題名 | プロジェクタとモバイル端末を用いた仮想タッチスクリーンの提案 |
著者 | *相馬 啓佑 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 松井 健人, 村上 広記 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部) |
ページ | pp. 1369 - 1373 |
キーワード | プロジェクタ, モバイル端末, タッチスクリーン, テーブルトップ |
アブストラクト | 近年,大画面での情報共有を目的としたテーブルトップ型のインタフェースの研究が進んでいる.しかしながら,それらの研究の多くは大型のタッチスクリーンや赤外線センサといった外部機器を必要としているため,汎用性が高いとは言えない.そこで,我々はプロジェクタとモバイル端末のみを用いてプロジェクタの投影面を直接モバイル端末を用いて操作することのできるシステムを提案する.本稿で提案するシステムは赤外線センサや深度カメラといった機器を必要としない.そのため,本システムは多くの場で利用することができ,また直感的な操作が可能で あるため,より円滑な情報共有を可能にする. |
題名 | Tangible Sound Object: オブジェクトベースの音響システムのためのタンジブルインターフェース |
著者 | 小川 景子 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科), 塚田 学, 江崎 浩 (東京大学大学院情報理工学系研究科), *砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科) |
ページ | pp. 1374 - 1381 |
キーワード | 立体音響, オブジェクト指向, インタラクションデザイン, インターフェース, タンジブル |
アブストラクト | 我々が普段音楽や音のコンテンツを聴く際、スピーカーの設置場所やスピーカーから流れる音のコンテンツ・チャネルは予め設定されており、再生されている音源の場所をリアルタイムで操作することは難しい。また音のコンテンツを編集するには専門的な知識を要し、立体音響を扱う場合は音源の位置を指定する等の更なる知識が必要となる。 本研究では、立体音響において近年取り入れられてきている音声オブジェクトをベースにしたミキシング方式“オブジェクトベース”の音響システムと、3次元での位置情報の取得が可能な位置情報センサーを組合わせることにより、本来は物理的には触れることの出来ない音を物体として扱うことを可能とするTangible Sound Objectを提案した。 Tangible Sound Objectは一定空間内で再生されている複数の音源をタッチパネル・スクリーンや光等の視覚的なインターフェースを使用せずにユーザ自らの手で物体として移動、配置が可能なタンジブルインターフェースである。Tangible Sound Objectを使用することでユーザは音源(音のオブジェクト)の形、サイズ、位置、距離をイメージできるようになり、パブリックビューイングやアトラクション等のエンタテイメントの分野や環境音のデザインに利用できることが期待される。 本稿では主に8つのスピーカーと4つの位置情報取得センサー、最大5個の位置情報タグを使って開発したTagible Sound Objectのシステムとそのシステムを使って行った立体音に関する予備実験、Tangible Sound Objectの評価実験とそれらから得られた結果、今後の展望について述べる。 |
題名 | 複数研究室の研究情報集約システムの実装 |
著者 | *杉嵜 諒吾, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院工学研究科) |
ページ | pp. 1382 - 1387 |
キーワード | データマイニング, テキストマイニング |
アブストラクト | 研究室の情報は,各研究室が公開するWeb サイトや,研究者や論文書誌の情報を提供するWeb サービスの利用により,インターネット上での収集が可能である.だが,複数のWeb サイトに散見される情報を人手で集めるのは手間となる.本研究では,本学の情報工学科に属する研究室の情報を対象とし,インターネット上に見られるこれらの情報を解析・集約・表示するシステムを提案する. また,提案機構の一機能として,論文の解析による研究テーマの抽出,及び類似した研究を行う研究室の探索を行う機能を設計し,プロトタイプシステムを実装した.さらに,プロトタイプシステムを用いて評価実験を行った.評価実験の結果から,提案手法の有効性を確認することができた.今後は,情報提供機構のプロトタイプを作成し,ユーザに対する有効性を調査していく. |
題名 | 台詞回しと感情表現を組み込んだ台本編集アプリケーションの構築 |
著者 | *高野 高吉, 島田 光基, 重野 寛, 岡田 謙一 (慶應義塾大学大学院理工学研究科) |
ページ | pp. 1388 - 1395 |
キーワード | 演劇, 電子台本, 演出 |
アブストラクト | 日本では古くから演劇活動が盛んに行なわれている.演出家は,演劇練習の過程で,役者に対して演劇に関する指導を行う.演技において重要な要素は,台詞回し(タイミング・長さ・アクセント),感情,体の動き・位置・視線である.現在,演劇の台本は,文字のみで構成されていることから,これらの要素を台本から読み取ることが困難である.また,演劇などの文化芸術活動の振興と保存は重要なことであるにも関わらず,演出家が演出を加えた後の台本の保存が考慮されていない.したがって本稿では,電子台本という文字台本に代わる新たな電子的に管理された電子台本を提案し,その電子台本に,演技において重要な要素である台詞回しや感情を編集できるシステムを提案する.本システムにより,演出家が行う演出をデータとして管理・保存することが可能になり,また文字台本から読み取ることが困難であった演技において重要な要素の把握を支援することを実現した.本システムによる電子台本の編集が正確かつ容易に行えるかを検討することを目的として評価実験を行った.実験の結果とアンケートの結果から,本システムが電子台本の編集を正確に,そして容易に行うことが可能であると確認できた. |
題名 | 未訪問地域の類似マイマップ検索システムの提案と実装 |
著者 | *金平 卓也, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科) |
ページ | pp. 1396 - 1402 |
キーワード | マイマップ, Point of Interest, オントロジー |
アブストラクト | 本研究では,ユーザが独自に地理情報(POI:Point of Interest)を地図にまとめたマイマップから,他のユーザが作成した未訪問地域の類似したマイマップの検索を可能とするシステムを提案する.現在,フリーキーワードでマイマップの検索が可能なサービスが存在する.しかし,マイマップはユーザが自由に作成しており,検索サービスから得られる各マップには適切かつ十分なメタ情報が含まれていないため,目的のマップを見つけることが困難な状況にある.この問題を解決するために,マップに登録されているPOIの位置情報や名称を基に,Geo Hashとレーベンシュタイン距離を用いた新たなPOI同定方法を提案し,そのマップのカテゴリベクトルを推定する.これにより,類似したマイマップを検索地域に非依存で検索することが可能となる.本稿では,マップのカテゴリベクトルの推定方法と推定結果を用いた類似マイマップ検索システムについて述べる. |