| 2016年7月6日(水) |
| A | B | C | D | E | F | G | H |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
13:00 - 13:30 |
|||||||
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
13:50 - 15:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
15:50 - 17:30 |
|
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
17:50 - 19:10 |
|
19:40 - 21:30 |
|||||||
| 2016年7月7日(木) |
| A | B | C | D | E | F | G | H |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
7:00 - 8:30 |
|||||||
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
8:20 - 10:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
10:20 - 12:00 |
|
12:00 - 14:10 |
|||||||
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
14:10 - 15:30 |
15:50 - 16:50 |
|||||||
17:00 - 18:40 |
|||||||
|
19:00 - 21:00 |
|||||||
21:00 - 23:00 |
|||||||
| 2016年7月8日(金) |
| A | B | C | D | E | F | G | H |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
7:00 - 8:30 |
|||||||
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
8:30 - 10:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
10:30 - 12:10 |
|
12:10 - 13:30 |
|||||||
|
13:30 - 14:40 |
|||||||
| 2016年7月6日(水) |
| 題名 | (招待講演) オセロとライフログのうらおもて人生 |
| 著者 | 手塚 博久 (NTTサービスエボリューション研究所) |
| ページ | pp. 1 - 8 |
| キーワード | オセロ, ライフログ, ネットワーク, 日本文化 |
| 題名 | 関連情報の提示によるオンライン議論の活性化と理解促進のためのTwitterボット |
| 著者 | *草島 将太, 角 康之 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 9 - 17 |
| キーワード | Twitterボット, 議論活性化, キーワード抽出, 文書選別 |
| アブストラクト | 近年では,研究発表会や勉強会の場において,実際に行われている発表や議論の他に,その内容についての議論を行ったり,メモを取り共有するための手段としてTwitter が広く利用されている.本研究は,Twitter 上で行われているオンライン議論の活性化や,議論参加者の理解の促進を目的とする.そこで,タイムライン上のツイートや議論内容からキーワードを抽出し,関連する話題を検索して,議論に適したウェブページをツイートの形式で提供するTwitter ボットの開発を行う.本稿では,開発したTwitterボットを実際の勉強会の場で運用し,適切な話題を提供することができているかと,オンライン議論参加者のTwitter ボットへの反応について報告する. |
| 題名 | マイクロブログ上のToDoの評価を目的とした行動掲示システムの開発 |
| 著者 | *谷岡 遼太 (和歌山大学大学院), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 18 - 23 |
| キーワード | ToDo管理, マイクロブログ, Twitter, 機械学習 |
| アブストラクト | ToDo管理の普及と習慣化には,ToDoの記録負荷の軽減が不可欠である.そこで本研究では,マイクロブログで日常的に発信される情報に基づいたToDo管理支援手法を提案している.本手法の実現には抽出対象となるToDoを判定するための学習データ(正例)が必要となる.しかし,一般的にToDoであると判断される内容には,評価者やToDo管理実践者の間で個人差がある.さらに,多様な表現が発生するマイクロブログ上の投稿内容に対応するため,構築するToDo判定器は,評価基準の継続的な更新が必要となる.そこで本研究では,ToDo管理機能と行動評価機能を組み合わせたToDo管理手法について検討する.開発システムは,マイクロブログ上の投稿内容や,システムに登録されたToDoを,ToDo管理実践者を含むシステムの利用者に提示することで評価を求める. |
| 題名 | マイクロブログを用いたジオツアー支援システムの開発 |
| 著者 | *谷口 翔吾 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学), 本塚 智貴 (人と防災未来センター) |
| ページ | pp. 24 - 31 |
| キーワード | ジオツアー, マイクロブログ, Twitter, 知名度向上, コミュニケーション |
| アブストラクト | 2014年8月,和歌山県の紀南エリアに存在する「南紀熊野ジオパーク」が国内の地質遺産である「日本ジオパーク」として正式に認定され,ジオツアーが注目を浴び始めている.ジオツアーとは,ジオパークの中でジオサイトを巡るツアーのことである.ジオツアーの問題点として,(1)ガイドの口頭説明だけでは専門用語などが理解しづらいこと,(2)ガイドとジオサイトとの距離が遠く,ガイドの指し示す場所が参加者に伝わりづらいこと,(3)“ジオツアー”そのものの知名度が低いこと,の3点が挙げられる.そこで本研究では,マイクロブログを用いたジオツアー支援システム「ついジオ」の開発を行った.ついジオの目的は,(1)参加者の理解支援,(2)ジオツアーの知名度向上,の2点である.ついジオの機能は,(1)ガイドの説明や提示する写真を参加者の端末へと配信する「ガイド説明伝達機能」,(2)システム内から参加者がTwitterへとおこなった投稿が,参加者のフォロワーへの宣伝になる「ツイート投稿機能」などがある.実験の結果「ついジオ」は,(1)ガイド説明伝達機能によりガイド説明が理解しやすくなり,(2)参加者のツイートによりジオツアーの知名度向上支援になる可能性があることを示した. |
| 題名 | CROW: OpenFlowを用いた動的Webアクセス模倣システム |
| 著者 | *湯村 翼, 高野 祐輝, 安田 真悟, 宮地 利幸 (情報通信研究機構) |
| ページ | pp. 32 - 37 |
| キーワード | テストベッド, テストツール, インターネット模倣, SDN, OpenFlow |
| アブストラクト | インターネットへの接続が前提となるソフトウェアの検証を目的として,テストベッド環境においてインターネットへの到達性を維持しつつ,様々なIPアドレスからのWebアクセスを模倣するシステムCROWの設計と実装を行った.CROWは,クローラがWebサーバへアクセスする際に,中間にあるスイッチがパケットヘッダの送信元IPアドレスを書き換えることにより,模倣アクセスのトラフィックを生成する.パケットヘッダの書き換えは,環境内に設置されたOpenFlowスイッチにて実施する.これらの設計を元に, 仮想マシンを用いてCROWの実装および環境構築を行った. |
| 題名 | 半教師あり学習を用いた要望ツイートの抽出手法の評価 |
| 著者 | *川島 崇秀, 佐藤 哲司 (筑波大学 図書館情報メディア系), 神門 典子 (国立情報学研究所 情報社会相関研究系) |
| ページ | pp. 38 - 43 |
| キーワード | 要望抽出, ニーズ抽出, テキストマイニング, データマイニング, webマイニング |
| アブストラクト | 情報発信,情報共有ツールとして定着している SNS の一つである Twitter 上では,製品やサービ スに関する口コミが日々大量に投稿されている.このため,Twitter 上の投稿を企業のマーケティング活 動に活かそうという試みが注目されている.本研究では,Twitter 上に投稿される口コミの中でも消費者 のニーズを直接的に示す要望に注目し,Twitter から要望を含む投稿を抽出する手法を提案し,実装・評 価を行う.ツイートには文法的に崩れた表現や多様な文章表現が多く存在することから,従来の辞書ベー スの手法では抽出できる要望に限界があった.そこで,要望を含む投稿の抽出に教師あり機械学習のア ルゴリズムである SVM を適用するとともに,学習データの収集に半教師あり学習の一つである Distant Supervision の適用を試みた.ソーシャルゲームに関する口コミ情報を対象として,適合率・再現率・ F 値を用いて従来手法との比較を行った結果,提案手法の有効性が確認されたので報告する. |
| 題名 | アマチュアスポーツにおけるチーム状況把握のための情報共有システムの提案 |
| 著者 | *山崎 優佳里, 山内 正人, 加藤 朗, 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科) |
| ページ | pp. 44 - 52 |
| キーワード | 情報共有, アマチュアスポーツ, チームスタッフ, スポーツマネジメント, 補食 |
| アブストラクト | 本研究では、アマチュアスポーツにおける、チーム状況や選手の個人状況を把握し、チームスタッフが情報共有できるシステムの提案と評価を行う。 チームのスタッフは勝利に貢献するために、選手の個人状況やチームの情報を共有し、それらの情報を活用する必要がある。 チームスタッフは、プレーヤーが練習に集中して、良い結果を残すことができる環境づくりを行う。 アマチュアスポーツのチームにおいて、チームスタッフは、学生であったり仕事と兼業している場合が多く、毎日練習に参加し、選手の管理をすることは非常に困難である。 また、専門知識を持っていない、チームスタッフも多くいる。 そこで、選手個人やチームの情報を共有し活用することができれば、チームスタッフとして適切なサポートができるだろう。 ラグビーを例として挙げ、選手個人の食事・体調・体重などの情報を取得し、補食の情報を提示を行う。 本研究のシステムを提案するにあたり、ラグビー部所属である高校生を対象に1日の食事・体調調査を行った。 そのデータをもとに、簡易的なデータ構造を作り、情報を提示し、情報活用についての考察を行った。 |
| 題名 | 救急搬送効率化に向けた情報システムの構築 |
| 著者 | *徳永 翔, 宮田 萌 (豊橋技術科学大学), 大村 廉 (豊橋技術科学大学 情報・知能工学系) |
| ページ | pp. 53 - 60 |
| キーワード | 救急医療システム, アプリケーション, ユーザインタフェース, ネットワーク, 情報共有システム |
| アブストラクト | 救急医療において,迅速な病院への搬送や処置の開始が必要不可欠である.既存の救急医療システムでは,救急現場,消防本部,消防署,救急車,病院間での情報連携が効率的でなく,それによる救急搬送の遅延が発生している.本研究では,組織間で効率的に情報共有が可能なシステムを構築する.例えば,救急車が病院に到着する前に患者情報を病院に送ることで,事前に容態に合わせた処置準備ができ,迅速かつ適切な治療が行える.これにより,従来に比べてより効率的な救急搬送を期待できる. |
| 題名 | 高精度で低コストな水耕栽培用センサモジュールの開発 |
| 著者 | *西村 知紘 (電気通信大学情報理工学研究科), 奥山 雄司 (トゥロッシュ), 佐藤 証 (電気通信大学情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 61 - 65 |
| キーワード | 水耕栽培, センサモジュール, Arduino, IoT |
| アブストラクト | 近年のIoTビジネスの拡大と共に,様々なマイコンプラットフォームやセンサモジュールが一般の市場に投入されている.しかしながら,それらセンサモジュールの多くは機能や精度が十分でなく,ユーザ自身で電子回路を設計する必要が生じている.また,センサモジュールの市場として注目される農業ICT向けの製品は数十万円からと高価なことから,個人ユースはもちろんのこと個人農家でも導入は極めて困難である.そこで我々は,水耕栽培用をターゲットに高い拡張性を備えた高精度で低コストなセンサモジュールを開発した.本論文では,その構成を示し特性評価を行なう. |
| 題名 | Optical Flowを用いた植物萎れ具合の推定 |
| 著者 | *柴田 瞬 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 峰野 博史 (静岡大学学術院情報学領域/JSTさきがけ) |
| ページ | pp. 66 - 72 |
| キーワード | 農業, 萎れ, Optical Flow, 特徴量 |
| アブストラクト | 栽培技術の継承の困難化を解決するために,経験と勘に頼っていた栽培技術を形式知化する研究が行われている.その中でも,果実の糖度を上げる栽培技術はストレス栽培として知られており,水分ストレスを評価するために,様々な手法が提案されてきた.しかし,既存手法は,安価かつ高精度な水分ストレスの評価が実現されておらず,一般の農業従事者が既存手法を手軽に用いることは難しかった.高価な計測器を必要とせず手軽に導入しやすい手法として,萎れ具合を基に水分ストレスを評価する画像処理法があるが,従来の画像処理法は,高精度な萎れ具合の推定を実現するために,植物体の輪郭を忠実に抽出する必要があり,植物が生い茂る実際の栽培環境への導入には課題があった.そこで本研究では,Optical Flowを用いた植物萎れ具合推定手法を提案する.提案手法は,画像処理法の中でも動体検出に用いられるOptical Flowで草姿の変化を検出し,機械学習で萎れ具合を推定する.特に,Optical Flowは,植物体の忠実な輪郭抽出が不要であるため,栽培環境下でも確実に草姿の変化を検出する.栽培環境下で,Optical Flowの有用性を検証したところ,栽培環境下でのHOOFと単純背景下でのHOOFのBhattacharyya 距離の平均は0.0395であった.この結果から,Optical Flowは,複雑な背景を伴う栽培環境でも有効であることが確認できた. |
| 題名 | 一般車椅子利用者からのセンサ情報を活用したオンデマンド型バリアフリー情報提供システム |
| 著者 | *荒井 研一 (長崎大学大学院工学研究科), 園田 稔 (長崎大学工学部), 立石 拓也, 一貫坂 駿介, 小林 透 (長崎大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 73 - 78 |
| キーワード | バリアフリー情報, IoT, 車椅子, WEBアプリケーション, オンデマンド |
| アブストラクト | 近年,身体的障害を持つ高齢者が増加している.そのため,今後はそれらの人の移動をサポートする車椅子の利用増加が見込まれる.車椅子利用者にとっては,歩道上に段差が存在すると危険や不安を感じるため,車椅子利用者に対するバリアフリー化は急務である.しかし,バリアフリー化を実現するためには,段差がどこに存在するかを把握する必要があり,その把握には多大な時間や人件費が必要といった問題がある.さらに,段差の状態は次第に変化するため,定期的に情報を更新する必要がある.しかし,既存システムは情報の更新頻度が少ないといった問題がある.本研究では,一般的な車椅子に装着した各種センサからの情報をバリア情報として収集し,常に最新情報を車椅子利用者にフィードバックするシステム,すなわち,オンデマンド型バリアフリー情報提供システムを提案する.本論文では,本システムのプロトタイプを用いた評価実験の結果を示す.プロトタイプシステムを用いて評価実験を行うことにより,本システムの有用性を示す. |
| 題名 | IoTアプリケーション開発のためのメディア処理・制御フレームワーク |
| 著者 | *小牧 大治郎, 山口 俊輔, 篠原 昌子, 堀尾 健一, 村上 雅彦, 松井 一樹 (富士通研究所) |
| ページ | pp. 79 - 88 |
| キーワード | IoT, マルチメディア, フレームワーク, Web API |
| アブストラクト | IoTアプリケーション開発において,現場に設置されたカメラやマイクから取得される映像や音声などのメディアデータを取り扱うためには,コーデックやプロトコル,画像処理など多岐にわたる知識が必要なため,アプリケーション開発のハードルが高い.そこで本研究では,IoTアプリケーション開発でメディアデータを容易に扱うことができるフレームワークの開発を行った.提案フレームワークは,メディア入出力デバイスの抽象化,ゲートウェイとクラウド上でのメディアサービス分散実行,GUIによるメディアサービス定義を可能にする機能を備える.本稿では,提案フレームワークを用いて実際にIoTアプリケーションを試作し,提案フレームワークの有効性について評価,考察を行った結果を報告する. |
| 題名 | ホームネットワークにおけるデバイス間連携に基づく 新サービス構築手法の検討 |
| 著者 | *秋田 浩也, 川上 智史, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 89 - 93 |
| キーワード | ホームネットワーク, ネットワークデバイス, デバイス連携 |
| アブストラクト | 近年ネットワークに接続できる家電が発売されている. これらの家電はネットワークに接続することで,お互いの情報を共有し,互いに制御しあうといったことが可能となっている. 現在,日本ではECHONET LiteやDLNA(Digital Living Network Alliance)と言った規格が混在しており, 単体での利用しかできないのが現状である. また,近年はIoT(Internet of Things)の普及により.組み込みデバイスの発売も行われ始めている. ECHONETb Liteと言った規格や,組み込みのセンサーの情報を単一のインターフェイスで操作するためには,それぞれの差異を吸収するミドルウェアが必要となる. 本稿では,規格の違うデバイス同士の連携を可能にするミドルウェアを提案する. デバイスの連携とは,デバイスが持つ機能の連携である. また,機能の抽象度にも注目した. 異なる規格では,提供する機能の抽象度が異なるため,機能同士を連携させるためには,適切な処理が求められる. また,実環境での利用時のユースケースを上げ,実環境での優位性について考察した.. 最後に,関連する研究や技術との比較を行い,本提案システムの有効性を検証した. |
| 題名 | 都市実環境観測データに基づくWi-Fi通信性能予測手法の評価 |
| 著者 | *梶田 宗吾, 天野 辰哉, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 浦山 博文 (住友電気工業(株)), 高井 峰生 (大阪大学 大学院情報科学研究科/UCLA) |
| ページ | pp. 94 - 104 |
| キーワード | 無線干渉, チャネル選択, 都市環境 |
| アブストラクト | 無線 LAN 技術の発達に伴い,都市部における Wi-Fi を利用した様々なサービス の重要性が増している.しかし,特に都市部における Wi-Fi 過密化がさらに加 速することによる相互干渉の深刻化が懸念されており,サービスへ与える干渉影 響が無視できないといった問題がある.本研究では, こうした Wi-Fi 過密環境に おいて干渉回避によるのためのWi-Fi通信性能予測手法の提案と評価を行う. 提案手法では,対象とする基地局とそのクライアントが 送受信する IEEE802.11 MAC フレームを観測することで得られる干渉情報,なら びに自クライアントの現在のトラフィック量を入力とし,切り替え後の自クライ アントのスループットと遅延を推定する予測関数を設計している.この予 測関数のため,高精度ネットワークシミュレータScenargie を用いて, 計 10,000 シナリオ以上のシミュレーションを実施して訓練データとした.また, それらに加えて約 2,000 のシナリオを生成してこれらをテストデータと し,予測関数の精度を評価している.その結果,スループットに対する予測値の 平均二乗誤差が 10% 以下となることを示している. 加えて,大阪梅田において,干渉環境センシングを実施し,実際の都市環境情報に 基づくシミュレーション性能評価も実施している. その結果,平均二乗誤差が 6.95%となることを示している. |
| 題名 | Wi-Fi Directを用いた複数デバイス間ファイル共有転送最適化の検討 |
| 著者 | *水村 直人, 金岡 諒 (青山学院大学大学院理工学研究科), 斉藤 裕樹 (明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科), 高橋 淳二, 戸辺 義人 (青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科) |
| ページ | pp. 105 - 114 |
| キーワード | Wi-Fi Direct, スマートフォン |
| アブストラクト | 近年,スマートフォンの普及が加速し,個人に必要な情報をすべて記録したり,他人と情報共有する媒体として,スマートフォンは個人専用携帯端末としての役割を担うものとなってきた.スマートフォンを用いて,近隣の複数人とファイルを共有する際には,インターネットとの接続安定性に左右されない Wi-Fi Direct を用いることが有効であると考えられる.しかし,Wi-Fi Direct にはコネクション確立のオーバヘッドがあることと,複数端末間の受信電波強度の影響で,必ずしも送信端末から残りの端末に逐次ファイルを転送するのが転送完了時間を最適にするとは限らない.本研究では,コネクション確立オーバヘッドと複数端末間の受信電波強度を考慮して転送経路を決定する,FTroid を提案する.本論文では,FTroid での経路決定方法と予備性能評価結果を述べる. |
| 題名 | CHASA: 通信トラヒックを考慮した無線LANアクセスポイント移動システム |
| 著者 | *小林 祐斗 (青山学院大学大学院理工学研究科), 高橋 淳二, 戸辺 義人 (青山学院大学理工学部情報テクノロジー学科) |
| ページ | pp. 115 - 122 |
| キーワード | 無線LAN, アクセスポイント |
| アブストラクト | 近年のモバイル端末の普及に加え,動画や音楽などのストリーミングサービスの普及により,無線LANでの通信の安定性が求められている.しかし,現在,無線LANアクセスポイントの配置に際して,利用者の細かい位置まで考慮されていないため,利用者全体の通信スループットが最大になるとは限らない.そこで本研究では,通信スループットが高くなる位置にAP自身が移動するというシステムCHASAを提案,実装し,基本性能を評価する. |
| 題名 | BluMatch: アンカーノードを用いない無線設備機器の自己配置推定 |
| 著者 | *米澤 祐紀, 坂本 岳文, 土井 裕介 (株式会社 東芝) |
| ページ | pp. 123 - 128 |
| キーワード | 位置推定, 無線, RSSI |
| アブストラクト | 設備機器の分野において,機器の制御に用いる制御線自体のコストダウンを狙った制御の無線化が進んでいる. 無線を用いた機器の個別制御のため,設置位置と機器との紐づけが必要となる. 従来,設置位置と機器とを紐づけるために目視による確認が行われてきたが,この手段は,設置台数に比例してコストが増加する. これに対して我々は,設置位置と機器IDとを紐づける技術としてBluMatchを提案する. 本論文ではBluMatchの実現方法と一次元レイアウト・二次元レイアウトで動作させた推定結果を示す. |
| 題名 | 移動端末へのデータ配信時における高信頼マルチキャストプロトコルの性能評価 |
| 著者 | *佐古田 健志, 村上 貴臣, 土井 裕介 (株式会社東芝 研究開発センター), 石山 政浩, 前田 賢一 (株式会社東芝 ストレージ&デバイスソリューション社) |
| ページ | pp. 129 - 133 |
| キーワード | 無線LAN, マルチキャスト, ハンドオーバ |
| アブストラクト | 多機能な携帯端末が普及したことでユーザのコンテンツダウンロード量が増加し,トラフィックの増加が移動体通信回線の無線帯域逼迫を招いている.我々は,移動体通信回線を用いずに端末間で直接通信する携帯端末間通信技術に着目して,無線帯域の逼迫を抑制する高信頼マルチキャストプロトコルを提案,評価してきた.本論文では高信頼マルチキャストプロトコルを用いて移動する端末へデータ配信をするユースケースを想定した評価を行い,高信頼マルチキャストプロトコルの性能を明らかにする. |
| 題名 | ゲームの試行直前の聴覚刺激がスコアに与える影響について |
| 著者 | *双見 京介 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 134 - 140 |
| キーワード | 学習, 刺激提示, プライミング効果, ゲームスコア, 条件づけ |
| アブストラクト | ウェアラブル機器やモバイル機器といった情報提示機器の急速な普及に伴い,情報提示機器のどんな要因がユーザにどんな影響を与えているのかを理解することが,情報提示機器の設計において重要な課題になっている.この背景から過去に筆者らは,学習原理であるレスポンデント条件づけから着想を得て,情報提示システム使用時に特定の状況において同一の情報が繰り返し提示された場合に,無意識的な学習によって提示情報と提示状況が条件づくことに着目した研究を行い, 特定の体験と条件づけた聴覚刺激によるユーザの心身への影響をダーツゲームの結果から調査した.これに続いて本稿では,条件づけをしていない聴覚刺激による心身への影響を調査することで,条件づけの有無によって聴覚刺激の影響がどのように変化するのかを調査する. 評価実験では,実験で用いる聴覚刺激を成功体験(および失敗体験)と条件づける学習を行った被験者12名と,条件づける学習を行なっていない被験者14名を対象にし,ダーツゲーム用に実装した情報提示システムを用いて,ダーツの試行前に提示された聴覚刺激によるダーツ結果への影響を評価した.評価結果から,条件づける学習の有無によって聴覚刺激の影響力が変化することを確認し,システム利用時に特定の状況・体験において同一の情報が繰り返し提示され得るすべての情報提示システムの設計においては,その学習によって条件づいた情報による意図しない影響を考慮する必要があるとわかった. |
| 題名 | 人間の感覚を考慮した騒音マップ作成のための騒々しさ推定方式 |
| 著者 | *小林 将大, 原 直, 阿部 匡伸 (岡山大学 大学院自然科学研究科) |
| ページ | pp. 141 - 148 |
| キーワード | 騒音, 可視化 |
| アブストラクト | 近年,騒音が原因となった問題が増加してきており,騒音を可視化した騒音マップというものが作られている.現在作られている騒音マップのほとんどが物理的な騒音の大きさをもとに作成されている. しかし,音の感じ方は様々な要因によりばらつきがあることが知られている.そのため,騒音データから有益な情報を示すためには,単なる物理量を可視化するのではなく,人間のもつ感覚を考慮した可視化が必要になる.本研究では,物理量である等価騒音レベルに追加情報を与えることで,収録者が主観的に感じている5段階の騒音度合い(騒音評価値)を推定する方式について研究している.本報告では,追加情報として収録者を表すID,収録場所,音源の種類を用いた騒音評価値の推定実験をおこなう.推定実験では,Support Vector Machine (SVM)を用いて騒音評価値を推定し,それぞれの騒音評価値に対する推定性能をF-measureにより評価した.実験の結果,騒音評価値1(とても静か)の推定には音源の種類が有効であった.また,複数の特徴量を組み合わせて推定に用いることで,それぞれの特徴量のみでは推定不可であったり推定精度が悪かった値について推定精度の向上が確認できた. |
| 題名 | 表情と生体情報を用いた感情の推測方法の検討 |
| 著者 | *池田 悠平, 岡田 佳子, 堀江 亮太, 菅谷 みどり (芝浦工業大学) |
| ページ | pp. 149 - 161 |
| キーワード | 感情推測, 生体情報, 脳波, 脈拍, ラッセルの円環モデル |
| アブストラクト | 近年, 日本では単独世帯の増加や高齢化が進み, セラピーロボットの需要が高まっている. そのようなロボ ットとしてパロが挙げられるが, 人が行動を起こすことが前提でありパロの方から行動を起こすことはない. そこ で, 本研究では人の行動を前提とせず人の感情を推測できるロボットの実現を最終目的とし, 第一段階として, 記 号/感情モデルをもとにした新しい感情の推測手法の提案をする. 記号/感情モデルとは,客観的に読み取りやすい 「記号」と, 客観的に読み取りづらい「感情」とを分ける考え方である. 本研究では, 「記号」には表情を, 「感情」に は脳波と脈拍を用いて, どちらが真とする感情の値との誤差を低く推測できるか実験を行った. 結果, 脳波と脈拍 の方が誤差が小さいという結果になった. そこで, より正確さを向上させるため, 感情の起伏の度合いとタイミン グを測定, 主観評価と比較する実験を行い, より正確に感情を推測できた. そこで, 人数を増やして実験を行った ところ, 個人によって誤差の大きさが違った. そこで属性のアンケートを取り相関を調べたところ幾つかの属性と 誤差の大きさが相関を持つことが示唆された. |
| 題名 | ユーザの主観時間制御のためのウェアラブルデバイス向け情報提示手法 |
| 著者 | *清水 友順, 双見 京介 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 162 - 169 |
| キーワード | 時間感覚, 主観時間, ウェアラブルコンピューティング, 情報提示, 心理物理学 |
| アブストラクト | 楽しい時間は短く感じ,退屈な時間は長く感じるように,当事者にとって望ましい主観時間の経過と実際の時間の経過の違いは,精神的な人の満足度を損なわせる.一方で,知覚刺激によって主観時間が変わることが心理学で明らかにされている.例えば,動きの速い映像を見ていると経過時間を長く感じるといったように,刺激の量や回数を大きくすると主観時間が長くなる充実時程錯覚という現象が明らかにされている.そこで本研究では,充実時程錯覚を利用して,ウェアラブルデバイスから提示される知覚刺激の大きさを変化させることで主観時間を制御する手法を提案する.振動パルスの振動周期制御で主観時間を制御するシステム,および頭部装着型ディスプレイの画面上に表示したオブジェクトを動かす速度で主観時間を制御するシステムを実装し,主観時間が変化するかを評価した.実験結果から,知覚刺激強度を大きくするほど主観時間が長くなる傾向や短くなる傾向が確認でき,提案システムによって主観時間が制御できることを確認した. |
| 題名 | インターネット株式掲示板における話題と株式指標の関係 |
| 著者 | *柿木 研人, 諏訪 博彦 (奈良先端科学技術大学院大学), 小川 祐樹 (立命館大学), 梅原 英一 (東京都市大学), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 170 - 176 |
| キーワード | インターネット掲示板, 株式指標, トピックモデル |
| アブストラクト | ファイナンスにおいて,株式リターンや,ボラティリティだけでなく,様々な株式指標を予測することは有用である.我々は,恐怖指数と呼ばれ,投資家の不安を表す株式指標であるVI指数に着目し,ソーシャルメディアを分析することによって得られる投資家の情報と密接に関連のある指標であるという仮説を立てる.従来手法以上にソーシャルメディアの情報から投資家の感じる恐慌リスクに関する投稿を高い精度で獲得する方法として,トピックモデルによる分類を提案する.我々は,VI指数と話題の関係を明らかにする実験としてYahoo! JAPANの株式掲示板から取得したメッセージをトピック分類し,VI指数と相関分析,及び重回帰分析を行った.結果として,トピックの投稿率の変動によるVI指数の予測可能性を示した. |
| 題名 | 替え玉による測定を防止する血圧測定システムの設計と実装 |
| 著者 | *高橋 元, 鈴木 晴佳, 藤村 香央里, 中村 亨, 早川 和宏 (NTTセキュアプラットフォーム研究所) |
| ページ | pp. 177 - 180 |
| キーワード | セキュリティ, IoT, 真正性, ヘルスデータ |
| アブストラクト | IoT時代を迎え,個人が自ら健康データを測定し,健康管理を行うサービスが普及している.また,保険契約者が健康データを測定し,保険会社など第三者が測定したデータを活用して保険契約者へ利益を還元するサービスが始まっている.第三者のデータ活用においては,データを測定した個人自身による替え玉やねつ造のリスクがある.個人の健康データを第三者が活用するためには,替え玉により測定されたものでないことを保証することが重要である.本研究では,血圧測定時に,指静脈認証デバイスと血圧計とから同時に脈波を取得し,取得した2つの脈波の特徴を照合することで,被認証ユーザとカフを巻いて血圧を測定した人が同一人物であることを確認する.本稿では,既存血圧計に比べユーザビリティを損なわず,本人を確認できる血圧測定システムの設計・実装について示す.また,安価な装置構成でのハードウェアに対する攻撃への対策の実現に着目し,新たな脈波センサを実装せず,1つのセンサのデータから血圧値と脈波を取得するワンソースマルチユースによる血圧測定装置の設計・実装を行った.実装と評価では,実装した血圧測定システムにより脈波の同一人物性の確認を行うために必要な測定毎に異なる脈波の揺らぎが取得できることを確認し,他人受入率/本人拒否率について示す. |
| 題名 | 活動量計Jawboneを用いた行動認証手法の評価 |
| 著者 | *鈴木 宏哉, 山口 利恵 (東京大学) |
| ページ | pp. 181 - 188 |
| キーワード | 個人認証, 行動認証, 活動量, Jawbone |
| アブストラクト | 近年,オンラインサービスの増加に加えてモバイルデバイスの普及に伴い,個人認証を利用する機会が増加し,オンライン認証技術の重要性が高まっている. 安全性だけでなく利便性への要求も増しており,リスクベース認証などで人間の行動的特徴を用いた行動認証に注目が集まっている. 利用者自身による明示的な操作を必要としない行動認証手法として,我々は活動量計を用いた活動量認証を提案している. 活動量とは人間の行動に伴う消費エネルギーを数値化したものであり,活動量認証は活動量計を身に付けるだけで認証が可能な利便性の高い手法である. 我々は先行研究で,提案する認証モデルに対して活動量計のFuelBandを用いた評価実験を行ったが,提案モデルの一般性については検討していなかった. そこで本稿では,活動量計のJawboneを用い,提案手法が活動量計の種類や活動量の単位に寄らず適用可能かを評価し,活動量計の違いについて考察した. 評価実験では被験者14名から各30日分の活動量データを収集し,本人拒否率(FRR) 10.00%,他人受入率(FAR) 12.31%の結果を得,提案手法が活動量計に寄らず利用可能な手法である事を示した. |
| 題名 | マンガアプリの閲覧作品と閲覧時間を利用した個人認証手法 |
| 著者 | *小林 良輔, 山口 利恵 (東京大学大学院情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 189 - 194 |
| キーワード | ライフスタイル認証, 行動認証, スマートフォン, 多要素認証, 漫画 |
| アブストラクト | 近年,人間の生活行動を記録したライフログを利用する認証手法が着目されている. ライフログを利用した認証手法はユーザーが意識して情報入力する必要がないため,ユーザビリティの良い手法だと考えられている. 一方でこの手法は生体認証などと比較して一般的に認証精度が低く,その欠点を補うために多要素認証といった技術も着目されている. ライフログを利用した多要素認証を実現するために,認証要素として利用できるライフログを探すことが近年の課題となっており,本論文ではその解決のためにマンガアプリ閲覧情報に着目した. 実際にマンガアプリ閲覧データを利用し,49261人の被験者から683人を対象とし,認証実験を行った. 結果としては大きく有用と言えるものではなかったが,手法を改善することで今後に期待することができる結果となった. |
| 題名 | 移動実態に即した履歴情報のグループ化手法 |
| 著者 | *疋田 敏朗, 山口 利恵 (東京大学 大学院 情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 195 - 202 |
| キーワード | 匿名化, 移動履歴, 機械学習, 符号化 |
| アブストラクト | GPSを始めとする測位デバイスが携帯機器の機能の一部として搭載されるようになり,さらに携帯網の発展により携帯機器が測位した位置情報をセンター上のサーバに送信し,蓄積することが現実的になっている.さらにスマートフォンとそのアプリケーションの普及によって,一般のユーザから大量に位置情報を収集・蓄積することができるようになっており,蓄積した位置情報を活用することで従来は困難であった新たなサービスが次々と生まれるようになっている. しかしながら,位置情報を活用した従来の地理空間情報処理の方法は位置座標を用いた二次元のグリッド符号化を利用していたため,目的の街区が分割されてしまったり,ふたつの異なる街区を融合してしまうこと.鉄道の乗車履歴の場合は各駅ごとに履歴を整理するため単独となる履歴が多数発生し,破棄しなければならない履歴が多数発生するなどの課題があった. 本論文では従来の位置座標を用いた二次元のグリッド符号化ではなく,移動実態を解析し,ヒューリスティックにより鉄道路線ごとに符号化する方法,そして統計的な手法と機械学習を用いて自動的にエリアを区切る方法の2つの方法を提案した. さらに提案した縮約方式のうちヒューリスティックな方法に関して,東京大学空間情報科学研究センターの「人の流れプロジェクト」の「2008年東京圏人の流れデータセット(空間配分版)」のデータを利用して実験を行い,提案手法を採用することで一意な履歴数を4.9\%から0.05\%に大幅に減らせることを確認した. |
| 題名 | 鉱山用重機間通信による周辺重機検出手法の提案 |
| 著者 | *西村 友佑 (大阪大学), 長船 辰昭, 加藤 聖也 (日立製作所), 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学) |
| ページ | pp. 203 - 211 |
| キーワード | 車車間通信, 電波伝搬, 露天掘り鉱山, 鉱山用重機, レイトレース法 |
| 題名 | 下水管路内検査のための浮流式全方位カメラシステムの検討 |
| 著者 | *前田 拓磨, 林 友貴, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 石原 進 (静岡大学) |
| ページ | pp. 212 - 219 |
| キーワード | 下水管, 検査 |
| 題名 | Aerial Image Discovery System with Accelerated Candidate Selections in Multi-Scale City Image Database |
| 著者 | *Kaoru Uchida, Shuo Hu, Bingjie Ma, Rheza Harliman (Hosei University) |
| ページ | pp. 220 - 227 |
| キーワード | aerial imagery, image matching, frequency analysis, rotation/scale invariance |
| アブストラクト | Aerial image discovery is one of the key technologies in various services using GIS, in which a match is to be identified in a large image database with a given query image with unknown location, orientation, and scale. The task is more challenging in city areas because the views have higher degree of homogeneity compared to non-urban areas. We propose a highly efficient image discovery system to find a match in the multi-layered image database of city aerial images with multiple magnitudes. The system first pre-selects matching candidates based on comparison results of image profiles such as frequency spectrum, then search in the database using scale-invariant matcher based on local feature descriptors. The matching focuses on the appropriate scale layer to accelerate search in the large database. This paper outlines our proposed approach and discusses its feasibility and performance based on the preliminary experimental results from our on-going research work. |
| 題名 | 屋内歩行空間ネットワークの生成支援機構 |
| 著者 | 坂本 大輔 (立命館大学大学院 情報理工学研究科), *西山 大河, 村尾 和哉 (立命館大学 情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学 総合科学技術研究機構), 西尾 信彦 (立命館大学 情報理工学部) |
| ページ | pp. 228 - 233 |
| キーワード | 屋内測位, 歩行空間ネットワーク, ナビゲーション |
| アブストラクト | 屋内でのナビゲーションを行う際には,現在地から目的地までの経路情報を算出するために屋内歩行空間ネットワークが必要となる.屋内歩行空間ネットワークは,ユーザが歩行可能な経路をノード・リンクで表現したものである.しかし,屋内歩行空間ネットワークは一部の建物でしか作成されていない上,作成されていても自由にナビゲーションサービスに利用できない場合がある.また,複雑な構造を持つ屋内空間である場合,データの作成や更新に大きな手間がかかる.そこで,屋内歩行空間ネットワークの自動生成を行うことで,屋内歩行空間ネットワークの生成支援を行えるようにする.歩行者デッドレコニングを利用して屋内測位を行うことでユーザの移動軌跡を推定し,移動軌跡から屋内歩行空間ネットワークの自動生成を行う.加えて,気圧センサを利用することで滞在階層を推定し,エレべータと階段階層移動を推定することで,複数の階層情報を含めた屋内歩行空間ネットワークを生成する.この提案手法に対して自動生成の評価を行った結果,部分的に自動生成を行うことができ,少しの修正で屋内歩行空間ネットワークを作成できるようになった. |
| 題名 | 間欠的人流センシングにおける回遊状況推定 |
| 著者 | *高柳 健司 (立命館大学大学院情報理工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学総合科学技術研究機構), 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部) |
| ページ | pp. 234 - 241 |
| キーワード | 人流測位, 回遊状況, Wi-Fiパケット |
| アブストラクト | 近年,都市計画や交通計画,災害時の避難・救出活動,マーケティングでの利用を目的として,人の分布や流動状況をリアルタイムに把握する技術が求められている.本研究では,スマートフォンなどの端末から発信されるWi-Fiパケットを用いて人の分布や流動状況をオフライン解析で把握する.回遊状況として,(i)任意時刻に人流センサ付近で観測された端末総数,(ii)任意時刻に人流センサ付近に存在した端末がN分前にいた地点,(iii)端末が解析領域内に出現した地点から消失した地点までの経路のうち利用者が多い経路,を算出し,施設関係者に提供することを目的とする.これらの回遊状況を知るために,端末ごとに人流センサ付近に滞在していた時間を考慮して,端末が発信するWi-Fiパケットを観測した人流センサの時系列情報を作成する.本研究の評価として,作成した時系列情報の正確さを検証するために,Wi-Fiパケットを頻発的に発信する端末と任意の送信間隔で発信する端末を用いて,停留を含まない移動と停留を含んだ移動の2パターンで適合率と再現率,F値を算出した.2パターンともに適合率は90%以上を超えており,人流センサを通過した順序は正しい結果となった.加えて,通路上に配置されている人 流センサの1日のデータを見ると,通勤時間帯での人数の尤もらしさを確認することができた.また,ある時刻に人流センサで観測された端末のN分前の地点を発見することができた.さらに,利用者が多い経路のうちどの人流センサを経由した経路が多いかを発見することができた. |
| 題名 | 屋内人流把握のための磁気系列指紋を用いた歩行速度推定手法 |
| 著者 | *松林 勝, 花田 智 (公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科), 白石 陽 (公立はこだて未来大学システム情報科学部) |
| ページ | pp. 242 - 252 |
| キーワード | 人流計測, 屋内位置推定, 歩行速度推定, スマートフォン, 磁気センサ |
| アブストラクト | 本研究では,歩行者の移動の安全性や快適性の向上を目指し,屋内環境全体の通路の人流を把握することを目的とする.また,そのアプローチとして屋内位置情報と歩行速度を複数の歩行者から収集することで人流の計測を行う.歩行速度は群衆の流れがどの程度滞留しているのかを測る上で必要な尺度である.加えて,混雑環境では歩行速度が低下し,周辺の歩行者との歩行速度の違いが小さくなるという知見もあり,人流を把握する上で歩行速度は重要な情報である.そこで本稿では,屋内人流把握のための要素技術として,スマートフォンを用いた歩行速度推定手法を提案する.提案する歩行速度推定手法には,屋内位置推定によって得られる位置情報を利用する.さらに,その屋内位置推定には,通路を歩行した際に得られる磁気の連続した値(磁気データ系列)を利用する.磁気データ系列は通路ごとに固有な変化を示すため,本研究ではそれらの磁気データ系列を位置指紋(磁気系列指紋)として利用する.屋内位置推定時には,対象環境を一定時間歩行した際に計測した磁気データ系列を入力データとし,その入力データと類似した部分を磁気系列指紋から検出する.この類似部分の検出にはDTW(Dynamic Time Warping)に基づいた波形マッチングを利用する.また,検出された類似部分から歩行区間を推定し,歩行区間の長さと歩行時間から歩行速度を計算する.実験として混雑環境での推定精度評価を行った結果,歩行速度推定平均誤差は0.13m/s,屋内位置推定平均誤差は1.22mとなった.また,幅員の広い通路を対象とした実験も行い,今後の課題について考察した. |
| 題名 | ドライブレコーダー映像を用いた頭部検出に基づく人流推定法の提案 |
| 著者 | *原 佑輔, 小島 颯平, 内山 彰 (大阪大学大学院情報科学研究科), 梅津 高朗 (滋賀大学経済学部), 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 253 - 261 |
| キーワード | 車載カメラ, Haar-like特徴量, 機械学習, 人流推定 |
| アブストラクト | 本研究では,近年普及が進んでいるドライブレコーダーの映像を用いた歩道レベルので人流推定法を提案する.歩道上での歩行者の移動方向は前方と後方の2種類に大別されるため,提案手法では,遮蔽されにくい歩行者の頭部前方,後方2種類の検出器を機械学習により構築する.しかし,車載カメラの設置位置は一般的に歩行者の顔程度の高さであるため,映像内で歩行者同士の重なりが起こりやすい.そこで時間的に連続する複数フレームにおいて断続的に検出される歩行者を追跡するためのアルゴリズムを考案し,遮蔽に対してロバストな頭部検出を実現する.提案手法の性能を評価するため,大阪市茶屋町周辺で撮影した64分間の映像を収集し,実験を行った.その結果,前方の歩行者検出のPrecisionは74.6%,Recallは66.6%となり,後方の歩行者検出のPrecisionは64.4%,Recallは73.0%となることが分かった. |
| 題名 | スマートフォン画像を用いたクラウドソーシングによる群衆人数推定システム |
| 著者 | *小島 颯平, 内山 彰, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 262 - 272 |
| キーワード | クラウドソーシング, スマートフォン画像, 歩行者面積モデル |
| アブストラクト | 本研究では,交差点や歩道,公共広場のような都市空間におけるスマートフォンの画像を用いた群衆人数推定手法を提案する.提案手法では,比較的高所な建物や歩道橋からスマートフォンを用いて対象領域を撮影し,群衆人数推定を行う.推定結果をクラウドサーバに送信し,様々な局所領域における混雑度マップを構築する.群衆内において画像処理により人を個別に検出するのは人特徴量が明確に表れないため難しい.そこで本研究では経験的に得られた0.7秒という短い時間間隔で撮影された2枚の画像から背景差分法により動体領域を抽出する.動体領域面積,撮影高度,撮影角度を入力としてあらかじめ構築したモデルを用いて動体領域内に存在し得る最大人数と最小人数ならびに動体領域に存在する群衆人数の最尤値を推定する.100人以上の群衆を含む様々なシチュエーションにおいて大阪駅周辺で実験したところ,平均人数誤差が11.3人となった. |
| 題名 | (パネル企画) ユビキタスコンピューティング: 今後のチャレンジ |
| 著者 | 徳田 英幸 (慶應義塾大学), 戸辺 義人 (青山学院大学), 椎尾 一郎 (お茶の水女子大学), 角 康之 (はこだて未来大学), 大内 一成 (株式会社東芝) |
| ページ | p. 273 |
| 題名 | パケット認証を用いたDoS攻撃への対応手法の実装と評価 |
| 著者 | *今野 裕太, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 274 - 279 |
| キーワード | パケット認証, 事前認証, 優先転送 |
| アブストラクト | 今日の我々の生活においてインターネットを利用したサービスの利用は欠かせないものとなっている. 近年正規のユーザのサービス利用を妨害するDoS(Deny of Service)攻撃が増加しており,今後も増加傾向は続くと予想される. 一般にDoS攻撃には発信元を偽装できる,また,単純な攻撃規模からDoS攻撃であるという推定が困難という特徴があるために,発信元情報などを用いた 既存対策では効果がない場合がある. 本稿では事前認証した正規ユーザのパケットに認証値という値を付加し,ルータで認証値を基にパケット認証を行う. そして,正規ユーザの通信の優先転送処理を行うことにより,IPアドレスの偽装に対応した上でDoS攻撃に起因する問題として正規ユーザに対してのサービス利用妨害,DoSパケットによる無駄な帯域幅リソース占有問題回避の実現を目的とする. 既存対策のように攻撃自体の防御を行うのではなく,あくまで正規ユーザのパケットを優先転送することでDoS攻撃の特徴であった,対象パケットが攻撃に用いられたパケットか否かの判別が困難,といった問題自体の回避が可能となった. 評価においてはDoS攻撃環境を作成し,パケットの平均応答時間,応答率,DoSパケットの帯域占有度を計測した. 計測結果を基に既存対策との比較評価を行うことで,提案手法の優位性を示した. |
| 題名 | グループ管理システムを用いたネットワーク管理システムの実装 |
| 著者 | *清水 さや子, 横田 賢史, 戸田 勝善 (東京海洋大学) |
| ページ | pp. 280 - 286 |
| キーワード | 認証認可, グループ管理, ネットワーク管理, アクセス制限 |
| アブストラクト | 近年,組織における物品や予算などの資産管理において電子情報システム化が進行している.しかし,大学のような教育研究機関においては,資産管理の方法が一元的ではなく,研究室ごとに担当者が個別に管理を行い,それらを必要に応じて担当の部局が取りまとめるなどの対応がなされていることが多い.担当者が流動的な場合も多く、引継ぎがうまくなされない場合も少なくない.このような組織に各資産を管理するシステムを導入する場合,各システムに対するユーザやアクセス制限を個々に行うことは,各システムの管理者にとって複雑で負担の多い業務となる.そこで研究室ごとの担当者をグループとして統合的に管理を行うことで,アクセス管理であるユーザ管理を各担当者に移譲することで,効率的にシステム管理を行う仕組みを実現する.本稿では,資産管理の中で先行的にシステム化されたネットワーク管理システムにおいて,先に提案中のグループ管理システムと連携することで,効率的に認証認可を行う仕組みについて報告する.これは,様々な資産管理システムが導入される際に応用できるよう,先行的に実装を行ったものである.本稿では,実装方法,および運用評価と今後の展望について述べる. |
| 題名 | 遅延時間制御手法の動的調整によるTCP公平性の向上 |
| 著者 | *花井 雅人, 山口 実靖, 小林 亜樹 (工学院大学) |
| ページ | pp. 287 - 292 |
| キーワード | TCP, 公平性, CoDel |
| アブストラクト | 近年のルータのバッファの大容量化が原因で,恒常的にネットワーク遅延時間が大きくなるBufferbloat問題が指摘されている.そして,その解決策として遅延時間の観測による待ち行列制御手法が提案されており,今後は本手法が普及していくと期待できる.また,近年の多数の新しいTCPアルゴリズムの提案によりTCP公平性という問題が生じており,我々は過去に上記の遅延時間制御手法の改変によるTCPアルゴリズム間性能公平性向上手法を提案している.しかし,この公平性改善手法はネットワーク帯域を大きく消費する接続が既知であるとことを仮定しており,これが既知でない環境には適用することができない.本稿では,通信機器にてトラフィックを観察し,ネットワーク帯域消費の大きい接続を推定し,その接続のパケットを優先的に破棄することによりTCP公平性を改善する手法を提案する.そして,提案手法を実機に実装し,性能評価によりその有効性を示す. |
| 題名 | 隠蔽された分散処理環境を透過的に利用可能な基盤の提案 |
| 著者 | *阿部 博 (株式会社IIJイノベーションインスティテュート 技術研究所/北陸先端科学技術大学院大学), 井上 朋哉, 篠田 陽一 (北陸先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 293 - 300 |
| キーワード | 分散処理システム, 分散ストレージ, クラウド |
| アブストラクト | 分散処理システムはリソース管理モデルと処理実行スケジューリングに強く依存しており,アプリケーションソフトウェアを常に高い性能で動作させるためには,ソフトウェア開発者がシステムの構成や内部状態の把握をした上で,分散処理システムを強く意識したソフトウェア開発を行う必要がある. ソフトウェア開発者が,分散処理システムのリソース管理や処理実行スケジューリングを意識せずに,「1台の計算機で行う処理を,透過的にスケールアウト可能な分散処理システムで実行する基盤」が利用できれば,システムの内部状態を意識しながら行うソフトウェア開発にかかる開発コストは抑えられる.そこで本研究では,「1台の計算機環境と同等の処理を実行可能なスケールアウトする分散処理環境」「1 台の計算機環境と同等のストレージアクセスを分散ストレージで行うアクセス抽象化」「1 台の計算機環境と同等の処理を分散処理環境で実行可能なスケジューラ」を実現し,システムの内部状態を隠蔽しつつ処理を分散実行する実装を行うことで問題解決を行った.また,概念検証のための実装より有効性の評価を行った結果問題となった処理実行スケジューリングへの解決策として,スケジューラへのDAGアルゴリズムの導入を行い,アクセス抽象化のために用いたFUSEによるアクセス遅延を解消するためのデータの保存場所と処理実行ノードの関係を意識したシステムアーキテクチャを再考した. |
| 題名 | ウェアラブルデバイスによる歩行形態判別システムの提案 |
| 著者 | *吉田 尚平, 村田 嘉利, 鈴木 彰真, 佐藤 永欣 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学研究科) |
| ページ | pp. 301 - 307 |
| キーワード | ウェアラブルデバイス, センサ, 歩行形態, 転倒, リハビリ |
| アブストラクト | 高齢者や足の不自由な方を中心に足のつま先や足全体を引きずりながら歩く歩行形態が見られる.このような歩行形態は,下肢筋力の低下や姿勢制御能力の低下と相関があることが示されており,転倒の危険につながる.また,理学療法士がリハビリの一つとして歩行訓練を行っているが,統一されたリハビリ指導法は確立されておらず,理学療法士個人の裁量で行っているのが現状である. そこで,本研究では,転倒の危険がある歩行形態を検出する手法を提案する.ウェアラブルデバイスを足の甲に装着し,加速度センサとジャイロセンサの値を用いて歩行形態の検出を試みた.その結果,加速度の値から歩行中か判別し,歩行中のつま先の上下方向の回転角度,かかとが地面に着地し,低屈するときの足の角速度,ケイデンスを求めることで,転倒の危険につながる歩行形態を判別できることが分かった. |
| 題名 | KINECT& Azureを利用した聴診演習システムの開発 |
| 著者 | *村田 嘉利, 吉田 和広 (岩手県立大学/ソフトウェア情報学部), 三浦 奈都子, 遠藤 良仁 (岩手県立大学/看護学部) |
| ページ | pp. 308 - 313 |
| キーワード | 聴診, 演習, 看護, Azure, KINECT |
| アブストラクト | 看護系の大学や学部では,呼吸に関する聴診の演習が必須となっているところが多い.これまでの演習ではマネキンタイプのシミュレータが広く使われているが,機能により価格に違いはあるものの全般的に高価であり,履修学生数に対して十分な数量を揃えるのは難しい.また,聴診器が適切な位置に,決められた順序で,所定の時間患者に当てられたか,既存のシミュレータは認識できない.さらに,患者への接遇では,マネキンの横に講師等がいて受け答えすることから,不自然さは拭えない.本論文では,学生自身が患者の役を務め,マイクロソフトのKINECTを利用して聴診器の追跡位置とKINECT標準搭載のスケルトン抽出機能で得た両肩と両腰の位置座標から聴診器が当てられた位置,順序そして当てられている時間を認識可能とする聴診演習システムを提案する.本システムは,マイクロソフトのクラウドサービスAzureが提供するProject Oxfordの機能等を用いて,患者への接遇についても演習可能とする. |
| 題名 | Kinectを用いた遠隔リハビリテーションシステムの研究 |
| 著者 | *鈴木 昂太郎, 村田 嘉利, 鈴木 彰真, 佐藤 永欣 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科) |
| ページ | pp. 314 - 321 |
| キーワード | Kinect, リハビリテーション, 遠隔リハビリテーション, モーションキャプチャ, 医療情報 |
| アブストラクト | 現在のリハビリは,リハビリ施設に通う通所リハビリや訪問リハビリが中心である.しかし,保険適用できるリハビリの回数は十分でないことから,自主的にトレーニングすることが望ましい.また,将来的には理学療法士が不足すると考えられる.本研究では自宅でのリハビリ訓練が可能な患者を対象とし,比較的安価なデバイスMicrosoft Kinect v2を用いることで経済的な負担を抑えつつ効果的なリハビリ訓練を実現する遠隔リハビリテーション支援システムを開発した.我々は,従来の患者と理学療法士の2者からなる遠隔リハビリテーションシステムではなく,患者と患者のリハビリ指導を行うオペレータ,そしてオペレータの指導監督を行う理学療法士の3者から成る遠隔リハビリテーションシステムを提案している. |
| 題名 | ARによる階段利用意欲向上支援システムの提案 |
| 著者 | *諸戸 貴志, 濱川 礼 (中京大学情報科学研究科) |
| ページ | pp. 322 - 327 |
| キーワード | AR, 階段, ゲーミフィケーション, ヘルスケア, ヘッドマウントディスプレイ |
| アブストラクト | 日常生活中に出来る運動である階段の利用に対する意欲をゲーミフィケーションを用いて楽しさを感じさせることで向上させ, 日常生活内で負担なく運動を行えるようになると考え, 効果の検証のためにシステムの開発と評価を行った. 近年のヘルスケアブームにより, サイクリングやランニングなどの運動を積極的に行う人が増えてきた. しかし, これらの運動は時間の確保や意欲の維持などが必要となる. 本研究では運動のために時間を割くことなく日常生活中において出来る運動として階段の昇降に注目した. 階段の昇りは, 通常の歩行に比べ約3倍の運動量となりジョギング並の運動量になるとされるため, 階段を利用することで日常生活に負担なく運動をこなす事ができると考えた. しかし, 階段利用による健康意識はあるが行動に結びつかない人や継続して利用出来ない人など多くいると考えられる. 本研究では近年多くの分野で注目されているゲーミフィケーションを用いることで階段利用を楽しく感じさせることで意欲の向上が出来ると考えた. ゲーミフィケーションとは楽しませ熱中させるゲームの要素や仕組みを用いてユーザの意欲を向上させ, 日常の行動を活性化させようとするものである. ユーザーはカメラ付きHMDを装着し, ARにより階段に付与されたゲームの要素の報酬をHMDを介して閲覧する. これにより少しでも楽しく階段利用が出来ると考えた. |
| 題名 | ユーザの移動状況に適応したダミーによる位置曖昧化手法 |
| 著者 | *林田 秀平 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 水野 聖也 (サイバーエージェント), 天方 大地, 原 隆浩 (大阪大学 大学院情報科学研究科), Xie Xing (マイクロソフトリサーチアジア) |
| ページ | pp. 328 - 335 |
| キーワード | 位置情報サービス, 位置プライバシ, ダミー位置情報, GPS |
| アブストラクト | 位置情報サービス利用時にユーザの位置プライバシを保護するための手法として,ダミーによる位置曖昧化手法がある.この手法では,ユーザが位置情報サービスを利用する際,自身の位置情報と同時に複数のダミーの位置情報をサービスプロバイダに送信することにより,ユーザの位置を曖昧化している. 筆者らの研究グループでは,ユーザから訪問場所,訪問順序,移動経路,停止時間,および移動速度で構成される行動プランが事前に得られるという想定のもとでダミーを生成する手法を考案した.この手法は,移動経路,停止時間,および移動速度が行動プランと異なる場合においても,実際のユーザの移動状況を考慮してダミーの行動プランを修正することにより,ユーザの位置を十分に曖昧化できることが確認されている.しかし,この手法では,訪問場所の訪問順序が異なる場合に対応できず,性能の大幅な低下を招いていた. そこで本研究では,ユーザの訪問場所の訪問順序について,事前の入力を必要とせず,任意の訪問順序に対して柔軟に対応する位置曖昧化手法を提案する.提案手法では,ユーザからの事前の入力は訪問場所の集合のみとし,ユーザの実際の移動状況に応じてダミーの行動プランを動的に修正する.評価実験の結果,任意の順序で訪問場所を訪問するユーザに対して,効果的に位置を曖昧化できることを確認した. |
| 題名 | Named Data NetworkingにおけるInterest記録数を考慮したInterest Flooding Attack対策 |
| 著者 | *篠原 涼希, 神本 崇史, 大畑 百合, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 336 - 343 |
| キーワード | Named Data Networking, Interest Flooding Attack, Pending Interest Table, 評価値 |
| アブストラクト | コンテンツ名を使用して通信を行うNamed Data Networking(NDN)において指摘されている攻撃の一つに,Interest Flooding Attack(IFA)がある.IFAの攻撃者は実在しないコンテンツを大量に要求し,ネットワークに負荷をかける.IFAの影響を抑制する既存手法では,通常ユーザのコンテンツ取得に影響を与えるという問題がある.そこで,本稿では,評価値とPITエントリ数を用いてPITに記録するInterest情報を選別し攻撃Interestを制限する手法であるIFBRNを提案する.IFBRNでは,ルータがInterestを受信している各インタフェースに対して評価値を算出する.次に,ルータはPITを参照して,インタフェースごとのPITエントリ数を集計する.これらの情報をもとに,ルータは攻撃Interestが転送されているインタフェースを推定し,そのようなインタフェースに転送されたInterestを制限する.シミュレーションを用いて提案手法を評価し,通常ユーザのData取得数が回復するという結果からIFBRNの有用性を示す. |
| 題名 | 悪人集団の盗視に対抗する保護処理を用いたエクスターナルグリッドの性能評価 |
| 著者 | *山口 晃右, 稲元 勉, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 344 - 351 |
| キーワード | グリッドコンピューティング, セキュアプロセッシング, セキュリティ, 安全性評価, 処理性能評価 |
| アブストラクト | ネットワーク上に存在する計算機に処理を分散配置し,安価に高性能な計算資源を獲得するための技術として,グリッドコンピューティングが知られている.グリッドコンピューティングの中でも,インターネット上に存在する計算機を利用するものをエクスターナルグリッドと呼ぶ.インターネット上の計算機を利用するエクスターナルグリッドは,実質無制限の計算資源を獲得できるが,インターネット上には悪意を持った計算機の管理者が多数存在すると考えられる.また,ネットワーク上の悪人が共謀し,情報共有を行うことで,悪人集団による不正行為によるリスクが増加すると考えられる.また,エクスターナルグリッドに対する悪人集団の振る舞いは,悪人集団の目的に応じて変化するはずである.エクスターナルグリッドの性能評価を行う際には,悪人集団の振る舞いを考慮することは,重要であると考えられる.本稿では,このような問題に対して,悪人集団の目的に応じた振る舞いを考慮したエクスターナルグリッドの性能評価を行うと同時に,悪人集団による不正行為に対する対策の効果の評価を行う. |
| 題名 | パスワード再発行方式の安全評価と最適な利用法の提案 |
| 著者 | *久保 駿介, 杉本 大輔 (東京電機大学), 上原 哲太郎 (立命館大学), 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 352 - 358 |
| キーワード | パスワード再発行, 安全評価 |
| アブストラクト | 近年,不正に入手した情報を利用したアカウントの乗っ取りが多発しており,パスワードの設定方法などに関して様々な注意喚起が行われている.しかし,どんなに安全性の高いパスワードを設定しても,パスワード再発行時に脆弱性があると安全性は失われてしまう.ここでパスワード再発行とは,パスワードを忘れた際場合などに新規パスワード作成のため,アカウントの管理先が行う手続きのことを指す.本研究では,パスワード再発行の調査を行い7つの方式があることを明確にするとともに,各方式の安全性の評価を行った.その結果,“ページ方式”の安全性が最も低いことを明らかにするとともに,この方式によってメールアカウントを取得し,それを利用し安全性の高い他サイトのアカウントを取得した場合,安全性の高い方式のアカウントの安全性が低くなることを示した.あわせて,それらの問題点を解決する方法の提案を行っている. |
| 題名 | 秘密分散技術を用いた非集中化ストレージサービスの提案 |
| 著者 | *張 一凡, 尾形 徹, 小池 幸生 (西日本電信電話株式会社 技術革新部研究開発センタ) |
| ページ | pp. 359 - 365 |
| キーワード | 分散ストレージ, 非集中化ストレージ, 秘密分散 |
| アブストラクト | 当研究ではインターネットストレージのように利用時のデータの機密性や可用性を特定企業に依存させず,コストも削減できるストレージの構成方法を提案する.その構成方法とは,利用者環境に存在するPCなどの端末のストレージを秘密分散技術によって一つのストレージサービスとして構成するものである.秘密分散技術により機密性を向上し,既存の機器を利用することでコストを抑えたストレージを構築できるが,既存の機器を利用するためには機器に応じた容量や可用性の偏りを考慮した分散方法が必要である.当研究では可用性とストレージ利用効率を数式化する事によって,機器毎の特性を考慮し利用者が自身の求める任意のコストパフォマンスを満たすストレージサービスの構築方法を提案する. |
| 題名 | 暗号技術を用いたセキュアグループコミュニケーションの提案 |
| 著者 | *棚田 慎也, 鈴木 秀和 (名城大学), 内藤 克浩 (愛知工業大学), 渡邊 晃 (名城大学) |
| ページ | pp. 366 - 371 |
| キーワード | グループコミュニケーション, セキュリティ, グループ鍵 |
| アブストラクト | ネットワーク技術が普及した現在のインターネットにおいて,グループ内での情報共有であるグループコミュニケーションが有用である.セキュアな情報共有を実現するためにグループメンバ間でグループ鍵と呼ばれる共通鍵を用いて暗号化する方法が一般的である.しかし,現存するグループコミュニケーションシステムではサーバに通信内容が蓄積されていたりサーバ管理者がグループ鍵を所有したりすることから情報が漏えいする恐れがある.そこで,本稿のグループコミュニケーションシステムでは生成元が異なる2つの乱数を異なる配送経路で配布し,その2つの乱数を用いてグループ鍵を生成する.この方法によりグループメンバが安全にグループ鍵を共有できるため,そのグループ鍵を用いることによりセキュリティを向上したセキュアグループコミュニケーションシステムを実現できる.またグループ鍵を適宜更新することにより,グループ鍵管理要件を満たしセキュリティを向上する. |
| 題名 | WebBrowserBotnetにおけるHTMLベースのDDoS攻撃 |
| 著者 | *上久保 遼, 齊藤 泰一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 372 - 374 |
| キーワード | DDoS攻撃, ボットネット, アプリケーション層, ブラウザベース |
| アブストラクト | 従来のDDoS攻撃の手法はネットワーク層で行われることが主であったが、アプリケーション層で行われるDDoS攻撃が増加してきている。2015年4月には広告ネットワークを通して悪意のあるスクリプトを配信することによってボットネットを形成し、DDoS攻撃が行われたという事例があった。今回はJavaScriptを使用しない場合のにおけるHTMLベースのDDoS攻撃の方法を新たに提案し、それについて評価を行った。 |
| 題名 | Web翻訳サービスを利用した不正通信のフィルタリング回避手法と対策 |
| 著者 | *鈴木 亮太, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 375 - 381 |
| キーワード | セキュリティ, マルウェア, Web翻訳サービス, フィルタリング |
| アブストラクト | 近年,標的型攻撃の被害が増加しており,その攻撃手法も多様化してきている.標的型攻撃とは,特定の組織を標的として行われるサイバー攻撃であり,攻撃を受ける件数が少なく,攻撃に気付きにくいため,被害が拡大しやすいという特徴がある.このため標的型攻撃対策では,感染の防止だけではなく,感染時の早期発見や被害の軽減などといった,感染を想定した対策が重要である.本研究では,この感染を想定した対策の際に用いられるフィルタリングに関して,Web翻訳サービスを利用することでフィルタリングを回避可能な攻撃手法を提案し,調査,対策手法の検討を行う.また,短縮URLサービスやWebアーカイブサービスなどの他のサービスを併用した攻撃手法についても調査を行い,対策手法を検討する.この結果,両方の攻撃に対応可能な技術面,運用面の対策を明確にすることができたので報告する. |
| 題名 | Busting Frame Busting機能を備えたClick Jacking攻撃と”same-origin” reflected XSS攻撃 |
| 著者 | 田邉 杏奈 (東京電機大学), *寺本 健悟 (東京電機大学大学院), 齊藤 泰一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 382 - 386 |
| キーワード | click jacking, frame busting, busting frame busting, XSS filter, Reflected XSS |
| アブストラクト | Webアプリケーション上における攻撃手法の一つとしてClick Jacking攻撃がある.Click Jacking攻撃とは,ユーザを視覚的にだまし,正常に見えるWebページ上のコンテンツをクリックしようとするユーザに,別のWebページのコンテンツをクリックさせる攻撃のことである.Click Jacking攻撃にはiframeを用いる場合が多い.iframeを使用したClick Jacking攻撃を防ぐための技術として,Frame Bustingがある.Frame Bustingの中には,JavaScriptを使用する場合もある. そして,Frame Bustingを回避する技術として,Busting Frame Bustingがある.それは, Webブラウザに搭載されているXSS Filter機能を悪用し,Frame Busterを行うためのJavaScriptを,無力化させる.本稿では,いくつかのブラウザにおいて,XSS Filter機能を利用したBusting Frame Bustingが可能であるかを調査した. その結果から,IEのXSS Filterでは,”same-origin” reflected XSS攻撃に対応できないのではないかと推測された.“same-origin” reflected XSS攻撃に対していくつかのブラウザのXSS Filterが動作するかについて検証を行った.その結果,IEのXSS Filterは動作せず,”same-origin” reflected XSS攻撃が成功した |
| 題名 | Slyware対策:意図しないタップを誘発するWebサイトの対策に関する考察 |
| 著者 | *向山 浩平, 藤田 真浩, 白井 丈晴, 小林 真也, 西垣 正勝 (静岡大学) |
| ページ | pp. 387 - 395 |
| キーワード | スマートフォン, セキュリティ, Web広告 |
| アブストラクト | 明確な悪意を持った振る舞いをするコンテンツは,かねてからアンチウイルスベンダによってマルウェアとして定義されてきた.しかし,近年では悪意を持っているとも取れる挙動を行うが,法に触れない範囲で脱法行為を行うコンテンツが出現してきている.本稿では,このようなコンテンツを「Slyware」という概念で定義することを提案し,その内の「ユーザの意図しないタップを誘発するスマートフォンWebサイト」についてその対策を考察した. |
| 題名 | ストロークネットワークを用いた道なり優先経路探索システムの実現 |
| 著者 | *新帯 里奈, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 396 - 403 |
| キーワード | 経路探索, 道路ネットワーク, アルゴリズム, ストローク |
| アブストラクト | 我々はこれまでに道なり道路(ストロークと呼ぶ)の概念を厳密に定義しストロークに基づくストロークネットワークを構築し,その上での道なり優先経路探索手法を提案した.しかし,この手法はストローク数最少の経路を与えるが,ノード数が多いとストロークネットワークの構築に多大な時間を要するという問題がある.本稿では,道路ネットワークから交差点での成す角に従って求めたストロークのデータベース(SDB)から基準長以上の長さがあるストロークからなる道路ネットワーク(ストロークネットワークと呼ぶ)を求め,ストロークネットワークデータベース(SNDB) を構築する.SNDBから基準長の異なる3種類のストロークネットワークを抽出し,それらを合成して,場所により密度の異なる道路ネットワークを構築する.構築した道路ネットワーク上で最少ストローク数最短経路探索法(SPMS法)で道なり優先の経路を求めるシステムを開発した.SNDBを用いることで,ストロークネットワークの構築時間が1秒以下に短縮できることが分かった. |
| 題名 | バス停留所におけるバス路線検索とその描画手法 |
| 著者 | *加藤 りか, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 404 - 410 |
| キーワード | バス, 路線検索, 地図, 路線描画 |
| アブストラクト | 本論文ではバス停留所におけるバス路線検索とその描画手法に関して提案する.近年,Google MapsやNAVITIME,各地域の交通事業者などによる経路検索サービスの普及が見られる.その一方で路線バスの停留所で得られる情報は限られており,利用者が必要とする情報が足りていない場合もある.また,従来の経路検索サービスにおいてもそれぞれ問題点が見られる.そこでバス停における路線案内を提供するシステムを従来の経路検索サービスの問題点をふまえた上で提案する.本研究では路線検索機能,時刻表動的統合機能,描画機能の3つの機能を提案,実装しプロトタイプシステムを作成して評価実験を行った. |
| 題名 | 歩行者の方向判断基準を用いた腕時計型ウェアラブル端末向け略地図生成手法 |
| 著者 | *河野 圭亮 (早稲田大学), 新田 知之, 石川 和明 (ゼンリンデータコム), 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 411 - 418 |
| キーワード | 略地図, 歩行者, ランドマーク, ウェアラブル端末, 腕時計型 |
| アブストラクト | 情報処理機器の発達によりパソコンやスマートフォン,腕時計型ウェアラブル端末などのITツール上で地図サービスが多く利用されている. しかし,腕時計型ウェアラブル端末はパソコンやスマートフォンと比べると表示画面が小さい. 表示する地図の情報を少なくするものとして略地図が必要となる. 腕時計型ウェアラブル端末向け略地図生成手法では次の点を満足する必要がある. (a)腕時計型ウェアラブル端末は腕に巻くため,画面を傾けて見ることが難しい.表示される歩行経路は0°や90°に規格化されるのが望ましい.(b)腕時計型ウェアラブル端末は拡大縮小の機能が乏しいため,拡大縮小せずとも視認性の良い略地図を表示する必要がある. 本稿では,2地点間略地図に着目し(a),(b)を満たした腕時計型ウェアラブル端末向け2地点間略地図生成手法を提案する. 歩行経路を縦横斜めの8方向に整形することで, (a) の問題を解決する. ランドマークが重複するように略地図を分割することで, (b) の問題を解決した迷いにくい略地図を生成可能となる. 略地図化していない地図を単純に距離で等分化した場合と略地図化して単純に距離で等分化した場合と提案手法を比較し,有効性を確認する. |
| 題名 | 眼鏡型ウェアラブル端末を用いたランドマーク確認に基づく屋外歩行者ナビゲーション |
| 著者 | *矢野 椋也 (早稲田大学), 新田 知之, 石川 和明 (ゼンリンデータコム), 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 419 - 427 |
| キーワード | ナビゲーション, 歩行者, ランドマーク, ウェアラブル端末, 眼鏡型 |
| アブストラクト | 携帯端末の普及に伴い,屋外でGPSが導入されたナビゲーションアプリを使用する機会が増加した.GPSの精度による現在位置表示の誤差と,地図と実世界の対応付けが困難であることが道迷いの原因とされ,GPSの精度に依存しにくいナビゲーションは数多く存在するが地図と実世界の対応付けの実現に至っていない.そこで地図と実世界の対応付けを可能にするウェアラブル端末の使用に注目し,本稿では眼鏡型ウェアラブル端末SmartEyeglassを用いたランドマーク確認による現在位置推定手法を提案する.提案手法はSmartEyeglassに表示されるランドマークを経路上の曲がり角で実世界と重ねることで,歩行者の現在位置と向いている方向に応じた進行方向を認識させ,GPSを使わずに目的地までの誘導を実現する.従来の携帯端末と異なるランドマークを選択する必要があるので,SmartEyeglassに適したランドマークの選択アルゴリズムを提案する.従来の携帯端末上の案内で使用されるランドマークと提案する選択アルゴリズムで選ばれたランドマークを表示して比較する.実験結果からSmartEyeglass上に表示可能な範囲でより多くの周辺ランドマークが含まれるランドマーク選択の実現を確認する. |
| 題名 | 中間点を用いた案内粒度変更可能な音声経路案内システム |
| 著者 | *浮田 弥, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 428 - 435 |
| キーワード | 経路案内, GPS, 地理情報システム, 音声対話システム, 案内粒度 |
| アブストラクト | 本研究では,経路案内を音声のみで行う場合に歩行者にとって分かりやすい案内手法を 提案するために,Android端末用の音声案内アプリの開発を行った. 既存の音声経路案内システムではユーザを経路通りに進ませるよう音声案内を行うが, その手法はGPSの誤差に影響されやすく,またユーザ自身の直感に合っていない道を進ませる 場合があるのではないかと考えた.本研究はこの問題の解決のため,経路案内における 案内粒度が変更可能なシステムを提案する.提案システムは,スマートフォン端末上で音声と地図による 案内を行う際,既存経路に小目的地を複数配置することにより,案内粒度を変更可能とする機能や, ユーザの進むべき方向と距離などの情報を音声で伝える機能を持つ.この音声経路案内システムの 実現のため,手軽に会話が作れる音声インタラクションシステム構築ツールキット "MMDAgent"の音声を利用した.さらに,作成したプロトタイプシステムに対する評価を行い, 提案手法の有用性を評価した. |
| 題名 | 操作履歴に基づき個人向けにニュースを選択表示するスマートフォンアプリの開発 |
| 著者 | *小野 智士, 稲元 勉, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学大学院 理工学研究科) |
| ページ | pp. 436 - 442 |
| キーワード | 情報推薦, 視認時間, ニュースアプリ, 操作履歴, 興味の類推 |
| アブストラクト | スマートフォン向けサービスの利用率の上位にニュー ス情報の取得が挙がっている.しかし,多くのニュースアプリは,配信されてきたニュースの全てをそのまま表示するだけである.そのため,ユーザは多くのニュースの中から興味のあるものを選別しなければならない.しかし,膨大な情報の中からの選別は,非常な時間と労力を要し,ユーザにとって大きな負担となる.本稿では,スマートフォンのニュースアプリにおける情報過多の問題を解決することを目的とし,個人向けにニュースを自動で選 択し表示するニュースアプリの開発を行う.ユーザの操作履歴から,記事見出しに対するユーザの興味を類推する際に必要となる推定ルールを決める必要がある.推定ルールは,ユーザが記事見出しを視認したか否かに基づき,視認したか否かは,記事見出しの表示時間と 1 件の記事見出しあたりを視認する時間から判定する.13文字程度で構成される1 件の記事見出しあたりの視認時間を求める計測実験の結果,2.2 秒から 2.8 秒であることがわかった. |
| 題名 | ユーザ利用実態調査に基づくスマートフォン利用モデル |
| 著者 | *神山 剛 (NTTドコモ サービスイノベーション部), 久住 憲嗣 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 稲村 浩 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部), 小西 哲平, 太田 賢 (NTTドコモ 先進技術研究所), 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院) |
| ページ | pp. 443 - 455 |
| キーワード | モバイル, スマートフォン, 利用モデル, 利用実態 |
| アブストラクト | 本論文では,実際のスマートフォンユーザ約700名に対するアンケート調査と約400名の端末ログ収集調査によるデータを用い,アプリケーション使用など実際のスマートフォン利用パターンを導出し,パターン毎にその特徴を示すことで,一般性のあるスマートフォン利用モデルを提案する.本モデルは,1日単位のスマートフォン利用を,ユーザ属性やアプリケーション使用傾向などの特徴を定量的に示すものである.クラスタリングによる利用パターン分析の結果,全体的に6つの利用パターンが存在し,約半数のユーザは日によって異なる複数の利用パターンが存在するなど,近年のスマートフォン利用の多様性が確認された. |
| 題名 | 口コミ解析システムのための感情語辞書の検討 |
| 著者 | *上谷 竜士 (愛知工業大学大学院経営情報科学研究科), 菱田 隆彰 (愛知工業大学情報科学部情報科学科) |
| ページ | pp. 456 - 460 |
| キーワード | 感情語, 印象語, 口コミ分析, 感情語辞書 |
| アブストラクト | 最近では口コミサイトの口コミがユーザの消費行動に影響を及ぼす度合いが強くなっている.口コミサイトに投稿された内容から対象物の印象をより詳細に得るには,対象物に対する全ての口コミを熟読し,客観的な分析を行うことが望ましいが,容易なことではない.我々は,これまでに価格.com,トリップアドバイザー,食べログを対象サイトとし,登録されている口コミを杉本らによって提案した感情語辞書を元に解析を行い可視化するシステムの構築を行った.しかし,口コミサイトは取り扱う対象物の種類によって,ユーザが投稿する内容に偏りが生じる可能性がある.本稿では,複数の傾向の異なる口コミサイトにおいて本手法による分析によって得られる印象の分布を調査し,各サイトに適した表現方法の考察を行う. |
| 題名 | リズムパターン認識に基づく緊急時対策用スマートフォンアプリ |
| 著者 | *丹羽 美乃, 稲村 茉夕, 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部) |
| ページ | pp. 461 - 466 |
| キーワード | リズム認識, 緊急対策, スマートフォンアプリ |
| アブストラクト | スマートフォンには様々な機能が搭載され, 多くの人が保持している. トラブルに巻き込まれた場合に有効な, 証拠を残すための録音機能や助けを求めるための通話機能などが搭載されている. しかしスマートフォンには物理的なボタンがなく手探りでの操作が大変困難である. また音声認識による操作も可能だが, 音声認識だと相手に気づかれずSOS の発信は難しい. 便利な機能があるにも関わらず緊急時での利用が難しい. 本研究ではリズムパターン認識に基づく緊急時対策用スマートフォンアプリを提案する. リズムパターン認識を用いれば緊急時に画面を見ずに操作できるため, 相手に気づかれないように操作したい時, 相手の動きから目を離さずに操作したい時などスマートフォン操作を実現できる. 本アプリケーションは,遠隔にいる人にSOS 発信をする遠隔SOS 機能, 音声や映像で証拠を記録する証拠記録機能, 周囲の人に助けを求めると共に相手を威嚇する周囲SOS 機能の3 つの機能を備える. 被験者実験を行った結果70%の人が会話中に会話相手に気づかれずに2 つのリズムパターンを入力できた. |
| 題名 | (パネル企画) CDS/DCCが拓く未来 |
| 著者 | 石川 憲洋 (駒沢大学), 塚本 昌彦 (神戸大学) |
| ページ | p. 467 |
| キーワード | 研究会, トランザクション, CDS, DCC |
| 題名 | 他者の属性提示のための映像上の身体変換システムの評価 |
| 著者 | *今村 美聡 (和歌山大学大学院), 吉野 孝 (和歌山大学) |
| ページ | pp. 468 - 475 |
| キーワード | インタラクション, モーションキャプチャ, 身体属性, 鏡像 |
| アブストラクト | 社会的な立場の変化や見た目の変化により,心理的な変化が起こることが知られている.我々は,このような見た目の変化による心理的な変化を観察するため,まず身長や体形といった身体のスケールに着目し,他者の身体感覚を体験するシステム「イマミラー」を開発した.本システムは,映像に写る他者の体が自分の動作と連動することで,鏡を見ているような表示を実現する.本システムの評価実験として,2人1組で自分の身体と相手の身体を入れ替えてタスクを行う実験を行った.実験の結果,以下の知見が得られた.(1)利用者は,他者の身体形状モデルを動かすことに関心が高い.(2)自分の身体形状モデルを提示された場合,自分の感覚と合っていると感じる.(3)他者の身体形状モデルを提示された場合,モデルに違和感を感じる. |
| 題名 | 複数の魚の位置関係に基づいた映像演出の検討 |
| 著者 | *伊神 栞里, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 鈴木 裕利 (中部大学), 土屋 健 (諏訪東京理科大学), 小柳 恵一 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 476 - 479 |
| キーワード | アクアリウム, 映像演出, 物体検出, 画像処理 |
| アブストラクト | 水族館における壁面や水槽のガラスへ映像を投影する展示では,水槽内の魚の位置などの情報を考慮した演出はしておらず,あらかじめ用意された映像を使用するのみである.そこで筆者らは,検出した魚の位置に合わせて行う映像演出システムを提案している.従来システムでは,全ての魚に対して同一の映像演出を行っているため演出が単調となるという課題があった. そこで本研究では,複数の魚の振る舞いにより変化する映像を提示する映像演出手法を提案する. 本稿では,提案手法を実装して行った実験結果に対するアンケート評価について,その結果と考察について述べる. |
| 題名 | Web防災袋:カスタマイズ可能な防災関連情報提供システム |
| 著者 | *吉野 孝 (和歌山大学/システム工学部), 田藤 千弘, 谷岡 遼太 (和歌山大学/大学院システム工学研究科) |
| ページ | pp. 480 - 489 |
| キーワード | 防災支援, Webサービス, 防災袋, 避難袋 |
| アブストラクト | 災害の備えとして,非常時にすぐ持ち出しができるように必要最低限の物を入れた非常持ち出し袋がある.これは,平常時からできる防災行動である.中身は,必要最低限の物のほか,個人の事情や属性によってそれぞれ変わってくる.つまり,個人が災害時に必要とする優先順位に沿って,非常持ち出し袋の中身をより適切にすることが重要である.近年インターネット上にて提供される防災関連情報は多様化している.しかし,これらの情報源は分散しており,一覧性がないため,個人が必要な情報を探すには時間と手間がかかる.本研究では,カスタマイズ可能な防災関連情報集約システムの開発を行った.本システムは,Web 上で動作するアプリケーションであり,インターネット上にて提供される防災関連情報の非常持ち出し袋となることを目指している.本システムの有効性の評価として,本システムを利用した場合,Web 検索サービスとブックマーク機能を利用した場合との比較を行った.本研究の貢献は以下の3 点にまとめられる.(1)防災関連情報集約システムの利用は,防災関連情報を収集する際の利用者の負担を軽減できる可能性がある.(2)防災関連情報集約システムにおける利用者専用ページは,利用者に防災関連情報の収集を促す可能性がある.(3)防災関連情報集約システムの避難マップ作成機能は,自分なりの基準で考えた具体的な避難所および避難経路の決定を促す可能性がある. |
| 題名 | 応答用例対と穴あき用例を活用した多言語用例対訳作成手法の提案 |
| 著者 | *福島 拓 (大阪工業大学情報科学部), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 490 - 495 |
| キーワード | 多言語間コミュニケーション支援, 用例対訳, 応答用例対, 穴あき用例 |
| アブストラクト | 現在,グローバル化による多言語間コミュニケーションの機会が増加している.しかし,多言語間での正確な情報共有は十分に行われていない.正確な多言語間対話支援が求められる場では,用例対訳が多く用いられている.また,用例対訳を質問と回答の対の形で保存した応答用例対を用いることで,より正確な多言語間対話支援が可能となる.しかし,応答用例対は多言語間対話支援システムの入力ログからの生成や,システムの管理者による登録が主なものとなっており,応答用例対の数の増加が課題となっていた.そこで本稿では,用例対訳の一つであり,用例の一部を穴あきにして入れ替え可能とした穴あき用例の概念を活用して,応答用例対および用例の作成を行う手法を提案する.本稿の貢献は,応答用例対と穴あき用例を活用した用例対訳作成手法を提案し,応答用例対の回答となる用例作成ができることを示した点である. |
| 題名 | デジタルサイネージと情報クリッピングユーザインタフェースを 備えたモバイル端末を連携した災害時向け情報提示システム |
| 著者 | *青木 良輔 (日本電信電話 NTTサービスエボリューション研究所), 宮田 章裕, 瀬古 俊一 (NTTレゾナント), 橋本 遼 (日本電信電話 NTTサービスエボリューション研究所), 石田 達郎 (NTTぷらら), 渡辺 昌洋, 井原 雅行 (日本電信電話 NTTサービスエボリューション研究所) |
| ページ | pp. 496 - 503 |
| キーワード | 災害, デジタルサイネージ, モバイル端末, 情報クリッピング |
| アブストラクト | 2011年東日本大震災では,都心部の駅構内に設置されたデジタルサイネージには,放送波を通じて災害情報が提示された.通信障害が起きていたため,デジタルサイネージの前に帰宅困難者が集まり,長時間ひどい混雑が発生した.この混雑は二次災害を引き起こす可能性があった.本稿では,(1)デジタルサイネージが十分に閲覧できないユーザでもデジタルサイネージに蓄積されている情報にモバイル端末を用いて素早くアクセスでき,(2)モバイル端末に表示された情報の中から欲しい情報を混乱時の粗い操作であっても保存でき,(3)保存された情報を閲覧すると,わかりやすくその情報が提示される,デジタルサイネージとモバイル端末を連携した情報提示システムを提案する.東日本大震災の時に,実際に震災時に混雑が発生したデジタルサイネージの前で,提案システムの操作性及び受容性を検証する実証実験を行ったので報告する. |
| 題名 | 漫画表現を用いた防災知識の提示による防災意識向上手法の提案 |
| 著者 | *榎田 宗丈 (和歌山大学), 福島 拓 (大阪工業大学), 吉野 孝 (和歌山大学), 本塚 智貴 (人と防災未来センター), 江種 伸之 (和歌山大学) |
| ページ | pp. 504 - 515 |
| キーワード | 防災, コミック工学, マイクロブログ, Twitter |
| アブストラクト | 東日本大震災後5年が経過し,人々の防災意識も低下していた.そのような中,4月14日に平成28年(2016年)熊本地震が発生し,熊本県,大分県および周辺の市町村に甚大な被害を与えている.熊本地震の影響で人々の防災への関心は,再び高まりを見せている.一般に,時間が経つごとに,人々の防災への意識は低下していくことが知られている.今後,首都直下地震や南海トラフ地震も危惧されており,人々の防災意識の継続,向上は必要不可欠である.そこで,漫画表現を用いて防災知識を提示する「防災4コマ漫画」をあかりマップbotから配信した.ツイートアクティビティとフォロワー数の分析,アンケート調査および防災知識テストから以下のことを明らかにした.(1) 漫画表現を用いて防災知識を提示することにより,文章だけの表現よりも長期の記憶保持を図り,ユーザの理解を促進することができる.(2) 漫画表現の持つ面白さや新奇性の効果から,ツイートのインプレッション数およびエンゲージメント数を高めることができる可能性がある.(3) 防災4コマ漫画の配信によって,共有しやすい防災情報が提示できるため,フォロワー数の増加が期待でき,より多くのユーザへあかりマップbotの防災情報を提供できる可能性がある. |
| 題名 | BLEを用いた位置情報共有システムの開発 |
| 著者 | *志毛 勇一 (九州産業大学大学院 情報科学研究科), 神屋 郁子, 下川 俊彦 (九州産業大学 情報科学部) |
| ページ | pp. 516 - 521 |
| キーワード | IoT, スマートフォン, ビーコン |
| アブストラクト | 現在, 電話やメールの他にも様々なコミュニケーションツールが普及しているが, Face to Faceコミュニケーションの重要度は依然として高い. Face to Faceコミュニケーションの問題のひとつに, 相手と会うのが容易では無いという点がある. そこで, 本研究ではスマートフォンとBLEを用いて特定の人を探すシステムを開発した. 人を探すために予め複数の場所にBLEビーコンを設置しておき, そのBLEビーコンに対しての接近をスマートフォンで検知する. 評価として, システムの使いやすさについて利用者にアンケートを実施した. さらにシステム利用時のスマートフォンの電力消費量を計測し, 利用しない場合の電力消費量と比較して検証した. |
| 題名 | アクセスポイントのログを利用したWi-Fi利用者の位置及び施設利用者数推定システムの開発 |
| 著者 | *今留 駿輔 (九州産業大学大学院 情報科学研究科), 神屋 郁子, 下川 俊彦 (九州産業大学 情報科学部) |
| ページ | pp. 522 - 527 |
| キーワード | Wi-Fi, アクセスポイント, 位置推定, 人数推定 |
| アブストラクト | 近年、スマートフォンが普及する中で、屋内でWi-Fiが利用できる場所が増加している。人が集まりやすい場所にWi-Fiのアクセスポイントを設置することで、屋内でも精度の高い位置情報を取得できるようになった。スマートフォンやPCがWi-Fiを使用して測位できる一方で、Wi-Fiのアクセスポイントがこれらの端末が近接していることを知ることも可能である。この情報を元に、人がどこにいるかを推定できると考えた。また、そのアクセスポイントと通信している端末の数を数えることで、近くにいる人の数も推定できると考えた。 本研究ではWi-Fi利用者の位置及び施設利用者数推定システムToMetion(To Me Location System)を開発した。本システムはアクセスポイントのログを利用して、特定の場所の人数を推定したり、Wi-Fi利用者の位置を推定するシステムである。 本研究では九州産業大学のキャンパスLANであるKIND Wi-Fiのアクセスポイントから得られる情報を用いて実装した。 本システムの施設利用者数推定機能についてアンケートを基に評価を行った。 |
| 題名 | 無線LAN信号強度による端末位置推定における防犯カメラ画像を利用した精度の計測 |
| 著者 | *五十嵐 裕也 (東京農工大学工学府), 櫻田 武嗣 (東京農工大学総合情報メディアセンター), 山井 成良, 北川 直哉 (東京農工大学工学研究院) |
| ページ | pp. 528 - 535 |
| キーワード | 無線LAN, 位置推定, 推定精度, 防犯カメラ |
| アブストラクト | スマートフォンやノートPCなどの無線通信端末の普及に伴って,ユーザや端末の位置情報を用いたサービスの需要が高まっている. 屋内における測位にはGPSが適さず,センサネットワークや超音波を用いるなど様々な方式が提案されているが, その中でも無線LAN信号強度(RSSI)を用いた方式は,管理の容易さや拡張性やコスト面で優れており,さかんに研究されている. しかし,その推定精度評価においては,評価実験環境を用意した上で,時間と労力を要する実験が必要であった. これに対して,我々は防犯カメラ映像を利用した,実地での実験を伴わない精度計測方法を提案し,実際に計測を行った. 既設で,稼働している測位システムについて,人物位置情報の集合と端末の推定位置情報の集合を比較することにより,平均の推定誤差を求め,精度を評価した. この際,ユーザのプライバシーに配慮して,個人を特定せずに精度の計測を行っている. 特定の被験者を用意せず,複数の施設利用者の位置情報を利用するために,端末と持ち主の関係を推定した上で評価を行った. 大学キャンパス内の食堂ホールで,混雑時と閑散時について評価を行い,平均約15mの誤差が見られた. |
| 題名 | ディープラーニングフレームワークCaffeの分散処理の評価 |
| 著者 | *一瀬 絢衣 (お茶の水女子大学), 竹房 あつ子 (国立情報学研究所), 中田 秀基 (産業技術総合研究所), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 536 - 540 |
| キーワード | 分散処理, クラウドコンピューティング, 機械学習 |
| 題名 | スケーラブルなMQTTブローカの実現に向けた分散連携プロキシの提案 |
| 著者 | *坂野 遼平 (日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所), 藤田 雅浩 (京都産業大学 大学院 先端情報学研究科), 竹内 亨 (日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所) |
| ページ | pp. 541 - 547 |
| キーワード | pub/sub, MQTT, 分散処理, ネットワークプロトコル, M2M |
| アブストラクト | IoT/M2Mにおけるデータ交換を支える技術としてMQTTに注目が集まっている.MQTTではbrokerに負荷が集中することから,既存実装の中には複数のbrokerを連携させる機能を持つものが存在する.しかしながら,MQTT仕様では単体brokerの動作のみを規定しているため,これらは仕様外の独自機能であり,環境に応じて異なるbroker実装を使い分けたい場合等にはスケーラビリティを得ることができない.そこで本稿では,任意のMQTT broker同士を連携させることができる分散連携プロキシDCP(Distributed Coordination Proxy)を提案する.DCPはclientとbrokerの通信を中継しつつ,複数のDCP同士で連携することで,複数brokerが論理的に1台のbrokerとして振る舞うことを可能とする.DCP間の連携方式として2つの方式を提案し,Java言語にて実装したプロトタイプの設計について述べる.また,実装したDCPの性能検証のため,MQTT brokerに対する汎用的なベンチマークシステムを設計した.実機環境における評価を行ない,DCPにおけるオーバヘッドの確認や,配送遅延観点を交えた上記2方式の比較等を行なった.その中で,5台のbrokerを連携させた場合に,DCPを用いない単体brokerと比べ最大でスループットをおよそ3倍に向上させられることを確認した. |
| 題名 | 事前調査に基づくキャッシュヒット率推定による動的VMメモリ割り当て |
| 著者 | *藤島 永太, 山口 実靖 (工学院大学) |
| ページ | pp. 548 - 554 |
| キーワード | Xen, Xenballoon, ページキャッシュ |
| アブストラクト | 近年,サーバの消費電力増加や設置スペース肥大化が問題となっており,その解決策の一つとして仮想化技術を用いて複数の仮想マシンを一台の物理マシンに集約する手法がある.仮想化環境では,仮想マシンを停止させることなくメモリの割り当て量を変更することが可能である.一つの物理マシンにて複数の仮想マシンを稼働させ,それぞれの仮想マシンの負荷が均一でない場合,各仮想マシンに対して均等なメモリ割り当てを行うとメモリを効果的に活用できないことになる.不均一な負荷に対応するためには,各仮想マシンの負荷に応じてメモリ割り当て量を変更する必要がある.我々はこれまでに,読込みのみのアプリケーションのみが動作する状況にて適切にメモリ割り当てを行える手法や,特定の比率の読書混在のアプリケーションのみが動作する状況にて適切に割り当てを行える手法を提案し,有効性を確認してきた.しかし,両手法とも仮定した状況においてのみ適切に動作し,仮定を満たさない状況では効果的に機能しない.本稿ではアプリケーションに前提をもうけない手法として,ゲストOSのアプリケーションのメモリ量とキャッシュヒット率の関係を調査し,キャッシュヒット率推定によりメモリ割り当て量の最適化を行う手法を提案する.そして,性能評価によりその有効性を示す. |
| 題名 | 消失訂正と重複排除を併用するオブジェクトストレージシステムの設計と実装 |
| 著者 | *石山 政浩, 田所 秀和, 松崎 秀則 (東芝) |
| ページ | pp. 555 - 564 |
| キーワード | オブジェクトストレージ, 重複排除 |
| アブストラクト | 本稿では,消失訂正と重複排除を併用した高い容量効率を実現するオブジェク トストレージシステムの設計と実装について提案する.容量効率を高める方法 である重複排除技術は,大容量のメモリと処理時間が必要となるため,低価格 で大容量をターゲットとする代表的なオブジェクトストレージシステムで重複 排除を採用することは困難であった.本稿では,Kineticに代表されるIPネッ トワークに接続されるHDDを活用し,重複位置探索をこれらに行わせることで, コストを維持したまま,容量に対するスケール性を維持した重複排除を行うこ とを可能とした.また提案方式を実装し,重複排除が実現できることを示した. 加えて,提案方式による重複排除効率をシミュレーションを用いて解析し,提 案法式によって実効容量比で約30\%の向上が得られることを示した. |
| 題名 | インドの農村部での土壌センシングシステムの実証:期待と現実 |
| 著者 | *林 直人, 繁田 亮, 高木 雅, 川原 圭博, 浅見 徹 (東京大学大学院情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 565 - 571 |
| キーワード | インド, 農村, 土壌センシング |
| アブストラクト | 農作物を育て収穫するというのは,単に種を蒔き,育つのを待つだけでない.自然環境を考慮した上で,環境をできる範囲で制御し,農作物の収量と品質の向上を目指す取り組みである. 近年こうした取り組みが精密農業として世界中で注目を集めており,インドにおいてもこのような取り組みの1つとして,土壌水分モニタリングが行われている. 土壌水分量に基づいて散水量を適切に制御することで,水資源の浪費を防ぎ,単位水量あたりの収量が向上する.また,水を媒介とする感染病の蔓延を防止する効果もあるため,収量のみならず品質の向上にも役立つ. しかしながら,こうした途上国の問題を解決するためには,単に先進国の既存システムを輸入すれば良いというわけはなく,途上国ならでは要因を考慮した上で,システムを設計する必要がある. 本稿では,インドの柑橘類の圃場において,適切な潅水を農業従事者ができるようにするための要件を定義し,その一部に実際に取り組み,現地にて実証実験を行った内容を紹介する. |
| 題名 | 絶滅危惧の魚の繁殖生態解明に向けたオンライン画像行動解析の予備的検討 |
| 著者 | *水谷 伸, 白井 良成, 岸野 泰恵, 柳沢 豊 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所), 大津賀 真之, 北川 忠生 (近畿大学 農学部 環境管理学科), 納谷 太 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所) |
| ページ | pp. 572 - 576 |
| キーワード | センサネットワーク, 画像処理, 画像認識 |
| アブストラクト | 絶滅危惧種の魚,ニッポンバラタナゴの保護,繁殖を行なうために,センサネットワークを用いて生息環境の モニタリングを行なってきた.生息環境の知見だけでなく,産卵行動などのタナゴの行動に関する知見を得るため, 新たに水中の動画撮影を行い,画像処理により,行動情報を得ることを目指す.まず,画像中のタナゴの数を推定す るための画像処理の検討について報告する.タナゴの画像認識のために,(1)対象の画像領域を接するように長方形の 枠で囲む,(2)画像上の背骨の位置を推定する,以上の二つの各々の方法による画像正規化方法を考案し,実験結果を示す. |
| 題名 | 野生動物装着センサ用の空間情報補正機構の基礎的検討 |
| 著者 | *合間 優陽, 大西 鮎美, 中村 和彦, 瀬崎 薫, 小林 博樹 (東京大学) |
| ページ | pp. 577 - 579 |
| キーワード | フィールド調査, 環境モニタリング, 推定 |
| アブストラクト | 本論文では,野生動物におけるウェアラブルセンサ用の空間情報補正機構を提案する.森林地域において,携 帯通信を行うことや GPS センサで位置情報を取得することは多くの場合,困難である.なぜなら,森林の地表付近に おける状況下においてリソースを提供することは費用がかかり,かつ,ユーザの数が限られている地域である傾向が あるからである.そこで本研究では,位置情報の取得および補正を行ううえで,GPS センサや移動通信に依存しない 手法を提案する. |
| 題名 | インターネット利用における安心と不安の遷移に関する調査結果に対する一考察 |
| 著者 | *山本 太郎 (NTTセキュアプラットフォーム研究所) |
| ページ | pp. 580 - 589 |
| キーワード | インターネット, 安心, 不安, 社会調査 |
| アブストラクト | 筆者は,インターネットサービスの利用における安心についての研究を行うにあたり, これまでは「不安」を研究することで間接的に「安心」の研究を行ってきた. 一方,「不安」の軽減以外にも「安心」の獲得が可能ではないかと考え, それを調査分析するための予備調査を実施した. 本論文では, その調査結果の一部に対し,詳細分析を行った結果について述べる.1) インターネットサービス利用前後の安心・不安状態の遷移2) インターネットサービス利用開始前後の安心理由, 3) インターネットサービスの評判や提供者・利用者に対する信頼. |
| 題名 | タブレットPCを用いた商店システムの提案 |
| 著者 | *高田 真也, 谷藤 稜真, 西岡 大, 齊藤 義仰 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部), 村山 優子 (津田塾大学 情報科学科) |
| ページ | pp. 590 - 597 |
| キーワード | 商店システム, タブレット |
| アブストラクト | 東日本大震災の影響で被災者は自由に買い物を行うことができなくなった.我々は被災者の買い物を支援するために,簡易商店システムを設置,運用してきた.復興が進み,復興支援以外のシステム需要にも着目する必要がある.本論文では,当該システムの複数設置を行うための課題として,機材の省スペース化,機材費用の低コスト化を挙げ,解決手法及びその結果を報告する. |
| 題名 | 商品注文機能を導入したプリペイド型商店システムの運用と評価 |
| 著者 | *谷藤 稜真, 高田 真也, 西岡 大, 齊藤 義仰 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 村山 優子 (津田塾大学情報科学科) |
| ページ | pp. 598 - 603 |
| キーワード | 商店システム, 災害対応, インタフェース |
| アブストラクト | 現在,我々が運用しているプリペイド型商店システムは,運用を行う管理者を決定し,その管理者が商品の入荷や陳列を管理している.しかし,商品の入荷は管理者のみが行っているため,利用者のニーズに応えれず,商品が売れ残る問題が生じる.そこで本稿では,この課題を解決するために,利用者が自ら注文を行うことを可能にする商品注文機能をプリペイド型商品システムに追加実装した内容について報告する. |
| 題名 | 無人入金機能を導入したプリペイド型商店システムの実装 |
| 著者 | *西岡 大 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 大沢田 ひかる (岩手県立大学ソフトウェア情報学部), 高田 真也, 谷藤 稜真, 齊藤 義仰 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 村山 優子 (津田塾大学情報学科) |
| ページ | pp. 604 - 609 |
| キーワード | 商店システム, 無人入金機能 |
| アブストラクト | 現在我々が運用しているプリペイド型簡易商店システムは,学生証のバーコードを利用してプリペイド情報を管理している.入金処理は,すべて管理者が行うため,管理者が不在の場合は,任意のタイミングで入金処理を行うことができず,購買機会を損失してしまう.そこで,本稿では,この課題を解決するためにユーザが自分自身で入金できる無人入金機能をプリペイド型商店システムに追加した内容について報告する. |
| 題名 | 緊急出動経路交通量制御のための車車間・路車間通信を用いた緊急車両経路更新方式 |
| 著者 | 寺島 晃己, *高見 一正 (創価大学工学部情報システム工学科) |
| ページ | pp. 610 - 615 |
| キーワード | 車車間通信, 路車間通信, 緊急車両, 経路確保・解除, VANET |
| アブストラクト | 近年,事故や火災,災害等の事案は増加し,緊急通報の件数が年々増加している.これに伴い,緊急車両(パトカー,救急車,消防車等)の出動件数も増加傾向にある.本稿では,緊急車両の目的地への到着時間を短縮するため,車車間・路車間通信により経路を確保する方式を検討する.また,一般車両の渋滞を回避して目的地までの所要時間増加への影響を抑えることを目的とする. 具体的には,緊急車両は一般車両及び路側機へ経路更新メッセージを送信することで安全な経路を確保し, 一般車両の負担を軽減するために, 緊急車両が通過後は制限した経路を随時解除する方式とした. 新宿駅周辺の地形モデルでシミュレーションを行い,提案する経路更新方式と既存の経路確保方式及び一般走行方式の平均到着時間について比較した.経路更新方式が緊急車両の到着時間を改善でき,且つ,一般車両への影響も削減出来ていることを確認した. |
| 題名 | VANETにおけるsoft-state sketchを用いた位置依存情報の要求分布の効率的集約方法 |
| 著者 | *山田 暁裕 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 石原 進 (静岡大学学術院工学領域) |
| ページ | pp. 616 - 623 |
| キーワード | 車車間アドホックネットワーク, 位置依存情報, 集約 |
| アブストラクト | ドライバーにとって,渋滞や事故の状況を知ることは経路選択をする上で有用である.石原らは,ドライバーが興味のある位置を入力すると,車両がにその位置の画像をVANETを介して取得し,ドライバーに提供するシステムの実現に向けた研究を行っている.このシステムで車両が画像を配信する際の通信 トラフィックを抑制するために,石原らは,位置依存情報に対する需要の地理的分布情報(Demand map:Dmap)を車両間で共有し,車両が Dmap に基づいて情報配信するDmand mapベースデータ配信手法を提案している.この配信手法では, Dmapの構成データを車両間で交換してDmapを車両間で共有する.筆者らは,今まで,通信トラフィックを抑制しつつ,Dmapによる実際の需要の再現性を向上させるために,Dmapの構成データを送信する戦略を提案してきた.この戦略では,車両は自身のもつDmapが周辺車両と比較して,最近の需要を反映していると考えられる時にのみ,Dmapの構成データの内,更新時刻がより新しいデータを優先して送信する.本論文では,Dmapの構成データを送信する戦略を用いてDmapを車両間で共有した場合における,Dmapによる実際の需要の再現性を詳細なシミュレーションにより評価した.その結果,ビーコンを送信する度に,車両の現在位置に応じてDmapの構成データを選択し,かつ更新時刻が新しいものを優先しつつランダムにDmapの構成データを選択して送信した場合には,通信トラフィックを抑制しつつ,Dmapにおける実際の需要の再現性を保つことができるということが分かった. |
| 題名 | 気象状況とプローブカーデータの解析に基づく積雪都市におけるOD旅行時間分布の予測手法 |
| 著者 | *谷村 亮介, 廣森 聡仁 (大阪大学大学院情報科学研究科), 梅津 高朗 (滋賀大学 経済学部), 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 624 - 630 |
| キーワード | ITS, プローブカー, 旅行時間, 重回帰分析 |
| アブストラクト | 冬季に多量の降雪を観測する都市においては,日々の降積雪が交通流に大きな影響を及ぼしている. 路面上に堆積した雪により自動車が走行しにくくなるだけでなく,道路脇に積み上げられた雪が道路の幅 員を狭めるため,通行の妨げとなる.このような積雪状況は場所毎で異なり,また,日々変化するため, 各道路における旅行時間は,場所や日によって,その傾向が大きく異なる.そのため,気象状況と旅行時 間の関係性を把握し,旅行時間を予測することは,適切な除排雪計画の策定や,道路の利用者への交通情 報などの観点から非常に重要である.本研究では,プローブカーデータと気象データから,OD 区間の旅 行時間分布を予測する手法を提案する.提案手法では,気象条件と旅行時間の関係性を重回帰モデルとし て表し,プローブカーデータから得られた交通情報を基に,各道路リンクにおける旅行時間分布を予測す る.道路リンクに信号機がない場合には,その道路リンクにおける旅行時間分布が対数正規分布に近似し, 一方,道路リンクに信号機がある場合には,OD 区間に含まれる各リンク毎の旅行時間分布を導出する. さらに,道路リンク毎で得られた旅行時間分布を互いに掛け合わせることで,OD 旅行時間分布を予測す る.実際のタクシープローブデータを用いた評価実験においては,札幌市内の OD 区間において一日毎の OD 旅行時間分布を予測できることを示す. |
| 題名 | 路線バスの運行データ分析に基づく到着時刻予測と精度解析 |
| 著者 | *今井 瞳 (名古屋大学大学院工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構/位置情報サービス研究機構), 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科/名古屋大学未来社会創造機構/位置情報サービス研究機構) |
| ページ | pp. 631 - 637 |
| キーワード | バス運行データ, 到着時刻予測, 統計解析 |
| アブストラクト | 本研究では, 名古屋市交通局から提供されたバスの位置情報データに対して統計解析を行うことにより, バス到着時刻を予測することを目的とする. 従来のバス到着時刻予測は, バス停間での所要時間やバスの接近を予測することに着目した研究が多い.また,得られた結果をどのように評価し,利用者に提示するかといったことに着目した研究は少ない. そこで本研究では,バスが「あと何分でバス停に到着するか」という具体的な到着時刻の予測とその推定精度を提示できるバス到着予測を目指す.到着予測時刻と同時に,運行データの統計解析結果を用いて誤差範囲を利用者に提示する.到着予測時刻がどの程度の推定精度であるか同時に提示することで,利用者の利便性向上を目的としている.目的のバス停に近づくにつれて, その予測精度が向上することが特徴としてあげられる. |
| 題名 | Bluetooth Low Energyマルチホップ通信を用いた斜面崩壊予兆検知システムの実装と評価 |
| 著者 | *藤本 まなと, 松本 誠義, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 侯 亜飛 (奈良先端科学技術大学院大学), 塚本 悟司, ウエバー ジュリアン, 矢野 一人 (ATR波動工学研究所), 畑山 満則 (京都大学) |
| ページ | pp. 638 - 644 |
| キーワード | Bluetooth Low Energy, 斜面崩壊予兆検知, マルチホップ通信, Downhill, センサネットワーク |
| アブストラクト | 近年,台風やゲリラ豪雨等の影響により大規模な土砂災害が頻発している.これらに伴って短期的に危険性が増大した際の斜面崩壊の予兆検出やリアルタイムモニタリングが求められている.これまでの方法としては,センサ杭をもちいた簡易斜面変位監視システムの利用などがあるが,導入コストや敷設リスク,システムの拡張性などの問題を抱えている.本稿では,これらの問題を解決するため,Downhillと呼ばれる斜面崩壊の早期検知と警報を目的とした新たなシステムを提案する.Downhillは,センサ端末として中古スマートフォンを用いており,高所の警戒区域から麓の中央端末サーバまでセンシングデータを届けるため,各センサ端末はBluetooth Low Energy (BLE)を利用したアドホックネットワークによって接続されている.Downhillでは,センサ端末が斜面の崩壊を検知した時,BLEネットワークを介して加速度データやGPSデータをサーバまでマルチホップ通信を用いて送信することでデータを収集・監視・警告を行う.我々は,実際にDownhillを実装し,斜面崩壊の警戒地域においてDownhillが利用可能かどうかを調査するための実地実験を行った.その結果,安定したマルチホップ通信を実現し,斜面崩壊の警戒地域においても有効にDownhillが利用できることを確認した. |
| 題名 | 水中での超音波帯域を用いたマルチキャスト通信によるはぐれダイバー検出法 |
| 著者 | *海道 真哉 (創価大学大学院工学研究科), 高見 一正 (創価大学理工学部) |
| ページ | pp. 645 - 651 |
| キーワード | 水中, 超音波, アドホックネットワーク, マルチホップ, はぐれ検出 |
| アブストラクト | 近年,水中での通信技術が注目,発達し始めている.しかし,水中での通信は地上の通信に比べいまだ未発展な技術である.その原因としては,水中の環境は電波を用いた通信に向かないという根本的な問題があり,超音波を用いることが主な方法となり,通信速度,通信量などが十分に確保できないからである.その中でも浅瀬での通信は特に未着手の領域となっているので,スキューバダイビングを行うような環境では通信技術はほとんど用いられていない.本稿では,レクリエーショナルダイビングを行うスキューバダイバーを対象とした,事故防止のためのはぐれダイバーの検出方法を提案する.送信電力を調整することにより一定の範囲内のみ通信が可能な通信空間を構成し,ネットワークシミュレータを試作し,ノード間距離が一定以上離れている場合,はぐれノードが検出,通知されているか評価を行った. |
| 題名 | 災害時における画像を扱った安否確認システムの評価 |
| 著者 | *�眦� 千暁, 本橋 史帆 (お茶の水女子大学), 大和田 泰伯 (情報通信研究機構), �皸� 峰生 (カリフォルニア大学ロサンゼルス校), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 652 - 656 |
| キーワード | ネットワークプロトコル, 分散処理, P2P, 無線・移動体, ユビキタス情報処理 |
| アブストラクト | インターネットは社会・経済のインフラともいえる役割をはたしており、今や生活になくてはならないものとなっている。それに伴い、地震などの災害によってその機能や性能が低下、停止した場合の緊急代替情報交換手段が必要となってき。また、これらのことを事前に設計、準備しておくことは防災や減災を考える上でも大変重要である。 しかし、現在用意されている、災害に備えたサービスの多くはインターネットが機能していることを前提としているため、インターネットが繋がらない環境下では使用できなくなってしまう。 そこで本研究では、地域的にインターネットが機能しない劣悪な条件下でも、部分的に稼動しているサーバ機能付 Wi-Fi アクセスポイントと Delay/Disruption Tolerant Network(DTN) 技術を利用した災害時通信システムを検討し、その評価を行った。 |
| 2016年7月7日(木) |
| 題名 | (招待講演) サイバーセキュリティの現状と人材育成の課題 - 東京オリンピックへのカウントダウン - |
| 著者 | 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 657 - 658 |
| キーワード | サイバーセキュリティ |
| 題名 | Browser Fingerprintingによるスマートフォンの識別 |
| 著者 | *高橋 和司, 石川 貴之, 細井 理央, 安田 昂樹 (明治大学大学院), 齋藤 孝道 (明治大学) |
| ページ | pp. 659 - 665 |
| キーワード | Browser Fingerprint, Browser Fingerprinting, スマートフォン, ブラウザ識別, Web行動追跡 |
| アブストラクト | 端末から採取可能な複数の情報の組み合わせによって端末を識別するBrowser Fingerprintingと呼ばれる手法がある.この手法は,Web広告事業者を中心に利用されている.先行研究では,スマートフォンはPCに比べて採取可能な情報で差異が表れにくく,識別が困難であるといわれている.しかしながら,HTML5 APIによって採取可能な情報が増加し,スマートフォンを識別できる可能性が出てきた.本論文では,モバイル端末におけるBrowser Fingerprintingの実験で収集したデータをiOS端末とAndroid端末に分けて分析し,Fingerprintingを用いたスマートフォンの識別の具体的な精度を示す. |
| 題名 | IoTセキュリティにおけるセキュリティ評価プラットフォーム活用の提案 |
| 著者 | *�盒� 雄志 (東京電機大学総合研究所サイバーセキュリティ研究所), 金子 朋子 (情報セキュリティ大学院大学), 堀川 博史 (静岡大学 創造科学技術大学院), 加藤 岳久 (東芝), 間形 文彦 (NTTセキュアプラットフォーム研究所), 西垣 正勝 (静岡大学 創造科学技術大学院), 佐々木 良一, 勅使河原 可海 (東京電機大学総合研究所サイバーセキュリティ研究所) |
| ページ | pp. 666 - 670 |
| キーワード | IoTセキュリティ, セキュリティ標準, セキュリティ評価 |
| アブストラクト | 近年,様々なシステムはインターネットを介して相互接続しクラウドなどと連携してそれぞれ多様なサービスを提供するようになってきている.しかし,相互接続により,セキュリティ上の脅威が大きくなると考えられる.我々は,これらの脅威の原因の一つとして,接続する個々のシステムにおけるセキュリティ基準(または標準)が独立していて連携がとれていないことがあると考える.これらの問題に対して,従来のセキュリティ研究・技術を応用することで問題解決を図ることを提案する.中でも我々が研究を進めてきたセキュリティ評価プラットフォームに関しては,関連情報作成手法に新たにセキュリティ文法による分解,マッチングの作業を追加する実験を行った結果を示す. |
| 題名 | 家庭におけるペット−ロボットインタラクション 〜ロボットは犬の世話をすることができるのか〜 |
| 著者 | *鈴木 もとこ, 清 雄一, 田原 康之, 大須賀 昭彦 (電気通信大学大学院 情報システム学研究科) |
| ページ | pp. 671 - 676 |
| キーワード | インタラクション, 動物行動, 家庭用ロボット |
| アブストラクト | 本研究では,家庭におけるペットとロボットの共生を目指し,現在人間が行っているペットの世話をペットに ストレスを与えることなく,ロボットが代行することを目標とする.具体的には,犬とのボール遊びと犬への餌やり の 2 つを,人間が行った場合とロボットが行った場合で実験を行った.実験の結果,人間が投げた場合と同じ頻度で, ロボットが投げたボールを犬が咥えることが観察できた.また,人間が餌をやる場合と同じ頻度で,ロボットがやる 餌を犬が食べることも観察できた.このことから,ロボットが犬の世話をすることできることがわかった.しかし, 人間が行った場合と異なる挙動を取ることも分かった. |
| 題名 | 個人とグループの創造性を支援する「イノベーションコンパス」システムの機能提案とシナリオ検証 |
| 著者 | *加藤 美治 (富士通株式会社/電気通信大学大学院情報システム学研究科), 田野 俊一, 橋山 智訓 (電気通信大学大学院情報システム学研究科) |
| ページ | pp. 677 - 686 |
| キーワード | 創造支援, イノベーション, モチベーション, グループウェア |
| アブストラクト | 開発者は,新たな製品・サービスを提供することが求められており,そのために人間の創造性を支援するシステムのニーズが高まっている.しかしながら,そのようなシステムは部分的な機能を実現するに留まり,包括的なシステムにはなっていない.そこで本研究では,個人とグループにおける創造性を支援する「イノベーションコンパス」システムを提案した.そして,システムが具備している詳細の機能とアルゴリズムを説明した.更に,個人とグループ活動におけるシステムの動作を,典型的なシナリオを用いて説明した.この結果,概ね要求機能を確定させることができた.今後システムへの実装と実際にシステムを使用した評価を行っていく. |
| 題名 | CGM利用者の良質な情報発信を促進するフレームワークに関する研究 |
| 著者 | *入江 啓介, 中島 達夫 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 687 - 694 |
| キーワード | Webサービス, CGM, ゲーミフィケーション, ナレッジコミュニティ |
| アブストラクト | Web2.0以降,インターネットサービスにおけるConsumer Generated Media(CGM)の台頭は目覚ましく,CGMは現代の日本において主流なインターネットサービスの一部となっている.しかしながら,CGMはその特性上,利用者の情報発信がおこなわれない場合においては機能せず,各種CGMサービスには利用者の情報発信を促進する設計が求められている.本論文では,利用者の情報発信をゲーミフィケーションを用いて促進しつつ,発信される情報の質を高めるようなシステムの設計を同時におこなうことで,CGM利用者の良質な情報発信を促進することができると考え,以上の要素を踏まえたフレームワークを提案する.そのために本研究では,ゲーミフィケーションと特殊なシステムの設計を導入したQ&A型のナレッジコミュニティを作成し,有効なフレームワーク設計要素を模索するため実験をおこなった. |
| 題名 | 人形遊戯から発話されるオノマトペと動作の相互想起 |
| 著者 | *高橋 拓也 (公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科), 赤坂 尚衡 (公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科), 松山 昇一 (公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科), 角 康之 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 695 - 702 |
| キーワード | オノマトペ, 人形遊戯, モーションデータ, マルチモーダル, グループウェア |
| アブストラクト | オノマトペは動作の様子や程度を表現するのに便利な手段である.言語表現である以上,同じオノマトペ表現に対して多くの人が共通したイメージを想起することが期待されるが,実際はどうであろうか.本研究では,人形遊びを題材として,人形を動かす動作に伴って発声されるオノマトペを収集し,オノマトペと動作それぞれの分類の相関関係を調べた.その結果,「のろのろ」「てくてく」のようにほとんどの人が似たような歩行動作を想起したものがある一方で,「ひゅーん」「びゅーん」のように飛び跳ねる動作と空中飛行動作に分かれるようなものがあることが,確認された. |
| 題名 | OSS開発コミュニティの進化の理解を目的としたコミュニケーション分析:Politeness分析適用の試み |
| 著者 | *宮崎 智己 (和歌山大学システム工学部), 山谷 陽亮, 東 裕之輔 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 大平 雅雄 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 703 - 713 |
| キーワード | OSS, Politeness, コミュニティ |
| アブストラクト | 近年,OSS をソフトウェア製品の一部として再利用することが一般的になりつつある一方で,開発元の OSS 開発コミュニティが継続するのかどうかが不透明なためOSSの利用を躊躇する企業が少なくない.OSS 開発では,ボランティアの開発者が中心となり,メールや掲示板を用いた非対面環境下でのコミュニケーションが主たる情報伝達手段となる.したがって,OSS開発コミュニティが持続的に進化する 上で開発者間のコミュニケーションの質(円滑に意思疎通が図れるようにする工夫など)が極めて重要になるものと思われる.これまで,OSS 開発コミュニティの進化そのものについては数多くの研究がおこなわれてきたが,開発者間のコミュニケーションの質的側面,特に,コミュニケーションの様式(本研究では,対話者を配慮する表現形式)とOSS開発コミュニティの進化に焦点を当てた分析はほとんどない.本研究では,人間関係を維持するために対話者への配慮(本研究におけるPoliteness)を込めた言語的表現を定量化する Politeness 分析を適用したケーススタディをおこなった.本稿では,20 年以上の歴史を有する Apache HTTPD Sever プロジェクトのトップ開発者10名の総計 123,538 件分のコミュニケーションデータ(開発者メーリングリスト上でのメールデータ)を対象にPoliteness 分析を適用した結果について考察するとともに,今後の分析指針について議論する. |
| 題名 | ゲーミフィケーションに基づくコンテキスト収集システムにおけるユーザの動向の長期間の調査 |
| 著者 | *川上 慶士, 大澤 純, 原 隆浩 (大阪大学大学院情報科学研究科), Xie Xing (Microsoft Research Asia) |
| ページ | pp. 714 - 721 |
| キーワード | コンテキスト, ライフログ, ゲーミフィケーション |
| アブストラクト | スマートフォンの普及によって,ユーザの生活履歴を収集することが容易になってきている.しかし,センサを用いるだけでそれらのログを収集する既存研究では,意味的な情報を含む具体的な状況や,ユーザの主観的な状況に関する情報のような,高度なコンテキスト情報は得られないという欠点がある.そこで,筆者らの研究グループでは,スマートフォンの利用履歴と高度なコンテキスト情報を収集することを目的として,「こんてきすとモンスター」というアプリケーションを運用している.このアプリケーションでは,ユーザに一定時間ごとに同伴者,活動,調子などの情報を選択形式で直接入力してもらうことで,ユーザの状態を表す,高度なコンテキストに関する情報を収集している.また,ゲーム要素を導入することで,ユーザの負担軽減を図っている.しかしこのゲーム自体は,ユーザの入力内容と独立して動作するため,ユーザが定期的に自身のコンテキストを正しく入力する意欲は大きくない.そこで本研究では,こんてきすとモンスターにユーザのコンテキスト情報をフィードバックするライフログ機能の導入を行い,約1年間に渡りユーザの動向を調査しライフログ機能の効果を検証した.その結果から,ライフログ機能を利用するタイミングに一定の傾向があり,ライフログ機能を利用する頻度が高いほど,こんてきすとモンスターを継続して利用する傾向があることが判明した. |
| 題名 | ランドマークに着目したドライバの地点把握度認識手法 |
| 著者 | *松山 聖路 (神奈川工科大学大学院), 徳永 雄一 (三菱電機株式会社情報技術総合研究所), 清原 良三 (神奈川工科大学) |
| ページ | pp. 722 - 728 |
| キーワード | 地点把握度, ランドマーク, 認知地図, 自動車 |
| アブストラクト | 人にとって自分のいる場所を正しく把握するスキルは非常に重要であり,ユーザの地点把握度を認識することができれば, 近年登場しているLBS(Location Based Services)への活用などが期待できる. 人間が持つ空間のイメージは一般に認知地図と呼ばれている.認知地図の構築過程には「熟知性」と「ランドマーク」という要素が 大きな影響を与えるということが報告されている. 我々はこれまで地点把握度認識の研究を行ってきたが,従来手法は「熟知性」にのみ着目した手法であった. そこで本論文では,認知地図の構成過程において重要な役割を持つと考えられる「熟知性」と「ランドマーク」の 両方に着目して地点把握度を認識する手法を提案する.「ランドマーク」を地点把握度認識に用いることの有効性を確認するために, 従来手法との比較を行ったが,評価データがドライバの生活領域であったことから本手法の有効性を確認することはできなかった. 今後の課題として,ドライバにとって馴染みのない地点における評価を行う必要や,ランドマークの密度や地域的 特徴を考慮したランドマークの選択を行うように提案手法の改善を行う必要が確認された. |
| 題名 | 座面アクチュエータを用いた臀部触覚による自動車の周辺通知 |
| 著者 | *鈴木 彰真, 瀧谷 俊介, 村田 嘉利 (岩手県立大学) |
| ページ | pp. 729 - 734 |
| キーワード | 周辺通知, 自動車, 死角, 振動モーター, 触覚 |
| アブストラクト | 車線変更や後進時,左折時の死角に起因する事故防止のために,自動車にセンサを取り付け,人や他車両を通知する取り組みが,自動車メーカーで行われている.後方を支援する多くのシステムは,カメラ,超音波,レーダーのいずれかによる検知を行っており,既に高い品質で実用化されている.一方,運転者への伝達方法としては,多くが視覚や聴覚による通知を採用している.これらによる通知は,他の注視対象や環境音との競合を回避する必要がある.そこで,より直感的で他の情報と競合しない手法として,触覚による通知を提案する.筆者らは,運転姿勢に左右されないより実用的なシステムとして,尻部に設置したアクチュエータを用いて通知することが可能であるか検討し,その有用性を示した.前方を除く7方向にマイコンにより動作する振動モータを実装したシートを用いて小型自家用車による走行実験を行った.砂利道,40〜60km/hを法定速度とする舗装路を走行し,5人の被験者によって実験した結果,教示なしに3段階の強度で方角を通知できることが確認できた. |
| 題名 | 店舗チェックイン履歴情報を用いた優良顧客推定手法と来店促進への応用 |
| 著者 | *土井 千章, 片桐 雅二, 石井 暁, 荒木 尊士 ((株)NTTドコモ), 稲村 浩 (公立はこだて未来大学), 太田 賢 ((株)NTTドコモ) |
| ページ | pp. 735 - 741 |
| キーワード | 優良顧客, ランダムフォレスト, 来店促進, チェックイン履歴 |
| アブストラクト | 本研究では店舗チェックイン履歴のみを保持する顧客から潜在的な優良顧客を発見する手法を提案する.この手法を用いることによって購買履歴を保持していない顧客の優良顧客レベルを推定でき, 新規顧客獲得施策や来店促進施策に用いることができる. 購買履歴と店舗チェックイン履歴を使用し,機械学習手法を用いて優良顧客モデルを獲得することで店舗チェックイン履歴のみから対象顧客の対象店舗における優良顧客レベルを推定する.推定精度および来店促進施策を実施して得られた対象店舗への来店率を用いて優良顧客推定手法の有効性と実用性を示す. |
| 題名 | モバイル端末を用いた印象評価サポートツールの開発 |
| 著者 | *大海 悠太 (東京工芸大学), 森崎 巧一 (森画廊), 小楠 竜也 (早稲田大学) |
| ページ | p. 742 |
| キーワード | 印象評価 |
| アブストラクト | これまで初学者を対象にした印象評価をサポートする、ExcelとPCのWebブラウザから利用できるツールを開発してきた。本研究ではさらに容易にデータを収集、分析を行うことのできる印象評価サポートツール(モバイル版)を開発したので報告を行う。 |
| 題名 | 基地局遷移パターンの学習に基づく通信履歴からの電車旅客推定法の提案 |
| 著者 | *山田 遊馬, 内山 彰, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院 情報科学研究科) |
| ページ | pp. 743 - 750 |
| キーワード | 基地局通信履歴, 電車旅客推定, 電波伝搬 |
| アブストラクト | 本研究では,携帯電話での通信時に基地局で記録される制御情報の履歴(通信履歴) を用いて,電車で移動するユーザの推定ならびにその移動経路推定を行う.接続した基地局ID から分かる大まかな位置情報のみを基にトリップを推定することは困難なため,駅,路線,道路の位置や接続関係といった地理情報を用いる.また,都市部における電波伝搬は複雑なためモデル化が困難であり,接続する基地局の選択基準は単純に距離で決められない.このような複雑な電波伝搬状況を考慮するため,本研究では電車旅客を対象に協力ユーザから得られるGPS トレースと通信履歴を利用して,基地局通信履歴とハンドオーバの特徴を基地局遷移パターンとして予め学習する.電車旅客の推定では,学習した遷移パターンとの照合を行うことで,尤もらしいトリップを推定する.受信信号強度に基づく基地局選択モデルによるシミュレーションを行った結果,平均通信間隔が40 秒のデータセットに対して,電車トリップの推定において再現率90.2%,精度78.5%,F 値83.9%を達成できた. |
| 題名 | 移動型センサーを想定した家庭内行動検出手法 |
| 著者 | *中原 啓太, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 751 - 762 |
| キーワード | 行動検出, kinect, 移動センサー |
| アブストラクト | 本研究では,お掃除ロボットや見守りロボットなど,現在および将来において一般家庭に普及が進 むロボットに Microsoft Kinect を付加し,高齢者の骨格認識に基づいて日常行動(ADL)を推定し,各行 動内における運動量蓄積を行うための手法を提案する.本手法では Kinect を用いた人追跡は実現できて いるとの前提で,ロボットが高齢者の周辺に移動し,側面など正面でない角度から得られる 3D 深度情報 から関節検出を行い,身体のパーツ(体幹(頭部,頸部,胸部,腹部,尾部)および体肢(上肢(上腕,前 腕)および下肢(大腿,下腿)を検出したうえで,現在どのような日常行動を行っているの認識ならびに その日常行動における 3 次元空間でのパーツの運動量を測定する.骨格認識には既存のソフトウェアを活 用するが,ロボットは必ずしも高齢者を正面から捉えられるわけではないため,提案手法では正面以外の 角度から測定した値に基づく行動認識アルゴリズムならびに運動量取得を検討している.実家庭における 実験の結果,歩行のような特徴のある行動の認識し関しては高い精度で認識することができた.また,日 常行動の認識とともに歩行速度や歩幅,手の速さや腕の回転角速度などの運動量取得にどの程度の誤差が 生じるかを確認した. |
| 題名 | 青写真ベースの無線機器-位置マッチングにおける精度限界の分析 |
| 著者 | *土井 裕介, 米澤 祐紀, 坂本 岳文 (株式会社東芝 研究開発センター) |
| ページ | pp. 763 - 768 |
| キーワード | 位置推定, 設備機器, 無線 |
| アブストラクト | ビルや工場などにおいて,配線コスト削減,システムの柔軟性の向上などを 目的として,制御のためのネットワークを無線化したいというニーズがある. 照明など,多数の同一種類の機器を設置する場合には,どこに何が設置されたのか, 施工図とつきあわせて確認する作業に工数がかかる. 本研究では,施工図の情報と,無線機器間での受信信号強度とをつきあわせることで, どこに何が設置されたのかをアンカーノードを用いずに推定する方式 (BluMatch) を 提案し,受信信号強度のノイズの標準偏差に対する精度限界について分析する. あわせて,実測データを用い,BluMatchで採用した基準(不適合度)の妥当性について評価する. |
| 題名 | 密なモバイルセンサネットワークにおける境界線の形状を考慮したサンプリングを用いた境界線検出手法 |
| 著者 | *松尾 和哉, 後藤 啓介 (大阪大学大学院情報科学研究科), 神崎 映光 (島根大学大学院総合理工学研究科), 原 隆浩 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 769 - 776 |
| キーワード | 境界線検出, 密なモバイルセンサネットワーク |
| アブストラクト | 移動型センサ端末が密に存在するモバイルセンサネットワークにおいて,観測値が一定値以上となる性質をもつイベントの形状を,指定した時刻までに取得することをアプリケーションが要求する場合,イベントの地理的境界(境界線)付近に位置する端末を識別し,それらの端末が取得した観測値および位置情報を,指定した時刻までに収集して境界線の形状を推定することで,この要求を満足できる.上記は,筆者らがこれまでに提案している,境界線付近の端末を効率的に識別する手法を用いることによって実現できる.しかし,指定した時刻までの時間が非常に短い場合,この手法が識別した端末のデータを全て収集しようとすると,短期間に集中して多くの通信が発生し,パケット衝突の頻発によって多くのデータ収集に失敗してしまう.また,結果的に収集に失敗するデータのためのトラヒックが大量に発生し,無線通信帯域を無駄に消費してしまう.そこで本稿では,筆者らが提案している手法によって識別される端末を,境界線の形状に応じて地理的にサンプリングすることで,境界線の推定精度を維持しつつ,収集するデータ数を削減する手法を提案する. |
| 題名 | スマートフォン上の軽量v-SLAMとPDRの連携 |
| 著者 | *根岸 拓郎 (法政大学 大学院), 藤田 悟 (法政大学) |
| ページ | pp. 777 - 781 |
| キーワード | PDR, v-SLAM, スマートフォン, 位置推定, デッドレコニング |
| アブストラクト | 近年,携帯端末内蔵センサを用いて歩行者の位置を累積的に求める歩行者デッドレコニング(PDR)について,盛んに研究されている.従来の研究では,既知の二次元マップやGPSなどの外部情報を用いて,蓄積された推定誤差を補正する手法などが提案されてきた.本研究では,PDRで蓄積された誤差を,三次元空間認識から得た情報を用いて補正する手法を提案する.具体的には,PDRと同時にスマートフォンのカメラで屋内の風景を逐次撮影していき,その画像群から特徴点の三次元座標を計算する.壁に衝突しないように軌跡を補正することで,位置推定精度の向上を目指す.更に,カメラ画像の流れから端末に対する歩行者の進行方向を推定し,補正する手法も提案する. |
| 題名 | 音声ナビゲーションにおけるユーザ属性を考慮したランドマーク提示手法の提案 |
| 著者 | *飯田 啓量, 櫻田 健 (名古屋大学工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構), 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構,名古屋大学工学研究科) |
| ページ | pp. 782 - 788 |
| キーワード | ランドマーク, 歩行者向けナビゲーション, ユーザ属性, 音声ガイド |
| アブストラクト | モバイル端末の普及に伴い歩行者向けナビゲーションシステムが広まっている.屋内では GPS に 代表される位置測位技術を十分な精度で利用できないため,目印となるオブジェクト (ランドマーク) を提 示してユーザを案内する手法が用いられる.我々はランドマークを用いた音声ガイドのみを利用し,画面 の確認を必要としない音声ナビゲーションの研究を行ってきた.既存のナビゲーションではすべてのユー ザに対して同じランドマークを提示するが,認識しやすいランドマークはユーザごとに異なる.そこで, 本研究ではユーザ属性の違いを考慮したランドマーク提示手法を提案する.提案手法では協調フィルタリ ングに基づいて,対象ユーザにとって対象ランドマークがどの程度認識しやすいかを推定する.提案手法 について分析・検討するために,22 人の被験者に対し 30 ランドマークの認識テストを行った.その結果, 提案手法を用いて平均 70%の精度でランドマークが対象ユーザにとって認識しやすいか推定ができ,典型 的なユーザに対して提案手法の有効性を確認した. |
| 題名 | 仮想空間システムを用いた空間認識能力計測手法の提案 |
| 著者 | *嶋田 光佑 (名古屋大学大学院工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科,名古屋大学未来社会創造機構) |
| ページ | pp. 789 - 797 |
| キーワード | ナビゲーション, 仮想空間, VR, 空間認識能力 |
| アブストラクト | 目的地までの道がわからない時,モバイル端末を用いて歩行者向けナビゲーションシステムを利用できる.しかし,方向感覚や距離感覚などの空間認識能力には個人差があるため,利用者間には案内理解の程度に差があり,有効活用につながらず道に迷う人もいる.この問題を解決するには利用者個人の空間認識能力を計測し,結果を考慮した案内を提供すべきであると考える.本研究では,人の空間認識能力に応じた案内を提供することを目的とした,仮想空間システムを用いた空間認識能力の計測手法を提案する.目的地へ移動するための空間認識能力として「地図上での自己位置把握」,「目的地の方向把握」,「音声案内記憶の定着」などが挙げられる.これらの能力について計測手法を提案し,計測テストを仮想空間を用いて実装,被験者実験を行う.これらのテストの結果についてクラスタリングを行い,被験者間の能力の違いを分析する.分析結果をもとに空間認識能力に基づいた人の分類基準を作成する.また計測した結果が被験者の感覚と関連があるかを検討するため,計測結果と被験者の方向感覚に関する自己評定との傾向を求める. |
| 題名 | GPSデータ匿名化レベルの主観的許容度を客観的に表現する指標の検討 |
| 著者 | 三藤 優介 (岡山大学工学部), *原 直, 阿部 匡伸 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
| ページ | pp. 798 - 805 |
| キーワード | 匿名化, プライバシー, GPS, 位置情報ビッグデータ |
| アブストラクト | GPSにより取得できる位置情報(GPSデータ)を活用したサービスではユーザの同意のもとデータを取得している.位置情報はセンシティブ情報であるため,一般にはGPSデータに匿名化処理を施してからデータ収集が行われている.しかし,同一の匿名化処理であっても匿名化の結果を許容できるか否かは個人の主観に依存する.本研究では,個人の主観的な許容度を考慮しながら匿名化処理の強さを測る数値指標を匿名化レベルと呼び,この匿名化レベルをデータから得られる客観尺度によって表現する方式について研究している.匿名化レベルに基づく主観的な許容度を保証した匿名化処理が実現できれば,より円滑なデータ収集が可能になると考えられる.本報告ではGPSデータに付加情報を与えたデータを利用して匿名化レベルの変化に関する主観評価実験によって,GPSデータの匿名化レベルを客観的に表現することが可能な指標について検討をおこなった.実験の結果,経路幅の最小値,端点の個数,高頻度地点の面積という3つの指標に対して主観評価値との強い負の相関がみられた. |
| 題名 | IPアドレスクラスにおけるネットワークアドレスの特徴を用いた未知の不正Webサイト判別手法 |
| 著者 | *金澤 しほり, 中村 嘉隆, 稲村 浩, 高橋 修 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 806 - 812 |
| キーワード | サイバー攻撃, 不正Webサイト, ネットワークアドレス |
| アブストラクト | 近年,Drive-by download攻撃やフィッシングなどWebサイトを介したサイバー攻撃が急増しており,ユーザの個人情報等が不正に取得され,経済的被害を受ける事件が増加している.このような被害を防ぐには,ユーザが不正Webサイトを閲覧する前に,アクセスを遮断するなどの対策が必要である.これまでに,Webレピュテーションや,IPS(侵入防止システム)といった技術が開発され,対策手法として用いられている.本稿では,DNSから得られるドメイン情報・IPアドレス情報や,マルウェアに感染したクライアントに関する情報を利用することで,アクセス先が未知のWebサイトである場合にも対応可能なネットワークアドレスを用いた不正Webサイト判別手法の提案を行い,評価した. 悪質な活動に多く利用されているIPアドレスクラスAの結果が高精度を示したことから,IPアドレスのネットワークアドレス部を用いた判別は,有効であることが確認できた. |
| 題名 | ドライブ・バイ・ダウンロード攻撃検知のための悪性サイト情報収集手法の改善 |
| 著者 | 吉田 豊, 中村 嘉隆, 稲村 浩, 高橋 修 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 813 - 818 |
| キーワード | ドライブ・バイ・ダウンロード攻撃, ブラウザプラグイン |
| 題名 | 標的型メール攻撃対策訓練における 訓練メール自動生成のための受信メール分析手法の検討 |
| 著者 | *岩田 一希 (公立はこだて未来大学大学院), 中村 嘉隆, 稲村 浩, 高橋 修 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 819 - 825 |
| キーワード | 標的型メール攻撃, 訓練メール, 自動訓練システム, メール分析 |
| アブストラクト | 近年,標的型メール攻撃の被害が増大している.現状の対策における課題として使用されるマルウェアは既存の対策ソフトでは検知できない場合が多いという点,またマルウェアへの防御システムは基本的に既知の攻撃にしか対応できない点があげられる.この課題に対して,「人間」に擬似的に攻撃を受けさせ,攻撃に対する訓練をすることで,標的型メール攻撃への耐性をつけるという手法が考えられている.しかし現在行われている訓練手法では訓練を受ける組織に適した訓練にはなっているが,訓練を受ける個々の従業員に対して有効な訓練にはなっていない.そこで本研究では受信BOXにある受信メールをローカルで分析して普段受信するメールに類似した擬似メールを受信メールのように表示することで,効果の高い訓練を行うことが出来るシステムを提案した.訓練メール生成には受信BOXのメールを用いており,被訓練者に適した訓練メールを生成出来るようになっている.評価として,この手法を使って,訓練メールを作成し訓練効果が向上するかどうかを検証した. |
| 題名 | ダークネット観測データを用いたボットネット抽出手法の提案 |
| 著者 | 土性 文哉, *杉生 貴成 (東京電機大学), 笠間 貴弘 (情報通信研究機構), 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 826 - 831 |
| キーワード | ダークネット, トラフィック可視化 |
| アブストラクト | インターネット上で,到達可能かつ未使用なIPアドレス群のことをダークネットと呼ぶ.正常な通信では利用されないはずのダークネットには,日々大量のパケットが到達している.これらは,マルウェアによる感染先スキャンといった悪意を持ったパケットが殆どを占めている.そのため,ダークネットを大規模に観測し分析することで,インターネット上に発生しているセキュリティインシデントの把握が可能となる.ダークネットに到達するパケットの量は年々増加傾向が見られる.また近年,DNS(53/UDP),NTP(123/UDP)といった,DRDoS攻撃にリフレクタとして利用されるプロトコルのポートを狙って,ボットによる分散スキャンを行うホスト群が確認されている.本稿では,そのような明確に協調的に振る舞うホスト群をボットとみなして,それらを人が一目で把握できるように抽出するとともに分類する手法を提案し,実データを用いて分析することによりそれらの効果と課題点を評価する. |
| 題名 | BinGrep: 制御フローグラフの比較を用いた関数の検索による マルウェア解析の効率化の提案 |
| 著者 | *羽田 大樹 (情報セキュリティ大学院大学/NTTコムセキュリティ株式会社), 後藤 厚宏 (情報セキュリティ大学院大学) |
| ページ | pp. 832 - 839 |
| キーワード | マルウェア, 静的解析, フォレンジック |
| 題名 | 銀ナノインクを用いた非接触読み取り可能なパッシブ型静電容量式圧力センサと着圧測定への応用 |
| 著者 | *橋爪 崇弘, 笹谷 拓也, 成末 義哲, 川原 圭博, 浅見 徹 (東京大学 大学院情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 840 - 845 |
| キーワード | 圧力センサ, 銀ナノインク, 着圧, ワイヤレス |
| アブストラクト | 本論文では着圧測定において問題となる体表面に触れる配線の排除を目的とし,センサに与えられた圧力を無電源・非接触で読み取ることのできる薄型のパッシブ型圧力センサを提案する.センサは導電性インクを用いて印刷により形成され,共振回路のキャパシタンス成分の変化として圧力の変化を非接触コイルで読み取る.人体に貼り付けても圧力計測を行えるセンサ設計手法を提案し,衣服において最も着圧が重要となるスポーツ用タイツの着圧を計測することで実用性を確認した. |
| 題名 | 運転環境における高精度関節位置推定と姿勢評価システム |
| 著者 | *山田 高寛 (東京大学 大学院情報理工学系研究科), 土門 憲司 (電気通信大学 大学院情報システム学研究科), 入江 英嗣, 坂井 修一 (東京大学 大学院情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 846 - 852 |
| キーワード | 運転者支援, 運動認識, 相対チェックポイント, Kinect |
| アブストラクト | 本論文では運転環境下における高精度な人体関節位置推定手法と, 時間要素を考慮した運転姿勢検知アルゴリズムを提案する. 関節位置推定手法については, 人体のみならず運転環境ごと学習することで精度を高めた. また, 運転姿勢検知アルゴリズムは複数フレームを神経発火モデルに基づき累積させていくことで ノイズに対する頑強性を高めた. 更にこれらの提案手法を統合させたシステムを実車環境上に実装し, 想定する運転姿勢の検知に関する評価を行った. その結果, 誤検知率は10%にとどまり, 運転姿勢検知システムの実車に対する有用性が確かめられた. |
| 題名 | 湿度センサを用いた簡易的な発汗センシング手法の実験と評価 |
| 著者 | *横田 知樹, 近藤 亮磨 (東京電機大学未来科学研究科), 岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科) |
| ページ | pp. 853 - 857 |
| キーワード | 発汗, 湿度, 生体情報, モバイルセンシング, 衣服内気候 |
| アブストラクト | 猛暑環境下での発汗による脱水症状や,寒冷環境下での発汗放置による体温低下のリスクのある労働現場において,簡易的な発汗センシングが普及することは,より細やかな労働者の体調管理や作業環境の改善の一つの解決策である. 一方,既存の発汗センシング技術は、大規模であったり,高コストという理由から,これらの用途に適していない.本研究では,衣服の内側に湿度センサを装着し,発汗による衣服内の湿度上昇を計測することによって発汗のセンシングを行う,簡易的な手法を提案する.これを「簡易湿度センサ手法」と呼ぶ.この手法を用いた発汗推定に関する実験とその評価の結果について報告する. |
| 題名 | 赤外線フォトリフレクタを用いた眼球運動計測による睡眠状態認識手法 |
| 著者 | *松井 駿 (神戸大学), 寺田 努 (神戸大学/JSTさきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学) |
| ページ | pp. 858 - 865 |
| キーワード | 睡眠状態, 赤外線フォトリフレクタ, 眼球運動, REM睡眠, アイマスク |
| アブストラクト | 睡眠は1日の約3分の1を占めるといわれており,脳・心・身体の疲れを癒し,記憶を定着させる.睡眠には,身体の疲労回復を行うRapid Eye Movement (REM)睡眠と脳の疲労回復を行うNon-Rapid Eye Movement (NREM)睡眠があり,この二つの状態を一定の周期で遷移する睡眠が質のよい睡眠だとされている.質のよい睡眠をとるためにも,睡眠解析を行い睡眠段階(睡眠の深さ)を知ることが重要である.睡眠解析の手法として,Rechtschaffen & Kales法(R&K法)という絶対的指標が存在するが,脳波,眼電位,筋電位を計測するため多数のセンサ・電極を使用し,被験者に大きな負担がかかり日常生活で使用することは困難である. そこで本研究では,REM睡眠時の急速眼球運動に着目し,フォトリフレクタを用いたアイマスク型デバイスによって,睡眠時の眼球運動を測定し,睡眠段階を判定する.提案デバイスには20個のフォトリフレクタを装着しており,眼球運動によるアイマスクとまぶたの距離の変化がフォトリフレクタの出力電圧に反映される.また,デバイスはアイマスクに統合されているため,就寝時に装着しても違和感がなく,測定環境を選ばない.提案手法の評価のために,提案デバイスを用いて眼球運動を測定し,睡眠段階を判定した.7日分のデータからk近傍法(k=5)を用いて交差検証を行った結果,適合率75.4%,再現率71.3%,F値71.5%となった. |
| 題名 | 指動作認識を利用したスマートグラス上のユーザインターフェイス操作 |
| 著者 | *森田 健太郎, 長田 剛典, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 866 - 871 |
| キーワード | スマートグラス, 赤外線, 拡張現実 |
| アブストラクト | スマートフォンやタブレットが普及するにつれ,近年では拡張現実(Augmented Reality:AR)の技術を使用したアプリケーションが増加傾向にある.スマートフォンに付随するカメラを利用したARアプリケーションや,スマートグラス等のウェアラブルデバイスを用いてAR技術を活用するものも開発されてきている.主な利用例としては,目的地までのナビゲーションシステム,ARマーカーを利用した観光地や施設の説明,スマートグラスを利用し,ディスプレイに必要な情報を表示させることで,医療現場や工場現場においての作業のサポート等が挙げられる.しかしながら,現在のARデバイス,特にスマートグラスに関しては情報を表示するものという側面が強く,表示された情報に対しての操作に関しては未だ確立された手法は存在しない.そこで本研究では,指に赤外線Light Emitting diode(LED)を装着し,これをスマートグラスに装着したComplementary Metal Oxide Semiconductor(CMOS)センサがトラッキングすることで指動作を認識し,スマートグラス上の情報を操作するシステムを実装することで,既存手法における問題点の解決を図る. |
| 題名 | 携帯端末を使った環境センシングによる自己位置推定についての一考察 |
| 著者 | *梅澤 猛, 大澤 範高 (千葉大学大学院融合科学研究科) |
| ページ | pp. 872 - 875 |
| キーワード | 環境情報, 位置推定, 携帯端末, 屋内位置推定, 歩行者ナビゲーション |
| アブストラクト | スマートフォンやタブレットには多くのセンサが標準装備されており,それらを活用して端末周辺の環境情報をセンシングすることができる.周囲の環境情報を元に,自己位置を推定することで,屋内移動の支援に必要な大まかな位置情報を得ることができると考えられる.自律移動ロボットをはじめ,環境センシングにより自己位置推定を行おうとする例は多数あるが,mm〜cm単位での細粒度推定を目指すものが多く,粒度を粗くすることによって,高精度な推定手法を比較的手軽に実現できないかを検討したい.現状の携帯端末に標準的に搭載されているセンサについて,それぞれから得られるデータ種別とその特徴に基づいて,自己位置推定に使用する環境情報としての適正を検討する. |
| 題名 | セントラルモード・ペリフェラルモードを併用したBLEによる位置精度向上手法 |
| 著者 | *岩見 泰周, 鬼木 明日香, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 876 - 880 |
| キーワード | 位置推定, 位置精度, Bluetooth Low Energy |
| アブストラクト | 近年地下街や病院といった屋内の構造が複雑化してきている.そのため目的地までの経路や自分の現在地がわからないという問題が発生してきている.こういった問題を解決する方法の一つとして位置推定手法がある.主な位置推定手法としてGPSが挙げられる.しかし,屋内という環境で利用できる位置推定手法は限られており,利用できる手法であっても位置精度が悪いという問題がある.そこで,本研究では屋内で位置推定ができ,既存の位置推定手法よりも位置精度を向上する手法を提案する.屋内での位置推定を実現するためにBluetooth Low Energy(BLE)を利用する.同時にスマートフォンやタブレットといったBLEに対応したモバイル端末も利用する.モバイル端末に位置情報を得るための一つの情報源として役割を持たせることで,より多くの情報量を用いた位置推定が可能となる.既存の位置推定手法と位置精度を比較するため,BLEを利用した既存手法と提案手法とで位置推定を同一環境で複数回行い,位置精度の平均,標準偏差を導出した.結果として提案手法の方が,位置精度が向上した.既存手法との違いはモバイル端末の有無であり,今日においてモバイル端末が普及していることから,様々な場面で活用できる. |
| 題名 | 複数ウェアラブルデバイスの併用による BLE を用いた室内位置測位精度向上手法の検討と評価 |
| 著者 | *中島 尚紀, 湯 素華 (電気通信大学大学院情報理工学研究科), 大岸 智彦 (株式会社 KDDI研究所), 小花 貞夫 (電気通信大学大学院情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 881 - 888 |
| キーワード | 屋内位置測位, ウェアラブルデバイス, Fingerprinting, BLE, RSSI |
| アブストラクト | スマートフォンをはじめ多くのスマートデバイスが普及してきている.それらを用いた様々な室内位置測位技術が考案されているが,いずれも数mの精度でしか測位を行うことができない.本稿では,室内位置測位精度の向上を目的として,複数のウェアラブルデバイスと向き情報を追加したマップを利用するBLEによるFingerprinting手法を検討した.検討手法について2つの部屋で測位実験を行い,デバイスの併用や向き情報の利用による精度の比較をし,複数デバイスや向き情報を利用することにより精度が向上することを確認した.また,デバイスの組み合わせやビーコン設置数により,更なる精度向上の可能性を示した. |
| 題名 | 回転磁石マーカに基づくスマートフォン位置推定 |
| 著者 | 武島 知勲 (名古屋大学大学院工学研究科), *梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構), 神山 剛 (NTT ドコモサービスイノベーション部), 太田 賢 (NTT ドコモ先進技術研究所), 稲村 浩 (公立はこだて未来大学システム情報科学部) |
| ページ | pp. 889 - 898 |
| キーワード | 磁場マーカ, 位置推定, スマートフォン |
| アブストラクト | 本研究では意図的に特徴的な磁場を生成する磁場マーカを作成し,環境に設置して歩行者が所持し ているスマートフォンのような端末での磁場の計測により位置推定を行う.磁場マーカにより特徴的な磁 場を狭い範囲に限定して生成し,磁場マーカからの相対的な距離と角度を推定し詳細な位置推定を行う. 提案する磁場マーカは,磁石の回転により特徴的な磁場を発生させ,かつ磁場マーカの磁石の向きとス マートフォンの磁気センサの値が極値を取るタイミングから,マーカとスマートフォン間の相対的な位置 を推定する.提案手法は,磁場マーカとスマートフォンの距離を推定する距離推定と,磁場マーカとの相 対角度推定の2 段階で構成される.磁場マーカとスマートフォンとの距離の推定は2 m 以内ならば最大で 13 cm 以下の平均誤差で推定でき,1.4 m 以内の範囲であれば4 cm 以内の誤差で推定可能である.磁場マー カから見たスマートフォンの方角の推定は平均誤差が24 度で標準偏差が29 度の精度であった. |
| 題名 | BLEビーコンをパカパカ |
| 著者 | *池田 翔太, 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部) |
| ページ | pp. 899 - 904 |
| キーワード | ビーコン, 受信電波強度, 識別 |
| アブストラクト | 本研究では,目の前にあるビーコンを手などで覆ったり開いたりを繰り返し,管理端末側の受信電波 強度の変化から対応するビーコンの識別を行う. 近年 Bluetooth Low Energy(BLE) を用いたビーコンが普 及してきておりイベントなどで多く用いられている.しかし,ビーコンを複数管理しようとする時,ビー コン 1 つ 1 つを容易に識別するために明確な手段がない.提案手法では,BLE ビーコンを識別するために BLE の受信電波強度の変化を使用する.BLE は出力電波が弱く,BLE ビーコンは手のひらサイズの小型 のものがほとんどである.ビーコンを両手で覆えば容易に BLE の電波を減衰させられる.ビーコン識別 のためにアルゴリズムを検討し,管理アプリを作成した.またビーコン識別実験を行い,複数あるビーコ ンの中から目的のビーコンを 15 秒以内に識別でき,識別の正答率も 100%であった. |
| 題名 | (パネルディスカッション) 自動運転の普及に向けた技術と課題(研究会による特別セッション) |
| 著者 | 屋代 智之 (千葉工業大学), 清原 良三 (神奈川工科大学), 小花 貞夫 (電気通信大学), 佐藤 健哉 (同志社大学) |
| 題名 | パーソントリップデータをもとにしたモビリティデータ作成フレームワークとWi-Fiオフローディング評価への適用 |
| 著者 | *政野 博紀 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), 木谷 友哉 (静岡大学情報学部) |
| ページ | pp. 910 - 918 |
| キーワード | モビリティデータ, 人の流れデータ, 交通流シミュレータ, Wi-Fiオフローディング |
| アブストラクト | VANETなど車両を用いた通信システム評価では,現実的なモビリティデータを使ったシミュレーションが重要である.このような通信システム評価のために一般的に入手可能なモビリティデータとして,大規模社会人口調査のトリップ調査データを統計的に処理したデータがあるが,時間粒度が1時間単位か1分単位となっている.移動車両を用いた通信システム評価では,1秒単位の移動軌跡で表現されたモビリティータが必要である.本稿では,トリップ調査データを交通流シミュレータSUMOを用いて補完する実現法のフレームワークを提示し,東京大学が作成した人の流れデータの補完を行う.また,それにより得られたデータセットと通信キャリアが実際に設置したWi-Fiスポットの住所データを利用した,車両の移動流を用いたWi-Fiオフローディングの評価結果を紹介する.走行車両のWi-Fiスポット遭遇頻度と接続時間の上界を評価した結果,東京都心で平均26秒間隔でWi-Fiスポットに遭遇し,このときの平均接続時間が23秒であると分かった. |
| 題名 | GPS情報を用いた中規模災害による東京都心での個々人の通勤行動変化の予測手法 |
| 著者 | *矢部 貴大, 須藤 明人, 関本 義秀 (東京大学), 足立 龍太郎 (ゼンリンデータコム) |
| ページ | pp. 919 - 921 |
| キーワード | 移動, 災害, GPS情報 |
| アブストラクト | 台風等の自然災害が発生した際の交通機関が受ける影響は甚大である。都市圏において大きなウェイトを持つ通勤通学行動が災害によって受ける変化を事前に予測することで、事前の交通計画や発生後の救援隊の派遣計画の策定に貢献をすることができる。本研究では、平時の人々の行動特性や様々な地理空間情報を用いて災害時の通勤行動の変化を予測する手法を提案する。手法の妥当性を検証するために、GPSデータ等の多種のデータセットを用い台風が発生した際の通勤行動の変化を予測する実験を行ったところ、従来の手法より高精度で予測が可能であることを示した。また、都心に住む人々より郊外に住む人々の方が遅延を受けるという傾向を掴むことができた。 |
| 題名 | 集計位置データからの人流のリアルタイム推定のための粒子フィルタの提案と東日本大震災への応用 |
| 著者 | *須藤 明人, 樫山 武浩, 矢部 貴大, 金杉 洋, Xuan Song (東京大学), 樋口 知之, 中野 慎也, 斎藤 正也 (統計数理研究所), 関本 義秀 (東京大学) |
| ページ | pp. 922 - 924 |
| キーワード | 位置情報データ, 粒子フィルタ, 人流推定 |
| アブストラクト | 大災害直後の都市の人流を予測できれば、救援隊の配備や物資の支援などの計画策定に貢献することができる。しかし、大災害直後の人の動きは日常的な行動とは大きく異るため、過去のデータに基づいた推定では限界があり、リアルタイムなデータの活用が望まれる。これまではプライバシー保護の観点からリアルタイムデータの活用が難しかったが、政府の強い後押しもあってエリアごとの集計データのリアルタイム活用が可能になってきた。本発表では、リアルタイムなデータと交通シミュレーションのデータ同化手法による災害直後の人流推定手法の結果と、事後のアンケート調査を比較によって、リアルタイムデータによる推定の性能を評価した結果を報告する。 |
| 題名 | 心拍変動を用いた認知能力変化の予測 |
| 著者 | *角田 啓介, 千葉 昭宏, 吉田 和広, 渡部 智樹, 水野 理 (NTTサービスエボリューション研究所) |
| ページ | pp. 925 - 933 |
| キーワード | 心拍変動, 認知能力, 予測, 労務管理 |
| 題名 | ショートメッセージの部分空間表現と宛先推定 |
| 著者 | *清水 彰人 (長崎大学工学部), 酒井 智弥, 小林 透 (長崎大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 934 - 937 |
| キーワード | word2vec, SNS |
| アブストラクト | ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の多くは,メッセージを交換する際に,その宛先や話題(ハッシュタグ等)を明示しながら使うことが前提となっている.端末の操作に不慣れな利用者や高齢者からのメッセージの配信を支援するためには,宛先が明示されていない短いメッセージの内容から宛先を推定する機能を実現するべきである.しかし,メッセージの例が大量に入手できなければ,単語の出現頻度やベイズ則に基づく既存の文書分類の技術を応用できない.この課題に対して,本稿では,メッセージを構成している単語の組合せが表す意味の類似性に基づく宛先推定法を提案する.提案手法は,単語の意味を線形代数的に演算可能にするベクトル表現word2vecを利用し,短いメッセージと宛先候補をそれぞれ線形ベクトル部分空間で表すことで,相互部分空間法による類似性の定量化を実現する.この手法により,わずか数語の短いメッセージから宛先が推定可能であることを示唆する単純な実験例を示す. |
| 題名 | 大学生を対象とした自炊支援システムの開発 |
| 著者 | *辻本 拓真, 吉野 孝 (和歌山大学) |
| ページ | pp. 938 - 945 |
| キーワード | 自炊支援, レシピ推薦, マイクロブログ, ゲーミフィケーション |
| アブストラクト | 大学入学に伴う一人暮らしを機に自炊を始めることは一般的だが,継続しなくなることも多い.その理由として,料理が面倒であることや,料理の習慣がないことが挙げられる.しかし一方で料理が嫌いな大学生は少数であり,何らかの動機付けによって自炊を習慣付けられる可能性がある.また,近年,食の外部化が進行している.しかし健康的な生活を送るためには食生活の自己管理が重要であり,若年のうちに食に対する知識や経験を深めることが求められる.そこで本研究では,大学生を対象とした自炊支援システム「クックマ」の開発を行った.クックマは,マイクロブログを通じた難易度別レシピ提示機能によって,調理能力の段階的向上やレパートリーの増加を図る.また,マイクロブログへの料理写真共有機能や,ゲーム的要素を利用した機能によって,自炊の動機付けや継続の支援を行う.評価実験の結果,以下の3点を明らかにした.(1)調理能力を考慮して適切な難易度のレシピを提示することは,自炊を促進する可能性がある.(2)料理写真をマイクロブログへ共有することは,自炊を習慣付けるきっかけとなる.(3)利用者との応答にゲーム的要素を利用することは,自炊を習慣付けるきっかけとなる. |
| 題名 | 調理履歴に基づくユーザのレシピ選択モデルの提案 |
| 著者 | *山本 修平 (筑波大学), 神門 典子 (国立情報学研究所), 佐藤 哲司 (筑波大学) |
| ページ | pp. 946 - 953 |
| キーワード | レシピ, 調理履歴, 情報推薦, ユーザモデリング |
| アブストラクト | 調理で使用する食材や調理手順が書かれたレシピを共有し,検索するレシピサイトが普及・発展してきている.特に,生活者が直接投稿する投稿型のレシピ共有検索サイトの発展は著しく,膨大なレシピが日々投稿されるとともに,検索したレシピを使って調理するユーザも増えてきている.著者らはこれまでに,ユーザの調理レパートリーを拡大することを目的に,ユーザに未経験食材を含む挑戦的なレシピ推薦手法を提案している.本論文では,ユーザの連続的なレシピ選択をモデル化するため,ユーザにとって挑戦的なレシピ選択モデルと,嗜好的なレシピ選択モデルを組み合わせた手法を提案する.ユーザ毎の調理履歴から,挑戦的選択が発生する確率を指数分布のパラメータとして学習し,嗜好的選択と挑戦的選択を調理回数に応じて調整したスコアを算出する.ユーザが実際に調理したレシピ系列を用いて提案手法の有効性を評価した結果,嗜好的選択のみを用いた手法に比べて,挑戦的選択を組み合わせた手法が高い推定精度を示したので報告する. |
| 題名 | 通行量センシングと機械学習に基づく飲食店用不動産賃料推定 |
| 著者 | *荒川 周造, 諏訪 博彦 (奈良先端科学技術大学院大学), 小川 祐樹 (立命館大学), 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学), 太田 敏澄 (行政情報システム研究所) |
| ページ | pp. 954 - 960 |
| キーワード | センシング, 機械学習, データマイニング, 賃料推定, エナジーハーベスト |
| アブストラクト | 飲食店用不動産の賃料決定は,ベテラン営業マンが培った勘や経験からなる暗黙知を元になされており,他の営業マンに継承するための形式知化(表出化)が課題となっている.そこで根拠に基づく賃料推定システムを構築するために,立地条件などの静的な情報に加え,店舗周辺の通行量などの動的情報を考慮したシステムを構築する.本稿では,機械学習を用いて賃料推定を行い、推定精度向上のための特徴量の検討を実施している.賃料推定に用いる機械学習手法にランダムフォレストを用いることで,従来の重回帰分析のものと比較し,内挿同士での精度の向上が確認された.また,3-fold交差検証においても同等の精度で推定可能なことを確認している.加えて,既存の特徴量の影響度合いを,各特徴量を省いて推定した際の平均二乗誤差(RMSE)に基づき評価を行った.その結果,精度低下を招いていた「坪数」の項目を抽出でき,この特徴量を削減することで精度を向上している.同時に,影響度が比較的低かった「駅徒歩時間」と「階数」の項目について,積を取ることで推定誤差を減少させている.さらには新たな特徴量として店舗の「導入力」を追加し,精度向上が確認された. |
| 題名 | Android端末のための実効履歴を用いた音声対話コンテンツ編集システム |
| 著者 | *山口 大介, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 961 - 968 |
| キーワード | 音声対話, MMDAgent, 編集 |
| アブストラクト | 我々の研究室では,音声対話システム構築ツールキットMMDAgentをAndroid向けに移植したAndroid版MMDAgentの研究を行なっている. Android版MMDAgentは,FST形式で記述された対話スクリプトを読み込ませることで対話内容を自由にカスタマイズすることができる. FSTファイルはパソコン上のテキストエディタなどによって編集することができ,深い専門知識が無い者でも編集ができるようになっている. しかし,Android版MMDAgentのFSTファイルはAndroid端末をパソコンに接続しなければ,カスタマイズすることが煩わしいと感じる場合が多く,記述された対話内容の量が多いほど,後から編集したいと感じた箇所を探すことや,適切な編集をすることが困難となってくる. Android端末上で使用するアプリの簡単なカスタマイズは,使用する端末上で完結する方が好ましいと考えられるので,本稿ではMMDAgentの対話の元となっているFSTファイルをAndroid端末単体でカスタマイズすることのできるシステムを提案し,その提案システムに基づいて実装したプロトタイプシステムについて述べる. さらに,プロトタイプシステムを用いた評価実験から,提案システムの有用性を評価する. |
| 題名 | 領域グラフと利用者の位置に基づく音声対話シナリオ更新手法 |
| 著者 | *田中 亮佑, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 969 - 976 |
| キーワード | 音声対話シナリオ, MMDAgent, 位置情報 |
| アブストラクト | 近年,スマートフォンなどのGPS機能をもつデバイスが普及している.また,我々は音声インタラクションシステム構築ツールキットMMDAgentをAndroid向けに移植したAndroid版MMDAgentの研究を行っている.Android版MMDAgentの対話可能な内容はスマートフォン内のFSTファイルに記述されている内容に依存する性質をもつ.そのため,利用者の位置次第では,その位置に合わない内容を話すことがある.また,複数のFSTファイルに同一の音声入力の条件が存在する際にその音声入力を行なうと,MMDAgentは複数のFSTファイルからどの内容を話してよいか判断できない性質をもつ.これらの問題を解決するために,利用者の位置に応じて対話内容を切り替え,その位置に合う内容を選択する音声対話シナリオ更新手法を提案する.さらに,実現法をもとに作成したプロトタイプシステムを用いて評価実験を行い,提案手法の有用性を評価した. |
| 題名 | 子供の負担を考慮した子供音声収集システム |
| 著者 | *河原 誠斗, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 977 - 984 |
| キーワード | 子供音声認識, 音声対話システム, ゲーミフィケーション |
| アブストラクト | 子供音声認識の技術はゲームや,教育分野での大きな需要が期待されている.しかし,子供音声の認識率は成人音声のものと比べ低い.さらに,子供音声データベースの作成は幼い子供には負担がかかり,音声収録が困難であるという問題点が挙げられる.また,我々は音声インタラクション構築ツールキットMMDAgentの研究を行っている.MMDAgentはFSTファイルと呼ばれるファイルを編集し,対話内容を記述することで音声対話を実現している.また,ユーザ辞書ファイルに単語を登録することで,任意の単語を認識可能にできる.このとき,認識補正値を設定することでその単語の認識されやすさを変更することも可能である.本研究では,MMDAgentを用いた,子供の負担を考慮した音声収集システムの実現を目指す.提案手法では,ゲーミフィケーションによって子供の負担を軽減するさらに,作成したプロトタイプシステムに対する評価実験を行い,提案システムの有用性を評価した. |
| 題名 | 声量維持訓練のための振り返り支援方法の検討 |
| 著者 | *志賀 俊佑, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 志村 栄二 (愛知淑徳大学) |
| ページ | pp. 985 - 988 |
| キーワード | 発声訓練, リハビリ, パーキンソン病, ゲーム |
| アブストラクト | 発声障害者の症状として,筋力の低下により大きな声量を出せないことや,意図した声の大きさで話せないといった症状が挙げられる. 発声障害を改善する訓練には,大きな声量を一定時間発声し続ける方法があるが,補助者なしで訓練を継続的に行うことは難しい. そこで筆者らはこれまでに,一人で声量維持訓練が可能なアプリ「羽ばたけチョウチョウ」を提案してきた.従来アプリでは,声量維持の基準となる目標音量を固定にしており,また直前の記録のみを提示していたため,モチベーションの維持が難しいという課題があった.本稿では,基準の音量をユーザが設定可能な仕組みを導入し,過去の発声音量の最高記録を提示できる振り返り支援方法を提案する.短期間,長期間による評価を行い,モチベーション維持できるアプリとしての評価が得られた. |
| 題名 | 看護演習動画による振り返り効果の評価に関する基礎検討 |
| 著者 | 井嶋 亮太, *澤野 弘明 (愛知工業大学), 石井 成郎 (愛知きわみ看護短期大学), 鈴木 裕利 (中部大学), 相撲 佐希子 (修文大学) |
| ページ | pp. 989 - 992 |
| キーワード | 看護教育, ICT教育 |
| アブストラクト | 看護教育において,看護に関する技術を身につけるために実践的な演習(以下,看護演習)を行うことが重要である. 看護演習では,自身や他人の演習を振り返り,評価をすることで技術力の習得に繋げている. しかしながら,看護学校を卒業する時点で,看護に関する技術が充分に備わっていないことが 課題として挙げられている. そこで,本研究では看護演習における振り返り評価に着目し,演習者自身の演習動画を閲覧させることで, 従来の演習者の記憶を根拠とした振り返り評価方法からどのように変化するかを検証する. また,演習中の評価を行う際に,動作が行われている閲覧時刻が繰り返し閲覧されると仮定し,繰り返し閲覧された時刻を基に動作ごとに動画を分割可能であるかを調査する. 実験として,看護学生34名の演習を撮影し,看護演習動画による効果が客観的に示された. また,閲覧時刻からの動作の分割を推定できる可能性も得られた. |
| 題名 | ICNにおけるDataの通過情報を考慮したキャッシュへのルーティング手法の検討 |
| 著者 | *佐藤 和也, 神本 崇史, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 993 - 1000 |
| キーワード | ICN, キャッシュ, Breadcrumbs |
| アブストラクト | Information-centric Networking (ICN) において,ユーザはルータの持つキャッシュからコンテン ツを取得することができる.キャッシュを取得する手法に,ルータ間のキャッシュの重複を減らすアルゴ リズムを用い,コンテンツの通過情報をもとにキャッシュを発見するものがある.しかし,この手法は一 部のルータがキャッシュの取得を行わない,キャッシュの取得にISP からの情報を必要とするといった問 題点がある.本稿では,Cache-aware Routing by Comparing Distance for Contents for ICN (CCD) を提 案する.本提案手法はサーバまでのホップ数とキャッシュまでのホップ数を通過情報として記録し,比較 を行い転送方向を決定することですべてのルータがISP の情報に依存することなく最近傍コンテンツを取 得する.また,通過情報のキャッシュまでのホップ数を更新するためにコンテンツ要求パケットを拡張す る.エントリを更新するための新たなフィールドを加え,場合に応じて挙動を変える.有効性を確認する ためCCD をシミュレータ上に実装しキャッシュヒット率と平均コンテンツ取得時間について評価する. |
| 題名 | 選択型コンテンツの放送型配信におけるユーザの視聴形態を考慮したスケジューリング手法 |
| 著者 | *福井 大地, 後藤 佑介 (岡山大学大学院自然科学研究科) |
| ページ | pp. 1001 - 1008 |
| キーワード | 選択型コンテンツ, 放送型配信, 視聴形態, スケジューリング |
| アブストラクト | 選択型コンテンツの放送型配信では,サーバは多くのクライアントに一定の帯域幅で複数のコンテンツをまとめて配信できる.一方で,配信するコンテンツ数や使用できる帯域幅に応じて,ユーザは番組視聴中に待ち時間が発生するため,待ち時間を短縮するスケジューリング手法が提案されている.これまでの手法は,ユーザが所望する再生速度でコンテンツを視聴するため,すべてのコンテンツで早送り再生が可能な場合の配信スケジュールを作成していた.しかし,配信するコンテンツ数が増加すると,等速再生を行う場合に待ち時間が長大化する問題がある.本研究では,コンテンツごとに許容される再生速度が異なる番組構成において待ち時間を短縮するスケジューリング手法を提案する.ユーザの視聴形態を考慮した評価の結果,提案手法は既存手法に比べて平均待ち時間を短縮することが分かった. |
| 題名 | プログレッシブダウンロード環境におけるマルチビュービデオ配信のためのセグメントスケジューリング手法 |
| 著者 | *木藤 嵩人, 大友 伊織, 藤橋 卓也, 廣田 悠介, 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1009 - 1015 |
| キーワード | マルチビュービデオ, プログレッシブダウンロード, スケジューリング |
| 題名 | クラウド上でのCDN実現における異なるQoS要求を考慮した資源選択手法 |
| 著者 | *長尾 翼, 春本 要, 滝根 哲哉 (大阪大学 大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 1016 - 1023 |
| キーワード | コンテンツ配信, クラウド, 資源選択 |
| アブストラクト | クラウド上でCDNを実現する際には,配信に必要なコストが利用するクラウド資源に大きく依存するため,利用するクラウド資源の選択手法が重要となる. しかしながら,既存の選択手法では,遅延時間に関する一種類のQoS要求しか考慮されておらず,また,クラウド資源の利用コストの設定にサーバの使用に伴う定額コストが含まれていない. CDNにおけるコンテンツの配信では,その種類やデータサイズなどによって,遅延時間や転送速度など異なるQoS要求を考慮すべきであり,また資源選択の手法を考える際には,より実際のクラウドサービスに近い利用コストの設定を用いるべきである. そこで本稿では,クラウド資源の利用コストの設定にサーバの使用に伴う定額コストを追加した上で,異なるQoS要求を考慮したクラウド資源の選択手法を提案する. さらに,その提案手法を0-1整数計画問題として定式化し,数値実験によって性能評価を行うことで提案手法の有用性を示す. |
| 題名 | P2Pストリーミング環境におけるピースの希少性の変化に基づく再生途切れ時間短縮方式 |
| 著者 | *小島 圭貴 (東邦大学大学院理学研究科), 佐藤 文明 (東邦大学理学部情報科学科) |
| ページ | pp. 1024 - 1030 |
| キーワード | P2P, ストリーミング, 再生跡切れ時間, BiTorrent |
| アブストラクト | 近年,インターネットを介した映像配信サービスの増加にともない,P2Pストリーミング環境に注目が集まっている.P2Pストリーミング環境では,再生端末(ピア)は,再生に必要な分割データ(ピース)をP2Pネットワーク上の他の複数のピアから受信することで,サーバに発生する負荷を軽減できる.しかし,ピースをランダムに選択して受信するため,再生位置付近のピースの受信が間に合わない場合,再生途切れ時間が発生する.この課題に対して,ピースの再生位置への近さ(緊急性)とP2Pネットワーク内に存在するピースの数の少なさ(希少性)を考慮してピースを受信し再生途切れ時間を短縮する方法が提案されている.しかし,再生位置から離れたピースは,希少性が高いにもかかわらず選択されにくい問題があった.本稿では,P2Pネットワーク内のピースの希少性の変化を考慮し再生位置付近とそれ以降のピースの選択確率を制御するBICSを提案する.シミュレーションによる評価の結果,提案方式は従来方式より再生途切れ時間を短縮することを確認した. |
| 題名 | Wi-FiとBluetoothの連携によるトポロジ自動生成型情報配信方式の提案 |
| 著者 | *大島 浩太 (東京海洋大学), 中村 尚彦 (埼玉工業大学) |
| ページ | pp. 1031 - 1035 |
| キーワード | ネットワーク連携, 情報配信, BYOD |
| アブストラクト | 高等教育の講義といった、ある空間内に密にスマートフォンを所持したユーザが存在する場合を対象とする情報配信システムを提案する。提案システムは、通信可能距離は長いが同時接続数が利用可能帯域や安定性に影響するWi-Fiと、電波干渉の影響は受けにくい安定性を持つが同時接続台数に制限のあるBluetoothを連携するアーキテクチャを特徴とする。Wi-FiをBluetoothトポロジを管理・構築するための制御網とし、Bluetoothを配信網として利用する。制御網からの指示で配信網のトポロジを逐次切り替える方式を開発し、密にユーザが存在する空間内でのデータ配信を実現する。さらに、提案アーキテクチャにおいて、配信感情までの時間の効率化方式も提案する。提案方式を備えたプロトタイプシステムを開発し、有効性を検証した。 |
| 題名 | SQLクエリによるIoTデバイスの遠隔制御インタフェースの統合 |
| 著者 | *木下 舜 (慶應義塾大学総合政策学部), 空閑 洋平 (慶應義塾大学院政策・メディア研究科), 中村 修 (慶應義塾大学環境情報学部) |
| ページ | pp. 1036 - 1041 |
| キーワード | センサネットワーク, IoT, SQL |
| アブストラクト | 本研究では、インターネットに接続された複数のデバイスに対して、SQL クエリを利用した制御を 可能とする、UDQ(Unified IoT Device Query) を提案する。現在、コンピュータの小型化と低価格化によ りインターネットに接続され遠隔操作が可能なセンサやアクチュエータが増加しているが、多くの場合固 有のリソース制限や API を持っているため、アプリケーションはそれぞれ個別に対応する必要がある。そ のため、センサ値に応じて操作を変えるような、複数デバイスを横断したアプリケーション開発が難しく なっている。そこで、広く利用されている SQL の文法を利用した問い合わせにより、固有のインタフェー スを意識しなくともアプリケーションからデバイスを制御できるシステム、UDQ を構築した。UDQ シス テムはアプリケーションが発行した SQL クエリを解釈し、条件に合致するデバイスに対してそれぞれに適 切な方法で命令を行なう。このため、複数のデバイスを組み合わせたアプリケーションを作成することが 容易になる。実装では、UDQ システム上に土壌の湿度を監視し、それを LED により通知するアプリケー ションを作成し、システムの特徴を示した。 |
| 題名 | 多様なユースケースに対応可能なユーザ参加型モバイルセンシング基盤の実装と評価 |
| 著者 | *松田 裕貴, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1042 - 1050 |
| キーワード | 位置情報サービス, モバイルアプリケーション, ユーザ参加型センシング, センサデータ収集・解析, プラットフォーム |
| アブストラクト | いつでもどこでも環境や人の状況を把握,解析し,ユーザへと還元することを可能とするユビキタス社会の実現に向け,より効率的に環境や人をセンシングする手法が求められている.本研究では,ユーザが日常生活において利用する端末機器が環境や人をセンシングする,ユーザ参加型センシングに着目している.ユーザ参加型センシングは,ユーザがセンシングに参加するモチベーションを保つことや,使用端末のセンサ個体差や測定環境の差異を補正することが必要となるといった課題を抱えている.同時に,センシング需要の増加やセンシング対象の多様化に対応するため,より迅速にセンシングシステムを構築することも要求されている.本研究では,ユーザのモチベーションを高める機構や共通するセンサ個体差補正手法をモジュール化し,前述の課題を解決する機能を有したユーザ参加型センシングを誰もが簡単に実施可能とする,ユーザ参加型モバイルセンシング基盤を提案する.本稿では,センシング基盤の設計と実装について報告する.また,システムの評価として,実装容易性の検証,実環境における運用性能実験,スケーラビリティに関する実験を行った結果を報告する. |
| 題名 | エネルギーハーベスティング型アプリケーション設計を最適化する電力収支シミュレータ |
| 著者 | *飯塚 達哉 (東京大学 大学院情報理工学系研究科), 成末 義哲 (東京大学 大学院情報理工学系研究科/日本学術振興会特別研究員DC), 川原 圭博, 浅見 徹 (東京大学 大学院情報理工学系研究科) |
| ページ | pp. 1051 - 1061 |
| キーワード | エネルギーハーベスティング, シミュレーション, 設計支援ツール |
| アブストラクト | センサネットワークにエネルギーハーベスティングを利用することは,アプリケーションの稼働時間の制限を取り除き,電池交換コスト,メンテナンスコストを著しく小さくするために,非常に有意義である. しかし,エネルギーハーベスティングを利用したアプリケーション(EHアプリケーション)において,発電電力量と消費電力量のバランスが上手く取れるように適切に設計を施すのは未だに難しい.設計を補助するツールとして,センサネットワークの動作を推定する多くのシミュレータが提案されてきたが,アプリケーションの動作が外部環境に大きく依存する場合においては,動作および消費電力の正確な推定が上手くできていなかった.しかし,アプリケーションの消費電力が5種類のタスクのみに依存するように限定して近似することで,アプリケーションの消費電力を予測は簡単になり,高い精度と忠実性を保持してのエネルギー収支のシミュレーションを可能にする.本稿ではこれを利用して,EHアプリケーションにおけるノード単位での正確なエネルギー収支のシミュレーションを可能にする計算モデルを提案した.そして,その計算モデルに基づいてユーザが想定する設計におけるエネルギー収支の時間推移を可視化することで,設計の支援を行うシミュレータツールPLEH ( PLanning simulation tool for Energy Harvesting applications ) を実装し,その有用性を検証した. |
| 題名 | イベントツリーとディフェンスツリーを併用したリスク分析における共通事象を考慮したリスク計算法の提案 |
| 著者 | *相原 遼, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1062 - 1067 |
| キーワード | リスク分析, フォルトツリー分析, イベントツリー分析, 標的型攻撃 |
| アブストラクト | 近年,標的型攻撃による被害が増加傾向にある.標的型攻撃では,対象に応じて攻撃に工夫を加えるという特徴を持ち,この特徴のために標的型攻撃を防ぐことが難しいと言われている.一方で標的型攻撃の研究や調査が進んだことで対策の種類が増加し,それらを施すことでリスクは低下する.しかし,実際にはすべての対策を行うことはコストの面で不可能であり,リスクとコストを考慮した対策の選定が必要となる.そこで標的型攻撃に対して効果的な対策をイベントツリー分析とディフェンスツリー分析を併用したEDC手法を用いることで分析する.これにより標的型攻撃に対して最も効果的な対策を決定する.しかし,この既存のEDC手法では1つの攻撃が複数事象に影響を与える共通事象と呼ばれる問題を考慮しておらず,正しい計算結果を算出できていない.本稿では,EDC手法に対して共通事象を考慮したリスク計算法の提案を行うとともに例題でのリスク値計算を行った結果を示す. |
| 題名 | 標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発 −ユーザインタフェースの開発と評価− |
| 著者 | *杉原 崚介, 橋本 一紀, 比留間 裕幸 (東京電機大学), 上原 哲太郎 (立命館大学), 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1068 - 1074 |
| キーワード | 標的型攻撃, ユーザインタフェース |
| アブストラクト | 近年,特定の企業や組織を攻撃対象とする標的型攻撃が問題となっている.標的型攻撃とは,金銭や知的財産等の秘密情報の不正な取得を目的として特定の標的に対して行われるサイバー攻撃である.この攻撃は現状対策するのが困難である.そこで著者らは高い技術力を持たない組織でもインシデント発生時に,人工知能を用いて適切な応急対応を支援するためのLIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムの研究開発を行っている.本研究は,LIFTシステムの管理者が適切な対処ができるようにするための分かりやすく使いやすいユーザインタフェースの検討を行い,実際に開発を行ったものである(JAVAで約6000ステップ).適用実験とその評価により実用の見通しが得られたので報告する. |
| 題名 | 標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発−ベイジアンネットワークの適用− |
| 著者 | *鈴木 文仁, 佳山 こうせつ, 八槇 博史, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1075 - 1080 |
| キーワード | セキュリティ, ネットワークフォレンジック, 標的型攻撃, ベイジアンネットワーク |
| アブストラクト | 近年,特定の企業や組織,個人を攻撃対象とする標的型攻撃が社会的な問題となっている.このような攻撃に対応するため,SIEM(Security Information and Event Management)システムが注目を浴びているが,運用者の能力に頼りすぎているという面があることから,高い能力を持つ管理者が複数いない一般の組織では使いこなすことが難しい.そこで当研究室では,高い技術力を持たない組織であってもインシデント発生時に応急対応を支援することを目的としたLIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムの開発を行っている.本論文は,LIFTシステムの機能の1つである,攻撃者が残した痕跡から現在発生している攻撃を推定する機能において,ベイジアンネットワーク用いることを提案し,既存の推定手法とベイジアンネットワークを利用した推定手法を比較する.その結果,既存手法の問題点がベイジアンネットワークを使うことで解消され,ベイジアンネットワークの有効性が示された. |
| 題名 | 標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発 −標的型攻撃マルウェアの解析と亜種の予測− |
| 著者 | *渋谷 健太, 久山 真宏, 佐藤 信, 三村 聡志, 松本 隆, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1081 - 1086 |
| キーワード | セキュリティ, 標的型攻撃, マルウェア, 亜種, 動的解析 |
| アブストラクト | 近年,特定の組織や個人を対象とする標的型攻撃が社会問題となっている.標的型攻撃では,攻撃者が事前に対象となる組織や個人の情報を収集し,その情報を元にカスタマイズしたマルウェアが使用されており,シグネチャベースの対策だけでは攻撃を防ぐ事が困難となっている.そこで著者らはLIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムおよびLIFTシステムを拡張したSuper-LIFTシステムの研究開発を行っている.本研究では,Super-LIFTシステムで必要となる攻撃データの分析・ルール化の為、標的型攻撃に使用されるマルウェアの内,日本年金機構にも使用された「EMDIVI」と先行するマルウェアの亜種を収集・解析し,解析結果を機能ごとに比較することで,今後発生する亜種の機能の予測を行う.本研究の結果から各マルウェアの機能がどのように変化するのかを明らかにすることができた.また,多次元尺度法を用いた分析の結果マルウェア間で亜種の発生パターンは異なることが明らかになった. |
| 題名 | 標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発−模擬C&Cサーバを用いたマルウェアの挙動解析− |
| 著者 | *島川 貴裕, 久山 真宏, 佐藤 信, 名和 利男, 高倉 弘喜, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1087 - 1092 |
| キーワード | セキュリティ, 標的型攻撃, マルウェア, C&Cサーバ, 動的解析 |
| アブストラクト | 近年,特定の組織や個人を攻撃対象とする標的型攻撃が社会的な問題となっている.標的型攻撃は,非常に巧妙な攻撃であり,攻撃の痕跡を発見することが難しいうえに,適切な対応が難しい現状がある.そこで,著者らは,標的型攻撃に対応するためにLIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムおよびSuper-LIFTシステムの開発を行っている.Super-LIFTシステムを実現するためには,日々巧妙化する攻撃に関する情報を収集する必要がある.しかし,攻撃を発見した時には,感染端末などから攻撃の痕跡の多くが消去されていることや,攻撃に利用されたC&Cサーバの停止により攻撃に関する情報を十分に収集できていない現状がある.そこで本稿では,C&Cサーバと連携するマルウェアの挙動に着目し,C&Cサーバへの模擬通信とマルウェアの動的解析の繰り返しによりC&Cサーバと連携するマルウェアの挙動の解析を行うための手法を提案する.今回の実験結果から,C&Cサーバと連携するマルウェアの挙動の一端として攻撃基盤の構築段階の挙動を確認できた.そのため,本提案手法により,標的型攻撃の一連の流れを把握し,従来マルウェアだけの挙動から推測する必要のあった標的型攻撃そのものの情報をより詳細に収集可能となると考える.さらに,LIFTシステムおよびSuper-LIFTシステムがこの機能を利用することで今後出現すると考えられる新しい攻撃にも対応可能になると考える. |
| 題名 | IoTサービスの満足率を考慮したZigBeeと無線LANのチャネル制御手法 |
| 著者 | *錦織 秀 (大阪大学), 木下 和彦 (徳島大学), 谷川 陽祐, 戸出 英樹 (大阪府立大学), 渡辺 尚 (大阪大学) |
| ページ | pp. 1093 - 1099 |
| キーワード | ZigBee, 無線LAN, WiFi |
| アブストラクト | IoT (Internet of Things) サービスの実用化により,同一周波数帯を使用するZigBee とWiFi の共存環境が増加している.これらの間で電波干渉が起こるとZigBee 側のパケットのシンク到達率が低下するため,WiFi との干渉を避けるようにZigBee の利用チャネルを遷移させる手法が数多く提案されているが,WiFi のチャネルも制御することでZigBee の到達率を更に改善できると考えられる.そこで本稿では,ZigBee パケットの到達率が低下した場合に,ZigBee の利用チャネルの変更処理に加えWiFi のAP に当該利用チャネルを包含するWiFi チャネルの利用を一定期間停止させることでも干渉を回避することにより,ZigBee の到達率を改善する協調的チャネル制御手法を提案,評価する. |
| 題名 | データ量と通信品質を考慮したIoT向け優先度制御手法の実装と評価 |
| 著者 | *橘 拓馬 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 古都 哲生 (株式会社メガチップス), 峰野 博史 (静岡大学学術院情報学領域/JSTさきがけ) |
| ページ | pp. 1100 - 1107 |
| キーワード | IoT, 優先度制御, モバイルネットワーク, データ収集 |
| アブストラクト | センサや通信モジュールの小型化と,LTE等の様々なモバイルネットワークの出現によって,Internet of Things (IoT)への期待が高まりつつある.ネットワークに接続されるデバイス(以下,IoTデバイス)は多岐に渡り,やり取りされるデータも多種多様(テキスト,画像,音声,センサ,位置等)かつ膨大な量になると想定されている.それに伴い多数のIoT向け通信手法や通信プロトコルの検討が行われているが,様々な特性を持つデータや,多種多様な品質のモバイルネットワークで構築されるIoTシステムを意識したIoT向け通信制御手法については十分な検討が行われているとは言えない.本研究では,通信品質が動的に変動するモバイルネットワークで,アプリケーションの要求するQoSを満たすIoT向け優先度制御手法を提案する.提案手法では制御サーバの役割を果たすBrokerサーバが優先度を用いてIoTデバイスのデータ送信タイミングを指示する.送信優先度は,アプリケーションサーバ(APサーバ)上のアプリケーションのQoS要求と IoTデバイスが生成するデータの特性(遅延耐性など)に応じて決定される.詳細設計したIoT向け優先度制御手法を実装し,動的に通信品質が変動するモバイルネットワーク上で有効性を評価したところ,高優先度データの送信率を最大75.0%上昇させられ,平均遅延時間は最大10.7%削減できた. |
| 題名 | 観光案内向けCGMキュレーションのためのローカルIoTプラットフォームの提案 |
| 著者 | *中村 優吾, 諏訪 博彦, 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 山口 弘純 (大阪大学), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1108 - 1115 |
| キーワード | キュレーション, 映像ストリーム, Internet of Things, 分散処理, CGM |
| アブストラクト | 近年,地域活性化や観光支援に向けて,ユーザによって作られたCGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア)を対象とした次世代型のライブ中継サービスの登場が期待されている.現状のライブ中継サービスでは,特定箇所で撮影された映像を,経験豊富なディレクターが動的に取捨選択するによって,配信用の映像コンテンツを作成している.しかし,配信される映像のバリエーションは限られており,様々な嗜好を持つ視聴者の多様なニーズには答えられていない.ユーザによって撮影された多様なアングル,ズームレベルの動画像から,ユーザの嗜好に基づいた複数の映像コンテンツを生成することができれば,様々な嗜好を持つ観光客のニーズに合わせた次世代型のライブ中継サービスが実現可能になる.そこで,本研究では,各観光スポットで撮影された多様な動画像を,その場に存在するIoTデバイス群により分散処理し,嗜好データに基づいて編纂する実時間映像キュレーションシステムを提案する. |
| 題名 | IoT環境における動的適応能力を備えた再構成可能なアーキテクチャ |
| 著者 | *孫 静涛 (総合研究大学院大学), 佐藤 一郎 (国立情報学研究所) |
| ページ | pp. 1116 - 1121 |
| キーワード | アーキテクチャ, 再配置, ソフトウエア・コンポネート, ポリシー, IoT |
| アブストラクト | 近年,IoT(Internet of Things)技術は政府の戦略をはじめとし,民間企業から非営利団体までに幅広く推進している.現状では,IoTシステムを構築・運用する際に,分散システムの使用を前提に多くのシステムが開発されている.しかし,システムの規模・用途の拡大により,特定なアーキテクチャを用いて構築されていたこれらのシステムの有効性がなくなってきている.また,数多くのコンピュータから構成されている分散システム及びそれを取り巻く環境やアプリケーションの需要が常変するため,変化を動的に適応できるシステムアーキテクチャが必要されつつある.本研究では,システム管理者に様々な利用状況をポリシーとして記述させ,変化に応じてソフトウエア・コンポネートまたはそのものの複製を別のコンピュータに再配置させることによって,動的適応能力を備えた再構成可能なアーキテクチャを提案する. |
| 題名 | 組込み機器向けbsdiff改良方式の実装と評価 |
| 著者 | *福田 勇輔, 野澤 優尚 (神奈川工科大学), 寺島 美昭 (創価大学), 小沼 寛 (神奈川工科大学大学院), 清原 良三 (神奈川工科大学) |
| ページ | pp. 1122 - 1128 |
| キーワード | ソフトウェア更新, IoT, ECU |
| アブストラクト | デバイスの小型化や低価格化によりIoT(Internet of Things)が普及し,スマートフォンや自動車,施設,ロボットなどありとあらゆるものがインターネットにつながり情報のやり取りをしている.これに伴い,コンテンツの多様化,大容量化が加速している.また,これらのデバイスは常に稼働しているものや,常に最新のソフトウェアを必要とするため,不具合修正のためのアップデートや,バージョンアップを必要とするものが多い.これらはPCや携帯電話のように比較的高速なネットワークに接続されているとは限らない.例として自動車などに搭載されているECUを更新する場合などはCANというバス型のネットワークが用いられており,これは低速である.また,一般には低速度な無線ネットワークでマルチホップ接続されるケースもある.こういった低速度なネットワークを経由する場合には更新のためのデータ量の削減が求められる.本論文ではデータ量削減のための有力な手法である差分更新技術の採用を前提とし,効果的に差分をとれると評価されているbsdiff をさらに改良する手法を提案し評価した.その結果,わずかではあるが効果を確認できた. |
| 題名 | 二層エンコーディングに基づく遺伝的アルゴリズムによるオーバーラッピングエリアを含めるネットワークを最適配置する |
| 著者 | *王 旭, 沼尾 雅之 (電気通信大学) |
| ページ | pp. 1129 - 1133 |
| キーワード | 位置登録, GA, ページング, 二層エンコーディング, 最適化 |
| アブストラクト | 近年、User Equipments (UEs)の増大に伴い,ロケーションマネジメントを最適化するについての研究はますます重要になっている.それに,LTEにおいてUser Equipment (UE) は位置登録エリア (LA) の境界でping-pong移動することを避けるために、オーバーラッピンLAが導入する.本稿でオーバーラッピングLAを含めるネットワークを最適配置するために,ロケーションマネジメントコスト(LMC)の計算式を定義して二層エンコーディングに基づく遺伝的アルゴリズムを提案する.最初層のエンコーディング及び二層目のエンコーディングはそれぞれを境界に基づくエンコーディングとオーバーラップTracking Area (TA) エンコーディングである.実験結果によって,オーバーラッピングLAを含める最適なセルラーネットワークはノンオーバーラッピングLAを含めるネットワークより34\%ぐらLMCが削減できる.更に,本研究でオーバーラッピングLAを最適配置するための提案するエンコーディング手法は遺伝的アルゴリズムに使えられるだけでなくほかの進化計算アルゴリズムに応用されられる. |
| 題名 | MANETでの音声・映像通信品質QoE(Quality of Experience)と 経路稼働率との関連推定法 |
| 著者 | *八島 保 (創価大学大学院工学研究科), 高見 一正 (創価大学理工学部) |
| ページ | pp. 1134 - 1139 |
| キーワード | アドホックネットワーク, QoE, MOS, MANET, ネットワークエミュレーション |
| アブストラクト | モバイルアドホックネットワーク(MANET)は,災害時などで既存網が使えない時の通信方法として,注目されている. MANETは経路の不均一性によって通信品質が劣化してしまうという問題を抱えている.MANETの通信品質は,経路稼働率(RA)を考慮した制御を加えることで向上させることが可能である.しかしQoEとRAの関係が解明されていないため,RAによるQoE制御の有用性が確認できていない.本稿では,MANET経路の不均一性に起因する断続的な経路の接続・切断を疑似できるツールを試作し,そのツールを使って,音声・映像通信品質のMOS値を使った主観品質評価を行うことでRAとQoEの関係を評価し,推定した. |
| 題名 | Radio over Fiberを用いた多アンテナミリ波無線LANにおけるハンドオーバーを考慮した動的チャネル割り当て手法 |
| 著者 | *櫛田 裕樹, 村上 航大 (静岡大学), 真野 浩 (KODEN TECHNO INFO), 高井 峰生 (University of California, Los Angeles), 石原 進 (静岡大学) |
| ページ | pp. 1140 - 1147 |
| キーワード | Radio over Fiber, ミリ波無線LAN, 分散アンテナ |
| アブストラクト | モバイル機器の普及により増大するトラフィックに対応するため,従来無線 LAN に比べ広い帯域を利用できる, 60Ghz 帯のミリ波を用いた無線通信システムが注目されている.しかしながら,ミリ波は 伝搬損失が大きく伝送距離が短いため,十分なカバレッジ確保のために多数のアクセスポイント( AP )が必要となり,その設置コストが問題となる. Radio over Fiber を用いて, 1 台の AP に対し複数のアンテナを接続することで AP の設置コストを低減できるが, AP の使用チャネルが固定されているとユーザの地理的分布の変化により,特定の AP に負荷が偏ることがある.本稿では,ユーザの地理的分布に基づき各 AP に割り当てられているユーザ数を平準化するとともに,ハンドオーバーの起こりやすさを低減する同一チャネル割当隣接セル最大化法( MSCN )を提案する.提案手法が, AP の使用チャネルが固定されている場合と,筆者らによって既に提案されていた手法と比較し,高い公平性を確保しつつ,ハンドオーバーの起こりやすさを低減できていることを,シミュレーションによって確認した. |
| 題名 | 無線全二重通信におけるエネルギー消費効率化のためのMACプロトコルの基礎検討 |
| 著者 | *村上 遼, 小林 真, 渡辺 尚 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1148 - 1156 |
| キーワード | 無線ネットワーク, 無線全二重通信, MACプロトコル, 消費電力, エネルギー消費効率化 |
| アブストラクト | スマートフォン,タブレット,IoT デバイスなどのバッテリで動作する無線通信端末の爆発的な増加に伴って,高いエネルギー消費効率で大容量無線通信を実現することが求められている.大容量無線通信に 向けては,限られた周波数資源の中で2 倍の伝送レートを実現する無線全二重通信の研究が盛んに為されている.本稿では,無線全二重通信が大容量化のみならず,高いエネルギー消費効率を提供できることを示す.具体的には,無線全二重によって通信時間が無線半二重通信の1/2 になることに着目した無線全二重通信向けの省電力モー「FDPSM (Full Duplex Power Saving Mode)」を提案する.FDPSM では無線通信端末に具備されたトランシーバの電源を切るスリープ状態を用いることで,無線通信端末の消費電力を削減して無線全二重通信におけるエネルギー消費効率を向上する.計算機シミュレーションの結果,FDPSM は既存の無線全二重通信のMAC プロトコルと比較して最大約10 倍以上のエネルギー消費効率を達成することを示す. |
| 題名 | 高密度無線LAN環境における異種サービスを考慮した仮想アクセスポイント構成手法 |
| 著者 | *銀杏 一輝 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 河野 圭太 (岡山大学 情報統括センター), 木下 和彦 (徳島大学 大学院理工学研究部), 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1157 - 1163 |
| キーワード | 無線LAN, 仮想AP, 異種無線 |
| アブストラクト | 近年,高機能携帯端末の普及に伴い,無線ネットワークを介して多様なサービスが利用されるようになり,モバイルデータトラヒックが急増している.そこで,無線通信容量増加のために,アクセスポイント(AP)を高密度に配置した環境が考えられている.このとき,多数のAPを利用状況に合わせて,効率的に利用することが求められる.また,今後は電波到達範囲が異なるAPの共存が考えられる.そこで本研究では,マクロセルとスモールセルが混在する環境でBE(Best Effort)ユーザとGBR (Guaranteed Bit Rate)ユーザが到着することを想定し,サービスごとに複数の物理APから構成される仮想APを形成してGBRユーザの呼損率を目標値以下に抑えながら,BEユーザの満足度を向上させる手法を提案する. |
| 題名 | (パネル企画) モバイルコンピューティング 次のチャレンジ |
| 著者 | 稲村 浩 (公立はこだて未来大学), 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 北村 操代 (三菱電機株式会社), 深澤 佑介 (株式会社NTTドコモ), 内山 彰 (大阪大学) |
| ページ | p. 1164 |
| 題名 | 手首装着型センサを用いた打鍵動作特徴による個人認証手法 |
| 著者 | *伊藤 駿吾 (公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科), 白石 陽 (公立はこだて未来大学システム情報科学部), 今野 慎介 (函館工業高等専門学校) |
| ページ | pp. 1165 - 1171 |
| キーワード | ウェアラブルセンサ, 打鍵動作, 行動特徴, 個人認証 |
| アブストラクト | 近年,Wi-Fiの普及により大学や図書館などのパブリックスペースでPCを使用できるようになった.このような場所でPCを利用する際,ユーザが席を離れた場合に他人にPCを不正に使用される恐れがある.そのために多くのPCにはログイン認証機能が搭載されている.一般的なPCのログイン認証にはパスワードを用いた認証方式が利用されている.しかし,この認証方式はパスワードの漏洩により不正にログインされる恐れがあり,ログイン認証時の安全性を向上させることが重要となる.そこで,本研究ではログイン認証時の安全性を向上させるためにキーボードの打鍵動作特徴による個人認証手法を提案することを目的とする.提案手法では,まず,打鍵動作を取得するために両手首に3軸加速度センサ,3軸角速度センサを装着し,各軸のセンサデータを取得する.次に個人認証に利用する特徴量の抽出方法として同一ユーザによる複数回の打鍵動作から各軸のセンサデータを取得し,波形マッチングを行うことで複数のDTW距離を求める.求めた複数のDTW距離からSVM(Support Vector Machine)により識別関数を求めることで認証判定を行う.認証精度の評価実験として,5名の被験者を対象に4種類の単語を入力した時の打鍵動作を取得し,各被験者を本人とした時の本人拒否率(FRR),他人受入率(FAR)を求めた.また,認証精度の評価指標として,しきい値を変動させ,本人拒否率と他人受入率が等しくなる時の誤り率である等誤り率(EER)を求めた.実験の結果,被験者によって大きくEERが異なる結果が得られた.最後に,実験結果と今後の課題について考察した. |
| 題名 | ウェアラブルメガネを用いた視線方向の推定に関する一考察 |
| 著者 | *薄井 智貴 (名古屋大学大学院), 坂 匠 (名古屋大学大学院 工学研究科), 山本 俊行 (名古屋大学 未来材料・システム研究所) |
| ページ | pp. 1172 - 1174 |
| キーワード | ウェアラブル, センサ, モデル推定 |
| アブストラクト | センサ技術の高性能・高精度化に伴い,ウェアラブルデバイスが脚光を浴びている.本研究では,昨年末に販売が開始された眼電位センサを搭載したウェアラブルメガネ「JINS MEME」の運転行動把握における利活用を検討しており,本稿においては,まず,本製品の特徴および取得データによる視線方向推定の可能性について検討した結果について述べる.被験者1名による簡易計測実験の結果,取得できる水平・垂直方向のEOG値を利用することで,誤分類率8%程度で,視線方向を把握することができることが示唆された. |
| 題名 | 装着型センサを用いた読み聞かせ時の動作認識と興味推定にむけて |
| 著者 | *大西 鮎美 (神戸大学大学院工学研究科), 斎藤 馨 (東京大学大学院新領域創成科学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ) |
| ページ | pp. 1175 - 1182 |
| キーワード | 加速度センサ, 動作認識, 読み聞かせ, 子供 |
| アブストラクト | 学習活動の分析には,質問紙や映像,音声などが用いられる.学習中の参加者の様子を詳細に得たい場合,カメラ等によって得られた映像から身体的な様子や表情,ジェスチャなどのデータを得るが,個人の詳細な動きをとるためにカメラ設置台数を増やすことで,参加者に圧迫感を与える可能性がある.また,質問紙調査の場合,全体の中の参加者の特性を分析できる一方で,質問紙に答えられない年齢層に対応できない.回答を得ることが難しいため,評価ができないといった現状がある.そこで,小型かつ可搬な加速度センサを用いることで,できるだけ参加者を圧迫せず幼児や小学校低学年児童の動作やジェスチャから活動の様子を評価し,さらに,それらの動作から参加者の提示情報に対する興味度合いを推定することを目的とする. 本論文では,絵本の読み聞かせイベントの参加者を対象に,参加者の頭部加速度および角速度値を取得し,参加者の動作と興味度合いの推定を試みた.興味度合いについては,2名の評定者が,参加者の読み聞かせ内容に対する興味度合いを連続的に5段階で評価した.評価結果から,動作に関してはF値で静止状態0.66,座りなおし0.26,ごそごそ0.47,手遊び0.93の精度で認識できた.また,読み聞かせイベントの中で最も興味度合いが高いと評定されたのは手遊び区間であり,動作認識率はF値で0.93と高かった. |
| 題名 | 同種複数センサ近接配置による衣類型センサの位置ずれ対策の検討 |
| 著者 | *並川 真也, 榎堀 優, 間瀬 健二 (名古屋大学 大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1183 - 1189 |
| キーワード | ウェアラブルセンサ |
| アブストラクト | ウェアラブルセンサで生体情報を取得する手法では,衣類へセンサを組み込む試みが行われている.しかしながら,衣類型センサの問題の1つとして,服がずれることでセンサの位置が変わり,誤差が増大する位置ずれがある.そこで,計測部位にセンサを複数本近接配置し,それらの中から最適なセンサを採用することで,衣類型センサの位置ずれ問題に対応できる手法を提案する.本稿では,伸縮により抵抗値が変化する紐状の組紐センサを同種複数近接配置した衣類型センサを使い肘関節角度の計測における位置ずれ対策を試みた. 複数の近接配置されたセンサの中から,推奨計測位置に最も近いセンサを選択的に利用することで推定誤差を低減させる手法である.多くの推奨計測位置がSN比向上を狙う上で,最もセンサ値の変動する箇所であることから,センサ出力値の変動が最も大きなものを最適センサとして選択する方法で行った.結果,2つのセンサ配置し,どちらかのセンサを固定的に利用した場合の誤差は33.18±13.83度,43.40±27.37度であり,提案手法を用いた場合の誤差は29.31±11.61度だった.提案手法による誤差が最も少なく,位置ずれ誤差に対して提案手法が有効である可能性が示唆された. |
| 題名 | Android端末における通信制御ミドルウェアのタブレット端末への導入と評価 |
| 著者 | 島田 歩実 (お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科), 山口 実靖 (工学院大学工学部情報通信工学科), *小口 正人 (お茶の水女子大学情報科学科) |
| ページ | pp. 1190 - 1194 |
| キーワード | モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム, コンシューマ・デバイス&システム |
| アブストラクト | 近年のスマートフォンやタブレット端末といった無線通信を利用する端末の普及と高性能化に伴い, 低帯域かつノイズの多い無線区間における通信性能の向上が求められている.また,近年のロスベース TCP はより高いスループットを確保するためによりアグレッシブな輻輳制御手法を用いているが,有線接 続と比べて脆弱な無線接続環境においてはその手法によって膨大なパケットが蓄積され,その結果パケッ トロスや輻輳などの深刻なエラーが発生してしまうという問題が生じている.先行研究では,ロスベース TCP の一つである TCP CUBIC を輻輳制御アルゴリズムとして使用している Android 端末を用いて,無 線 LAN アクセスポイントにおける ACK パケットの蓄積を回避する協調的制御手法がスマートフォン端 末向けに提案,実装された.本研究では,スマートフォン端末だけでなく,タブレット端末への導入にも 成功し,評価実験の結果よりスマートフォン端末とタブレット端末の振舞の違いを観察した. |
| 題名 | 意図しないBLE接続を防ぐ デジタルサイネージ・スマートフォン連携システムの構築 |
| 著者 | *中島 博敬, 鈴木 茂哉 (慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科), 徳永 徹郎, 田中 清, 宮崎 泰彦, 丸山 剛一 (日本電信電話株式会社 NTTサービスエボリューション研究所), 中村 修 (慶應義塾大学 環境情報学部) |
| ページ | pp. 1195 - 1199 |
| キーワード | デジタルサイネージ, スマートフォン, BLEビーコン, JavaScript, インタラクション |
| アブストラクト | デジタルサイネージとスマートフォンが連携したシステムにおいて,BLEビーコンを用いてスマートフォンとサイネージを安全に関連付ける方式について提案する.既存のデジタルサイネージとスマートフォンの連携では二次元バーコード等が用いられているが,Bluetooth Low Energyのブロードキャスト通信(BLEビーコン)を用いても連携できる.一方,BLEビーコンでは電波を用いる為,真正なビーコンに成りすました不正ビーコンにより悪意のある情報を配信することが可能であり,物理空間上に存在するサイネージと,そこから広告されるビーコンの関連付けによる信頼関係の構築が課題であった.提案手法では,BLEビーコンから発信されたURLを通じてスマートフォンがデジタルサイネージに接続した際,スマートフォンがデジタルサイネージに正しく接続されているか識別子を用いた検証により信頼関係の構築を可能とする.この手法により,同じ空間上に複数台のデジタルサイネージが存在するような環境下においてもユーザはスマートフォンが接続されたデジタルサイネージを識別可能である.提案手法の有用性を検証するため実装を行い,スマートフォンが接続されたデジタルサイネージを検証できるか,および複数台環境下において識別できるかの2点で定性評価を実施し,提案手法が有用である評価を得た. |
| 題名 | A Combination Approach for Distributed Information Flow Processing in Multi-purpose IoT |
| 著者 | *Sunyanan Choochotkaew, Hirozumi Yamaguchi, Teruo Higashino (Graduation School of Information Science and Technology, Osaka University), Megumi Shibuya, Teruyuki Hasegawa (KDDI R&D Laboratories) |
| ページ | pp. 1200 - 1207 |
| キーワード | Information Flow Processing, Distributed, Sensor network, IoT, CEP |
| アブストラクト | A study to process bursting information owing around is continuously developed for long time and is still ongoing under Information Flow Processing (IFP) terminology. There are various types of processing goals such as for tracking some circumstance, extracting any extra knowledge, detecting some criticalevents. Until now, there are two main ways to implement the processing engine: Data Stream (DSMS) and Complex Event Processing (CEP). Each approach is designed for different tasks. The former is superior for processing relational relation among data in the stream while the latter is superior for detecting specific events. To support multi-purpose IoT, we also define a new language covering the most expressive language in both approaches. In the second place,we propose a new IFP engine that exploits advantage points from both approaches: relational operations in structural database and matching operations in powerful rule engine in distributed-deployment architecture. In the evaluation part, we compare our method with relational data-stream approach to represent our superior over the general relational approach. |
| 題名 | スキップグラフを用いたスケーラブルなセンサデータストリーム収集システムの評価 |
| 著者 | *川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科/大阪大学サイバーメディアセンター), 石 芳正 (株式会社PIAX/大阪大学サイバーメディアセンター), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 寺西 裕一 (国立研究開発法人情報通信研究機構/大阪大学サイバーメディアセンター) |
| ページ | pp. 1208 - 1214 |
| キーワード | センサデータ, ストリーム処理, IoT, 周期 |
| アブストラクト | 本研究では,Skip Graphを用いた周期的なセンサデータ収集システムについて提案と評価を行う.一般的にセンサデータは一定の周期で定期的に生成され,発信者(publisher)によって発信される.一方,収集者(subscriber)は自身の処理性能やセンサデータの用途などによって,要求するセンサデータの周期が異なる.検討システムでは,構造化オーバレイネットワークのSkip Graphをセンサデータの種類(topic)と周期の組合せに基づいて構築し,複数のpublisherからのセンサデータをtopicや周期に基づいて集約しつつ収集する.センサデータを集約しながら転送することで,多くのpublisherが存在する環境でも各ノードの瞬間的な送受信数を減らし,通信負荷の最大値を低く抑えられる.提案手法はシミュレーションにより評価し,周期をキーとして降順に並べる場合が有効であることを確認した. |
| 題名 | 社会センサデータ生成・共有基盤システムの設計と実装 |
| 著者 | *中嶋 奎介, 谷山 雄基, 横山 正浩 (大阪大学情報科学研究科), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 原 隆浩 (大阪大学情報科学研究科), 西尾 章治郎 (大阪大学) |
| ページ | pp. 1215 - 1222 |
| キーワード | 参加型センシング, ソーシャルマイニング, センサネットワーク |
| アブストラクト | 近年,SNS(Social Networking Service)が広く利用されている. SNSに投稿された短文や写真から, 単語の出現頻度や写真撮影地点を解析することで, 実社会の情報を取得できる. 例えば, Twitterのツイートを形態素解析し, 地震に関する単語が多く含まれていれば地震の発生が考えられる. 本研究では, SNSへの投稿等を解析して得られるデータを社会センサデータと呼ぶ. 社会センサデータや,社会センサデータを生成するためのプログラムを共有することで, 新たな社会センサを開発するために再利用することが可能となる. そこで本研究では, 社会センサデータを生成・共有するための基盤システムの設計および実装を行った. さらに本研究では, 提案システムと既存システムとの機能比較を行い, 提案システムは既存システムと比べて社会センサデータの生成,共有に適していることを確認した. |
| 題名 | 社会センサデータ生成・共有基盤における入出力インタフェースの設計と実装 |
| 著者 | *谷山 雄基, 中嶋 奎介 (大阪大学大学院情報科学研究科), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 原 隆浩 (大阪大学大学院情報科学研究科), 西尾 章治郎 (大阪大学) |
| ページ | pp. 1223 - 1228 |
| キーワード | 参加型センシング, ソーシャルマイニング, センサネットワーク |
| アブストラクト | 近年,FacebookやTwitterといったSNS(Social Networking Service)が広く普及している.これらの投稿を解析したデータから実社会の情報を取得できると考えられるため,このようなデータを社会センサデータと呼ぶ.筆者らの研究グループでは,社会センサデータを生成および共有するための基盤を研究開発している.本基盤では,社会センサデータの生成に関する記述を,定義ファイル,関数ファイル,出力方法設定ファイルに分けて記述する.本基盤と利用者の端末との間でこれらのファイルを入出力することにより社会センサデータ生成プログラムを自動的に作成したり共有できるが,本基盤を入力先や出力元としてこれらのファイルを入出力できるインタフェースがなかった.そこで本稿では,社会センサデータ生成・共有基盤における入出力インタフェースを設計・実装し,関連した入出力インタフェースとの機能比較を行った.比較の結果,提案するインタフェースが本基盤の入出力インタフェースとして適していることを確認した. |
| 題名 | Automated Wi-Fi Sample Management System considering User Trajectory |
| 著者 | Takashi Sakaguchi (Graduate School of Information Science and Engineering, Ritsumeikan University), Masahiro Mochizuki (Research Organization of Science and Technology, Ritsumeikan University), Kazuya Murao (College of Information Science and Engineering, Ritsumeikan University), *Nobuhiko Nishio (Graduate School of Information Science and Engineering, Ritsumeikan University) |
| ページ | pp. 1229 - 1235 |
| キーワード | Indoor positioning, Wi-Fi, Acceleration sensor |
| 題名 | 大規模展示会における来場者分析のための配布型BLEタグを用いた位置推定手法 |
| 著者 | *浦野 健太 (名古屋大学大学院工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構/位置情報サービス研究機構(Lisra)), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部/位置情報サービス研究機構(Lisra)), 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科/名古屋大学未来社会創造機構/位置情報サービス研究機構(Lisra)) |
| ページ | pp. 1236 - 1243 |
| キーワード | BLE, 展示会, 位置推定 |
| アブストラクト | 屋内で開催される大規模展示会において来場者がどのブースを訪れたか,どのブースで長時間滞在したかなどの動向を分析する際は,屋内位置推定を行う必要がある.既存手法では,アプリケーション利用の手間や,機材コストなどが問題となる.本稿では,安価に入手できる配布型BLEタグと小型コンピュータを利用して,アプリケーションをインストールする手間や機材コストを削減した位置推定手法を提案する.この手法を利用するにあたり,実際に大規模展示会においてスキャナとBLEタグを利用してデータの収集実験を行った.また,収集データに対して提案手法を用いた位置推定を行った.位置推定誤差を検証し,来場者分析として実験参加者の職業別での長時間滞在ブースの傾向を調査した. |
| 題名 | 床指紋を用いた位置推定 |
| 著者 | *藤田 悟 (法政大学 情報科学部), 内田 薫 (法政大学大学院 情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1244 - 1250 |
| キーワード | 位置推定, 床, 特徴点マッチング |
| アブストラクト | 本論文は、床面のキズや模様に基づいて、床表面の同一性を判定する技術について述べ、この技術の応用として、床面を撮影した写真から利用者の位置推定を行う手法について報告する。本論文では、床面の模様や、後天的なキズや汚れからなる微細なパターンを床指紋と呼ぶ。床指紋の照合には、パターンを強調するための画像フィルタと、特徴点抽出技術、複数画像間の共通特徴点の同定技術が必要である。さらに、利用者の位置推定を行うために、広域の床指紋情報と、与えられた床画像との高速マッチング技術が必要になる。本論文では、初期の研究成果として、床指紋の抽出と、特徴点マッチング技術を紹介し、床指紋の可能性について述べる。また、小規模な床面を用いた性能実験を実施し、広域化に対する課題を明らかにする。 |
| 題名 | クラウドID管理と関数型暗号を用いた機密ファイル共有システム |
| 著者 | *森 拓海 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 情報セキュリティ技術部), 松田 規 (三菱電機株式会社 名古屋製作所) |
| ページ | pp. 1251 - 1258 |
| キーワード | 情報セキュリティ, 関数型暗号, ID管理, クラウドサービス, ファイル暗号化システム |
| アブストラクト | 近年,企業組織におけるクラウドストレージサービス(以降,サービス)の利用による業務の効率化が注目されている.特に,インターネット上のサービスに機密ファイルを保管して共有することで利便性があがり,企業組織では業務の効率化を図ることができる.その際,所属部,課,役職などの属性情報を用いて,機密ファイルのアクセス制御や暗号化を実施することが求められる.ここでアクセス制御と暗号化の両方の機能を持つ関数型暗号を利用する場合,属性情報と暗号鍵管理の両方の管理が必須となる.そこで本稿では,複数のサービスの属性情報やアカウント情報を統合して管理するクラウドID管理システムに対し,属性情報に加え,暗号鍵もクラウドID管理システムで管理する方法を検討した.その結果,関数型暗号におけるマスタ鍵およびユーザ秘密鍵を管理する方法が3パターンあり,用途や目的によって最適な方法を選択できることが分かった. |
| 題名 | SAKURA-Gのクロックグリッチによるフォールト攻撃実験 |
| 著者 | *松林 雅人, 石井 潤 (電気通信大学大学院情報理工学研究科), 安田 正弘 (キャンパスクリエイト), 佐藤 証 (電気通信大学大学院情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 1259 - 1264 |
| キーワード | フォールト攻撃, DFA, SAKURA, 暗号, FPGA |
| アブストラクト | SAKURA-Gは暗号用と制御用に二つFPGA Spartan-6を有した,暗号回路の物理攻撃評価用のプラットフォームである.FPGAが備えているDCMとPLLを用いたクロックグリッチ生成回路を実装し,クロックグリッチの挿入位置を細かく変化させながらAES暗号回路の誤動作のパターンを詳細に解析した.その結果,回路のクリティカルパスとグリッチの挿入位置との関係から,DFA (Differential Power Analysis)に有用な少ないバイト数の誤りを高い再現性で発生させることが可能であることが示された.DFAでは誤りのバイト数が増えるに従って計算すべき組み合わせの数が増大し,それに従って秘密鍵の導出に必要な計算量が急速に増大する.しか攻撃ではなく,秘密鍵を知っている状態での脆弱性評価であれば,そのような組み合わせを考慮する必要はなく,どのタイミングでクロックグリッチを入れるとDFAが可能な誤りを生成することができるかといった解析が可能である.そのようないわゆるホワイトボックス評価についても検討を行った. |
| 題名 | SAKURA FPGAボードによる電磁波解析実験 |
| 著者 | *野亦 優 (電気通信大学情報理工学部情報・通信工学科), 松林 雅人 (電気通信大学大学院情報理工学研究科), 澤田 航平 (電気通信大学情報理工学部情報・通信工学科), 佐藤 証 (電気通信大学大学院情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 1265 - 1271 |
| キーワード | 電磁波解析, SAKURA, SASEBO, CEMA, FPGA |
| アブストラクト | 暗号デバイスへの物理的な攻撃に対する安全性評価実験用の標準評価ボードであるSASEBO-G/GII,そしてその後継機であるSAKURA-G/-X上の4種類のFPGAチップに標準ブロック暗号AESの回路を実装し電磁波解析攻撃および電力解析攻撃を実施した.FPGAチップの製造プロセスが進むにしたがって,暗号回路が発生する電磁波や電力波形は弱くなり,周辺回路の発生するノイズによって解析が困難となる.電力波形はFPGAチップの電源上でそれらノイズも混ざったものを観測するが,電磁波はFPGAチップ上の特定の場所に磁界ブロープをかざすことで,周辺回路の影響を受けずに暗号回路の局所的な挙動を観測できる可能性がある.そこで本論文では各ボードで電磁波解析と電力解析結果を比較するとともに,電磁波の局所性についても検討を行った.その結果,最新のFPGAチップを実装したSAKURA-Xにおいて,電磁波解析攻撃有効であり,かつ局所性を持つことが明らかとなった. |
| 題名 | 認証付き暗号MinalpherのGPGPU実装 |
| 著者 | *小杉 真紀子, 佐藤 証 (電気通信大学大学院情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 1272 - 1275 |
| キーワード | Minalpher, 認証付き暗号, GPGPU, CAESAR |
| アブストラクト | 認証付き暗号の標準化を進めるCAESARコンテストに日本から応募されたアルゴリズムMinalpherのGPGPU実装評価を行った.データの機密性だけでなく完全性も保持する認証付き暗号Minalpherは,暗号化・認証子生成の両方で同一のアルゴリズムを用いるが,このアルゴリズムは入力に依存関係がないため,並列に実行が可能である.この並列性を利用し,近年ハイパフォーマンスコンピューティングの分野で広く利用されているGPGPUを用いてMinalpherを実装した.現在認証付き暗号の事実上の標準アルゴリズムとして利用されているAES-GCMと処理速度を比較し,速度性能におけるMinalpherの優位性を示した. |
| 題名 | ACMEサーバにおけるDV証明書発行時のDomain Validationの強化方式 |
| 著者 | *須賀 祐治 (株式会社インターネットイニシアティブ) |
| ページ | p. 1276 |
| キーワード | ACME(Automated Certificate Management Environment), DV証明書, Let's Encrypt, Domain Validation, SSL/TLS |
| アブストラクト | Let's EncryptプロジェクトはDV証明書を無償で自動発行する目的で設立され,2015年12月初旬には,広くサービス利用が可能になった.この自動証明書発行サービスを提供するにあたり,プロジェクト独自のプロトコルを利用せず,IETF ACME WGで策定されているACME(Automated Certificate Management Environment)プロトコルに準拠したものを利用している. DV証明書を発行するにあたり,ドメイン名の保有者かどうかを確認するDomain Validationと呼ばれるいくつかの方式が提供されており,ドメイン保有者であることの確認方法として、ACMEサーバ(CA)からのチャレンジに対して(1)DNSレコードを制御する方法,(2)HTTPサーバのWebページを記載する方法,(3)SNI(Server Name Indication)を利用する方式が対応している. ACMEでは証明書発行依頼などの前に自身の公開鍵をACMEサーバに登録するフェーズが存在する.本稿は登録作業に着目してDomain Validationを強化する方式を提案する. |
| 題名 | 自動運転車両と手動運転車両の混在状況におけるT字路におけるドライバ支援方式の検討 |
| 著者 | *宮崎 千展 (神奈川工科大学), 松山 聖路 (神奈川工科大学大学院), 齋藤 正史 (金沢工業大学), 清原 良三 (神奈川工科大学) |
| ページ | pp. 1277 - 1284 |
| キーワード | ITS, 自動運転, T字路 |
| アブストラクト | 自動車メーカによる自動運転車両の市場への投入が近いと言われている.米国Google社の実験を代表として多くのメーカが凌ぎを削って研究開発中と言える.また,政府も渋滞の緩和,CO2排出量の削減,不注意による事故の防止と多くの効果に期待している.しかしながら,自動運転になれば事故がなくなるわけではない.避けられない事故は避けられないのである.そういった事故の責任の所在など法整備がまだできていないのが現状である.また,車の寿命は10年程度と考えると,徐々に自動運転車両が浸透するとし,新車がすべて自動運転車両であるという規制をかけたとしてもその規制後10年以上は自動運転とそうでない車両の混在環境が必ずある.そこで,本論文では混在環境における渋滞の削減を目標に自動車以外に交通手段の少ない地方都市の渋滞の一因である信号のないT字路をまずは例として,渋滞のモデル化を行い,混在環境で発生する問題をシミュレーションによって明らかにした. |
| 題名 | 携帯電話網を併用した位置情報管理に基づく車車間通信手法の提案 |
| 著者 | *野村 晃啓, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 1285 - 1291 |
| キーワード | ITS, 車車間通信, VANET, Location Service, 携帯電話網 |
| アブストラクト | 知的交通システム(ITS : Intelligent Transport Systems)において,道路交通の安全性や効率性,快適性の向上を目指す研究が盛んに行われている. 中でも車車間通信では,接続された車両のみで構成される自律分散型ネットワークであるVANET(Vehicular Adhoc Network)がインフラ設備を必要としないネットワーク形態として注目されている. VANETにおけるルーティングプロトコルの1つである位置情報利用型では,VANET全体への制御メッセージ等の配信が不要であり,VANETにおける有望なアプローチであると考えられる. しかしUnicast型伝送方式の場合,Location Serviceを利用することが前提となる.既存のLocation ServiceではパケットをVANET全体にフラッディングする必要があるため,帯域逼迫といった問題が発生する.このため,VANETに適応したLocation Serviceが求められている. 本研究では,VANET内の全車両の位置情報を一元管理したサーバをインターネット上に配置し,携帯電話網を用いて各車両がサーバへ問い合わせることで,終点車両までの経路情報を取得できるLocation Service を提案する.これにより既存手法におけるオーバヘッドを削減し,シミュレータ評価により提案手法において送信パケット数の削減とパケット到達率の向上を確認した. |
| 題名 | 交差点の固定基地局による高信頼な距離ベクトルルーティングの一方通行道路への対応 |
| 著者 | *荒木 大志 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1292 - 1300 |
| キーワード | ITS, VANET, 固定基地局, 一方通行道路 |
| アブストラクト | 車社会の発展に伴い,車同士が自律的にネットワークの構築を行うVANETに関する研究が盛んに行われている.VANETでは位置情報を使用するジオグラフィックルーティングを多く利用されている.しかし,ジオグラフィックルーティングで通信を確立するためには一定以上の車両密度が必要なので,車両密度の低い郊外や深夜の時間帯での使用は難しい.阪口らは,車両密度に影響を受けずパケット配送をするため,路上に設置された無線基地局間で車両を伝送媒体とした新たなネットワーク形態を提案した.このネットワークでは,パケットを車両によって複数の基地局を経由して宛先に転送する.各基地局は道路ごとの交通量を考慮し,交通量の多い道路を優先的に選択することにより基地局間で効率的なパケット配送を実現した.しかし阪口らの手法では,各基地局は一方通行道路を経路として選択できないことにより,パケットの伝送遅延が大きくなる場合がある.本稿では,阪口らの手法を拡張し一方通行道路を経路として選択可能とすることで,パケット配送において従来よりも低遅延な経路を選択できるルーティング手法を提案する. |
| 題名 | 協調型 ITS における車々間メッセージ 代理生成・送信システムの設計 |
| 著者 | *北里 知也, 塚田 学, 落合 秀也, 江崎 浩 (東京大学情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 1301 - 1307 |
| キーワード | 協調型ITS, V2V 通信, アドホックネットワーク, センサネットワーク |
| アブストラクト | 道路交通をより安全で快適にするため,協調型 Intelligent Transportation System (ITS) の研究が欧州,米国,日本などで行われている. 欧州の協調型 ITS では車々間で走行情報を共有するために, Cooperative Awareness Message (CAM) という,自車の走行情報を載せたメッセージがやり取りされる. しかし, CAM について 2 つの問題が考えられる. 協調型 ITS の普及段階において,協調型 ITS 対応車と非対応車の混在状況が想定されるが,非対応車は CAM を送信できないため,対応車はその情報を得ることが出来ない. また,障害物によって CAM が遮へいされてしまう状況も考えられる. 本研究は,上記の 2 つの問題を解決するため, CAM の代理生成・送信システム設計することを目的とする. 問題の解決策として路側に設置したセンサによって道路上の車両の情報を取得し,取得した情報から CAM を代理生成・送信するシステムを設計した. 今回,その一部機能を除いてプロトタイプを実装し,実験を行った結果,設計したシステムは CAM の 2 つの問題を解決する有用なものであることがわかった. |
| 題名 | ネットワークトモグラフィを用いたアドホックネットワークにおける電力推定手法の改善 |
| 著者 | *桑嶋 真也, 中村 嘉隆, 稲村 浩, 高橋 修 (公立はこだて未来大学) |
| ページ | pp. 1308 - 1313 |
| キーワード | ネットワークトモグラフィ, アドホックネットワーク, 電力推定 |
| アブストラクト | 無線通信技術の発達に伴い,無線接続される機器のみで構成されたアドホックネットワークが注目されている.また,ネットワーク利用率の増加に伴い,ネットワーク内部の状態を常に監視することによって,ネットワーク品質を高い状態で維持することが重要となってきている.このことから,ネットワークの内部状態を低コストで推定できる技術であるネットワークトモグラフィへの関心が高まっている.しかし,従来のネットワークトモグラフィを用いた内部状態推定は遅延やパケットロス率が主であり,アドホックネットワークにおいて重要な内部状態である電力を推定するための研究は見られない.そのため,本研究では,アドホックネットワークにおけるネットワークトモグラフィを用いた電力の推定を行う.また,その結果から推定手法の改善案を検討する. |
| 題名 | 無線LANアクセスを行う多数台Android端末の通信効率とバッテリ性能の考察 |
| 著者 | *小柳 文乃 (お茶の水女子大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 1314 - 1320 |
| キーワード | Android, 省電力化 |
| アブストラクト | 近年スマートフォン端末は爆発的に普及しており,我々の生活に無くてはならないものとなりつつある.スマートフォンで出来ることはどんどん広がっており,今後も大きな可能性を秘めていると言えるだろう.しかし,スマートフォンのバッテリの持ちは非常に重要な課題である.本研究では,スマートフォン,特にAndroid端末において複数台が同時に通信する際の性能を考慮し,無駄な通信がどれだけバッテリ消費に影響を与えうるのかを調査する.そして,状況に応じた通信方法の提案とバッテリ性能の考察を行う. |
| 題名 | センサ電力消費を平準化した協調センシング方式の提案 |
| 著者 | *岩川 明則, 佐野 健, 福田 茂紀, 角田 潤 (株式会社富士通研究所/フロント運用管理プロジェクト) |
| ページ | pp. 1321 - 1325 |
| キーワード | IoT, M2M, ARモデル, L1正則化回帰 |
| アブストラクト | 環境中に分散配置したセンサ群を用いて収集したデータを処理することにより,環境に応じたサービスを提供するIoTソリューションの研究開発が進んでいる.環境中ではセンサの電源の確保が難しいため,鍵となるセンサに測定を集中させ,他のセンサ値は推定することにより省電力性を達成する協調センシング方式が提案されているが,電力消費の偏りによる保守効率の低下が課題となっている.本報告では協調センシングによる測定重要度に基づき,鍵となるセンサを動的に変更することによりセンサの消費電力を平準化する方式を提案するとともに,計算機シミュレーションによりその効果を確認する. |
| 2016年7月8日(金) |
| 題名 | (招待講演) システムを運用できる人を育てるためには |
| 著者 | 渡辺 健次 (広島大学大学院 教育学研究科) |
| ページ | p. 1326 |
| キーワード | 運用, システム構築, 教育 |
| 題名 | ソフトウェアの高い互換性と長い持続性を目差すPOSIX中心主義プログラミング |
| 著者 | *松浦 智之 ((有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所), 大野 浩之 (金沢大学 総合メディア基盤センター), 當仲 寛哲 ((有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所) |
| ページ | pp. 1327 - 1334 |
| キーワード | 長期持続性, POSIX, 高互換性, シェルスクリプト, W3C勧告 |
| アブストラクト | ソフトウェアは,より高度な要求,あるいは時代と共に変化する要求に応えるべく,絶え間なくバージョンアップを繰り返している.しかし多くのソフトウェアは,今自分の置かれた環境において求められる性能や機能を満たすことばかり偏重し,他の環境や将来の環境における互換性をあまり考慮していない.そこで著者らは,UNIX系OSが最低限満たすべきとした仕様をまとめた国際規格であるPOSIXに着目した.POSIXは現状で多くのUNIX系OSが準拠してるうえに,1990年の初出以来,その仕様はほとんど維持されている.このような性質をもつ規格に極力準拠しながらプログラミングすることで,ソフトウェアは高い互換性と長い持続性を得られる可能性がある.そして著者らは,このようにしてPOSIXの仕様に極力準拠しながらプログラミングをする指針を具体的にまとめ,POSIX中心主義と名付けた.本稿では,POSIX中心主義としてまとめたプログラミング指針を提案するとともに,現在行っている互換性と長期持続性の検証について報告する. |
| 題名 | ものづくりのための「ものグラミング」と実践的教育環境の構築 |
| 著者 | *大野 浩之, 森 祥寛, 北口 善明 (金沢大学 総合メディア基盤センター), 中村 和敬, 松浦 智之, 石山 雅三, 當仲 寛哲 (有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所) |
| ページ | pp. 1335 - 1340 |
| キーワード | MAKERムーブメント, ものづくり, ものグラミング, シェルスクリプト, 情報科学教育 |
| アブストラクト | 近年の「ものづくり」の愛好者は増加を続け,その風潮は 「MAKERムーブメント」と称されるようになった.特にこの数年は,Raspberry Piに代表されるLinuxを搭載した小型マイコンが安価に供給されて話題になっているが,目新しさに注目が集まるもののマルチユーザマルチタスクOSの利点を生かし切れていない.本研究ではOSの機能と多彩なコマンドを積極的に利用するもづくりを提唱し,これを「ものグラミング」と呼ぶ.本論文では「ものグラミング」の考え方,ものグラミングに基づく教育環境をについて述べ,その有効性を示す. |
| 題名 | 大規模実習環境に対応したルータ設定実習環境自動構築システムの開発 |
| 著者 | *山崎 俊彦 (九州産業大学大学院 情報科学研究科), 神屋 郁子, 下川 俊彦 (九州産業大学 情報科学部) |
| ページ | pp. 1341 - 1343 |
| キーワード | 経路制御, 仮想ネットワーク, 仮想ルータ |
| アブストラクト | 経路制御はインターネット技術の基礎である。経路制御について学習する方法としては座学や実習がある。実習の方法としてルータ設定実習がある。ルータ設定実習の方法として実機を利用する方法がある。しかし、実機を用いて実習環境を構築するには、複数のネットワーク機器の準備や配置場所の確保などの問題がある。この問題の解決作として、仮想環境を用いて実習環境を構築する方法がある。一方、ルータを用いた実習においては、他の管理者との共同実習が重要である。一般的にネットワークの接続においては他の管理者との共同作業が必要になるからである。そこで、本研究では他の実習者と共同でのルータ設定実習を可能とするルータ設定実習環境構築システムを開発する。ルータ設定実習に必要な機器を仮想環境上に用意し、それらを接続した実習ネットワークを実習者に提供する。本システムは、一つの実習ネットワークに、同時に複数の実習者がアクセス可能とする。そのために、実習グループを用いる。これにより、他の実習者と共同でのルータ設定実習を実現する。 |
| 題名 | 部分重畳型ビデオチャットにおける接触と三次元移動表現の効果 |
| 著者 | *濱上 宏樹, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1344 - 1349 |
| キーワード | ビデオチャット, 重畳表示型, 遠隔地間, 距離感, インタラクション |
| アブストラクト | 我々はこれまでに可動枠を用いた部分重畳表示型ビデオチャットシステム「ドアコム」を開発してきた.ドアコムは,現実空間に存在する枠を介して遠隔地間を仮想的につなぎ,ユーザが相手の空間内を動き回ることができるようにするシステムである.ドアコムでは,深度センサーを用いて遠隔の空間をつなぐことで,遠隔空間内の三次元的移動を表現し,「遠隔空間内に隠れる」「遠隔空間内を指差す」という重畳表示ならではの表現を実現した.しかし,このシステムでは遠隔空間内の物に触れることができず,「自身の空間に侵入されている感覚」に関しては,十分な効果を与えられていないことが課題であった.そこで,ビデオチャットにおいて遠隔空間における物を掴んで三次元的に移動可能な仕組みを開発し,試作システムを用いて実験を行った.実験の結果,提案手法により遠隔空間内における接触や移動が表現可能であることが確認できた.アンケートの回答から,接触表現や操作性についての問題点が明らかになった.そこで本稿では,「遠隔空間内の物に触れている感覚」の向上を目的とし,部分重畳型ビデオチャットにおける接触表現手法を提案する. |
| 題名 | 真似て選択するデジタルサイネージ |
| 著者 | *宮田 章裕 (日本大学 文理学部) |
| ページ | pp. 1350 - 1356 |
| キーワード | デジタルサイネージ, スマートフォン, ジェスチャ, インタラクション |
| アブストラクト | 複数のデジタルサイネージが隣接している状況において, デジタルサイネージとスマートフォンを連携させる場合, ユーザは最初に対象のデジタルサイネージを1つ指定する必要がある. しかし,従来方式で指定しようとすると, ユーザへの制約・操作負担が大きいという問題があった. 本研究では,複数のデジタルサイネージの中から スマートフォンと連携させるものを選択する方法として, アイコンの動きを真似るデジタルサイネージ選択方式を提案する. これは,ユーザがスマートフォンを把持して 各デジタルサイネージ上のアイコン動作と同じタイミングで 同じ動きのジェスチャを行うことで, 対応するデジタルサイネージを選択できる方式である. プロトタイプシステムはすべてJavaScriptで実装したため, Webブラウザさえあれば各種OS・端末上で動作する. 基礎検証では,初体験のユーザでも82%の精度で 意図通りのデジタルサイネージを選択できることが確認できた. |
| 題名 | 観光地間の類似性を基にした向上点発見のための観光情報可視化システム |
| 著者 | *渡邉 小百合, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1357 - 1362 |
| キーワード | 観光情報, 情報検索, 情報分析, 情報可視化 |
| アブストラクト | 近年,ドラマやアニメの舞台への聖地巡礼等の新しい形態の旅行が出てきたことや,外国人旅行者の増加から,観光地に対して新しいニーズが発生してきている.そのため,観光地側も観光客のニーズや問題点を知り,観光地の発展につなげていく必要がある.しかし,メジャーな観光地と比べマイナーな観光地は観光客から得られる情報が少ないため,問題点の発見が困難であると考えられる.そこで本研究では,観光地名と調べたい要素を検索すると,その観光地の結果と共に,類似した観光地の情報を可視化して表示する,観光情報可視化システムを開発した.本システムを評価するため,他の検索エンジンとの比較実験と,検索結果の類似性の精度検証を行った.実験の結果,以下の2 点を明らかにした.(1) 本システムは,観光地に関する反応が書かれている個人ブログを検索する場合に有用である.(2) スニペットやツイートのような短い文章に含まれている観光情報の類似性を測る場合も,LDA は有用である.今後の課題としては,観光地の傾向に応じた検索単語の検討による検索精度の向上と,可視化によって観光地の改善や発展のための示唆を与えられるか検証を行うことが挙げられる. |
| 題名 | 動画広告挿入タイミング決定アルゴリズムの精度向上に関する検討 |
| 著者 | *畠山 智裕, 西岡 大, 齊藤 義仰 (岩手県立大学大学院/ソフトウェア情報学研究科) |
| ページ | pp. 1363 - 1368 |
| キーワード | インストリーム動画広告, スマートフォン |
| アブストラクト | 近年,動画共有サービスでは動画視聴者を対象とする動画広告配信を用いたビジネスモデルを取り入れてきている.スマートフォンの普及に伴い,スマートフォン端末から動画視聴をするユーザも増えている.また,スマートフォンの加速度情報を用いて,ユーザの状態をセンシングする試みも多い.本研究では,動画視聴者の状態をスマートフォン端末の加速度センサで分析することで,動画広告挿入タイミングを決定するアルゴリズムの精度向上手法を検討する. |
| 題名 | プロジェクタとモバイル端末を用いた仮想タッチスクリーンの提案 |
| 著者 | *相馬 啓佑 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 松井 健人, 村上 広記 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部) |
| ページ | pp. 1369 - 1373 |
| キーワード | プロジェクタ, モバイル端末, タッチスクリーン, テーブルトップ |
| アブストラクト | 近年,大画面での情報共有を目的としたテーブルトップ型のインタフェースの研究が進んでいる.しかしながら,それらの研究の多くは大型のタッチスクリーンや赤外線センサといった外部機器を必要としているため,汎用性が高いとは言えない.そこで,我々はプロジェクタとモバイル端末のみを用いてプロジェクタの投影面を直接モバイル端末を用いて操作することのできるシステムを提案する.本稿で提案するシステムは赤外線センサや深度カメラといった機器を必要としない.そのため,本システムは多くの場で利用することができ,また直感的な操作が可能で あるため,より円滑な情報共有を可能にする. |
| 題名 | Tangible Sound Object: オブジェクトベースの音響システムのためのタンジブルインターフェース |
| 著者 | 小川 景子 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科), 塚田 学, 江崎 浩 (東京大学大学院情報理工学系研究科), *砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科) |
| ページ | pp. 1374 - 1381 |
| キーワード | 立体音響, オブジェクト指向, インタラクションデザイン, インターフェース, タンジブル |
| アブストラクト | 我々が普段音楽や音のコンテンツを聴く際、スピーカーの設置場所やスピーカーから流れる音のコンテンツ・チャネルは予め設定されており、再生されている音源の場所をリアルタイムで操作することは難しい。また音のコンテンツを編集するには専門的な知識を要し、立体音響を扱う場合は音源の位置を指定する等の更なる知識が必要となる。 本研究では、立体音響において近年取り入れられてきている音声オブジェクトをベースにしたミキシング方式“オブジェクトベース”の音響システムと、3次元での位置情報の取得が可能な位置情報センサーを組合わせることにより、本来は物理的には触れることの出来ない音を物体として扱うことを可能とするTangible Sound Objectを提案した。 Tangible Sound Objectは一定空間内で再生されている複数の音源をタッチパネル・スクリーンや光等の視覚的なインターフェースを使用せずにユーザ自らの手で物体として移動、配置が可能なタンジブルインターフェースである。Tangible Sound Objectを使用することでユーザは音源(音のオブジェクト)の形、サイズ、位置、距離をイメージできるようになり、パブリックビューイングやアトラクション等のエンタテイメントの分野や環境音のデザインに利用できることが期待される。 本稿では主に8つのスピーカーと4つの位置情報取得センサー、最大5個の位置情報タグを使って開発したTagible Sound Objectのシステムとそのシステムを使って行った立体音に関する予備実験、Tangible Sound Objectの評価実験とそれらから得られた結果、今後の展望について述べる。 |
| 題名 | 複数研究室の研究情報集約システムの実装 |
| 著者 | *杉嵜 諒吾, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 1382 - 1387 |
| キーワード | データマイニング, テキストマイニング |
| アブストラクト | 研究室の情報は,各研究室が公開するWeb サイトや,研究者や論文書誌の情報を提供するWeb サービスの利用により,インターネット上での収集が可能である.だが,複数のWeb サイトに散見される情報を人手で集めるのは手間となる.本研究では,本学の情報工学科に属する研究室の情報を対象とし,インターネット上に見られるこれらの情報を解析・集約・表示するシステムを提案する. また,提案機構の一機能として,論文の解析による研究テーマの抽出,及び類似した研究を行う研究室の探索を行う機能を設計し,プロトタイプシステムを実装した.さらに,プロトタイプシステムを用いて評価実験を行った.評価実験の結果から,提案手法の有効性を確認することができた.今後は,情報提供機構のプロトタイプを作成し,ユーザに対する有効性を調査していく. |
| 題名 | 台詞回しと感情表現を組み込んだ台本編集アプリケーションの構築 |
| 著者 | *高野 高吉, 島田 光基, 重野 寛, 岡田 謙一 (慶應義塾大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 1388 - 1395 |
| キーワード | 演劇, 電子台本, 演出 |
| アブストラクト | 日本では古くから演劇活動が盛んに行なわれている.演出家は,演劇練習の過程で,役者に対して演劇に関する指導を行う.演技において重要な要素は,台詞回し(タイミング・長さ・アクセント),感情,体の動き・位置・視線である.現在,演劇の台本は,文字のみで構成されていることから,これらの要素を台本から読み取ることが困難である.また,演劇などの文化芸術活動の振興と保存は重要なことであるにも関わらず,演出家が演出を加えた後の台本の保存が考慮されていない.したがって本稿では,電子台本という文字台本に代わる新たな電子的に管理された電子台本を提案し,その電子台本に,演技において重要な要素である台詞回しや感情を編集できるシステムを提案する.本システムにより,演出家が行う演出をデータとして管理・保存することが可能になり,また文字台本から読み取ることが困難であった演技において重要な要素の把握を支援することを実現した.本システムによる電子台本の編集が正確かつ容易に行えるかを検討することを目的として評価実験を行った.実験の結果とアンケートの結果から,本システムが電子台本の編集を正確に,そして容易に行うことが可能であると確認できた. |
| 題名 | 未訪問地域の類似マイマップ検索システムの提案と実装 |
| 著者 | *金平 卓也, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1396 - 1402 |
| キーワード | マイマップ, Point of Interest, オントロジー |
| アブストラクト | 本研究では,ユーザが独自に地理情報(POI:Point of Interest)を地図にまとめたマイマップから,他のユーザが作成した未訪問地域の類似したマイマップの検索を可能とするシステムを提案する.現在,フリーキーワードでマイマップの検索が可能なサービスが存在する.しかし,マイマップはユーザが自由に作成しており,検索サービスから得られる各マップには適切かつ十分なメタ情報が含まれていないため,目的のマップを見つけることが困難な状況にある.この問題を解決するために,マップに登録されているPOIの位置情報や名称を基に,Geo Hashとレーベンシュタイン距離を用いた新たなPOI同定方法を提案し,そのマップのカテゴリベクトルを推定する.これにより,類似したマイマップを検索地域に非依存で検索することが可能となる.本稿では,マップのカテゴリベクトルの推定方法と推定結果を用いた類似マイマップ検索システムについて述べる. |
| 題名 | OpenFlowを用いたTCPトラフィック動的経路分散ネットワークの提案 |
| 著者 | *吉村 悠, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科) |
| ページ | pp. 1403 - 1409 |
| キーワード | OpenFlow, SDN, 負荷分散 |
| アブストラクト | インターネット上のトラフィック量は年々増加しており,中でもインターネットビデオのTCPトラフィックはその大きな要因となっている. また既存のルーティングプロトコルは最適経路上のリンクやノードにトラフィックが集中する欠点があり輻輳の要因となる.そこでTCPトラフィックを最適経路だけでなく複数の経路に分散させることが輻輳の抑制に有効であるが,適切な経路分散を行うにはネットワークの帯域状態から動的に経路設定をする必要があり,既存のIP通信網では複雑な実装となり困難である.そこで本研究ではOpenFlowを用いてネットワークのトラフィック状態に合わせて動的な経路分散を行う.OpenFlowは近年,注目を集めているSDN(Software-Defined Networking)と呼ばれるネットワークをソフトウェアで制御する仕組みの代表的な技術である.OpenFlowによってネットワーク状態を監視し,新たに発生したTCPフローに対し経路を動的に設定する.また短時間にトラフィックが急増するバーストトラフィック発生時にも適切に経路分散を行えるよう設計を行う.結果として提案手法を既存手法とを比較し提案手法はスループットが向上,再送率が低下し輻輳の抑制に効果があることを示した. |
| 題名 | 災害時の無線通信路確立のためのエージェント技術に基づくロボット運用方式の提案 |
| 著者 | *林 幸汰, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科), 木下 哲男 (東北大学 電気通信研究所) |
| ページ | pp. 1410 - 1417 |
| キーワード | 災害時システム, エージェント技術, ロボット応用, 分散システム, クラウドロボティクス |
| アブストラクト | 近年,災害に強い通信インフラとして無線LAN(Local Area Network)が注目されている.災害発生時,電話回線が急激な需要増加に伴う輻輳により利用できない場合にも,無線LANはインターネットにアクセスできるため,災害時に有効な通信手段とされる.災害時の無線LAN利用における問題点として,被災によるアクセスポイントの故障から発生するデッドスポットが挙げられる.デッドスポット内は外部との連絡が取れないため非常に危険である.このようなデッドスポットに対する解決策として,無線中継機により,隣接するアクセスポイントから新たな無線通信路を確立し,デッドスポットをカバーする方法が考えられる.本研究では,エージェント技術に基づきロボットを運用することで,災害時に人の手を介することなく迅速に無線通信路を確立するシステムを提案する. |
| 題名 | 大規模災害時におけるSNSによる集合知に基づいたネットワークのQoE制御 |
| 著者 | *丸 千尋 (お茶の水女子大学), 榎 美紀 (日本IBM), 中尾 彰宏, 山本 周 (東京大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 1418 - 1426 |
| キーワード | Twitter, 集合知, 通信障害, ネットワーク制御, DPN |
| アブストラクト | 東日本大震災に見られるように,被害状況の把握に必要な通信回線の混雑および故障に関する情報が膨大になると,ネットワーク全体の状況を迅速に把握することが困難となる.また,震災時には,電話やメールが使えないユーザが多い中,SNSは利用可能な場合が多い.震災のような緊急時では,ユーザがネットワークの状況に強い関心を寄せ,その情報をSNSを通して積極的に発信すると考えられる.そのため,我々はSNSによる集合知が,従来のネットワーク監視の相互補完的な情報取得手段として最適であると考える.本研究では,最も広く使われているSNSの一つである,Twitterによる集合知を利用したネットワーク障害検知を迅速かつ高精度に行うシステムの提案を行う.また,提案システムから取得したネットワーク負荷に関する情報を基に,実際にネットワーク制御を自動的/自律的に行うことを示す. |
| 題名 | 大規模災害時におけるSNS情報に基づいたアプリケーションQoS制御ライブラリの実装 |
| 著者 | *柳田 晴香 (お茶の水女子大学大学院), 中尾 彰宏, 山本 周 (東京大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 1427 - 1433 |
| キーワード | SDN, OpenFlow, DPN, FLARE, SNS |
| アブストラクト | 東日本大震災時,電話やインターネットが使えない事態が生じたことから,大規模災害時には,従来のネットワーク機器監視による制御だけではなく新たな情報を利用した制御が期待されている.我々は,多くの人間の目や口コミによるネットワーク障害に対する集合知が災害の状況把握に有益であるという仮説に基づいて,SNS 情報に基づいたネットワーク制御システムを提案している.従来の機器監視制御には,制御プレーンをプログラム可能とするSDN(Software Defined Networking) による柔軟な集中制御が期待されている.しかし,現在のSDNでは,依然として,ヘッダー情報に基づく経路制御など従来と同様な制御の効率化に限定される.そこで我々は,データプレーン処理とそのAPI(Southbound Interface)をプログラム可能とするSDNを拡張するDPN (Deeply Programmable Network)の概念に基づいて,SNSの情報が含まれるパケットペイロードのデータを監視することで経路制御をする手法を提案する.例えば,Twitter からリアルタイムにネットワーク障害を高い確度で検知し,ネットワーク全体の状況を迅速に把握することが可能になる.また,プログラム可能なデータプレーン処理を利用して,新たな情報源も動的に利用可能である.本論文では,FLAREを用いて,OpenFlowの制御処理やアプリケーションの種類に基づいたトラフィックの分類を実装し,アプリケーション毎のQoS 制御を評価する. |
| 題名 | マトリクスRFIDアンテナとパッシブ方位タグを用いた家具VR配置シミュレーションシステム |
| 著者 | *岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 柴原 直也 (東京電機大学大学院未来科学研究科), 佐伯 典貢, 野口 正寿 (タカヤ株式会社) |
| ページ | pp. 1434 - 1437 |
| キーワード | RFID, パッシブタグ, 方位, デジタルコンパス |
| アブストラクト | 近年,RFIDなどの無線通信による情報読み取り技術が発展していく中で電子マネーや社員証などの非接触型のデバイスが益々増えている.こうした技術で,リアルタイムでの情報読み取りが可能になっている.またその情報を仮想空間に送ることによって実空間と仮想空間の連携が容易に行えると考える.既存の実空間と仮想空間での連携を行うサービスとして多くのものは画像認識を用いて対象物の認識を行っている.画像認識を用いると機材が大きくなり搬入が困難になる場合がある.また,対象物が傷付くと上手く認識の動作が働かない可能性がある.そこで本研究では,格子状にアンテナを配置したマトリックスRFIDリーダと姿勢検出のできるRF帯センサ付き無電池タグを開発してタグの姿勢情報を元に実空間と仮想空間の連携システムを提案評価する. 本研究では,センサを内蔵した無電池式RFID(以下,パッシブセンサタグ)開発した.仮想空間と連携するために電子コンパス等のセンサを内蔵させ姿勢情報を取得可能にした.また,パッシブセンサタグの位置情報の取得と給電を行うためのアンテナをマトリックス(格子)状に配置した特殊アンテナの開発を行った.実空間のタグ姿勢をパッシブセンサタグで取得し,Unityで開発したアプリケーションへ情報を送ることによって仮想空間に別オブジェクトとして表示をして連携を行う. |
| 題名 | 対話的な洗面台による生活習慣の改善 |
| 著者 | *毎田 定弘, 江口 佳紀, 寺田 佳代子, 飛田 博章 (産業技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1438 - 1441 |
| キーワード | コンテクストアウェアネス, ユビキタス情報処理, 音声認識, 対話型システム |
| アブストラクト | 本論文は,手洗い・うがいを認識し,音声合成により発話する機能を提供する対話的な洗面台について述べる.近年,日本において,独居者の増加によるヘルスケアを目的とした「見守りサービス」の重要性が高まっている.しかし,「見守りサービス」はこれまで数多く提案されているが,独居者の生活改善やモチベーション向上に直接寄与しているものは少ない.そこで,洗面台からの生活音の検知をイベントとして,生活リズムの把握,および音声合成による対話を実現するシステムのプロトタイプを作成した.利用者の生活のリズムを把握することに加え,孤独感を軽減するために発話させることで,生活習慣の改善を促す手法の実現を目指した. |
| 題名 | 位置・電力情報を基とした宅内行動認識システムへの居住者の加速度データの追加とその改善効果の調査 |
| 著者 | *中川 愛梨, 守谷 一希, 諏訪 博彦, 藤本 まなと, 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 八田 俊之, 三輪 祥太郎 (三菱電機株式会社), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1442 - 1448 |
| キーワード | 宅内行動認識, 加速度データ, 機械学習, ウェアラブル, スマートホーム |
| アブストラクト | 近年,宅内生活行動を自動認識する研究が盛んに行われている.生活行動を自動認識できれば,高齢者見守りや知的コンシェルジュサービスなど生活を支援するサービスへの応用が可能となる.特に,次に起こるであろう行動を支援する知的コンシェルジュサービスにおいては,リアルタイムに行動認識できることが必須となる.これまで著者らは,住人のプライバシーに配慮し,位置情報と消費電力情報のみを用いてリアルタイムに行動を認識する研究を進めてきた.その中で,読書とスマートフォン操作など,位置と消費電力情報のみでは認識できない行動があることが分かった.本研究では,居住者が装着しているスマートウォッチ,スマートフォンから取得できる加速度データを特徴量として新たに用いることで,より多様な行動に対し,高精度・リアルタイムの認識を目指した手法を提案する.提案手法では,各種家電の消費電力データ,住人の位置データに加え,住人の腰に装着したスマートフォンと手首に装着したスマートウォッチから取得した加速度データに関する特徴量を用いて,15種類の行動に対する機械学習モデルを構築する.加速度の特徴量として,ノルムの平均値と分散を使用した場合,トピックモデルにもとづき,定義した4つのトピックの混合割合を使用した場合について,行動認識精度を評価する.提案手法を適用した結果,加速度特徴量を用いない場合と比べ,6.184%高い,平均57.136%の行動認識精度を達成した. |
| 題名 | ECHONET Lite対応家電を用いた宅内行動データの収集と分析 |
| 著者 | *守谷 一希, 中川 愛梨, 諏訪 博彦, 藤本 まなと, 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 木村 亜紀, 三木 智子 (三菱電機株式会社), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1449 - 1457 |
| キーワード | 宅内行動認識, ECHONET Lite, スマートハウス, 機械学習 |
| アブストラクト | 本論文では,屋内にいる人の位置情報と ECHONET Lite 対応家電の家電情報を用いた宅内行動認識シス テムを提案する.宅内での生活行動の認識が可能となれば,高齢者見守りシステムや省エネ家電制御シス テムなどのサービスへの応用が期待される.しかしながら,宅内行動認識の既存研究では,行動認識に利 用する情報を取得するためのシステムの構築が困難という課題が存在する.この課題に対して,本システ ムでは,今後一般家庭に普及が進むと予想される ECHONET Lite 対応家電を用いることにより,システ ム構築における負担を減らすことが可能である.提案手法では,人の宅内位置情報と ECHONET Lite 対 応家電の家電情報を基にした特徴量を説明変数として,人の宅内行動を機械学習により推定する.本シス テムの有用性を評価するために,被験者がスマートホーム内で生活した際の各行動時における位置情報と 家電情報を収集する実験を行った.実験データを使用した機械学習による分析の結果,10 種類の行動が約 72 %の精度で認識可能であることを確認した. |
| 題名 | 口語的な単一指示文によるスマート家電連係動作定義方法の提案 |
| 著者 | *中澤 諒, 大村 廉 (豊橋技術科学大学) |
| ページ | pp. 1458 - 1464 |
| キーワード | 情報家電, ホームネットワーク, エンドユーザプログラミング, センサーネットワーク |
| アブストラクト | 近年,家庭にセンサや情報処理能力,通信能力を搭載した家電などが普及してきた.そのため,これらの家電の間でネットワークを構築することが可能となり,このネットワーク上でユーザ自身がデバイス間の連携動作を定義する需要が増してきた.本研究では,情報技術に不慣れな人でも連携を記述出来るように口語的な単一指示文を用いて動作を定義する手法を提案する.また,提案手法のプロトタイプとしてスマートフォン向けのアプリケーションを開発し,被験者に使用してもらって提案手法の評価を行なった.実験では参加者にリスト選択方式と文字検索方式の2つの動作の選択方式を用いて3つのデバイス数や動作の候補の数が異なるセンサネットワークで連係動作を記述してもらった.アンケートの高い評価とリスト選択方式と文字検索方式の評価の差から,提案手法の有効性とそれぞれの選択方式の利点を確認できた. |
| 題名 | シャドウコピーを利用したデータ管理・復元ツールの提案と評価 |
| 著者 | *松高 直輝, 江口 雅人, 岡崎 拓哉, 松本 隆 (東京電機大学), 上原 哲太郎 (立命館大学), 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1465 - 1470 |
| キーワード | SSD, バックアップ, シャドウコピー, ランサムウェア |
| アブストラクト | 近年,HDDに代わり半導体を用いた記憶装置であるSSD(Solid State Drive)の普及が進んでいる.SSDはTrim機能により削除されたファイルを完全消去することでデータ処理の高速化を実現している.その反面,一度ファイルを削除してしまうと復元できないという問題を抱えている.そのため,定期的にデータのバックアップを取っておくことが求められる.本稿では,ボリュームシャドウコピーサービスを利用したバックアップを推奨している.シャドウコピーの作成やファイルの復元をおこなうツールはすでに存在するが,操作方法が複雑であり,実装している機能も不十分である.本稿は,一般ユーザが使用することを想定とした,シャドウコピー管理ツールの提案とそのツールの評価をおこなう.併せて,内部の人間による証拠隠滅の対策や,ランサムウェアを用いたシャドウコピーへの攻撃対策についても言及する. |
| 題名 | プライバシーを保護した垂直分割線形回帰システムの実装とDPCデータセットを用いた評価 |
| 著者 | *濱永 千佳, 菊池 浩明 (明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科), 康永 秀生, 松居 宏樹, 橋本 英樹 (東京大学 大学院医学系研究科) |
| ページ | pp. 1471 - 1478 |
| キーワード | プライバシー保護データマイニング, 医療データセット, 線形回帰, 準同型性公開鍵暗号, データマイニング |
| アブストラクト | プライバシー保護をしつつ情報を活用する方法にはプライバシー保護データパブリッシクングや秘密分散などの様々な手法が提案されている.本研究では,準同型性公開鍵暗号を用いることで,データの価値を失うことなく活用するプライバシー保護データマイニングを取り上げ,最もシンプルな統計計算である線形回帰について実装を試みる.個人情報保護という観点から,多くの項目が個人情報となり得る医療データベースに注目し,実在する患者のデータを用いて同一の患者群についての2つのデータセットを生成する.各々異なるデータセットを有するユーザ間において,互いにデータセットを参照させることなく,安全に正しく線形回帰を実行することを本研究の目的とする.2者間における垂直分割方式での秘匿計算の3つの方式を提案し,実装したシステムを用いて,DPCデータセットを解析した.実験結果により,どの提案方式でも正確な結果を算出できることと,2種の重回帰について提案方式のパフォーマンスを報告する. |
| 題名 | PointSeeker: 組織内ネットワークにおけるマルウェア被害リスクと対策効果測定 |
| 著者 | 大庭 怜於奈, *金岡 晃 (東邦大学) |
| ページ | pp. 1479 - 1490 |
| キーワード | マルウェア, シミュレーション, 被害分析, ユーザビリティ |
| アブストラクト | 組織内ネットワークへのマルウェア侵入の防止あるいは被害の軽減のための対策は、コストもかかることから対策の決定は経営的な視点が欠かせない。しかし、どういったリスクが存在し、どういった対策を打つかを知るには深い技術的な知識が必要となる。経営者のような意思決定者がそういった知識もつことは難しい。そこで本論文では、技術的な知識を十分にもたないような意思決定層に対し、マルウェア被害リスクを提示し対策の決定を容易にする支援システムであるPointSeekerを提案する。被害評価と対策候補抽出そして可視化の 3つのエンジンから構成される提案システムにより、効果的なリスク対策の決定を促す。 |
| 題名 | 来歴情報を用いた複数システム間でのデータ追跡に関する一提案 |
| 著者 | *毛 かい毅, 伊藤 俊夫, 金子 雄 (東芝 研究開発センター) |
| ページ | pp. 1491 - 1496 |
| キーワード | データ共有, 漏えい, 追跡, 来歴 |
| アブストラクト | ICTの浸透に伴い,企業の壁を超えたデータの共有によるサービス連携が注目を集めている.しかし,企業が保有するデータの中には,個人情報や機密情報が含まれる場合がある.こうしたセンシティブな情報を,複数の企業のシステム間で安心かつ安全に流通させるために,情報の漏えいや不正利用などを防ぐ対策が必要になる.同時に,情報漏えいが発生した場合の流出元や流出経路,影響範囲を素早く特定できる仕組みを築く必要もある.本論文では,複数の企業のシステムに跨ったデータ交換における,データのトレーサビリティを提供するためのシステムを提案する.提案システムは,システム間で共有するデータを常に暗号化し,暗号化のための鍵をデータ操作前後のハッシュ値や操作ログなどの来歴情報から生成することによって,各システムにおけるデータの操作履歴をトレース情報として強制的に記録できる.記録された一連のトレース情報に基づき,「データ配布における派生経路の追跡」と「データ流出における流出元の特定」を実現する. |
| 題名 | Blockchain-LI: 暗号通貨技術を用いたActivity-Based Micro-Pricingの実装についての一考察 |
| 著者 | *山田 雄希, 中島 達夫 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 1497 - 1503 |
| キーワード | 暗号通貨, ブロックチェーン, マイクロペイメント, ユビキタスコンピューティング |
| アブストラクト | 本論文ではActivity-Based Micro-Pricingと言う金銭的な少額の報酬/罰金を使った動機付け手法の実現可能性を考えた時、ブロックチェーンなどの暗号通貨技術を用いて実装することで実現が可能になると提案し、考察を行った。 Bitcoin等で利用されているブロックチェーンをそのまま利用することはスケーラビリティの面で技術的な問題がある。 そこで本論文では低信頼で高速な暗号通貨を用意し、高信頼な暗号通貨ネットワークに接続し相互変換可能にすることで共存するBlockchain-LIを提案した。 これにより高信頼な暗号通貨ネットワークに流すのは低信頼な暗号通貨ネットワークのトランザクションが圧縮された状態であり、スケーラビリティ問題を解決できる可能性がある。 しかしActivity-Based Micro-Pricingが従来抱えていた持続可能性などの問題は未だに残り続けている状態であり、別のアプローチが必要であると考えた。 しかしBlockchian-LIは通貨とポイントカードの両方の性質を持ち合わせているため、新たな通貨の利用方法を実現する可能性がある。 |
| 題名 | デイケアセンターにおける高齢者の行動履歴自動生成システムの開発 |
| 著者 | *藤本 まなと, 駒井 清顕, 荒川 豊, 諏訪 博彦, 柏本 幸俊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1504 - 1509 |
| キーワード | 行動認識, ビーコン, RSSI, デイケアセンター |
| アブストラクト | デイケアセンターにおいて,高齢者の行動履歴を自動的に生成するシステムを実現するには,高齢者が存在するエリアを精度良く判定する必要がある.これまでの我々の研究においては,ビーコンから常に発信されるBLEアドバタイズメントパケットを環境側に設置した設置型ビーコンスキャナで観測することにより,高齢者に負担をかけることなくエリア判定, 行動認識できるシステムを開発し,また,高齢者の存在するエリアを約60%程度の精度で認識できることを確認している.しかし,これは単純にRSSI値の一番高い値を示しているビーコンスキャナが設置されているエリアを,高齢者の存在エリアとして判定しているため,判定精度はそれほど高くはない.本研究では,これまでの研究成果よりも判定精度をより向上させることを目的とし,既に我々の先行研究において取得しているRSSI値を,機械学習アルゴリズムの1つであるRandom Forestを用いて学習モデルを構築し,10分割交差検証法にて評価することで,どの程度,判定精度が向上するかを検証した.その結果,F値86.4%の精度で高齢者の存在するエリアを認識できた.また,先行研究のPrecision結果と本研究におけるPrecision結果を比較すると,約27%程度の精度向上を実現した.また,ビーコンスキャナの配置箇所などは環境変化に敏感な高齢者のためにカモフラージュ等が必要など,デイケアセンター特有の難しさが存在することがわかった. |
| 題名 | エナジハーベスト赤外線センサ・ドア開閉センサを活用したスマートホーム向け行動推定 |
| 著者 | *柏本 幸俊, 秦 恭史, 諏訪 博彦, 藤本 まなと, 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 繁住 健哉, 小宮 邦裕, 小西 健太 (ローム株式会社), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1510 - 1515 |
| キーワード | 行動推定, スマートハウス, 機械学習 |
| アブストラクト | ユビキタス情報技術の発展によって,省エネ家電制御や高齢者見守りシステム,コンシェルジュ機能など生活を支援するサービスへの応用が期待されている. これらのサービスの実現には,多種多様な人間の生活行動を高精度,かつ低コストで認識することが重要である.本研究では屋内生活行動を高精度かつ低コストで認識することを目的とする. スマートホームにおける行動推定のアプローチは多数存在する. しかし,既存研究は導入コストが高く,ユーザへの装着負担が大きい. 本研究では,エナジハーベスト焦電型赤外線センサ・ドア開閉センサを活用したユーザの行動推定を実現する. このエナジハーベスト焦電型赤外線センサ・ドア開閉センサは太陽光パネルと大容量キャパシタを内蔵しており,日光下では太陽光パネルで発電した電力で焦電型赤外線センサ,ドア開閉センサと無線モジュールを駆動し,同時にキャパシタへ電力を蓄積する. 夜間等の太陽光パネルから電力供給が望めない状況下では,キャパシタに蓄積した電力によって稼働する. スマートホーム内に19個のエナジハーベスト焦電型赤外線センサ・ドア開閉センサを設置し,センサデータをサーバに蓄積・解析するシステムを構築した. 提案システムの有用性を評価するため,奈良先端科学技術大学院大学内に設置したスマートホーム設備(1LDK)で,計5名の被験者に2~3日ずつ生活してもらい,計14日間評価実験を行った, 実験の際に日常生活で考えられる8種類の行動に対してセンサデータを記録した. 評価実験の結果,平均F-value:62.8%でユーザの行動を推定した. |
| 題名 | 位置情報を用いた実空間における人間関係分析手法の提案 |
| 著者 | *石塚 宏紀, 小林 直 (株式会社KDDI研究所/データマイニング応用グループ), 村松 茂樹, 小林 亜令 (株式会社KDDI研究所/クラウドプラットフォームグループ), 小野 智弘 (株式会社KDDI研究所/データマイニング応用グループ) |
| ページ | pp. 1516 - 1523 |
| キーワード | 行動推定, 人間関係, 機械学習 |
| アブストラクト | 近年,ソーシャルメディアの発展に伴って個々人の関係性に関する情報を活用した人間関係分析に関する研究が盛んに行われてきた.また,仮想世界上でのコミュニケーションのみならず,実空間における人間関係の研究においても位置情報等を用いたにおける関係性抽出手法が提案されている.分析された人間関係データは,広告配信等のマーケティング最適化や組織におけるコミュニケーションの活性化,関係性改善に向けた行動変容などへの活用が期待されている.本論では,位置情報を用いた実空間における人間関係分析技術において,移動中及び滞在中の同時移動行動を同時に加味したモデルを提案し,2者間の行動に対して,同時行動,行動共有シーン,行動共有パターンの3軸による特徴量を用いた学習を行った.提案手法の評価において,約1ヶ月半にわたる98名のスマートフォンによるGPS履歴と被験者間の人間関係に関する正解データを収集し,機械学習及びルールベースによる2種類の分類器を生成し,関係性有無を推定した.評価結果では,Accuracyで0.9程度得ることが分かった.尚,実験にて得られたデータについて,本研究の目的において被験者間の関係性の詳細分析や外部発表について明確な個別許諾を被験者からいただいた上で研究を行なっています. |
| 題名 | 長期的な状態依存性を考慮した移動軌跡からの目的地予測 |
| 著者 | *遠藤 結城, 西田 京介, 戸田 浩之, 澤田 宏 (NTTサービスエボリューション研究所) |
| ページ | pp. 1524 - 1536 |
| キーワード | 移動軌跡, 目的地予測, RNN |
| アブストラクト | 本稿では,ユーザの出発地から現在地までの移動軌跡をもとに目的地を予測するデータ駆動型の手法を提案する.移動軌跡は遷移の系列が長く多様なパターンを持つことが多いため,目的地は過去の長期的な状態に左右されやすい.しかし,単純に多次元のマルコフ過程を利用するのは,訓練データのスパースネスが問題となるため効果的ではない.そこで本研究では,これらの問題を緩和できるrecurrent neural network (RNN) によって,グリッド空間上における離散的な状態遷移をモデリングする.このRNNモデルを用いてタイムステップごとの遷移確率を計算し,確率的なサンプリングに基づいて各目的地候補への訪問確率を効率的に計算する.タクシーと個人の移動軌跡の実データを用いて提案手法を評価し,直近のタクシー移動の目的地予測コンペティション優勝手法を含むstate-of-the-art 手法よりも高精度に目的地を予測できることを示す. |
| 題名 | 社内ランチグループ推薦のための日常生活におけるユーザ間距離に基づいたグループ検出 |
| 著者 | *小芝 涼太, 平部 裕子, 藤本 まなと, 諏訪 博彦, 荒川 豊 (奈良先端科学技術大学院大学), 長沢 忠郎, 岡本 昌和, 奥田 真也, 瀧塚 清孝 (シャープ株式会社), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1537 - 1543 |
| キーワード | グルーピング, モバイルセンシング, BLE, スマートフォン |
| アブストラクト | 近年,ランチ時間を有効利用したシャッフルランチという制度を導入している企業が登場するなど, オフィスの活性化や連携強化の手法として,一緒にランチを取るという行動が注目されている.既存シス テムでは,システム上でランダムにランチグループが形成される.それによって予期しない出会いが生ま れる可能性がある反面,不在者がグループに含まれていたり,実際に行く時間を別途決定する必要がある といった問題がある.そこで,本研究では,スマートフォンに搭載されたセンサを用いて,日常生活におけ るユーザ間距離と現在のユーザ間距離を計測し,日々の交流と現在の状況に応じて,適切な人々に適切な タイミングでランチグループを形成する手法を検討している.本論文では,提案システムの実現に向けて 開発した Android アプリケーションと,そのアプリケーションを用いて計測したユーザ間距離からグルー プ検出が可能であることが確認できた. |
| 題名 | 長期間動作による無意識参加型センシングのデータ取得特性の検証 |
| 著者 | *大村 和徳 (愛知工業大学大学院経営情報科学研究科), 菱田 隆彰, 内藤 克浩, 水野 忠則, 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部) |
| ページ | pp. 1544 - 1549 |
| キーワード | 参加型センシング, iBeacon, BLE, 検証 |
| アブストラクト | スマートフォンの普及に伴いユーザが様々なセンサを搭載したスマートフォンを日常的に所持する ようになった.それにより一般ユーザが所持しているスマートフォンを利用した環境情報等の参加型セン シングが研究されている.しかし一般的な参加型センシングではユーザに対してスマートフォンの操作が 必要なセンシングを依頼するためにコストがかかる問題がある.また,得られるセンサデータもユーザに よるバイアスのかかったデータになってしまう可能性があり,有効なセンシングを行えない場合がある. 我々はユーザにセンシング参加を意識させない方法として,無意識参加型センシングの提案を行い,プロ トタイプの実装を行った.また,シミュレーションによって無意識参加型センシングの有効性の検証も 行った.本稿では無意識参加型センシングシステムを長期間動作させ生じる問題点を見つけ出した.また 先行研究のシミュレーションによって得られた内容及び今回の実験によって得られた内容から,センシン グのデータ取得特性について検証した.その結果,人の流動性がある場合にシミュレーション通り多数の センシングが実施できた.しかし同じ場所へ滞在し,センシング範囲内にセンシング参加者が留まってい る場合に,連続してセンシングが行われてしまう問題点を発見した. |
| 題名 | 携帯基地局情報を用いた地下鉄内測位システムの検討 |
| 著者 | *松原 剛 (東京大学 空間情報センター), 金杉 洋 (東京大学 地球観測データ統融合連携研究機構), 熊谷 潤, 柴崎 亮介 (東京大学 空間情報センター) |
| ページ | pp. 1550 - 1555 |
| キーワード | 屋内測位, 地下鉄駅位置推定, 携帯基地局情報, スマートフォン |
| アブストラクト | 平常時から継続的に人々の流動や分布を把握することは,様々な分野の基盤情報として需要が拡大しつつある.人々の流動を把握する手段として,屋外においてはGPSを利用した衛星測位技術が確立しているが,地下や屋内等GPSが利用できない場所では,様々な屋内測位手法が提案されており,施設ごとに独立して設置されている.人々の流動や分布の変化を屋内施設・地下空間に渡って捉えるには,少なくとも施設単位の粒度で位置を特定する必要がある.本論文では東京都内の地下鉄駅を対象に,携帯電話網の通信で参照される基地局セルIDと各地下鉄駅の対応表を作成し,地下鉄利用時の利用駅の推定を試みた. |
| 題名 | IoT技術を利用したバスロケーションシステムの基礎開発 |
| 著者 | *西尾 航, 鈴木 秀和, 松本 幸正 (名城大学大学院 理工学研究科) |
| ページ | pp. 1556 - 1564 |
| キーワード | バスロケーションシステム, 無線センサネットワーク, IoT |
| アブストラクト | バスの利便性を改善する方法の一つにバスロケーションシステムがある.現在普及しているバスロケーションシステムは携帯電話網を用いているため通信コストが発生し,赤字路線での運用が多いコミュニティバスなどでは継続的な運用が難しい.一方でICTの発展に伴い,IoT向け通信技術が注目を集めている.筆者らはIoT向け通信技術であるWi-SUNやMQTT,MQTT-SNを利用することで,通信コストが発生しない次世代バスロケーションシステムを提案してきた.本稿ではWi-SUNモジュール,mbedマイコンとLinux組込機器を利用して無線センサネットワークを構築するセンサノードを試作し,バスの位置情報をMQTTおよびMQTT-SNにより収集するプロトタイプシステムを開発した.また,プロトタイプシステムの動作結果より,Wi-SUNネットワーク参入時にバスノードが位置情報を送信できるまでに要する時間を試算した.その結果,Wi-SUNゲートウェイの探索からMQTT-SNのトピック登録完了までの処理時間が400ms以内で完了することがわかり,バスロケーションシステムの実現に支障ないことを確認した. |
| 題名 | (招待講演) クラウドのモデルと先進技術 |
| 著者 | 串田 高幸 (日本アイ・ビー・エム株式会社) |
| ページ | p. 1565 |
| 題名 | 仮想化が機器状態監視の定刻性に与える影響の一評価 |
| 著者 | *金子 雄, 伊藤 俊夫 (東芝 研究開発センター), 原 隆浩 (大阪大学 大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1566 - 1577 |
| キーワード | 仮想化, 監視制御システム |
| アブストラクト | ビルや工場の設備機器を遠隔から管理する遠隔ビル管理システム(BMS; Building Management System)には,ネットワークを介して機器の状態を取得するクローラと呼ばれるソフトウェアが存在する.計算機の仮想化(VM; Virtual Machine)を利用し,ビルオーナーごとにクローラを実行することで,クローラの障害の影響範囲を限定しつつ,遠隔BMSに必要な物理マシン数を減らせる.しかしVMの利用は,1) 仮想化のオーバーヘッド,2) 不適切なリソース割り当て,3) 複数VMの並列実行,などの理由からクローラの性能を低下させる可能性がある.遠隔BMSは99.999%という高い稼働率が要求されるため,この性能低下の特性を把握しておくことが重要である.本論文では,クローラをVM上で実行した場合の性能を,様々なリソース量やVM数において評価する.この評価により,1秒よりも短い間隔でCPU使用率を計測する必要性や,複数のVMによるCPU競合が性能低下に与える影響を明らかにする. |
| 題名 | ホストOS上のイメージファイル配置変更による仮想化環境におけるHadoopのI/O性能向上 |
| 著者 | *中島 健司, 藤島 永太, 山口 実靖 (工学院大学) |
| ページ | pp. 1578 - 1585 |
| キーワード | KVM, MapReduce, HDD |
| アブストラクト | 近年,Hadoopのような大規模のデータ処理においてクラウドシステムを用いることが増えている.代表的なクラウドシステムの構築方法の1つに仮想計算機を用いる手法がある.単一物理計算機上に複数の仮想計算機を起動するようなクラウド環境においては,複数の仮想計算機が同時に単一のHDDにアクセスするような処理においてI/O処理がボトルネックとなってしまう問題がある.Hadoopのような大規模なデータを扱う処理では,ストレージにシーケンシャルにアクセスをすることが多く,HadoopシステムのI/O性能を向上させる既存の研究としてファイルシステムにおけるファイル格納位置を制御し,シーケンシャルアクセス速度の高いHDDの外周部を積極的に活用する手法がある.しかし,この手法は大規模データ処理の代表的なシステムの一つである仮想化環境を用いたクラウドシステムを考慮していない.本稿では,この手法の仮想化環境への適用について考察する.具体的には,複数の仮想計算機を起動する仮想環境の課題を示し,その解決策としてVMイメージファイルを非連続的に配置する手法を示す.そして,複数のアプリケーションを用いて提案手法の有効性を示す.また,複数VM中の少数VMしか稼働していない状況における提案手法の性能を調査し,このような状況においても性能は同等か小さく劣化するにとどまり,本手法の負の影響が小さいことを示す. |
| 題名 | WebRTCを用いたグループ利用容易なP2Pネットワーク構築と効率化の検討 |
| 著者 | *成田 裕司 (東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科), 坪川 宏 (東京工科大学) |
| ページ | pp. 1586 - 1592 |
| キーワード | P2P, ネットワークアーキテクチャ, Webサービス, グループウェア, 分散アルゴリズム |
| 題名 | タブレット向け描画画面共有アプリケーションにおける無線通信の遅延特性 |
| 著者 | *遠藤 慶一, 小野山 紋女, 岡野 大, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学) |
| ページ | pp. 1593 - 1596 |
| キーワード | アドホックネットワーク, Bluetooth, Wi-Fi Direct, RTT, ペイントアプリケーション |
| アブストラクト | 本稿では,アドホックネットワークを活用した教育の実現可能性について検討するために,2台のタブレットを用いてタブレット間通信の特性を調査した結果を述べる. 調査を行うために,タブレット間で直接通信を行うことができる通信規格であるBluetoothまたはWi-Fi Directを使用して,2台のタブレットの間で描画画面を共有するペイントアプリケーションを作成した. そのアプリケーションを用いて往復遅延時間を計測したところ,BluetoothおよびWi-Fi Directでは,ともに80%以上の確率で50msec以内に送受信を完了できることが分かった. また,Wi-Fi Directと比較してBluetoothの方が,タブレットを操作する手の動きによる影響を受けにくいことが判明した. |
| 題名 | ソーシャルネットワークを用いたWi-Fiユーザー認証の提案・構築 |
| 著者 | *小林 茉莉子 (慶應義塾大学 環境情報学部), 鈴木 茂哉 (慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科) |
| ページ | pp. 1597 - 1601 |
| キーワード | Wi-Fi, 認証, ソーシャルネットワーク, ソーシャルグラフ |
| アブストラクト | Wi-Fiは人々の生活に必要不可欠なインフラの一部として整備が進んでいるが,Wi-Fiの認証における利便性は未だ乏しい.Wi-Fiのアクセスポイントを用いる際に,事前に共有鍵を一人一人が機器に入力する方法は,ユーザーにとって負担が大きい.また,アクセスポイントの共有鍵をユーザーに教えることは,ネットワークの管理者にとって,秘密の情報を他人に教えるという観点から不安に感じることが多い点があるだけでなく,運用上不便でもある. そこで,本提案手法ではWi-Fiユーザー認証の利便性向上を目的とし,これにより管理者とユーザー双方の問題の解決を計る.SNSの認証とソーシャルグラフを組み合わせたWi-Fiユーザー認証の手法を提案する. |
| 題名 | ソーシャルネットワーク情報に基づくFLAREプログラマブルノードによるSDN拡張経路制御 |
| 著者 | *平久 紬, 柳田 晴香, 丸 千尋 (お茶の水女子大学), 中尾 彰宏, 山本 周 (東京大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
| ページ | pp. 1602 - 1607 |
| キーワード | DPN, FLARE, SDN, OpenFlow |
| アブストラクト | 現在のインターネットは、モバイル端末の高機能化やクラウドコンピューティングの発達により、多種多様なアプリケーションのトラフィックが混在しているため、大地震などの緊急災害時のネットワー ク輻輳では、すべてトラフィックが同一に扱われ緊急情報に中々アクセスできないという問題が生じる。そこで、トラフィック種別を判定し,アプリケーションごとに制御を行う方式と、Twitterなどのソーシャ ル・データから実社会の急激な状況変化を検出し、自動でユーザが必要とするアプリケーション情報を安 定に提供できる仕組みが必要と考える。本研究では、自動制御を実現するプラットフォームとして、広域ネットワークテストベッドJGN-Xの各拠点間をVLAN結合したネットワーク仮想化ノードFLAREを使用し、SDNによる自動経路制御実験を行う。 |
| 題名 | ネットワーク上でのコンテンツ分布のための距離減衰関数の検討 |
| 著者 | *伏見 卓恭, 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア系), 斉藤 和巳 (静岡県立大学経営情報学部), 風間 一洋 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1608 - 1615 |
| キーワード | コンテンツ分布, 距離減衰関数, ソーシャルネットワーク |
| アブストラクト | 本研究では,ネットワークにおけるノードの活動履歴や性質などから得られるコンテンツベクトルを用いて,コンテンツ中心性という中心性指標を提案する.ネットワークでは,類似のコンテンツを有するノード同士は偏って分布しており,分布の中心に存在するノードからの距離が離れるほど,コンテンツ密度は徐々にあるいは急激に減少すると想像できる.そこで各ノードに対して,自身からの距離に従って減衰する重みを付しながらコンテンツベクトルを合成し,自身のコンテンツベクトルとのコサイン類似度により各ノード周りのコンテンツの集中度を定量化し,ランキングする. 特に本稿では,逆シグモイド関数による重み付けをすることで,著者らの従来研究より自由度の高いモデルを提案する.実ネットワークを用いた評価実験では,中心性ランキングの妥当性を確認するとともに,減衰レベルを調整するパラメータの推定結果とノードの性質,想定される分布の性質を比較しながら考察する. |
| 題名 | 複数人に対する同時個別情報提示を可能にする手法の提案 |
| 著者 | *磯山 直也, 神埼 達実, ロペズ ギヨーム (青山学院大学) |
| ページ | pp. 1616 - 1620 |
| キーワード | デジタルサイネージ, ウェアラブル機器, 加速度 |
| アブストラクト | 近年,駅構内や商業施設において道案内や広告を目的とした,大型ディスプレイを用いたデジタルサイネージが普及しつつあり,今後も普及が期待される.大型のサイネージには多くの情報が同時に表示できるが,情報取得者が自身の見たい情報を見つけることが難しくなり,現状は1種類の広告を提示するのみ等にとどまってしまい,その利点を十分に生かせていない.そこで,本研究では取得者がもつスマートフォンもしくはスマートウォッチと,デジタルサイネージ側を連携させ,取得者の特定の動作に同期して提示されたコンテンツが動くことで,複数の情報が提示された中から,取得者が見たい情報を見つけやすくする手法を提案する.本手法を用いることで,スマートフォンから得た情報により個人に合わせた情報提示を行なえるようになると共に,その提示を複数人が同時に閲覧する環境にも対応できる.本稿では,提案手法により,情報取得者が実際に複数提示されたコンテンツの中から自身に対応する情報をすぐに見つけることができるかについて評価実験を行なった.評価実験の結果,少ない動作回数により対応する情報を見つけることができ,本手法が有効であることを確認した. |
| 題名 | 内容に即した推薦文を提示する映画推薦システム |
| 著者 | *石田 雄登, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 1621 - 1627 |
| キーワード | 情報推薦, 自然言語処理, 内容ベースフィルタリング |
| アブストラクト | 近年,インターネットの普及により様々な商品を取り扱うECサイトが増加してきた. しかし,膨大な数の商品の中から自分の好みに合う商品を探し出す事はユーザにとって作業負担が大きい. この問題を解決するために,ユーザに対して「おすすめのアイテム」を提示する推薦システムの開発及び導入が進められている. 現在,Webサイト上で導入されているほとんどの推薦システムは具体的な推薦理由の提示を行わない. 推薦されたアイテムの中からユーザがアイテムを選択する際,電化製品等であれば性能による選択が可能である. 一方,本や映画,嗜好品等のアイテムの場合,ユーザの嗜好の影響が大きいため性能による選択が困難である. この問題を解決するために,ユーザの意思決定要因として推薦理由の提示を行う. 本研究では,Web上のレビューを利用して,推薦対象の内容に即した推薦理由の作成を行う. また,ユーザの嗜好を抽出し,推薦理由の作成に利用する. これにより,パーソナライズされた推薦理由の作成を可能とする. また,本研究ではアンケートを用いて作成した推薦文を提示する映画推薦システムの評価を行った.実験の結果,推薦文を提示しない状態で被験者が興味を持たなかった映画に対して,推薦文を提示することで被験者の興味を喚起する傾向を確認した. これにより,内容に即した推薦文のアイテム選択要因としての有効性を確認した. |
| 題名 | BLEビーコンを用いた学内見学支援システムの改善 |
| 著者 | *佐藤 清隆 (名古屋工業大学 工学部 情報工学科), 打矢 隆弘, 山本 大介, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科) |
| ページ | pp. 1628 - 1633 |
| キーワード | 音声対話, BLEビーコン, スマートフォン, オープンキャンパス |
| アブストラクト | 本学では,スマートフォン上で動作する音声対話ツールキットであるスマートメイちゃんが開発されている.さらに,スマートメイちゃんを利用した学内見学支援システムが開発されている.この学内見学支援システムでは,スマートフォンを用いて学内見学を支援するシステムである.本研究では,BLEビーコンを用いて学内見学支援システムに存在する問題を解消し,システム利用者の支援の充実を図ることを目指す. |
| 題名 | ディープラーニングを用いた学習エージェントの開発支援機構の構築 |
| 著者 | *渡邉 賢人, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科), 木下 哲男 (東北大学 電気通信研究所) |
| ページ | pp. 1634 - 1639 |
| キーワード | エージェント, 開発支援, 機械学習, ディープラーニング |
| アブストラクト | 近年多様化するニーズに有効な手法として,エージェント指向コンピューティングが注目されている.本研究で取り扱うエージェントフレームワークDASH では,学習性を備えたエージェントの開発は可能であるが,現在の開発環境では画像認識や音声認識といった幅広い用途への応用は困難である.これらの応用が可能な学習の手法としてディープラーニングが挙げられる.しかし,ディープラーニングを利用するためには詳しい知識を必要とし,一般のエージェント開発者が利用することは困難である.そこで,本研究ではディープラーニングによる多様な学習が可能なエージェントを提案するとともに,詳しい知識を持たない開発者による開発を支援することで学習エージェントの容易な開発を可能とする. |
| 題名 | TIM: モバイルメッセンジャーを活用したビジネスシーン向けミーティング管理エージェントの提案 |
| 著者 | *後藤 充裕, 中村 浩司, 木全 英明 (NTTコムウェア株式会社 品質生産性技術本部 研究開発部) |
| ページ | pp. 1640 - 1647 |
| キーワード | ミーティング管理, モバイルメッセンジャー, スケジューラ連携, メッセージ分析, メッセンジャーUI |
| アブストラクト | 企業における仕事の中でミーティング管理は自らの仕事を円滑に進める上で非常に重要である.しかしながら,ミーティング管理は非常に煩雑な作業であり,限られた仕事の時間を浪費する恐れがある.そこで,本研究ではモバイルメッセンジャーを介してテキストコミュニケーションを取るだけで,ミーティング参加者のスケジュール参照やミーティング日時の設定をサポートするミーティング管理エージェント TIM(meeTIng Management agent)を提案する.TIMの特徴は,ミーティング主催者からの送信されたテキストメッセージからミーティング設定に必要な条件を対話的に読み取りながら,ミーティング設定を行う点にある.また,企業で利用されている既存スケジューラの改造なしにミーティング管理機能を追加できる点も特徴である.本稿では,提案するミーティング管理エージェントのプロトタイプシステムを実装し,そのプロトタイプを用いて行なったユーザビリティ評価およびシステムパフォーマンスの検証について報告する. |
| 題名 | 差異画素抽出に基づく画面照合機能を特徴とするGUI試験システム |
| 著者 | *鶴崎 真理子, 阿倍 博信 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所) |
| ページ | pp. 1648 - 1655 |
| キーワード | 回帰試験, 画面照合, VNC, 操作自動再生, 試験効率化 |
| アブストラクト | 本論文では,GUIアプリケーションの回帰テストにおいて,改修前の試験操作を記録しておき,改修後に操作の自動再生を行うGUI操作記録再生機能と,改修後の画面を改修前のものと比較し,表示が正常であるかどうか自動判定することにより試験結果の確認作業を自動化する画面照合機能で構成されるGUI試験システムについて述べる.さらに,GUI試験システムの画面照合機能において,画面差異の傾向から特徴量を抽出し,教師あり学習により分類モデルを生成することで表示異常のパターン毎に分類することによって,試験結果の確認作業を効率化する方式を検討している.Windowsアプリケーション画面について本方式の評価を行い,画面差異により作成した表示異常パターンの分類モデルの有効性を確認した. |
| 題名 | Replyネットワークに着目したTwitter投稿活動の変動予測 |
| 著者 | *柘植 大 (筑波大学図書館情報メディア研究科), 神門 典子 (国立情報学研究所 情報社会相関研究系), 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア研究系) |
| ページ | pp. 1656 - 1662 |
| キーワード | Twitter, ネットワーク, Reply |
| アブストラクト | Twitterに代表されるSNSの普及に伴い,多くのユーザが容易に他者と関わる環境が実現されてきた. Twitterの月間Activeユーザ(MAU)数は毎年増え続けており,2015年末時点で約3億人程度とされている. しかし,Twitter,Inc.によるMAUの定義は「一ヶ月中に一度でもログインしたユーザ」であり, ログインしても投稿していない擬似(Pseudo)アクティブユーザ(PAU)の有無は考慮されていない. 実際,2014年末時点のTwitter, Inc.のMAUの8.5%のユーザが実際には投稿を行っていない. またMAUの増加とともに,このPAUも増加していることがわかっている. 本研究では,この疑似(Pseudo) Active ユーザ(PAU)の存在に着目し,継続的に投稿を続けているアクティブユーザ(AU)との違いを, 他者との関わり,すなわちReply関係にあるユーザ数から明らかにすることを試みる. 特に,新規ユーザのReplyユーザ数の経時的増加に着目し,その増加傾向からユーザの将来の投稿活動を予測の可能性について議論したので報告する. これにより,ユーザの投稿活動の変化を早期に予測し,継続的な投稿活動の支援を可能とするのが本研究の目的である. |
| 題名 | 介護サービス向上に向けた介護事故事例テキストの分析 |
| 著者 | *峯崎 智裕 (九州工業大学大学院工学府), 井上 創造 (九州工業大学大学院工学研究院) |
| ページ | pp. 1663 - 1669 |
| キーワード | テキストマイニング, 機械学習, 変数選択, 介護事故防止, ランダムフォレスト |
| アブストラクト | 本論文は,事故が起きやすい状況を取得することを目的として事故事例テキストをテキストマイニングした結果について述べる.さらに結果より事故減少のための対策の考察を行う. 介護施設での事故のパターンを検出するため,我々は,過去に起きた事故事例テキストをテキストマイニングした. 事故事例テキストから, 事故詳細部分を取り出し,MeCab を用いて分かち書きを行う.それを元に形態素解析を行い,単語・文書行列を作成する. 次に,k-means 法によるクラスタリングを行い, 2701単語を50 個のクラスタに分類する. クラスタリングした単語・文書行列と事故事例テキストの属性変数を結合した多変量データを作成する.そして,この多変量データから目的変数を除いたデータを説明変数とし,ランダムフォレスト法を用い,目的変数である属性をそれぞれ推定する. 最後に,ランダムフォレスト法によって得られた重要度の高い単語クラスタと属性の変数を用いて決定木を行い,属性の詳細を分析する. 分析の結果,行動の目的と起きやすい事故の種類の関係性といった過去の介護事故傾向がわかった. |
| 題名 | タッチインターフェースを用いた指の種類識別 |
| 著者 | *熊澤 秀一 (金沢大学大学院自然科学研究科), 長谷川 達人 (東京医療保健大学医療保健学部医療情報学科), 南保 英孝, 木村 春彦 (金沢大学大学院自然科学研究科) |
| ページ | pp. 1670 - 1676 |
| キーワード | 機械学習, タッチインターフェース, 識別器 |
| アブストラクト | 近年タッチスクリーンを用いて操作を行うタッチインターフェースが普及しているが,既存のタッチインターフ ェースでは,タッチした指の種類は認識できない.これはマウスやキーボードなどの別のデバイスに比べて操作性が劣 るという,タッチインターフェースに介在する課題の一つだと言える.我々はこの課題を解決するためにタッチインタ ーフェースから得られるタッチスクリーン情報や加速度センサ値を用いて,タッチスクリーンに触れた指の種類を識 別する手法を開発する. 指の種類の識別を実現することで,タッチインターフェースにおける入力要素数の増加が実 現でき,個人認証,画面の非目視操作への応用などが可能になる. その実現に向け,19名の被験者に対して各指毎の操 作ログを収集する実験を行った.本稿では,その実験内容,実験結果そして考察を行った結果を報告する. |
| 題名 | 加速度センサを用いたジェスチャ認識における 連続動作の認識手法 |
| 著者 | *渡邉 光 (立命館大学大学院 情報理工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学 情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学 総合科学技術研究機構), 西尾 信彦 (立命館大学 情報理工学部) |
| ページ | pp. 1677 - 1684 |
| キーワード | 加速度センサ, ジェスチャ認識, 連続動作 |
| アブストラクト | 加速度センサを用いてユーザの一回きりの動作であるジェスチャを認識する研究が盛んである.既存のジェスチャ認識の研究では認識したいジェスチャの加速度が正確に切り出されることを前提としており,ジェスチャが間隔を空けずに連続して行われている場合や,ジェスチャの前後で関係のない動作が行われている場合は認識精度が低下してしまうという問題点がある.そこで本研究では,加速度データストリームから教師データとの類似度が高い区間である部分シーケンスを検出し,検出した部分シーケンスの中から尤度の高いものをジェスチャ認識の結果として出力することで,ジェスチャが間隔を空けずに連続して行われている場合や,ジェスチャの前後で関係のない動作が行われている場合でも高精度でジェスチャを認識する手法を提案する.5 名の被験者から観測した加速度データに対して提案手法を適用し,右手で記号を描くジェスチャでは F 値の平均値が 0.78,右手で数字を描くジェスチャでは F 値の平均値が0.79となった. |
| 題名 | 照度と電力消費量データおよび単語ベクトルを用いた行動推定の試み |
| 著者 | *松木 萌 (九州工業大学大学院工学府), 井上 創造 (九州工業大学大学院工学研究院) |
| ページ | pp. 1685 - 1690 |
| キーワード | ユビキタス情報処理, センサーネットワーク, 行動認識, Zero-shot Learning, 自然言語処理 |
| アブストラクト | 本稿では,行動認識において,自然言語処理によって生成された行動ラベルと単語ベクトルを用意し,zero-shot学習を適用することで,未知行動データを推測する方法を提案する. 行動認識の研究では,収集データから行動ラベルを機械学習する手法が一般的であるが,この方法では行動ラベルが学習されていない未知な行動を推定することが出来ないという問題がある.未知な行動を推定する既存研究として,行動ラベルに対して体の動きを表すコード表を用意しておいて,行動を推定するという手法を提案されている.しかし,この手法だとコード表を用意しておかなければいけないという問題がある. 我々はコード表の代わりに,単語ベクトル化ツールword2vecを用いて行動ラベルと単語ベクトルを用意し,zero-shot学習を適用する方法を提案する. 提案手法で行動推定を行った際,既存手法とどの程度変わるのか評価するため,本研究室で過去に生活行動センシング実験を行った際に収集されたデータを用いて行動推定を各手法を用いて行った.そして,各手法の精度を出力し比較を行った. また提案手法を用いて,未知な行動ラベルが推定されるのか評価するため,同様のデータを用いて予備評価を行い精度を出した. 予備評価の結果,提案手法が既存手法に比べて,約5%精度が向上した.そして,提案手法で,7つの未知行動ラベルを推定することができた.未知行動ラベルの精度は,適合率は最大で約89%,再現率が最大で,約1.3%という結果となった.また,特徴量ベクトルと単語ベクトルの互換性があるのかを分析するため,特徴量ベクトルと単語ベクトル,さらに推定された単語ベクトルを行動ラベル毎に2次元プロットしベクトルの可視化を行った.結果,特徴量ベクトルと推定された単語ベクトルの互換性はあるが,単語ベクトルとの互換性は低いことがわかった.以上のことから,未知行動の推定精度を向上させることで,行動推定の精度はより向上し,また互換性のずれは単語ベクトルと特徴量ベクトルに含まれる情報の違いにあると考察した. |
| 題名 | 音の反響を用いたスマートフォン置き場の材質推定 |
| 著者 | *長谷川 達人 (東京医療保健大学), 平橋 智史 (金沢大学大学院), 越野 亮 (石川工業高等専門学校) |
| ページ | pp. 1691 - 1698 |
| キーワード | スマートフォン, 機械学習, コンテキストアウェアネス, 材質推定 |
| アブストラクト | 本研究では,スマートフォン置き場の材質を推定するシステムを提案する.スマートフォン置き場の材質がわかることで,材質に応じて適切な音量設定やバイブレーション設定などを自動で変更することが可能になる.これまで,歩行時におけるスマートフォンの所持位置推定の研究は行われていたが,加速度センサ値の変動の少ない停止時においては推定が難しいとされてきていた.本研究では,スマートフォンから音を発したとき,スマートフォンが置かれている場所によって反響音が変わるという仮定のもと,音の反響を用いたスマートフォン置き場の材質推定手法を開発した.評価実験の結果,6種類に分類した材質を89.2%の精度で識別に成功し,環境や置き方による影響が大きくないことも明らかにした. |
| 題名 | Cybersecurity-Frameworkを用いた対策案合意形成手法の提案 |
| 著者 | *福島 章太, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1699 - 1704 |
| キーワード | Cybersecurity-Framework, 対策列挙, 合意形成, セキュリティマネジメント, リスク評価 |
| アブストラクト | 近年,情報社会の進展に伴い,ITシステムに依存する企業が増加した.一方,企業内において,経営陣と管理者層の情報セキュリティに関わる共通認識が乏しく,十分な情報セキュリティ対策が行えていないことが指摘されている.この課題に対する取り組みは数多く行われており,その中の一つに米国のNISTが開発した「Cybersecurity-Framework」がある.しかし,「Cybersecurity-Framework」は経営陣と管理者層で共通認識を得ることに留まっており,共通認識に基づき具体的な対策を列挙・選定する手法を示していない.本稿では,「Cybersecurity-Framework」とその利用例を基に,経営陣と管理者層が情報セキュリティに対する共通認識を得た上で具体的な対策を列挙出来る手法の提案と,その手法を実現可能にするシステムを実装する. |
| 題名 | ドメイン情報の分析によるDrive by Download攻撃の対策の提案 |
| 著者 | *木村 匡, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1705 - 1710 |
| キーワード | Drive by Download, DNS, 機械学習 |
| アブストラクト | 近年,不正アクセス手法の1つであるDrive by Download攻撃によるマルウェア感染の被害が深刻になっている.この攻撃は複数の悪性Webサイトの連携によって行われる.現在の対策手法の1つには悪性Webサイトをブラックリストに登録し,掲載された悪性Webサイトへのアクセスを遮断する手法がある.しかし,攻撃者は次々に悪性Webサイトを設置しており,即座にブラックリストに追加することは不可能である.よって新たに設置された悪性Webサイトへの対策が困難となる.そこで,我々はWebサイトのドメインから得られるレコードの個数などの情報に着目した.DNSのドメイン情報を収集・分析し,それによって得られた特徴を基に機械学習でのWebサイトのドメインの分類実験を行った.その結果,92.75%のドメインを正しく分類できた.よって本稿ではその報告を行う. |
| 題名 | ドメインのWHOIS構造を用いた悪性ドメインの判別手法 |
| 著者 | *久山 真宏, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1711 - 1716 |
| キーワード | サイバー攻撃, 標的型攻撃, C&Cサーバ, WHOIS, マルウェア |
| アブストラクト | 近年流行している標的型攻撃では,マルウェアに感染した後にC&Cサーバとの間で様々な通信を行う.そのため,出口対策としてC&Cサーバの通信を監視することにより,被害を発見することが出来る.C&Cサーバを判別する手法は複数存在している.しかし,その多くは実際に攻撃者が準備したサーバ類に対して通信を行う必要があり,分析の過程で攻撃者に気づかれてしまう可能性がある.そこで,本研究では,C&Cサーバを含めた攻撃者側に検知されにくいWHOIS情報からメールアドレスと登録期間から特徴点を抽出し,教師あり機械学習を用いてC&Cサーバの判別を行う手法を提案する.そして,この手法に実データを適用しC&Cサーバの判別を行った結果,約88%と比較的高い検知率を得ることができ,有効性の見通しを得ることができたので報告する. |
| 題名 | 二経路認証環境下における オンラインバンキングに対し想定される攻撃と対策の提案 |
| 著者 | *栗原 浩介, 佐々木 良一 (東京電機大学) |
| ページ | pp. 1717 - 1722 |
| キーワード | 二経路認証, Man in the Browser, オンラインバンキング |
| アブストラクト | 近年,オンラインバンキングの利用者を狙った不正送金の被害が急増している.急増している理由としてMan in the browser攻撃(以下MITB攻撃とする)が挙げられる.MITB攻撃はオンラインバンキングの利用者のログインを監視し,ログインした後の画面を改ざんする.その後,利用者には巧みに改ざんした画面を表示しながら,裏では不正な振り込みを行う.そのため従来の防御手法では防ぐことが困難である.そこで防御手法として二経路認証というものがある.二経路認証とはパソコンとスマートフォンといった複数の端末を用い,二つの経路で認証を行う方法である.しかしマルウェアの進化に伴い,二経路認証が安全ではない可能性が出てきた.そこで本研究ではMITBを基にした二経路認証に対する攻撃手法を検討する.加えてその攻撃手法に対する防御手法を述べ,MITBに対する対策との比較を行う. |
| 題名 | 低管理コストセンサネットワークにおける障害発生時の部分的な配送木再構築手法 |
| 著者 | *横谷 晟人 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1723 - 1732 |
| キーワード | 無線センサネットワーク, MACプロトコル, 経路制御プロトコル, 省電力, 管理コスト |
| アブストラクト | 無線センサネットワークを長期にわたり安定して実運用するには,バッテリによる駆動が要求されることが多いセンサノードの,省電力化による長寿命化と,電池交換等の管理に係るコストの低減が必要である.この目的を達成するためのセンサネットワーク構築手法として,小島らにより「低管理コストセンサネットワーク」が提案されている.しかし,低管理コストセンサネットワークでは,ノード故障等に起因するトポロジ変化が配送木のある一か所で発生した際に,配送木に属する全てのノードによって配送木が再構築されてしまう.大規模なネットワークになるほど電力消費の大きい配送木の再構築が行われる可能性が高くなることから,低管理コストセンサネットワークはスケーラビリティの問題がある.本研究では,低管理コストセンサネットワークにおいて,配送木の再構築に要する制御メッセージを,隣接ノードに送信するための代替経路をあらかじめ確保し,ノード故障等に起因するトポロジ変化発生時に,次ホップが変わるノード数を最小化して局所的に配送木を修復できるような,経路制御プロトコルおよび,MACプロトコルの拡張について提案する. |
| 題名 | 大規模無線センサネットワークにおける中継ノードの省電力化のための非対称通信とWake-up Radioを併用したモバイルシンク通信方式の提案と評価 |
| 著者 | *岩田 将成, 湯 素華, 小花 貞夫 (電気通信大学大学院情報理工学研究科) |
| ページ | pp. 1733 - 1740 |
| キーワード | 大規模無線センサーネットワーク, 省電力化, モバイルシンク, 非対称通信, Wake-up Radio |
| アブストラクト | 近年,無線センサネットワークの長期間運用を目的として,有限な電源で動作するセンサノードの省電力化に関する研究が盛んに行われている.大規模な無線センサネットワークでは主にマルチホップ通信が用いられるが,シンクノード付近の中継ノードにトラフィック負荷が集中し,電力消費が増大する問題がある.この問題を緩和する手法としてモバイルシンクが提案されているが,モバイルシンクには,ルーティング情報更新時に発生するノード間の通信オーバヘッドの問題と,不定期な送信要求の監視によるノード稼働時間増加の問題がある.本稿では,モバイルシンクの問題を,非対称通信とWake-up Radioを併用することで解決するモバイルシンク通信方式を提案した.提案方式ではノード間の通信オーバヘッドを非対称通信により削減する.また,ノードを一斉起動せずに,通信発生時にWaku-up Radioを用いてホップ毎にノードを起動させる制御により,ノード稼働時間の削減を図る.シミュレーション評価の結果,ホップ毎の起動タイミング制御は,一斉起動に比べて,全ノードの合計電力消費量を10分の1以下(ノード数600の場合)まで低減できることを確認した.また,提案方式の通信エラーに対する耐性評価を行い,ウェイクアップ制御メッセージの連送と再送スロットの追加によりシンクへのフレーム到達率を改善できることを示した.その際,ホップ毎に再送スロット数を制御することで,センサデータの収集時間と電力消費量の増加を抑えつつ,フレーム到達率の向上が可能であることを確認した. |
| 題名 | WiFi APを用いたセンサノード測位に向けたWiFi送信チャネル推定手法の設計 |
| 著者 | *石田 繁巳, 泉 幸作, 國廣 陽介 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 田頭 茂明 (関西大学総合情報学部), 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院) |
| ページ | pp. 1741 - 1747 |
| キーワード | センサ測位システム, 異種無線信号検出, WiFi送信チャネル推定 |
| アブストラクト | 屋内ではGPSが利用できないため,屋内センサネットワークにおいて膨大な数のセンサノードの位置を取得することは大きな課題の1つとなっている.筆者らはWiFi APを測位基準ノードとして利用するセンサノード測位システムの実現を目指している.ZigBeeモジュールを具備したセンサノードではWiFiの信号を受信することはできないため,無線通信規格の違いを乗り越えてセンサノードでWiFi信号を検出し,RSSを測定する手法をこれまでに開発した. 本稿では,WiFi AP送信チャネル推定手法「WiChest」 を示す.センサノードで取得したWiFi信号のRSSはWiFiの送信チャネル,センサノードのZigBeeチャネルの両方の影響を受けるため,正確なRSSの測定に向けてはWiFiの送信チャネルに応じてセンサノードのチャネルを切り替えることが必須となる.このため,マルチチャネルAP検出,AP信号分離,送信チャネル推定という3つの手法を組み合わせることでWiFi APの送信チャネルをセンサノードで推定する.実証評価を通じてWiChestが精度0.90で送信チャネルを推定できることを確認した. |
| 題名 | 歩行者の視点情報に基づく屋内経路案内 |
| 著者 | *岩名地 良太 (早稲田大学), 新田 知之, 石川 和明 (ゼンリンデータコム), 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学) |
| ページ | pp. 1748 - 1756 |
| キーワード | 屋内, 経路案内, 視点情報, メガネ型, ウェアラブル端末 |
| アブストラクト | 近年,携帯端末の普及に伴い,携帯端末上で動作する屋内環境向けナビゲーションシステムが研究されている. 屋内環境では,屋外環境と異なりGPSが利用できずランドマークが少ないことから, 歩行者への分かりやすい経路案内の提供が難しい. そこで本稿では,メガネ型ウェアラブル端末に着目し, 歩行者の視点情報を考慮した屋内経路案内手法を提案する. 提案手法は,メガネ型ウェアラブル端末と可視グラフに基づく屋内環境モデルを用いて, 歩行者の視点情報推定と歩行者の視点情報を考慮した案内情報生成を行う. 歩行者が実際に見ている光景に案内情報を重ねて表示することで, ランドマークが存在しない場所でも,直感的で分かりやすい経路案内を可能とする. 歩行者の視点情報を考慮しない経路案内と提案する経路案内のそれぞれについてユーザ評価実験結果を比較し, 提案手法の有効性を確認する. |
| 題名 | 多様な運動負荷を考慮した装着型センサによる深部体温推定法の提案 |
| 著者 | *濱谷 尚志, 内山 彰, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
| ページ | pp. 1757 - 1768 |
| キーワード | ウェアラブルセンサ, 深部体温, 生体温熱モデル |
| アブストラクト | 近年,夏季スポーツ中の熱中症搬送者が増加するなど,熱中症の予防や兆候の早期検知が社会的に求められている. 本研究では熱中症の直接要因である深部体温の上昇を検知するため, 運動中に装着可能なウェアラブルセンサ,およびGaggeの2ノードモデルを用いて深部体温を推定する手法を提案する. 提案手法では深部体温の推定精度の向上のため,6種類のモデルパラメータの230,400通りの組み合わせについて 深部体温のシミュレーション結果を網羅的に生成する. 網羅的に生成した深部体温に対し,鼓膜温度計を用いて測定した深部体温に基づき最も近くなるパラメータを特定する. 以上により得られたパラメータをモデルに適用した際の深部体温のシミュレーション結果を 本手法による深部体温の推定結果とする. さらに,スポーツ環境において想定される日射,風,水分補給を新たにモデルに組み込み,休憩時におけるモデルの追随精度を向上させるため 2種の遅延パラメータをモデルに適用した. 以上のモデルに対し,歩行,走行,エアロバイク運動,テニスの合計120時間以上の実データを用いて評価を行った 結果,平均誤差0.24℃で深部体温を推定できることを確認した. |
| 題名 | HMD上のリップシンクアニメーションが会話の聞き取りに与える影響の調査 |
| 著者 | *磯山 直也 (青山学院大学), 寺田 努 (神戸大学/科学技術振興機構さきがけ), ロペズ ギヨーム (青山学院大学) |
| ページ | pp. 1769 - 1775 |
| キーワード | ウェアラブルコンピューティング, HMD, リップシンク, 聴覚情報取得 |
| アブストラクト | 音声を用いた情報提示は,スピーカなどを用いて大衆へとアナウンスしたり,個人ではイヤホンなどの小型デバイスによりハンズフリーで利用したりでき,他の作業への影響が小さいことから,情報提示方式として有効な手段である.しかし騒音などの周辺状況の影響を受けやすく,ユーザが提示情報を聞き取れない場合が多い.単に音量を大きくするだけでは,他の周囲の音声が聞き取れなくなる可能性が高くなり,不必要に大きいことでユーザが不快感を得る.そこで本研究では,音声情報に視覚情報を加えることにより聞き取りやすくなる情報提示手法を提案する.提案手法では,HMD上に取得したい音声とリップシンクしたアニメーションを見せることで,音声を聞き取りやすくなることを狙う.本稿では,2種類の視覚情報が与える影響についての実験を行ない,提案手法において聞こえやすくなる被験者が多く見られることを確認した. |
| 2016年7月7日(木) |
| 題名 | 次世代サイバー演習環境に向けて |
| 著者 | *太田 悟史, 安田 真悟, 湯村 翼, 高野 祐輝 (情報通信研究機構) |
| ページ | pp. 1776 - 1782 |
| キーワード | サイバー, セキュリティ, 演習環境 |
| アブストラクト | コンピュータやネットワークへのセキュリティ対策の重要性が高まるなかで, 高度化, 複雑化するサイバー 攻撃についてはサイバー演習によるセキュリティ人材育成が急務となっている. 今後, より多くの人材の輩 出が望まれているため, それに応じてより多くのサイバー演習の実施が必要となる. その一方で, サイバー 演習環境の学習効果をより向上させるためには, リアリティと演習の振り返りへの対応が必要である. しか し, 高いリアリティは構築コストが高く, さらに, 振り返りの機能の分だけ運用コストが増大する. そこで本 稿では, サイバー演習環境の構築効率の向上と演習環境のリアリティ, そして, 演習の振り返りを支援する サイバー演習統合管理システム “CABIN” を提案する. 本稿ではまず, 現状のサイバー演習との比較を経 て, 演習環境の構築とリアリティ, そして振り返りを実現する機能について検討する. 次に CABIN の機能 について概念実装と実装実験を行い, 課題の洗い出を行う. 最後に, 課題の整理とともに CABIN による新 しいサイバー演習環境について考察を行う. |
| 題名 | oneM2M 規格に基づいた車両情報収集サービスの試作 |
| 著者 | *笹原 将章, 大西 亮吉, 佐藤 一馬 ((株)トヨタIT開発センター) |
| ページ | pp. 1783 - 1787 |
| キーワード | IoT, M2M |
| アブストラクト | 車両に搭載された多様なセンサのセンシング情報がセンタサーバに集められ,故障診断や仕様改善,経路案内等に役立てられている.しかし,車両情報を収集するシステムが普及するに従い,通信網やセンタサーバの負荷が増大してしまう.さらに,外部のデバイスとの接続性やソフトウェアの安定性,メンテナンスの継続性,将来拡張に関しても課題が残る.そこで我々は,通信量削減が期待される出版購読モデルを用いた車両情報収集サービスを,標準化されたoneM2M規格に基づいて検討・試作した.今回の試作システムにおいて,車両情報収集の一連の動作(車両のサーバへの接続,サーバから車両へのデータの要求,要求に基づいた車両でのデータ処理,車両からサーバへの結果データの伝送)が3秒以内で完結することを確認した. |
| 題名 | オフィスワーカのための自然な ストレスモニタリングシステムの提案と設計 |
| 著者 | *前田 直樹, 平部 裕子, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学) |
| ページ | pp. 1788 - 1793 |
| キーワード | コンテキスト分析, 心拍, 視線 |
| アブストラクト | 近年,事業所におけるオフィスワーカーの密度が上昇しているが,作業レイアウトや職場の照明や温度などが労働者の心理的なストレスの原因になることがある. また仕事に関する強い不安やストレスを感じている労働者の割合が高くなってきており,自殺した労働者数も年々増加している. そのため職場で積極的に心の健康の保持増進を図ることが重要な課題となっている. 本稿では,オフィスワーカーが自らのストレスを予防,軽減するためのセルフケアを行いやすいように,ユーザーのストレスを計測し通知するストレスモニタリングシステムを提案する. 提案システムは,Intel RealSense,Tobii EyeX,温湿度センサを備えたマウスデバイスを用いることでオフィスワーカーのキーボード,マウスの操作状況に加え,心拍,視線,手汗などのバイタル情報を自然な状態でのセンシングと通知を実現する. ニュース記事をテキストファイルに転写する作業をセンシングした結果,同じ作業を行った場合のオフィスワーカ毎の心拍の変化を確認した.またオフィスワーカの心拍数とタイピング量は関係ないことを確認した. |
| 題名 | 遠隔空間内の物に対する回転と設置が表現可能なビデオチャット |
| 著者 | *濱上 宏樹 (和歌山大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部) |
| ページ | pp. 1794 - 1800 |
| キーワード | ビデオチャット, 重畳表示型, 遠隔地間, 距離感, インタラクション |
| アブストラクト | 我々はこれまでに可動枠を用いた部分重畳表示型ビデオチャットシステム「ドアコムZ」を開発してきた.ドアコムZは,現実に存在する枠を介して遠隔地間を仮想的につなぎ,相手の空間と繋がっているような表示を行うビデオチャットシステムである.深度情報を用いることで,遠隔空間内における三次元的な移動と遠隔空間内の物に対する接触を表現した. 遠隔空間内における三次元的な移動の実現により,「遠隔空間内に隠れる」「遠隔空間内を指差 す」という表現が可能になった.また,遠隔空間内の物に対する接触の実現により,「遠隔空間内の物を掴む」「遠隔空間内の物を動かす」という表現が可能になった. しかし,「遠隔空間内の物を回転させる」「遠隔空間内に物を置く」という表現は実現できていない.そこで本研究では, 骨格情報と深度情報を用いた,遠隔空間内の物に対する接触後のインタラクションを提案する. |
| 題名 | 装着型センサのジェスチャ認識に基づく音楽ライブイベントの興奮感可視化システム |
| 著者 | *平尾 航太, 斉藤 裕樹 (明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科) |
| ページ | pp. 1801 - 1803 |
| キーワード | 装着型センサ, ジェスチャ認識, 音楽イベント, 興奮感 |
| アブストラクト | 装着型センサデバイスは,ユーザへの負担が少なく常時意識することなく装着しユーザの行動を計測できる.本研究では,装着型センサデバイスを用いた特定目的の空間における行動認識技術として,音楽ライブ空間に注目し加速度センサを用いたジェスチャ認識により,観客の行動を認識しジェスチャと合成加速度振幅を組み合わせた指標を導入することで興奮感を定量化し,その心理状態に対応する色彩を演者側に提示することで,会場の興奮感を可視化するシステムを提案する.実際の音楽ライブ空間においてジェスチャ認識実験を行った結果,正解率は98.6744%であり,提案手法の有効性が確認された. |
| 題名 | 玄関の履物に対する画像認識を用いた在室管理手法の提案 |
| 著者 | *高橋 洸人, 岩井 将行 (東京電機大学未来科学研究科) |
| ページ | pp. 1804 - 1809 |
| キーワード | 在室管理, 人数推定手法, 画像解析 |
| アブストラクト | 在室状況において「いつの時間帯に誰が在室していたか」「現在の在室者は誰か」などの現状確認はコミュニケーションで度々必要とされている. また,Energy Management System (EMS) においても在室人数から効率的なエネルギー供給が実現されている. 現在,在室管理には様々な手法が提案, 実用されている.本研究では,利用者のコストをかけずに在室している個人の特定する事を目標として.出入り口の履物の有無や状態によって在室者の推定や管理をするシステムを提案する. |
| 題名 | マトリクスRFIDアンテナとパッシブ方位タグを用いた 家具VR配置シミュレーションシステムに関するデモ |
| 著者 | *岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 柴原 直也 (東京電機大学大学院), 佐伯 典貢, 野口 正寿 (タカヤ株式会社) |
| ページ | pp. 1810 - 1813 |
| キーワード | RFID, パッシブタグ, 方位, デジタルコンパス, VR |
| アブストラクト | 近年,RFIDなどの無線通信による情報読み取り技術が発展していく中で電子マネーや社員証などの非接触型のデバイスが益々増えている.こうした技術で,リアルタイムでの情報読み取りが可能になっている.またその情報を仮想空間に送ることによって実空間と仮想空間の連携が容易に行えると考える.既存の実空間と仮想空間での連携を行うサービスとして多くのものは画像認識を用いて対象物の認識を行っている.画像認識を用いると機材が大きくなり搬入が困難になる場合がある.また,対象物が傷付くと上手く認識の動作が働かない可能性がある.そこで本研究では,格子状にアンテナを配置したマトリックスRFIDリーダと姿勢検出のできるRF帯センサ付き無電池タグを開発してタグの姿勢情報を元に実空間と仮想空間の連携システムを提案評価する. 本研究では,センサを内蔵した無電池式RFID(以下,パッシブセンサタグ)開発した.仮想空間と連携するために電子コンパス等のセンサを内蔵させ姿勢情報を取得可能にした.また,パッシブセンサタグの位置情報の取得と給電を行うためのアンテナをマトリックス(格子)状に配置した特殊アンテナの開発を行った.実空間のタグ姿勢をパッシブセンサタグで取得し,Unityで開発したアプリケーションへ情報を送ることによって仮想空間に別オブジェクトとして表示をして連携を行う.また,実用的なデモアプリケーションを作成して実用性を示す. |
| 題名 | 個人差のない特徴量を用いた水分摂取量推定手法の検討 |
| 著者 | *山田 侑太朗 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 西村 雅史 (静岡大学学術院情報学領域), 峰野 博史 (静岡大学学術院情報学領域/JSTさきがけ) |
| ページ | pp. 1814 - 1820 |
| キーワード | 水分摂取量推定, 継続時間, MFCC, HMM, 嚥下音 |
| アブストラクト | 超高齢社会を迎えた日本では,介護負担の増大が課題であり,介護負担を軽減するために高齢者の健康管理の自動記録に関するサービスやシステムの提案が行われてきた.しかし,高齢者の健康管理に必要な項目の一つである水分摂取量については現在自動化が行われておらず,介護者の負担となっていた.筆者らは,嚥下音を計測し,水分摂取量を推定する手法の研究を進めてきたが,一日分の合計水分摂取量推定では,被験者毎の推定誤差が大きく,不特定の被験者に対する水分摂取量推定に適した共通的な特徴量を抽出しきれていない課題があった. 本研究では,個人差の課題について行動分類で用いた判別器をHMM (Hidden Markov Model)に変更し嚥下行動の抽出精度を向上させるだけでなく,LLD (Low Level Descriptor)特徴量セットに含まれる特徴量の中でも,音の大きさや波形に比べ個人差が少なく嚥下量に相関性の高いと考えられるMFCC (Mel-Frequency Cepstrum Coefficients)や継続時間に着目して水分摂取量推定の高精度化を図る.実験では従来手法と比べ,提案手法で各被験者で1日分の目安から500mlの誤差にまで下げることができ,MFCCや継続時間は,音の大きさに比べ共通かつ適切な特徴量であったと確認できた. |
| 題名 | 即時に身体交換可能な映像上の身体変換システムの提案 |
| 著者 | *今村 美聡, 吉野 孝 (和歌山大学) |
| ページ | pp. 1821 - 1826 |
| キーワード | インタラクション, モーションキャプチャ, 身体属性, 鏡像 |
| アブストラクト | 社会的な立場の変化や見た目の変化により,心理的な変化が起こることが知られている.我々は,このような見た目の変化による心理的な変化を観察するため,まず身長や体形といった身体のスケールに着目し,他者の身体感覚を体験するシステム「イマミラー」を開発した.イマミラーを用いた評価実験の結果,他者の身体感覚を違和感として提示できることがわかった.しかしイマミラーは,人手で身体形状モデルの作成を行うため,事前に身体形状を取得した人の身体感覚しか体験できない問題がある.システムの展示場所に居合わせた人同士の身体を即時に交換することで,利用者は様々な人の身体感覚を体験できる.そこで本稿では,イマミラーにおいて利用者同士の身体を即時に交換する手法を提案する. |
| 題名 | 異世界放送:映像効果と音声効果を伴う分散型インターネットライブ放送システム |
| 著者 | *義久 智樹 (大阪大学), 川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学), 石 芳正 (株式会社PIAX), 寺西 裕一 (情報通信研究機構) |
| ページ | pp. 1827 - 1832 |
| キーワード | ビデオオンデマンド, インターネット放送 |
| アブストラクト | TwitCastingやUSTREAMといったインターネットライブ放送サービスが近年普及している.インターネットライブ放送では,配信している映像や音声に効果を付加することがある.本研究では,映像効果や音声効果を付加することで,配信者があたかも異なる世界にいるような映像と音声になるライブ放送を異世界放送と呼ぶ.短期間内に多くの視聴者が効果を付加したり,効果付加の処理負荷が大きかったりすると,付加処理に時間がかかるため,現状では,単に花火を重畳表示させるだけであったり簡単なエコーといった,処理負荷が小さい効果のみ付加することが多かった.付加処理を短時間で行うことで,より多くの効果を付加できたり,フレームレートの高いインターネットライブ放送を行えたりする.そこで本研究では,映像効果と音声効果を伴う分散型インターネットライブ放送システムを提案する.提案システムでは,配信者個人のパソコンやスマートフォンで映像と音声を取得し,それらのデータを映像効果や音声効果を付加する計算機に送信する.効果付加後のデータをインターネットライブ放送サービスが提供する放送サーバに送信してライブ放送を行う. |
| 題名 | Kinect v2を用いた対戦相手の癖を覚えるあっち向いてホイアプリケーション |
| 著者 | *赤木 詠滋, 松永 和也, 竹渕 瑛一 (神奈川工科大学大学院), 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科) |
| ページ | pp. 1833 - 1839 |
| キーワード | Kinect v2, あっち向いてホイ, アプリケーション |
| アブストラクト | 本論文では,Kinect v2を用いたあっち向いてホイアプリケーションについて述べる.本論文の目的は,従来のアプリケーションにおける,ボタン操作による非直感的な操作性問題,及び対戦感の希薄化問題,以上二点の問題の解消である.操作性問題とは,アプリケーションがボタン操作を要求することにより,プレイヤーが実際のあっち向いてホイとは異なる操作及び動作を要求される為,プレイヤーによっては操作がし辛くなり,ユーザビリティが失われる問題である.操作性問題は,ボタン操作ではなくKinect v2を用いて操作することにより解消を試みた.また,対戦感の希薄化問題とは,コンピュータがプレイヤーの過去の行動に関わらずランダムで行動を決定する為,プレイヤーからコンピュータに対する作用が反映されず,インタラクティブ性が失われる問題である.対戦感の希薄化問題は,プレイヤーからコンピュータに対する作用を反映するためにプレイヤーの過去の行動からプレイヤーの癖を記憶し,その後の行動を変化させるアルゴリズムを開発,解消を試みた.評価実験として,5段階によるアンケート調査,及びアルゴリズムの動作確認を行った.5段階のアンケート調査による評価実験の結果,試作システムで操作性問題,及び対戦感の希薄化問題は解消可能であること,及びアルゴリズムの正常な動作を確認した.しかし, Kinect v2の認識精度不足が特に指ボーンを取得する際に確認された.また,アルゴリズムの思考パターンが偏りすぎる問題も確認された.今後の課題として,Kinect v2のボーン取得時の誤認識軽減方法の開発,アルゴリズムの思考パターンの複雑化をする必要があると考えられる. |
| 題名 | ベース音を用いた高速な和音認識手法の提案 |
| 著者 | *竹渕 瑛一 (神奈川工科大学大学院), 梶並 知記 (岡山理科大学総合情報学部情報科学科), 徳弘 一路, 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科) |
| ページ | pp. 1840 - 1847 |
| キーワード | 音楽情報処理, 和音認識, エレキギター, Chroma-Vector法, MIDI |
| アブストラクト | 本論文では,ベース音を用いることで,Chroma-Vector法で得られる音階情報を音程情報に変換することで,和音認識のパターンマッチを簡略化するための手法を提案する.本研究では,和音と倍音の調波構造に着目することで,音程情報をビットフラグと見立て,演奏情報と和音とのパターンマッチングを行った.評価実験では,著者の一人が試作システムとエレキギターを用いてコードを繰り返し弾弦することで実施した.評価実験の結果,完全一致ではF値が19.1%,部分一致ではF値が30.8%となったが,実験中の目視によってどのコードが弾弦されたのか理解できる結果となった.従って,提案手法と機械学習の組み合わせで認識率を向上させることが可能と考えられる.今後の課題として,演奏者がうまく弾けない状況やエレキギターの調波構造を考慮することである.先行研究のように音響信号から和音を認識するアプローチから,押弦位置を認識するアプローチで課題を解決できると考えられる. |
| 題名 | 2人用テーブルトップ型運動視差立体視CGシステムとインタラクション手法の提案 |
| 著者 | *水野 慎士 (愛知工業大学 情報科学部) |
| ページ | pp. 1848 - 1853 |
| キーワード | 立体視CG, 運動視差, インタラクション, 協調作業 |
| アブストラクト | 本稿では2人が同時使用可能なテーブルトップ型運動視差立体視CGシステムと,そのシステムでのインタラクションの実現手法を提案する.著者らが開発した従来のテーブルトップ型運動視差立体視CGシステムは,1人のユーザを検出してそのユーザに特化した映像を表示する必要があるため,2人で同時に使用することはできなかった.そこで,従来の手法と実装ハードウェアを拡張することで,2人のユーザが1つのテーブル上で同時に三次元CG物体を観察したり操作することができる運動視差立体視CGシステムを提案する. |
| 題名 | 影内部映像に対するインタラクションの提案 |
| 著者 | *岩崎 妃呂子, 水野 慎士 (愛知工業大学情報科学部) |
| ページ | pp. 1854 - 1858 |
| キーワード | インタラクション, CG, 影, インタフェース |
| アブストラクト | 本研究では実物の影内部に投影された映像とユーザの影とを用いたインタラクションを実現するシ ステムを提案する.このシステムでは,実物影を生成している物体そのものを傾けるなどの動作を行うこ とで,映像も動作に対応して動いたり,ユーザが自身の影で映像に手を入れ,映像内の物を持って取り出 すといった,まるでテレビの中に自分の手を入れている様な体験をすることができる.また,影内部以外 でスクリーンに投影されたのものは仮想影としてモノクロで投影することで,影の内部は色が付いている が,それ以外は影という不思議な空間を創り出している.本システムでは Kinect を用いて取得したデータ を基にシミューレーションを行うことで,仮想影や影内部映像を制御し,様々なインタラクションを実現 している. |
| 題名 | (特別講演) Web化する世界 |
| 著者 | 藤井 太洋 (作家) |
| ページ | p. 1859 |