拵え調理, 仕上げ調理 |
Abstract | 勤労者,学生,子育て家庭など,忙しい毎日を送る人にとっては,平日の帰宅後に,手作り料理に時間を十分に取ることは困難である.その対策として,週末に,一週間分の料理の「下拵え調理」を行い,平日には料理の仕上げ調理のみ行う「2段階調理」が有効と考えられる.本グループでは,献立を作成するために,「献立作成問題」の定式化と,「献立作成アルゴリズム」を提案している.まだ,このアルゴリズムの入出力インターフェスのための「Webを用いた手作り料理支援システム」も提案している.ここで,前者はC言語で,後者はJava言語で実装している.そこで,本研究では,「献立作成アルゴリズム」をJavaで実装する.まだ,機能の拡張を行う. |
題名 | デマンドバス支援システムの開発 |
著者 | *玉川 成一, 笹間 俊彦, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻計算機AB研究室) |
Page | pp. 357 - 360 |
Keyword | デマンドバス, オンライン, 予約システム, 運営支援, 公共交通機関 |
Abstract | 我々は公共交通機関の利用者支援を目的とし,徒歩移動を考慮した経路探索等の機能を持つ利用援助システム「バスネット」を開発、ウェブアプリケーションとして公開している. しかしバスネットは運行経路が特定可能な交通機関のみを対象としており,それ以外の交通機関は対象外だった. そこで我々は,経路変動を伴う交通機関「デマンドバス」の運営と利用の支援を目的としたオンラインシステムを開発した. これにより,デマンドバスをインターネット経由で予約できるようになり,また人件費の削減や受付時間の制限撤廃を可能とした他,日報作成や利用傾向の分析等,運営に必要な業務の支援を行えるようになった. |
題名 | NHPPモデルのソフトウェア性能評価法への適用 |
著者 | *永田 竜也, 得能 貢一, 山田 茂 (鳥取大学大学院 工学研究科 社会経営工学講座) |
Page | pp. 361 - 362 |
Keyword | NHPPモデル, 実時間性, 無限サーバ待ち行列モデル, ソフトウェア信頼度成長 |
Abstract | 本稿では,動的なソフトウェア信頼度成長過程の様子を記述するのによく用いられてきた非同次ポアソン過程(NHPP)に基づくソフトウェア信頼度成長モデル(SRGM)の性能評価法への応用について議論する.具体的には,「規定時間内に処理を完了することができる性質や度合い」と定義される実時間性(リアルタイム性)が要件となるソフトウェアシステムを想定して,処理時間制約以内に処理を完了できる仕事数の分布を解析する.このとき,仕事の到着過程はNHPPで記述し,仕事の処理過程の解析には無限サーバ待ち行列理論を適用する.本モデルより,種々の定量的な性能評価尺度を導出し,本モデルに基づくシステム性能評価の分析例を示す. |
題名 | モバイルエージェント技術を用いた人物追跡システムにおける監視インタフェースについて |
著者 | *長谷川 港 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻), 柿内 博人 (メルコ・パワー・システムズ株式会社), 笹間 俊彦, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻) |
Page | pp. 363 - 365 |
Keyword | モバイルエージェント, 人物追跡システム, インタフェース |
Abstract | 近年,情報漏洩が多発しており,その対策として導入されているシステムに,監視カメラを用いたセキュリティシステムがある.我々はモバイルエージェント技術を用いて監視員の負担を軽減するような人物追跡システムの研究を行っている.監視を行う際はカメラの映像が必要だが,単にカメラの映像を並べただけでは監視を行いやすいとは言えない.本研究では,監視をしやすくするための監視インタフェースを開発した.インタフェースには監視を行っている領域の見取り図や,追跡している人物の画像を用いた.今回開発したインタフェースを用いる事で,容易に監視ができるようになり,監視員にかかる負担を軽減を期待できる. |
題名 | 公共交通機関を利用した経路探索システムにおける高速な探索の実現 |
著者 | *福田 暁, 高橋 健一, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院工学研究科) |
Page | pp. 366 - 368 |
Keyword | 経路探索, バス路線, 経路分割, 公共交通機関, ダイクストラ |
題名 | NHPPに基づく完全デバック率のランダム性を考慮したソフトウェア信頼性モデル |
著者 | *村上 元太, 得能 貢一, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻社会経営工学講座) |
Page | pp. 369 - 370 |
Keyword | ソフトウェア, NHPP, 信頼性 |
Abstract | ソフトウェア信頼性モデルにおいて,フォールト修正の不確実性を反映する完全デバッグ率の合理的な設定方法は未だ確立されていない.本稿では,現状では主観的・経験的に決定せざるを得ない完全デバック率を確率変数と捉えて,NHPP(非同次ポアソン過程)に基づくソフトウェア信頼性評価のための不完全デバッグモデルを再構築する. |
題名 | ソフトウェアプロセス監視のための統計的データ分析に関する研究 |
著者 | *山川 純平, 山田 茂 (鳥取大学大学院工学研究科社会経営工学講座) |
Page | pp. 371 - 372 |
Keyword | プロセス監視, 設計品質評価, 品質, コスト, 納期 |
Abstract | ソフトウェア開発プロジェクトは,様々なソフトウェア開発プロセスの問題に起因するリスクの発生により,出荷後の障害の多発,コスト超過,納期遅延といったQCD(品質・コスト・納期)に関するプロジェクトの失敗を引き起こす.そのため,プロジェクトを成功へ導くために,第3者が課題の早期検出と対策状況を監視するプロセス監視活動と,設計段階で仕様書・設計書の品質の評価を行う設計品質評価活動が重要となる.そこで本研究では,初期プロジェクトリスクを考慮して,これら2つの活動により得られたプロセスデータを多変量解析により分析し,これらの活動による効果の分析を行う. |
題名 | インスタンスの類似性に着目した充足可能性問題に基づくテスト生成 |
著者 | *祝 史行, 上田 健司, 向井 俊矢, 市原 英行, 井上 智生 (広島市立大学大学院 情報科学研究科 情報工学専攻) |
Page | pp. 373 - 376 |
Keyword | ディペンダブルコンピューティング, テスト生成, 充足可能性問題, インスタンスの類似性 |
Abstract | LSIのテスト生成に用いるテストパターンの生成(テスト生成)の高速化はLSI-CADが対象とする課題の1つである.今日では,組合せ回路に対する効率の良いテスト生成手法が提案されており,充足可能性問題に基づくテスト生成においても個々のインスタンスに対する高速化を指向した手法が提案されている.一方、テスト生成では,一般的に故障集合に存在するすべての故障に対する複数のインスタンスを解く必要があり,それらインスタンス間には類似性が存在する.本研究では,テスト生成問題におけるインスタンス間に存在する類似性に着目した充足可能性問題に基づくテスト生成の高速化手法を提案する. |
題名 | 距離画像を用いた姿勢推定に関する研究 |
著者 | *野津 丈晴 (松江工業高等専門学校 電子情報システム工学専攻), 廣瀬 誠 (松江工業高等専門学校 情報工学科) |
Page | pp. 377 - 380 |
Keyword | 姿勢推定, 物体認識, パターン認識, 測地ドーム |
Abstract | 近年,計算機の性能の飛躍的な向上もあり,物体認識や姿勢推定といった画像処理の分野の研究は急速に進歩を遂げている. しかし,それらの物体認識や姿勢推定の多くが,処理に用いる画像に一定の方向から見た画像, といったような制約があり物体認識,姿勢推定を効率的に行うことは困難である. この問題を解決するために,任意の方向から見た画像による物体認識,姿勢推定を行う手法を確立することが 待ち望まれているが,未だにその手法を確立するには至ってはいない. 本研究では近年注目されている,距離画像を用いた手法によってこの問題の解決を図る. |
題名 | インセンティブを考慮したP2Pネットワークにおける評判システム |
著者 | *西川 拓哉 (広島大学大学院工学研究科), 藤田 聡 (広島大学大学院工学研究院) |
Page | pp. 381 - 382 |
Keyword | P2P, 評判, 信頼性 |
Abstract | Peer-to-Peer(P2P)ネットワークにおいて,評判は通信対象となるユーザやサービスの信頼性を測る上で有用な情報源である.近年,P2Pネットワーク上で評判を効率的に収集・計算する評判システムに関する様々な研究が行われている.その一方で,実世界のP2Pアプリケーションでは,システムに提供される評判情報の量そのものが非常に少ないという問題が報告されている.そこで本研究では,評判情報をユーザ同士で評価し合い,高い評価を得たユーザを優遇することで,評判情報を提供するインセンティブを与える評判システムを提案する.システムの評価はシミュレーションによって行う. |
題名 | バスネットにおけるスマートフォン向けユーザインタフェースの開発について |
著者 | *武田 真裕, 伊藤 昌毅, 川村 尚生, 菅原 一孔 (鳥取大学大学院 工学研究科 情報エレクトロニクス専攻) |
Page | pp. 383 - 386 |
Keyword | スマートフォン, ユーザインタフェース, 経路探索, 公共交通機関 |
Abstract | バスネットを利用したスマートフォン向けアプリケーションの開発について述べる.“バスネット”は鳥取県内を対象としてバスや鉄道を対象とした経路探索乗り換え案内のWebアプリケーションシステムである.しかし,従来のインタフェースでは,スマートフォンの機能を十分に活用していない.そこで,スマートフォンの特徴を分析し,スマートフォン向けのアプリケーションのユーザインタフェースに関する設計指針を示した.その指針に基づき,バスネットのためのスマートフォン向けの専用アプリケーションを開発、評価した.評価の結果,開発したユーザインタフェースは,従来のバスネットのユーザインタフェースよりも使いやすいと言える. |
題名 | Lindaモデルに基づいたグリッドコンピューティングの研究 |
著者 | *郷原 哲也 (松江工業高等専門学校 専攻科), 福岡 久雄 (松江工業高等専門学校情報工学科) |
Page | pp. 387 - 390 |
Keyword | Lindaモデル, Grid Computing, グラフ同型性判定問題 |
Abstract | 近年における演算処理のスループット向上の大部分は,複数の演算を同時実行する並列プログラミングや、複数の計算機資源を複合するGrid Computingなどの技術によりによって得られている。 本研究は,LindaモデルとGrid Computingについて学び,複数の高速演算装置を統括する計算システムの実装とその性能評価を行う事を目標とする.具体的には,並列プログラミングの1モデルであるLindaモデルをGrid Computing手法に応用し,Cell/B.E.を始めとする複数の高速プロセッサをネットワーク越しに結ぶことで仮想的なコンピュータを実装し,並列処理による処理効率の変化を調査する. |
題名 | 自動採譜に向けた隠れマルコフモデルによる拍子推定 |
著者 | *伊瀬 一貴, 清水 忠昭 (鳥取大学大学院工学研究科情報エレクトロニクス専攻) |
Page | p. 391 |
Keyword | 自動採譜, 拍子, 隠れマルコフモデル |
Abstract | 現在,楽曲データから自動で楽譜を作成する自動採譜の研究が盛んに行われている.しかし自動採譜技術の中でも,拍子推定については活発な研究報告がなされていない.本研究では,楽曲データとしてMIDIデータを使用し,隠れマルコフモデル(HMM:Hidden Markov Model)を用いて楽曲データの拍子推定を実現した. 拍子推定には,4/4拍子や3/4拍子などの各拍子をモデル化した隠れマルコフモデルを用いる.推定に用いるデータに対し,各拍子モデルの中で最も尤度が高いモデルを求め,求めたモデルの拍子を推定結果とする. 実際に拍子推定実験を行い,推定の精度を調べた. |
題名 | ヘモグロビン濃度変化の分光計測における部分実効光路長の深さ分布推定 |
著者 | *柳原 健人 (岡山県立大学院 情報系工学研究科電子情報通信工学専攻), 坂口 浩一郎, 福嶋 丈浩, 徳田 安紀 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科) |
Page | pp. 392 - 393 |
Keyword | 光路長, 分光計測, 光伝播解析 |
Abstract | 分光計測によって脳組織中のヘモグロビンの濃度変化を得るために必要な部分実効光路長(光が濃度変化部位のみを伝播した距離)は実測が不可能であるため,平均光路長(光が伝播した総距離)で代用する手法が用いられている.しかし平均光路長を用いる手法では誤差が生じるという報告がある.本研究ではモンテカルロ法による光伝播解析によって,部分実効光路長の波長依存性の深さ分布を推定した.部分実効光路長の波長依存性は層が深くなるほど大きくなり,平均光路長との差異も大きくなることがわかった.このことにより,平均光路長を用いた測定では,ヘモグロビン濃度が深い位置で変化する場合に測定誤差が大きくなることがわかった. |
題名 | Si (100)表面近傍における3d遷移金属の拡散に関する第一原理解析 |
著者 | *清水 貴俊 (岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 機械情報システム工学専攻), 末岡 浩治 (岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科) |
Page | pp. 394 - 396 |
Keyword | シリコン |
題名 | フォノニック構造を有するガラスの音響性能評価を目的とした音響場エミュレーションの基礎検討 |
著者 | *冨永 翔太, 藤森 和博, 鶴田 健二 (岡山大学 大学院 自然科学研究科) |
Page | pp. 397 - 399 |
Keyword | フォノニック結晶, 音響場エミュレーション, 音響透過損失 |
Abstract | 近年,高速道路や工事現場から発せられる騒音によるトラブルや健康被害が社会問題となっている.一般的な住居で防音対策を行いたいとき,音の通り道であるガラスの遮音性を高めることがそれの鍵となる.そこで,フォノニック結晶を用いた遮音性の高いガラスの設計を,数値解析によって行なう.それには, JIS規格に基いたガラスの評価方法で計算することが必要不可欠となってくるが,実際の実験室をモデリングすると構造が大きく,複雑になってしまうため,その環境を模擬した解析空間で計算する必要がある.そこで,そのエミュレートが正しく出来ているかどうかの評価も同時に行なう. |
題名 | 複屈折素材を用いた構造体の作製と評価 |
著者 | *伊藤 基巳紀, 古沢 浩, 木村 正廣 (高知工科大学大学院) |
Page | pp. 400 - 401 |
Keyword | 光造形, レーザートラップ, 複屈折 |
Abstract | スピン角運動量や軌道角運動量を持つ光を吸収させることによって微小な物体へトルクを与える研究が行われてきた.微小な物体を用いるには光トラッピングを用いるが,吸収を利用した回転駆動の場合ではレーザービームによって角運動量だけでなく線形運動量も受け渡されるため,回転トルクを上げる目的で吸収率を上げると熱による損傷が生じ,光トラッピングを同時に行うことが困難になる.我々は,マイクロ光造形法により任意の形状の回転体を液晶から作製できることを示した.今回は構造体の造形精度を向上させるため、最適な造形条件と精度とを調査した. |
題名 | 小脳演算モデルを用いたインテリジェントPID制御系の設計 |
著者 | *縄稚 拓矢, 山本 透, 脇谷 伸 (広島大学大学院 工学研究科) |
Page | pp. 402 - 405 |
Keyword | PID制御, ニューラルネットワーク, 小脳演算モデル, セルフチューニングコントロール |
Abstract | プロセス制御系においては,PID 制御法が主として用いられている.PID パラメータの調整方法として,ニューラルネットワーク(NN)を利用した手法が数多く提案されている.その中でも小脳の働きを数学的にモデル化した小脳演算モデル(CMAC: Cerebellar Model Articulation Controller) が提案され、その有効性が検証されている.CMAC の特徴は従来の階層型NNに対し,学習速度が速いことが上げられるが,一方で多くのメモリを必要とするといった問題点が指摘されている.本稿では,新たな加重表の構成法について提案する.本手法によれば,従来のCMACの学習効率を維持したまま,必要メモリを1/3程度に削減することが可能となった. |
題名 | 閉ループデータを用いたPID制御系の設計 |
著者 | *細川 慧, 脇谷 伸 (広島大学大学院工学研究科), 山本 透 (広島大学大学院工学研究院) |
Page | pp. 406 - 409 |
Keyword | PID制御, モデルフリー, GMVC |
Abstract | プロセス制御においては,今なお広くPID制御が用いられている. PIDパラメータの調整法には種々の方法が提案されているが,その多くはシステム同定によって得られたシステムモデルに基づくものが多い.その一方で近年,システム同定を行わず入出力データから直接的にPIDパラメータを算出する方法が注目を集めている. 本稿では入出力データから直接的にPIDパラメータを算出する方法として一般化最小分散制御(GMVC:Generalized Minimum Variance Control)の直接法に基づくPIDパラメータ調整法を提案する.本手法はモデルフリーな設計に加えて制御性能を決定する可調整パラメータを適切に設定することで所望の制御性能が実現可能なPIDパラメータを算出することが出来る. |
題名 | 近赤外線光イメージングによる言語流暢性課題と脳内血流量の関係 |
著者 | 前川 俊二, *入江 俊朗, 末次 正, 三島 健司 (福岡大学 工学部) |
Page | p. 410 |
Keyword | fNIRS, 脳内血流量, 言語流暢性課題, 酸素化ヘモグロビン, 脱酸素化ヘモグロビ ン |
Abstract | 臨床や心理学的研究で使用される言語流暢性課題をプロトコルとして用い、言語流暢性課題遂行中の前頭前野脳血液量の変化を、fNIRSにより測定し、酸素化ヘモグロビン(oxyHb) と脱酸素化ヘモグロビ ン(deoxyHb) 濃度の時間的変化の値から、言語流暢性課題と脳内血流量の関係を考察した。 |
題名 | 機械系学生のためのメカトロニクス実験システムの提案 |
著者 | *北原 直紀, 永田 寅臣, 大塚 章正 (山口東京理科大学大学院 基礎工学研究科) |
Page | pp. 411 - 414 |
Keyword | メカトロニクス, 教育システム, 制御ソフトウェア, AD/DA変換, センサ |
Abstract | メカトロニクスは機械工学と電子・情報工学など異分野にまたがる融合技術であり,機械系の学生にとっては非常に重要な専門科目となっている.そのため,従来から学生に対してメカトロニクスをどのように効率的に学習させるかという課題が検討されてきた. 本研究では,機械工学科の学生を対象としたメカトロニクス実験で必要となる基本システム,周辺システムおよびその基本ソフトウェアなど,ハードウェアとソフトウェアの両面から効率よく学習できる実験システムについて検討した. |