題名 | 二層エンコーディングに基づく遺伝的アルゴリズムによるオーバーラッピングエリアを含めるネットワークを最適配置する |
著者 | *王 旭, 沼尾 雅之 (電気通信大学) |
ページ | pp. 1129 - 1133 |
キーワード | 位置登録, GA, ページング, 二層エンコーディング, 最適化 |
アブストラクト | 近年、User Equipments (UEs)の増大に伴い,ロケーションマネジメントを最適化するについての研究はますます重要になっている.それに,LTEにおいてUser Equipment (UE) は位置登録エリア (LA) の境界でping-pong移動することを避けるために、オーバーラッピンLAが導入する.本稿でオーバーラッピングLAを含めるネットワークを最適配置するために,ロケーションマネジメントコスト(LMC)の計算式を定義して二層エンコーディングに基づく遺伝的アルゴリズムを提案する.最初層のエンコーディング及び二層目のエンコーディングはそれぞれを境界に基づくエンコーディングとオーバーラップTracking Area (TA) エンコーディングである.実験結果によって,オーバーラッピングLAを含める最適なセルラーネットワークはノンオーバーラッピングLAを含めるネットワークより34\%ぐらLMCが削減できる.更に,本研究でオーバーラッピングLAを最適配置するための提案するエンコーディング手法は遺伝的アルゴリズムに使えられるだけでなくほかの進化計算アルゴリズムに応用されられる. |
題名 | MANETでの音声・映像通信品質QoE(Quality of Experience)と 経路稼働率との関連推定法 |
著者 | *八島 保 (創価大学大学院工学研究科), 高見 一正 (創価大学理工学部) |
ページ | pp. 1134 - 1139 |
キーワード | アドホックネットワーク, QoE, MOS, MANET, ネットワークエミュレーション |
アブストラクト | モバイルアドホックネットワーク(MANET)は,災害時などで既存網が使えない時の通信方法として,注目されている. MANETは経路の不均一性によって通信品質が劣化してしまうという問題を抱えている.MANETの通信品質は,経路稼働率(RA)を考慮した制御を加えることで向上させることが可能である.しかしQoEとRAの関係が解明されていないため,RAによるQoE制御の有用性が確認できていない.本稿では,MANET経路の不均一性に起因する断続的な経路の接続・切断を疑似できるツールを試作し,そのツールを使って,音声・映像通信品質のMOS値を使った主観品質評価を行うことでRAとQoEの関係を評価し,推定した. |
題名 | Radio over Fiberを用いた多アンテナミリ波無線LANにおけるハンドオーバーを考慮した動的チャネル割り当て手法 |
著者 | *櫛田 裕樹, 村上 航大 (静岡大学), 真野 浩 (KODEN TECHNO INFO), 高井 峰生 (University of California, Los Angeles), 石原 進 (静岡大学) |
ページ | pp. 1140 - 1147 |
キーワード | Radio over Fiber, ミリ波無線LAN, 分散アンテナ |
アブストラクト | モバイル機器の普及により増大するトラフィックに対応するため,従来無線 LAN に比べ広い帯域を利用できる, 60Ghz 帯のミリ波を用いた無線通信システムが注目されている.しかしながら,ミリ波は 伝搬損失が大きく伝送距離が短いため,十分なカバレッジ確保のために多数のアクセスポイント( AP )が必要となり,その設置コストが問題となる. Radio over Fiber を用いて, 1 台の AP に対し複数のアンテナを接続することで AP の設置コストを低減できるが, AP の使用チャネルが固定されているとユーザの地理的分布の変化により,特定の AP に負荷が偏ることがある.本稿では,ユーザの地理的分布に基づき各 AP に割り当てられているユーザ数を平準化するとともに,ハンドオーバーの起こりやすさを低減する同一チャネル割当隣接セル最大化法( MSCN )を提案する.提案手法が, AP の使用チャネルが固定されている場合と,筆者らによって既に提案されていた手法と比較し,高い公平性を確保しつつ,ハンドオーバーの起こりやすさを低減できていることを,シミュレーションによって確認した. |
題名 | 無線全二重通信におけるエネルギー消費効率化のためのMACプロトコルの基礎検討 |
著者 | *村上 遼, 小林 真, 渡辺 尚 (大阪大学大学院情報科学研究科) |
ページ | pp. 1148 - 1156 |
キーワード | 無線ネットワーク, 無線全二重通信, MACプロトコル, 消費電力, エネルギー消費効率化 |
アブストラクト | スマートフォン,タブレット,IoT デバイスなどのバッテリで動作する無線通信端末の爆発的な増加に伴って,高いエネルギー消費効率で大容量無線通信を実現することが求められている.大容量無線通信に 向けては,限られた周波数資源の中で2 倍の伝送レートを実現する無線全二重通信の研究が盛んに為されている.本稿では,無線全二重通信が大容量化のみならず,高いエネルギー消費効率を提供できることを示す.具体的には,無線全二重によって通信時間が無線半二重通信の1/2 になることに着目した無線全二重通信向けの省電力モー「FDPSM (Full Duplex Power Saving Mode)」を提案する.FDPSM では無線通信端末に具備されたトランシーバの電源を切るスリープ状態を用いることで,無線通信端末の消費電力を削減して無線全二重通信におけるエネルギー消費効率を向上する.計算機シミュレーションの結果,FDPSM は既存の無線全二重通信のMAC プロトコルと比較して最大約10 倍以上のエネルギー消費効率を達成することを示す. |
題名 | 高密度無線LAN環境における異種サービスを考慮した仮想アクセスポイント構成手法 |
著者 | *銀杏 一輝 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 河野 圭太 (岡山大学 情報統括センター), 木下 和彦 (徳島大学 大学院理工学研究部), 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科) |
ページ | pp. 1157 - 1163 |
キーワード | 無線LAN, 仮想AP, 異種無線 |
アブストラクト | 近年,高機能携帯端末の普及に伴い,無線ネットワークを介して多様なサービスが利用されるようになり,モバイルデータトラヒックが急増している.そこで,無線通信容量増加のために,アクセスポイント(AP)を高密度に配置した環境が考えられている.このとき,多数のAPを利用状況に合わせて,効率的に利用することが求められる.また,今後は電波到達範囲が異なるAPの共存が考えられる.そこで本研究では,マクロセルとスモールセルが混在する環境でBE(Best Effort)ユーザとGBR (Guaranteed Bit Rate)ユーザが到着することを想定し,サービスごとに複数の物理APから構成される仮想APを形成してGBRユーザの呼損率を目標値以下に抑えながら,BEユーザの満足度を向上させる手法を提案する. |