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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2016)シンポジウム

セッション 2H  スマートフォンアプリ
日時: 2016年7月6日(水) 15:50 - 17:30
座長: 石原 進 (静岡大学)

2H-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名操作履歴に基づき個人向けにニュースを選択表示するスマートフォンアプリの開発
著者*小野 智士, 稲元 勉, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学大学院 理工学研究科)
ページpp. 436 - 442
キーワード情報推薦, 視認時間, ニュースアプリ, 操作履歴, 興味の類推
アブストラクトスマートフォン向けサービスの利用率の上位にニュー ス情報の取得が挙がっている.しかし,多くのニュースアプリは,配信されてきたニュースの全てをそのまま表示するだけである.そのため,ユーザは多くのニュースの中から興味のあるものを選別しなければならない.しかし,膨大な情報の中からの選別は,非常な時間と労力を要し,ユーザにとって大きな負担となる.本稿では,スマートフォンのニュースアプリにおける情報過多の問題を解決することを目的とし,個人向けにニュースを自動で選 択し表示するニュースアプリの開発を行う.ユーザの操作履歴から,記事見出しに対するユーザの興味を類推する際に必要となる推定ルールを決める必要がある.推定ルールは,ユーザが記事見出しを視認したか否かに基づき,視認したか否かは,記事見出しの表示時間と 1 件の記事見出しあたりを視認する時間から判定する.13文字程度で構成される1 件の記事見出しあたりの視認時間を求める計測実験の結果,2.2 秒から 2.8 秒であることがわかった.

2H-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名ユーザ利用実態調査に基づくスマートフォン利用モデル
著者*神山 剛 (NTTドコモ サービスイノベーション部), 久住 憲嗣 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 稲村 浩 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部), 小西 哲平, 太田 賢 (NTTドコモ 先進技術研究所), 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
ページpp. 443 - 455
キーワードモバイル, スマートフォン, 利用モデル, 利用実態
アブストラクト本論文では,実際のスマートフォンユーザ約700名に対するアンケート調査と約400名の端末ログ収集調査によるデータを用い,アプリケーション使用など実際のスマートフォン利用パターンを導出し,パターン毎にその特徴を示すことで,一般性のあるスマートフォン利用モデルを提案する.本モデルは,1日単位のスマートフォン利用を,ユーザ属性やアプリケーション使用傾向などの特徴を定量的に示すものである.クラスタリングによる利用パターン分析の結果,全体的に6つの利用パターンが存在し,約半数のユーザは日によって異なる複数の利用パターンが存在するなど,近年のスマートフォン利用の多様性が確認された.

2H-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名口コミ解析システムのための感情語辞書の検討
著者*上谷 竜士 (愛知工業大学大学院経営情報科学研究科), 菱田 隆彰 (愛知工業大学情報科学部情報科学科)
ページpp. 456 - 460
キーワード感情語, 印象語, 口コミ分析, 感情語辞書
アブストラクト最近では口コミサイトの口コミがユーザの消費行動に影響を及ぼす度合いが強くなっている.口コミサイトに投稿された内容から対象物の印象をより詳細に得るには,対象物に対する全ての口コミを熟読し,客観的な分析を行うことが望ましいが,容易なことではない.我々は,これまでに価格.com,トリップアドバイザー,食べログを対象サイトとし,登録されている口コミを杉本らによって提案した感情語辞書を元に解析を行い可視化するシステムの構築を行った.しかし,口コミサイトは取り扱う対象物の種類によって,ユーザが投稿する内容に偏りが生じる可能性がある.本稿では,複数の傾向の異なる口コミサイトにおいて本手法による分析によって得られる印象の分布を調査し,各サイトに適した表現方法の考察を行う.

2H-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名リズムパターン認識に基づく緊急時対策用スマートフォンアプリ
著者*丹羽 美乃, 稲村 茉夕, 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部)
ページpp. 461 - 466
キーワードリズム認識, 緊急対策, スマートフォンアプリ
アブストラクトスマートフォンには様々な機能が搭載され, 多くの人が保持している. トラブルに巻き込まれた場合に有効な, 証拠を残すための録音機能や助けを求めるための通話機能などが搭載されている. しかしスマートフォンには物理的なボタンがなく手探りでの操作が大変困難である. また音声認識による操作も可能だが, 音声認識だと相手に気づかれずSOS の発信は難しい. 便利な機能があるにも関わらず緊急時での利用が難しい. 本研究ではリズムパターン認識に基づく緊急時対策用スマートフォンアプリを提案する. リズムパターン認識を用いれば緊急時に画面を見ずに操作できるため, 相手に気づかれないように操作したい時, 相手の動きから目を離さずに操作したい時などスマートフォン操作を実現できる. 本アプリケーションは,遠隔にいる人にSOS 発信をする遠隔SOS 機能, 音声や映像で証拠を記録する証拠記録機能, 周囲の人に助けを求めると共に相手を威嚇する周囲SOS 機能の3 つの機能を備える. 被験者実験を行った結果70%の人が会話中に会話相手に気づかれずに2 つのリズムパターンを入力できた.