題名 | Android端末のための実効履歴を用いた音声対話コンテンツ編集システム |
著者 | *山口 大介, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
ページ | pp. 961 - 968 |
キーワード | 音声対話, MMDAgent, 編集 |
アブストラクト | 我々の研究室では,音声対話システム構築ツールキットMMDAgentをAndroid向けに移植したAndroid版MMDAgentの研究を行なっている. Android版MMDAgentは,FST形式で記述された対話スクリプトを読み込ませることで対話内容を自由にカスタマイズすることができる. FSTファイルはパソコン上のテキストエディタなどによって編集することができ,深い専門知識が無い者でも編集ができるようになっている. しかし,Android版MMDAgentのFSTファイルはAndroid端末をパソコンに接続しなければ,カスタマイズすることが煩わしいと感じる場合が多く,記述された対話内容の量が多いほど,後から編集したいと感じた箇所を探すことや,適切な編集をすることが困難となってくる. Android端末上で使用するアプリの簡単なカスタマイズは,使用する端末上で完結する方が好ましいと考えられるので,本稿ではMMDAgentの対話の元となっているFSTファイルをAndroid端末単体でカスタマイズすることのできるシステムを提案し,その提案システムに基づいて実装したプロトタイプシステムについて述べる. さらに,プロトタイプシステムを用いた評価実験から,提案システムの有用性を評価する. |
題名 | 領域グラフと利用者の位置に基づく音声対話シナリオ更新手法 |
著者 | *田中 亮佑, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
ページ | pp. 969 - 976 |
キーワード | 音声対話シナリオ, MMDAgent, 位置情報 |
アブストラクト | 近年,スマートフォンなどのGPS機能をもつデバイスが普及している.また,我々は音声インタラクションシステム構築ツールキットMMDAgentをAndroid向けに移植したAndroid版MMDAgentの研究を行っている.Android版MMDAgentの対話可能な内容はスマートフォン内のFSTファイルに記述されている内容に依存する性質をもつ.そのため,利用者の位置次第では,その位置に合わない内容を話すことがある.また,複数のFSTファイルに同一の音声入力の条件が存在する際にその音声入力を行なうと,MMDAgentは複数のFSTファイルからどの内容を話してよいか判断できない性質をもつ.これらの問題を解決するために,利用者の位置に応じて対話内容を切り替え,その位置に合う内容を選択する音声対話シナリオ更新手法を提案する.さらに,実現法をもとに作成したプロトタイプシステムを用いて評価実験を行い,提案手法の有用性を評価した. |
題名 | 子供の負担を考慮した子供音声収集システム |
著者 | *河原 誠斗, 堤 修平, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科) |
ページ | pp. 977 - 984 |
キーワード | 子供音声認識, 音声対話システム, ゲーミフィケーション |
アブストラクト | 子供音声認識の技術はゲームや,教育分野での大きな需要が期待されている.しかし,子供音声の認識率は成人音声のものと比べ低い.さらに,子供音声データベースの作成は幼い子供には負担がかかり,音声収録が困難であるという問題点が挙げられる.また,我々は音声インタラクション構築ツールキットMMDAgentの研究を行っている.MMDAgentはFSTファイルと呼ばれるファイルを編集し,対話内容を記述することで音声対話を実現している.また,ユーザ辞書ファイルに単語を登録することで,任意の単語を認識可能にできる.このとき,認識補正値を設定することでその単語の認識されやすさを変更することも可能である.本研究では,MMDAgentを用いた,子供の負担を考慮した音声収集システムの実現を目指す.提案手法では,ゲーミフィケーションによって子供の負担を軽減するさらに,作成したプロトタイプシステムに対する評価実験を行い,提案システムの有用性を評価した. |
題名 | 声量維持訓練のための振り返り支援方法の検討 |
著者 | *志賀 俊佑, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 志村 栄二 (愛知淑徳大学) |
ページ | pp. 985 - 988 |
キーワード | 発声訓練, リハビリ, パーキンソン病, ゲーム |
アブストラクト | 発声障害者の症状として,筋力の低下により大きな声量を出せないことや,意図した声の大きさで話せないといった症状が挙げられる. 発声障害を改善する訓練には,大きな声量を一定時間発声し続ける方法があるが,補助者なしで訓練を継続的に行うことは難しい. そこで筆者らはこれまでに,一人で声量維持訓練が可能なアプリ「羽ばたけチョウチョウ」を提案してきた.従来アプリでは,声量維持の基準となる目標音量を固定にしており,また直前の記録のみを提示していたため,モチベーションの維持が難しいという課題があった.本稿では,基準の音量をユーザが設定可能な仕組みを導入し,過去の発声音量の最高記録を提示できる振り返り支援方法を提案する.短期間,長期間による評価を行い,モチベーション維持できるアプリとしての評価が得られた. |
題名 | 看護演習動画による振り返り効果の評価に関する基礎検討 |
著者 | 井嶋 亮太, *澤野 弘明 (愛知工業大学), 石井 成郎 (愛知きわみ看護短期大学), 鈴木 裕利 (中部大学), 相撲 佐希子 (修文大学) |
ページ | pp. 989 - 992 |
キーワード | 看護教育, ICT教育 |
アブストラクト | 看護教育において,看護に関する技術を身につけるために実践的な演習(以下,看護演習)を行うことが重要である. 看護演習では,自身や他人の演習を振り返り,評価をすることで技術力の習得に繋げている. しかしながら,看護学校を卒業する時点で,看護に関する技術が充分に備わっていないことが 課題として挙げられている. そこで,本研究では看護演習における振り返り評価に着目し,演習者自身の演習動画を閲覧させることで, 従来の演習者の記憶を根拠とした振り返り評価方法からどのように変化するかを検証する. また,演習中の評価を行う際に,動作が行われている閲覧時刻が繰り返し閲覧されると仮定し,繰り返し閲覧された時刻を基に動作ごとに動画を分割可能であるかを調査する. 実験として,看護学生34名の演習を撮影し,看護演習動画による効果が客観的に示された. また,閲覧時刻からの動作の分割を推定できる可能性も得られた. |