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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2016)シンポジウム

セッション 8C  情報提示と機械学習
日時: 2016年7月8日(金) 10:30 - 12:10
座長: 梶 克彦 (愛知工業大学)

8C-1 (時間: 10:50 - 11:10)
題名複数人に対する同時個別情報提示を可能にする手法の提案
著者*磯山 直也, 神埼 達実, ロペズ ギヨーム (青山学院大学)
ページpp. 1616 - 1620
キーワードデジタルサイネージ, ウェアラブル機器, 加速度
アブストラクト近年,駅構内や商業施設において道案内や広告を目的とした,大型ディスプレイを用いたデジタルサイネージが普及しつつあり,今後も普及が期待される.大型のサイネージには多くの情報が同時に表示できるが,情報取得者が自身の見たい情報を見つけることが難しくなり,現状は1種類の広告を提示するのみ等にとどまってしまい,その利点を十分に生かせていない.そこで,本研究では取得者がもつスマートフォンもしくはスマートウォッチと,デジタルサイネージ側を連携させ,取得者の特定の動作に同期して提示されたコンテンツが動くことで,複数の情報が提示された中から,取得者が見たい情報を見つけやすくする手法を提案する.本手法を用いることで,スマートフォンから得た情報により個人に合わせた情報提示を行なえるようになると共に,その提示を複数人が同時に閲覧する環境にも対応できる.本稿では,提案手法により,情報取得者が実際に複数提示されたコンテンツの中から自身に対応する情報をすぐに見つけることができるかについて評価実験を行なった.評価実験の結果,少ない動作回数により対応する情報を見つけることができ,本手法が有効であることを確認した.

8C-2 (時間: 11:10 - 11:30)
題名内容に即した推薦文を提示する映画推薦システム
著者*石田 雄登, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科)
ページpp. 1621 - 1627
キーワード情報推薦, 自然言語処理, 内容ベースフィルタリング
アブストラクト近年,インターネットの普及により様々な商品を取り扱うECサイトが増加してきた. しかし,膨大な数の商品の中から自分の好みに合う商品を探し出す事はユーザにとって作業負担が大きい. この問題を解決するために,ユーザに対して「おすすめのアイテム」を提示する推薦システムの開発及び導入が進められている. 現在,Webサイト上で導入されているほとんどの推薦システムは具体的な推薦理由の提示を行わない. 推薦されたアイテムの中からユーザがアイテムを選択する際,電化製品等であれば性能による選択が可能である. 一方,本や映画,嗜好品等のアイテムの場合,ユーザの嗜好の影響が大きいため性能による選択が困難である. この問題を解決するために,ユーザの意思決定要因として推薦理由の提示を行う. 本研究では,Web上のレビューを利用して,推薦対象の内容に即した推薦理由の作成を行う. また,ユーザの嗜好を抽出し,推薦理由の作成に利用する. これにより,パーソナライズされた推薦理由の作成を可能とする. また,本研究ではアンケートを用いて作成した推薦文を提示する映画推薦システムの評価を行った.実験の結果,推薦文を提示しない状態で被験者が興味を持たなかった映画に対して,推薦文を提示することで被験者の興味を喚起する傾向を確認した. これにより,内容に即した推薦文のアイテム選択要因としての有効性を確認した.

8C-3 (時間: 11:30 - 11:50)
題名BLEビーコンを用いた学内見学支援システムの改善
著者*佐藤 清隆 (名古屋工業大学 工学部 情報工学科), 打矢 隆弘, 山本 大介, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科)
ページpp. 1628 - 1633
キーワード音声対話, BLEビーコン, スマートフォン, オープンキャンパス
アブストラクト本学では,スマートフォン上で動作する音声対話ツールキットであるスマートメイちゃんが開発されている.さらに,スマートメイちゃんを利用した学内見学支援システムが開発されている.この学内見学支援システムでは,スマートフォンを用いて学内見学を支援するシステムである.本研究では,BLEビーコンを用いて学内見学支援システムに存在する問題を解消し,システム利用者の支援の充実を図ることを目指す.

8C-4 (時間: 11:50 - 12:10)
題名ディープラーニングを用いた学習エージェントの開発支援機構の構築
著者*渡邉 賢人, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科), 木下 哲男 (東北大学 電気通信研究所)
ページpp. 1634 - 1639
キーワードエージェント, 開発支援, 機械学習, ディープラーニング
アブストラクト近年多様化するニーズに有効な手法として,エージェント指向コンピューティングが注目されている.本研究で取り扱うエージェントフレームワークDASH では,学習性を備えたエージェントの開発は可能であるが,現在の開発環境では画像認識や音声認識といった幅広い用途への応用は困難である.これらの応用が可能な学習の手法としてディープラーニングが挙げられる.しかし,ディープラーニングを利用するためには詳しい知識を必要とし,一般のエージェント開発者が利用することは困難である.そこで,本研究ではディープラーニングによる多様な学習が可能なエージェントを提案するとともに,詳しい知識を持たない開発者による開発を支援することで学習エージェントの容易な開発を可能とする.