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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2015)シンポジウム

セッション 6D  インタフェース
日時: 2015年7月9日(木) 14:10 - 15:30
部屋: 奥入瀬
座長: 加藤 由花 (東京女子大学)

6D-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名HMDを用いた拡張現実における手書き支援システム
著者*松井 健人 (同志社大学大学院理工学研究科), 間 博人 (同志社大学理工学部), 市川 燿, 村上 広記 (同志社大学大学院理工学研究科), 三木 光範 (同志社大学理工学部)
ページpp. 1242 - 1249
キーワード拡張現実, 筆記支援, HMD
アブストラクト近年,携帯電話やパソコンなどの普及に伴い,手書きだった作業が手書きでは行われなくなっている.しかし,日常生活において手書きが重視される場面が多々存在する.そこで,筆記を支援する方法が考えられ様々な研究が行われている.しかし,様々な装置を設置しなければならないものや自由に筆記することができないシステムも存在する.また,実空間に情報を追加することで存在しないものを知覚させる拡張現実が様々な分野で利用されている.拡張現実は五感を拡張する技術とも言われており,直感的な支援に適していると考えられている.HMDを用いた拡張現実により手書き支援システムを構築することで,ユーザは両方の腕を使うことができ,自由かつ直感的に筆記を行うことが可能であると考えられる.そこで本研究では,HMDを用いた拡張現実で文字を表示することで一時的に文字を上手に筆記できるシステムSupport System for Handwriting by Augmented Reality using HMD(SSH/ARH)を提案する.SSH/ARHでは,没入型HMDにステレオカメラ,モーションセンサ,3軸加速度センサを装着することにより構成した.また,被験者実験を行うことで,SSH/ARHを用いて手書きした文字の正確性と綺麗さについて検証実験を行った.

6D-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名タッチスクリーンの近接検知機能を用いた入力操作予測に基づく操作応答時間低減方式
著者*大西 健夫, 城島 貴弘 (日本電気株式会社/クラウドシステム研究所)
ページpp. 1250 - 1255
キーワードタッチスクリーン, 入力操作予測, 応答時間, 近接検知
アブストラクト近年,近接状態にある指示物体(指やスタイラスペンなど)の位置を特定できるタッチスクリーンが普及し始めてきている.このようなタッチスクリーンの近接検知機能を用いて,指示物体がタッチスクリーンに接触する前に今後発生する入力操作を予測する方式が提案されている.予測した入力操作に対応した処理を入力操作に先立ち実施することで,入力操作に対するレスポンスを向上することが可能となる.入力操作を予測する方式としてタッチスクリーンへの指示物体の接触位置を予測する方式が提案されており,それに加え,我々は,接触予測位置に基づきタップやスワイプなどの操作種別を予測する方式を提案してきた.操作種別予測方式は,接触予測位置の誤差分布に基づき予測を行うが,仮想的に与えた誤差分布に基づき評価を実施していた点が課題であった.本稿では,実際に得られた接触予測位置から誤差分布を推定し,操作種別予測に適用する方式を提案する.

6D-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名仮想デスクトップ環境における操作追従性の評価指標検討
著者*宮本 亮, 山崎 浩一, 松田 正宏, 松井 一樹 (富士通研究所)
ページpp. 1256 - 1262
キーワード仮想デスクトップ環境, 画面転送技術, 操作追従性, 評価指標
アブストラクト近年,仮想デスクトップ環境の利用が様々な現場で急速に増加しつつあり,利用者にとってストレスなく利用可能か否かを示す項目として体感品質(QoE)が重要である.QoEは主観評価手法により評価されるが,システム性能改善のために繰り返し評価を実施するのは工数等の面から困難である.そのため,QoEを定量的に評価可能な評価指標が必要となる.既存の指標では仮想デスクトップ環境の追従性評価には不十分であるため,本論文では仮想デスクトップ環境向けに描画フレームレートや応答時間等を組み合わせた評価指標を提案する.実際の主観評価結果と比較することで,提案評価指標の有効性を確認する.

6D-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名音声対話コンテンツにおける状態遷移ログの可視化と簡単化手法
著者*田中 佑太朗, 山本 大介, 高橋 直久 (名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻)
ページpp. 1263 - 1270
キーワード音声対話コンテンツ, 状態遷移, ログ, 可視化, MMDAgent
アブストラクト近年,システムのログを活用する取り組みが一般的になっている.また,我々は音声インタラクションシステム構築ツールキットMMDAgent の研究を行っている.MMDAgent はfst スクリプトと呼ばれる対話シナリオを状態遷移の形で記述することで音声対話を行う.fst スクリプトはテキスト形式で記述されており,自由に対話を編集することができる.しかし,現状ではシステムの過去の動作を知ることができず,対話シナリオの利用状況などを分析することが不可能である.本論文では,このような問題を解決するために,MMDAgent の過去の動作をログとして保存する機能を作成し,ログを基に対話スクリプトの利用状況を可視化する手法を提案する.ログを保存することで,音声対話コンテンツにおける過去の動作をみることができ,対話シナリオの記述に活用することができる.さらに,実現法を基にして開発したプロトタイプシステムを用いて評価実験を行い,システムの有用性を調べた.