題名 | ディープラーニングフレームワークCaffeの分散処理の評価 |
著者 | *一瀬 絢衣 (お茶の水女子大学), 竹房 あつ子 (国立情報学研究所), 中田 秀基 (産業技術総合研究所), 小口 正人 (お茶の水女子大学) |
ページ | pp. 536 - 540 |
キーワード | 分散処理, クラウドコンピューティング, 機械学習 |
題名 | スケーラブルなMQTTブローカの実現に向けた分散連携プロキシの提案 |
著者 | *坂野 遼平 (日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所), 藤田 雅浩 (京都産業大学 大学院 先端情報学研究科), 竹内 亨 (日本電信電話株式会社 未来ねっと研究所) |
ページ | pp. 541 - 547 |
キーワード | pub/sub, MQTT, 分散処理, ネットワークプロトコル, M2M |
アブストラクト | IoT/M2Mにおけるデータ交換を支える技術としてMQTTに注目が集まっている.MQTTではbrokerに負荷が集中することから,既存実装の中には複数のbrokerを連携させる機能を持つものが存在する.しかしながら,MQTT仕様では単体brokerの動作のみを規定しているため,これらは仕様外の独自機能であり,環境に応じて異なるbroker実装を使い分けたい場合等にはスケーラビリティを得ることができない.そこで本稿では,任意のMQTT broker同士を連携させることができる分散連携プロキシDCP(Distributed Coordination Proxy)を提案する.DCPはclientとbrokerの通信を中継しつつ,複数のDCP同士で連携することで,複数brokerが論理的に1台のbrokerとして振る舞うことを可能とする.DCP間の連携方式として2つの方式を提案し,Java言語にて実装したプロトタイプの設計について述べる.また,実装したDCPの性能検証のため,MQTT brokerに対する汎用的なベンチマークシステムを設計した.実機環境における評価を行ない,DCPにおけるオーバヘッドの確認や,配送遅延観点を交えた上記2方式の比較等を行なった.その中で,5台のbrokerを連携させた場合に,DCPを用いない単体brokerと比べ最大でスループットをおよそ3倍に向上させられることを確認した. |
題名 | 事前調査に基づくキャッシュヒット率推定による動的VMメモリ割り当て |
著者 | *藤島 永太, 山口 実靖 (工学院大学) |
ページ | pp. 548 - 554 |
キーワード | Xen, Xenballoon, ページキャッシュ |
アブストラクト | 近年,サーバの消費電力増加や設置スペース肥大化が問題となっており,その解決策の一つとして仮想化技術を用いて複数の仮想マシンを一台の物理マシンに集約する手法がある.仮想化環境では,仮想マシンを停止させることなくメモリの割り当て量を変更することが可能である.一つの物理マシンにて複数の仮想マシンを稼働させ,それぞれの仮想マシンの負荷が均一でない場合,各仮想マシンに対して均等なメモリ割り当てを行うとメモリを効果的に活用できないことになる.不均一な負荷に対応するためには,各仮想マシンの負荷に応じてメモリ割り当て量を変更する必要がある.我々はこれまでに,読込みのみのアプリケーションのみが動作する状況にて適切にメモリ割り当てを行える手法や,特定の比率の読書混在のアプリケーションのみが動作する状況にて適切に割り当てを行える手法を提案し,有効性を確認してきた.しかし,両手法とも仮定した状況においてのみ適切に動作し,仮定を満たさない状況では効果的に機能しない.本稿ではアプリケーションに前提をもうけない手法として,ゲストOSのアプリケーションのメモリ量とキャッシュヒット率の関係を調査し,キャッシュヒット率推定によりメモリ割り当て量の最適化を行う手法を提案する.そして,性能評価によりその有効性を示す. |
題名 | 消失訂正と重複排除を併用するオブジェクトストレージシステムの設計と実装 |
著者 | *石山 政浩, 田所 秀和, 松崎 秀則 (東芝) |
ページ | pp. 555 - 564 |
キーワード | オブジェクトストレージ, 重複排除 |
アブストラクト | 本稿では,消失訂正と重複排除を併用した高い容量効率を実現するオブジェク トストレージシステムの設計と実装について提案する.容量効率を高める方法 である重複排除技術は,大容量のメモリと処理時間が必要となるため,低価格 で大容量をターゲットとする代表的なオブジェクトストレージシステムで重複 排除を採用することは困難であった.本稿では,Kineticに代表されるIPネッ トワークに接続されるHDDを活用し,重複位置探索をこれらに行わせることで, コストを維持したまま,容量に対するスケール性を維持した重複排除を行うこ とを可能とした.また提案方式を実装し,重複排除が実現できることを示した. 加えて,提案方式による重複排除効率をシミュレーションを用いて解析し,提 案法式によって実効容量比で約30\%の向上が得られることを示した. |