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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム
プログラム

(「*」印は講演予定者を表す)
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セッション表

表内のセッション名はそのセッション情報にリンクしています.

2015年7月8日(水)

竜ヶ森1竜ヶ森2花輪奥入瀬北上まきばリゾートセンター1リゾートセンター2
開会式 (プラザホール)
13:00 - 13:30
1A  統一セッション: 人流センシング
13:50 - 15:30
1B  フォレンジックとクラウドセキュリティ
13:50 - 15:30
1C  車々間通信とDTN
13:50 - 15:30
1D  スマートフォンアプリ
13:50 - 15:30
1E  状況・行動認識(1)
13:50 - 15:30
1F  情報の収集と共有
13:50 - 15:30
1G  無線ネットワーク
13:50 - 15:30
1H  コンシューマシステムとM2M
13:50 - 15:30
2A  統一セッション: ITSとスマートコミュニティ
15:50 - 17:30
2B  NWセキュリティ(1)
15:50 - 17:30
2C  測位(PDR)
15:50 - 17:30
2D  無線通信
15:50 - 17:30
2E  ウェアラブル(1)
15:50 - 17:30
2F  オンラインコミュニティとサービス
15:50 - 17:30
2G  センサデータの収集と処理
15:50 - 17:30
2H  コンシューマシステムとモニタリング
15:50 - 17:30
3A  統一セッション: IOTのIoT
17:50 - 19:10
3B  人間心理・行動によるリスク分析
17:50 - 19:10
3C  M2M通信
17:50 - 19:10
3D  ナビゲーション
17:50 - 19:10
3E  行動支援
17:50 - 19:10
3F  発想支援と学習
17:50 - 19:10
3G  コンテンツ配信基盤
17:50 - 19:10
3H  コンシューマシステムと行動推定
17:50 - 19:10
夕食 (プラザホール)
19:40 - 21:30



2015年7月9日(木)

竜ヶ森1竜ヶ森2花輪奥入瀬北上まきばリゾートセンター1リゾートセンター2
朝食 (レストラン分散)
7:00 - 8:30
4A  統一セッション: 次世代コンテンツシステム
8:30 - 10:10
4B  防災とヘルスケア
8:30 - 10:10
4C  モデリング・性能評価
8:30 - 10:10
4D  センシング
8:30 - 10:10
4E  ウェアラブル(2)
8:30 - 10:10
4F  測位・位置情報
8:30 - 10:10
4G  安心なネットワーク
8:30 - 10:10
4H  NWセキュリティ(2)
8:30 - 10:10
5A  統一セッション: 参加型センシング
10:30 - 12:10
5B  身体インタフェース
10:30 - 12:10
5C  動画像システム
10:30 - 12:10
5D  測位
10:30 - 12:10
5E  状況・行動認識(2)
10:30 - 12:10
5F  コンテンツ処理
10:30 - 12:10
5G  ネットワーク運用技術
10:30 - 12:10
5H  マルウェア対策
10:30 - 12:10
昼食・アウトドアセッション (セッション会場他)
12:10 - 14:10
6A  統一セッション: 災害対策と復興
14:10 - 15:30
6B  経路探索
14:10 - 15:30
6C  個人識別
14:10 - 15:30
6D  インタフェース
14:10 - 15:30
6E  ITインフラストラクチャ
14:10 - 15:30
6F  コンシューマシステムとWeb
14:10 - 15:30
6G  マイクロブログ
14:10 - 15:30
6H  測位技術の応用
14:10 - 15:30
SP  (プラザホール)
特別講演

15:50 - 16:50
DS  (プラザホール展示・デモ会場)
デモセッション/企業展示

17:00 - 19:00
夕食 (ゲレンデバーベキュー)
19:10 - 21:10
NS  (プラザホール)
ナイトテクニカルセッション
21:30 - 23:00



2015年7月10日(金)

竜ヶ森1竜ヶ森2花輪奥入瀬北上まきばリゾートセンター1リゾートセンター2
朝食 (レストラン分散)
7:00 - 8:30
7A  統一セッション: オンラインゲームとコミュニケーション
8:30 - 10:10
7B  スマートホーム
8:30 - 10:10
7C  コンシューマシステムと行動支援
8:30 - 10:10
7D  分散システム
8:30 - 10:10
7E  災害時ネットワーク
8:30 - 10:10
7F  コンテンツ制作
8:30 - 10:10
7G  モバイルネットワーク(1)
8:30 - 10:10
7H  暗号
8:30 - 10:10
8A  統一セッション: 都市情報
10:30 - 12:10
8B  災害対応
10:30 - 12:10
8C  コンシューマシステムと応用
10:30 - 12:10
8D  認知・心理・感情
10:30 - 12:10
8E  行動ログ
10:30 - 12:10
8F  ITS応用
10:30 - 12:10
8G  モバイルネットワーク(2)
10:30 - 12:10
8H  ユーザ心理とユーザインターフェース
10:30 - 12:10
昼食 (セッション会場他)
12:10 - 13:30
閉会式・表彰式 (プラザホール)
13:30 - 14:40


論文一覧

(「*」印は講演予定者を表す)

2015年7月8日(水)

セッション 1A  統一セッション: 人流センシング
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 竜ヶ森1
座長: 安本 慶一 (NAIST)

1A-1 (時間: 13:50 - 14:30)
題名(招待講演) 人の流れプロジェクトの歩み
著者*関本 義秀 (東京大学 生産技術研究所)
ページpp. 1 - 6
キーワード人の流動, 携帯端末データ, パーソントリップ調査, データ同化
アブストラクト本論文は2008年に立ち上げた「人の流れプロジェクト」の歩みを,パーソントリップデータを中心とした「人の流れデータ提供」や携帯電話のGPSやCDRデータを用いた研究等を中心にまとめたものである.

1A-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名Wi-Fiパケット人流センシングにおける統計的実数解析
著者*福崎 雄生 (立命館大学情報理工学研究科), 望月 祐洋 (立命館大学総合科学技術研究機構), 村尾 和哉, 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
ページpp. 7 - 14
キーワードprobe request, 人流解析, センサーネットワーク, 防災システム, 実数推定
アブストラクトWi-Fi パケットセンサを利用した人流解析手法は,個人を識別した移動軌跡データの収集が容易で分解能が高く,屋内での運用にも向いている反面,Wi-Fi 機能を有効にしていない人やそもそも携帯端末を所持していない人も存在するため解析対象領域内の人の実数を確率的にしか把握できないという特徴がある.我々は複合商業施設での 2 ヶ月に渡る実証実験を通じて施設の全出入口に設置された人感センサデータと Wi-Fi パケットセンサによって認識した滞留者数を照合することで実数を推定するための実数推定係数を算出した.この際,来館者の訪問パターンを考慮し平日と祝日・休日を分離して対応し,1 週間分の人感センサデータを学習用として Wi-Fi パケットセンサの観測値の乗数倍と 1 時間毎の人感センサの観測値との間で最小絶対誤差 (LAE) を与える係数を実数推定係数 α として算出するとともに,別の 1 週間分の人感センサデータを正解セットとして推定実数値と比較して実数推定係数の確からしさを評価した.この結果,1 時間区切りの滞留者数の 1 日分の累計では最大誤差が7.9%に収まっていることを確認した.さらに,リアルタイムでの人流解析を実現するために,推定遅延時間 β を設定し,実数推定結果出力を必要最低限で遅延させることで Probe Request フレームの送信間隔が分単位となる影響を軽減した.

1A-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名Pedestrian Detection in Indoor Environments Based on 3D LiDAR Data Segmentation
著者*Weimin Wang (Graduate School of Engineering, Nagoya University), Kei Hiroi (Institute of Innovation for Future Society, Nagoya University), Katsuhiko Kaji (Faculty of Information Science, Aichi Institute of Technology), Nobuo Kawaguchi (Institute of Innovation for Future Society, Nagoya University)
ページpp. 15 - 20
キーワードPedestrian Detection, LiDAR, Indoor Environments, Point Cloud, 3D Segmentation
アブストラクトWith advantages like independence from visible light, detecting pedestrian with range data ac- quired by depth sensors or LiDAR sensors is attracting more interests. Especially, LiDAR sensors have been widely utilized in many fields such as autonomous system or robot vision for obstacle detection. However, LiDAR data are usually very sparse, which is a challenge for detecting pedestrian especially when the pedes- trian is far from the LiDAR. As an application in indoor mapping, the traces of pedestrians need to be eliminated for quality mapping. Compared with outdoor environment, indoor environment is usually very crowded and more objects like pillars or tables whose LiDAR scan lines are similar to a pedestrian’s. It increases difficulty for pedestrian detection in indoor environment. In this paper, we propose a method that detects pedestrian in 3D directly from sparse 3D data acquired in indoor environment. We utilize a Velodyne HDL-32E LiDAR sensor in this work. Range data from LiDAR sensor are clustered into scan line segments and segmented by agglomerating these clustered line segments. Finally we find out the segmentation that posses specific features of pedestrians. The experimental result of pedestrians detection in point cloud data of a underground shopping mall acquired by the LiDAR sensor verifies the feasibility and robustness of the method we proposed.

1A-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名NoSQLを利用した複数視点による移動物体位置管理システムの提案
著者*西野 剛史, 楠瀬 適, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 21 - 28
キーワード位置管理, 物体認識, データベース, NoSQL, 複数視点
アブストラクト近年,防犯カメラによる顔認識・人物追跡,交通カメラによる車両・交通監視といった監視セキュリティの導入や,顔検出機能付きカメラの普及によって,物体追跡がより身近なものとなった.また,多くの映像が防犯カメラ等よりビッグデータとして蓄えられており,これらの映像から一意の人物の認識・追跡を人的手段によって行うことはできず,コンピュータビジョンによる物体認識・追跡技術に頼らなければならない.しかし,これら多数の防犯カメラは,管理者のそれぞれ異なるシステムで運用されているため,首尾一貫でない追跡となってしまう.また,統合を行う際には,それぞれのシステムのデータ形式やカメラ保有台数・性能が異なり,現行のリレーショナルデータベースで管理するには,スキーマ制約が発生する.また,データ量も膨大になるため,大規模データベースを用意する必要が生じる.本稿では防犯カメラ統合の手段として,スキーマレス・スケーラビリティに特化したNoSQLデータベースによる物体位置管理システムを設計し,リレーショナルデータベースとの性能比較や非統合システムとの比較を行い,提案システムの優位性を示した.


セッション 1B  フォレンジックとクラウドセキュリティ
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 竜ヶ森2
座長: 鈴木 宏哉 (東京大学)

1B-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発(その1)−予兆検知と対策方法の提案−
著者*比留間 裕幸, 橋本 一紀, 柿崎 淑郎, 八槇 博史 (東京電機大学), 上原 哲太郎 (立命館大学), 佳山 こうせつ, 松本 隆, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 29 - 37
キーワードフォレンジック, 標的型攻撃, 予兆検知
アブストラクト近年,標的型メール攻撃をはじめとするサイバー攻撃が増加の一途を辿っているが,一般的な組織では適切な対応が難しい現状がある.よって著者らは,運用時には収集するべきログの管理や攻撃事象の特徴から攻撃事象の推定,分析を行い,対策案の算出,自動実行,管理者へのガイド機能を備えたLIFT(Live and Intelligent Network Forensics Technologies )システムの開発に着手した.本稿ではLIFTシステムの機能を中心に記述する.本システムではトリガーとなった徴候から事象を推定するに当たっての確信度を用い,その徴候だけでは推定が出来なかった場合には,プロセス監視やメモリダンプ取得等の追加調査を該当端末に対して動的に行う.事象が確定した場合には,有効な対策案を算出し管理者の設定を元に自動実行やガイドといった応急対応を行う.また,応急対応と平行して,証拠保全や確定した事象に関連する他事象を調査することで,現在の攻撃フェーズや過去の攻撃と類似する攻撃ケースを算出する.最後に,晒された攻撃事象や現在の攻撃フェーズ等をまとめてレポート出力することで,インシデント後の対応の支援も行う.推定を行う為のルールは,実際の組織を想定したネットワークを仮想環境上に作成し,徴候を再現する擬似的な攻撃を行うことで検討を行う.今回行った実験によって,推定ルールを作成,チューニングが可能であり,推定に利用できる見通しを得た.

1B-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発(その2)−プロトプログラムの開発と評価−
著者*橋本 一紀, 比留間 裕幸 (東京電機大学), 上原 哲太郎 (立命館大学), 松本 隆, 佳山 こうせつ, 柿崎 淑郎, 八槇 博史, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 38 - 43
キーワード標的型攻撃, セキュリティ, ネットワークフォレンジック, AI, プロダクションシステム
アブストラクト近年,特定の企業や組織を攻撃対象とする標的型メール攻撃が問題となっている.企業や組織は攻撃への複数の対策を求められているが,多くの問題があり対策を選定することは困難である.このような問題に対処するため,著者らは標的型メール攻撃問題について,LIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムの開発を行っている.LIFTシステムは,システムは収集するべきログの管理や徴候から人工知能技術を用いて推定,分析を行い,応急対応を行う.さらに,セキュリティ技術者が全体を通して不足している現状もあるため,運用者へのガイド機能や,半自動運転機能を導入した知的システムにし,高い運用能力を持つ運用者がいない組織であっても対応できるようにしていく必要があると考えた.本研究では,LIFTシステムの開発構想と検討結果を簡単に述べたあと,LIFTのユーザインタフェースを含むプロトシステムの開発結果と仮想環境での適用,評価結果を報告する.

1B-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名標的型攻撃に対する知的ネットワークフォレンジックシステムLIFTの開発(その3)−今後の研究構想―
著者*佐々木 良一, 八槇 博史 (東京電機大学)
ページpp. 44 - 50
キーワードセキュリティ, サーバー攻撃, 人工知能, フォレンジック
アブストラクト近年,特定の企業や組織を攻撃対象とする標的型メール攻撃が問題となっている.企業や組織は攻撃への複数の対策を求められているが,多くの問題があり対策を選定することは困難である.このような問題に対処するため,著者らはLIFT(Live and Intelligent Network Forensic Technologies)システムの開発を行っている.LIFTシステムは,収集するべきログの管理や攻撃事象の特徴から人工知能技術を用いて検知,分析を行い,応急対応とガイドを行うものであり,プロトシステムを用いた評価により目的とする機能を実現できる見通しが得られた.しかし,本システムは,既に発生した攻撃と同様な攻撃が起きた場合には対応できるが,新しい攻撃に対応するのは困難であるという問題がある.この問題を解決するため人工知能を利用しBeyond the Attackersを実現し,Proactiveな対策を可能にする研究・開発の構想を固めたので報告する.

1B-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名仮想デスクトップ基盤における仮想マシンと接続端末の稼働コンテキストを考慮したデスクトップ動作の制御手法
著者*田代 孝仁, 古市 実裕 (日本アイ・ビー・エム株式会社)
ページpp. 51 - 57
キーワード仮想デスクトップ基盤(VDI), 仮想環境, アクセス制御, コンテクストアウェアネス, システム管理
アブストラクト仮想デスクトップ基盤など仮想化技術を応用した計算資源の提供形態において,利用端末の稼働コンテキストを考慮したアクセス制御等のきめ細かな制御を行うことは難しかった.一方で,企業においても仮想化技術の普及や活用が進む中,企業活動において求められる機密情報等の保護への対応として,利用者端末の位置情報や構成状況をはじめとした稼働コンテキストに基づいたきめ細かな動作制御への期待は少なくない.本稿では,仮想デスクトップ基盤において,利用者に提供される仮想マシンとそれに接続する接続端末の双方における稼働コンテキストに基づいたアクセス制御方式を提案する.また,提案アーキテクチャに基づいたシステム実装を行い,企業での仮想デスクトップ基盤の活用における要求や課題を満たすことを示す.

1B-5 (時間: 15:10 - 15:30)
題名クラウドシステムの運用時における動的セキュリティ評価方式の提案
著者*関根 基晴 (東京電機大学), 芦野 佑樹, 島 成佳 (NECクラウドシステム研究所/東京電機大学サイバーセキュリティ研究所), 勅使河原 可海, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 58 - 63
キーワードセキュリティ評価, 運用管理, クラウドセキュリティ, ログ解析, 脆弱性検査
アブストラクト近年,サイバー攻撃の巧妙化により設計から運用に至るまでのセキュリティを考慮したITシステムが求められている.そのため,業界団体や政府機関はセキュリティ標準への準拠を推奨しており,これを読解してセキュリティ機能に落とし込む必要がある.また,年々需要が高まるクラウドシステムも同様に安全なシステムとしての対策が求められる.しかし仮想技術から成り立つクラウドシステムは運用時にも柔軟かつ俊敏にシステムの構成を変更できる利点がある一方で,変更箇所から新たに脆弱性が発生する問題が起こり得る.システム運用者はこの問題にいち早く対応するために,定期的にシステムがセキュリティ標準に準拠できているかの検証を行う必要があるが,手間がかかる.筆者らは,システム運用者の負担軽減のために,クラウドシステムへの適用に向けたセキュリティ評価方式を提案する.ログ解析によるシステムの監視を行うSIEMとシステムとセキュリティ標準を照合し評価するシステムデザインチェッカを組み合わせ,またこれらを統合するためのインタフェースを開発したので提案システムの有効性と機能に関する課題と併せて提示する.


セッション 1C  車々間通信とDTN
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 花輪
座長: 屋代 智之 (千葉工業大学)

1C-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名車両走行情報を利用した効率的車々間データ通信
著者*川上 智史, 多田 正範, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 64 - 71
キーワードITS, 車々間通信, 車両走行情報
アブストラクト自動車の安全性や運転者の快適性向上を目的とした知的交通システム(ITS:Intelligent Transport Systems)の研究が盛んに行われており,多数のアプリケーションが登場すると予想される.また,アプリケーションの多様化に伴い,必要となるデータは増大している.しかし,車両1台で収集可能な情報は限られるため,車両同士が相互に通信を行う車々間通信によって他車が取得した情報を共有する必要がある.状況によっては直接通信できない車両と通信することもあるため,他車両が中継するといったことが考えられる.このとき,データの有用性を考慮せずに伝送すると無駄な伝送が生まれるため,効率的にデータを伝送する手法が必要である. 本研究では,データの伝送が多くなる状況でも効率的に車両情報を伝送する手法を提案する.シミュレーション評価により,既存手法と比較して送信パケット数と遅延時間の削減,パケット到達率の向上を確認できた.

1C-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名衝突警告のための車車間通信の性能評価
著者*伊藤 速, 輪湖 謙太 (東京工業大学), 村瀬 勉 (名古屋大学), 笹島 和幸 (東京工業大学)
ページpp. 72 - 80
キーワード車車間通信, QoS, 衝突, キャプチャエフェクト
アブストラクトIEEE802.11p(車車間通信用無線LAN)を用いた衝突警告アプリケーションにおいては、所望のタイミング(衝突までの時間)で所望の受信頻度が得られるかを評価することが重要である.IEEE802.11pはCSMA/CAを用いるため、受信頻度は、主に通信可能範囲に存在する車両数とキャプチャエフェクトおよび車両の速度によって決まる.すでに、もっとも厳しい条件である正面衝突に関する受信頻度に関しての評価がなされているが、本研究では、衝突回数が多いと思われる交差点での衝突について、同様の評価を行った.その結果,所望の受信頻度が得られるのは、正面衝突においては、150台程度にとどまるのに対して、交差点衝突においては、200台程度までであることを明らかにした.また、所望の受信頻度が得られるタイミングも正面衝突に比べて、かなり長くできるということが明らかになった.

1C-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名車両群における車々間通信の研究
著者*村瀬 昴, 鈴木 彰真, 村田 嘉利 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
ページpp. 81 - 85
キーワードITS, コンシューマシステム
アブストラクト一般に自動車を運転する際の挙動は周囲の他車両の動きに左右される.運転手は,適切な運転を行い,他車両の動きにうまく協調することで,事故や渋滞,燃費の悪化を防止できる.しかし,運転手の目視での状況判断だけでは限界がある.この問題を解決するための方法の一つに車々間通信を用いてデータマイニングを行い,得られた情報を用いて運転をアシストする技術がある.現在の研究のほとんどが前方の車両から後方の車両や周囲の車両への一方通行による通信であり,通信に対する応答や要求といった点が考慮されていない.そこで,本研究では赤外線LEDを使用した,双方向の車々間通信プロトコルを提案し,そのプロトコルの有効性を検証する.

1C-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名災害時のDTN対応安否確認アプリケーションのシミュレーション評価
著者*高田 千暁, 黒崎 裕子 (お茶の水女子大学), 高井 峰生 (お茶の水女子大学/UCLA), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 86 - 91
キーワードネットワークプロトコル, 分散処理, P2P, WEBサービス, 無線・移動体
アブストラクトインターネットは情報交換・共有システムとして社会・経済のインフラともいえる役割をはたしており、社会のネットワーク依存度はますます高まってきている。それに伴い、従来想定されていなかったような劣悪な環境下での通信要求が生じた。中でも、地震などの災害によってその機能や性能が低下、停止した場合の緊急代替情報交換手段を事前に設計し準備しておくことは地震大国である日本にとって防災や減災を考える上でも大変重要になってくる。現在においても、アプリケーションや各キャリアからの安否掲示板など地震や災害に備えたサービスは存在するが、これらはインターネットが機能していることを前提としている。 そこで本研究では、地域的にインターネットが機能しない劣悪な条件下でも、部分的に稼動しているサーバ機能付 Wi-Fi アクセスポイントと Delay/Disruption Tolerant Network(DTN) 技術を利用して安否確認が行える通信アプリケーションを開発しその実装とシミュレーションでの評価を行った。

1C-5 (時間: 15:10 - 15:30)
題名A Study for Residual Inter-Contact Time in Homogeneous Opportunistic Networks
著者*Juntao Gao, Minoru Ito (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 92 - 96
キーワードopportunistic network, DTN, residual inter-contact time
アブストラクトWith wide deployment of portable mobile devices, a new promising communication paradigm, opportunistic networks (OppNets), attracts more and more attention in both academy and industry. In OppNets, a message arriving at a mobile node could be transmitted to another mobile node when they opportunistically move into each other's transmission range (called contacting each other), and after multi-hop similar transmissions the message will finally reach its destination. Therefore, for one message the time interval from its arrival at a mobile node to the time the mobile node contacts another node constitutes an essential part of the message's whole delay. Thus, studying stochastic properties of this time interval between two nodes lays a solid foundation for evaluating the whole message delay in OppNets. Note that this time interval is within the time interval between two consecutive node contacts (called inter-contact time) and it is also referred to as residual inter-contact time. In this paper, we derive the closed-form distribution for residual inter-contact time. First, we formulate the contact process of a pair of mobile nodes as a renewal process, where the inter-contact time features the popular Pareto distribution. Then, we derive, based on the renewal theory, closed-form results for the transient distribution of residual inter-contact time and also its limiting distribution.


セッション 1D  スマートフォンアプリ
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 奥入瀬
座長: 北村 操代 (三菱電機)

1D-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名Android端末の移動時におけるブロードキャストインテントとバッテリ性能の考察
著者*小柳 文乃, 早川 愛 (お茶の水女子大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 97 - 105
キーワードAndroid端末, ブロードキャストインテント
アブストラクト近年スマートフォン端末は爆発的に普及しており,バッテリの持ちは非常に重要な課題の一つとなっている.バッテリ消費の原因は主に「ディスプレイ」「通信機能」「CPU使用率」の三点があげられるが,これら全てに深く関係してくるのがアプリケーションであり,バッテリ消費に大きな影響を与えていると考えられる.本研究では,Android特有のブロードキャストインテントに着目し,ユーザー行動によるAndroid端末を取り巻く状況変化,例えば端末移動時におけるブロードキャストインテント情報を解析することで,端末のバッテリ消費を削減し,最終的に状況変化時に応じたAndroid端末の電池消費削減を目指す.

1D-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名NFC接続を用いたアドホックな作業情報共有フレームワークの検討
著者*佐々木 雅茂, 市田 智也, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻佐藤研究室)
ページpp. 106 - 111
キーワードNFC, アドホックネットワーク, 教育現場, 会議, タブレット
アブストラクト近年,スマートフォンやタブレットといったスマートデバイスが普及している. 学校で教具として配布されるなど誰でも手軽にタブレットが利用出来るようになった.しかし幅広い層のユーザが表れたことで,誰でも簡単な接続設定方法が求められている. また,既存システムや既存研究ではアプリケーションの利用がインターネット環境に左右されている現状がある.中学生106 名に対してアンケートを行い,前述の課題を抱えていることを確認した. そこで本研究の提案フレームワークでは,NFC を用いた直感的な接続手法とアドホックネットワークを構築する.提案フレームワークのプロトタイプを実装し,教育現場における協働学習,ビジネスシーンにおける営業活動,カウンセリングなどで利用出来ることを検討した.

1D-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名Androidアプリケーションのモジュール間依存関係の可視化手法
著者*古庄 裕貴 (九州大学大学院 システム情報科学府 情報知能工学専攻), 久住 憲嗣 (九州大学システム LSI 研究センター), 神山 剛, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所), 中西 恒夫 (福岡大学 工学部 電子情報工学科), 福田 晃 (九州大学大学院 システム情報科学研究院)
ページpp. 112 - 117
キーワード消費電力分析, Android
アブストラクト本稿では,Android OS上で動作するアプリケーションのソフトウェアモジュール間の呼び出し関係を可視化する手法を紹介する. アプリケーションの省電力化を行う為にはその消費電力量を分析することが重要である. 既存の分析手法ではアプリケーション内部のソースコードレベルの細やかな粒度での分析が可能となっている. しかしながら消費電力量の分析結果だけではチューニング対象のモジュールを選択することが困難な場合がある. 提案手法はAndroidアプリケーションのモジュール間の呼び出し関係を分析し,特定のモジュールとの結びつきが強いモジュールの発見を支援する. 分析に必要なログはログ収集コードを埋め込んだアプリケーションをユーザに利用してもらうことで集める. 本稿では,観測するモジュール,通信方式や収集するデータについて解説する. 検証用のアプリケーションを作成し分析を行った結果,モジュールの呼び出し関係を表す有向グラフが生成できたことを確認した.

1D-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名モバイル端末の消費電力削減のためのBluetooth4.0(BLE)を用いたWi-Fiウェイクアップ制御方式の提案
著者*田中 直也, 湯 素華, 小花 貞夫 (電気通信大学/大学院情報理工学研究科)
ページpp. 118 - 123
キーワードWi-Fi省電力化, Wi-Fiウェイクアップ, スマートフォン, BLE
アブストラクトスマートフォンの使用可能時間の短さが問題になっており,その原因の一つとしてWi-Fiの使用がある.最近ではSocial Networking Service(SNS)のように,データを受信するタイミングが不定期的なアプリケーションが増えており,その通信のためにWi-Fiを常に起動して電力を多く消費している.本稿では,モバイル端末の消費電力の改善を目的として,電力消費の少ないBLEを用いて必要なときにだけWi-Fiをウェイクアップさせることで,Wi-Fiの使用による消費電力の削減を行う方式を提案した.提案方式についてプロトタイプによる評価を行い,従来のWi-Fiと比較し,プロトタイプの方がデータ送信間隔の長い場合には消費電力(ここでは消費電流量で計測)が少ないことを確認した.また,Wi-Fiチップのスリープ・ウェイクアップ等の細部の制御を行うことで,提案方式の方がデータ送信間隔の短い場合においても従来のWi-Fiより消費電力が少なくなり,約40%の削減効果が期待できることを示した.


セッション 1E  状況・行動認識(1)
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: 北上
座長: 梶 克彦 (愛知工業大学)

1E-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名携帯電話の取出し動作に基づく画面ロック解除手法
著者*出田 怜 (神戸大学大学院工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 磯 俊樹, 稲村 浩 (NTTドコモ先進技術研究所), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 124 - 131
キーワード認証技術, 行動的特徴, 加速度センサ, 圧力センサ
アブストラクトスマートフォンやタブレット端末といった高機能な携帯端末の普及にともない,携帯端末内には多くの重要な情報が記憶されるようになり,悪意のあるユーザから情報を保護する必要性が年々高まっている.端末内の情報保護の方法として画面ロックが第一に挙げられるが,携帯端末は画面ON/OFFの回数が多く,使用するたびに画面ロック解除を行なう必要があるため,携帯端末には煩雑な操作を必要としない画面ロック解除手法が有用であると考えられる. 本研究では画面ロック解除のための特別な操作を必要としない画面ロック解除手法として,携帯端末に搭載された加速度センサと圧力センサを用いて,携帯端末をポケットから取り出す動作の加速度と端末の把持圧力から個人認証を行い,画面のロック解除を行なう手法を提案する.端末の取出し動作と端末把持圧力といった行動的特徴を用いるため,認証性能は文字列パスワードや指紋などと比較して低くなると考えられる.従って,提案する手法では,FARが低くなるようにセキュリティレベルを設定したときの認証性能が重要であり,サービスとしては,一日の認証試行のうち数回は端末をポケットから取り出した時点で画面ロックが解除されているような認証システムを想定している.また,提案手法では,仮に認証に失敗したとしても,そのまま従来の認証システムを使用することができるため,ユーザに負担はかからない.評価よりEER=0.40となり,FAR=0.05のとき,FRR=0.94であった.約20回の認証試行のうち1回はポケットから取り出した時点で画面ロックを解除できる.認証性能を向上させるためには,加速度データと圧力データの関係を詳細に分析し,それらの関係性を踏まえた動作区間の切出しや特徴量の算出方法を構築する必要があると考えられる.

1E-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名ArKs: PCタイピング音解析による動作の推定
著者*村瀬 慶祐 (青山学院大学大学院理工学研究科), 斉藤 裕樹 (明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科), 戸辺 義人 (青山学院大学大学院理工学研究科)
ページpp. 132 - 138
キーワードsound, keyboard, activity recognition
アブストラクト近年,人の行動や状態をセンシングし,システムの挙動に反映させる動きが広がっている.その中でも集中度のセンシングは,数多くの研究がなされている.しかし,いずれの研究も被験者がセンサに気をとられ集中度を正しく測定することが困難であるという問題がある.そこで我々は,被験者の気を逸らすことなく集中度を測定するために音に注目し,センサとして世間に普及したスマートフォンの内蔵マイクを用いることにした.本稿では、集中度を測定する第1段階としてリアルタイムにキーボードのタイピング音を取得し、解析することでユーザのPCに対する動作を推定するシステムArKsを提案する。本稿では、ArKsの概要、設計、Androidスマートフォンに対する実装と評価について述べる。

1E-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名ポータブル人検知センサーの家屋内設置箇所推定
著者*志垣 沙衣子, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 139 - 148
キーワードスマートホーム, 行動検出
アブストラクト居住者の位置行動に応じて照明空調制御や行動推薦などの家庭内サービスを提供するスマートホームが徐々に普及しつつある.一方で,そのようなスマートホーム機能を有さない大多数の既存家屋に対して同様の機能を導入する場合,家屋への埋め込み設置工事等が不要なポータブル型の人感センサーなどがコストの観点からも有効である.しかし,それらの設置位置を決定するためには,家屋の空間的な詳細情報(障害物の有無等)を考慮した設置位置の調整作業ならびにセンサー位置登録作業を行う必要がある.これらは特に高齢者などにとって煩雑であるため,センサーを適当に配置するだけでそれらの作業が完了することが望ましい.本稿では,配置が容易なポータブル型の人感センサーおよびスマートタップ(電力モニター)を用い,人感センサーが家庭内の居住者のどのような移動や滞在(廊下,寝室,キッチンなど)を補足しているかを推定する手法を提案する.提案手法では,人感センサーの数日分程度の反応情報を教師なし機械学習により分類し,それらがキッチンや寝室などの滞在型の場所あるいは廊下などの動線のいずれを捉えているかを判別するとともに,複数の居住者により生じる誤り要因を排除し,正しいセンサーの相対位置関係を推定する.加えて,スマートタップの電力情報から家電推定を行い,反応情報と対応付けることで,家庭内における位置の推定を行う.独自に開発した人感センサーならびに市販の電力モニターを実在する3人家族の戸建住宅に約2ヶ月間導入し,それらの設置位置推定を行ったユースケースを紹介する.

1E-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名超音波による路上障害物形状の認識手法の提案
著者*中村 一輝 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 中村 嘉隆, 高橋 修 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部)
ページpp. 149 - 156
キーワード位置情報, 自動運転, 超音波, 情報共有, 端末間通信
アブストラクト自動車を対象にした自動走行技術の発達に伴い,将来的には自転車やセグウェイといったパーソナルモビリティも自動走行の開発対象になると考えられる.現在,開発が進められている自動車の衝突回避技術として,画像処理技術や各種センサを用いて路上にある障害物を検知するものがある.また,障害物回避技術は自動車だけでなく,ロボットや視覚障害者向けの白杖に応用されている.しかし,これらの技術は検知のための装置が大きく,複数の箇所に取り付ける必要があるため,比較的スペースの限られた個人用自転車等の移動体に用いるには困難である.また,画像認識技術を用いる場合には,天候や障害物の色などによって認識結果が影響を受けやすい.そこで本研究では,スマートフォンのような小型で普及率の高い端末と超音波センサを用いた手頃な端末によって路上障害物情報を検知し,端末間通信によって共有することで,より精度の高い路上障害物情報の取得手法を提案する.

1E-5 (時間: 15:10 - 15:30)
題名俯瞰画像における被写体サイズ推定モデルに基づく群衆人数推定手法の提案
著者*小島 颯平, 内山 彰, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 157 - 165
キーワード群衆人数推定, 俯瞰画像, 被写体サイズ推定モデル, 動体検出, 二値化
アブストラクト本研究では,スマートフォンを有する協力者がビルの2階など比較的高所から群衆を撮影した俯瞰画像が提供されるものとし,その画像からの群衆人数推定を行う手法を提案する.画像からの群衆人数推定方式として,特徴量に基づく人物形状の検出を行う方式があるが,群衆内の人は身体の境界が明確に現れにくいため,高精度に特徴量を得ることは難しい.そこで本研究では,群衆が存在する領域の面積に基づく群衆人数推定法を提案する.提案手法では,群衆が移動していることを仮定し,短い時間間隔で撮影された2つの画像の差分を取ることで群衆が存在する動体領域を抽出する.1人あたりの占有面積は,撮影高度や撮影傾度,画像内での位置および移動ベクトルにより異なるため,本研究では3次元物体移動シミュレーションの可視化データの分析結果に基づき被写体サイズ推定モデルを構築し,高精度な群衆人数推定を実現させる.また,高密度な場合に起こる動体領域の重なりを考慮するため動体領域面積が一定以上の場合には事前に求めた面積と人数の関係に基づく推定を行う.性能評価のため,Unityで群衆の動きを再現し,得られた画像に対して提案手法を適用したところ,群衆人数が30人までの低密度の場合に対しては検出人数の平均絶対誤差が17.6%となった.また,30人を超える高密度な場合でも,200人以下であれば平均絶対誤差が15.0%となることが分かった.


セッション 1F  情報の収集と共有
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: まきば
座長: 福島 拓 (静岡大学)

1F-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名無線LANを利用した車両情報収集方法の検討
著者*大西 亮吉, 押田 拓郎, 田中 英明 (株式会社トヨタIT開発センター)
ページpp. 166 - 171
キーワード出版購読型モデル, DTN, 802.11ai, oneM2M, IoT
アブストラクト車両に無線LAN機器を搭載し,公衆無線LANアクセスポイントを介して,車両のデータをインターネット側のサーバへ伝達する手法を提案する.本手法によって,サーバ側負荷(サーバ処理や通信回線の負荷)の分散,及び車両移動への対応という2つの課題の解決を試みる.サーバ側負荷分散は微小なデータの大量発生に備えたもので,サーバ側における通信状態の把握を不要とし,さらにサーバ側のデータ処理の一部を車載機側に委託して加工された情報を収集する方法による解決を提案する.これを車両情報収集ネットワークと呼ぶ.車両移動への対応は,通信セッションの維持を不要とし,更に無線LANアクセスポイントとの通信機会が多い車両に情報を転送する方法による解決を提案する.これを車車間無線LANネットワークと呼ぶ.車車間無線LANネットワークについては,シミュレーション評価によって情報収集率や収集速度の改善効果があることを確認した.車両情報収集ネットワークについては,M2M通信プロトコルの標準規格oneM2M Release 1をベースに試作を行い,実現性を確認した.

1F-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名DeepDiveを用いたWebニュース記事からの企業間関係抽出
著者*山本 彩奈, 宮村 祐一, 中田 康太, 岡本 昌之 (株式会社東芝 研究開発センター)
ページpp. 172 - 179
キーワード情報抽出, 関係抽出, 機械学習
アブストラクト本研究では,Webニュース記事から敵対的関係もしくは友好的関係にある企業の組み合わせを自動抽出する方法について提案する.従来研究では1つの企業間に対して1つの関係のみ抽出するが,製品群や事業部門ごとに関係性が異なる場合も多い.本研究では,1つの企業間に対して複数の関係を抽出するために,ニュース記事内のセンテンスごとに関係を抽出する.関係の抽出には,Markov Logic Networkを用いた知識ベース構築システムDeepDiveを用いる.提案手法を4,661件の半導体業界ニュース記事に適用したところ,2,381件の敵対的関係と843件の友好的関係が得られ,適合率は敵対的関係が81%,友好的関係が67%であった.敵対的・友好的関係抽出結果を組み合わせることで,マクロな視点での業界俯瞰と,ミクロな視点での企業間関係把握が可能となる見込みが得られた.

1F-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名インターネット切断時を考慮したWeb情報共有システム
著者*市田 智也, 佐々木 雅茂, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻佐藤研究室)
ページpp. 180 - 187
キーワード情報共有システム, WebRTC, ネットワーク適応型, インターネット切断時, Webアプリケーション
アブストラクト近年,モバイル端末の普及とインターネットにおけるソーシャル・ネットワーキング・サービスの発展により,誰もが容易に他者とコミュニケーションをすることができるようになった.しかし,自然災害により通信インフラが破壊された地域では,コミュニケーション手段を掲示板等に頼るしか無い状況となってしまう.これに対して,携帯電話会社は災害用伝言サービスを提供しているが,小さいコミュニティでの利用に適していない点や,リアルタイム性に欠けているといった問題点が存在する. 本研究は,サーバとの接続状況に応じて通信方式を動的に変化させるWeb情報共有システムを提案する.通常時はインターネット上に設置されたサーバを経由しサーバ・クライアント方式でシステムに参加するすべての端末間で情報共有を行い,サーバに接続できない環境では接続可能な範囲にある端末間でP2P通信を行うことにより情報共有を継続する.再度,サーバに接続できる環境が整うと,サーバ・クライアント方式の通信に切り替え,P2P通信時の通信ログをサーバにアップロードし,全端末に情報の再共有を行う.クライアントは端末に備わっているWebブラウザを用いることで,事前の準備を必要とせず容易にシステムを利用することができる. 本システムを実機環境にて遅延時間を計測,評価し,有効性を示す.

1F-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名学内向け合同企業説明会の予約システムの試作
著者*佐々木 龍太, 西村 広光, 速水 治夫 (神奈川工科大学)
ページpp. 188 - 191
キーワードWebアプリケーション, 予約システム, 就職活動
アブストラクト本学で開催される学内向け合同企業説明会は多数の企業と就職活動中の学生が参加し,企業情報の提供を行う.参加者は企業が採用対象と考えている大学の学生に限定されるため,企業と学生のミスマッチを減らすことができるメリットがある.しかし,合同企業説明会は学内の全学科の学生が参加するため時折混雑し,参加者から様々な不満が生じるだけでなく,説明会の進行に支障きたすことさえある. そこで,混雑を緩和し参加者の不満の解消とより円滑な説明会の進行を目的として合同企業説明会の予約システムを試作し,ユーザーの視点よりテストを行った.本システムはWeb接続が可能な環境でPC及び携帯端末のWebブラウザより利用することを想定し,PHP及びMySQLによりHTML文章を自動生成するWebアプリケーションとして実装した.


セッション 1G  無線ネットワーク
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: リゾートセンター1
座長: 佐藤 文明 (東邦大学)

1G-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名マルチチャネルを利用したアドホックネットワークにおけるチャネル変更手法
著者*井ノ口 真樹, 植田 啓文, 中島 一彰 (NEC クラウドシステム研究所)
ページpp. 192 - 198
キーワードアドホックネットワーク, チャネル変更, マルチチャネル, 端末間通信
アブストラクトマルチチャネルのアドホックネットワークでは,トラフィックの分布の変化に合わせ特定のチャネルが通信のボトルネックとならないよう,運用中に動的にチャネルを変更する必要がある.また,チャネルを変更した端末では,上位レイヤの通信に用いる経路の再計算が行われるため,チャネル変更時に通信が中断してしまう.そのため,多くの通信を中継する端末のチャネルを変更すると,当該端末が中継する全ての通信が中断してしまう.すなわち,マルチチャネルのアドホックネットワークにおいては,安定した通信をさせることが求められる端末が存在することを考慮しなければならない.本稿では,安定した通信が求められる端末を具体的に定め,それらの端末以外の端末に適切にチャネルを変更させることで,通信の中断を抑制しつつスループットを向上させる手法を提案する.また,シミュレーション評価により,端末間のスループットを最大で1.8 倍程度向上可能であること,通信中断数を半分以下に削減可能であることを確認した.

1G-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名複数の評価指標を考慮したアトラクタ選択モデルに基づく無線ネットワーク選択手法
著者*若山 永哉, 小川 雅嗣, 柳生 智彦 (NEC クラウドシステム研究所)
ページpp. 199 - 204
キーワードモバイルネットワーク, 無線LAN, アトラクタ選択
アブストラクト無線ネットワークの利活用は近年,拡大の一途をたどっている.多様なネットワークを効率的に活用するためには,ネットワーク種別ごとの特性に加え,ネットワークの状態を把握しながら,最適なネットワーク環境を選択する必要がある.しかし無線通信システムでは,端末側からの手続きによって独立かつ自律的に接続先を決定するため,集中制御的なアプローチは現実的ではない. われわれはこれまでに,生物の環境適応メカニズムを数理化したモデルであるアトラクタ選択モデルを,無線ネットワークの接続先選択に適用する手法を提案してきた.他方で,端末の多くがバッテリ駆動であるため,消費電力,残存電力量に基づき制御を行えることが望ましい. 本稿では,評価指標が複数種存在する環境を想定した,ネットワーク選択におけるアトラクタ選択モデルの適用手法を提案する.本提案では,端末間で残存電力情報を相互に通知し,残存電力に基づいてパケット集約負荷の期待値が変動するよう,アトラクタ選択モデルを設計する.提案手法の有効性について,ネットワーク安定性,各端末の稼働持続時間およびスループットの観点から評価を行い,安定的に高いスループットを保ちつつ,従来提案と比較して2.5%程度稼働時間が向上することが示された.

1G-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名モバイルアドホックネットワークにおける継続的データ収集手法
著者*中山 侑紀, 天方 大地, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
ページpp. 205 - 212
キーワードアドホックネットワーク, 継続的範囲検索
アブストラクト本稿では,モバイルアドホックネットワークにおける継続的な範囲検索問題を考える.モバイルアドホックネットワークは既存の通信基盤が必要でないため,災害地などの通信基盤が利用できない環境での応用が期待されている.このような状況では,ある端末の周辺に存在するデータ,例えば,負傷者情報を継続的に収集することが考えられる.しかし,モバイルアドホックネットワークは通信帯域の制限や端末のバッテリ消費といった問題があり,また,各端末が移動するため,従来の有線ネットワークや無線ネットワークなどで用いられている既存手法をそのまま適用することは困難である.また,周辺データを継続的に収集するために,周期的に範囲検索を行う方法は効率的でない.そこで,筆者らは,クエリ発行端末が継続的に自身の周辺データを収集する効率的な手法を提案する.提案手法では,周期的にクエリを伝播せずに,端末の移動を考慮して動的にクエリを伝播する.また,クエリを受信した端末は,クエリに含まれる情報を用いてクエリ発行端末の現在位置を推定し,要求されたデータをその位置に向けて送信する.提案手法はデータ更新が起きる状況においても有効である.シミュレーション実験の結果から,提案手法はクエリ発行端末の周辺に存在する端末の所持するデータを効率的に収集できることを確認した.

1G-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名モバイル網のパケ詰まりを緩和する無線レイヤの状態を意識したTCP状態管理方式
著者*西川 由明, 野上 耕介 (NEC クラウドシステム研究所)
ページpp. 213 - 216
キーワードTCP, モバイル, パケ詰まり
アブストラクトエンドユーザが体感する品質であるQuality of Experience(QoE)が重要になっており、その一つとして遅延に対する注目が高まっている。特にモバイルでは「パケ詰まり」という言葉で代表されるように、遅延が長大化し体感的に通信不可能になってしまう問題が注目を集めている。様々なアプリケーションで利用されているTCPではHead of Line(HOL)ブロッキング問題による遅延の長大化が知られている。TCPでは順序通りにデータが揃っている場合のみアプリケーションにデータを渡すため、パケットロスで順序の飛躍が発生すると、再送されデータが揃うまでアプリケーションレベルの遅延が長大化する。さらにモバイル網ではハンドオーバ時などに数秒間バーストロスが発生することがある。TCPではこのバーストロスから回復する手段が送信間隔を指数的に増大させる再送処理のみとなるため、バーストロス終了後に即座に再送し送信を再開することができず遅延が長大化してしまう。本稿では、このバーストロス終了から送信再開までの無通信時間を低減する方式を提案する。TCPの状態遷移に新たな状態を追加し、プローブパケットの送信によりバーストロスの終了を検出する機能と終了後に即座に送信を再開する機能を実現する。TCPの通常の通信状態と新たに追加するプローブパケットを送信する状態の遷移条件を検討し、商用のモバイル網で有効に機能することを報告する。


セッション 1H  コンシューマシステムとM2M
日時: 2015年7月8日(水) 13:50 - 15:30
部屋: リゾートセンター2
座長: 齊藤 義仰 (岩手県立大学)

1H-1 (時間: 13:50 - 14:10)
題名ECHONET Liteプロトコルに対応した家電認識スマートタップの提案
著者*松石 浩輔, 沼尾 雅之 (電気通信大学大学院 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻)
ページpp. 217 - 223
キーワードホームネットワーク, スマートタップ, ECHONET Lite, 家電認識, Intrusive Load Monitoring
アブストラクトECHONET Liteは,ホームネットワークのための通信プロトコルであり,日本国内では事実上の標準として今後の普及が期待されている.しかしECHONET Liteネットワークでは,ECHONET Lite非対応の既存機器を利用することはできない.そこで本稿では,既存機器をECHONET Liteネットワークに接続するための家電認識スマートタップのアーキテクチャを提案する.このアーキテクチャは,機器の電源電圧および電流に基づく家電認識手法を用い,タップに接続された既存家電の種類を認識する家電認識部と,認識された機器をECHONET Lite対応機器として見せ,ECHONET Liteネットワークに接続するECHONETオブジェクト生成部から構成される.また本稿では,提案アーキテクチャを実現するためのECHONET Lite規格に対する拡張も同時に提案する.この拡張は,ECHONET Lite規格におけるクラス詳細規定をXMLタグセットによって再定義し,さらに他クラスを継承または集約するユーザ定義機器クラスを実現するための拡張タグセットを導入するものである.この拡張により,ECHONETネットワークの通信ミドルウェアを更新することなく,機器の詳細規定XMLを用意することによって,ユーザが新たなECHONET機器クラスを自由に定義・後付けできるようになる.本稿では提案アーキテクチャのスマートタップを試作し,その実現可能性および既存機器との相互接続性について検証する.

1H-2 (時間: 14:10 - 14:30)
題名IoT機器開発を簡単化するクラウド集約型遠隔制御システムの提案
著者*田添 宏治, 南 圭祐, 川添 博史, 安次富 大介 (東芝 研究開発センター ネットワークシステムラボラトリー), 会津 宏幸 (東芝 研究開発センターネットワークシステムラボラトリー)
ページpp. 224 - 229
キーワードIoT, WebSocket, ECHONET Lite, 遠隔制御, 通信アダプタ
アブストラクトInternet of Things (IoT)の典型的なアプリケーションの1つは,場所や時間を問わずにセンサや家電等の機器へのアクセスを可能にする遠隔制御である.従来の遠隔制御システムは,機器制御向けに標準化されたローカルネットプロトコルを,専用ゲートウェイを設置することでインターネットに拡張するアプローチと,機器毎に通信機能を作り込むことで多種多様な機器をクラウドに収容するアプローチの二通りに大別される.前者の課題は専用ゲートウェイの導入・維持コストであり,後者の課題は機器毎の組込み開発コストである.本論文では,我々は,クラウドとの常時接続に最低限必要な共通機能を搭載した通信アダプタと,通信アダプタが接続するクラウド集約型システムを提案することで両者の課題を同時に解決する.提案する通信アダプタは,シリアル通信をクラウド集約型システムへブリッジングする機能を搭載しており,個別開発を要さずに多種多様な機器をクラウドへ収容する.提案するクラウド集約型システムは,通信アダプタからブリッジングされた機器のシリアル通信を,WebSocketを用いてユーザの操作端末へ中継する機能を搭載しており,専用のゲートウェイを要さずに通信アダプタと操作端末の双方向通信を実現する.IoT機器開発者は,機器のシリアル通信を処理するアプリケーションを操作端末上に実装することで,遠隔制御を実現可能である.

1H-3 (時間: 14:30 - 14:50)
題名マイコン制御を用いた水耕栽培システムの開発
著者*西村 知紘, 佐藤 証 (電気通信大学)
ページpp. 230 - 242
キーワード植物工場, 水耕栽培, センサーネットワーク, 組み込み
アブストラクト本研究では,植物工場へのIT技術の導入により,生産性の向上や作業の効率化,そして高品質・高付加価値の作物を栽培することを目的としている.それに向けて,センサと無線ネットワークを用いて環境・生育データを監視し,取得したセンサ量によって適切な制御をおこなうシステムを構築するとともに,生育状況と環境データをリンクして解析することで,これまで農家個人が保有していた栽培のノウハウを蓄積し,知財として広く活用することを目指す.今年度は,システムの基盤となる水耕栽培装置の開発と環境をデータ化するためのセンサモジュールの開発中心に,それらの稼働実験を行った.

1H-4 (時間: 14:50 - 15:10)
題名クラウドPHRへのEXI適用効果の検討
著者*米澤 祐紀, 土井 裕介 (株式会社東芝 研究開発センター)
ページpp. 243 - 248
キーワードPHR, XML, EXI, クラウド, ヘルスケア
アブストラクト本研究では,多様な健康情報を蓄積するクラウド PHR(Personal Health Record)システムへのEXI (Efficient XML Interchange)適用効果を明らかにする.PHR システムは,生涯に渡る多様な健康情報の蓄積と多様なサービスプロバイダとの連携により,個人の Quality of Life 向上や効率的な医療行為に役立つと期待されている.PHR システムの基盤である Web システムは,スケーラビリティとコスト最適化の観点から,クラウドを利用する.クラウドの特徴は,その時々で必要な計算機資源の動的な導入と計算機資源・通信量に対する従量課金制である.本研究では,PHR の特徴とクラウドシステムの従量課金制との不一致から,クラウドを用いた PHR システム運用時における,通信コストの増加が運用コストを圧迫すると予想し,その解決策として EXI 適用による運用コスト削減を目指す.

1H-5 (時間: 15:10 - 15:30)
題名個人情報を本人が管理するPDSシステムモデル ―「集めないビッグデータコンソーシアム」における検討報告―
著者青木 孝裕 (日本アイ・ビー・エム), 秋山 智宏 (アンリツエンジニアリング), 飯山 裕 (東京大学), 伊藤 直之 (インテージ), 小熊 康之 (アンリツ), 織田 朝美 (シナジーマーケティング), 加藤 綾子 (文教大学), 木虎 直樹 (シナジーマーケティング), 黒木 信彦 (日本アイ・ビー・エム), *佐古 和恵, 竹之内 隆夫 (NEC), 中川 裕志, 橋田 浩一 (東京大学), 藤井 絵美子 (シナジーマーケティング), 松山 錬 (大日本印刷), 宮田 智博 (日本アイ・ビー・エム), 安松 健 (シナジーマーケティング)
ページpp. 249 - 255
キーワードパーソナルデータの利活用, 個人情報保護, 自己情報コントロール, IoT (Internet of Things), データ流通基盤
アブストラクト個人が自らデータを蓄積・管理し,かつ事業者等が個人情報を利活用できる仕組みが必要であるが,それを実現するツールはまだ十分に普及しているとはいえない.本報告では,個人情報を本人(または代理人)が管理し,データの利用を本人同意に帰着させるPDS (Personal Data Store)のシステムモデルを検討する.具体的には,ユースケースを踏まえながらPDSの必要十分条件を検討し,現状で実装可能な機能とシステムモデルを提示する.なお,本報告は「集めないビッグデータ」コンソーシアムのシステムモデル検討WGの検討内容をまとめたものである.


セッション 2A  統一セッション: ITSとスマートコミュニティ
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: 竜ヶ森1
座長: 清原 良三 (神奈川工科大学)

2A-1 (時間: 15:50 - 16:30)
題名(招待講演) スマートモビリティ社会に向けた取り組み
著者*吉岡 顕, 桑原 昌広, 島崎 景子 (トヨタIT開発センター)
ページpp. 256 - 257
キーワードITS, スマートモビリティ, 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム 高度交通システム
アブストラクト本講演では,筆者の所属するトヨタ IT 開発センターとその親会社であるトヨタ自動車の「スマートモビリティ社会」に対する2つの取組みを紹介する.

2A-2 (時間: 16:30 - 16:50)
題名ひずみセンサを用いた障害者向け自動車操縦インタフェースの開発
著者*湊 崇文, 村田 嘉利, 鈴木 彰真, 佐藤 永欣 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 佐々木 祥弘 (電磁材料研究所)
ページpp. 258 - 264
キーワード自動車操縦, 障害者, ひずみセンサ, ふらつき, ドライビングシミュレータ
アブストラクト多くの障害者が自立を望んでおり,活動範囲を広げるためには,自分で自動車を運転することが有効である.いくつかの企業や教育・研究機関が障害者向けの自動車操縦インタフェースの開発を行っているが,それらのほとんどが障害者ごとに自動車のカスタマイズを必要としているため,コストアップに繋がっている.今回,ひずみセンサを用いた操縦インタフェースを提案する.指や手首,足首などといった可動部位のうち,いずれかにひずみセンサを取り付けることで,障害の部位や程度に依存せず,共通の操縦インタフェースで運転することが期待できる.本稿では,ドライビングシミュレータと電気自動車を用いた評価実験を行い,センサを指に取り付けた場合における評価と操縦性について報告をする.

2A-3 (時間: 16:50 - 17:10)
題名モーションセンサを用いた自転車違反運転検知システム
著者*大井 将徳 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 中村 嘉隆, 高橋 修 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部)
ページpp. 265 - 271
キーワード自転車, モーションセンサ, スケルトン・トラッキング, 距離情報
アブストラクト近年,自転車が関与する事故が問題視されており,交通事故に遭った自転車運転者の多くが違反運転中に事故に遭っている.平成27年6月には道路交通法が改正予定であり,1年以内に3回以上違反運転を繰り返すと講習の義務が発生することになる.自転車違反運転に関する法律や条例は整備されてきているものの,大きな改善は見られておらず,違反運転に関する認識が低いのではないかと考える.本研究ではモーションセンサを用いた自転車違反運転検知システムを提案する.モーションセンサはKinectを用い,スケルトン・トラッキングと深度情報から得られる距離情報を用いて自転車運転者の状態検出及び違反運転の種類の判断を行う.また,違反運転の通知手法についても提案する.

2A-4 (時間: 17:10 - 17:30)
題名安価な運動センサを用いた二輪車車体姿勢角推定手法の提案
著者*久保田 恭輔, 木谷 友哉 (静岡大学)
ページpp. 272 - 278
キーワード高度交通システム, 二輪車の車体運動特性, 計測アルゴリズム, 慣性計測装置(IMU)
アブストラクト本稿では,安価で入手が容易な,3次元の加速度と3次元の角速度が得られる運動センサとGPS受信機を用いてセンシングユニットを開発し, そのセンシングユニットから取得した計測データを利用した二輪車車体姿勢角推定手法を提案する. 開発したセンシングシステムは,二輪車の車体運動モデルを解析するために使用される. 二輪車車体姿勢角は二輪車の車体運動モデルの解明に必要な項目の1つである. しかし,車体の姿勢角については直接計測することができない.また,開発したセンシングシステムの センサには様々なノイズが乗ることで,正しい計測結果が得られない可能性がある. 本稿では,その運動センサのノイズ誤差の補正を行い,補正後の運動センサの値から 二輪車車体姿勢角を推定する手法を提案する.


セッション 2B  NWセキュリティ(1)
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: 竜ヶ森2
座長: 沼尾 雅之 (電気通信大学)

2B-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名階層化符号表現を利用した移動履歴の匿名化手法
著者*疋田 敏朗, 山口 利恵 (東京大学情報理工学系研究科)
ページpp. 279 - 286
キーワード匿名化, 移動履歴, プライバシ保護
アブストラクト大規模な都市開発においては既存施設への影響評価や必要な対策の立案のためにも正確な交通量の把握を行った上で対策を立てることが必要とされている.しかしながら,従来の交通量の把握方法は実地での調査か数年に一度実施されるパーソントリップ調査に頼る形になっている.近年のICT技術の発展に応じて,スマートフォンのアプリケーションやIoTデバイスの移動履歴を利用して交通統計データを生成することが考えられるが,個人が特定されないという個人情報保護法への対応が課題となっていた. 本論文では移動履歴から個人が特定されないために必要な項目を検討し,4項目が満たされれば良いことを説明した上で匿名化に必要な要件について説明した. その上で空間を階層的に符号化するGeoHashを用いて,移動履歴を一次元に符号化し,その上でGeoHashの階層構造を利用することで移動履歴のk-匿名化を実現する方法について提案を行った. さらに提案した匿名化方式が上記の必要な要件を満たしていることを,東京大学空間情報科学研究センターの「人の流れプロジェクト」の「2011年中京都市圏人の流れデータセット(空間配分版)」のデータを利用して匿名化することで示し,提案手法は一区分につきk以上の移動履歴をまとめており,k-匿名化が行えていること.さらに従来手法に比べてトリップ数,ユニークトリップ数ともに増加しており,より効率的な匿名変換ができていることを示した.

2B-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名プログラム断片の連続性に基づくセキュアプロセッシングの秘匿性能に関する調査
著者*中矢 匠 (愛媛大学工学部), 稲元 勉, 樋上 喜信, 小林 真也 (愛媛大学大学院理工学研究科)
ページpp. 287 - 294
キーワードGRIDコンピューティング, セキュアプロセッシング, 処理隠蔽, 先行処理, 共謀
アブストラクト本稿は,信頼できない主体により管理される悪人ノードを含みうるグリッドで あるエクスターナルGRIDを対象とし,グリッドに依頼する処理内容を隠蔽する ために筆者らが提案してるプログラム分割という手法の定量的評価を示すこと を目的とする。 評価にあたっては,悪人ノードがそれぞれ入手したデータをもちよることで不 正な解析や改竄を行う共謀が生じうるという現実的環境,および処理結果の信 頼性を高めるために著者らが提案している多重処理という手法とプログラム分 割を併用する状況を前提とする。 プログラム分割は,グリッドへ処理を依頼するプログラムを処理フローにそっ て複数のプログラム断片へと分割し,異なるノードが異なるプログラム断片を 順に処理することでプログラム全体を隠蔽する手法である。 悪人ノードの集団は,プログラム断片を入手することでもとのプログラムを推 測できるが,この推測は,それらのプログラム断片が処理フローの上で連続し ていなければ困難になると期待できる。 この発想のもと,本稿では,ある長さ以上のプログラム断片系列が悪人ノード 集団へ1回以上漏洩する確率を定式化し,これに基づく評価指標を示す。 評価では,悪人ノードの割合,プログラム分割数,多重処理に参加するノード 数というパラメータを変更することによる,評価指標の値の変化を示す。

2B-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名p-タイル法を用いたスマホセンサーによる個人認証手法
著者*小林 良輔, 山口 利恵 (東京大学大学院情報理工学系研究科)
ページpp. 295 - 302
キーワード個人認証, スマートフォン, Wi-Fi, Bluetooth
アブストラクト本論文では,スマートフォンのセンサーが取得したWi-Fi,Bluetoothの情報に着目し,これらの情報で個人認証を行う認証手法を提案する. 本論文で提案する認証手法は,ユーザーがあらかじめ意図して情報を入力しておく必要がなく,また認証時にも情報を入力する必要がないという点で,非常にユーザビリティに優れた手法である. また,特別な装置なども不要で,多くの人が所持しているスマートフォンを携帯しておくだけでよいという点でも本手法は優れている.

2B-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名Wi−Fiネットワーク運用システムを用いたドローン検知の可能性に関する評価
著者*岡本 薫, 樫原 茂 (奈良先端科学技術大学院大学), 山本 寛 (立命館大学), 山口 英 (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 303 - 309
キーワードドローン, 無線LAN, セキュリティ, 計測, テレメトリ情報
アブストラクト本論文では、文献[18]に提案したドローンの検知に関するマルチコプター用統合監視システムに関するコンセプトに基づき、ドローンが出す電波、特にWi-Fiについて着目し、Wi-Fiネットワーク運用システムを使用したドローンの検知手法について提案し、その可能性について評価した。実験より、空中のドローンは地上のWi-Fi電波発信源に比べ広範囲かつ多数のWi-Fiセンサが検出することが明らかとなったが、一方で都市部のようなビルが密集する狭隘な空間や検出する時間帯によってはその特性が大きく変化し、ドローンの検知が困難であるいくつかの問題も確認した。


セッション 2C  測位(PDR)
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: 花輪
座長: 大村 廉 (豊橋技術科学大学)

2C-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名実環境における歩行空間制約を活用したPDR軌跡推定
著者吉見 駿 (立命館大学 情報理工学研究科), *金具 浩平 (立命館大学 情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学 総合科学技術研究機構), 村尾 和哉, 西尾 信彦 (立命館大学 情報理工学部)
ページpp. 310 - 318
キーワードPDR, 屋内測位, マップマッチング, 軌跡補正, 移動軌跡
アブストラクト屋内測位技術の一つとして,加速度センサや角速度センサを用いて相対的な測位を行うPDR(歩行者向けデッドレコニング)の研究が盛んである. しかし,PDRは推定誤差やセンサ性能の限界による測位誤差に問題がある. 測位誤差の補正には,歩行可能な通路を線(リンク)で表現した歩行空間ネットワーク上に補正を行うマップマッチングが利用できるが,通路に引かれたリンク上にしか補正できないため,移動軌跡の特徴が失われてしまう. 本研究では既存のマップマッチングで用いるリンク情報に加えて,建築構造情報から通路の壁の情報を用意し,歩行空間制約として活用することで,PDRによって得られる軌跡を尤もらしい軌跡に補正する手法を提案する. 提案手法をPDRの推定軌跡に提案手法を適用することで,通行人の往来が多く混雑した大阪・梅田周辺地下街での評価実験において,平均測位誤差を最大で60%減少させることを確認した. また,補正後の軌跡は実際の軌跡の特徴を残しつつ,通路内に補正されていたため,提案手法がPDRの測位精度の向上に有用であり,実用に足りることを示せた,

2C-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名頭部装着型端末を用いたPDRにおける頭部回転を考慮した測位手法
著者坂本 侑佑, *村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学総合科学技術研究機構), 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
ページpp. 319 - 325
キーワードPDR, 頭部装着型端末, 頭部回転, 測位
アブストラクトGPS を搭載した携帯端末の普及によりユーザの位置情報を利用したサービスが数多く登場してい る.GPS は衛星電波の届かない地下や屋内では利用できないという弱点があり,それを補うために特に 屋内での使用を目的としたさまざまな測位手法が提案されている.屋内測位手法のひとつとして,端末に 搭載されたセンサを用いて歩行者の歩数,歩幅,進行方向を計測し,初期地点から足し合わせることで測 位するPDR(Pedestrian Dead Reckoning)が提案されている.また,コンピュータの小型化・軽量化に より身体に装着可能なウェアラブル端末が登場している.小型でバッテリ容量に制約があるため,ウェア ラブル端末で測位を行う場合は消費電力の低いPDR が有効である.しかし,PDR はスマートフォンなど の端末を身体に対して固定した状態で測位することを想定しているため,ウェアラブル端末,特にHMD (Head Mounted Display)などの頭部に装着する頭部装着型端末では,首振りなどによって測位中に端末 の向きが変化する可能性がある.本研究では,歩行中に端末の回転を検知した前後で,端末の水平成分の 加速度を算出し,端末の進行方向と装着者の進行方向を比較することによって,検出した回転が方向転換 か頭部のみの回転かを判別し.判別結果に応じてPDR の移動方位を修正することで測位結果を補正する 手法を提案する.

2C-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名GPSとPDRを適応的に併用する屋内外シームレス測位
著者岡崎 翔, *岸田 敏希, 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学総合科学技術研究機構), 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
ページpp. 326 - 333
キーワードGPS, PDR, 測位, 屋内外

2C-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名経路の複雑さによらないPDR評価指標と経路可視化ツールの提案
著者*安部 真晃 (名古屋大学大学院工学研究科), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部情報科学科), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学未来創造機構)
ページpp. 334 - 339
キーワード歩行者デッドレコニング


セッション 2D  無線通信
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: 奥入瀬
座長: 安本 慶一 (NAIST)

2D-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名低管理コストな無線センサネットワークに向けた中継ノードの少ないデータ配送木の構築手法
著者*小島 祥平 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部)
ページpp. 340 - 346
キーワード無線センサネットワーク, 経路制御, 管理コスト
アブストラクト無線センサネットワークを実運用するにあたっては,一度構築したネットワークは10年以上継続的に運用できることが望ましい. そのためには,省電力化によるノードの長寿命化が必須となる.無線センサネットワークの実現に向けて, 省電力化のためのMACプロトコルや経路制御方式の研究は数多くなされている. しかし,標準的な乾電池やボタン電池を使用した場合に,実運用に耐えるほどの長い寿命は達成できていない. そのため,無線センサネットワークの実運用を目指すならば,バッテリ交換等にかかる管理コストを抑える必要があるが, 管理コストを考慮した研究は,今までに見られなかった. そこで,著者らは低消費電力なMACプロトコルと,配送木構築手法を組み合わせることで 管理コストを削減する手法を提案した. しかし,この手法の配送木構築手法には改善の余地があり,さらなる管理コスト削減の可能性があった, そこで,本研究では低消費電力なMACプロトコルと組み合わせることのできる, 新たな配送木構築手法を提案し,管理コストの更なる削減を目指す.

2D-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名Time-Domain Evaluation of DV-Hop Algorithm in Packet-Level Simulation
著者Oliver J. Norman (The University of Bristol), Yusuke Doi (Corporate R&D Center, TOSHIBA CORPORATION)
ページpp. 347 - 351
キーワードDV-Hop, Range-Free Mesh Localization, ns-3
アブストラクトLocalization in wireless mesh networks is a well-studied problem in the literature. However, most studies are numerical analysis. Among such localization methods, we have been working on range-free self-localization of nodes in mesh networks. To find how nodes behave upon topology change, we have implemented DV-hop algorithm in the ns-3 simulator. We have evaluated how estimation error of node locations improves and converges when a new node is added to a network.

2D-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名指向性アンテナを用いたLARプロトコルの改良と評価
著者*小林 崇彦 (立命館大学大学院情報理工学研究科), 野口 拓 (立命館大学情報理工学部)
ページpp. 352 - 356
キーワードアドホックネットワーク, 経路制御, 位置情報, 指向性アンテナ
アブストラクトアドホックネットワークにおいて,宛先ノードの位置情報がわかっている場合,位置情報を用いたルーチングプロトコルを使用することで,効率よく送信することができる.しかし,全方向に電波を放射する一般的な無指向性アンテナを使用する場合には,宛先ノードの位置とは関係なく全方向に経路探索パケットが送信されるため,宛先ノードとは逆方向の不必要なエリアにおいても冗長な経路探索が行われてしまう.一方,特定の方向にのみ電波を放射できる指向性アンテナを使用した場合,送信範囲を限定できるため,ホップ数,遅延時間,消費電力の点でルーチングプロトコルの性能改善が可能となる.そこで本稿では,位置情報ルーチングプロトコルLocation-Aided Routing (LAR) をベースに,指向性アンテナを用いるために改良したD-LAR を提案する.また,NS-2を用いたシミュレーション評価により,LARと比較して提案方式の方が総ホップ数,総遅延時間において性能が向上することを示す.

2D-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名時分割CSMA/CAにおけるスロット切替時の衝突を低減するスケジューリング
著者*野井 貴央 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部)
ページpp. 357 - 364
キーワード無線メッシュ網, スケジューリング, MACプロトコル, 経路制御, 隠れ端末問題
アブストラクト本論文では,時分割CSMA/CAに基づいた無線メッシュ網において,スロット切替時のデータフレームの損失を低減するスケジューリング法を提案する.時分割CSMA/CAは,単一の周波数チャンネルを時分割によりスロット(チャンネル)に細分化し,スロット内部でCSMA/CAを動作させる.適切なスケジューリングアルゴリズムを併用することで,隠れ端末問題による衝突を防ぐことができる.しかし,スロット内部でCSMA/CAを動作させるため,スロットあたりの時間が大きくなり,その結果,パケットの伝達遅延が大きくなる欠点があった.1スロットあたりの時間をできる限り短縮すれば,遅延性能を向上することが可能であるが,スロットを小さくすると,スロット切替が頻繁に起こり,スロット切替時のフレーム衝突により,ネットワークの通信性能が低下する問題がある.本研究では,時間的に隣接するスロット間で発生するフレーム衝突を考慮した新たなスケジューリング手法を提案することで,スロットを小さくした場合の通信性能の低下を最小限に抑える.評価の結果,従来のスケジューリング法とは異なり,提案手法では,スロットをかなり小さくした場合にも,通信性能を概ね維持できることを明らかにした.

2D-5 (時間: 17:10 - 17:30)
題名NetMIMOにおけるアクセスポイント群の選択手法の検討
著者*小林 真 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 猿渡 俊介 (静岡大学 大学院情報学研究科), 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 365 - 373
キーワードNetMIMO, clustering
アブストラクト現状の1 対1 の通信はシャノン限界に迫りつつあり,モバイルコンピューティングの分野では,重畳符号化,逐次干渉除去などの空間分割多重を利用した多対多通信の研究が活発化している. 本稿では,空間分割多重の中でも複数のアクセスポイントが協調することで通信容量を増やすことができるネットワークMIMO (NetMIMO) に着目する. NetMIMOでは,多数のアクセスポイントと多数のユーザ端末間の伝搬路を推定するためのチャネルサウンディングの通信オーバヘッドが問題となる. また,どの伝搬路を用いてMIMO伝送を行うべきかを決定するための計算コストも問題となる. そこで本稿では,NetMIMOのオーバヘッドを削減するためにアクセスポイント群を選択し,アクセスポイントのクラスタを形成する手法を検討し, Throughput-aware Random Clustering を提案する. Throughput-aware Random Clusteringでは,データリンク層におけるスループットに応じて,物理層におけるMIMO伝送に参加するアクセスポイントを決定するクロスレイヤのアプローチを採る. MATLAB を用いた計算機シミュレーションによる評価の結果として,アクセスポイントが57台,ユーザ端末が7台の場合,全てのアクセスポイントを用いる手法に比べて約2倍,固定クラスタを用いた物と比べて約1.2倍のスループットが得られることを示す.


セッション 2E  ウェアラブル(1)
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: 北上
座長: 榎堀 優 (名古屋大学)

2E-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名鼻部皮膚温度計測によるストレス評価システム
著者*安福 寛貴 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 374 - 380
キーワードライフログ, 精神的ストレス認識, 温度センサ, 鼻部皮膚温度, コンテクストアウェアネス
アブストラクト日常生活におけるストレスは自身では気づきにくいにも関わらず健康被害をもたらす.ストレスの要因が分かればその要因に対する対策を講じることができるので,ストレスを生体情報から自動的に検出することは健康管理における有力なツールとなる. ストレス評価は一般に脈波,脳活動,呼吸などの生理指標を用いて行われるが,計測装置が高額で,操作に専門知識を要するため,日常生活で使用することは難しい. そこで本研究では,センサ付きメガネを用いた日常的に利用できるストレス記録システムを提案する.提案システムでは,鼻部皮膚温度がストレスによって低下する性質に着目し,メガネに装着した温度センサの値変化からストレスを検出する. 本研究では,装着性とストレス検出精度を考慮した適切な温度測定箇所を調査し,提案システムの認識精度を調べるために予備実験を行った結果,ストレス以外の要因による鼻部皮膚温度の変化を区別でき,ストレス区間を検出できることが分かった.

2E-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名装着型センサを用いた生体温熱モデルにおける日射熱のモデル化とパラメータ調整法の提案
著者*濱谷 尚志, 内山 彰, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 381 - 391
キーワード熱中症, 深部体温, 生体センシング, 生体温熱モデル, 装着型センサ
アブストラクト近年,緊急搬送される熱中症患者が急増するなど,熱中症の予防や早期検知が社会的に大きな課題になっている.深部体温を常時計測することが熱中症の予防において有効であるが,直腸や鼓膜など活動中の測定が困難な部位での体温測定が必要である.そこで,本研究では腕時計型センサなどでリアルタイム計測可能な心拍数と皮膚温度を用いて,身体の熱移動をモデル化したGaggeの生体温熱モデルに基づき,深部体温を高精度に推定する.生体温熱モデルには,発汗量や血流量など個人差や体調による差異が大きいパラメータが複数存在する.提案手法ではユーザに適したパラメータを特定するため,これらのパラメータ値を網羅的に生成し,リアルタイムに計測している皮膚温度に最も近いパラメータ値の組を特定することで,個人差を考慮した深部体温推定を実現する.本研究では日射によって受ける熱量を生体温熱モデルで考慮するため,幾何的なモデル化を行った.実際に暑熱環境下で7人の歩行データを合計94時間分収集して性能評価を行い,モデルの標準パラメータを用いる場合と比較して深部体温の推定精度を最大12%向上できることを確認した.また,日射を考慮することで推定精度向上が見られたが,皮膚温度における実測とシミュレーションの上昇傾向の違いによりその効果は限定的であることが分かった.

2E-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名腕時計型デバイスを用いた指さし先共有システムの設計と実装
著者*杉谷 拓哉 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 392 - 399
キーワードウェアラブルコンピューティング, 腕時計型デバイス, 指さし先共有, 加速度センサ, 地磁気センサ
アブストラクト指さし動作は「あれ」や「それ」などの指示語と組み合わせることによって 即座に対象の方向とおおよその位置を相手に伝えることができる情報提示手段の一つである. しかし,指さし情報提示者と指さし情報享受者との視線にはずれがあり, 提示者の指さし先がどこなのか享受者が即座に理解できない場合があるという問題点があった. この問題を解決するために,腕時計型デバイスを用いることで指さし先を共有するシステムを提案する. 提示者と享受者は共に腕時計型デバイスを手首に装着し,目と腕時計型デバイスと指さし先の対象が一直線になるように指さしを行う. その際の腕時計型デバイスの加速度センサと地磁気センサから,両者の指さし先をそれぞれ取得し, 振動による情報提示を用いて両者の指さし先のずれを提示することで,指さし先を共有する. 実験では,提示者と享受者が同じ場所に立っているときの指さし先を共有するアプリケーションを実装し,3種類の情報提示手法の指さし先共有速度を評価した. その結果,指さし先のずれを垂直方向と水平方向の二段階にわけて提示する手法が最も早く指さし先を共有できることがわかった.

2E-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名振動のアクティブセンシングによるウェアラブル把持物体認識システム
著者*河田 大史 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 400 - 406
キーワード振動, アクティブセンシング, 把持, 腕時計型デバイス, 指輪型デバイス
アブストラクト把持状態の認識はさまざまな面において,HCI への発展に寄与するものと考えられおり,これまでに数多くの研究が行われている.それらの多くの研究は,把持する物体にセンサを装着するものであるが, あらゆる物体にセンサを装着するのは現実的でない.そこで本研究では,近年普及しつつある腕時計型デバイスと指輪型デバイスを装着した環境を想定し,振動によるアクティブセンシングを用いて把持物体を認識するウェアラブルなシステムを提案する.提案手法では,ユーザは腕時計型デバイスおよび指輪型デバイスを装着する.腕時計型デバイスが振動するとその振動は指輪型デバイスで検知される.このとき,把持している物体によって振動特性が変化するため,その振動特性の違いから把持している物体を認識する.認識精度の評価実験では,スマートフォン,財布,コップ,ペンを把持した状態と非把持状態の合計5状態を対象に正解率を調査し,平均86% の正解率であった.


セッション 2F  オンラインコミュニティとサービス
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: まきば
座長: 大平 雅雄 (和歌山大学)

2F-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名クラウドソーシング翻訳のコストを削減する翻訳品質の事前予測モデル
著者*江原 遥 (情報通信研究機構), 馬場 雪乃 (京都大学), 内山 将夫, 隅田 英一郎 (情報通信研究機構)
ページpp. 407 - 411
キーワードクラウドソーシング, 翻訳, 項目反応理論, 機械学習

2F-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名OSS開発のプロジェクト事情による不具合修正時間の分析
著者*若元 亮樹, 伊原 彰紀, 松本 健一 (奈良先端科学技術大学院大学/情報科学研究科)
ページpp. 412 - 418
キーワードOSS, 不具合修正, コミュニケーション
アブストラクト本論文は,オープンソースソフトウェア(OSS) プロジェクトにおける保守作業の理解に向けて,OSS プロジェクトへ不具合が報告されたときのプロジェクト事情(プロダクト進化,開発体制の変動)によってプロジェクトが不具合修正に向けた取り組みを開始するまでの時間(不具合対応時間)の違いを調査する.OpenStack プロジェクトを対象に開発履歴を分析した結果,不具合報告時に活動している開発者数(特に,コア開発者数)が,不具合対応時間に影響していることがわかった.

2F-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名公共利用向けのクラウド型エージェントフレームワークの試作
著者*宮原 悠輔, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院 工学研究科), 木下 哲男 (東北大学電気通信研究所)
ページpp. 419 - 424
キーワードエージェント, クラウド
アブストラクト近年,多種多様な情報端末が登場し,情報端末の利用者数も年々増加傾向にある.利用者数が増加すると,それに伴い,利用するソフトウェアへの要求も多様化するため,柔軟なシステムの設計が必要とされている.このような柔軟なシステムの設計に有効なアプローチの一つとして,エージェント指向コンピューティングが注目されている.また,エージェントを用いたシステムの効率的な開発/運用を行うために,エージェントフレームワークが用いられる.本研究で取り扱うエージェントフレームワークDASHで開発されたエージェントシステムでは,利用する際,動作基盤としてDASHを導入し,操作する必要がある.これは,DASH に関する知識の無い一般の利用者には多大なコストがかかるため,利用が困難である.そこで,本研究では,一般の利用者に対するエージェントシステムの利用支援を行い,エージェントシステムの容易な利用を可能とする.

2F-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名テレコムオペレータにおけるAPI公開の取組み
著者*�盒� 真由美, 阿久津 正幸 (NTT ネットワークサービスシステム研究所)
ページpp. 425 - 428
キーワードAPI, オーケストレータ
アブストラクト近年、HTTPベースのWebAPI(以下“API”と呼ぶ)として公開された機能を自社サービスに組み込むことで開発コストや期間を低減させるサービス開発手法が広まってきている。このようなサービス開発スタイルが普及する中、国内外のテレコムオペレータもAPIを介して自社機能を公開し、サービスデベロッパと協業をめざす動きが始まっている。本稿ではオペレータがAPIを提供する際のアーキテクチャや記述ルールの検討状況、実際にAPIを使ったサービス試験開発可能なテストベッド「アトリエN」の取組みについて報告する


セッション 2G  センサデータの収集と処理
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: リゾートセンター1
座長: 廣森 聡仁 (大阪大学)

2G-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名サーバ機能付きWi-Fi APを利用したファイル共有方法の提案と実装
著者*本橋 史帆 (お茶の水女子大学), 高井 峰生 (お茶の水女子大学/UCLA), 黒崎 裕子, 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 429 - 432
キーワード無線LAN, ファイル共有システム, 無線マルチホップ
アブストラクト近年,モバイル端末の普及やカメラ機能の向上,ネットワーク環境の発達に伴い,多くのモバイル端末ユーザが,旅行先やイベント会場などで写真や動画を撮影し,その場で,友人間またはイベント参加者間で共有し合いたいといった場面が多く見られるようになった.現在利用されている共有方法として,E-Mailのようなメッセージにファイルを添付する方法,Bluetooth等を利用し端末間で直接接続する方法等が挙げられる.しかし,これらの方法には距離的制限,データサイズの制約や共有相手の制限がある.そのため,共有相手が非限定的,かつ,ネットワーク環境があればいつでもどこでも利用できるという利点を持つ,SNSサイトや写真共有サイトを介してファイルを共有する方法が主流となっている.一方で,この方法にも,バックホール回線の太さや輻輳などといった有線ネットワーク環境に通信時間が大きく左右される点,扱うデータ量が大きくなると通信時間が長くなり利便性が低下する点が問題となる.そこで,本研究では,近年の無線通信品質の向上に着目し,サーバ機能を備えたWi-Fi APを利用したファイル共有方法を提案し,その評価を行う.

2G-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名無線散乱光センサとSW-SVRを用いた養液栽培制御システム
著者*兼田 千雅 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 井林 宏文 (静岡大学大学院情報学研究科), 大石 直記 (静岡県農林技術研究所), 峰野 博史 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
ページpp. 433 - 440
キーワード無線散乱光センサ, SW-SVR, 農業, 予測制御, 時系列データ予測
アブストラクト農業分野では,センサネットワークを用いて農作物の生育状況や栽培環境を把握し,その時の状況に応じた制御を自動的に行うシステムが急速に普及している.これらのシステムは農業従事者の栽培を再現し,高品質な作物を栽培することを目的としている.しかし,農業経験が浅いシステムユーザは,機器制御に関する設定値を常に適切に設定することは難しく,既存システムを用いて農業従事者の栽培を再現するためには高度な知識と経験や勘が必要だった.本研究では,農業従事者の栽培で実施される予測制御を人の介在無しに高精度かつリアルタイムに再現するため,時系列データ予測に特化した SW-SVR を用いた施設園芸環境向け知的制御システムを提案する.SW-SVR は,現在の環境に特化した予測モデルの構築と再構築を自律的に繰り返すことで,計算量を削減しつつ高精度な予測を実現する.さらに,提案システムのプロトタイプとして,無線散乱光センサと SW-SVR を用いた養液栽培制御システムを実装した.無線散乱光センサは,施設園芸環境の環境データの計測と植物の成長度の推定を行う無線センサであり,農業データに対する予測に役立つ.プロトタイプを用いた現場実証実験を実施したところ,SW-SVR は植物の 6 時間後までの窒素吸収量の予測誤差を SVR と比べ約 45.04%削減することに成功した.

2G-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名受信端末の状況に応じて配信周期を選択するセンサデータストリーム配信システム
著者真子 広大 (大阪大学工学部電子情報工学科), *石 芳正 (大阪大学サイバーメディアセンター), 川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科/大阪大学サイバーメディアセンター), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 寺西 裕一 (独立行政法人情報通信研究機構/大阪大学サイバーメディアセンター)
ページpp. 441 - 448
キーワードセンサデータストリーム, 配信周期選択, IoT
アブストラクトこれまで様々なセンサデータストリーム配信手法が提案されているが,これらの手法では,センサデータを最終的に受け取る受信端末の状況を考慮した配信については考えられておらず,異なる性能や接続形態を持つ端末が混在する IoT 環境において端末の要求通りに配信を行うことは,データの取りこぼしや配信の遅延につながる可能性が考えられる.IoT 環境を構成する受信端末は,安定した周期でのセンサデータストリーム配信を前提としている場合があり,データの取りこぼしや配信の遅延により誤動作を生じさせる可能性がある.本研究では,データの取りこぼしや配信の遅延を減らすため,端末の状況に応じて配信周期を選択するセンサデータストリーム配信手法を提案する.実機を用いた WiFi 環境での評価の結果,データの取りこぼしや配信の遅延を削減できることが確認できた.

2G-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名複数の異なる配信周期を扱うP2P型センサデータストリーム配信システムのスキップグラフによる実現方法の検討
著者*川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科/大阪大学サイバーメディアセンター), 石 芳正, 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 寺西 裕一 (独立行政法人情報通信研究機構/大阪大学サイバーメディアセンター)
ページpp. 449 - 455
キーワードセンサデータ, データストリーム, 配信周期, 分散処理, Skip Graph
アブストラクトセンサデータを周期的に収集して,収集するたびに利用者に対して配信するセンサデータストリーム配信が近年注目されている.本研究では,複数の異なる配信周期を扱うセンサデータストリーム配信システムにおいて,Skip Graphの階層的なリンク構造を用いた実現方法を検討する.検討する実現手法では,各ノードが要求する配信周期をキーとして順に並べ,Skip Graphの階層的なリンクを構築する.各配信時刻においては,その時刻に関係する配信周期をキーとするノードを探索し,配信元からのデータを転送する.本研究では,キーの値によって昇順に並べた場合と降順に並べた場合を比較する.


セッション 2H  コンシューマシステムとモニタリング
日時: 2015年7月8日(水) 15:50 - 17:30
部屋: リゾートセンター2
座長: 神山 剛 (株式会社NTTドコモ)

2H-1 (時間: 15:50 - 16:10)
題名aFloodEye: 浸水予測ネットワーク実現のための実観測データを用いた浸水の自動モニタリングシステム
著者*廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構), 井上 朋哉 (北陸先端科学技術大学院大学 高信頼ネットワークイノベーションセンター), 仲倉 利浩 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科), 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構)
ページpp. 456 - 465
キーワードセンサネットワーク, 災害情報, 浸水推定
アブストラクト都市域で頻発する内水氾濫による水害の減災には,市街地の多地点での水位観測と,観測値を用いた浸水の発生予測が必須となる.しかし大河川に用いられる既存の観測機器は,1)導入コストが高く, 2)中小河川や水路のような環境変化の起きやすい場所で観測を行うことが難しい.そこで,市街地の浸水予測を実現するために,フレキシブルな設置,観測を目的とした自動モニタリングシステムaFloodEyeを提案する.aFloodEyeは,観測点への設置後,特別な設定を行うことなく,自動的に浸水発生をモニタリングし,実観測データを用いた解析により,その地点での浸水発生を自動的な予測に活用する.はじめに,コモディティな機器を組み合わせ安価で小型な観測機器を構成する.次に近赤外線画像を用いて,クラスタリングを行い,水面や堤防面を推定することで,中小河川や水路の環境においても事前の調査や調整の必要がない浸水モニタリングを実現する.中小河川や水路付近の8地点のaFloodEyeの撮影画像を用いて本提案の処理を行ったところ,既存手法より精度よく水面と堤防面を推定した.その結果,市街地の高密度な観測と,浸水予測が可能な浸水予測ネットワークの形成に向けて,既存の観測機器で困難であった,市街地内の植物が植生する環境や夜間帯においても観測を行える可能性を示した.ただし,市街地の環境では外部からの光が外乱となった際,推定精度が低下するため,観測を実現するためには,外れ値の検出や補正のしくみを検討する必要がある.

2H-2 (時間: 16:10 - 16:30)
題名CSIRT活動におけるインシデント対応支援システムの提案(その1)現場対応サブシステムと状況把握サブシステム
著者*山田 淳司, 原田 健司, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 466 - 473
キーワードCSIRT, 情報共有, Android, 活動支援
アブストラクトサイバー攻撃の増加や悪質化に伴い,CSIRT(Computer Security Incident Response Team)活動の重要性が増大している.本研究は,CSIRT活動のためのインシデント発生時の対応を支援するシステムに関するものであり,本稿では,CSIRTとセキュリティインシデントの初期対応に当たる者を支援して,インシデントレスポンスを円滑に進めるシステムの提案と開発を扱っている.システムの提案にあたって,先行研究である天野らのガイドライン総合支援システムを改良,拡張することで検討を行った.システムは,初期対応に当たる者に対し,インシデント対応のためのガイドラインをAndroid端末で表示する.また,端末の入力インターフェースにより被害状況を入力,送信し,現場の状況把握をCSIRTが行うものである.オンライン化の改良を行った本研究のシステムでは,CSRITがインシデント把握に必要な追加情報を,初期対応に当たる者へ要求し通信する機能を持つ.また,CSIRTが,初期対応に当たる者から収集した被害状況のデータを,組織の責任者や各部門へ送信する機能を持つ.本研究では,さらに現場対応,状況把握システムのプロトタイプの開発と評価を行い,システムの基本的有用性を確認した.

2H-3 (時間: 16:30 - 16:50)
題名CSIRT活動におけるインシデント対応支援システムの提案(その2) インシデント時情報共有サブシステム
著者*原田 健司, 山田 淳司, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 474 - 481
キーワードCSIRT, 情報共有
アブストラクト近年,様々な組織を対象としたサイバー攻撃が増加している.これらのサイバー攻撃への対策の一つとして,CSIRT(Computer Security Incident Response Team)と呼ばれるセキュリティ担当するチームを設置する組織が増えた.CSIRTの役目は組織に届けられたインシデントを吟味し,対応すべきインシデントを判断した後に組織内に知らせ,インシデントへの対処を行うことである.インシデントや各組織の規模によりインシデントの対応は外部に委託することもあるが,どの規模の組織においても,初めに組織内の情報共有を行わなければならない.当研究室の天野は発生したインシデントに対してインシデントの初期対応を行うファーストレスポンダーの情報収集ツールとして,「デジタルフォレンジック研究会」の作成した「証拠保全ガイドライン」の内容をAndroid上で表示し,証拠情報を収集するアプリケーションを開発した.そこで,当アプリケーションに情報共有への特性を与えることで,収集した情報を組織内で活用し,より実用化させることができると考えた.本稿では情報共有システムを構築し,当アプリケーションに関わるシステムに適用させた場合の構成の検討およびプロトタイプの開発を行った.被験者を組織におけるCSIRTの者の役を演じさせ,送信する情報および,このシステム本体の評価を行ってもらったところ,組織での有用性は存在すると言える結果となった.

2H-4 (時間: 16:50 - 17:10)
題名大脳視覚情報処理に基づく衛星画像内の遮蔽を含む物体を事前知識なしに認識する手法
著者*松田 雄馬, 小川 雅嗣 (日本電気株式会社/中央研究所), 矢野 雅文 (東北大学/電気通信研究所)
ページpp. 482 - 485
キーワード衛星画像, 物体認識, 遮蔽, 事前知識なし, 大脳視覚野
アブストラクト本稿では,衛星画像からの物体認識手法を提案すると共に, 遮蔽を含む物体の認識手法についての考察を実施する。 衛星画像は,背景などの様々な条件が自在に変化する環境下であり, 高精度の認識を実現する為には, そうした条件などの知識を事前に十分に考慮する必要がある。 しかしながら,物体認識を実施する際に, 必ずしも十分な事前知識が得られるとは限らない。 例えば, 背景などの条件が自在に変化する環境下においては, 物体の一部が遮蔽され,ノイズが充填し, そのうえで幾何的な変形が生じるという状況が考えられる。 そうした状況下においても高精度な物体認識を実現するため, 著者らはこれまで, 生物の大脳視覚野の持つ物体認識の仕組みを参考に, 環境に対する事前知識が不十分な状況下でも利用できる 物体認識技術``One Shot Detector (OSD)"を研究開発してきた。 さらに,本技術を衛星画像に適用することで, 衛星画像内に含まれる物体を精度よく認識することを実証してきた。 しかしながら,これまでの実証は, 複雑な背景を含む画像を扱っていた一方, 物体の形状全体が含まれる場合に限られており, 一部に遮蔽が生じている場合において, 検討や考察が不十分であった。 本稿では,OSDを用いて遮蔽を含む物体の認識を実施する手法について, 衛星画像に含まれる物体情報を分析することで考察を実施する。


セッション 3A  統一セッション: IOTのIoT
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: 竜ヶ森1
座長: 安東 孝二 (mokha)

3A-1 (時間: 17:50 - 18:30)
題名(招待講演) モノのインターネットが作り出す未来
著者*田口 栄治 (インテル株式会社 / データセンター事業開発部)
ページp. 486
キーワードIoT, wearable, BLE, WiFi

3A-2 (時間: 18:30 - 18:50)
題名Internet of Things での利用を考慮した名前空間と名前解決システムに関する考察
著者*砂原 秀樹, 今木 彩翔, 山内 正人 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科), Cristian Norlin, Mikael Anneroth (Ericsson AB), 稲蔭 正彦 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
ページpp. 487 - 490
キーワードIoT, 名前空間, 名前解決, ローカル名
アブストラクトさまざまな種類のノードがインターネットに接続されたInternet of Things (IoT)が提示する課題は、これからのインターネットを考察する上で重要な要素になってくると考える。ノードの接続方式やセキュリティなどさまざまな課題があるが、IoTの活用という観点で見ると、接続された個々のノードを指示するための「名前」に関する課題は大きな要素の一つであると考える。本論文では、利用シーンを考慮してより利用者が想定しやすい「名前」を導入し活用することを提案する。また、その「名前」を活用するために「名前」空間とその「名前」解決システムについて検討を行い、その得失を論じるとともに、実運用するために必要な課題について考察する。

3A-3 (時間: 18:50 - 19:10)
題名安全運転支援のための運転者の感情に基づくヒヤリハットマップ自動作成システムの実装と評価
著者*齊藤 義仰, 中野 裕貴, 西岡 大 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科), 高橋 幹 (岩手県立大学地域連携本部), 村山 優子 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
ページpp. 491 - 498
キーワードヒヤリハットマップ, 感情, 運転支援
アブストラクト安全な車社会を実現するためには,機械的な側面からの運転支援技術だけではなく,人間的な側面からの運転支援技術が必要である.本研究では,運転者の感情に基づいたヒヤリハットマップ自動作成システムを提案する.急ブレーキ検知などの自動車の状態のみを用いた既存のヒヤリハットマップ作成システムでは,危険地点の誤検出と検出漏れが問題となっていた.そこで,運転者の恐怖と驚きの感情を用いることで,情報の質を維持しながら危険地点の情報収集を行い,ヒヤリハットマップを自動作成するシステムを実現する.本稿では,プロトタイプシステムの設計および実装について記述する.また,プロトタイプシステムを用いた実験を行い,誤検出と検出漏れの観点で 評価した結果を示す.


セッション 3B  人間心理・行動によるリスク分析
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 西岡 大 (岩手県立大学)

3B-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名SNSにおける情報開示行動に関する要因分析
著者*小川 隆一, 安藤 玲未, 島 成佳 (日本電気(株)クラウドシステム研究所)
ページpp. 499 - 505
キーワードSNS, 情報漏洩, 行動要因分析, サイバー攻撃, ソーシャルエンジニアリング
アブストラクト標的型攻撃では,攻撃対象(管理者など)に特化した成りすまし・偽装が行われ,ある人はそれに気づいて未然に攻撃を防ぎ,ある人は気づかずに引っかかる,ということが起こる.筆者らは,社会人がSNS上で重要な情報を開示する,標的型攻撃メールを開く,といった行動にいたる要因について行動科学的アプローチにより分析を試みている.本稿ではまず,前者のSNSにおける情報開示行動のモデル化を試み,過去の情報漏えい事故等の知見から,「ユーザへの信頼」「ネットのリテラシー」「ネットのマナー」「規範意識」「リスク認知」の5つの要因よりなる情報開示行動モデルを策定した.また,社会人のSNSユーザ1000人を対象とするアンケート調査を設計・実施し,本モデルを検証した.この結果,「ユーザへの信頼」「ネットのリテラシー」がSNS上での情報開示行動に影響する要因であること,「ネットのマナー」「規範意識」「リスク認知」の情報開示行動に対する影響はないことを確認した.この結果は,SNSを使いこなす利用者は,信頼した相手には重要な情報でも開示する傾向を示唆しており,SNSにおけるなりすまし攻撃に対する対策が必要である.

3B-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名組織情報の外部提供に関する分析と考察
著者*安藤 玲未, 島 成佳 (NEC), 竹村 敏彦 (佐賀大学)
ページpp. 506 - 511
キーワード情報漏えい, セキュリティ心理
アブストラクト近年のサイバー攻撃は,人のミスを誘発させることで情報漏えいの被害を拡大させようとする攻撃が増加している.また,その攻撃は特定の人や組織に特化した攻撃となっていることから対策を講じにくいことが課題となっている.そこで本研究では,攻撃される側(人や組織)の特性を心理学の観点から分析し,被害に遭いやすい条件を明らかにする.本稿では簡単のために,「情報を漏えいさせやすい人」に注目し,分析対象を「情報の内容」と「情報を出す手段」に限定する.この条件で個人が情報を外部に提供する場合,どのように情報をコントロールするかwebアンケート調査を行い,一対比較法にて評価を行った.その結果,情報を出す手段によって情報の出しやすさの違いが見られたので報告する.

3B-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名私有モバイル端末の業務利用に関する行動モデル構築に向けた意識調査
著者*畑島 隆, 坂本 泰久 (NTT)
ページpp. 512 - 520
キーワードモバイルワーク, BYOD, シャドーIT, 行動モデル, 情報セキュリティ
アブストラクト我々はモバイルワークにおいて私有携帯型情報端末を用いる際の情報セキュリティリスクの低減を目的として,その行動意識に着目した研究を行っている.私有する携帯型情報端末を用いて労使合意の範囲において業務遂行される形態は BYOD (Bring Your Own Device) と呼ばれている.いっぽう,労使合意以外の利用形態はシャドーIT (Shadow IT) と呼ばれており,情報セキュリティなど企業ガバナンスに対する問題とされている.利便性と安全性を確保しつつBYODを導入運用するためには,情報漏洩等の内部犯行など高いセキュリティリスクが発生しやすい環境での実施を抑止し,リスクが低い場合には端末所有者の利便性に配慮しつつ実施を認める仕組み作りが必要となる.この体系の要件を明らかにするために,モバイルワークにおいて企業従業員がシャドーITを実施してしまう行動のモデル仮説を検証することを目的として,619人に対するWeb質問紙調査を実施した.本稿では調査結果のうち,BYODおよびシャドーITをまとめた私有携帯端末によるモバイルワークの実施形態と,シャドーIT実施時のセキュリティリスク意識,業務データの保存場所や機微度といった個別集計の結果を報告する.

3B-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名ITリスクの動的特性を考慮した対策案組み合わせ最適化技術の提案
著者*梅原 悠平 (東京電機大学大学院), 安藤 駿 (東京電機大学大学院(現在,日本情報通信株式会社)), 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 521 - 526
キーワード情報セキュリティ, MRC, 合意形成, ITリスク, 動的
アブストラクトITシステムへの社会的依存度の増大に伴い,適切にリスクを分析して対策を導く必要性が増大している.その要件を満たすため著者らは多重リスクコミュニケータMRCを開発してきた.MRCは,対立するリスクへの対応するため組合せ最適化問題として定式化し,関与者間でのリスクコミュニケーションを行いつつ対策案の組み合わせについての合意形成を支援するシステムである.MRCで選ばれる対策案は計画段階時に決定するが,リスクは時間経過にともない運用時にも変化する.時間経過にともなう変化にはセキュリティ意識の変化や対策への慣れなどがある.従業員のセキュリティ意識によって対策効果は変化し,対策への慣れによって利便性は向上する.本稿ではこれら運用時の動的変化に着目して最適解を求めることで状況に適した最適な対策の組み合わせを決定するMRCの拡張方式を提案する.あわせて,この方式を内部不正に関する例題に適用することにより,計画段階に施行した対策の組み合わせが対策効果などのパラメータ変化によってどう変わるかを示すとともに,有効性の検討結果を報告する


セッション 3C  M2M通信
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: 花輪
座長: 中村 嘉隆 (はこだて未来大学)

3C-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名モバイル接続時間を考慮してモバイル端末間で代表端末を決定する通信負荷分散方式
著者*鈴木 孝明, 岩井 孝法, 山野 悟 (日本電気株式会社 クラウドシステム研究所)
ページpp. 527 - 532
キーワードモバイルネットワーク, 端末間無線通信, グループ制御, モバイルコネクション
アブストラクト今後,膨大な数のM2Mデバイスがモバイル網へ接続することで,モバイル網の通信コネクションが増加し,制御信号数が増大すると考えられる.増大する制御信号数を抑制するために,従来,端末間通信するグループ内の一部のM2Mデバイスをモバイル通信する代表端末とし,代表端末にセンサデータを集めるデータ集約方式の活用が考えられる.著者らは,従来の単純なデータ集約方式にあった一部の代表端末にモバイル通信が集中する問題を解決する方式として,センサデータの到達許容遅延の期間が重複するM2Mデバイス同士から一時的な代表端末を決定し,モバイル通信の負荷を分散する臨時代表決定方式を提案してきた.臨時代表決定方式は,各M2Mデバイスのデータ発生頻度に応じて各M2Mデバイスが代表端末として負担するモバイル通信の負荷を分散する.本稿では,モバイル基地局によって管理されるモバイル通信コネクション時間がどのような値であってもデータ発生頻度に応じたモバイル通信の負荷分散を実現するために,臨時代表決定方式において,代表端末がモバイル通信コネクションを維持している間に代表端末として機能する時間を制御する拡張方式を提案する.計算機シミュレーションによる評価を行い,提案方式が,各M2Mデバイスのモバイル通信負荷を,データ発生頻度に応じて分散することを確認した.

3C-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名浮流観測ノードを用いた下水管内映像伝送検査のための基本システムの設計
著者*田中 悠大 (静岡大学大学院総合科学技術研究科工学専攻), 長島 大貴 (静岡大学大学院工学研究科数理システム工学専攻), 石原 進 (静岡大学学術院工学領域)
ページpp. 533 - 540
キーワード下水管検査, センサネットワーク, 無線通信品質測定, 移動ノード, 映像伝送
アブストラクト我が国では下水管路の老朽化が深刻化しており,広範囲の下水管の検査と整備が急務となっている.しかし,現在用いられている下水管検査手法には多くの費用と時間を要するため,年間の検査延長は十分でない. 筆者らは安全,低コストで素早く下水管検査を行うための手法として,浮流観測ノードを用いた下水管内映像伝送システムを提案している. システムでは,複数のノード間におけるマルチホップ通信を利用して伝送した管内映像をアクセスポイントを介して回収することで,検査中の管内映像モニタリングを実現する. 下水管内には多くの電波減衰要因が存在するため,地上に比べ無線通信可能な範囲が著しく狭くなる. このため,高品質な映像を下水管内で伝送し続けることは困難である. 本論文では,撮影中の映像の確認しつつ高画質な映像取得を行うために,映像のストリーム送信と蓄積型送信を併用した映像伝送戦略を提案する. また,下水管内での通信距離確保に適した無線通信周波数帯を選定するため920MHz帯,2.4GHz帯,5GHz帯で通信する端末を用いて模擬下水管環境で通信品質の測定を行った. 測定の結果,無線通信可能距離は5HGzが最も長く,5mとなった. この結果に基づき,当システムの簡単なプロトタイプの設計,実装を行った.

3C-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名M2Mサービスの要求パケット到達率を考慮したバッファ制御手法
著者*荒巻 敏彦 (大阪大学大学院情報科学研究科), 木下 和彦 (徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部), 谷川 陽祐, 戸出 英樹 (大阪府立大学大学院工学研究科), 渡辺 尚 (大阪大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 541 - 546
キーワードM2M, QoS, バッファ制御
アブストラクト近年,機械同士が自律的に通信ネットワークを介して情報をやり取りするM2M(Machine-to-Machine)が注目されており,その中でも複数のサービスが共通のプラットフォームを利用する水平統合型のM2Mが関心を集めている.M2M共通プラットフォームでは複数のサービスが共通の通信資源を利用するため,サービス毎に適切なQoS(Quality of Service)を提供することが必要となる.安価なデバイスが利用されるM2Mでは,低コストかつ低消費電力を目的とした通信プロトコルを用いるため,送信元のデバイスにおいて複雑な輻輳/再送制御を行わない.さらに,データサイズが非常に小さいという特性を持つため,宛先デバイスへのパケットの到達率が重要なQoSの指標の一つとなる.そこで本論文では,輻輳が発生してパケットを破棄する際にそのパケットのフロー情報をデバイス内で一時的に記憶し,その後一定期間同一フローに属するパケットの優先度を動的に高く更新して転送することで,低性能なデバイスにも容易に適用できる機能を用いてサービスのパケット到達率を向上させる手法を提案し,その有効性をシミュレーションによって評価する.

3C-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名IoT環境におけるREST通信のためのCoAPとHTTPの選択指標に関する検討
著者*溝上 紘史, 久保田 真一郎, 山場 久昭 (宮崎大学), 朴 美娘 (神奈川工科大学), 岡崎 直宣 (宮崎大学)
ページpp. 547 - 552
キーワードIoT, CoAP, HTTP, 通信帯域
アブストラクト近年,身の回りに存在する人や植物,機械の動作状況等をセンシングし,さらに通信機能を持たせることで,そのモノの状態監視や遠隔操作を行うInternet of Things(IoT)が注目されている.センシングの対象となるモノや構築されるシステムは多岐に渡り,ネットワークに参加する端末数やネットワーク環境といった多様なパラメータでの検討が必要である.IETFによって提案されているCoAPはIoTでの使用に適した特徴を備えており,制約環境下でHTTPに比べ有効性を示すことが期待されているが,実際にどのような環境下であればHTTPに比べ有効性を示すのかは十分定量化されていない.プロトコル選択の指標となる項目についてはいくつか考えられる.様々な観点からのCoAPの選択指標を示すことを研究目的とし,本研究では,多様なクライアント数と通信帯域においてシミュレーション実験を行い,データの転送にかかる時間や,データ転送の成功率に着目し考察することで,HTTPかCoAPか利用するプロトコルを判断する指標を示した.


セッション 3D  ナビゲーション
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: 奥入瀬
座長: 西尾 信彦 (立命館大学)

3D-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名歩行者向けナビゲーション評価のための仮想空間システムの構築
著者*嶋田 光佑 (名古屋大学大学院工学研究科), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構)
ページpp. 553 - 560
キーワード仮想空間, VR, 歩行者ナビゲーション評価
アブストラクト本研究では,地図と実世界との対応付けを行うことを空間認識と呼び,その能力のことを空間認識能力と呼ぶ.歩行者向けナビゲーションシステムは目的地まで早く正しい経路でたどり着くために有効であるが,歩行者向けナビゲーションシステムには様々な手法が存在し,空間認識能力の個人差によって,あるナビゲーションを有効活用できる人とできない人が存在する.本研究では,空間認識能力の個人差,また迷いやすい人と迷いにくい人で空間認識がどう違うのかを得ることを目的とする.ナビゲーションの案内を受けながら目的地まで移動を行う実験ができる仮想空間システムを実装し,3種類の被験者実験を行った.実験で取得したデータを解析することで,ナビゲーション開始後何度も案内を見る人や大通りに出ると迷わなくなる人などといった個人差や,道に迷いにくい人は道に迷いやすい人と比べて,ナビゲーションの案内を見る時間が短く,案内を1回見るあたりに進む距離が長いといった,迷ったか迷っていないかに応じた差を得た.

3D-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名歩行者向け音声ナビゲーションのためのIndoorGML拡張データモデルの提案
著者*飯田 啓量 (名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻), 廣井 慧 (名古屋大学未来社会創造機構), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構)
ページpp. 561 - 567
キーワードIndoorGML, ナビゲーション, データモデル, 音声, ランドマーク
アブストラクト我々は,歩行者向けナビゲーション手法の一つとして,ランドマークの視認性に基づく音声によるナビゲーションを提案してきた.この手法では,ユーザの位置から視認可能なランドマークを利用した音声ガイドを用い,音声のみでナビゲーションを行う.このようなシステムを汎用的に利用するためには,データモデルを標準化する必要がある.我々は,OpenStreetMapを参考にしたデータモデルを用いて音声ナビゲーションシステムの基盤を構築してきた,この基盤のデータモデルをIndoorGMLに拡張し,データモデルの標準化を考える.まず,この基盤システムを用いて,名古屋駅地下街における歩行者向け音声ナビゲーションの実証実験を行った.実証実験から得られた結果を考察し,音声ナビゲーションに必要なランドマーク利用に関する情報について再検討する.その後,現在標準化されているIndoorGML1.0に,視認可能空間とランドマーク空間を追加定義し,歩行者向け音声ナビゲーションのためのデータモデルを提案する.

3D-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名駅および停留所情報を利用した公共交通機関乗車時の誤り乗車検出
著者*神保 拓也, 佐伯 翼 (東京農工大学 大学院 工学府 情報工学専攻), 藤波 香織 (東京農工大学 大学院 工学研究院 先端情報科学部門)
ページpp. 568 - 574
キーワードナビゲーションシステム, モバイルコンピューティング, 行動認識, GIS, 位置情報システム
アブストラクト本研究では, 公共交通機関の利用に不慣れなユーザを対象とした公共交通機関利用時の誤り検出方法の提案を行う. 検出すべき誤りとして, 乗車車両の路線や反対方向への乗り間違いに着目し, 乗車中の車両の進行方向を推定することにより問題解決を図る. 加速度・地磁気センサを用いたユーザの移動手段の推定, 端末GPSと駅(停留所)に関する位置情報や路線情報といったGISデータを用いた進行方向の推定について実装を行った. 評価実験では, 被験者14名分の行動データに対して移動状態の推定結果(F値)が90.5%, 6路線の進行方向の平均正解率が90.8%という結果が得られた.

3D-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名大船渡におけるNFC・QRコードを用いたツーリズムアプリケーションの実証
著者*篠原 雅貴 (東京電機大学大学院未来科学研究科情報メディア学専攻), 日向 慧, 飯塚 直亮 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 岩堀 哲也 (東京電機大学工学部第二部情報通信工学科), 川崎 以七海, 三輪 洋介 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科), 岡田 謙吾 (株式会社リプロ), 森川 祐亭 (大船渡津波伝承館), 岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科)
ページpp. 575 - 580
キーワードNFC, QRコード, ユーザ参加型センシング, ツーリズム, チェックラリー
アブストラクト東日本大震災後4年が経過し災害の復興が進む中,特に被災地以外の人々の記憶の風化が進んでいると言われている.そこで我々は2015年3月8日,岩手県大船渡市でスマホdeチェックラリーを開催した.本イベントは大船渡市の各地に埋設されている株式会社リプロの復興情報杭をチェックポイントとしてチェックラリーを行う.復興情報杭にはNFCタグとQRコードが取り付けられ,本研究で開発したチェックラリーアプリケーションを起動した状態でそのどちらかを読み取り,読み取った情報がアプリケーション内に登録されていた場合はスマートフォン内のパズルの一部が埋めることができる.しかし,ピースを集める機能のみでは紙面で行うスタンプラリーと差がない.そこで,スマートフォンによって実現可能なナビゲーション機能,行動認識機能,雑談対話機能,杭情報閲覧機能,チェックラリー機能をアプリケーションに実装し,チェックラリー中にはスマートフォンに搭載されたセンサのログとアプリケーションの画面遷移ログを記録しアプリケーション利用状況の分析を行った.イベント終了後,参加者には本イベントとアプリケーションの評価アンケートを実施した.


セッション 3E  行動支援
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: 北上
座長: 榎堀 優 (名古屋大学)

3E-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名携帯センサと近接センサを用いた看護師行動センシング実験
著者*磯田 達也 (九州工業大学), 野原 康伸 (九州大学病院メディカルインフォメーションセンター), 井上 創造 (九州工業大学), 白水 麻子 (熊本県立大学), 杉山 康彦 (株式会社シーイー・フォックス), 平田 真理, 町田 京子 (医療法人福西会 福西会病院), 中島 直樹 (九州大学病院メディカルインフォメーションセンター)
ページpp. 581 - 587
キーワード医療データ, 看護師行動, 加速度センサ, 赤外線センサ, データ分析
アブストラクト近年,多くの業界においてビッグデータの広く活用されている.医療現場においても,診療情報,医療計測データは膨大なものとなってきており,IT技術の導入が進められている.その一方で,医療現場の労働環境には問題点が多く存在し,中でも看護師の労働環境の悪化が問題視されている. 本研究では,看護師の業務分析のため,長期間に渡り看護師の業務行動データを収集する実験を行った.38人の看護師を被験者に設定して,装着型の小型センサ端末を装着した状態で業務を行ってもらい,加速度データおよび看護師間の対面情報,看護師業務情報を収集した.また,赤外線を用いた情報通信機器によって看護師の位置情報も同時に収集した.収集した各種データから看護師の業務行動の激しさや位置情報,看護師間の対面情報や業務情報を分析し,それぞれの因子が看護師に与える影響について考察を行った.その結果,他の看護師との対面回数が多く,病室に何度も訪れている看護師や,リハビリ介助業務や行動介助業務などの患者の介助に関わる業務を行う看護師ほど,行動の激しさが大きくなることがわかった.

3E-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名飲食店向け不動産営業を支援する申し込み顧客推薦手法の提案
著者*河村 一輝, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 588 - 593
キーワード機械学習, 推薦システム, 営業支援
アブストラクト本研究では, 飲食店向けの不動産営業を支援する手法を提案する. 飲食店起業を目指す顧客が, 物件の成約に至る流れは以下の通りである. �仝〆�サイトで不動産を探す. �⊆尊櫃貌盡�を行い気に入った物件を閲覧する. �F盡�に行った物件の内気に入った物件を申し込みする. �な�件の貸主と交渉し, 成約に至る. �、��△慮〆�から内見に移ることや, �□���の内見から申し込みに移ることは難しいため, 不動産会社の営業マンが電話をかけて次のステップに促す. 従来では電話営業を行う際, 営業マンは長年の感と経験によって, 数ある顧客リストからより成約に至りやすい顧客を選定し, 電話をかけていた. しかし, 新人の営業マンでは, どの顧客に電話をかけるべきかのノウハウがたまっておらず, どの顧客にかけたらいいのか分からないといった問題がある. この問題を解決するために, 本研究では機械学習を用いて, 申込みをしやすい顧客を推定し,営業マンに電話をかけるよう推薦する.アンケート結果,物件情報,顧客情報の3つのクラスを説明変数に機械学習を行ったところ49.2%の精度で申し込み顧客を推薦することが出来た.

3E-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名並行タスク検証システムのためのタスク記述・検証法の検討
著者*岩本 真司 (豊橋技術科学大学大学院 情報・知能工学専攻), 大村 廉 (豊橋技術科学大学 情報・知能工学系)
ページpp. 594 - 601
キーワード行動認識, タスク検証
アブストラクト医療や介護業務について適切な検証を行うには,「回診業務」など複雑で抽象的な業務を認識し,その進行の正しさを検証できる必要がある.これまでには,「業務」を粒度の細かい下位行動に分解し,下位行動の認識に基づいて上位行動を認識する手法が提案されていた.しかし,現実の業務において,ユーザは複数のタスクを抱え,それらを並行して処理することがほとんどである.そこで,本稿では,並行して進められるタスクにも対応可能な,タスクの検証方法に関する検討を行う.タスク中の行動を,タスクを正常に進める行動,警告すべき行動,無関係な行動の3つに分類し,複数タスクのそれぞれの状態において,入力行動がいずれの種類に当たるかを考えることで,進行中の全タスクにおいて警告行動ではないことや,いずれかのタスクを進行させる行動であることなどを確認する.この手法に基づいて「回診業務」のうち血圧測定,体温測定,心電図測定を記述し,これら3つを並行して任意の手順で実行した際に,適切に検証が行えることを確かめた.

3E-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名ユーザに作問を任せるテストの自動評点手法とその評価
著者*谷口 敦 (九州工業大学大学院工学府), 井上 創造 (九州工業大学大学院工学研究院)
ページpp. 602 - 608
キーワードクラウドソーシング, 作問, 教育, ヒューマンコンピュテーション, e-Learning
アブストラクト本研究では,すべてのユーザーが問題を作成できるシステム作成を目指す. 現在,多くの大学でe-Learningのような教育システムが採用されているが,その多くの場面で教師のみ,または限られた人間が問題を作成するため,作問の負担が大きい.また,学習者同士がインターネットを介して,事前に解答が知られている傾向があり,教師が新しい問題を作成し続ける必要性に直面している.そこで我々は,どんなユーザでも作問できれば教師の負担が減らせることができると考えた.しかしながら誰もが自由に作問できる状況では,問題の難しさがバラバラであったり,試験範囲に見合ってない問題が作問される可能性がある.そこで,作られた問題の難しさと,妥当性を評価に反映させるアルゴリズムを定式化した.またシミュレーションを行い再帰的なアルゴリズムが収束することを確認した.そこで,作問ができ問題を解答できるWebシステムを作成した.そのシステムを使い,実際の人間が作問した問題で,提案手法のアルゴリズムにより,正しい評価ができるかどうか,大学の授業内で実験を行った.その結果,実際にユーザが作問した問題でも難しさと妥当性を考慮した評点結果が算出された.


セッション 3F  発想支援と学習
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: まきば
座長: 吉野 孝 (和歌山大学)

3F-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名サービスアイデアの気づきの促進と具現化のためのワークショップ
著者*角 康之 (公立はこだて未来大学), 草野 孔希, 大野 健彦 (NTTサービスエボリューション研究所)
ページpp. 609 - 616
キーワードサービスデザイン, ワークショップ, スケッチ
アブストラクト本稿では、サービス開発におけるアイデアの洗練化を促すことを目的としたワークショップを提案し、実施例を報告する。今回実施したワークショップを「シナリオスケッチワークショップ」と呼ぶ。本ワークショップの目的は、サービス開発に携わる開発者と、そのサービスを利用する予定のユーザが一堂に会し、互いの意識のずれを解消し、サービスアイデアの合意点をドキュメントに残すことである。ここでは、サービス利用のシナリオをスケッチでドキュメント化することとし、このようなワークショップ名とした。本ワークショップでは、開発者とターゲットユーザが、架空のサービスを想定して、典型的な利用シーンを「演じる」ことで、サービスの実現される姿を具体化する。そして、それを記録し、ストーリーにまとめる道具としてPhotoChatと呼ばれるシステムを利用した。PhotoChatは携帯パソコン上で動作するシステムで、写真撮影とその上でのメモ書きを複数ユーザで共有できるシステムであり、協調体験における気づきやアイデアを即座にとらえて言語化するのに適している。筆者の研究室に所属する卒業研究生を参加者として試験的にワークショップを実施し、ターゲットユーザの理解や要求がシナリオスケッチとして比較的短い時間で具現化されることが確認された。また、それらのシナリオスケッチを見ることで、開発者にとっても、自らの研究テーマの重要なポイントや、聞き手に伝わりづらい点が認識される様子が観察された。

3F-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名タイムライン上の議論を活性化させるTwitterボットの開発
著者*草島 将太, 富山 遼, 角 康之 (公立はこだて未来大学)
ページpp. 617 - 623
キーワードTwitterボット, キーワード抽出, オンライン議論支援
アブストラクト近年では,ライトニングトーク形式の発表会や勉強会の場において,実会議の他に,その内容についての議論を行ったりメモを共有するための手段として,Twitter が広く利用されている.本研究は,Twitter 上の議論を活性化させたり,議論参加者の理解を深めることを目的とする.そこで,Twitter のタイムライン上の発言や議論について,関連する話題を提供するようなTwitter ボットの開発を行う.今回はTwitter ボット開発の予備検討として,過去のライトニングトーク形式の勉強会のタイムラインを用いて予備実験を行い,Twitter ボットが適切な話題を提供することができているかについて調査を行った.

3F-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名受講者のためのWebアプリケーションによるSQL学習システム
著者*速水 治夫 (神奈川工科大学), 南齋 弘樹 (株式会社エデルタ), 井上 寛生, 遠藤 崇 (神奈川工科大学)
ページpp. 624 - 629
キーワードSQL学習システム, Webアプリケーション, SQL, MySQL, 講義支援
アブストラクト講義科目「データベース」におけるSQLの学習では受講生が各自のPCにSQLの実行環境を構築し,SQLを実行することでより深く理解できる.しかし実行環境の構築にはデータベース管理システム(例えばMySQL)のインストールやテーブルの構築など多くの障壁がある.また,実行環境でSQLを実行しなくても,SQLをある程度理解できる.これらの理由により,実行環境を構築しない受講生が多数いる.そこで,著者等は受講生が容易にSQLを実行し,SQLの習熟度が向上することを目的として,WebアプリケーションによるSQL学習システムを構築した.本システムはブラウザのみで,講義で使用する例題データベースに対する全てのSQL文を実行し結果を確認することができる.本システムを26年度の講義で受講生に提供し,本システムの利用実績(SQL文実行回数)とSQLの習熟度に相関があり,本システムは教育上有効であることが確認できた.本論文では本システムの内容と教育効果を報告する.

3F-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名評価視点と感情表現に基づく質問記事の重要度判定手法の提案
著者*輪島 幸治 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科), 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア系)
ページpp. 630 - 635
キーワード質問記事, 評価視点, 感情表現, LDA, KeyGraph
アブストラクト企業活動における顧客対応では,顧客の重要な質問記事を迅速に察知することが求められている.しかし日々大量に寄せられる質問記事の中から重要なものを人手で判別することは多大な負担がかかる.そこで質問記事に含まれる重要な要素を機械的に抽出し,質問記事の重要度合いを人間に近しい形で順位付けすることが求められている.本研究では企業によるオンラインのサポートコミュニティを対象とし,質問記事の重要度をスコア化する手法を提案する.質問記事の要素を"質問対象","評価視点","感情表現"と定義し,それぞれの要素を評価することで質問の種別・顧客の要求・書き手の感情から人間に近しい重要度判別を行う.提案手法では,LDAとKeyGraphを組み合わせて質問記事から”質問対象”,”評価視点”を抽出し,評価表現辞書を用いて質問記事に”感情表現”を付与する.これらの3要素から商品などの対象に対する書き手の感情を推定し,質問記事の重要度を判定する.利用者実験によって人手で判定した重要度との比較実験を行なった結果,提案手法を用いて重要な記事を正しく判別し,利用者による感性評価の順位と比較して近しい結果が得られた.また先行研究と比較した結果,優位性を示すこともできたので報告する.


セッション 3G  コンテンツ配信基盤
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: リゾートセンター1
座長: 川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学)

3G-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名選択型コンテンツの再生速度を考慮した放送型配信におけるスケジューリング手法の評価
著者*福井 大地, 後藤 佑介 (岡山大学大学院自然科学研究科)
ページpp. 636 - 643
キーワード選択型コンテンツ, 放送型配信, スケジューリング, 待ち時間, 再生速度
アブストラクトユーザがコンテンツを選択して視聴する選択型コンテンツを用いた放送型配信では,多くのユーザに一定の帯域幅で複数のコンテンツをまとめて配信できる.しかし,配信環境に応じてデータ再生時にコンテンツ間で待ち時間が発生する.このため,サーバが配信する番組やユーザの視聴形式に応じて待ち時間を短縮するスケジューリング手法が提案されている.特に,ユーザが所望する再生速度でコンテンツを視聴したいという要求が増加しており,早送り再生を考慮したスケジューリング手法がこれまでに提案されているが,2倍速による再生しか考慮していない.本研究では,選択型コンテンツの放送型配信において,複数種類の再生速度による早送り再生を考慮して待ち時間を短縮するスケジューリング手法を提案した.提案手法では,各コンテンツで想定される再生速度をもとに,コンテンツを早送りで再生する部分と通常の速度で再生する部分の二つに分けてスケジューリングすることで,ユーザのデータ再生時の待ち時間を短縮する.例えば,使用できる帯域幅が地上波デジタル放送と同じ23Mbpsで,各選択部分に3個の選択肢があるドラマにおいて,ユーザが2倍速, 8倍速,および2倍速の順番で3つのコンテンツを選択しながら連続して再生する場合,既存のスケジューリング手法の待ち時間は87.0秒,提案手法は64.5秒となり,提案手法の待ち時間は既存手法に比べて約25.9 %短縮できる.

3G-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名DPN環境における外部情報に基づくOpenFlowを用いたプログラマブルなネットワーク制御方式
著者*柳田 晴香 (お茶の水女子大学), 中尾 彰宏, 山本 周 (東京大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 644 - 649
キーワードSDN, OpenFlow, DPN

3G-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名Named Data Networkingにおけるユーザの行動を考慮したInterest制御手法の検討
著者*梅田 沙也華, 大畑 百合, 神本 崇史, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
ページpp. 650 - 657
キーワードNamed Data Networking, Interest Flooding Attack, 評価値, パケット制御
アブストラクトコンテンツ指向型ネットワークであるNamed Data Networking(NDN)では,Interest Flooding Attack(IFA)と呼ばれる攻撃によってネットワークが正常に使えなくなる.IFA への対策として,リンクごとにパケットの流入を制限するPushbackがある.しかし,Pushbackでは,通常ユーザのデータ取得に影響を与えるという問題が存在する.そこで,本稿では,ユーザの行動を考慮したInterest制御手法ICRPを提案する.ICRPではユーザとコンテンツに対する評価からパケットを制御する.まず,ユーザと直接接続された末端ルータが,ユーザに対する評価値から検知された攻撃者に対してInterestパケットを制限する.ここで,評価値とは各ユーザの送信するInterestの中で実在するコンテンツを要求するInterestの割合を表す.次に,攻撃者からが要求するInterestの数から攻撃に使用されるプレフィックスを推測し,攻撃に利用されるInterestパケットを制限する.提案手法の評価はシミュレーションにより行い,通常ユーザのデータ取得が安定しているという結果からICRP の有用性を示す.

3G-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名名前ルーティングと ABE を用いたマルチキャスト通信の緊急通信への適用に関する一考察
著者*多良 康孝, 小泉 佑揮, 長谷川 亨 (大阪大学大学院 情報科学研究科)
ページpp. 658 - 665
キーワードNDN(Named Data Networking), 緊急通報, ABE(Attribute-Based Encryption)
アブストラクト119 番通報などの緊急通信は,電話網のみが提供しており,通信回線が分断されると提供できなくなる問題を抱えている.これに対して,パケット通信をベースにして,DNS サーバを必要とせず名前ベースのパケット転送を可能とする NDN(Named Data Networking) は,網の分断等への高い耐性が期待される.そこで本稿では,NDN 網で緊急通信を提供するアーキテクチャを提案する.このため,まず現状の電話や IP 電話における緊急通信に求められる要求条件から,パケット通信に求められる 3 つの要求条件を抽出した.具体的には,ウェルノウンな宛先に発信した緊急通信を最寄りの消防本部へ接続すること,通信内容を秘匿すること,通信網の分断時にも緊急通信を提供することの,3 つの要求条件を抽出した.これに対して,マルチキャストと最寄りの消防本部でしか復号できない暗号方式を組み合わせ,暗号方式としては発信者ごとの鍵管理が必要ないものを採用し,パケットを蓄積転送する車両を利用することで,3 つの要求条件を満足するアーキテクチャを考案した.


セッション 3H  コンシューマシステムと行動推定
日時: 2015年7月8日(水) 17:50 - 19:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 尾崎 友哉 (日立製作所)

3H-1 (時間: 17:50 - 18:10)
題名重心動揺と姿勢計測による学習状態の分析
著者*清野 悠希 (筑波大学図書館情報メディア研究科), 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア系)
ページpp. 666 - 671
キーワード重心動揺, センサ, 姿勢計測, e-learning
アブストラクトe-learningの広がりによって,コンピュータを使った非同期の遠隔学習が一般的になり,そのインタラクティブ化の研究も行われている. そこでは学習者の状態を客観的に測定することが重要になっている. 本研究では,設定した複数の学習状態を推定することを目的に,学習者の状態を重心センサと距離センサ,荷重センサを用いて計測した. 複数名の学習者に対する測定結果の特性について分析したので,結果を報告する.

3H-2 (時間: 18:10 - 18:30)
題名複数店舗における購入商品レベルでの購買行動に着目したライフスタイルの推定
著者*土井 千章 ((株)NTTドコモ/先進技術研究所), 片桐 雅二 ((株)NTTドコモ/R&D総務部), 小西 哲平, 中川 智尋, 稲村 浩, 太田 賢 ((株)NTTドコモ/先進技術研究所)
ページpp. 672 - 683
キーワード購買行動, ライフスタイル, 決定木
アブストラクト大規模調査パネルによる商品購入情報とアンケート結果を用いて,一部の特徴が現れやすい商品種類の商品購入情報に着目することで消費者のライフスタイルを推定する手法を提案し,ライフスタイルの推定が可能であることを実証的に示す.アンケート結果から作成したライフスタイルと商品購入情報との関連性は,ランダムフォレスト法を用いて獲得し,ライフスタイルを推定する.本手法では,先行研究と比較してより少ない商品種類の商品購入情報を用いて同程度の精度でライフスタイルが推定できることを確認した.これにより,使用するデータ量の削減を実現し,消費者のライフスタイルに合った商品のレコメンデーション等の高度なサービスをより的確に提供できる.

3H-3 (時間: 18:30 - 18:50)
題名人の身体部位の周径変化に基づく行動認識手法
著者*椿 健太郎 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 684 - 690
キーワードコンテキストアウェア, 周径, 行動認識, ウェアラブル
アブストラクトコンテキストアウェアサービスにおいてセンサの数を多くするほど,さまざまなコンテキストを高精度に認識可能であるが,多くのセンサを装着することは,日常生活においてユーザの行動を制限したり,また,衣服の上から装着することは,ユーザの見た目を損ねたりする可能性がある.そのため,ウェアラブルセンサは実生活で使用する物に統合されていることが望ましい.本研究では,導電布を用いたストレッチセンサを作成し,ユーザが動作を行うときの身体の各部の太さ(周径) の変化からユーザの行動を認識する.提案システムでは,伸縮することで電気抵抗値が変化する導電布を用いており,測定箇所に導電布を巻くことで周径変化を測定する.作成したデバイスは導電布を使用しているため,安価で全身に装着可能であり,布製のため薄く,衣服の下にセンサを装着できるため見た目を損なわない.さらに,衣服に組み込みやすく,インナーウェアにセンサを統合することもできる.評価実験では,4 つの測定箇所(腹部,腰部,手首,ふくらはぎ) の周径変化から,8 つの動作(着席状態維持,起立状態維持,歩行,走行,スキップ,筆記,タイピング,会話) を区別する実験を行い,平均99.92%という高い認識率を得ることができた.

3H-4 (時間: 18:50 - 19:10)
題名通路に設置した回転する磁石による歩行者の通過検出手法
著者*武島 知勲 (名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構), 神山 剛, 太田 賢, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所)
ページpp. 691 - 699
キーワード磁場, 磁石, 位置推定, 歩行者, 屋内
アブストラクト屋内での位置推定に有用な情報の1つに特定地点の通過イベントが挙げられる.通過イベントはある地点において移動経路識別,位置推定誤差の修正等に利用可能である. 本研究では屋内の歩行者を想定し,特別な動作を必要とせず通過と移動方向を判別可能な通過検出手法を提案する. 提案手法では,端末をポケットや鞄に入れたままでも通過を検出できるようにするために,布や革等に遮られにくい磁場を用いる. しかし,自然界に存在し得る磁場を利用すると過検出の原因となるため,磁石により自然界に存在しない特徴的な磁場を発生させる. そして端末の磁気センサがその特徴的な磁場を検知したとき,歩行者が通過したと検出する. 本研究では,特徴的な磁場を生成するためにモータで磁石を回転させて周期的に変動する磁場を生成する.また通過方向を検出できるようにするために2つの磁石を異なる周波数で回転させる. 周期的に変動する磁場を磁気センサで計測し,磁場マーカであるかを判別しやすくするために主成分分析とバンドパスフィルタを行う.そして周波数解析を行い,特定の周波数成分の極大値から通過と通過方向を検出する



2015年7月9日(木)

セッション 4A  統一セッション: 次世代コンテンツシステム
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 竜ヶ森1
座長: 寺島 美昭 (創価大学)

4A-1 (時間: 8:30 - 9:10)
題名(招待講演) HMD研究最前線〜現実の再定義による次世代一人称コンテンツ
著者*清川 清 (大阪大学)
ページp. 700
キーワード一人称コンテンツ, 拡張現実, HMD, リアリティリマッピング
アブストラクトユーザの位置や向きに応じた映像コンテンツを現実世界に重ねて一人称視点で体験できる,拡張現実(AR)技術が普及しつつある.本講演では,ARで提供される「一人称コンテンツ」を高度化するために,「現実を再定義」する手法を2つの観点から議論する.第1の観点は,頭部搭載型ディスプレイ(HMD)の高度化による現実の再定義である.現在のHMDは性能が貧弱で,位置合わせ精度,視野角,画質的整合性,遮蔽や調節などの奥行き手掛かり,ダイナミックレンジ,遅延などのファクターを大幅に改善する必要がある.そうしてはじめて視覚情報の自在な変調が可能となり,タスクに応じて現実世界を視覚的に再定義することが可能となる.第2の観点は,筆者がリアリティリマッピングと呼ぶ概念による現実世界の再定義である.現実世界のリアルタイムの三次元情報を素材とし,それを必要に応じて再配置(リマップ; remap)することで,タスクに応じて現実世界自体の機能やレイアウトを新しく再定義することができる.本講演ではこれらの手法に関する様々な最新の研究事例を,筆者らの取り組みを交えて紹介する.

4A-2 (時間: 9:10 - 9:30)
題名立体的な描画システムによるスケッチ行為と効果
著者*友広 歩李, 角 康之 (公立はこだて未来大学)
ページpp. 701 - 708
キーワード立体スケッチ, 空間構造の理解, デザイン支援, スケッチインタラクション
アブストラクトスケッチは観察により得た情報の記録,共有,そしてアイディアの発想のために様々な場面で行われている,表現手法である.しかし,刻一刻と変化する状況を記録するためには素早く簡素に描き止めたり,対象の立体的な構造を2次元の平面で表現する必要があり,絵を描きなれていない人には困難を伴うことがある. 本研究ではタブレットPCとデプス(depth)カメラを用い,空間構造の理解やデザインを促すスケッチインタフェースを提案する.システムの狙いは,2次元の手書きスケッチでは表現しにくいものの立体構造に対する気付きを得やすくすることにある.手描きのスケッチに三次元構造を組み合わせ,奥行きのついたスケッチの世界を歩き回ることや,空間内に付箋を貼るようにメモやアイディアを描き加えることを可能とした.本論文ではスケッチインタフェースの概要と実現方法を述べるとともに,システムを用いて描かれたスケッチとスケッチの制作過程を紹介する.

4A-3 (時間: 9:30 - 9:50)
題名頭部ジェスチャによる入力インタフェースの開発と音声ナビゲーションへの適用
著者*石村 昇平 (名古屋大学大学院工学研究科), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構)
ページpp. 709 - 714
キーワードウェアラブル, インタフェース, ナビゲーション
アブストラクト携帯端末に普及している画面を用いた入出力は,ユーザの意識や視覚を画面に集中させてしまうため,歩行時の操作は事故につながることもあり危険である.近年需要が高まっている歩行者ナビゲーションでは,画面に地図や位置を表示する従来手法に代わり,画面の閲覧を必要としない音声によるナビゲーションが考えられている.本研究では,音声ベースの歩行者ナビゲーションへの適用を主とした,画面を用いない携帯端末への入力方式として頭部ジェスチャ入力インタフェースを提案する.音声を聴くためのヘッドセットにセンサ,マイコン,BLE 通信モジュールを統合したインタフェースを身につけることで, 頷き,首振り,首傾げといった頭部ジェスチャを検出し,端末上のアプリケーションへの入力とする.検出アルゴリズムでは角速度を使用し,被験者 4人のジェスチャ波形を合成した参照波形との DP マッチングに基づきジェスチャを検出する.その際,ジェスチャ以外の回転成分を軽減するバンドパスフィルタ処理により,ナビゲーションを受ける際に取りうる行動のうちの大部分である直立静止,直進歩行,人混みを避けるような緩やかな S字歩行時においても頭部ジェスチャが精度よく検出できることを確認した.その他,右左折時や階段昇降時にもある程度の頭部ジェスチャ検出が行えること,頭部ジェスチャに類似した動作での検証では,誤検出率が低いことを確認した.

4A-4 (時間: 9:50 - 10:10)
題名GINGERALE : ジェスチャ認識を用いたスマートグラスのための認証方式
著者*石川 寛朗 (東京大学大学院 学際情報学府 学際情報学専攻), 鈴木 宏哉, 山口 利恵 (東京大学大学院 情報理工学系研究科 ソーシャルICT研究センター)
ページpp. 715 - 720
キーワードスマートグラス, 認証, ジェスチャ, セキュリティ
アブストラクト現在,スマートグラスの普及が始まり,個人・業務双方で活用が期待されている.スマートグラスは様々な機密情報を保持することが想定されるが,現状ではこれに適した個人認証方式が存在しない.スマートグラスは,既存のデバイスとは搭載ハードウェアや使用法に違いが存在するため,既存の個人認証方式をそのまま適用することができない.この問題に対し,本研究ではスマートグラス搭載のカメラのみを用いた個人認証方式を提案し,特別なデバイス,直接の本体操作なしに認証が行え,エントロピーの観点から十分な安全性を持つことを示した.


セッション 4B  防災とヘルスケア
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 伊原 彰紀 (奈良先端科学技術大学院大学)

4B-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名バリア情報収集のための車椅子操作2段階推定モデル
著者*宮田 章裕, 中野 将尚, 伊勢崎 隆司, 有賀 玲子, 石原 達也, 望月 崇由, 渡部 智樹, 田中 智博 (日本電信電話株式会社 NTTサービスエボリューション研究所)
ページpp. 721 - 728
キーワードバリアフリー, 車椅子, センサ, ディープラーニング, スマートフォン
アブストラクト車椅子ユーザの移動を妨げる"バリア"に関する情報を収集することが,社会的に求められている.しかし,既存手法では,電柱や道路工事,違法駐輪などの路上物バリアを発見することは困難である.我々は,路上物バリアをよける・路上物バリアのために引き返すといった動作を構成する車椅子操作を推定できれば,操作の推定結果をもとに路上バリアの存在を検出できると考えている.このとき,操作推定は,多くのユーザが持つスマートフォン内蔵の加速度・角速度センサを利用して行えることが望ましい.ところが,車椅子操作時に発生する加速度・角速度は,同じ操作であってもユーザ・操作習熟度・状況・体調によって大きく振る舞いが異なり,単一の推定器では精度良く推定できないという問題がある.そこで,我々は,ユーザの直近の移動能力を推定した後に,その移動能力に適した推定器で操作内容を推定する2段階推定モデルを提案する.ディープラーニングを用いて提案コンセプトを実装し,ユーザの実走行データに基づいて構築した約25万件のデータセットを用いて実施した検証実験では,提案手法が前後進・右左折・停止などの操作を高精度に推定できるだけでなく,段差・傾斜の検出にも有効であり,適合率・再現率はともに98.9%とベースライン手法を大きく上回った.提案手法は,バリア情報の収集に大きく貢献しうるものと考えられる.

4B-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名人型入力デバイスを用いた災害救護に関する個別学習支援
著者*加藤 隆雅, 田山 友紀 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部)
ページpp. 729 - 736
キーワード災害, 人型入力デバイス, 個別学習, 訓練
アブストラクト目の前で突然災害が起こった場合,災害現場で最初に活動するのは現場にいる一般市民である.救急隊の到着までは,市民が主体となって救助活動をしなければならず,適切に行動するためには事前に訓練しておくことが不可欠である.現在,日本各地で災害救護に関する訓練が開催されており,一般市民が災害現場での活動に必要な知識や技能の育成の場が設けられている.しかし,訓練を開催するためには資機材の事前準備や傷病者役の手配が必要であり,手軽に開催する事が出来ないため災害救護に関して学ぶ場が少ないという現状がある.また,時間や場所の制約から個人の学習ペースや理解度を配慮出来ないといった問題点もある.このような背景から,本研究では人型入力デバイスQUMARIONを使用した災害救護に関する個別学習支援を提案する.人型入力デバイスを傷病者役の代わりとして使用する事で,従来複数人でしか行えなかった体位管理の訓練を個人で実行する事が出来る.また,学習だけでなく知識の定着確認のための訓練も実践出来るので,個人のペースで時間をかけて学ぶことを可能とした.評価実験を行った結果,本システムを使用して正確に学習が出来ている事を確認した.人型入力デバイスを使用する事で,手軽かつ個人でも災害救護に関する基礎知識を養えるとわかった.

4B-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名変化する自己選択に対応したアドバンスケアプランニング支援システムの試用
著者*山本 里美, 吉野 孝 (和歌山大学), 喜多 千草, 加藤 隆, 竹島 未紗 (関西大学)
ページpp. 737 - 744
キーワード終末期医療, アドバンスケアプランニング, 死の質
アブストラクト近年,「死の質(Quality of Death)」を問う機運が高まってきている.また,高齢者の医療現場において,患者の自己選択を伝えることができる事前指示書やリビングウィルなどの書式が重要な役割を持つことが明らかになっている.これらは,患者が自ら意思決定や意思表示を行うことが困難になったときに備え,その後の医療行為について予め要望などを明記した文書のことである.しかし,これらの文書では,選択の理由が分からないことから,実際の終末期医療の分野において活用するには限界があるという指摘がある.また,患者の意思は変化するものであることに留意する必要があるという指摘もある.そこで我々は,実際にあった事例を提示しながら終末期医療に関する質問をし,回答とその理由を蓄積することで,状況による意思の変化や理由の把握を他者が行いやすくなるようなアドバンスケアプランニング支援システムを提案した.本稿では,提案システムの試用実験を行い,事例を提示することの有用性の確認と,システムのユーザビリティ評価を行った.

4B-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名類似度を用いた可視化情報の提示による問診票回答収集効果の検証
著者*福島 拓 (静岡大学大学院総合科学技術研究科), 前島 康宏 (静岡大学工学部), 甲斐 充彦 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
ページpp. 745 - 749
キーワード多言語, 問診票, 用例対訳, 可視化
アブストラクト現在,グローバル化による多言語間コミュニケーションの機会が増加している.しかし,多言語間での正確な情報共有は十分に行われていない.正確な多言語支援が求められる場では,用例対訳が多く用いられており,用例対訳の収集や,用例対訳を用いた自由な対話支援のために応答用例対と呼ばれる概念が提案されている.しかし,用例対訳や応答用例対の収集においては,作成者が既に収集された用例対訳や応答用例対を網羅的に把握することが難しく,用例対訳や応答用例対の収集の妨げになっていた.そこで本稿では,医療分野の問診票入力場面で使用される応答用例対の収集を目的とした,問診票回答収集システムの構築について述べる.本システムでは,収集された応答用例対をグラフを用いて可視化することで,利用者が収集済みの応答用例対の網羅的な把握の支援を目指す.

4B-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名太陽光発電を用いた復興ウォッチャーシステムの実装とSNSを用いた復興ウォッチャーサービスの提案と実装
著者*石井 創一朗, 西岡 大, 齊藤 義仰, 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科)
ページpp. 750 - 756
キーワード復興, 災害, SNS, 省電力, グリーンエネルギー
アブストラクト2011年3月11日に起こった東日本大震災による大津波で,東北地方を中心とする太平洋沿岸地域は,甚大な被害を受けた.2015年現在,震災から4年が経過し,被災地の復興が徐々に進んでいるものの,思うように復興が進んでいないのが現状である.そこで我々は復興の支援を目的とした,復興ウォッチャーシステムの提案を行ってきた.復興ウォッチャーとは,被災地の復興に向けて,被災地外の人々から持続的な理解と支援を得るため,静止画を用いて,視覚的に被災地の様子を共有するシステムである.一方で,被災地は電力不足や,電力インフラがないといった問題を抱えている.現代は,低コストで合理的に供給されるエネルギーを得ることが必要となっており,太陽光発電が促進されている.本研究では,システム稼働のための発電の手段として,太陽光発電を利用することにした.本稿では,太陽光発電による電力インフラに依存しない復興ウォッチャーシステムを提案する.また,先行研究では,静止画を撮影し,インターネット上にアップロードする環境の開発と運用を行ってきた.しかし,先行研究の段階では,アップロードした静止画を閲覧するだけの,片方向の情報伝達であった.本研究では,システムを利用する被災地内外の人々が双方向でコミュニケーションをとることが可能な,SNSを用いた復興ウォッチャーサービスを提案する.


セッション 4C  モデリング・性能評価
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 花輪
座長: 梅津 高朗 (滋賀大学)

4C-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名Simulation-Based Evaluation of a Mobile Payment System Utilizing MANETs for a Disaster Area
著者*Babatunde Ojetunde, Naoki Shibata, Juntao Gao, Minoru Ito (Nara Institute of Science and Technology)
ページpp. 757 - 766
キーワードMobile Ad-Hoc Network, Endorsement, Bloom Filter, Event Chain, Double Spending
アブストラクトIn a disaster area, a mobile payment system utilizing infrastructureless mobile ad-hoc networks (MANETs) would be helpful for people to buy necessities such as groceries, clothing, and medical supplies. However, existing payment systems require communication infrastructures (like wired networks and cellular networks) to enable transactions, which may be destroyed during disasters (like large-scale earthquake and flooding) and cannot be relied on in disaster areas. Thus, we proposed recently an endorsement-based mobile payment system utilizing infrastructureless MANETs to enable transactions in disaster areas. However, our proposed system has the drawback of causing significant communication overheads. In this paper, we propose a light-weight scheme, based on Bloom filter and Markel tree, to reduce communication overheads in our mobile payment system. We then present a simulation-based approach to analyze the performance of our mobile payment system. Finally, we discuss the security features of our proposed system against various attacks.

4C-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名すれ違い通信におけるUDPを用いたDTN通信の特性評価
著者*木下 峻一, 植田 啓文 (日本電気)
ページpp. 767 - 772
キーワード端末間通信, すれ違い通信, DTN, コンテンツ共有
アブストラクトすれ違い通信のようなデバイス間での通信によってコンテンツを 交換する技術として,DTN (Delay/Disruption Tolerant Networking) がよく知られている.DTNはホップごとにデータを蓄積・転送することで通信の信頼性を向上させる技術であり,トランスポートレイヤの上位レイヤとして実装される.一方,すれ違い通信はデバイス間の距離によって通信品質が安定せず,さらに通信が可能な時間が限られているという特徴を有する.このような特徴に対応するため,トランスポートレイヤにUDP (User Datagram Protocol)を用いたDTNが提案されている.本稿では特に,本方式の詳細な評価を行い,パラメータ特性や,環境における性能を明らかにする.

4C-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名ソーシャルメディアの情報拡散データのリアルタイムストリーム処理性能評価
著者*榎 美紀 (日本アイ・ビー・エム 東京基礎研究所/お茶の水女子大学), 吉田 一星 (日本アイ・ビー・エム 東京基礎研究所), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 773 - 779
キーワードソーシャルメディア, ストリーム処理, 情報拡散, インメモリデータベース
アブストラクトTwitterに代表されるマイクロブログサービスでは,リアルタイムにメッセージが多く発信されそれらが多くのユーザーに再共有されて情報が拡散すると,その拡散規模や内容によっては,現実社会に与えるインパクトも大きい.それゆえ,ソーシャルメディア上で今何が広く拡散しているのか,を知ることは,企業や団体にとって重要である.本論文では,情報拡散データをストリームデータとして処理してリアルタイムに分析するためのシステムのフレームワークを紹介する.従来のストリーム処理とは異なる,ツイートの拡散がはじまって収束するまでをウィンドウ幅として定義する手法を提案する.また,発信されるメッセージ数がシステムで扱いきれないほど急にバーストした場合に,扱うメッセージ数をシステム側で制御することにより,キャパシティをコントロールすることの有効性を評価する.

4C-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名都市部における多様な人流を推定可能なセンサ配置導出手法の提案
著者*石田 諒輔, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 780 - 785
キーワード人流推定, 推定誤差, センサ, 配置最適化
アブストラクト近年,技術の進歩に伴い,センサの導入コストが徐々に低下しており,対象領域を全てを網羅できるわけではないが,人流推定システムのために,より多くのセンサを設置することが容易になりつつある. そのため,より多くのセンサを設置することで,より高い精度で人流を推定できると期待されるが,人流推定の推定誤差は,センサ配置に大きく影響されるため,センサを適切な位置に設置することが求めれる. 広大かつ複雑な都市環境において,人流を高い精度で推定するためには,センサ数と配置のあらゆる組み合わせによる膨大なセンサ配置候補の中から,適切 なセンサ配置を決定する必要があり,安定的に高い精度で人流を推定可能なセンサ配置を導出することは容易ではない. 本論文では,都市環境における多様な人流に対して,限られたセンサ数で人流の推定誤差が小さいセンサ配置を導出する方法を提案する. また,実際の商業施設を対象とした評価実験を実施し,多様な人流に対し,提案手法で算出したセンサ配置による人流の推定誤差が総合的に小さく,都市部における人流を適切に把握できることを示した.


セッション 4D  センシング
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 奥入瀬
座長: 間 博人 (同志社大学)

4D-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名クラウドデータベースを用いた大気汚染物質吸引量計測システム
著者*白井 良成, 岸野 泰恵, 納谷 太, 柳沢 豊 (日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
ページpp. 786 - 792
キーワード環境センシング, クラウドコンピューティング, 健康管理
アブストラクト花粉やPM2.5等の大気汚染物質によって多くの人が健康被害にさらされている.これらの物質が引き起こす花粉症や喘息の根本的な治療方法はいまだ確立されておらず,患者は,花粉やPM2.5をできるだけ吸わないことが求められている.しかし,大気汚染物質は目に見えないため,患者は飛散量提供サイトなどを参考に,外出を控える,窓を開けないといった場当たり的な対応を取らざるを得ない. 本稿では,花粉症や喘息などの患者やその予備軍が,大気汚染物質の吸引量を計画的にコントロールできるようにするための大気汚染物質吸引量計測システムを提案する.提案システムは,クラウド上にある飛散量データを活用し,患者が携帯する端末の位置情報を基に,飛散量を取得し,集計していく.これにより,ユーザは,各種大気汚染物質センサを携帯していなくても,様々な大気汚染物質の日々の吸引量を知ることが可能となる.

4D-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名地下現場作業員のための複合気体センサを備えた無線通信機能付きワークウェア
著者*中下 岬 (東京電機大学大学院未来科学研究科情報メディア学専攻), 岡本 龍二 (タカヤ株式会社), 岩井 将行 (東京電機大学未来科学部情報メディア学科)
ページpp. 793 - 798
キーワード気体センサ, XBee, ワークウェア
アブストラクト近年,地下空間での作業において懸念されているのがガス爆発やガス中毒である.そこで我々は,これらの事故を防ぐワークウェアを考案した.本稿では考案したワークウェアの詳細,実装および評価の結果を論じる.

4D-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名無線位置推定における遮蔽物を考慮したアンカーノード配置
著者*岡 海人 (九州大学 大学院 システム情報科学府), 五十嵐 正樹, 内山 英昭 (九州大学 大学院 システム情報科学研究院), 島田 敬士 (九州大学 基幹教育院), 長原 一, 谷口 倫一郎 (九州大学 大学院 システム情報科学研究院)
ページpp. 799 - 802
キーワードセンサーネットワーク, 位置推定, RSS, アンカーノード, 配置問題
アブストラクトネットワーク上の各ノードの位置を推定する手法として,位置が既知のノード(アンカーノード)と位置推定対象のノード(ユーザノード)の間で通信を行った際の受信信号強度(Received Signal Strength: RSS)を利用するものが知られている. この位置推定手法では,送受信ノード間に遮蔽物がある場合,直接電波が届く場合に比べてRSSが弱くなることでノード間の距離が実際よりも長く推定され,位置推定精度に悪影響を及ぼす. 本研究では,アンカーノードの配置を適切に行うことで遮蔽物による位置推定精度低下の問題を改善する. アンカーノードの配置位置として,位置推定誤差の期待値が小さくなる候補点を選ぶ. 提案手法の有効性を示すため,等しい個数のアンカーノードを一様に配置した場合と提案手法によって配置した場合について,実環境での位置推定精度の比較実験を行った. 実験結果から,提案手法によるアンカーノード配置の有効性を示すことができた.

4D-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名近距離・長距離通信の連携による野生動物行動検知のための無線センサネットワークの提案
著者*大島 浩太, 利根川 秀 (埼玉工業大学)
ページpp. 803 - 808
キーワード無線センサネットワーク, BLE, 野生動物, 行動検出
アブストラクト野生動物の生態調査を目的とする,移動などの行動検知・記録を可能とする,無線センサネットワークを提案する.提案する無線センサネットワークは,環境側に設置した近距離無線通信を利用するビーコン発信機からの情報を,動物側に装着する受信機で検知・記録することで移動履歴を取得する構成を採った.この構成では,低消費電力のビーコン発信機を用いることで長期間のバッテリ駆動が可能になるが,移動履歴の収集に動物の捕獲を必要とする.この課題に対し,環境側に長距離無線通信機能を備えた自動収集装置を導入する方式を開発し解決を図った.提案無線センサネットワーク方式を備えたプロトタイプシステムを開発し,基本性能の実測評価とその評価結果を踏まえて実用性について検討を実施した.


セッション 4E  ウェアラブル(2)
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: 北上
座長: 梅澤 猛 (千葉大学)

4E-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名ウェアラブルセンサを用いた心肺蘇生法その場教示システムの開発
著者*山本 晃大, 大村 廉 (豊橋技術科学大学)
ページpp. 809 - 817
キーワードユビキタスシステム, ウェアラブルセンサー, 行動認識, 救急医療, 心肺蘇生
アブストラクト救急医療の現場において,患者が心肺停止状態に陥った場合,その場にいる人(バイスタンダー) が心肺蘇生法を実行することにより,患者の蘇生率を飛躍的に高めることができる.しかし,実際に救急現場に直面した際に正しい心肺蘇生法を実行できる人はそう多くはない.そのため,本研究においては,ウェアラブル加速度センサを利用することにより心肺蘇生法実行者の動作を認識し,その場で適切な心肺蘇生法を教示する方法を提案する.日本赤十字社により示されている胸骨圧迫中の重要となる項目を参考にして予備実験を行った.それにより,適切な胸骨圧迫の強さ,押込みのテンポ,胸骨圧迫中の姿勢を認識するための特徴を抽出した.その特徴を利用し,システムの実装を行った.4人の被験者に対し,評価実験を行った結果,押し込みの強さの平均適合率が95.0%,平均再現率は92.4%を達成し,姿勢認識に関しては平均適合率が83.2%,平均再現率は90.9%を達成することができた.また,テンポの認識が可能か確かめるために100回の押込み回数のデータに対して,システムにより押込み回数の判定を行った結果±2回の範囲で押込み回数を取得することができた.

4E-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名スケート運動中の特定の動作に対する自動コーチングの実現
著者*尾崎 惇史, 誉田 雅彰 (早稲田大学大学院スポーツ科学研究科)
ページpp. 818 - 820
キーワードセンサデータ処理, 教育システム, エキスパートシステム, 機械学習, インラインスケート
アブストラクト本研究では,スポーツの動作を自動的にコーチングするシステムの実現を目指す.スポーツにはさまざまな局面があり,その都度求められる動作が異なってくる.そこで.運動データから運動の状態を推定することで局面を切り出し,適切なコーチングを行うことができると考えた.具体的には,インラインスケート滑走中のコーナー滑走局面の状態を,センサで取得した運動データから推定し,抽出した.更に,抽出した運動データからコーチングを行うための運動の特徴値の抽出を行った.

4E-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名SwiftTouch: 手首装着型センサを用いた競技かるたにおける札取得者判定システム
著者*山田 浩史 (神戸大学大学院工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 821 - 830
キーワード判定, 加速度センサ, 角速度センサ, 競技かるた, 時刻推定
アブストラクト「畳の上の格闘技」とも形容される競技かるたは,百人一首を用いた対人競技であり,近年,高校生を中心として競技人口が増加している.競技かるたは基本的に審判がつかず,判定は競技者間で行う.しかし,札取得の動作は高速で,目視での判定が困難な場合があり,口論になることも少なくない.一般的なスポーツの判定にはビデオ映像が用いられることが多いが,競技かるたではひとつの大広間の会場で複数の試合が同時に行われるため,物理的にも金銭的にも困難である.そこで本研究では,競技かるた競技者の手首に加速度センサと角速度センサを装着して,札取得の動作から札取得者を判定するシステムSwiftTouchを提案する.提案システムは競技中に得られる未知のセンサデータと,事前に競技者から採取した札取得動作のセンサデータおよび札を取得した瞬間の時刻からなる正解データを比較することで札取得時刻を推定し,札取得者を判定する.また,判定結果の確信度も同時に算出する.評価実験より,提案手法による札取得時刻の誤差は平均7.5ミリ秒であった.提案システムを競技かるたの試合に導入し,実践環境における評価実験を行った結果,システムによる判定の正解率は82.4%,確信度の高い時のみの正解率は93.3%となった.また,札取得の時間差が僅差の場合は,正解率は60%となった.

4E-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名布センサによる肘関節角度推定における日常生活姿勢を用いたズレ補正手法の検討
著者*榎堀 優, 林 大雅, 間瀬 健二 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 831 - 836
キーワード肘関節角度推定, 布センサ, ウェアラブル, 日常継続計測, 装着位置ズレ補正
アブストラクトウェアラブルデバイスによる身体データの継続的な計測は,見守り・看護・医療などの多様な分野で活用され始めている.その一つに衣類型センサを用いた肘関節角度の継続計測がある.しかし,衣類型センサを用いた計測では,日常的に発生する衣類のズレに起因する誤差が発生する.そのため,日常生活中における継続的な再キャリブレーション,又は,補正が必要となる.そこで我々は,日常生活中で肘関節角度がおよそ一定となる動作に着目し,その動作時のデータを用いてズレによる推定精度低下を補正する手法を検討した.本研究では,飲水動作ならびにドアノブを用いたドアの開閉動作に着目した.モーションキャプチャを用いた解析の結果,各動作における肘関節角は,被験者毎の標準偏差がそれぞれおよそ1〜3.5度,およそ6度の範囲に収まりと比較的安定していることが判明した.また,両動作時のセンサ出力値と肘関節角度の関係を持って,補正効果を検証したところ,最大で103.6度の誤差削減に成功し,最大で36.5度の誤差拡大を招いた.平均補正量は13.5±28.0度であった.

4E-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名歩行動作のミクロパラメータを用いた多変量解析による歩幅推定
著者*根岸 拓郎 (法政大学大学院 情報科学研究科 情報科学専攻), 藤田 悟 (法政大学 情報科学部 ディジタルメディア学科)
ページpp. 837 - 842
キーワードスマートフォン, Android, デッドレコニング, 歩幅推定, 加速度センサ
アブストラクト近年,携帯端末内蔵センサを用いて累積的に屋内歩行者の位置推定を行うデッドレコニングの研究が盛んに進められている.これは,スマートフォンが一般的に普及したことで,様々なセンサを搭載した携帯端末を誰でも利用出来るようになったのが大きな原因である.例えば,屋外であればGPSを利用し現在地から目的地への経路を示し, ナビゲーションを行う等のアプリケーションが利用されている.一方,屋内では建物の壁などによる電波の遮断等の問題からGPSによる位置推定が困難であるため,デッドレコニングを用いた屋内位置推定のニーズが高まっている.従来研究では,携帯端末の所持状態(手振りや手持ち等)に応じた進行方向推定や,歩行判定手法の高精度化については成果が上がってきている.しかし,歩幅の推定は未だに決め手となる手法が見つかっていない. 本研究では,歩行時の加速度センサやジャイロセンサの値を詳細に分析し,歩幅と相関の高いパラメータを探索する.すなわち,詳細な歩行動作と加速度の関係を分析し,より特徴的なパラメータをセンサ値から取得する.それらのパラメータを重回帰分析する事で,精度の高い歩幅の推定を目指す.特に,身長等の事前情報を必要とせずに,携帯端末から自動で得られる情報だけで歩幅を推定し,GPSや地図情報,無線LAN基地局等の外部インフラに依存せず,携帯端末だけで歩幅を正確に推定することを目指す.


セッション 4F  測位・位置情報
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: まきば
座長: 清原 良三 (神奈川工科大学)

4F-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名WiFi APを用いたセンサノード測位に向けたRSS観測手法
著者*泉 幸作, 石田 繁巳 (九州大学), 田頭 茂明 (関西大学), 福田 晃 (九州大学)
ページpp. 843 - 848
キーワード測位システム, センサネットワーク, 異種無線間通信, ZigBee, WiFi
アブストラクト筆者らは,測位基準ノードを新たに設置することなくセンサノードを測位する手法を確立するため,WiFiアクセスポイント(AP)を測位基準ノードとして利用するセンサノード測位システムの実現を目指している.これに向けた第1歩として,本稿では,センサノード上でWiFi APのRSSを観測する手法を示す.センサノードでWiFi信号を直接受信することはできないため,ある制約条件を満たすビーコン周期を各APに設定し,ZiFiで報告されたシンプルな信号処理手法を応用する.センサノードMICAzを用いてWiFi APのRSSをリアルタイムに観測するシステムを実装し,実証評価を通じてWiFi APを間違えることなく識別しながらRSSを測定できることを確認した.

4F-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名バンドパスフィルタを用いた音波による屋内測位方式の検討
著者*岩崎 改, 五百蔵 重典 (神奈川工科大学 情報工学専攻)
ページpp. 849 - 854
キーワード測位, 音波
アブストラクト屋内での測位は,屋外での測位より要求される精度が高い.しかし,現状よく用いられる電波を用いた測位方法では,3mから10m程度の測位精度である.そこで,我々は,より高精度化が期待できる音波,特に一般の人には聞こえにくい20kHz付近の音波を用いた屋内測位手法を提案する.本提案システムでは,4個以上のスピーカから異なる周波数の音を発音し,その音波をスマートフォンに内蔵されたマイクで録音する.録音した音をバンドパスフィルタにより,各周波数の音に分解し,受信時間の差を求めて測位する.正確には,スピーカの遠近問題により音を分離することができないことが先行研究で分かっているため,時分割で発音している.本システムの利用者は,特別な機器を用意する必要が無く,スマートフォンを所持していれば,測位システムを利用できる.また,スマートフォンで測距に必要な計算をするため,サーバとの通信が必要なく,電波の使用を制限される場所でも測距できる.評価実験では測距誤差1.84cm,標準偏差0.36cmでの測距に成功しており,測位実験では平均誤差10.60cmで側位できることを確認している.

4F-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名スマートフォンに適したRSSIフィンガープリンティングとそれを利用する緊急時避難誘導システムの実機性能評価
著者*山田 拓哉 (大阪大学大学院情報科学研究科), 柴田 直樹 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), 孫 為華 (滋賀大学経済学部), 冨永 拓也 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), 下條 真司 (大阪大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 855 - 865
キーワード避難誘導, RSSIフィンガープリンティング, 屋内位置推定, スマートフォン, Wi-Fi
アブストラクト地下街や大規模建造物の被災時には, 崩落や浸水などの被害を避けるために外部へと迅速に避難する必要がある. 避難の際唯一の目印となる避難誘導灯は意味がわかりにくく, 目印として十分でない.また, 停電が起きた際に光量を確保できないという問題もある. 我々は被災時に停電が起きた場合を考慮し, わかりやすい避難誘導灯と光量の確保を同時に実現する避難誘導システムを提案してきた. 提案システムでは,スマートフォンに搭載されている発光機器を用い避難者の周囲を照らす. 避難口に遠いスマートフォンから順に強く点滅させ, 避難方向に向かって光が床の上を流れるかのように見せ避難者を誘導する. 提案システムはアンカーノードとスマートフォンで構成される. スマートフォンはアンカーノードとの通信を通して自らの位置を推定し, 避難口までの距離と点滅のタイミングを把握する. 位置推定手法としてRSSIフィンガープリンティングを用いる. しかし, スマートフォンには受信信号のRSSIを計測できないという特徴があり, 既存のRSSIフィンガープリンティング手法をそのまま適用することはできない. 本稿では,提案システムの実装に必要なスマートフォンに適したRSSIフィンガープリンティングを提案し, それを利用して提案システムを実機に実装した. しかし, 実装した提案システムを複数人が同時使用したところ, 位置推定精度が低下し想定していた推定誤差を上回った. 我々はスマートフォンの送信電力が周辺環境に合わせて自動的に変動することが位置推定精度低下の原因であると考え, 送信電力が変動する場合であっても位置推定可能な手法について考察した.

4F-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名プライバシーを考慮した匿名位置情報データセットのデータ効用の評価
著者*丹生 智也, 南 和宏 (統計数理研究所), 真野 健 (NTT), 丸山 宏 (統計数理研究所)
ページpp. 866 - 873
キーワード位置情報プライバシー, 匿名化, 制約充足問題
アブストラクト軌跡情報を含む位置情報をプライバシーを考慮しつつ公開する方法としては,匿名化が知られている. 特に複数の人が同じ場所で出会う場所であるミックスゾーンで,各ユーザーの仮名をランダムに交換する動的仮名方式が,安全かつデータ効用が大きい匿名化手法として有望であると考えられる. しかし公開されるデータは,各ユーザーの軌跡情報がミックスゾーン間で分断されるため,交換回数が多すぎるとデータ効用が小さくなる. 本論文では,実際の軌跡情報を用いた評価実験を通して,このプライバシーとデータ効用のトレードオフに関して評価を行った. その結果,我々が提案している匿名化方式を用いた匿名位置情報データセットが,ユーザーのプライバシーを十分に確保しつつ,ある程度の長さの軌跡を公開できる可能性を示すことができた.


セッション 4G  安心なネットワーク
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: リゾートセンター1
座長: 上原 哲太郎 (立命館大学)

4G-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名MACアドレス履歴の収集による自宅推定に関する検討
著者*鈴木 宏哉, 山口 利恵 (東京大学)
ページpp. 874 - 881
キーワードプライバシー, MACアドレス, Wi-Fi
アブストラクト近年,多くの人がGPSなどの各種センサー,Wi-FiやBluetoothといった無線通信機能を持つモバイルデバイスを日常的に携帯するようになった.これらのデバイスから収集された情報は各種サービスで活用される一方,プライバシー侵害の事例も出ており,広く問題となっている.しかし,GPSの位置情報に関する議論は多くなされているものの,Wi-Fiなどの履歴に含まれるプライバシーリスクについては注目されていない. 本研究では,モバイルデバイスのネットワーク通信機能に着目し,利用者周辺のネットワーク環境から個人の行動推定が行える事を示し,そのプライバシーに関わる問題を検討,提起した.特に行動推定においては,人間の一日の行動習慣と,Wi-Fi通信において用いられるMACアドレス情報の特徴を用いる事でユーザの自宅推定の可能性を示した.

4G-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名SSHパスワードクラッキング攻撃におけるデータサイズを用いる検知手法の提案
著者*清水 光司 (大分大学院工学研究科知能情報システム工学専攻), 小刀稱 知哉 (大分大学大学院工学研究科知能情報システム工学専攻), 池部 実 (大分大学工学部知能情報システム工学科), 吉田 和幸 (大分大学学術情報拠点情報基盤センター)
ページpp. 882 - 889
キーワードインターネット, セキュリティ, SSH, パスワードクラッキング攻撃, TCP
アブストラクトインターネットを利用した不正アクセスが多く存在する.その中でも,SSHサーバに対する不正アクセス行為の発生件数は依然として多い. そこで,我々はSSHへのパスワードクラッキング攻撃を 検知することを目的として 「SSHパスワードクラッキング攻撃検知システム(SCRAD)」を 開発・運用してきた. 本システムではSSHサーバと送信元間の1コネクションあたりのパケット送受信回数から パスワードクラッキング攻撃を検知している.運用結果を分析したところ,ssh-agentコマンドの自動ログイン機能を用いてscpやrsyncにより少量のデータを送受信する際に正規ユーザを誤検知することが判明した.scpによるコネクションを調査したところ,パケット数は攻撃者のコネクションと類似しているが,データサイズは攻撃者のコネクションよりも大きい傾向にあることが判明した. そこで本論文では,誤検知を改善するために,新たにデータサイズを用いる検知手法を提案する.また,提案手法と従来のパケット数を用いる検知手法の比較実験をすることで,提案手法の有用性を検証する.

4G-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名認証連携における仮名性を担保したユーザ同一性の確認
著者*佐藤 周行 (東京大学), 岡部 寿男 (京都大学), 中村 素典 (国立情報学研究所)
ページpp. 890 - 895
キーワード認証連携, Shibboleth, 仮名性
アブストラクトShibboleth/SAMLを通信プロトコルに採用し、ID管理サーバ(IdP)とサービス提供サーバ(SP)とが認証連携プロキシを介してフェデレーションを構築している状況において、異なる認証連携プロキシを介して認証連携しているユーザの同一性を、その仮名性を担保しつつ、SPが確認できるようにするための仕組みを設計・開発した。

4G-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名IEEE802.11u 標準に基づく複数の無線LAN サービスの統合方式
著者*山田 雄輝 (東京電機大学大学院 情報環境学研究科), 加藤 優一, 小林 英子, 早乙女 優, 松本 大介, 八槇 博史 (東京電機大学 情報環境学部)
ページpp. 896 - 902
キーワード無線LAN, モバイルネットワーク, 無線・移動体, 認証技術, IEEE802.11u
アブストラクト現在の公衆無線LAN は,特に都市部においては無線アクセスポイントの集中により電波干渉が著しく,これ以上のサービスの参入は困難な状況にある.無線チャネルを効率よく利用する方式として, 1 台のAPで複数サービスを提供できる仮想 AP(以下VAP)方式がある.しかしながら,このVAP 方式は収容するサービス数増加に伴い品質低下や,通信困難になってしまうため,収容台数には制限がある.このような問題に対して, IEEE802.11u標準と認証VLANとを組合せ,複数の無線LAN サービスを統合する方式を提案する. 本方式では,VAP では問題になる数のサービスを収容してもパフォーマンスが低下しない.本方式の試作システムを構築し,性能評価を行った.30 サービスを収容してもパフォーマンスの低下が見られないことを確認した.

4G-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名IoT時代に資するセキュリティゲートウェイの構築
著者*大野 浩之 (金沢大学 総合メディア基盤センター), 鈴木 裕信 (専修大学 ネットワーク情報学部), 北口 善明 (金沢大学 総合メディア基盤センター)
ページpp. 903 - 910
キーワードIot, セキュリティ, ソーシャルネットワーク, 電子工作, 情報通信ネットワーク
アブストラクト著者らは,多数の超小型の電子機器や無数の超小型のセンサやアクチュエータ類が情報通信ネットワークを介して世界規模で相互接続可能になる「IoT時代」に資するセキュリティゲートウェイの構築方法について検討している.その一環で,近年個人が趣味で行う電子工作や初等中等教育の現場で盛んに採用されている超小型のワンボードコンピュータの普及動向に着目し,これらに適合した小型軽量で安価ながら必要十分な性能を提供するセキュリティゲートウェイの重要性を指摘した.そして,セキュリティゲートウェイ本体(Raspberry Gate)とこのゲートウェイの性能を適切に維持するためのソフトウェア更新をソーシャルネットワークを活用して生成するしくみ(Raspberry Guardian)を提案し,2014年から設計と実装に着手した. 本報では,Raspberry Gate と Raspberry Guardian がIoT時代のセキュリティ確保に大きく貢献することを示す.


セッション 4H  NWセキュリティ(2)
日時: 2015年7月9日(木) 8:30 - 10:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 岡崎 直宣 (宮崎大学)

4H-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名ボットネットのC&Cサーバ特定手法における数量化理論と機械学習での評価と提案
著者*岡安 翔太, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 911 - 917
キーワードボットネット, C&Cサーバ, DNS, 数量化理論, SVM
アブストラクトマルウェアに感染した複数のPC群から構成されるボットネットによる被害は年々増加しており,大きな問題となっている.この問題を解決するために,私達は数量化理論2類を用いてC&Cサーバを検出する手法を提案しました.この手法では,ブラックリストに登録されていないC&Cサーバを検出することができる.しかし,この手法は時間経過とともに検出率が減少していくことが継続研究から予測されている.そこで,検出率の調査を継続することで一定期間ごとに検出方法の調整を行い,検知率の減少に対応している.本稿は2014年度のデータに対して調査を行い,数量化理論2類とSupport Vector Machine(SVM)でC&Cサーバの分類精度の検証を行った.検証の結果,数量化理論2類とSVMの分類精度にはほとんど差がなく,両者共に検出率が優れていることが判明したので,これを報告する.

4H-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名ネットワーク攻撃に対する端末非依存型検知方式のOpenFlowコントローラ上への実装と評価
著者*宮崎 亮輔, 川本 淳平 (九州大学), 松本 晋一 (九州先端科学技術研究所), 櫻井 幸一 (九州大学)
ページpp. 918 - 926
キーワードセキュリティ, ネットワークアーキテクチャ, ネットワーク管理, 仮想環境
アブストラクト本稿では,ネットワーク仮想化技術である Software-Defined Network (SDN) において,マルチエージェントを用いてサイバー攻撃を検知する手法を提案する.我々がこれまでに提案してきた手法では,SDN 内に単一のエージェントを配置し攻撃検知を行っていた.しかし,単一エージェントでは検知結果にノイズが含まれることが問題であった.本稿では,監視するネットワークデータに関する多様性,異常と判断する閾値に関する多様性並びにエージェントの寿命に関する多様性を導入し,単一エージェントによる過度な検出を抑え複数の異常傾向を考慮した検知を提案する.また,比較評価実験により,多様性の導入によって検知結果ノイズが削減できたことを確認した.

4H-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名通信遷移とPageRankを用いた悪性リダイレクト防止手法の評価
著者*佐藤 祐磨 (公立はこだて未来大学大学院システム情報科学研究科), 中村 嘉隆, 高橋 修 (公立はこだて未来大学システム情報科学部)
ページpp. 927 - 933
キーワードセキュリティ, ドライブバイダウンロード攻撃, Web, PageRank
アブストラクトWebの普及に伴い,Webを通じたサイバー攻撃が発生している.Web上のサイバー攻撃であるドライブバイダウンロード攻撃による被害が多く見られる.難読化スクリプトコードの解析,悪性URLの収集,HTTP通信の情報解析など,ドライブバイダウンロード攻撃に関連する様々な対策手法が提案されている.しかし,現在の攻撃対策手法では,ドライブバイダウンロード攻撃を正確に検出できず,ドライブバイダウンロード攻撃によるウイルスの感染を防止することができていないという問題がある.そこで,本論文では,HTTP通信遷移とPageRankを利用してドライブバイダウンロード攻撃において利用される悪性リダイレクトを防止し,既存手法よりも正確に攻撃を検出する手法を提案し,手法の評価を行う.

4H-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名エージェントフレームワークDASHにおけるセキュリティ機構の開発
著者*大野 健 (名古屋工業大学工学部情報工学科), 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学大学院工学研究科), 木下 哲男 (東北大学電気通信研究所)
ページpp. 934 - 940
キーワードエージェント, エージェントフレームワーク
アブストラクト近年,インターネットの急速な普及に従い,ネットワークサービスは大きな発展を遂げている. これに伴い,ユーザのニーズは大きく多様化し,新たなサービスの登場や既存のサービスの更新などにより, 頻繁に変化しうるものとなっている.このような背景から,動作環境に対応して自律的に処理を行う, 柔軟なシステムの必要性が高まっている. 柔軟なシステムを実現する手段として,エージェント指向コンピューティングに注目が集まっている. エージェントには「移動性」と呼ばれる概念を付加することができ,移動性の実装によって 柔軟で効率的な動作が期待できる.このような移動性を有するエージェントをモバイルエージェントと呼ぶ. ただしモバイルエージェントを利用する際にはセキュリティに関する十分な支援が必要である. 本研究で扱うエージェントフレームワークDASHは,モバイルエージェントの動作基盤を提供するが,その動作にあたって セキュリティに対する支援がないという問題がある.そこで,本研究ではDASHにおいてセキュリティ機構 を構築することにより,エージェントに対するセキュリティ支援を実現する.


セッション 5A  統一セッション: 参加型センシング
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 竜ヶ森1
座長: 荒川 豊 (NAIST)

5A-1 (時間: 10:30 - 11:10)
題名(招待講演) 参加型IoTプラットフォームEverySense
著者*真野 浩 (EverySense, Inc.)
ページpp. 941 - 944
キーワード参加型センシング, IoT

5A-2 (時間: 11:10 - 11:30)
題名ゲーミフィケーションに基づくコンテキスト収集システムにおけるライフログ機能の導入とその効果の検証
著者*川上 慶士, 大澤 純, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
ページpp. 945 - 952
キーワードコンテキスト, ライフログ, ヘルスケア, ゲーミフィケーション
アブストラクトスマートフォンの普及によって,ユーザの生活履歴を収集することが容易になってきている.これらのログは,様々なサービスや解析に利用される.センサを用いるだけの既存研究では,誰と,どこで,何をしているといった意味的な情報を含む具体的な状況や,ユーザの心理状態などの主観的な状況に関する情報のような,高度なコンテキスト情報は得られないという欠点がある.そこで,報告者の研究グループでは,スマートフォンの利用履歴と高度なコンテキスト情報を収集することを目的として,こんてきすとモンスターというアプリケーションを運用している.このアプリケーションでは,ユーザに一定時間ごとに同伴者,活動,調子などの情報を選択形式で直接入力してもらうことで,ユーザの状態を表す,高度なコンテキストに関する情報を収集している.また,ゲーム要素を導入することで,ユーザの負担軽減を図っている.しかしこのゲーム自体は,ユーザの入力内容と独立して動作するため,ユーザが定期的に自身のコンテキストを正しく入力するモチベーションは大きくない.そこで本研究では,こんてきすとモンスターにユーザのコンテキスト情報をフィードバックするライフログ機能の導入を行った.そして,ユーザ実験を行い,こんてきすとモンスターに新たに導入したライフログ機能の有効性を検証した.その結果から,ライフログの機能は概ね設計方針を満たした有益な機能になっていること,特定のグループにおいてコンテキスト情報の入力に対するモチベーションの維持に効果があることを確認した.

5A-3 (時間: 11:30 - 11:50)
題名iOSを用いた無意識参加型センシングシステムの性能評価
著者*水上 貴晶 (愛知工業大学大学院 経営情報科学研究科), 内藤 克浩 (愛知工業大学 情報科学部), 土井 千章, 中川 智尋, 太田 賢, 稲村 浩 (NTTドコモ), 菱田 隆彰 (愛知工業大学大学院 情報科学部), 水野 忠則 (愛知工業大学 情報科学部)
ページpp. 953 - 959
キーワード無意識参加型センシング, iBeacon, BLE, スマートフォン, ビーコンデバイス
アブストラクト近年のM2M及びIoTの普及にともない,センサ機器の活用方法が重要とされている. また,一般者の携帯端末などを利用することにより,高密度,広範囲の情報を収集したり,自由度の高い情報を収集する参加型センシングが注目されている. 参加型センシングでは,システムが一般者にセンシング行為を依頼することにより成り立つため,多数の一般者の参加と参加者の積極性が重要となる. しかし,多くの一般者が意識的にセンシング行為に参加することを好むとは限らないため,実用的なシステムを構築するためには課題がある. 本稿では,従来の参加型センシングで参加者に要望された意識的なセンシング行為が発生しない,新たな無意識参加型センシングモデルのプロトタイプ実装を行い評価を行う. 実証実験では,提案方式をビーコンデバイス側はRaspberryPiを用いて,またスマートフォンアプリケーション側はiOSを用いて実現した. 提案システムの利点は,BLEを想定したセンサ機器を想定しているため,安価かつ省電力のデバイス開発が可能となる.また,iBeaconを活用することにより,専用アプリケーションがバックグラウンド動作することによる電力消費を大幅に削減可能である.さらに,提案システムでは参加者が意識的にセンシング行為を行う必要がなく,専用アプリケーションのインストールのみで参加型センシングに参加可能であり,より多くの一般者のシステムへの参加が見込めると考えられる.本稿では提案システムの性能を評価するため,実機センサを用いたフィールド実験を行い性能評価を実施した.

5A-4 (時間: 11:50 - 12:10)
題名適応的な範囲設定を用いたTwitter空間検索手法
著者*落合 桂一 (NTTドコモ/東京大学), 鳥居 大祐 (NTTドコモ), 松尾 豊 (東京大学)
ページpp. 960 - 967
キーワードTwitter, 検索, 位置情報


セッション 5B  身体インタフェース
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 北村 操代 (三菱電機)

5B-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名DIVE : 視覚的連続性をもった3次元入力可能な液体ディスプレイ
著者*小島 夏海 (東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科), 井上 亮文, 星 徹 (東京工科大学 コンピュータサイエンス学部)
ページpp. 968 - 973
キーワードAR, 3Dインタフェース
アブストラクト3Dゲームや3Dプリンタの普及に伴い,新たに3Dデザインを始める人々が増加すると考えられる. 3Dデザインでは3次元のオブジェクトを扱い,3Dオブジェクトを回転させるオービット操作や垂直・平行に移動させるパン操作を駆使する必要があり,ユーザの慣れを必要とする. このような課題に対し,ユーザの手や指の位置や,実物体の3次元形状を用いた直感的な入力方法が提案されている. しかし,操作を行うための手と操作対象が視覚的につながっていないため,意図せぬ方向に操作してしまうことがある. 本稿では,3次元入力を視覚的連続性をもったまま行うことを目的とするシステム「DIVE」を提案する. DIVEでは,3Dオブジェクト投映箇所に手を挿入し,オブジェクトの座標と手の座標をリアルタイムに計測して,操作を行う. これにより,ユーザは自分の手で3Dオブジェクトを操作しているように感じることが可能になる. 評価の結果,入力可能領域は限定されるものの,視覚的連続性をもった3次元入力を行うことができた.

5B-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名音と動きによるオンラインゲーム向けコミュニケーション機能の開発
著者*徳野 照馬, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
ページpp. 974 - 982
キーワードオンラインゲーム, コミュニケーション, 音, 波紋, 共鳴
アブストラクト通信技術の発達により,ゲームではオンラインゲームが主流になってきた.オンラインゲームでは,他のプレイヤーとコミュニケーションをとる場面が多く,主にチャット機能,アイコン機能,ジェスチャー機能が用いられている.チャット機能では任意の文字を入力できるため自由度が高いが,操作の忙しいゲームにおいては文字を入力する余裕がないため,定型文がよく使用される.よって,アイコン機能,ジェスチャー機能と同様にゲーム内で用意されたものでしか表現ができない.そこで本研究では「シンプルな信号音」「波紋」「キャラクターの移動」という三つの要素の自由な組み合わせによって,操作の邪魔になりにくく,自由度を確保したオンラインゲーム向けコミュニケーション機能を備えた迷路脱出ゲーム「Re:echo」を開発し,これらの要素の特徴を明らかにした.

5B-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名心拍の伝達がオンラインゲームの相手および自分に及ぼす効果
著者*新原 弘明, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
ページpp. 983 - 990
キーワード心拍, オンラインゲーム, 振動, センサー, コントローラ
アブストラクト従来,オンラインゲームにおいて「文字,音声,画像」がコミュニケーションの手段であった.しかし,プレーヤーは人間がかかわる情報がないと対戦相手が存在しているにも関わらず,コンピュータを相手にしているように感じる.一方で,人間がかかわる情報を伝達するなど対戦相手がいるという実感が持てるほど,高い評価につながる.そこで,心拍を入力,ゲームコントローラの振動モータを出力とした心拍伝達(「心拍アウェアネス」と呼ぶ)システムの開発を提案する.本研究の目的は,心拍センサとゲームコントローラの振動モータを使用した本システムにより,自分の心拍数による振動と相手の心拍数による振動がユーザに与える効果を比較検討することである.既存のオンラインゲームと供に本システムを用いて,本システムの効果を検証する.

5B-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名動画共有サービス上で自己プレゼンスを実現するシステム
著者*若月 友祐 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 坂内 祐一 (神奈川工科大学情報メディア学科)
ページpp. 991 - 994
キーワード動画共有, アバタ, プレゼンス, kinect
アブストラクト動画配信サービスにおいて視聴者間でテキスト入力したコメントを共有できるものがあるが,文字情報のみでは必ずしも他のユーザとの一体感が醸成されない可能性がある.本研究ではKinectセンサを用いてユーザの身体動作をリアルタイムに反映する人型のアバタで自己プレゼンスを実現し,他の視聴者との一体感を得ることを狙ったシステムを構築した.本システムでは動画再生領域をステージと見なし,アバタが群衆として存在する視聴者領域となるよう仮想空間を構成し,他のアバタに自己アバタの場所を空けてもらうインタラクション機能を実現し,ユーザの臨場感・一体感を醸成するのに有効であった.


セッション 5C  動画像システム
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 花輪
座長: 佐藤 永欣 (岩手県立大学)

5C-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名ドライバの曖昧な撮影位置要求に対するコンテキスト情報に基づく車載カメラ画像の撮影位置決定方式
著者*伊藤 亮輔 (静岡大学大学院工学研究科数理システム工学専攻), 石原 進 (静岡大学学術院工学領域)
ページpp. 995 - 1002
キーワードカーナビ, コンテキスト情報, 音声入力, ドライバの意図解釈
アブストラクトドライバが目視できない地点の風景画像を取得することは,ドライバの経路選択や安全運転の手助けになるだろう.筆者らは,ドライバが興味のある地点を走行する他車両の撮影画像をドライバへ提供するリアルタイム画像カーナビを開発している.ドライバが本システムを用いる場合,興味のある地点の位置座標や撮影方向などがカーナビへ明確に入力されることが望ましい.しかし,音声入力やタッチ操作などの運転を妨げない簡便な入力方法では,ドライバが,画像の撮影条件を詳細に入力することは容易ではない.そのため,システムはドライバの要求を自動的に解釈し,ドライバの意図する画像の撮影条件を決定する必要がある.本稿では,リアルタイム画像カーナビを実現するための一要素技術として,自車両の走行状況やデジタル地図などから得られるコンテキスト情報からドライバが現在置かれている状況を推測し,その状況に応じた画像の撮影時の位置座標と撮影方向などの撮影条件を決定する方式を提案し,その具体的な設計と基礎的実装について示す.

5C-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名フレーム損失の影響を緩和するマルチパスマルチビュービデオ伝送手法について
著者*大友 伊織, 藤橋 卓也, 廣田 悠介, 渡辺 尚 (大阪大学大学院情報科学研究科ネットワーク学専攻渡辺研究室)
ページpp. 1003 - 1009
キーワード多視点動画, マルチパス, エンコード, データ損失抑制, 映像品質
アブストラクト3次元映像,自由視点映像などの次世代の映像技術を支える要素技術として,複数のカメラ映像から構成されるマルチビュービデオが注目されている.マルチビュービデオは複数のカメラ映像を同時に扱うため,従来のシングルビュービデオと比較してデータ量が非常に大きくなる.近年では,データ量削減を目的としたH.264/AVC Multi-view Video Coding (MVC) に代表されるエンコード方式が開発されているが,伝送時にデータ損失が発生した場合,複数のビデオフレームが一斉に欠落し,映像品質の劣化,映像再生の一時停止を招く.本研究では,マルチビュービデオ伝送におけるデータ量の増加を抑えるとともに,伝送中のデータ損失によって発生する映像品質劣化ならびに映像再生の一時停止を抑制する手法を提案する.提案方式は,エンコード時にカメラ間の相関情報を用いることで,データ量を削減する.また,映像データを複数の独立した伝送路(パス)を用いてユーザに伝送する.このとき,映像データに対してパス数に合わせた分割エンコード構造を用いることで,ある映像フレームの損失によって引き起こされる品質劣化の範囲を狭める.

5C-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名複数カメラで撮影したスポーツ映像ストリームの実時間自動編纂システムの提案
著者*藤澤 和輝, 平部 裕子, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 1010 - 1018
キーワード情報流, マルチ映像ストリームキュレーション, 実時間コンテンツ編纂, 最適化学習, スポーツライブ中継
アブストラクト本稿では,一般のスポーツの観戦者が撮影した複数映像ストリームの編纂作業を機械学習により自動で行うシステムを提案する.TV局の放送するスポーツ中継の映像を教師データとして,シーンに基づく最適化学習によりカメラを切替えるタイミングを学習し, 複数の映像ストリームの編纂を最適化する.入力データは各映像ストリーム中の各フレームに対する画像特徴を表すメタ情報と,イニング数や打順等の試合進行情報を用いる.出力データは,各時刻における,TVで放送される映像に近い映像を撮影している一般の観戦者のカメラのID,すなわちカメラの切替えタイミングである.評価実験として,高校野球を題材に,阪神甲子園球場で撮影した7台のカメラ映像に付与されたメタ情報とその試合の進行情報,テレビ局の放送映像を対象としてRandom Forestsを用いて識別モデルを構築した.提案手法を用いて,1〜3イニング目のカメラの切替えタイミングを学習させたところ,カメラマンの独自性が反映されない決められたルールに則ったベースカメラ間の切替えについては加重平均で72.53%,固定カメラワークの切替えについては92.1%のF値を得た.

5C-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名ファットクライアント型リアルタイム動画像解析アプリケーションフレームワークの提案
著者*黒崎 裕子 (お茶の水女子大学), 竹房 あつ子, 中田 秀基 (産業技術総合研究所), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 1019 - 1023
キーワードストリーム処理, ファットクライアント
アブストラクト一般家庭でカメラやセンサ等によりライフログを取得して, 防犯対策やセキュリティ,お年寄りや子供のための安全サービスを目的としたライフログ解析アプリケーションが数多く開発されている. それらのアプリケーションを一般家庭で採用する場合,サーバやストレージを設置して解析までを行うことは難しいため,クラウドでの処理が必要となる. しかし,センサとクラウド間のネットワーク帯域やクラウド側の資源の制限により,クラウドに動画像を含む多数のセンサデータを送信し, 特徴量抽出等の前処理から解析までの全ての工程をクラウド側でリアルタイムに行うことは困難である. 我々は,ファットクライアントの概念を取り入れ,センサ側で画像から特徴量抽出し, 前処理済みの小さいデータをクラウドに収集して解析する動画像データ解析アプリケーションフレームワークを提案しているが, 動画像解析ではセンサ側での前処理により多くの時間がかかってしまうことが明らかになった. 本研究では,前処理をセンサ側とクラウド側で負荷分散させることで,動画像解析処理全体の高速化を図る. 提案するアプリケーションフレームワークはリアルタイム分散処理システムのApache Stormを用いて実装し, 実際に画像データをセンサ側とクラウド側で分散処理した場合の画像1枚あたりの処理時間と一定時間内に処理できるジョブ数を調査した. 実験結果より,処理スレッド数を増やすことによって画像1枚当たりの処理時間は増加するが, 一定経過時間に処理できる総画像数が増加し,ファットクライアントとクラウドを連携させた分散処理の有用性が示された.


セッション 5D  測位
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 奥入瀬
座長: 伊藤 昌毅 (東京大学)

5D-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名歩行時の磁気センシングデータを利用した屋内位置推定手法
著者*村田 雄哉 (名古屋大学大学院 工学研究科), 梶 克彦 (愛知工業大学情報科学部情報科学科), 廣井 慧, 河口 信夫 (名古屋大学 未来社会創造機構), 神山 剛, 太田 賢, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所)
ページpp. 1024 - 1030
キーワード屋内位置推定, 磁気, スマートフォン, 歩行者
アブストラクト本研究では,磁気センサのみを用いた位置推定手法を提案する. さまざまな屋内位置推定手法が提案されている中で,磁気センサのみを用いた屋内位置推定精度の追求は十分に行われていない. しかし,磁気センサのみで位置推定が可能であれば,利用する端末において省電力化や低コスト化を実現できる. また,提案手法では建物内の経路移動時に観測される磁気データ系列を利用する. 移動経路には階段も含まれるため,3次元構造内での位置推定を可能にしている. 移動中に観測される磁気データの利用により,データ収集時のコストを軽減できる. 観測された磁気データ系列をメッシュでセルに分割し,磁気データモデルを作成する. この磁気データモデルには,各セル内で観測された磁気の平均値,標準偏差,セルの隣接関係といった情報が含まれる. 磁気データモデルと観測された磁気データとをパーティクルフィルタによって比較し,パーティクルの分布から位置推定を行う. 提案手法の評価実験を,HASC-IPSCを用いて行った. このコーパスに含まれる,特定の1つの建物内を移動した42名のデータを利用し,磁気データモデルの作成と提案手法による位置推定を行った. 位置推定の結果,全体の誤差の平均は約12mであった.

5D-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法
著者*市川 燿 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 岡田 基, 松井 健人 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部)
ページpp. 1031 - 1038
キーワード屋内位置推定, センシング, 照明
アブストラクトスマートフォンを始めとしたモバイルデバイス普及により,GPSを使うことの出来ない屋内においても, ナビゲーションや店舗のプロモーション情報の配布などを実現する位置情報サービスへの期待が高まっている. 一方,空調,照明,防犯,および防災などの機能を制御可能なスマートビルが増加している. 本研究は,スマートビルにおいて室内照明の明るさを細かく制御できることを利用し, 天井照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法を提案する. 照明の点灯パターンを用いた屋内位置推定手法は,照明の光度を段階的に変化させたパターンを複数用意する. ユーザは,モバイルデバイスに内蔵された照度センサを天井面に向けることでそれぞれの 点灯パターンにおける照度変化を感知しモバイルデバイスの位置を推定する. 本研究では,ユーザがモバイルデバイスを天井面に向けて持つことを想定するため, モバイルデバイスが傾いたり,ユーザ自身の影により照明の一部の光が当たらない場合の位置推定手法を提案する. グリッド型のLED照明12灯を用いた実環境において照度センサに傾きがある場合や, 照度センサにユーザを想定した影がかかる場合の位置推定誤差を評価した. 結果として 15度までの傾きに位置推定の精度は影響しないことを明らかにした. また,ユーザを想定した影がある場合は,影を考慮した位置補正手法を適用することで, 平均 0.8 m の誤差で位置推定を実現した.

5D-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名複合屋内測位の相互的精度向上手法
著者宮崎 和哉 (立命館大学大学院 情報理工学研究科 情報理工学専攻), *和田 玲奈 (立命館大学 情報理工学部), 望月 祐洋 (立命館大学 総合科学技術研究機構), 村尾 和哉, 西尾 信彦 (立命館大学 情報理工学部)
ページpp. 1039 - 1046
キーワードWi-Fi, 測位, PDR

5D-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名ユーザ参加型センシングを目的としたXMPP通信を用いた位置情報共有サンダルの開発
著者*末吉 佑一, 田島 誠也, 篠原 雅貴, 岩井 将行 (東京電機大学)
ページpp. 1047 - 1052
キーワードGeofence, elderly care, Android, XMPP
アブストラクト実世界にGeofenceと呼ばれる仮想の領域を設定し,その領域への進入,逸脱や圏内にいた場合の検知を行う. これを低価格なAndroidスマートフォンとMVNO通信サービスを内蔵したサンダルを用いて利用する,これをGPSシューズと呼称する. GPSシューズを利用して徘徊状態の人物を初期状態で検知し.省電力での位置情報の通信を行うシステムの構築を想定した. XMPPサーバへのスマートフォンのセンサから取得した情報をJava SOX Libraryを用いて送信し,かつ各Geofenceの位置関係を利用して通信を制御する手法を提案,実装した.


セッション 5E  状況・行動認識(2)
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: 北上
座長: 井上 創造 (九州工業大学)

5E-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名State Magic: Androidスマートフォンの状態推定システム
著者*長谷川 達人 (東京医療保健大学医療保健学部), 平橋 智史 (金沢大学大学院自然科学研究科), 越野 亮 (石川工業高等専門学校電子情報工学科), 木村 春彦 (金沢大学大学院自然科学研究科)
ページpp. 1053 - 1060
キーワードスマートフォン, コンテキストアウェアネス, 状態推定
アブストラクト本研究では,スマートフォン標準搭載のセンサを複合的に用いることで,スマートフォンがどのような状況にあるかを推定するシステムState Magicを提案する.スマートフォンの状況が推定できることで,ポケットの中での誤動作防止や,状態に応じた通知方法の自動変更など,様々なコンシューマサポートが実現できる.本研究ではスマートフォンが取りうるであろう6状態をポケットの中,鞄の中,手の中,机の上,布団の上,スマートフォンスタンドの上と定義した.被験者6名に対して,歩行や走行,直立,着座などの様々な動作からデータを計測する実験を行い,自己データを学習させないLeave-one-subject-out Cross-Validation(LOSO-CV)で推定精度を評価した結果,87.0%の精度で6状態を識別できることを確認した.また,分析を経て,センサを複合的に用いることで推定精度が向上する点や,利用者が動いているという状況においては,利用者の状態に依存せず頑健に識別が実施できている点も明らかにすることができた.

5E-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名アクティブ音響センシングを用いたジェスチャ認識手法
著者*渡邉 拓貴 (神戸大学大学院工学研究科/日本学術振興会), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1061 - 1068
キーワードウェアラブルコンピューティング, ジェスチャ認識, アクティブ音響センシング, 行動認識
アブストラクト本研究では,人体に超音波を伝播させ,人体の姿勢や動きによって伝播の特性が変化することを利用したジェスチャ認識手法を提案する. ウェアラブルコンピューティング環境においてジェスチャ認識技術は重要な技術の一つである. 一般的にジェスチャ認識には,加速度センサやカメラが用いられる.しかし,前者は力の入れ具合や皮膚表面への圧力など,人体内部/表面の変化を取得することはできない. 後者はカメラが取得可能な限られた範囲でのみのジェスチャ認識であり,ウェアラブルコンピューティング環境においては望ましくない. 本研究では,対象物に音響信号を流しその伝播応答から対象物の状態を識別する,アクティブ音響センシングを人体に適用した手法を提案する.具体的には,ユーザは身体にコンタクトスピーカとコンタクトマイクを装着する.スピーカから超音波を発信し,身体を伝播した超音波をマイクで取得する.身体の姿勢や動作,力の入れ具合によって超音波の伝播特性が変化し,ユーザの姿勢,ジェスチャ,力の入れ具合等の複数の情報が単一のセンサで取得できる. 本手法の有効性を検証する評価実験を行った結果,2人の被験者に対して14種類のジェスチャを,腕へのデバイス装着の場合平均80.14%で,脚へのデバイス装着の場合平均54.18%で識別できた.

5E-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名街中の道路異常検出のための歩行者の回避行動認識
著者*石川 剛, 佐伯 翼 (東京農工大学大学院工学府情報工学専攻), 藤波 香織 (東京農工大学大学院工学研究院先端情報科学部門)
ページpp. 1069 - 1077
キーワードユビキタス情報処理, 行動認識, 位置情報, プローブセンシング
アブストラクト路面破損を始めとした街中に点在する道路異常の自動検出のための,歩行者の回避行動認識手法の提案を行う. 歩行者の回避行動の認識結果を収集することにより道路上の異常が検出できると仮定した. 回避行動認識のため,道路異常の回避時に生じる進行方向の方位角変化に着目した 機械学習ベースの認識枠組みを考案した. 直進歩行と 6 種の回避行動を定義し,スマートフォンを用いて取得した方位情報を用いて Random Forestsにより分類を行った結果,F値0.87の分類性能を得た. また,分類モデル生成時における使用データの個人差,端末格納場所を考慮した分析を行い,分類性能向上に関する知見を得た.さらに,特徴量の評価により回避行動認識に有効と考えられる特徴量の傾向を得た.

5E-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名道路・踏切横断場面におけるスマートフォン使用抑制システムの開発
著者*佐伯 翼 (東京農工大学 大学院 工学府 情報工学専攻), 藤波 香織 (東京農工大学 大学院 工学研究院 先端情報科学部門)
ページpp. 1078 - 1083
キーワードスマートフォン, 地図情報, 慣性センサ, 自律航法, 位置情報
アブストラクトスマートフォンの普及に伴い,ユーザが強く依存する状況が近年増加した.特に歩行時のスマートフォン利用は周囲への注意力を著しく低下させ,中には死亡事故に至ったケースも存在する.この対策として歩行状態での使用抑制が考えられるが,事故発生の可能性が高い危険時にのみ抑制を実施し,端末使用への抵抗感を最小限に抑えることが望ましい.使用抑制にあたり,危険場面を事前に予測する枠組みが必要となる.本稿では交通事故が多発する道路・踏切横断場面を危険場面と定義し,これを予測するアプローチをとる.具体的には,慣性センサ及びGPSを入力情報とし,慣性センサを利用した高精度な現在状態推定を通じて5秒後の移動点である次点を予測する.現在位置・方位及び次点の情報を利用し,横断可能性を判定することで端末の使用抑制を実施する枠組みを開発した.同枠組みを用いて実際の歩行収集データを用いた評価実験を行い,危険場面での判定一致率として0.75の精度を得た.


セッション 5F  コンテンツ処理
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: まきば
座長: 水野 慎士 (愛知工業大学)

5F-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名パルス射出による香り提示手法への吸気誘導の応用
著者*本間 秀太郎, 松浦 絵理, 松本 紗也加, 堀口 翔平 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部)
ページpp. 1084 - 1090
キーワードパルス射出, 嗅覚ディスプレイ, 香り, 吸気誘導
アブストラクト嗅覚器官は他の感覚と異なり大脳辺縁系に直接刺激が伝わる構造であるため,人間の記憶や情動と密接な関わりを持っている.そのため嗅覚器官は感覚的な情報を伝えやすく,視覚情報や聴覚情報とともに嗅覚情報を利用することで,臨場感を高める効果があるといわれている.これより,香りをエンターテインメントとして用いる機会がみられるようになった.例えば香り付き映像の研究などがあるが,映像の変化と同時に香りの変化を感じさせるためには呼吸のタイミングを指示する必要がある.そこで本研究では,映像の瞬間的な変化に対応できる香りの提示法の確立を目指し,吸気誘導を利用した香りの提示手法を調査する.その吸気誘導の手法として送風を利用した方法を採用する.また,映像の切り替え時に香りを付加するために微小時間の香りの提示を行う必要がある.本研究ではまず,吸気誘導と微小時間の香り提示を組み合わせた場合の最適な香りの提示法について調査する.次にその香りの提示手法を映像への香りの付加に利用することで,より臨場感を高める方法を検討する.シーンの転換時などにおける香りの提示手法が構築されることで,香りを用いた情報の提示が幅広く可能になることを期待する.

5F-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名快適な読書体験のためのパーソナライズされたテキストを提供するシステムの提案
著者*池田 輝政 (愛知工業大学), 炭竃 桂輔, 遠藤 正隆, 中嶋 裕一, 三浦 哲郎 (リオ), 菱田 隆彰 (愛知工業大学)
ページpp. 1091 - 1094
キーワードタブレット端末, 読書支援, テキストコンテンツ
アブストラクトタブレット端末の登場により,テキストコンテンツがディジタルデータとして提供,閲覧される機会が増加している.「テキストを読む媒体」としてのタブレット端末をより普及させていくためには,紙面では出来ない表現方法や使い勝手を創造,提供することが不可欠である.タブレット端末が持つ利点として,ユーザ側でコンテンツを変更出来ることが挙げられる.それを利用することで,紙媒体では実現が難しい「不特定多数のユーザの属性に応じてパーソナライズされたテキストコンテンツを提供する」ことが,少ないコストで提供出来るのではないかと考えた. そこで,ユーザ自身が行ったテキストの構成素に対する変換履歴を蓄積し,それらを不特定多数のユーザ間で共有することで,元となるテキストをユーザの属性に合ったものに書き換えて提供するシステムを提案する.そして,そのシステムの実証として,WEB サービスサーバ「Lazy Translator」を製作した.また,Lazy Translator を利用するためのクライアントアプリケーションとして,iOS アプリ「梟(ふくろう)」を製作し,動作を検証した.

5F-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名情報表示端末における締切時刻を持つP2Pコンテンツ配信方式の検討と実装による評価
著者*矢田 堅志郎, 西本 翔, 舟阪 淳一 (広島市立大学大学院 情報科学研究科), 井上 博之 (広島市立大学大学院 情報科学研究科/情報通信研究機構)
ページpp. 1095 - 1102
キーワードデジタルサイネージ, コンテキストアウェアネス, コンテンツ配信, P2P, BitTorrent
アブストラクト情報表示端末は,表示端末周辺の状況すなわちコンテキストによって表示コンテンツを動的に変更することができる.コンテンツの選択に用いるコンテキストは,可能な限りコンテンツ切り替えの直前の情報であることが望ましい.コンテキストの判断とコンテンツの選択は配信に要する時間の前に行う必要があり,そのコンテンツの表示開始時刻がコンテンツ配信における締切時刻となる.さらに,視聴者の目を惹く動画コンテンツが一般的になっており,動画の場合はコンテンツ全体が完成していなくとも再生が間に合うようにコンテンツを取得できればよく,締切時刻について再生タイミングを考慮して決める必要がある.また,同一システム内の情報表示端末同士で過去に同じコンテンツが配信されている可能性があることから,端末間でコンテンツを直接配信でき,スケーラビリティに優れたP2P配信方式が有効であると考える.本研究では,BitTorrentをベースとした締切時刻を持つP2Pコンテンツ配信方式として4方式の検討を行い,検証システムに実装し評価した.従来の希少性の高いピースを優先して取得を行うRarest First方式と比較して,ピースごとの締切時刻と希少性を考慮して取得を行う方式を用いることで,ファイルの取得までの時間を大幅に延ばすことなく,動画コンテンツが再生可能になるまでの時間を短縮できることが確認できた.

5F-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名音高情報のオクターブ圧縮によるピッチ推定アルゴリズムの提案
著者*竹渕 瑛一 (神奈川工科大学大学院博士後期課程), 井上 寛生 (神奈川工科大学大学院博士前期課程), 徳弘 一路, 速水 治夫 (神奈川工科大学)
ページpp. 1103 - 1109
キーワード高速フーリエ変換, Chroma Vector法, ピッチ検出アルゴリズム
アブストラクト楽器の音響信号から,演奏された音高(音の高さ)を推定するアルゴリズムのことを,PDA(Pitch Detection Algorithm)と呼ぶ.PDA では,録音された音響信号より音高を推定する研究が中心とされており,実時間性に優れたアルゴリズムが少ない現状がある.本研究では,楽器により演奏された音高を実時間で検出するためのアルゴリズムについて研究を行った.提案手法は,Chroma-Vector 法が音階の畳み込みを行っていることに着目し,オクターブごとの畳み込みを行うことによって,最低音となるピッチの検出について高速化を行った.これにより,最低音のピッチを検出するO(1) アルゴリズムを実現できた.評価実験より,O(1) アルゴリズムとなっているか複数のFFT サンプル数で計測したところ,FFT サンプル数に関わらず,平均約319 キロ・サイクルで安定して動作することがわかった.また,提案手法の検出精度についても検証を行った結果,提案手法の精度は平均67.3%とかなり低い検出の精度となったが,検出の候補を3 つまで含めると,平均99.1%と高い精度を示した.提案手法は,振幅の大きい2 倍音や3 倍音を誤検出することが多かったため,K-means 法やSupport Vector Machine などを用いて,振幅の大きい基本周波数を含めた倍音をクラスタリングして,精度を改善する必要があると考えられる.


セッション 5G  ネットワーク運用技術
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: リゾートセンター1
座長: 吉田 和幸 (大分大学)

5G-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名クラウド環境におけるネットワーク制御時のマイグレーションの性能考察
著者*西出 彩花, 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 1110 - 1114
キーワードクラウド, OpenStack, マイグレーション
アブストラクト近年,増大するシステムやデータの管理のためにクラウド基盤が用いられることが多い.クラウド基盤においては,負荷分散やリソースの最適配置を目的として,インスタンスマイグレーション等のリソース転送が行われる.このような環境は平常時には安定して動作するよう設計されているが,例えば震災などの何らかの大きなイベントが起こった際に,大量のデータをバースト的に転送する事になり,クラウド内・クラウド間のネットワークに大きな負荷が掛かり,帯域が不足する経路ができてしまう危険性を大いに含んでいる.そのため,その時々のネットワークの状況に基づいて,混雑する経路を迂回して別の経路に振り分けるなどの対策が必要である.これは統計情報に基づいたデータ転送処理により実現に近づけることができる.そのような処理には OpenFlow を用いたネットワーク制御が有用である.また,緊急時には,通常時とは異なるシステム構成が望ましいことが多い.この実現のために,クラウド内のリソースを転送したり,接続ネットワークの構成を変更したりする必要がある.このようなシステム構成の変更を極めて短い時間に実行するためには,これらを制御し,最適化を行う仕組みが必要である.本研究では OpenStack を用いて実験用のクラウド基盤を構築し,OpenFlow コントローラを用いてデータのマイグレーションをコントロールすることによって,通信性能の向上とクラウドシステム制御の安定化を図ることを目標とする.

5G-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名OpenFlowネットワークにおけるProactive/Reactive経路制御手法
著者*木村 真乃介, 出村 友秀, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1115 - 1120
キーワードOpenFlow, 経路制御手法, Proactive/Reactive
アブストラクトインターネット上のトラフィック量が年々増加しており,通信品質を保証するネットワーク制御が必要とされている.近年,SDN と呼ばれるネットワークをソフトウェアで制御する考え方が普及してきている.SDN の代表的な技術としてOpenFlow が挙げられる.OpenFlow を利用したネットワーク上のトラフィック制御としてProactive 型とReactive 型の方法があるが,Proactive 型は実際には参照されないフ ローエントリの設定によるコントローラの処理負荷,Reactive 型はコントローラへの問い合わせの発生による遅延・ネットワーク全体の最適化という点でそれぞれ問題を持つ.そこで,Proactive 型とReactive型の経路制御を組み合わせることで,トラフィックの通信品質を向上させる手法を提案する.提案手法には,周期的なProactive 型制御と必要に応じたReactive 型制御の両方を行う手法,優先すべき特性を考慮しアプリケーションの種類に応じてProactive 型制御とReactive 型制御を使い分ける手法の2つがある.

5G-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名モデルベースプロビジョニングによるアプリケーション指向ネットワーク構成管理
著者*中野谷 学, 副島 賢司 (日本電気株式会社)
ページpp. 1121 - 1128
キーワードモデルベースアプローチ, 構成管理
アブストラクトITリソースの仮想化技術によりITシステムの構築コストは削減された.さらに構成管理と構築の効率化を実現する手法としてモデルベースプロビジョニングがあり,これは既存システムの設計情報と配備手順を効率的に再利用できるようにし,仮想化技術と組み合わせることでその設計・配備を簡便化することに貢献している.しかしながらこれらの既存技術もネットワークの設定変更に関しては効果は限定的である.それは,これら既存技術がVLANや隔離スライスといったアプリケーションの通信要件をとりまとめた末に発生するネットワーク設定を直接扱っていることに起因している.本論文では,既存のモデルベースプロビジョニング手法にいくつかのアプリケーションに関する通信要件を追加するだけでネットワークを含むITシステム全体の設定を管理する手法を提案する.モデルに定義する要件はアプリケーションとしてどういった通信をどのように行う必要があるかという形式で記述され,それら通信要件の集合とVMやミドルウェアの配置関係といったその他のITリソースの設計情報を考慮してVLAN等の具体的に配備されるネットワーク設定が生成される.また本論文では,本手法を実現する上ので実装とそのアーキテクチャを示し,あるITシステムの構築を例に各要件から設定が生成される流れを説明する.これにより具体的なネットワーク設定の設計を行うことなくネットワークのデプロイが行えることを示す.

5G-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名制限時間付き大容量データマイグレーションのための分散型帯域割り当て方式の検討
著者*斎藤 健允 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 木下 和彦 (徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部), 山井 成良 (東京農工大学 大学院工学研究院), 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 1129 - 1135
キーワード制限時間, 分散制御, データマイグレーション, 帯域割り当て
アブストラクトデジタルコンテンツのデータサイズが増加することによって,ファイル転送完了時間の予測が困難になっている.これはクラウドコンピューティングにおけるデータマイグレーションで特に重要な問題となる.そこで,定められた制限時間までにデータ転送要求を完了させ,それが不可能な要求は棄却するモデルが考えられている.また,このモデルに基づく集中型の帯域スケジューリング方式が提案されている.しかし,この方式を大規模なネットワークに適用することは困難であるため,本稿では既存方式をネットワーク全体の情報を使わない分散型に拡張し,シミュレーションによって性能を評価する.

5G-5 (時間: 11:50 - 12:10)
題名テストベッドにおけるマルチキャストによるディスクイメージの配布
著者*小林 朋幸, 菊地 聡 (情報通信研究機構/北陸先端科学技術大学院大学), 知念 賢一 (北陸先端科学技術大学院大学/情報通信研究機構), 宮地 利幸, 三輪 信介 (情報通信研究機構/北陸先端科学技術大学院大学)
ページpp. 1136 - 1144
キーワードテストベッド, マルチキャスト
アブストラクトネットワークテストベッドにおいては,限られたネットワーク資源を用いて,短時間で実験環境を整えることは重要な課題である.本研究では,マルチキャストを用いて少ない帯域で,多数のノードにディスクイメージを配付し,実験の準備時間を短縮することを目指した.性能の測定を行った結果,ユニキャストによる配付と比較して短時間での配付が可能であることを確認した.これにより,実験の準備にかかる時間を短縮できた.


セッション 5H  マルウェア対策
日時: 2015年7月9日(木) 10:30 - 12:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 上原 哲太郎 (立命館大学)

5H-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名パッチをあてられない環境における脆弱性緩和ツールを用いた脆弱性攻撃対策の検討
著者*小泉 亮平, 佐々木 良一 (東京電機大学)
ページpp. 1145 - 1152
キーワード脆弱性, EMET, MBAE
アブストラクト近年,修正プログラム配布前の脆弱性を悪用したゼロデイ攻撃が深刻化している.脆弱性を放置し続けてしまうと不正アクセスやマルウェア感染の原因になるため非常に危険である.しかし,メーカーのサポートが終了したソフトウェアに対しては修正プログラムが配布されないため,脆弱性が放置され続けることになる.そこで,近年注目を集めているのがEMETやMBAEといった脆弱性緩和ツールである.これらを導入することで,一般的なウィルス対策ソフトで利用される定義ファイルやサンドボックスのような手段を利用せずに脆弱性攻撃への対策を講じることができるとされている.しかし,脆弱性攻撃を行うマルウェアの中にはEMETやMBAEによる脆弱性緩和策を回避するものが報告されている.そこで,本研究ではサポートが終了したソフトウェア環境で脆弱性緩和ツールを用いた検知実験を行うことで,両ツールの有効性と違いを明らかにすると共に,脆弱性攻撃対策の検討と考察を行う.

5H-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名OpenFlowを用いたマルウェア通信検知・対応手法の提案と評価
著者*中川 直人, 佐々木 良一, 勅使河原 可海 (東京電機大学)
ページpp. 1153 - 1159
キーワードセキュリティ, ネットワーク, OpenFlow, 標的型攻撃, マルウェア
アブストラクト近年流行している標的型攻撃は,初期侵入,基盤構築,内部侵入・調査,目的遂行の4段階に分類される.マルウェアに感染したノードは攻撃基盤構築フェーズ以降に様々な通信を行なう.本研究では,仮想ネットワーク技術であるOpenFlowを利用して,標的型攻撃におけるマルウェア通信を検知し,その組み合わせにより感染端末の特定判断を行なう手法を提案する.また,OpenFlowでネットワークを動的制御することで感染端末への対応を迅速に行ない,情報詐取の被害を早期に防ぐことを目的とする.評価実験では,開発システムを適用させたOpenFlowネットワークと入り口対策のみを施した従来のネットワークを用意し,標的型攻撃検証ツールと実検体を用いてマルウェア感染実験を行った.その結果,開発システムを適用させたOpenFlowネットワークにおいて不正通信の検知,およびマルウェア感染端末の自動隔離に成功した.

5H-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名マルウェアのネットワーク内の挙動を利用した動的検知方式の提案
著者*佐藤 信 (東京電機大学大学院), 杉本 暁彦, 林 直樹, 磯部 義明 (日立製作所), 佐々木 良一 (東京電機大学大学院)
ページpp. 1160 - 1167
キーワードセキュリティ, マルウェア, ログ分析, サイバー攻撃表記仕様, オントロジ
アブストラクト標的型攻撃はネットワーク全体の端末に影響を及ぼす.そのため,この攻撃に適切に対処するためには,端末内でおきた事象の解析だけでなく,各端末の事象情報を組み合わせて解析し判断する必要がある.そこで,本研究ではネットワーク全体の挙動から動的に攻撃を診断する方式について検討している.本論文ではサイバー攻撃表記仕様であるCybOXをネットワーク内のログを記述する統一形式とし,著者らの先行研究で開発したツールで取得したプロセスログを分析対象として検討を進めた.そして,収集したプロセスログをCybOXへ動的に変換し,それを解析することでマルウェアを検知する手法を提案する.実験により挙動パターンから特定のマルウェアを同定可能であると確認できた.また,ログの取得から変換,検知までの一連の流れが自動的に処理できること確認し提案手法の実現可能性を評価した.

5H-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名パッキングされたマルウェア検出のためのバイトパターンの出現頻度解析
著者*光吉 寛生 (法政大学大学院情報科学研究科), 廣津 登志夫 (法政大学情報科学部)
ページpp. 1168 - 1171
キーワードセキュリティ, アクセス制御, ネットワーク管理, インターネット
アブストラクトマルウェアによる攻撃は,爆発的増加傾向にある.近年のマルウェアには,パッカーと呼ばれる難読化ツールにより難読化が施されている事が多く,そのままでは解析・分類はできない.解析・分類を行うためには,またパッカーに対応した復元ツールであるアンパッカーでアンパックを行う必要がある.しかし,アンパッカーが明らかになっていないパッカーも存在する.パッキングされたままでマルウェアの特定が行う事が可能となれば,ネットワークに流れるトラフィックよりパッキングされたマルウェアの検知・特定が可能になると考えられる.本論文ではパッキングされたマルウェアの分類や特定の可能性を探るため,パッキングされたマルウェアの解析を行った.具体的にはマルウェア8検体に対し3種類のパッカーを用いてパッキングを行い,パック前とバイトパターンを比較し,パッキングされていても分類が可能であるか調査を行った.結果多くの場合において,特定可能であると判明した.


セッション 6A  統一セッション: 災害対策と復興
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 竜ヶ森1
座長: 山本 太郎 (NTT)

6A-1 (時間: 14:10 - 14:50)
題名(招待講演) 災害における情報活動
著者*越野 修三 (岩手大学 地域防災研究センター)
ページp. 1172
キーワード災害
アブストラクト本講演では,東日本大震災の際、岩手県の災害対策本部では、どのような情報活動を行い、情報の共有化を図っていたのかを報告し,情報を収集し、その情報を処理分析して、各部局や関係機関に情報を提供するまでの流れを紹介する。

6A-2 (時間: 14:50 - 15:10)
題名災害情報共有に向けた観光情報倉庫の実装
著者*渡邊 泰史, 中野 裕貴, 西岡 大, 村山 優子 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
ページpp. 1173 - 1179
キーワードネットワークサービス, 災害, 観光
アブストラクト2011年3月11日に発生した東日本大震災と,それによる大津波は太平洋沿岸地域に甚大な被害をもたらした.特に,三陸地域は30〜40年周期で津波に襲われており,1898年の「明治三陸地震津波」,1933年の「昭和三陸地震」,1960年に発生した「チリ地震」と繰り返し被害を受けてきた.被害が繰り返されている原因として,過去の異なる災害の情報が一元管理されていないことが挙げられる.東日本大震災以降,過去の記録の再生や今後の復興に向けた記録の保存が重要視され,災害デジタルアーカイブが開発されている.既存のデジタルアーカイブに記録されているのは過去の情報のみである上に,利用者が災害事例ごとに閲覧しなければならないという問題点がある.そこで,同じ地域で発生した災害を一つのデジタルアーカイブに管理することで,過去の災害との関係性を把握することができる.本研究では,異なる災害を一元管理したデジタルアーカイブを構築する.平常時から災害時へ利用され続けるために,観光情報を同時に提供した「観光情報倉庫」を提案する.本稿では,提案と実装結果について報告する.

6A-3 (時間: 15:10 - 15:30)
題名Identifying Factors Related to Twitter User’s Decision Making to Spread Disaster Information
著者*Nor Athiyah Binti Abdullah, 西岡 大, 村山 優子 (Graduate School of Software and Information Science, Iwate Prefectural University)
ページpp. 1180 - 1185
キーワードdecision-making, retweet, Twitter, disaster
アブストラクトDuring The Great East Japan Earthquake on March 11, 2011, the extensively used on Twitter raised an important issue to be concerned, where Twitter also facilitated the spread of misinformation. Accordingly, we develop a questionnaire to investigate factors influence people decision making to retweet disaster information they read from Twitter. Then, we conducted a preliminary user survey (n=57) to test the questionnaire and explore factors related to Twitter user's decision making to spread disaster information in Twitter. Next, we analyze using exploratory factor analysis and as a result, five factors derived from 38 question items which are: 1) Reliable information, 2) Collect related information, 3) Willingness to provide the information, 4) Critical information, and 5) Retweeter's expectation. In this paper, we discuss about the preliminary survey results on identifying factors related to Twitter user's decision making to spread disaster information during disasters.


セッション 6B  経路探索
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 竜ヶ森2
座長: 落合 桂一 (NTTドコモ/東京大学)

6B-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名ウォーキング支援のための心拍数予測に基づいた最適経路探索手法
著者*前中 省吾, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 1186 - 1193
キーワード心拍数予測, 経路探索, ウォーキング支援
アブストラクト本稿では,スマートフォンで取得可能なセンサデータに基づき,任意の経路を歩行する際の心拍数変化を予測する方法と,心拍数変化の予測結果に基づき最適な歩行経路を推薦する方法を提案する. 提案手法では,事前に地図情報等から入手可能な道路上の勾配や,勾配から予測可能な歩行速度を,著者らが過去に提案した歩行時心拍数推定法を拡張したモデルへ入力することにより,未歩行経路を歩行した際の心拍数を予測する. また,予測した心拍数を最大心拍予備能(HRR)を基に負担度に対応させ,ユーザ要求(ウォーキング時間,ウォーキング距離,消費カロリー等)と負担度を目的関数のパラメータとして設定する. ユーザのプロファイル(性別,年齢,身長,体重,運動習慣等)と目的関数を使って,複数存在する経路候補の中から最適な経路の絞り込みと歩行経路における各区間の歩行速度の計画を行う. 最適な歩行経路として算出された経路は,経路全体を通した負担度の平均値が43.6[%]となり負担を抑えた状態で,ユーザ要求を満たした経路の推薦ができた.

6B-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名自転車ツーリングにおける適正ルート推薦システム
著者*森下 慈也, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)
ページpp. 1194 - 1199
キーワード経路推薦, コンテクストアウェアネス, 自転車ツーリング
アブストラクト近年のエネルギー問題や地球環境問題からクリーンかつエネルギー効率の高い持続可能な都市内交通体系の実現が必要となっている. 自転車は自動車の代替移動手段として注目されており,自転車の利用形態の一つ趣味活動である自転車ツーリングを通して自転車人口を増加させることが狙える. 自転車ツーリングの走行経路を設定する際に自転車ユーザ向けの経路共有サイトが利用されることがある. これらのサイトを利用することで,ツーリングを行う自転車ユーザは自身で走行経路を設定する手間を省けたり,走行経路の距離や勾配を簡単に知ることができる. しかし,走行経験の少ないユーザは走行経路の距離や勾配から,設定した走行経路が自身の走行能力に適切であるか把握することが難しい. そこで,本研究ではStrava等のルート共有サービスに蓄積されているデータを用いてユーザやセグメントをモデル化し,適切な走行経路を推薦するシステムを提案する. システムを構築する前段階として,Stravaに蓄積されているユーザの走行結果を収集し,k-meansによってユーザを3つのタイプに分類した. 分類結果を用いて,ニューラルネットワークにより生成したユーザの予測モデルの正答率は,約92.95% となった.

6B-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名道路ネットワークにおけるストロークに基づく経路探索手法の実現と評価
著者*新帯 里奈, 高橋 直久, 山本 大介 (名古屋工業大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
ページpp. 1200 - 1207
キーワード経路探索, 道路ネットワーク, アルゴリズム, ストローク
アブストラクト近年,カーナビなどにおける経路探索システムは,様々な条件で経路探索ができるようになっている.しかしながら,「道なり」を優先的に案内するものはあまりなく,ある目的地までを最短距離で向かう経路を探索することが主である.本研究では,効率的な道なり経路を開発するために道なりに続く道路(ストローク)を定義し,最適な道なり経路を求めるためにストロークに基づいて経路探索手法(SPMS法)を考案した.また,ストローク数と経路長と計算時間の3つの尺度でこれと最短経路探索法および道幅優先探索法(RW法)の3つの手法の比較評価システムを開発した.3つの手法で求めた経路を比較するとSPMS法はストローク数で最少で経路長は中間であったが,計算時間が極めて長くなった.RW法は経路長は最長であるものの,ストローク数と計算時間は共に小さい値となり,バランスのとれた探索法だとわかった.


セッション 6C  個人識別
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 花輪
座長: 角 康之 (はこだて未来大学)

6C-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名冷蔵庫のドア開閉動作に基づく利用者識別手法
著者*石田 茜 (神戸大学大学院工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1208 - 1216
キーワード冷蔵庫, 圧力センサ, 加速度センサ, 角速度センサ, 個人識別
アブストラクト冷蔵庫は家庭や職場において複数人で共有して使用することが一般的であるが,各ユーザが庫内に保存されている全ての食品の所有者を把握しておくことは難しく,所有者不明の食品が放置されたり,誤って他人の食品を取り出してしまうことがある.食品の所有者情報を共有するには,すべての食品にペンで所有者を明記するなどの方法が挙げられるが,ユーザの負担が大きく継続的な運用が難しいことや,所有者本人が食品を保存していることを忘れることが問題である.そこで本研究では,冷蔵庫のドアハンドル部に圧力センサを,ドア側部に加速度・角速度センサをそれぞれ設置し,ドアハンドルを握った際の圧力データおよびドアを開けた際の角速度データから冷蔵庫のドアの動きを認識し,個人識別を行う手法を提案する.実験より,7人の被験者において91.9%の識別率が得られた.

6C-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名トイレットペーパの回転に基づくトイレ使用者識別手法
著者*倉橋 真也 (神戸大学大学院工学研究科), 村尾 和哉 (立命館大学情報理工学部), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1217 - 1225
キーワードユビキタスコンピューティング, 個人識別, 角速度センサ, トイレ, トイレットペーパ
アブストラクトトイレの便器にセンサを組み込むことで,ユーザの生体情報を日常的にかつ容易に取得し,健康管理などに応用できるようになった.トイレは多くの場合,複数の人が共用するため採取した生体情報をユーザごとに分類する必要があるが,カメラや音声,体重計による個人識別はプライバシの観点から適切ではない.タッチパネルなどの機器を設置して操作することでの個人識別も可能であるが,本来不要な操作であるため操作を忘れることもある.そこで本研究では,トイレットペーパの巻取り方の個人差に着目し,芯に角速度センサを設置したトイレットペーパの回転特性から個人識別を行なう手法を提案する.評価実験により提案システムの有効性を確認し,提案方式を用いた2つのアプリケーションを実装した.

6C-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名歩行動作と近接情報を利用した自動個人認証
著者*鬼木 明日香, 木村 真乃介, 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1226 - 1235
キーワード多要素認証, 歩行動作, ウェアラブル端末, 加速度センサ
アブストラクト近年セキュリティ確保のために,複数の認証を併用する多要素認証の導入が増加している.しかし多要素認証はユーザに所持品の取り出しやパスワード入力,生体認証などの様々な作業を連続して要求するため,日常で多用されるようになるとユーザの負担は大きく,処理時間もかかることが問題である. このような現状を踏まえ本研究では,ユーザが認証対象へ向かう際の時間と歩行動作を認証に活用することで,認証作業を全て自動的に行う個人認証システムを提案する. ユーザが認証対象に接近していることを無線の電波強度を用いて察知し,歩行の振動を加速度センサで取得して個人識別に利用する. 提案システムを実装し,現在の多要素認証システムで一般的な,ICカード・4桁の暗証番号・静脈認証の組み合わせの認証手法と比較することでユーザの利便性を評価した.評価実験の結果より,認証の効率,ユーザの満足度,セキュリティへの配慮において,従来システムより優れていると考察した.認証の識別に関しては従来システムには劣るが,加速度センサを用いた歩行認証の既存研究と比較するとエラー率は減少した.

6C-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名3次元動作における複数の身体部位の加速度を特徴量とした個人識別の有効性評価
著者*味岡 孝昇, 梅澤 猛, 大澤 範高 (千葉大学 大学院 融合科学研究科)
ページpp. 1236 - 1241
キーワード個人認証, 行動的特徴, ジェスチャ, 加速度センサ, パターン認識


セッション 6D  インタフェース
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 奥入瀬
座長: 加藤 由花 (東京女子大学)

6D-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名HMDを用いた拡張現実における手書き支援システム
著者*松井 健人 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 市川 燿, 村上 広記 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部)
ページpp. 1242 - 1249
キーワード拡張現実, 筆記支援, HMD
アブストラクト近年,携帯電話やパソコンなどの普及に伴い,手書きだった作業が手書きでは行われなくなっている.しかし,日常生活において手書きが重視される場面が多々存在する.そこで,筆記を支援する方法が考えられ様々な研究が行われている.しかし,様々な装置を設置しなければならないものや自由に筆記することができないシステムも存在する.また,実空間に情報を追加することで存在しないものを知覚させる拡張現実が様々な分野で利用されている.拡張現実は五感を拡張する技術とも言われており,直感的な支援に適していると考えられている.HMDを用いた拡張現実により手書き支援システムを構築することで,ユーザは両方の腕を使うことができ,自由かつ直感的に筆記を行うことが可能であると考えられる.そこで本研究では,HMDを用いた拡張現実で文字を表示することで一時的に文字を上手に筆記できるシステムSupport System for Handwriting by Augmented Reality using HMD(SSH/ARH)を提案する.SSH/ARHでは,没入型HMDにステレオカメラ,モーションセンサ,3軸加速度センサを装着することにより構成した.また,被験者実験を行うことで,SSH/ARHを用いて手書きした文字の正確性と綺麗さについて検証実験を行った.

6D-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名タッチスクリーンの近接検知機能を用いた入力操作予測に基づく操作応答時間低減方式
著者*大西 健夫, 城島 貴弘 (日本電気株式会社/クラウドシステム研究所)
ページpp. 1250 - 1255
キーワードタッチスクリーン, 入力操作予測, 応答時間, 近接検知
アブストラクト近年,近接状態にある指示物体(指やスタイラスペンなど)の位置を特定できるタッチスクリーンが普及し始めてきている.このようなタッチスクリーンの近接検知機能を用いて,指示物体がタッチスクリーンに接触する前に今後発生する入力操作を予測する方式が提案されている.予測した入力操作に対応した処理を入力操作に先立ち実施することで,入力操作に対するレスポンスを向上することが可能となる.入力操作を予測する方式としてタッチスクリーンへの指示物体の接触位置を予測する方式が提案されており,それに加え,我々は,接触予測位置に基づきタップやスワイプなどの操作種別を予測する方式を提案してきた.操作種別予測方式は,接触予測位置の誤差分布に基づき予測を行うが,仮想的に与えた誤差分布に基づき評価を実施していた点が課題であった.本稿では,実際に得られた接触予測位置から誤差分布を推定し,操作種別予測に適用する方式を提案する.

6D-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名仮想デスクトップ環境における操作追従性の評価指標検討
著者*宮本 亮, 山崎 浩一, 松田 正宏, 松井 一樹 (富士通研究所)
ページpp. 1256 - 1262
キーワード仮想デスクトップ環境, 画面転送技術, 操作追従性, 評価指標
アブストラクト近年,仮想デスクトップ環境の利用が様々な現場で急速に増加しつつあり,利用者にとってストレスなく利用可能か否かを示す項目として体感品質(QoE)が重要である.QoEは主観評価手法により評価されるが,システム性能改善のために繰り返し評価を実施するのは工数等の面から困難である.そのため,QoEを定量的に評価可能な評価指標が必要となる.既存の指標では仮想デスクトップ環境の追従性評価には不十分であるため,本論文では仮想デスクトップ環境向けに描画フレームレートや応答時間等を組み合わせた評価指標を提案する.実際の主観評価結果と比較することで,提案評価指標の有効性を確認する.

6D-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名音声対話コンテンツにおける状態遷移ログの可視化と簡単化手法
著者*田中 佑太朗, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1263 - 1270
キーワード音声対話コンテンツ, 状態遷移, ログ, 可視化, MMDAgent
アブストラクト近年,システムのログを活用する取り組みが一般的になっている.また,我々は音声インタラクションシステム構築ツールキットMMDAgent の研究を行っている.MMDAgent はfst スクリプトと呼ばれる対話シナリオを状態遷移の形で記述することで音声対話を行う.fst スクリプトはテキスト形式で記述されており,自由に対話を編集することができる.しかし,現状ではシステムの過去の動作を知ることができず,対話シナリオの利用状況などを分析することが不可能である.本論文では,このような問題を解決するために,MMDAgent の過去の動作をログとして保存する機能を作成し,ログを基に対話スクリプトの利用状況を可視化する手法を提案する.ログを保存することで,音声対話コンテンツにおける過去の動作をみることができ,対話シナリオの記述に活用することができる.さらに,実現法を基にして開発したプロトタイプシステムを用いて評価実験を行い,システムの有用性を調べた.


セッション 6E  ITインフラストラクチャ
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 北上
座長: 鶴岡 行雄 (日本電信電話(株))

6E-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名グリッドストレージにおけるErasure Codeの適用
著者*水町 弘明 (日本電気/ITプラットフォーム事業部)
ページpp. 1271 - 1275
キーワードErasure Code, グリッド, スケールアウト, 重複排除, ストレージ
アブストラクトNECのグリッド型アプライアンスストレージであるiStorage HSシリーズ(通称HYDRAstor)では、ベースのデータ保護技術として柔軟性の高いErasure codeを採用し、その分散性・高信頼性の性質を最大限に利用することで、通常のRAIDをはるかに超える高い耐障害性と、処理・容量の最適なバランシングを実現している。本稿では、HYDRAstorの概要とErasure Codeの適用方式について紹介するととともに、従来型のRAIDとの比較考察を行っている。

6E-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名時空間データのためのメッシュベース結合・拡張型キャッシュ管理方式
著者*平山 秀昭 (東芝ソリューション株式会社ソリューションセンター), 鄭 顕志 (国立情報学研究所先端ソフトウェア工学・国際研究センター), 清 雄一, 大須賀 昭彦 (電気通信大学大学院情報システム学研究科)
ページpp. 1276 - 1283
キーワードIoT, M2M, センサー, 分散処理, キャッシュ
アブストラクト近年,IoT(Internet of Things)と呼ばれる技術が脚光を浴びている.IoTは,現実世界のありとあらゆる物を,人の手を介することなくネットワークに繋げる.IoTがセンサーの小型化,ネットワーク化により身近なものとなり,それがビッグデータを生み,更にはスマートシティ,スマートコミュニティ実現の原動力となりつつある.その際,複数のIoTシステムを連携させることで,より大きな価値を生むシステムの構築が可能になると考えられる.しかし,実際には個別に構築されたIoTシステムを連携させるには様々な課題がある.本稿では,この連携システムの適用領域を選定した上で,その課題と解決策についての検討結果について報告する.

6E-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名Estimating Competitive Prices of Services in Information Technology Service Deals based on Empirical Data
著者*Kugamoorthy Gajananan, Mari Abe (IBM Research - Tokyo), Aly Megahed, Taiga Nakamura (IBM Research - Almaden)
ページpp. 1284 - 1287
キーワードIT Service Pricing, Outsourcing, IT service provider competetiveness

6E-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名100 ぺタバイトを超える分散型ObjectStorageの実用化
著者*許斐 勝夫 (Cleversafe)
ページpp. 1288 - 1294
キーワードobject, data, storage, 100, peta
アブストラクト昨今のデジタルデータの爆発的な増大に対応する大規模ストレッジを、Cleversafe社は廉価な大容量ハードディスク(HD)を多量に使い、超高速に信号処理できるチップと広帯域な情報ネットワークを駆使して実現した。その信頼性、スケーラビリティ、セキュリティ、性能、使いやすさは、100ぺタバイト(10の17乗)のストレッジにふさわしい総合性能を満足する形で実用化したのでその技術について発表する。この総合技術は、近年のソフトウェア、ディスクの大容量化、広域デジタル通信の高速化で初めて実現したものである。日本ではKDDIのAuCloudのストレッジとして採用されている。 http://www.cleversafe.com/


セッション 6F  コンシューマシステムとWeb
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: まきば
座長: 小林 透 (長崎大学)

6F-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名音声対話デジタルサイネージ間の通信機構の試作
著者*可児 龍平, 打矢 隆弘 (名古屋工業大学大学院工学研究科), 西村 良太 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 山本 大介, 内匠 逸 (名古屋工業大学大学院工学研究科)
ページpp. 1295 - 1300
キーワードデジタルサイネージ, ネットワーク

6F-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名指定位置を撮影した写真を撮影条件と地図情報により検索するシステム
著者*谷山 雄基 (大阪大学大学院情報科学研究科), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
ページpp. 1301 - 1308
キーワードスマートフォン, 携帯型カメラ, 写真共有サービス, 被写体
アブストラクトスマートフォンなど携帯型の写真撮影機器の普及に伴い,写真投稿・共有サービスで公開されている写真が増加している.また,撮影機器に各種センサが搭載されている場合には,センサが取得するメタデータを写真に付加して公開できる.このような写真の利用方法として,利用者が指定した位置が撮影さ れた写真を検索し,閲覧することが挙げられる.既存の写真検索においても,指定位置から一定距離内で撮影した写真を検索できるが,撮影位置や方向によっては,建物等の遮蔽物により指定位置が隠れていたりしており,指定位置を撮影した写真の検索に,余分な多数の写真を閲覧することがあった.そこで本稿では,指定位置が撮影されている可能性が高い写真を上位にランキングする手法を提案し,指定位置を撮影した写真を検索するシステムを実装する.利用者はランキング上位から順番に写真を閲覧することで,指定位置を撮影した写真に到達するまでに閲覧する余分な写真を減らせる. 提案手法の有用性をアンケートにより評価した.アンケート結果では,被験者が上位にランキングした写真の撮影確信スコアが積型,線形結合型ともに比較的大きい値を与えていることを確認した.また,指定位置の物体や,写真の仰角を考慮することで,よりスコアを改善できることが分かった.

6F-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名郷土料理検索エンジンの提案
著者*宇部 雅彦 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科ソフトウェア情報学専攻博士前期課程), 村田 嘉利, 鈴木 彰真 (岩手県立大学大学院)
ページpp. 1309 - 1315
キーワード郷土料理, 検索エンジン, クローリング, 形態素解析, ジャロ・ウィンクラー距離
アブストラクト旅行や出張の際に行き先の地域の郷土料理を食べる事は楽しみの1つであるが,ガイドブックにない新たな郷土料理を見つけることは難しい.筆者らは,Webスクレイピングにより店舗情報サイトから収集した料理情報を用いて,対象地域の料理から首都圏の一般的な料理の除外による郷土料理検索エンジンの開発を行ってきた.本稿では,郷土料理検索エンジンについて,自然言語処理を用いた類似料理名の統合や品詞解析による文章の除外を提案し,実際に構築したシステムによる検索結果の評価を行った.

6F-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名マルチディスプレイ・レスポンシブウェブシステムにおけるページ分割生成
著者*坂井 成道, 南 圭祐, 会津 宏幸 ((株)東芝 研究開発センター ネットワークシステムラボラトリー)
ページpp. 1316 - 1320
キーワードWeb, マルチディスプレイ, レスポンシブウェブ, ブラウザ, 協調
アブストラクトスマートフォンやスマートテレビをはじめ,ネットワークに接続可能なディスプレイ搭載機器が普及し,ユーザはそれらを複数種類所持するようになった.今後,ユーザがそれぞれの機器の特色を活かしながら同時に組み合わせて利用することが想定される.一般に,複数の機器を連携させるアプリケーションは単体の機器上で動作するアプリケーションよりも設計や実装が難しい.我々はこれまで,複数の機器のブラウザが連携して動作する新しいウェブ体験「マルチディスプレイ・レスポンシブウェブデザイン」を提案してきた.本稿では,マルチディスプレイ・レスポンシブウェブデザインを実現するシステムにおいて,任意のウェブページのレイアウトを各ブラウザ毎に変更して表示するために検討した方式について述べる.


セッション 6G  マイクロブログ
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: リゾートセンター1
座長: 市川 裕介 (日本電信電話株式会社)

6G-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名Twitterにおける聞き役ユーザ選定手法の提案
著者*柘植 大 (筑波大学図書館情報メディア研究科), 神門 典子 (国立情報学研究所 情報社会相関研究系), 佐藤 哲司 (筑波大学図書館情報メディア研究科)
ページpp. 1321 - 1327
キーワードTwitter, ユーザ推薦, 聞き役, コミュニケーション
アブストラクトTwitterに代表されるSNSの普及により,多くのユーザがSNSを利用するようになってきた.実際Twitterにおけるユーザ数は毎年増え続け,今後も増加傾向にあるといえる.しかしユーザの増加に合わせて,ユーザの離脱率も上昇しているとの報告がある.特に新規ユーザの離脱率が高いことがわかっており,投稿活動を停止するユーザの増加が懸念されている.この問題の原因として,新規ユーザはネットワーク成長が充分でないため,SNS上でのコミュニケーションを円滑に行えていないことが考えられる.本研究では,そのような新規ユーザの投稿の聞き役となるようなユーザ,すなわち聞き役ユーザを定義する.聞き役ユーザとは他ユーザ,本研究では特に新規ユーザに対して興味を持ち,積極的に関わりをもつユーザのことである.本研究の目的は聞き役ユーザの選定および,新規ユーザに対しての推薦であり,これにより,従来の推薦手法にFollowの双方向性を加えることが可能となる.すなわち新規ユーザからの単一Followではなく,相互Followの形成までを考慮したユーザ推薦が可能となる.

6G-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名バースト時刻に基づくユーザのタグ付け手法の提案
著者*山本 修平, 若林 啓 (筑波大学), 神門 典子 (国立情報学研究所), 佐藤 哲司 (筑波大学)
ページpp. 1328 - 1334
キーワードTwitter, バースト, 時系列データ, タグ付け, ハッシュタグ
アブストラクトTwitter では,数多くのユーザが,自身が興味を持つ話題に対してツイートを投稿している.定常時に比べて多くのツイートを投稿している期間は,ユーザが興味・関心を持つ話題に関するイベントが生起していると考えられる.本論文では,このような期間を「バースト時刻」として着目し,各ユーザのツイート数の系列に基づいて,ユーザの興味や属性が明らかとなるタグ付け手法を提案する.タグとしては Twitter で広く使用されているハッシュタグを使用し,ユーザのツイート数がバーストしている時刻で, Twitter 全体でバーストしているハッシュタグは,ユーザの興味や属性に関連したタグであると仮定し, ユーザ毎に適切なハッシュタグを付与する.実際のアカウントを用いた評価実験を行った結果,ユーザに適切なハッシュタグを付与できたので報告する.

6G-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名ユーザのつぶやきに即した避難支援情報通知システムの提案
著者*吉野 孝, 宮部 真衣 (和歌山大学)
ページpp. 1335 - 1341
キーワード災害時支援, マイクロブログ, twitter, 防災支援, 機械学習
アブストラクト東日本大震災後,ネットワークを利用した災害時支援のための研究やサービスが多く開発されたが,災害発生後はネットワークが利用できない場合が多い.また,出先などの普段行かない場所で災害に遭うと,避難行動などに即時対応できない可能性が高い.さらに,災害時のための機能を災害時にいきなり利用することは困難である.これらの問題に対応するために,災害発生前から利用可能なオフライン対応型災害時避難支援システムを開発してきた.このシステムには,ゲーミフィケーションを活用した利用の継続を促す仕組みを複数取り入れているが,継続的な利用には至っていない.そこで本稿では,日常的なシステム利用を促進するために,マイクロブログ上で動作する避難支援情報通知システムを提案する.提案システムは,ユーザのマイクロブログ上の発言(つぶやき)を利用して,ユーザの移動を検知し,移動先周辺における避難支援情報を提供する.本稿では,GPSに依存しない,テキストに基づくユーザの移動検知の実現可能性および避難支援情報の提供可能性について検討し,提案システムの実現可能性を確認した.

6G-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名マイクロブログにおけるTo-Doを自動抽出する:日常の情報発信に基づくさりげないTo-Do管理支援の提案
著者*谷岡 遼太 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 宮部 真衣, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
ページpp. 1342 - 1349
キーワードタスク管理, To-Do管理, SNS, マイクロブログ, 機械学習
アブストラクトビジネス社会では個人の自己管理力や生産向上性が求められており,社会人にとって,To-Do管理の重要性は高い.To-Do管理の普及と習慣化には,大学生の抱くTo-Do管理への抵抗感の軽減や,動機づけが必要である.また,To-Do管理を促進するためには,To-Do管理ユーザにとっての操作に関する負担の軽減が不可欠である.そこで本稿では,To-Do管理における入力負荷を軽減するため,マイクロブログにおける日常の発信に基づく「さりげない」To-Do管理支援を提案する.提案手法では,マイクロブログ上に発信されたテキストからTo-Doを自動抽出し,To-Do管理システムと連携する.本研究では,To-Do管理における同一のTo-Doの状態遷移を考慮し,5つのTo-Doカテゴリを定義した.また,定義したカテゴリに基づいたコーパスの構築を行い,「予定」「希望」「達成」カテゴリについては,Twitterに投稿されるツイートにある程度含まれることを示した.さらに,精度検証実験を行った結果,Precisionについてはある程度の精度が得られることがわかった.


セッション 6H  測位技術の応用
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: リゾートセンター2
座長: 川井 明 (滋賀大学)

6H-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名二輪車車体運動センシングデータを用いた路面損傷箇所の検出手法の提案
著者*宮崎 雄也, 神村 吏, 菱本 圭亮, 木谷 友哉 (静岡大学)
ページpp. 1350 - 1358
キーワード高度交通システム(ITS), 二輪車の車体運動, 路面性状計測
アブストラクト本稿では,二輪車に搭載した車体運動センサから得られたセンシングデータを元に道路の維持管理のための路面調査を目的とした,路面状況の推定を行う手法を提案する. 二輪車の場合では通常,穴の上を走行せずに避ける動作を行うが,運動センサから得られる左右方向の加速度等から回避動作を検出することで,路面の損傷箇所を推定できると考えられる. 本論文では,このような運動センサの値からピーク検出手法と理想波形比較法の二つの二輪車の回避動作検出手法を提案し,走行実験のデータによって評価を行った.

6H-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名バス運行データを用いたドライバーの走行に影響するバス挙動の予測
著者*花田 智 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 白石 陽 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部)
ページpp. 1359 - 1366
キーワード高度道路交通システム, 挙動予測, バス, 道路ネットワーク, 運転支援
アブストラクトドライバーは,路線バスの挙動変化(停車,右折・左折,車線変更など)を認知した場合,その挙動変化に対応する判断・操作(減速,追い越しのための車線変更など)が求められる.しかし,ドライバーがバスの後方でバスの挙動変化を認知した場合,素早い判断・操作が求められるため円滑な走行を妨げられることがある.ドライバーがバスの挙動変化による影響を事前に回避し,円滑に走行するためには,あらかじめバスの挙動変化の情報を取得し,その変化に対する操作を事前に判断する必要がある.そこで,本研究ではドライバーの走行に影響するバスの挙動変化を予測することを目的とする.バスの挙動変化を予測するために有効なデータとして,バス運行データがある.バス運行データとして,バスルートデータやバス停のデータ,計画時刻データ,運行実績データ,乗降客数データなどが挙げられる.提案手法では,バス運行データを用いて,まず,ドライバーの走行経路とバスルードデータを利用して影響する可能性のあるバスを抽出する.次に,ドライバーがそのバスと遭遇する地点を予測し,最後にドライバーの走行に影響するバスの挙動変化を予測する.提案手法のプロトタイプを実装し,提案システムの有用性について検討した.

6H-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名GPS軌跡を用いた集合知による道路地図作成システムのためのスマートフォン向け車両軌跡収集システムの設計
著者*佐藤 永欣 (岩手県立大学)
ページpp. 1367 - 1372
キーワード道路地図自動作成, 軌跡データ収集, カーナビゲーション
アブストラクト道路地図は従来、精密な測量によって作成され、カーナビゲーションシステムなどに定期的にデータとして配信されている。日本国内では電子国土基本図等をベースに各社が情報を付加している。その一方でOpenStreetMapのような利用者参加型のオープンな地図作成を目指す動きもある。以前、自動車の走行軌跡をGPS受信機により計測・収集して道路地図を作成するシステムを提案し、数メートル程度の精度で道路位置を推定可能であり、車線数の推定や信号機や一時停止標識といった、自動車が特徴的な動きをするPOIの存在を検知できることを示した。本稿では、提案システムの概要にふれたあと、GNSS受信機を搭載した機器が一般化した現状に合わせ、スマートフォンをカーナビゲーション代りに利用することを想定してスマートフォンのGNSS受信機で計測したデータを実験用に収集するシステムの設計に付いて述べる。

6H-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名GPSと車両からの電波を用いた歩行者測位精度向上のための方式提案
著者*山下 遼, 湯 素華, 小花 貞夫 (電気通信大学/大学院情報理工学研究科)
ページpp. 1373 - 1380
キーワード歩行者位置測位, GPS, 車車間通信, 直接波
アブストラクト今般,交通事故における歩行者事故の削減が強く望まれている.歩行者対車両の事故を削減する手法の提案として,車両が周囲の人の位置を事前に把握することで,事故を未然に防ぐ取り組みがある.しかしながら現在の外部環境における位置推定では,GPSを用いた場合は都市部などビルが乱立する場所では十分な精度が得られない.本稿では,GPS衛星からの電波だけではなく,近いうちに実用化される予定である車車間通信の電波を組み合わせることで,屋外でGPS衛星からの電波を十分に受信できない場合でも,歩行者の位置を高精度に推定する方式を提案した.ここでは,車両からの情報を利用する際に,RSSIを用いた従来の距離推定手法ではなく,直接波を用いて位置推定精度の向上を図る.またシミュレーションにより,時間分解能等の制約を含む状況を想定した場合でも,位置推定精度が向上されることを示した.また,無線装置の時間分解能が向上することにより3mの誤差を実現できる可能性を示した.



2015年7月10日(金)

セッション 7A  統一セッション: オンラインゲームとコミュニケーション
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 竜ヶ森1
座長: 市村 哲 (大妻女子大学)

7A-1 (時間: 8:30 - 9:10)
題名(招待講演) B2Cのコミュニケーション力を高める次世代インタラクティブコンテンツ
著者*坂本 竜基 (ヤフー株式会社)
ページp. 1381
キーワード次世代インタラクティブコンテンツ

7A-2 (時間: 9:10 - 9:30)
題名アクションゲーム動画における視聴者コメントを用いた動画広告配信システムの実装と評価
著者*畠山 智裕 (岩手県立大学ソフトウェア情報学研究科), 齊藤 義仰, 西岡 大, 村山 優子 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
ページpp. 1382 - 1387
キーワード動画広告, 動画共有サービス
アブストラクト近年,インターネットを介した動画共有サービスを利用するユーザの増加に伴い,多くの動画共有サービスでは,動画広告配信を用いたビジネスモデルが取り入れられている.一方で,従来の動画共有サービス内では,視聴者の動画視聴を妨げるタイミングで動画広告挿入が行われ,視聴者は快適な動画視聴ができないという問題がある.我々はこれまでに,視聴者のコメントデータを用いて視聴者の動画視聴を妨げない,アクションゲーム動画における動画広告挿入手法を提案してきた.本研究では,先行研究で提案された手法を実装し,その実現可能性を検証した.その結果,ゲーム動画の特徴を利用することで先行研究の手法の精度を向上させることができた.

7A-3 (時間: 9:30 - 9:50)
題名観光情報として利活用可能なデジタル写真収集を目的としたGWAPの構築と評価
著者*山本 理絵, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部), 曽根原 登 (国立情報学研究所)
ページpp. 1388 - 1398
キーワードデジタルアーカイブ, デジタル写真, 位置情報, 土地獲得ゲーム, GWAP
アブストラクト近年デジタルアーカイブは,様々な資源を収集・蓄積・保存・提供するサービスとして利用されているが,データの追加・更新の停滞による利用者の減少から,運営継続は困難である.また観光行動により得られるビッグデータから,旅行者の潜在的なニーズを把握することが可能だが,旅行者のニーズに即したサービスの構築を行うためには,サービスに対して有用なデータを明確にし,収集を促進する必要がある.位置情報付きデジタル写真は,新たな観光資源として有用だと考え,本研究では位置情報付加を目的としたデジタル写真収集システム「フォトポリエ」を開発した.フォトポリエでは,土地獲得ゲームを活用したGWAPにより,観光資源として有用な撮影対象を明確にし,正確な位置情報付きデジタル写真の登録を促進する.評価実験の結果,以下の4点を明らかにした.(1)観光資源として有用な撮影対象を明確にし,それに対応したゲーミフィケーション要素を考慮することで,より多くの適切なデータを収集できる可能性がある.(2)ユーザ同士の相互作用は,位置確認を行うきっかけを与える可能性がある.(3)土地獲得ゲームを楽しみ,行動力のあるユーザに対してはデータ登録のモチベーションを維持できる可能性がある.(4)異なる時間帯に異なる視点から対象を撮影することで,様々な場面において適切な観光情報を提供できる可能性がある.

7A-4 (時間: 9:50 - 10:10)
題名オンラインRPGのコミュニケーションのための絵文字チャットシステムの開発
著者*川津 美菜穂, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
ページpp. 1399 - 1410
キーワード絵文字, チャット, 定型文, オンラインRPG, コミュニケーション
アブストラクト大規模オンラインRPGが普及している.これにより世界中の人とインターネットを通じてゲームを楽しむことができる.その中で外国人とグループを組んで楽しむ機会が多くなる.グループ内では協力してゲームを進行するためにチャットを使ったコミュニケーションをとる.しかし外国人とのコミュニケーションは言語が壁となりお互いの共通言語,たとえば英語などを理解していないとコミュニケーションをとることは難しい.そこでゲームで使う言葉を絵文字で文章化し,コミュニケーションをとる方法を提案して,定型文を含んだ絵文字のみのチャットシステム「EMO-Gコミュニケータ」を開発した.実験からゲームをしながら外国人と絵文字でコミュニケーションは,理解度が88.5%であり,絵文字定型文が有効であることがわかった.


セッション 7B  スマートホーム
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 岩井 将行 (東京電機大学)

7B-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名タブレット端末センサと行動入力Webシステムを用いた生活行動と消費電力の分析
著者*潘 新程, 峯崎 智裕, 磯田 達也, 田中 翔太, 内野 百里, 井上 創造 (九州工業大学)
ページpp. 1411 - 1417
キーワード行動・電力センシング, Androidアプリ, Webシステム, データ解析
アブストラクト本研究では,家庭の電力消費量を抑えるため,家庭内の行動と消費電力の相関の具体的な解析を述べる.近年,様々な消費電力に関する研究が行われている.我々の研究では家庭の消費電力削減の目的とし, システム開発,被験者による実験,生活パターンと消費電力の相関分析,電力削減への提案の研究を行う. 現在,我々は住人の生活パターンと消費電力の相関分析に取り組んでいる.開発したシステムを用いて,1 日に数分程度行動の入力を依頼した.約 4 ヶ月間分,35 軒の家庭から約 11745 件の行動入力と約 7.14GB のセンサデータと約 237280 時間分の消費電量データが得られた.収集したデータを用いて,推定された行動の時刻と持続時間を説明変数とし,一日の平均消費電力を目的変数とした重回帰分析を行った結果, 一般的な家庭で「テレビを長く見る」,「テレビ時刻が早い」,「食事時刻が早い」及び「睡眠時刻が早い」などの日は消費電力が大きいことが分かった.消費電力が一番高い家庭の「食事時間を長く食べる」,「睡眠時刻が遅い」及び「食事時刻が早い」などの日は消費電力が大きいことが分かった.このように,住人行動のラベルデータを使用することで,電力と行動の具体的な解析が可能になることを示す.

7B-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名スマートホームにおいて目標温湿度環境への遷移を最小コストで実現する家電制御システム
著者*宵 憲治 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), Khaled El-Fakih (Department of Computer Science and Engineering, American University of Sharjah), 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)
ページpp. 1418 - 1423
キーワードスマートホーム, コンテキスト, ユビキタスコンピューティング, かでんせいぎょ
アブストラクト本論文では,スマートホームにおいて様々な家電デバイスを制御するコンテキストアウェアシステムの実現を目的に,スマートホームにおいて目標温湿度環境への遷移を最小コストで実現する家電制御システムを提案する.提案システムは,著者らが以前から開発してきた任意の2つのコンテキスト間を最小コストで遷移させる家電操作系列をシミュレーションにより求めるツールPathSimを用いて,実空間における温湿度を目標の値に最小コストで遷移させることを目的としている.本システムを実現するため,任意の家電の操作系列を記述可能な家電制御言語を定義し,PathSimの出力を提案言語の形式に変換する機能と,提案言語で記述された家電制御シナリオを実行し,赤外線リモコン学習デバイスIRKitを用いて各対象家電を制御する機能を持つシステムを実装した.本システムの有用性を示す実証実験として,実際のスマートホーム環境でシステムを稼働させ,目標温湿度環境への遷移の際の消費電力,遷移時間を測定し,PathSimによるシミュレーション結果と比較した.その結果,消費電力,遷移時間ともに平均20%程度の誤差に収まることを確認した.

7B-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名〜ヴァーチャル・スタバ〜 作業状態に応じた室内環境演出システムの開発と評価
著者*三井 健史 (中京大学情報科学研究科情報科学専攻), 濱川 礼 (中京大学工学部情報工学科)
ページpp. 1424 - 1435
キーワード集中度, 喫茶店, ユビキタスコンピューティング
アブストラクト喫茶店で行う作業は一般に捗ると言われている.これは,店内の程よい雑音や店内に漂うコーヒーの香りが作業への集中度を高める働きがあることが要因として挙げられる.しかし,PC 作業を喫茶店で現実に行おうと考えた時,電源環境やネットワーク環境が提供されていない喫茶店がほとんどであり長時間 PC 作業を行うのは難しい.そこで我々は,気軽に自宅で喫茶店の環境を再現する「ヴァーチャル・スタバ」を開発した. ヴァーチャル・スタバは作業時の特徴(キーアクティビティ,作業内容,姿勢,視線)から,集中,思考,注意散漫,眠気 の 4 種類の作業状態に分類した後,各作業状態に応じたアロマ噴霧や環境音再生を行うことで室内環境演出を行うシステムである.また,ヴァーチャル・スタバ稼働時は作業状態推定処理を単位時間毎に行うことで,環境演出処理を継続的に行っている.ヴァーチャル・スタバ使用時と未使用時での作業状態の推移に関する評価実験を行い,ユーザ毎での "注意散漫状態" と "眠気状態" の平均持続時間を算出し t 検定を行った結果,どちらでも有意差が得られた.

7B-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名Active Sensing :移動ロボットによる見守りシステムの実現
著者*住谷 拓馬 (芝浦工業大学工学部情報工学科), 中野 美由紀 (芝浦工業大学教育イノベーション推進センター), 小野 建也, 浅沼 亮平, 菅谷 みどり (芝浦工業大学工学部情報工学科)
ページpp. 1436 - 1443
キーワード見守り, ロボット, Active Sensing
アブストラクト現在,日本は高齢者人口が24%を越える超高齢社会である.特に独居高齢者人口も増大しており,その事故の中でも特に転倒などによる生命や後遺症の問題が懸念されている.従来家電などの日常利用装置による見守りシステムが提案されてきたが,動作の状態の把握が困難である一方,監視カメラなどの設置はプライバシーの問題があり導入が困難であるという問題があった. 本研究は,従来のデバイスに対して,家庭用移動ロボットを用いた転倒検知を行う見守りシステムを提案する.見守りシステムは,対象者の転倒検知,追従の二つの機能により実現した.固定センサによる転倒検知では,対象者の360度方向の転倒を検知する事が困難であったが,センサをアクティブに移動させる機能(Active Sensing)を移動ロボットにより実現することで最大80%の検知率の向上を得た.本論文では,実際にシステムを設計,実装し,評価した結果および,議論について述べる.

7B-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名ユビキタスコンピューティング環境におけるルールプログラミングの実現に向けて
著者*佐野 渉二 (公立はこだて未来大学), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1444 - 1449
キーワードユビキタスコンピューティング, ユビキタスコンピュータ, 入出力制御, マクロプログラミング, ルールプログラミング
アブストラクトユビキタスコンピューティング環境では,センサやLEDなどの入出力デバイスを制御する小型なコンピュータを身の回りのあらゆるモノに組み込んで使用する.大量の小型コンピュータを容易に制御できる環境を実現できれば,ユーザは自分の部屋の家具や家電の配置をカスタマイズするように,自分好みの環境を実現させたいという欲求が生じると考えられる.本研究では,そのような環境を実現するために,コンピュータによる動作を記述しやすいルールベースのプログラミングについて考える.汎用で用いるためには,ルールプログラミングで用いる関数群を多数用意する必要がある一方で,家の中の日用品の制御,野外での環境データ収集など用途が決まれば,それに応じて使用する関数群はある程度絞れると考えられる.そこで,用途に応じて使用する関数群を提示する機構を有するルールプログラミング環境を提案する.


セッション 7C  コンシューマシステムと行動支援
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 花輪
座長: 森 信一郎 ((株)富士通研究所)

7C-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名アニメーションを用いた化粧方法の提示とユーザの表情変化に対応した化粧支援システムの提案と実装
著者*林 広幸 (中京大学情報科学研究科情報科学専攻), 濱川 礼 (中京大学工学部情報工学科)
ページpp. 1450 - 1457
キーワード画像処理, 化粧支援, アニメーション
アブストラクト本論ではアニメーションを用いた化粧方法の提示とユーザの表情変化に対応した化粧支援システムについて述べる.従来,化粧は女性がするものであり,多くの女性が目的に合わせて化粧を行ってきた.また,近年では女性だけでなく化粧を行う男性も増えつつある.一方で,化粧を始めるには化粧品の使い方や,化粧後の顔の印象を考慮しづらいといった問題がある.この問題を解決するために,本論では次の手法を提案する.化粧の方法をアニメーション用いて表示し,それをユーザの表情や顔の角度の変化に対応させる.ユーザの顔からリアルタイムに特徴点を検出する事で,ユーザの表情変化に対応したアニメーションや化粧後のイメージ画像を出力することが可能である. 本論ではその手法を実装した化粧支援システムを開発し,10人の男女に化粧を行ってもらう評価を実施した.評価結果として,本論の化粧支援システムのアニメーションが参考になるという意見を8人から得た.

7C-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名条件付き箱詰めアルゴリズムを用いた引き出し内の片付け支援システム
著者*古田 達彦 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1458 - 1465
キーワード片付け, 組み合わせ最適化, 3次元箱詰めアルゴリズム
アブストラクト身の周りの片付けは日常生活や社会において重要なスキルである. 特に引き出しへの片付けを考えると,詰め方をよく考えなければものを詰め切れなかったり,取り出すときに困ってしまう.そこで本論文では引き出し内へのものの片付けに注目し,片付けるものを登録してその情報を元に最適な片付け配置図をPC上に表示するシステムを提案する.提案システムでは,ユーザはPC画面に表示されている片付け配置図を視覚的に確認しながら片付けに取り組める.また,人によって片付ける時に気をつけることに差があると考えられるので,片付けの条件として使用頻度,グループ,容量,上からの見やすさを考慮し,最適な片付け配置を生成するアルゴリズムを提案する.さらに,提案システムと実際の人の配置を比較し,配置についてのアンケート評価とものの取り出しにかかる時間の評価を行う.

7C-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名視線情報を用いたユーザの意図推定に基づくコンピュータ操作支援システムの設計と実装
著者*笠波 昌昭 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1466 - 1475
キーワード視線インタフェース, 意図推定, 視界映像, 装着型アイカメラ, 角速度・地磁気センサ
アブストラクト従来の一般的な入力デバイスをもつコンピュータはユーザの指示が与えられるまで動作を行わないので,ユーザはどのような些細な操作についても逐一入力デバイスを用いてコンピュータに指示を送らなければならない.このような従来のコンピュータの受動的な性質は「気が利かない」といえる.もし,コンピュータがユーザの意図や状況を注視点や視界映像,頭部の向きから能動的に推定しその結果に応じた適切な動作を自動で行ってくれれば,ユーザの作業効率が向上すると考えられる.そこで本研究では,それらの情報からユーザの意図や興味とその対象を推定しコンピュータ操作のサポートを行うシステムを提案する.システムの機能として,複数のウィンドウのうちユーザが操作したい非アクティブウィンドウをフォーカスの切替えなく操作する機能と,ディスプレイ外部の情報を撮影しディスプレイに表示することでユーザがタイピング内容とディスプレイ外の情報を同時に把握できる機能の2つを提案する.また,提案した機能を実装し,ウィンドウ操作機能についてはスクロール操作時間と精神的負荷,ディスプレイ外の情報を用いるタイピングの支援機能については作業時間と頭部の動いた回数について従来手法と比較するための実験を行った.その結果,ウィンドウ操作支援機能についてはスクロール操作時間に有意差はなく,精神的負荷を表すNASA-TLXスコアも従来手法より7.7点低下したものの有意差は認められなかった.ディスプレイ外の情報を用いてタイピング支援を行う機能については作業時間に有意差はなく,ユーザの頭部が動いた回数は従来手法に比べ有意に低下した.

7C-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名食事と運動の関係性に基づく生活支援モデルの提案
著者*玉田 雄基, 佐藤 哲司 (筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科)
ページpp. 1476 - 1480
キーワード情報推薦, Webサービス, 食事レシピ
アブストラクト近年, メタボリックシンドロームや糖尿病などを中心とした健康問題が深刻化しており, 病気を予防, 改善するには食習慣や運動習慣を継続的に改善していくことが必要である. 本研究では食事や運動といったユーザが実際にとったアクティビティについての簡易な入力とウェアラブルデバイスから得られる情報に基づき, 食事レシピや運動メニューの推薦を行なう健康支援システムを提案する.


セッション 7D  分散システム
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 奥入瀬
座長: 山口 弘純 (大阪大学)

7D-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名計算機システムエミュレーションにおける再現性の評価
著者*福意 大智 (早稲田大学), 水本 旭洋, 西本 真介 (スペースタイムエンジニアリング), 金田 茂, 高井 峰生 (Space-Time Engineering, LLC), 木村 啓二 (早稲田大学)
ページpp. 1481 - 1486
キーワードQEMU, ネットワークシミュレータ, 計算機システムエミュレータ, 再現性, repeatability
アブストラクトネットワークに関する多くの研究において,実験のためにネットワークシミュレータが利用されている.しかし,ネットワークシミュレータを用いてシミュレーションを行うためには,アプリケーションなどの評価対象のモデルをシミュレータに実装する必要があり労力が掛かる.また,モデル化による誤差のために実際とは異なる結果が得られる可能性がある.モデル化の労力と誤差を軽減してシミュレーションを容易にするためには,シミュレータと計算機システムエミュレータを組み合わせ,評価対象を仮想マシン上で直接実行することが有効であると考えられる.しかし,仮想マシン上ではアプリケーションの実行時間が実行毎に変動する.そこで,仮想マシン上で実行時間が変動する要因,および,スナップショットを利用してアプリケーションの実行環境を再現した場合の実行時間の変動を調査した.調査の結果,仮想マシンのタイマとI/O制御が実行時間の変動に影響を与えていることを確認した.また,スナップショットを利用しない場合と利用する場合では,利用しない場合で400usから20ms,利用する場合で10 us から70 us,アプリケーションの実行時間に変動が生じることを確認した.

7D-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名ノード機能に着目した構造変化に対する影響度指標
著者*伏見 卓恭, 佐藤 哲司 (筑波大学), 斉藤 和巳 (静岡県立大学), 風間 一洋 (和歌山大学)
ページpp. 1487 - 1495
キーワードPageRank, 機能, 構造変化, 動的ネットワーク, 影響度
アブストラクト実社会で観測されるネットワークは,しばしばその構造が変化する. 本稿では,ネットワーク構造の変化が与える影響を定量化することにより, 発生した重要な変化を抽出することを試みる. ネットワーク構造の変化は,ノードやリンクの追加・削除,あるいは,それらの組み合わせによる リンク張り替えからなる. これらの変化がネットワークに与える影響は,ネットワークの末端部で発生した場合は小さく, 逆にハブノードなどの重要な役割を果たすノードを含む場合は大きいと考えられる. そこで,各ノードが果たす機能に着目し,上述した変化がネットワークに与える影響を定量化する指標を提案する. 各ノードの機能をPageRank収束曲線により定義し,構造変化がネットワークに与える影響を算出する. 評価実験では,構造同値性に基づく指標,HITSアルゴリズムに基づく指標と比較する. 評価に用いるネットワークに人工的な変化を発生させ,提案指標の有効性を評価する. さらにTwitterのコミュニケーションネットワークに提案指標を適用し, 意味のある変化を検出できるか検証する.

7D-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名広域分散エージェントリポジトリに対する管理運用機構の開発
著者*加藤 義隆, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学大学院工学研究科), 木下 哲男 (東北大学電気通信研究所)
ページpp. 1496 - 1501
キーワードエージェント, リポジトリ, 情報共有
アブストラクト近年分散処理技術の発展に伴い,ネットワーク上で動作するプログラムが増加し,環境の動的な変化への対応できる柔軟なソフトウェアの開発手法としてエージェント指向プログラミングが注目されている.エージェント指向プログラミングによるソフトウェア開発を支援するエージェントフレームワークが存在する.本研究では,DASHというリポジトリ型エージェントフレームワークについて取り扱う.DASHの特徴は,リポジトリと呼ばれるエージェントを蓄積する機構を持ち,蓄積されたエージェントから動的に構成を変更可能という点である.しかし,従来のDASHの問題点として,各開発者が開発したエージェントは開発者のリポジトリに蓄積されるだけであり,全リポジトリを網羅する一元的なエージェントの蓄積が行われていない.そこで,広域分散環境に存在する各リポジトリから情報を取得し一元化し,エージェントの検索と呼出をユーザまたはエージェントに提供することで,広域分散環境に存在するエージェントの活用を支援する機構を提案し,開発を行った.動作検証を行い,提案機構によって広域分散環境における単体エージェントの検索と呼出が可能であることを示した.

7D-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名アプリケーションの処理性能評価によるソフトウェアFTのフィージビリティに関する一考察
著者*車谷 駿介, 笠江 優美子, 鶴岡 行雄, 森下 慎次, 赤間 浩樹, 高橋 寛幸 (日本電信電話 NTTソフトウェアイノベーションセンタ)
ページpp. 1502 - 1508
キーワード分散コンピューティング, 性能, 評価
アブストラクト近年24時間のサービスを提供するEC サービスなどのサーバシステムにも仮想マシンが利用されつつある.これらのシステムは,事前予測の難しいシステム障害によるサービスダウンに備えるため,故障発生後も Web アプリケーション (Web AP) の処理が継続できるように,予め Web AP の設計段階で備えておくべきである.しかし,故障の原因の多さからすべての障害に対応する設計を行うには幅広い知識や技術が必要であり,設計段階で障害に備えることは困難であるのが実情である.それらの障害へ対処する方法としてソフトウェア FT (Fault Tolerance) 技術へ注目している.ソフトウェア FT 技術は仮想マシンレベルで冗長化することで耐障害性を確保する概念である.ハードウェアの故障やそれに起因するエラーを外部システムに対して隠蔽するため,外部システムとのセッション情報を論理的に維持することができる.本稿では,KVM に対するソフトウェアFT 方式の一実装である Micro Checkpointing を対象に,MediaWiki を一例としてWeb AP の応答速度に対する影響について評価した.その結果 Micro Checkpointing 方式は,仮想マシン処理性能に対するオーバヘッドが許容でき,クライアントからの要求に対する応答のために別途ネットワーク出力を要しない Web AP に対して,可用性向上を実現する手法として適用を検討する余地がある.


セッション 7E  災害時ネットワーク
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: 北上
座長: 木谷 友哉 (静岡大学)

7E-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名Never Die Networksのための輻輳制御法の提案とその性能評価
著者*内海 哲史 (福島大学), Salahuddin Muhammad Salim Zabir (Orange Labs Tokyo), 白鳥 則郎 (早稲田大学)
ページpp. 1509 - 1513
キーワード輻輳制御, 性能評価, 解析モデル
アブストラクト2011年3月11日に東日本大震災が発生し,大きな被害をもたらした.大津波も発生し,死者・行方不明者が多数の大惨事となった.Never Die Networksの目的のひとつは,大災害時に不通となった超多人数(100万人以上)の利用者の「接続満足度」を最大化することである.本稿では,このようなNever Die Networksのネットワークアーキテクチャを提案し,特に,Never Die Networksにおける輻輳制御法について提案し,その数学的解析モデルを構成して,性能評価を行う.具体的には,ロスベースではなく,ロス及び遅延に基づく(ロス・遅延ベース)輻輳制御法Wireless Friendly Congestion Control (WFCC)を導入することで,従来のTCP輻輳制御法と比べ,大幅な性能改善が得られることを示す.また,バンドル機能を利用し,ノード間の再送を行うことで,さらに性能を改善できることを示す.解析モデルを用いた性能評価の結果,WFCCにノード間再送機能を付加することで,パケットロス率2%の環境下で,最大で46%スループットが改善することが分かった.

7E-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名大規模災害時に対応可能なネットワーク制御のためのTwitter情報の解析システムの構築
著者*丸 千尋 (お茶の水女子大学), 榎 美紀 (お茶の水女子大学/日本IBM), 中尾 彰宏, 山本 周 (東京大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 1514 - 1519
キーワードTwitter, ネットワーク障害検知, ネットワーク制御
アブストラクト東日本大震災では,被害情報の把握に必要な通信回線の混雑および故障に関する情報が膨大になっていたため,ネットワーク全体の状況を迅速に把握することが困難であった.また,震災時には,電話やメールが使えないユーザが多い中,Twitterは利用可能な地域が多かった.震災のような緊急時では,ユーザがネットワークの状況に強い関心を寄せ,その情報を積極的に発信すると考えられる.そのため,Twitterによる集合知は,従来のネットワーク監視の相互補完的な情報取得手段として最適であると言うことができる.そこで本研究では,Twitterによる集合知を利用したネットワーク障害検知を迅速かつ高精度に行うシステムの提案を行う.このシステムを用いることで,ネットワーク制御に役立つ,より詳細な情報の抽出が可能になる.

7E-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名災害リスクを考慮したスマートルーティングの設計と実装
著者*江戸 麻人 (東北大学 大学院情報科学研究科), 和泉 諭 (東北大学 サイバーサイエンスセンター), 阿部 亨, 菅沼 拓夫 (東北大学 大学院情報科学研究科/東北大学 サイバーサイエンスセンター)
ページpp. 1520 - 1524
キーワード対災害, SDN, ルーティング, ファイル転送, OpenFlow
アブストラクト地方自治体や医療機関では,サーバを用いた情報の管理が一般化しているが,大規模な災害が発生した場合には,安全な近隣サーバへ重要情報をバックアップすることが必要である.しかし,災害直後はネットワークが不安定となり,近隣サーバとの高速かつ確実な通信を確立することは困難である.本稿ではこの課題に対して,災害のリスクをモデル化し,災害リスクとネットワークの状況を考慮して経路制御を行うリスクアウェアスマートルーティングを提案する.さらに,提案を実装したプロトタイプシステムを用いて有効性を確認するシミュレーション実験を行った.その結果,本手法を用いることで災害時であっても高速かつ確実な通信が確立可能であることが確認された.

7E-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名車載中継器のためのOpenFlowを用いた災害時の動的な回線選択機構
著者*多幡 早紀, 上田 紘平 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 福井 良太郎, 嶋津 恵子 (慶應義塾大学先導研究センター), 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
ページpp. 1525 - 1532
キーワード災害情報通信, OpenFlow
アブストラクト災害時には救助活動の早期開始が重要である.そこで現在,要救助者に関する情報の収集,蓄積を通して救助活動を支援する,救命情報共有システムが検討されている.このシステムでは,公共車両に搭載される中継器を用いて情報収集を行う.中継器は,周囲の端末からの情報をgatewayスイッチを経由してサーバへ送信する.中継器とgatewayスイッチ間には,複数の通信回線が存在するが,それらから通信に使用する回線を適切に選択する方法は定められていない.また,全回線が切断した場合,情報の損失が発生するという問題がある.そこで本稿では,OpenFlowにより複数の回線から通信に使用する回線を動的に選択する機構を提案する.提案機構では,中継器を制御する車載コントローラと,中継器が受信する情報を保持する待機サーバを導入する.この環境において,回線の接続状況を監視し,接続状況および優先度の変化に応じた回線選択を行う.また全回線切断時には,車載コントローラにより,中継器が受信する情報を待機サーバに保持させることで,情報の損失を防ぐ.本稿では提案機構の実装を行い,サーバにおける情報収集率の向上という点から,提案機構の有用性を示す.


セッション 7F  コンテンツ制作
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: まきば
座長: 義久 智樹 (大阪大学)

7F-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名山歩きに適した高野山町石道案内システムの開発と評価
著者*今村 美聡, 吉野 孝, 児玉 康宏, 吉住 千亜紀, 尾久土 正己 (和歌山大学)
ページpp. 1533 - 1539
キーワード観光支援, Android, GPS, 音声
アブストラクト2015年,高野山は開創1200年目を迎え,高野山への注目はいっそう高まり,観光客数は増加している.高野山には,開山以来巡礼の道である「町石道」がある.我々は,高野山町石道の由来を解説するシステムを開発している.本システムは,町石道を歩く利用者に,付近にある町石をスマートフォンで案内する.町石道の案内システムの課題は,以下の二つである.一つ目は,山道であるため,端末操作は危険である.二つ目は,世界遺産であるため,現地への機材の設置は困難である.これらの課題を解決するため,システムの設計方針として,手元の操作や画面の注視が必要ない自動音声案内,現地に機材の設置が必要ないGPS機能を利用することとした.システムは,起動すれば自動で音声案内が再生されるようにした.また,案内の内容は利用者を飽きさせないよう,様々な話題を取り込み,話者も工夫した.案内が適切に再生されるか確認する動作実験を行った.2回の実験を行い,利用者と町石の位置比較に複数の手法を用いることで,音声が再生されない,遅れて再生される問題を解決した.

7F-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名テキスト入力による絵コンテの下書きと映像の自動生成システムに関する検討
著者*原 拓海, 佐藤 貴明, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 鈴木 裕利 (中部大学), 土屋 健 (諏訪東京理科大学), 小柳 惠一 (早稲田大学)
ページpp. 1540 - 1543
キーワードテキスト, 絵コンテ, 映像, 自動生成
アブストラクト映像コンテンツを生成するためには,映像作品の設計図となる絵コンテを制作し,その絵コンテをカメラマンなどのスタッフと共有して撮影に臨む.筆者らはこれまでに小説などの文章を入力として,インターネット上の画像共有サイトの画像を利用した絵コンテ自動生成システムを提案してきた.従来研究の課題としては,画像共有サイトで選択された画像に強く依存することと,絵コンテ生成で留まっているため,映像の撮影の際に動きのない情報を提示できないことであった.そこで生成された絵コンテを,映像制作の設計図として利用できるインタラクティブなインタフェースとして拡張する.本論文では提案システムの概要を述べ,絵コンテインタフェースと生成された映像について述べる.

7F-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名VRを用いた居住環境を再現可能な地震体験システムの提案と評価
著者*濱田 航一, 角田 博保, 沼尾 雅之 (電気通信大学)
ページpp. 1544 - 1550
キーワード地震体験, 防災, 仮想環境
アブストラクトユーザーに危機意識を持たせ防災行動を促す,VRを利用した地震体験システムを提案した.より強く危機意識を持たせるため,ユーザー自身の居住環境での被害を再現できるシステムとし,地震の体験にはヘッドマウントディスプレイを使用した.誰でも手軽にシステムを利用できるよう,居住環境は簡単なマウス操作で再現できるようにした.評価実験では,提案手法がユーザーに地震に対する危機意識を持たせ防災行動を促すのに有効であるという結果になった.

7F-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名魚の動きに対応した映像演出システムの提案
著者*伊神 栞里, 岩本 雄太, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 鈴木 裕利 (中部大学), 土屋 健 (諏訪東京理科大学), 小柳 恵一 (早稲田大学)
ページpp. 1551 - 1554
キーワードアクアリウム, 映像演出, 物体検出, 画像処理
アブストラクト水族館では来場者の興味を惹き付けるためにデジタルコンテンツを導入したイベントが実施されている.例として,CG技術を用いて壁面や水槽へ映像を投影する展示作品が挙げられ,効果をあげているといえる.一方,それら展示作品では現実の魚の魅力に比べてCG映像が目立つという課題がある.またあらかじめ用意された映像を利用するため拡張性が低い.そこで,魚の動きに応じて映像を動的に変化させて提示する映像演出システムを提案する.提案システムでは水槽内の魚を撮影し,画像処理技術により魚の位置を検出し,動きを算出する.魚の付近に魚の動きに付随する吹き出しと軌跡を水槽の背面に設置したディスプレイに描画する追跡型映像演出を行う.本稿では,提案システムによる実験を行い,実用化に向けた抽出精度や立ち位置による視差の問題の考察を行う.


セッション 7G  モバイルネットワーク(1)
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: リゾートセンター1
座長: 鈴木 秀和 (名城大学)

7G-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名異種無線システムを考慮したカバレッジ最適化に関する一検討
著者*松山 拓紀 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 河野 圭太 (岡山大学 情報統括センター), 木下 和彦 (徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部), 渡辺 尚 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
ページpp. 1555 - 1559
キーワードSelf Organizing Network (SON), Capacity and Coverage Optimization (CCO), 異種無線システム
アブストラクト移動端末による通信量の増加に対して,現在WiMAX,WiFi,Cellularといった様々な無線通信システムが発展し,異種システム間での基地局切替が促進されている.一方で,Cellularネットワークにおいて運用を自動化し,自己組織的な最適化による通信容量向上を図るSelf Organizing Network(SON)技術が注目を集めている.しかし,SONではWiFi等の異種無線システムの存在が考慮されていない.そのため,個々のユーザが高いスループットを得られる無線システムを選択すると,Cellularシステムのユーザのみを考慮したSONによる最適化は必ずしも最適なものとはならない.そこで,本稿ではCellularシステムだけでなくWiFiのユーザ接続状況も考慮したカバレッジ最適化について検討する.

7G-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名密集ユーザを適応的に収容するLTE基地局のカバーエリア制御方式の提案
著者*森田 基樹, 松尾 大輔, 信清 貴宏, 松永 泰彦 (日本電気株式会社 クラウドシステム研究所)
ページpp. 1560 - 1565
キーワードモバイルネットワーク, 無線・移動体, LTE, スモールセル, ビームフォーミング
アブストラクト急増するモバイルトラフィックを効率的に収容するためには,スモールセル基地局の高密度設置が有効である.しかし,基地局設置場所の確保やユーザが密集する場所の変動により,単純な高密度設置では,トラフィックが一部のスモールセルに集中してしまい,ユーザスループットが大きく低下してしまう.そこで,我々はセル共通参照信号にビームフォーミングを適用することで,スモールセル基地局のカバーエリアとなるセルのカバレッジを動的に調整する方式を提案する.具体的には,スループット予測に基づいてセル共通参照信号のビームを自セルに継続収容する密集ユーザに向けることで,当該ユーザの受信品質を改善しながら,それ以外のユーザを効果的に隣接セルにオフロードさせる.本制御により,従来困難であった負荷分散と受信品質の改善の両立が可能となるので,ユーザスループットの改善が期待できる.LTEシステムを想定し,ユーザが密集する環境で評価した結果,負荷分散と受信品質の改善の両立により,ユーザスループットの下位5%値が最大1.7倍に改善することを確認した.

7G-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名公共LTE網の大ゾーン化に向けた適応フーリエ変換窓タイミング制御を用いる繰り返し等化の検討
著者*二木 康則 (日本電気/グリーンプラットフォーム研究所), 石井 直人 (日本電気/クラウドシステム研究所)
ページpp. 1566 - 1571
キーワードモバイルネットワーク, OFDM, 適応等化, LTE, 大ゾーン
アブストラクト近年,LTEを公共用モバイルネットワークに適用する動きが高まっている.米国ではFirstNetを創設し,全米をカバーするPublic SafetyネットワークをLTEベースの技術により構築することが決定されている.公共モバイルは,平常時はユーザ密度が低く,経済性および災害耐性の観点から大ゾーンセルが適していると考えられる.一般に大ゾーンセルでは通信距離が長くなるため,マルチパスによる遅延広がりが大きくなると共に伝搬損失が増大する.LTEではOFDMベースの伝送方式を採用しており,マルチパス対策としてOFDMシンボルの先頭にCPを付加する.しかしながら,マルチパスの遅延広がりがCP長を超過するとISIおよびICIにより受信特性が大幅に劣化する.本稿では,カバレッジの制約となる上りリンクPUSCHに着目し,標準仕様を変更せずに基地局受信特性の改善により大ゾーンセルへの対応を検討する.提案方式の受信機は,マルチパス遅延広がりの課題に対してISIおよびICIを繰り返し除去する構成を採用する.さらに伝搬損失の課題に対して有効信号電力を回収すべくフーリエ変換窓長を拡大させる.計算機シミュレーションにより,提案方式の受信機はMMSE受信機と比べて音声通信エリアを約15〜30 %拡大でき,セル半径50 km程度の大ゾーンセルに対応できることを示す.

7G-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名動的に負荷分散可能なモバイルコア網向けゲートウェイの性能評価
著者*秋好 一平, 水越 康博 (日本電気株式会社 クラウドシステム研究所)
ページpp. 1572 - 1575
キーワードモバイルネットワーク, ゲートウェイ, 負荷分散, SDN
アブストラクト近年,NFV (Network Function Virtualization)の登場により,モバイルコア網の仮想化が注目されている.これにより,VM (Virtual Machine)を増減することで,モバイルコア網を構成するノードのリソースを動的にスケールさせることが可能となった.しかし,モバイル網の持つAlways Onコンセプトにより,スケールされたノードのリソースに合わせて,ユーザエクスペリエンスを損なうことなく,既存の処理負荷を分散させることができないという課題がある.特に,モバイルコア網を構成するエンティティのうち,S-GW (Serving Gateway)は地理的な局所性を持つアンカーとなっているため,さらに地理的なトラフィック変動も影響を強く受けるという課題がある.我々は,これまでS-GWにおいて動的にトラフィック処理負荷を分散可能なアーキテクチャを提案および機能検証を行い,動的に処理負荷が分散可能であることを示してきた.本稿では,SDN (Software Defined Networking) controllerの観点から,動的にトラフィック処理負荷を分散可能なS-GWの性能評価結果について報告する.

7G-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名Intelligent Water Dropアルゴリズムによるモバイルロケーションマネジメントの最適化
著者*王 旭, 沼尾 雅之 (電気通信大学大学院 情報理工学研究科情報・通信工学専攻)
ページpp. 1576 - 1581
キーワードロケーションマネジメント, レポーティングセル, IWD, 最適配置, 位置登録
アブストラクト近年、モバイル端末数の増大に伴い、ロケーションマネジメントコストの最適化についての研究はますます重要になっている. 本稿では,等方性セルラーネットワークにおけるレポーティングセルの最適配置問題について扱う.移動端末はレポーティングセルに入った時に位置登録・更新を行うためレポーティングセルの配置は,端末を探す時のページングのコストに深く関係している.われわれは,このセルの配置方法を最適化問題として定式化して求める. 最適化アルゴリズムとしては,最近巡回セールスマン問題において有効性が確認されているIWD(Intelligent Water Drop) アルゴリズムを用いて,準最適解を求める.また,ページングコスト計算のための仮定として, 端末が存在する可能性のある全セルに対してページングを行う一斉ページング法と, レポーティングセルから順次ページングを行う順次ページング法についても比較する.この結果,様々な設定の下でのセル最適配置問題を解くために,IWD による最適化計算が有効であることが確認された。


セッション 7H  暗号
日時: 2015年7月10日(金) 8:30 - 10:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 川本 淳平 (九州大学)

7H-1 (時間: 8:30 - 8:50)
題名安全に人事異動・組織変更に対応する関数型暗号システムの検討
著者*森 拓海, 川合 豊, 松田 規 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 情報セキュリティ技術部)
ページpp. 1582 - 1588
キーワード情報セキュリティ, 関数型暗号, 組織変更, 人事異動, ファイル暗号化システム
アブストラクト近年,企業組織におけるクラウドストレージの利用による業務の効率化が注目されている.インターネット上で機密ファイルを扱う場合,企業組織特有の属性情報(例えば,所属部,課,役職など)を用いたアクセス制御を実施する.従来のサーバによるアクセス制御では,クラウドストレージ外への機密ファイルのコピーや,マルウェア等によるファイル盗難に対してはアクセス制御が及ばず脆弱である.そこで,本稿では属性情報によるアクセス制御機能と情報秘匿機能を併せ持つ関数型暗号を用いて安全にクラウドストレージを利用するシステムを検討した.その結果,特に出向や休職により暗号化ファイルの復号条件に対し「失効」処理を施すことや,出向解消や復職時に再度失効前の復号条件を元にもどす「失効の解除」を実現する方法が課題であることが分かり,(1)暗号化したままNOT条件を付与する,(2)代理人再暗号化方式を用いて復号条件を変更する,という2つの技術を用いて暗号化ファイルを暗号化したまま組織変更・人事異動に対応でき,安全に長期間クラウドストレージを利用することが可能である.

7H-2 (時間: 8:50 - 9:10)
題名ミリタリーネットワークのための前方秘匿性を満たす属性失効機能付き属性ベース暗号
著者*野村 健太 (神戸大学), 毛利 公美 (岐阜大学), 白石 善明, 森井 昌克 (神戸大学)
ページpp. 1589 - 1599
キーワード属性ベース暗号, 属性失効, 前方秘匿性, 証明可能安全, Disruption-Tolerant Network
アブストラクトミリタリー環境はユーザ間の直接な通信が困難な場合があり,Disruption-Tolerant Network(DTN)の一種とみなされる.DTNとミリタリー環境における機密情報の共有に適した暗号として,暗号文ポリシー属性ベース暗号(Ciphertext-Policy Attribute-Based Encryption: CP-ABE)が注目されている.CP-ABEでは,ユーザが持つ秘密鍵に関連付けられている属性集合が,暗号文に関連付けられているアクセス構造を満たす場合にのみ,その秘密鍵によって暗号文を復号することができる.ユーザを分散かつ独立して管理できることがミリタリー環境では必要である.CP-ABEでは秘密鍵を生成する機関がユーザの属性を管理しているとみなせ,複数の属性管理機関によるCP-ABEの提案がある.他方で,属性失効にあたってユーザでの操作や端末での更新が不要なこと,通信システムの設計を簡素にすることをミリタリー環境では考慮するべきである.本稿では,複数の属性管理機関を持ち,秘密鍵の更新が不要で,暗号文が固定長であるCP-ABE方式を提案する.提案方式は標準モデルのもと,DBDH仮定においてIND-CPA安全である.そして他のCP-ABE方式と比較し提案方式がミリタリー環境により適した方式であることを示している.

7H-3 (時間: 9:10 - 9:30)
題名秘密計算を実行可能なシェアに通信を伴うことなく変換可能で効率の良い秘密分散法
著者*荒木 俊則 (日本電気株式会社)
ページpp. 1600 - 1603
キーワード秘密分散法, 秘密計算法, secret sharing, multiparty computation
アブストラクト千田らは,シェアサイズの効率が良く秘密計算に適したシェアに変換可能な方式を提案した[5].この方式を用いれば,Shamir の(k; n) 法[8] や任意の線形秘密分散法のシェアに変換可能なシェアを生成することができる.線形秘密分散法は多くの秘密計算法で利用されており,これらのシェアに変換できると都合が良い.その後,様々の秘密分散法のシェアに変換可能な方式,不正に耐性のある方式等が提案されたが,従方式は変換処理の過程でに多くの通信を要していた. 本研究では,シェアサイズの効率が良く,Shamir (k; n) 法のシェアに変換可能であり,さらに変換処理過程に通信がない方式を提案する.

7H-4 (時間: 9:30 - 9:50)
題名サイドチャネル攻撃評価ボードSAKURA-W
著者*松林 雅人, 佐藤 証 (電気通信大学/情報理工学部)
ページpp. 1604 - 1608
キーワードサイドチャネル攻撃, 電力解析攻撃, ICカード, 暗号, SASEBO
アブストラクト暗号機能を有したICカードのへの物理攻撃に対する安全性評価用の標準試験環境として,SAKURA-Wボードを開発した.SAKURA-Wは,既開発の暗号回路評価用FPGAボードSAKURA-Gの回路リソースを有効利用したドータボードとして動作し,これによって製造コストの削減を可能とした.さらに評価の精度に影響するノイズの低減にも考慮した設計を行った.本稿では,SAKURA-Wの機能を解説し,また国際標準暗号AESをソフトウェア実装したプロセッサカードに対し,物理攻撃の一種であるサイドチャネル攻撃実験を行い,従来の評価ボードSASEBO-Wとの性能比較を行い,その有効性を示す.

7H-5 (時間: 9:50 - 10:10)
題名認証付き暗号MinalpherのFPGA実装評価
著者*小杉 真紀子 (電気通信大学情報理工学研究科), 安田 正弘 (MTMシステムズ), 佐藤 証 (電気通信大学情報理工学研究科)
ページpp. 1609 - 1617
キーワード認証付き暗号, CAESAR, FPGA, 並列処理
アブストラクト認証付き暗号の標準化を進めるCAESARコンテストに日本から応募されたアルゴリズムMinalpherのFPGA実装性能評価を行った.Minalpherのストレートフォワードおよびパイプラインの2つのアーキテクチャ,そして認証付き暗号として広く用いられているAES-GCMの回路を設計し,Xilinx社6種類およびAltera社8種類のFPGAデバイスに実装した.その結果を,回路規模,処理速度,消費電力等の面から考察を行い,MinalpherのAES-GCMに対する優位点を明らかにした.


セッション 8A  統一セッション: 都市情報
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: 竜ヶ森1
座長: 重野 寛 (慶応義塾大学)

8A-1 (時間: 10:30 - 11:10)
題名(招待講演) 移動体ビッグデータの時空間解析
著者*河口 信夫 (名古屋大学未来社会創造機構/位置情報サービス研究機構(Lisra))
ページp. 1618
キーワード可視化, ビッグデータ, 時空間, 移動体, データバンク
アブストラクト持ち運び可能な情報端末にGPSや様々なセンサが搭載され,インターネットなどを通じてこれらの端末から,大量の位置情報付データが容易に収集できるようになりつつあるが,その利活用は十分とはいえない.実世界に存在するデータにはデータそのものに加えて,その発生位置と時刻が自動的に付与できる.しかしデータと同時に位置と時刻を分析する「時空間解析」という枠組みは十分に整備されているとは言いがたい.また,従来とは異なる規模のビッグデータを扱うための方法論も十分とはいえない.実世界から続々と得られる移動体ビッグデータをどのように分析・利用するか,という点においてはまだまだ大きな課題が存在しているといえる.本講演では,我々が取り組んできた移動体ビッグデータに関するデータ処理や時空間解析について述べる.解析対象とするデータとしては,バスデータ,タクシーデータ,プローブカーデータなどの自動車関係,イベント会場などでの歩行者データを挙げる.基本的な解析は,生データのアニメーションに基づく可視化によって実現する.WebGLなどのGPU活用技術によって,通常のノートPCであっても,数万〜数百万のデータがリアルタイムでWebブラウザ上に可視化可能である.可視化の際にも,様々な工夫が可能である.例えば,現時点ではプローブ数が足らず,十分なデータが得られていないようなプローブデータについては,時間方向に重ね合わせることにより,データ数が不十分であってもデータ全体の傾向をつかむことが可能になる.また,異なる日であっても,同じ時間帯で重ね合わせすれば,時間帯の傾向をつかむことができる.このようにデータの密度や量によってデータ処理に工夫を重ねることにより,単なる生データの可視化よりも高度な解析が実現できる.

8A-2 (時間: 11:10 - 11:30)
題名OpenStreetMapとイラストマップを用いたFocus+Contextマップ描画手法
著者*大橋 洋介, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1619 - 1625
キーワードOpenStreetMap, Emma, イラストマップ, Focus, Webマップサービス
アブストラクト近年急速に普及しているWebマップサービスは,観光地やテーマパークの施設など特定の地域に関する詳しい情報が不足しがちである.また,観光地やテーマパークなどで利用されるイラストマップは,周辺の地域に関する詳しい情報が不足しがちである.本研究では,Focus+Glue+Contextマップを用いた従来のWebマップシステムEmmaのContext領域にOpenStreetMapを表示し,さらにFocus領域内の特定の領域にイラストマップを表示する手法を提案する.提案手法によってユーザは,特定の領域の情報をFocus領域に表示したイラストマップから,また周辺の領域の情報をContext領域に表示したOpenStreetMapから同一画面上で同時に得ることができる.本論文では提案手法に基づくプロトタイプシステムを,愛・地球博開催時の園内イラストマップを用いて実装する.

8A-3 (時間: 11:30 - 11:50)
題名交通機関のアクセスポイントを考慮したFocus生成機能を有するFocus+Glue+Contextマップの実現
著者*平児 祐樹, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1626 - 1631
キーワードWebマップ, 位置情報システム, ビジュアライゼーション, コンテキストアウェアネス, 地理情報システム
アブストラクトFocus+Glue+ContextマップEMMAは,大縮尺の注目領域(Focus) と小縮尺の周辺領域(Context),および,縮尺差により生じる歪みを吸収して両者を結ぶ領域(Glue)からなる視認性と一覧性に優れたWeb マップである.Web マップの使用目的として,現在地から駅やバス停等の交通機関のアクセスポイントまでの経路の詳細を調べることがある.本稿では,現在地から周辺の駅までの経路を含むFocusを生成する機能を有するFocus+Glue+Contextマップシステムを提案する.FocusとContextの縮尺の違いにより,Focus 内に必要の無い領域を多く含むと,画面内に表示されるContextは大幅に減少してしまう.よって提案手法では,Focusを現在地から駅までの経路の確認に必要な領域のみを含むような形状とする.また,Focusを生成する際の基準となる点をFocusの中央に配置し,Focusの頂角を平滑化することによって,Glueにおける歪みを軽減し,視認性を向上させた.

8A-4 (時間: 11:50 - 12:10)
題名観光行動モデリングのためのプローブパーソンデータと位置情報付きSNSから得られたPOIの比較
著者*望月 崇廣 (静岡県立大学経営情報学部), 川原田 茜, 大久保 誠也, 斉藤 和巳, 武藤 伸明, 湯瀬 裕昭, 渡邉 貴之 (静岡県立大学大学院ICTイノベーション研究センター)
ページpp. 1632 - 1639
キーワードPOI, GPS, 観光情報
アブストラクト観光客の観光行動をモデル化し,ユーザの現在位置に即した情報の提供・推薦を行うためには,あらかじめ多数の観光客の行動履歴データを収集し分析する必要がある.従来から行われてきたデータ収集の方法に,プローブパーソン調査がある.一方で近年,GPS 測位機能を搭載した携帯電話やスマートフォンが一般化し,尚かつ位置情報付きデータを投稿可能なSNS が普及したことによって,それらのデータを基にした観光行動の分析に注目が集まっている.本論文では,プローブパーソン調査によって収集したロガーデータと写真共有SNS サイトから得られたデータを基に,観光客が興味を持って訪れた場所であるPOI(Point of Interest)と,POI 間の回遊を表すPOI ネットワークを抽出し,それらについて比較する.結果として,位置情報付きSNS から得られたPOI ネットワークは,プローブパーソン調査によって得られたPOI ネットワークと類似した傾向があることを示す.


セッション 8B  災害対応
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: 竜ヶ森2
座長: 山井 成良 (東京農工大学)

8B-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名データベースレプリケーションを利用した遠隔バックアップミドルウェアの提案と評価
著者*細谷 柚子 (お茶の水女子大学), 三島 健 (NTTソフトウェアイノベーションセンタ), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 1640 - 1645
キーワード遠隔バックアップ, データベース, 分散処理
アブストラクト近年,災害対策として遠隔バックアップの必要性が問われている.ローカルのリソースだけでシステムを運用していると,大きな災害時にバックアップも失ってしまうからである.日本のような地震国では特に,遠方にバックアップを置いておくことがますます重要になっている.本研究は上記バックアップの対象として,企業でのサービス提供において大規模災害に対する耐障害性保証が特に求められるデータベース・バックアップにフォーカスする.既存研究のLAN環境を前提としたデータベース同期ミドルウェアのPangeaを拡張し,サービスのためのトランザクション処理に影響を及ぼさないリモートバックアップのためのミドルウェアPangea++を検討してきた.そのミドルウェアを検証した結果,クライアントからのトランザクション処理においては,スループット性能に殆ど影響を及ぼさない一方で,バックアップが処理すべきキューが溜まり輻輳してしまう課題が見つかっている.その課題を解消するために,Pangea++をベースとしたPangea**の検討を行った.

8B-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名通信の信頼性確保を考慮した位置情報に基づくネットワーク運用手法
著者*小川 康一 (埼玉大学情報メディア基盤センター), 吉浦 紀晃 (埼玉大学大学院理工学研究科)
ページpp. 1646 - 1652
キーワード災害対策, 位置情報, OpenFlow
アブストラクト本研究の目的は,災害時に位置情報に従って重要な通信を優先配送する通信基盤の実現である.被災地への安否確認や被災地からの救援要請など,災害直後の短時間に重要な通信を適切に配送する必要がある.筆者らは位置情報に基づくネットワーク運用手法を提案してきたが,悪用された場合などセキュリティ面での懸念があった.そこで,優先配送の対象となる端末の認証機能,端末の認証に基づくQoSチケットNoの発行,位置情報を時系列で取得して端末を検査する手法により課題を解決する.

8B-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名衛星回線を含むSDNによる病院のBCP実現
著者*辻井 高浩 (奈良先端科学技術大学院大学 総合情報基盤センター), 大平 健司 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科), 垣内 正年, 油谷 曉, 猪俣 敦夫, 藤川 和利 (奈良先端科学技術大学院大学 総合情報基盤センター)
ページpp. 1653 - 1658
キーワード衛星通信, 事業継続, SDN, 地球局
アブストラクト2011年3月11日に発生した東日本大震災以降,事業継続を考慮したイ ンフラ・システム整備が各組織において急務となっている.特に災 害時には拠点病院間における情報共有は,効率的な患者搬送・機能 施設の確認等のために必要不可欠であり,衛星通信回線は対災害性 の高い通信路として期待されている.災害が起きてから衛星通信回 線を契約・設置すると,当該災害発生直後には使用できないので, 平常時からの契約・設置をすることは有効な手段である.しかしな がら常時利用を行う回線としてはコストが高く,デメリットも多 い.また,非常時だけ使用することを想定したシステムでは,いざ 必要となった際にシステム担当者がすぐにオペレーションできない システムとなっている可能性が懸念される. 本稿では,2箇所の病院と奈良先端科学技術大学院大学(下,NAIST) に地球局を設置,帯域保証も可能な衛星回線と地上優先網の両方を 利用したハイブリッド型のネットワークを構築し,災害発生時に, どのような通信が当該回線上で有効であるかを試し,衛星回線が高 遅延狭帯域の回線と言えど死蔵せず,いざ必要となったときに備え ることができるかを考察する.

8B-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名緊急地震速報に基づくハイブリッドクラウドにおけるバックアップシステムの検討
著者*原 瑠理子, 小口 正人 (お茶の水女子大学)
ページpp. 1659 - 1663
キーワードハイブリッドクラウド, OpenFlow, OpenStack
アブストラクト災害時において,システムを安全に稼働させることは重要である. 東日本大震災では,通信の途絶や停電によるシステムダウンが,情報共有に大きな支障をきたした. このように,情報インフラとして重要な役割を果たしているビッグデータ処理基盤 は,緊急災害時にも停止することなく稼働することが期待される. 現在,ネットワークをソフトウェアによって柔軟に制御可能な 技術(SDN:Software-Defined Network)として注目されているOpenFlowを利用し, ネットワークのトラフィック量の変動に応じて,クラウド間やクラウド・クライア ント間を接続するネットワークの 構成や帯域を可変(プログラマブル)なものとする検討が進んでいる. しかしこれらの技術は,一般的に緩やかな負荷変動を念頭に検討されており, そのままでは短時間で激しく変化するバースト的な負荷変動に耐えることができな い. そこで本研究では,このようなバースト的な不可変動を,緊急地震速報を 始めとする外部情報から予測し, OpenFlowコントローラを用いて,どのようにネットワークトラフィックを制御すれば, 迅速かつ安全に重要なデータをバックアップ処理できるのか検討する.


セッション 8C  コンシューマシステムと応用
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: 花輪
座長: 岡部 寿男 (京都大学)

8C-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名装着型ディスプレイへの視覚効果提示による歩行誘導手法の提案
著者*廣本 皓大 (神戸大学大学院工学研究科), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
ページpp. 1664 - 1670
キーワード歩行誘導, ウェアラブル
アブストラクト日常生活において,地図や標識,音声による指示といった情報を利用した誘導手法が一般に用いられていている. このような情報を用いた誘導手法では,ユーザは提示された情報を理解し,それに応じた行動を選択する必要がある. そのため,ユーザの自発的な行動を必要としない誘導手法として,視覚刺激を用いる手法や前庭覚を刺激する手法といった感覚刺激を用いた誘導手法が提案されているが,様々な点で課題を残している. 本研究では,視界を水平にずらした際にそのずれを補正するように人の行動が変化すると考え,通常の視界と方位角の異なる映像をビデオシースルー型の頭部装着型ディスプレイ上に提示し,ユーザの進行方向をずらす歩行誘導手法を提案する. プロトタイプを実装し,実験で通常の視界と方位角の異なる映像を提示したときの歩行者の進行方向の変化を測定し,被験者の進行方向が変化することを確認した.

8C-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名バランスWiiボードによる脳血管疾患患者向け立ち上がりトレーニングツールの提案
著者*村田 嘉利, 吉田 和広 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学部), 千田 航平 (東京エレクトロンデバイス株式会社)
ページpp. 1671 - 1677
キーワードリハビリテーション, 脳血管疾患, バランスWiiボード, 立ち上がりトレーニング
アブストラクト脳血管疾患におけるリハビリテーションを必要とする患者数は運動器系に続いて多く,必要とするリハビリ期間が長い.脳血管疾患者に対するリハビリプログラムの中で特に重要視されているのが立ち上がり訓練である.誤った立ち上がり方をすると身体に負担をかけ,転倒などの事故を起こす可能性がある.また,立ち上がりのリハビリを実施することで歩行能力も増大すると言われている.本研究では,患者が正しい立ち上がり方を理解した上で,一人でトレーニングすることを可能とするバランスWiiボードを用いたトレーニングツールを提案する.

8C-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名物語記述によるセンサネットワークアプリケーション開発環境の提案
著者*大村 廉, 吉澤 実, 三枝 亮 (豊橋技術科学大学)
ページpp. 1678 - 1687
キーワードセンサネットワーク, アプリケーション開発環境, 物語記述, 擬人化
アブストラクトホームネットワークのアプリケーションの作成はその家の住人が自身で開発を行えることが望ましい.本研究では,特に,家にいる時間が最も長いと考えられる主婦や子供らをターゲットとし,物語記述によるホームネットワークのアプリケーション開発方法を提案する.提案手法では,デバイスを登場人物として捉え,ECAルールに基づく簡易な自然言語(日本語)で定義できるようにする.また,デバイス間の連携をデバイス同士の自由な会話によって表現する.また,接続詞を適切に用いて文書としての自然さを損なわないようにする.提案手法に基づくアプリケーション開発環境をタブレットPC上に作成して評価実験をおこない,アンケートによって提案手法の有効性の評価をおこなった.評価の結果,10歳以下の子供には漢字の判読やタブレット操作において難しさが残るものの,小学校高学年からは提案手法によって楽しくアプリケーションを作ることができ,本手法の有効性を確認することができた.

8C-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名個人間分散バックアップにおける重複排除手法の導入
著者*石田 大明, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学 大学院 工学研究科 情報工学専攻), 木下 哲男 (東北大学電気通信研究所)
ページpp. 1688 - 1693
キーワードバックアップ, エージェント, 重複排除
アブストラクト現在,堅牢なバックアップ手段として,従来のLAN 内のHDD にデータを保存するローカルバックアップに代わり,地理的に分散してデータを保存する分散バックアップが注目されている.しかし,低コストで運用することができる既存の個人間分散バックアップシステムには,所要時間,即時性,保存容量などに問題点が存在する.この問題点の解決を目標とした先行研究として,エージェントを用いた個人間 分散バックアップシステムが存在する.本研究では,ブロックデータの重複排除手法を新たに提案し,これをシステムに組み込むことで,分散配置されるバックアップデータの容量削減を目指す.


セッション 8D  認知・心理・感情
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: 奥入瀬
座長: 藤波 香織 (東京農工大学)

8D-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名心拍変動を用いた認知能力変化の推定
著者*角田 啓介, 千葉 昭宏, 千明 裕, 浦 哲也, 水野 理, 田中 智博 (日本電信電話株式会社 NTTサービスエボリューション研究所)
ページpp. 1694 - 1702
キーワード心拍変動, 認知能力, Advanced Trail Making Test, 労務管理
アブストラクト本稿では,オフィスワーカをはじめとする知的労働者の認知能力変化を,検査等による作業中断や多数のセンサの装着を伴わず,低侵襲に推定する方法について述べる.従来,知的労働者の認知能力の測定には,アンケートによる主観評価や,Advanced Trail Making Test(ATMT)をはじめとする様々な検査が用いられてきた.しかし,従来の測定手法は労働者に作業中断を強いるため,実労働環境に導入し,短期的な認知能力変化のモニタリングした上でそれに基づいてワークスタイルの改善を促すようなユースケースの実現は困難であった.本稿では,自律神経活動や認知能力との関連が示唆され,なおかつセンサを用いることで常時測定可能な心拍変動に着目する.心拍変動と認知能力変化の関連を被験者実験により明らかにした上で,個人毎の心拍変動と能力変化の特徴に基づく認定能力変化の推定手法を提案し,実測したデータより提案手法の有効性を評価した.本稿で得られた知見は以下のとおりである.(1)認知能力と心拍変動の関係は,被験者によって異なる.(2)同一被験者でも日が変わることで,認知能力と心拍変動の関係が変化することがあり得る.(3)認知能力と心拍変動の関係は,大きく2つのパタンに分けることができ,これらのパタンはタスク中のSDNNの変動の大小によってある程度分類することが可能である.(4)3の知見を用いた認知能力推定手法を実測したデータに適用した結果,全ての事前データを用いて推定を行う場合と比較して精度が向上し,約70% のユーザに対して推定が可能である.以上の知見を応用することで,知的労働者の認知能力変化を低侵襲に推定した上でその結果をフィードバックし,自身の働き方や認知能力変化の特徴を把握することにより,知的労働者の生産性向上と過労防止への貢献が期待できる.

8D-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名装着型デバイスの利用を前提としたQOL可視化システムのためのストレス要因推定モデル
著者*秋山 早弥香, 加藤 由花 (東京女子大学)
ページpp. 1703 - 1708
キーワードQOL, 生体情報, 装着型デバイス, 生活習慣, 時系列データ
アブストラクト本稿では装着型デバイスから取得する瞬時脈拍数を利用した,ストレス状態とリラックス状態の推定手法を提案する.近年,乱れた生活の積み重ねで起こる生活習慣病が問題視されている.しかし,日常生活で常に健康を意識することや,個人の生活習慣を可視化することは容易ではない.一方でセンシング技術が進展し,様々な生体データを日常的に簡易に取得することが可能になってきている.こうした背景から我々は,装着型デバイスを用いて収集したデータを利用して,生活習慣の改善を促すQOL(Quality Of Life)可視化システムの研究を進めている.その要素技術として,本稿では,QOLの指標を定義し,QOL低下の要因の分析を行う.また,評価実験により,提案手法の有効性を検証する.

8D-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名ロボットハンドモーションによる感情伝達
著者矢野 雄也, *池田 悠平, 岡田 明帆 (芝浦工業大学工学部情報工学科), 中野 美由紀 (芝浦工業大学教育イノベーション推進センター), 菅谷 みどり (芝浦工業大学工学部情報工学科)
ページpp. 1709 - 1714
キーワードロボット, 感情表現, コミュニケーション
アブストラクト近年,ロボットによる人々の生活の向上が期待されており,そのための対人間における円滑なコミュニケーションを目指す研究が数多くなされている.円滑なコミュニケーションの実現のためには,ロボットは,人が行う感情表現動作のうち,人が理解できる感情表現動作を行う必要がある.しかし,どのような感情表現が人に理解や評価されるものであるか,十分に議論されていない.既存研究ではエージェントロボットに様々な感情表現動作をさせ,その静止画を人に見せて評価したところ,両手をあげるという動作が「喜びの感情表現」であるという評価が得られたことが報告されている.しかし,実際にロボットが両手を上げる際には,動作角度や速度の違いにより,人が理解する感情表現が意図しないものとなる可能性が考えられる.そこで,本研究では実際のロボットに身振りを行わせ,評価により速度や動作方向などの影響を明らかにすることを目的とした.実現のため,特に喜びの表現に対象を絞り,Bioloid上に,身振りを実現するためのAPIを設計,実装し,これを用いて評価を行った.評価の結果,動作と速度は感情表現の強さと関係することが示唆された

8D-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名簡易脳波計による計算作業における適切なフィードバック学習方式
著者*米山 史範 (湘南工科大学 工学部 情報工学科), 平井 章康 (湘南工科大学 工学研究科 博士前期課程 電気情報工学専攻), 吉田 幸二 (湘南工科大学 工学部 情報工学科), 宮地 功 (岡山理科大学 総合情報学部 情報科学科)
ページpp. 1715 - 1720
キーワード脳波, 簡易脳波計, 計算, トレーニング, フィードバック


セッション 8E  行動ログ
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: 北上
座長: 梶 克彦 (愛知工業大学)

8E-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名Bluetoothによる近接性を用いた実空間人間関係抽出手法の実装と評価
著者*石塚 宏紀, 小野 智弘 (株式会社KDDI研究所/データマイニング応用グループ), 山本 直人, 伊藤 昌毅, 瀬崎 薫 (東京大学 生産技術研究所)
ページpp. 1721 - 1728
キーワード人間関係, Bluetooth
アブストラクト近年,ソーシャルメディアにおける人間関係分析に関わる研究が盛んに行われている.一方で実空間における人間関係の研究においてもRFIDやBluetooth通信などを用いて,学会会場や学内など限定的なエリアにおける関係性抽出手法などが提案されている.本研究では,スマートフォンのみを利用してBluetooth通信による近接性を収集し,MANET(Mobile Adhoc Network)におけるネットワーク疎通確認を用いた時空間共有分析手法とコミュニティ推定手法を提案する.本提案システムは,スマートフォン間の近接性を常時収集する実空間近接関係収集アプリと収集したセンサ情報を分析し,人間関係を抽出する実空間人間関係サーバから構成され,実空間人間関係サーバ内では,時空間共有度推定とコミュニティ推定を行う.本論は,オフィス空間デザインを工夫することでオフィス内のコミュニケーションを活性化する取り組みにおいて,効果検証手法が乏しい点に着目し,既存技術とは異なる汎用的なスマートフォンを用いて,実空間人間関係を抽出することで,コミュニケーションの活性化度合いを測るシステムを提案した.本論の評価として,実ユーザによる評価実験を通して,提案手法の有効性を検証し,実空間コミュニティを複数発見することができた.

8E-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名効率的な動物間通信のための行動検知
著者*牧山 紘, 瀬崎 薫 (東京大学生産技術研究所), 小林 博樹 (東京大学空間情報科学研究センター)
ページpp. 1729 - 1735
キーワードウェアラブルデバイス, Human Computer Biosphere Interaction, フィールド調査, 環境モニタリング, 動物間通信
アブストラクトフィールドでの環境調査は,ヒトと自然が互いに影響を及ぼし合い,安全かつ効率的に行うことが難しいが,ヒトと共存が可能である野生動物同士のコミュニケーションを用いることでこうした問題を解消できる.動物間マルチホップ転送システムはウェアラブルなセンサを用いることで大規模な動物間ネットワークを構築できる.この中のデータ通信交換(共有)の部分においては,長期運用を考慮して動物の習性を利用した省電力な通信機構が開発されているが,体系的な評価がなされていない.このため本研究ではまず再現実験を行い,映像データとセンサの同期処理を通じたデータ共有システムの評価を行った.その後,個体差を考慮する正確なヒトの運動変化の検知手法をこのシステムに導入し,その精度を確認した.この結果,既存のデータ共有システムはF-measure指標で50%前後という精度となり,改善の余地があることが分かった.また,ヒトの変動検知を導入すれば,F-measure 80%前後という精度で通信制御が可能であり,導入が有効であることが示せた.

8E-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名長期取得音からライフログとして残したい音の抽出方法
著者*笠井 昭範, 原 直, 阿部 匡伸 (岡山大学大学院自然科学研究科)
ページpp. 1736 - 1740
キーワードライフログ, マルチセンシング, 自動抽出, 音, 思い出
アブストラクト日常生活の中で長期間にわたり取得した音からライフログとして相応しい音を抽出する.音は画像や動画と違い,スマートフォンやIC レコーダを持ち歩くことで自動的に取得が可能である.しかし,大量の音を全て聴き返すことは現実的で無いため,何らかの方法でユーザにとって有意な場面を抽出する必要がある.そこで本報告では,思い出として残すに相応しい音として「会話」に着目する.会話における音を聴き返すことで,コミュニケーション中の感情や場の雰囲気を思い起こすことができると考えられる.そのため,音声認識器を用いて音に含まれる発話量を推定することで,大量の音の中から会話のある場面のみを抽出する.さらに,音と同様に自動取得が可能なGPSデータと加速度を用いることで,ユーザにとって非日常的な珍しい場面を推定する.提案手法の評価として実際に5人の被験者により約2週間分のデータを取得した.加速度を使った客観評価では,イベントの時間長に依存しない場面分割の有効性を確認した.また,GPSと会話場面それぞれについて主観評価を行った.その結果,被験者にとってより珍しい場所かつ会話のある場面がライフログとして残したい音であることを確認した.

8E-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名LiBS:発見と気付きを可能とするライフログブラウジング方式
著者*難波 敦也, 原 直, 阿部 匡伸 (岡山大学大学院自然科学研究科)
ページpp. 1741 - 1748
キーワードライフログ, GPS, 可視化, 発見, 気付き
アブストラクト振り返りに用いられるライフログデータの一つにGPS(Global Positioning System)による位置データ(GPSデータ)がある. GPSデータは,GPS機能を持った端末を持っているだけで常に自動的に位置データが取得されるため,手軽に自分が意識していない行動を記録することができる. 本報告では,無意識な行動の中から新しい発見や気付きなどを得る際に役立つ,GPSデータを用いたライフログのブラウジングシステムとして,「LiBS(Lifelog Browsing System)」を開発した. 「LiBS」ではGPSデータから自分の過去の行動を地図上とタイムライン上へアニメーションとして可視化することで,自ら意識していなかった行動も振り返ることができる.また,可視化することで他者との経験の共有も可能であり,例えば旅行した日などの思い出を誰かに伝える時にも活用できる. 本システム「LiBS」の有効性を検証するため,被験者8名(4組)による主観評価実験を行った.本システムのユーザビリティの評価,思い出を誰かに伝える上でのシステムの有効性評価で高い評価が得られ,本システムの有効性が示された.


セッション 8F  ITS応用
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: まきば
座長: 深澤 紀子 (鉄道総合技術研究所)

8F-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名立地を考慮した可視ランドマークに基づく屋外歩行者案内
著者*竹田 健吾, 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学), 新田 知之, 進藤 大介 (ゼンリンデータコム)
ページpp. 1749 - 1755
キーワードナビゲーション, 歩行者, ランドマーク, 可視性, 経路探索
アブストラクト移動通信網や計算機の小型化・高性能化に伴い,携帯端末上で動作するナビゲーションアプリケーションが普及してきた.GPSを用いた歩行者用ナビゲーションアプリケーションは数多く存在するが,ランドマーク情報を案内に反映させるシステムは実用に至っていない.ランドマーク情報の欠落は曲がるべき分岐が把握できない可能性や分岐点を通り過ぎる可能性を生じさせ,歩行者の道迷いの原因となる.そこで本稿ではランドマークの可視性と立地を考慮した屋外歩行者案内手法を提案する.分岐点に到達する前から可視なランドマークをその分岐点にもつ経路は分岐点での指示が分かりやすくなることが期待でき,迷いにくさを向上させる.そこで提案手法は広範囲の地図データに対して高速なランドマークの可視判定を実現し,さらに可視性をリンクコストに含めた経路探索を行う.距離をコストにする最短経路探索の結果と提案手法による経路探索の結果を比較する実験結果から,曲がる回数を最小化しつつ分岐点にランドマークを持つ経路を探索できることを確認する.

8F-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名車載カメラ利用に適した映像通信フレームワークの基本設計と試作
著者*樋口 健太, 平野 愛子, 柴田 史久, 木村 朝子 (立命館大学大学院情報理工学研究科), 田村 秀行 (立命館大学総合科学技術研究機構)
ページpp. 1756 - 1763
キーワード高度道路交通システム, 車車間通信, 映像通信, 車載カメラ, 複合現実感
アブストラクトITSに関する技術が普及する中で,車両に搭載されるカメラ等のセンシング機器の高度化が進んでおり,衝突防止や駐車支援などに幅広く利用されている.現状,これらのセンシング機器から得られる情報は,搭載されている車両のみで利用される傾向が強いが,我々は,センシング情報などを他車両や個人が所有する端末などと共有することによって,安全性や利便性の向上に繋がるのではないかと考えた.以上のような考察のもと,本研究は,車載されたカメラやセンサから得られる情報を車車間や遠隔地において活用可能な映像通信フレームワークの実現を目的とする.本フレームワークでは,車載カメラやセンシング機器,情報提示デバイスをネットワークに接続された計算機ノードと定義し,各ノード間で映像等のマルチメディアデータを共有・利活用するための機能を提供する.本フレームワークを利用することで,車載センサから得られるカメラ映像やセンサ情報を連携させた様々なシステムが構築可能となる.本稿では,その第一段階として,提案フレームワークの全体設計や通信管理部の詳細設計および試作結果について述べる.

8F-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名統合ドライビングシミュレータにおける地図変換方式
著者*小沼 寛, 兵藤 俊輔, 狩野 芳郎, 山門 誠, 清原 良三 (神奈川工科大学)
ページpp. 1764 - 1771
キーワードドライビングシミュレータ, ITS, 交通シミュレータ, 地図
アブストラクト近年、コンピュータの発展と共に車載情報機器が開発され、一般に向けて販売されている。しかし、これら原因で運転中に注意散漫となり、事故の起因となる場合がある。そのような場合、デザイン等を変更し評価を行うが、実際に運転をし、評価を行うには危険が生じるため、ドライビングシミュレータが利用さていることが多い。しかし、シナリオ化されたドライビングシミュレータの動きに慣れてしまうと正常な評価が行えなくなる可能性がある。そこで、ドライビングシミュレータとマルチエージェントを利用した交通シミュレータを統合すること提案する。本論文では、統合ドライビングシミュレータを開発するにあたり発生した幾つかの問題の内、地図の問題についての解決方法の考察を行い、解決方法の提案を行った。提案した方式により、特定のパターンにある地図ならば問題を解決できると考えられることを示す。

8F-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名Content-Centric Network上でのKey-Value Store型Vehicular Cloud Storage
著者*伊藤 大貴 (神戸大学), 毛利 公美 (岐阜大学), 白石 善明, 森井 昌克 (神戸大学)
ページpp. 1772 - 1779
キーワードVehicular Cloud Storage, Content-Centric Network, Key-Value Store, エリア限定コンピューティング
アブストラクト効率的な交通管理,交通安全のためにVehicular Networkを利用するアプリケーションが考えられているが,一般にはアプリケーションを実行するためには計算用のデータを蓄積するためのストレージサーバが必要となる.大規模なクラウドストレージはデータの管理方法としてKey-Value Store(KVS)を採用しており,REST(Representational State Transfer) によってストレージ内のコンテンツをURI(Uniform Resource Identifier)によって扱うことができる.このような仕組みはコンテンツに付けられたContentNameに基づいてコンテンツの要求や送信を行うContent-Centric Network(CCN)のネットワークアーキテクチャと親和性が高いと考えられる.本稿ではVANET(Vehicular Ad Hoc Network)上で構成されるVehicular Cloud Storage(VCS)を提案する.まず,CCN上で動作するKVS型のクラウドストレージの設計を行う(提案方式1).次に,移動耐性を持たせるために広告機能を追加する(提案方式2).そして,トラフィックシミュレータと連携したネットワークシミュレーションにより二つの提案方式を評価し,ファイルの書き込み,読み出し,一覧表示の機能が動作することを確認した.提案方式2は移動耐性に効果があることを確認した.


セッション 8G  モバイルネットワーク(2)
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: リゾートセンター1
座長: 内山 彰 (大阪大学)

8G-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名A Method for Distinguishing Wireless Network Environment Using TCP Metrics
著者*李 譚生, 長谷川 洋平 (日本電気)
ページpp. 1780 - 1783
キーワードTCP, 3G, LTE, Wireless Environment
アブストラクトWith rapid growth of transmission varieties, TCP becomes difficult to achieve the best performance if terminal wireless environment is uncertain, which cannot be distinguished by a single TCP metric. This paper provides a method for distinguishing terminal wireless environment by measuring and analyzing TCP metrics in a high-dimension coordinates, especially over 3G and LTE. Moreover, probability distribution analysis is implemented as a supplement. Implementing evaluate experiment with actual mobile transmission, result shows distinguishing accuracy could achieve 97%-100%.

8G-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名IPv4/IPv6混在環境に対応したVpnService型NTMobileの性能評価
著者*山田 貴之, 鈴木 秀和 (名城大学大学院 理工学研究科), 内藤 克浩 (愛知工業大学 情報科学部), 渡邊 晃 (名城大学大学院 理工学研究科)
ページpp. 1784 - 1791
キーワード移動透過性, Android, IPv6
アブストラクト今日のインターネットは,NAT(Network Address Translation)によるプライベートネットワークの構築や互換性のないIPv4とIPv6のネットワークが混在するなど,複雑な環境となっている. 筆者らは,複雑化したインターネット環境において,モバイル端末同士が実ネットワークに依存することなくシームレスな通信を実現する移動透過性技術として,NTMobile(Network Traversal with Mobility)を提案している.これまでにNTMobileではモバイル端末への適用として,カーネル実装型,フレームワーク組込み型,VpnService型の3つの実装モデルを設計,実装を行ってきた.VpnService型NTMobileはAndroidスマートフォンのroot権限を取得することなく利用が可能なモデルだが,IPv4ネットワークにおいてIPv4アプリケーションの利用を想定したプロトタイプ実装に留まっていたため,筆者らはVpnServiceを用いたNTMobileをIPv6対応へと拡張を行うことでIPv4/IPv6混在環境への対応を可能とした. 本稿ではVpnService型NTMobileをIPv4/IPv6混在環境に対応させるために行った改良の概要を示し,実機を利用した性能評価実験を行う. また,無線LAN環境下においてVpnService型とカーネル実装型のエンドツーエンドスループットを測定した結果,VpnService型のスループットはカーネル実装型と比べ2%程度の劣化に抑えられており,実用上問題ない性能を得られることを確認した.

8G-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名NTMobileにおける端末移動後を考慮したリレーサーバ選択手法の提案
著者*三宅 佑佳, 鈴木 秀和 (名城大学大学院理工学研究科), 内藤 克浩 (愛知工業大学情報科学部), 渡邊 晃 (名城大学大学院理工学研究科)
ページpp. 1792 - 1799
キーワードモバイル通信, 中継装置選択, 無線通信技術
アブストラクトスマートフォンのような移動通信端末の普及や無線通信技術の発展により,ネットワーク環境によらず自由に通信できる通信接続性と,通信中にネットワークを切り替えても通信を継続できる移動透過性が求められている.通信接続性と移動透過性を同時に実現する技術として,我々はNTMobile(Network Traversal with Mobility)を提案している.NTMobileでは基本的に端末間で直接通信を行うが,相手通信端末がNTMobileの機能を持たない一般サーバであるなど,直接通信ができない場合はRS(Relay Server)を経由した通信を行う.しかし,RSを経由する場合,端末間の直接通信を行う場合と比べて通信経路が冗長になる.また,RSはグローバルネットワーク上に分散配置が可能であり,複数のRSから通信に使用するRSを自由に選択することができる.本論文ではNTMobileにおいて最適なRSを選択し,通信経路の冗長を抑制する手法を提案する.Linux上で提案方式のプロトタイプを実装し,仮想環境上で動作検証を行った.また,提案方式の性能評価を行い,RS選択にかかるオーバーヘッドは無視できる程度であることを確認した.

8G-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名パーソントリップデータ用いたモバイルデータオフローディングプロトコル(MDOP)評価環境の提案
著者*町田 樹, 西岡 哲朗 (静岡大学大学院), 荒井 大輔, 大岸 智彦 (株式会社 KDDI研究所), 西垣 正勝, 峰野 博史 (静岡大学大学院)
ページpp. 1800 - 1806
キーワードモビリティモデル, パーソントリップデータ, ネットワークシミュレーション, 交通シミュレーション
アブストラクトスマートフォンの普及や,画像の高画質化,動画視聴者の増加により,モバイルデータ通信の需要が高まっている.調査によると,モバイルデータトラフィックは2019年に2015年の約10倍に達すると予想され,現在の携帯電話回線では収容できないと推測できる.一方で,トラフィックには特定の時間帯や場所に発生量が偏るという時間的局所性と空間的局所性がある.このような局所性に対して,著者らはモバイルデータオフローディングプロトコル(MDOP)を提案している.MDOPはトラフィックの時間的局所性と空間的局所性に着目し,時間的・空間的に負荷の高い通信設備から,負荷の低い通信設備にトラフィックの発生タイミングを変更することを特徴としている.MDOPの評価には,これらの局所性を持つトラフィックを発生させる環境が必要であるが,適切な環境が存在しない.そこで本研究では時間的局所性と空間的局所性を持つトラフィックを作成する評価環境を提案する.この評価環境は,移動人数を算出するモビリティモデルと,時間帯毎のトラフィック量を算出するトラフィックモデルから作成する.パーソントリップデータから構築したモビリティモデルを用いてシミュレーションを行った.評価のために,シミュレーション結果のJR乗車人数と実際にJRが公開した乗車人数と比較した.その結果,路線の少ないエリアで,最大で約92%の人の移動を再現することができた.


セッション 8H  ユーザ心理とユーザインターフェース
日時: 2015年7月10日(金) 10:30 - 12:10
部屋: リゾートセンター2
座長: 八槇 博史 (東京電機大学 情報環境学部)

8H-1 (時間: 10:30 - 10:50)
題名インターネットサービスの利用に際する安心意識調査結果に対する一考察
著者*山本 太郎 (NTTセキュアプラットフォーム研究所)
ページpp. 1807 - 1815
キーワードインターネット, 安心, 不安, 社会調査
アブストラクトインターネットサービス利用における安心の概観をつかむ為の調査を実施した.その結果の一部について紹介し,考察を提示した. インターネット利用に限らない「安心」のイメージは,不安の解消といった動的・相対的なものだけでなく,静的・絶対的なものも多いことが示唆された.また,「安全」「信頼」とのイメージの近さから混同が懸念されることが改めて示唆された. 次に,利用開始前より利用開始後の方が,安心に思う者が増え,不安に思う者が減っている傾向が見られた.また,テキスト系ソーシャルメディアや金銭関連サービスでは,利用開始前は安心に思う者の数より不安に思う者が多かったが,利用開始後は逆転している.これらより,利用開始時の障壁の高さをクリアすれば,顧客満足につながる可能性が高いことが考えられる. また,インターネットサービス利用開始前の安心理由としては,評判・信頼・リスクの小ささ(主観評価)が,利用開始後の安心理由としては,良好な利用実績・利用継続による不安の鈍化(・提供者または利用者への信頼向上)が重要視されることが示唆された. 一方,ネットサービスの評判の情報ソースや提供者・利用者に対する信頼条件は,ネットサービスごとに異なり,それぞれのネットサービスごとに対応する必要が考えられる.信頼向上ソリューションのポイントとして有力なものは、評判の向上ではないかと考えられる.

8H-2 (時間: 10:50 - 11:10)
題名全周囲型メンタルローテーションCAPTCHAの提案
著者*藤田 真浩 (静岡大学創造科学技術大学院), 池谷 勇樹 (静岡大学大学院情報学研究科), 西垣 正勝 (静岡大学大学院総合科学技術研究科)
ページpp. 1816 - 1822
キーワードCAPTCHA, メンタルローテーション, 画像認識, 3DCG
アブストラクト人間の高度な認知能力を利用したCAPTCHAの一つとして,メンタルローテーションを利用したCAPTCHAが提案されている.しかし,既存のメンタルローテーションCAPTCHAには総当たり攻撃と画像中の特徴量抽出を利用した攻撃に対する耐性に課題を残していた.本稿では,既存のメンタルローテーションCAPTCHAが有する課題を克服した「全周囲型メンタルローテーションCAPTCHA」を提案する.提案方式では,向き(正面と背面)を有する3次元コンピュータグラフィックスモデルN体を,それぞれ鉛直方向を軸にしてランダムに回転し,それらを2次元平面に投影した画像群(N枚)をユーザに提示する.ユーザは提示された画像群を,正面(回転角0度)を基準として,回転角度の昇順になるよう並び替える.正しい順序に並び替えることができたユーザを正規ユーザとして判定する.提案方式でユーザに求めているメンタルローテーションタスクは「異なるオブジェクトN体の回転角度をそれぞれ認識し,回転角度順に並びかえる」というタスクである.これにより,総当たり攻撃,および,画像中の特徴量抽出を利用した攻撃に対する十分な耐性をメンタルローテーションCAPTCHAに与えることが可能となる.

8H-3 (時間: 11:10 - 11:30)
題名気象情報を用いた服装情報提示システムの実装
著者*中野 裕貴, 西岡 大, 齊藤 義仰, 村山 優子 (岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)
ページpp. 1823 - 1828
キーワード心理的要因, 服装情報, clo値
アブストラクト本研究では,気象情報に基づく服装情報提示システムのための,clo値を用いた服装提示に関する調査とプロトタイプシステムの実装を行う.clo値とは,着衣の断熱・保温性を示す指標である.気象条件からclo値を求め,clo値から服装情報を決定する手法が一般的に用いられる.clo値から服装を決定するには,気象条件からclo値を求め,求めたclo値に収まるように単品衣類に定義されているclo値を組み合わせる.しかし,既存の調査では,寒冷地においてclo値から服装を算出する定義がなされていない.我々は,寒冷地である岩手の,秋期と冬期の服装調査を実施し,調査結果に基づきプロトタイムシステムを作成した.本研究では,秋期と冬期におけるclo値と服装の関係を明らかにするとともに,プロトタイムシステムの実装について記す.

8H-4 (時間: 11:30 - 11:50)
題名オンラインショッピングにおける情報セキュリティ技術に関する安心感を図るための安心メータの検討
著者*西岡 大, 村山 優子 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
ページpp. 1829 - 1834
キーワード安心, 情報セキュリティ, オンラインショッピング
アブストラクト本研究は,情報セキュリティの分野において曖昧に捉えている「安心感」に着目し,セキュリティ技術がユーザに与える安心感を計測し,視覚的に表示する「安心メータ」の指標作成に向け,必要な調査を行うことを目的とする.先行研究では,オンラインショッピングにおける情報セキュリティ技術に対する安心感について,質問紙を用いてユーザの主観調査を実施し,安心感の要因と構造を明らかにしてきた.本稿では,ユーザに視覚的に安心度が解る安心メータの実現に必要な質問項目の設定を実施した内容について述べる.

8H-5 (時間: 11:50 - 12:10)
題名動作が認識されにくい身体部位を用いた認証方式の提案と実装
著者*諸戸 貴志 (中京大学情報科学研究科), 濱川 礼 (中京大学工学部情報工学科)
ページpp. 1835 - 1840
キーワード筋電位, 足趾, ショルダーハッキング
アブストラクト本論文では,動作が認識されにくい身体部位を用いた入力手法の提案とその実装方法について述べる. 近年,スマートフォンの普及により機密度の高い情報を持ち歩く機会が増え,背後からパスワードの入力を盗み見るショルダーハッキングにより情報が漏えいする危険性がある. そこで第三者から認識されにくい動作が可能である身体部位を用いて認証を行うことでこの問題を解決しようと考えた.しかし,第三者から認識されにくい動作が可能である身体部位は大きな動きが出来ないため入力が困難である.僅かな動きでも筋肉の伸縮の際に発生する筋電位を測定することで入力を行うことが可能であると考えた. ユーザーは筋電位センサを取り付けた部位を動かし入力を行うことで第三者から認識されにくい入力が可能となる.筋電位センサを用いた認証方式により従来の問題であったスマートフォンのパスワードの覗き見を解決することが本研究の目的である. 認証の際の入力補助として一定のテンポを提示し,テンポに合わせて入力を行うことを考えた.それによりユーザーはリズムを覚える感覚で記憶可能であると考えた. 本システムの有効性の評価としてのぞき見によるハッキングに耐性の有無の確認を実施した.その結果は,1 視点からのぞき見を行っても認証時の入力を盗み見ることが困難であり従来のロックシステムと比較して耐性があると分かった.



2015年7月9日(木)

セッション DS  デモセッション/企業展示
日時: 2015年7月9日(木) 17:00 - 19:00
部屋: プラザホール展示・デモ会場

DS-1
題名インタラクティブコンテンツ「お絵描きダンスステージ」の開発
著者*水野 慎士, 磯田 麻梨乃, 伊藤 玲, 岡本 芽唯, 近藤 桃子, 杉浦 沙弥, 中谷 有希, 廣瀬 元美 (愛知工業大学情報科学部)
ページpp. 1841 - 1846
キーワードデジタルコンテンツ, CG, インタラクション, インタフェース
アブストラクト本研究ではお絵描きとダンスを用いた新しいインタラクティブデジタルシステムである「お絵描きダンスステージ」の提案と開発を行う.このコンテンツでは,初めにユーザは紙にペンで自由にキャラクタをお絵描きをしてから,スキャナによってお絵描きをシステムに取り込む.次にユーザは10秒間程度のダンスを行いながら,Kinectによってユーザのモーションをシステムに取り込む.お絵描きおよびモーションのデータが揃うと,運動視差立体視CGによってテーブルトップ上で表示されたダンスステージに,ユーザの描いたキャラクタがユーザのモーションでダンスをしながら登場する.そしてデータを追加するたびにダンスステージのCGキャラクタも追加される.テーブルトップ上のCGキャラクタに対しては,ユーザは触れるなどのインタラクションを楽しむこともできる.そして提案システムを実装してイベントでの実験展示を行い,一般の人に体験してもらうことでシステムの検証を行った.

DS-2
題名身体動作とスキンシップに基づくサウンド生成システムの提案
著者*松末 千佳, 水野 慎士 (愛知工業大学情報科学部)
ページpp. 1847 - 1851
キーワードサウンド生成, モーション, インタラクション, kinect
アブストラクト本研究では身体動作とスキンシップに基づくサウンド生成システムの提案と開発を行う.提案システムは大きく2つのパートに分けることができる.1つは手で各関節に触れたり,足踏みすることにより音とオブジェクトを生成するシステムである.本システムでは2人で体験することも可能であり,2人でスキンシップやシンクロ動作を行うと,1人のときとは違った音が生成される.もう1つは身体動作によって楽器演奏を仮想的に体験出来るシステムである.ユーザがポーズをとると楽器が選択でき,仮想の楽器演奏が可能となる.また,後で記録したデータを合成し,仮想でのセッションをすることも可能である.

DS-3
題名コンシステントハッシュ法を用いた複数センサデータストリーム配信システムの一実装
著者*石 芳正 (大阪大学サイバーメディアセンター), 川上 朋也 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科/大阪大学サイバーメディアセンター), 義久 智樹 (大阪大学サイバーメディアセンター), 寺西 裕一 (独立行政法人情報通信研究機構/大阪大学サイバーメディアセンター)
ページpp. 1852 - 1856
キーワードセンサデータストリーム, 配信周期, 分散処理, P2P
アブストラクト我々の研究グループでは,センサの観測データが連続的に流れるセンサデータストリームの配信に際し,複数の配信先がそれぞれ異なる周期のセンサデータを要求する環境を想定し, P2P 技術により通信負荷を分散する P2P 型センサデータストリーム配信システムを研究してきた.これまで 1 配信元から複数の配信先に対して配信系全体の負荷の公平性を確保しつつセンサデータストリーム配信を行う手法を提案・実装してきたが,新たに多対多の配信を行う手法が提案され,シミュレーション評価が進められている.しかしながら,実システムの構築は未だ行われていないため,本研究では,大阪大学・独立行政法人情報通信研究機構が主体となって設計・開発が進められている PIAX を用いて実装を行い,その動作確認を行った.

DS-4
題名無意識参加型センシングシステムの iOS を用いた試作
著者*大村 和徳 (愛知工業大学 情報科学部 情報科学科), 水上 貴晶 (愛知工業大学大学院 経営情報科学研究科), 内藤 克浩, 菱田 隆彰, 水野 忠則 (愛知工業大学 情報科学部 情報科学科)
ページpp. 1857 - 1862
キーワードBLE, iBeacon, センシング
アブストラクト近年のスマートフォンの普及によりスマートフォン搭載センサを用いたセンシングが注目されている.また,一般市民のスマートフォンを利用することによる情報収集システムとして,参加型センシングも着目されている.既存の参加型センシングでは,参加者にセンシング依頼をすることにより,参加者は所望の場所において端末を操作し,情報収集に協力する.しかし,センシング依頼に応じてセンシング行為に参加することを一般市民に望むことは容易ではない.本研究では,一般市民のスマートフォンにデータ収集アプリケーションをインストールすることにより,スマートフォン近隣に存在するビーコンデバイスの情報を収集する無意識参加型センシングシステムの試作を行う.試作システムでは,ビーコンデバイスが周囲に偶然存在するスマートフォンを探索し,スマートフォン上のデータ収集アプリケーションに情報収集を自動的に依頼することが可能であり,参加者による端末操作を必要としない.そのため,より多くの一般市民の参加が期待できるシステムである.試作では,小型マイコンである Raspberry Pi を利用してビーコンデバイスを試作する一方,iOS 用のデータ収集アプリケーションの試作を行うことにより,提案する無意識参加型センシングシステムのプロトタイプが正常に稼働することを確認した.

DS-5
題名マイクロブログと連携したさりげないTo-Do管理促進システム
著者*谷岡 遼太 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 宮部 真衣, 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
ページpp. 1863 - 1869
キーワードタスク管理, To-Do管理, SNS, マイクロブログ, 機械学習
アブストラクトビジネス社会では個人の自己管理力や生産向上性が求められており,社会人にとって,To-Do管理の重要性は高い.To-Do管理の普及と習慣化には,大学生の抱くTo-Do管理への抵抗感の軽減や,動機づけが必要である.また,To-Do管理を促進するためには,To-Do管理ユーザにとっての操作に関する負担の軽減が不可欠である.そこで本研究では,To-Do管理における入力負荷軽減のため,マイクロブログにおける日常の発信に基づく「さりげない」To-Do管理促進システムを提案する.提案システムは,マイクロブログ上に発信されたテキストからTo-Doを自動抽出し,To-Do管理システムと連携したシステムである.これにより,マイクロブログユーザは,普段どおりにマイクロブログを利用するだけで,無意識のうちにTo-Do管理を実践できる.本稿では,提案システムの概要および提案システムを構成する,主要な3つのモジュール(To-Do管理動機づけモジュール,To-Do自動管理モジュール,分類モジュール)について述べる.

DS-6
題名パーソナル情報可視化システムの提案
著者*岩本 佑太, 山内 正人, 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
ページpp. 1870 - 1871
キーワードWEBサービス, プライバシー保護, ビッグデータ, セキュリティ, データビジュアライゼーション
アブストラクト情報技術がめまぐるしく発展していく情報社会の中で,人々は日々の生活を通して多くのパーソナル情報を生成・蓄積しているが, それらが社会の中で有効活用されていない.その原因には様々な原因が考えられるが本論文では個々人が自身のパーソナル情報を管理できていないことに焦点を絞り,その問題を解決する手段としてパーソナル情報を可視化するシステムを提案する.本システムを用いることで管理を容易にし,人々がパーソナル情報を有効的に活用できる社会への第一歩とする.

KS-1
題名(企業展示) 端末だけで大規模な映像配信が可能なインフラレス通信技術
著者*山垣 則夫, 木下 峻一, カンニャウォン プンパディット, 安田 真人, 中島 一彰 (日本電気株式会社)
ページp. 1872
キーワード無線LAN, 端末間通信, 映像配信, DTN

KS-2
題名(企業展示) Scenargieを用いた無線LAN端末の遠隔制御と可視化
著者金田 茂 (Space-Time Engineering, LLC), 前野 誉, 水本 旭洋, 森 健一 (株式会社スペースタイムエンジニアリング)
ページp. 1873
キーワード無線通信システム, 無線LAN, センサネットワーク, モニタリング

KS-3
題名(企業展示) 研究開発テストベッド ”JGN-X”
著者中村 一彦 (情報通信研究機構)
ページp. 1874

KS-4
題名(企業展示) 観光・おでかけ支援のための地域イベント発見技術
著者山田 渉, 菊地 悠, 落合 桂一, 鳥居 大祐, 稲村 浩, 太田 賢 (NTTドコモ)
ページp. 1875
キーワードマイクロブログ, イベント検出, 自然言語処理, 機械学習

KS-5
題名(企業展示) 参加型IoTプラットフォーム「EverySense」
著者真野 浩 (EverySense, Inc.)
ページp. 1876
キーワードIoT, M2M, PaaS, センサーネットワーク

KS-6
題名(企業展示) 橙色の屋根お家:デジタルプレイセラピーの科学的評価法の検討
著者保科 篤志, 渡辺 柚佳子, 樫村 健人, 岡田 佳子, 菅谷 みどり (芝浦工業大学)
ページp. 1877
キーワード子供, 発達障害, 療育, コミュニケーション


セッション SP  特別講演
日時: 2015年7月9日(木) 15:50 - 16:50
部屋: プラザホール
座長: 藤田 悟 (法政大学)

SP-1 (時間: 15:50 - 16:50)
題名(特別講演) トップアスリートの熟練技:何を感じ、どう動くか
著者*工藤 和俊 (東京大学 大学院総合文化研究科)
ページp. 1878
キーワード運動, 熟練, 生体情報, 計測