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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1404  23. ファジィ・AI・GA
日時: 2015年10月17日(土) 15:30 - 16:35
部屋: E31 (→地図)
座長: 金川 明弘 (岡山県立大学)

23-1 (時間: 15:30 - 15:43)
題名ドミノにおける着手決定のための確率計算
著者*新谷 敏朗 (福山大学工学部情報工学科)
キーワードドミノ, ゲーム, 不完全情報, 確率, 組み合わせ
アブストラクトドミノは欧米で広くプレイされているゲームのひとつである.いくつもの変種があるが,「カンテット」と呼ばれる対戦型の二人零和ゲームを扱った.このゲームでは相手の手牌の情報は個数のみで山の牌も裏向けに置かれるので,完全情報ゲームではない.よって,単純な先読みはできないが,ある牌を出した時に相手が山から牌を引く,または点を取る確率を計算することは可能である.本稿では特に「相手が引く」場合と「相手が点を取る」場合の確率を計算する具体的な方法を示し,特定の初期局面から始まる対戦例についての結果を示した.これらの計算は人間がプレイする際の補助的手段やコンピュータにプレイさせるための基礎計算としては有用であると考えられる.

23-2 (時間: 15:43 - 15:56)
題名クラス相関ルールの剪定とクラスタリングによる識別システムの改良とその性能評価
著者*呰上 建三, 間普 真吾, 大林 正直, 呉本 尭 (山口大学大学院理工学研究科)
キーワードGA, GNP, 遺伝的アルゴリズム, 遺伝的ネットワークプログラミング, データマイニング
アブストラクト昨今の情報が多様化した社会では,整理されずに蓄積されているデータが大量に存在し,データマイニングはそれらのデータからルール抽出を行う技術である.本論文では,遺伝的ネットワークプログラミング(Genetic Network Programming,GNP)によるクラス相関ルール抽出手法に基づき,抽出されたルールの剪定やクラスタリングを行うアルゴリズムを加えることで,クラス識別システムの性能を向上させることを目的とする.データマイニングは大規模なデータベースよりルール抽出を行うことが可能であるが,膨大な数のルールが抽出されてしまうため,どのルールが重要であるのか判断するのが非常に困難である.また,クラス数の少ない分類問題でも,潜在的に様々なパターンが存在し,単純な分類とは限らない.以上の問題を解決するため、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm,GA)を用いてルールの剪定を伴うクラスタリングを行い,クラス相関ルールによる識別システムの精度を向上させる手法を提案する.

23-3 (時間: 15:56 - 16:09)
題名HEVの燃費最適化に対するFirefly Algorithmの適用
著者*中村 龍, 若佐 裕治 (山口大学大学院理工学研究科)
キーワードFirefly Algorithm, PSO, ハイブリッド電気自動車, 燃費最適化, 最適化手法
アブストラクトハイブリッド電気自動車(Hybrid Electric Vehicle: HEV)はエンジンとモータの2 つの動力源を用いることにより低燃費を実現する一方,従来のガソリンエンジン車と比べ制御が複雑であり,どのようにエネルギーマネジメントを行うかは現在でも重要な課題となっている.本研究では,燃費最適化のベンチマーク問題に対して,シミュレーションモデル内のパラメータをFA (Firefly Algorithm)と呼ばれる最適化手法によって最適化する手法を検討する.FAによって,PSO (Particle Swarm Optimization)に比べて同等以上の結果が得ることができ,燃費最適化問題に対して有効性であることを確認した.

23-4 (時間: 16:09 - 16:22)
題名PSOによる電気製品スケジューリング
著者*仲谷 聡介, 若佐 裕治 (山口大学大学院理工学研究科)
キーワードPSO, 電力需給, HEMS, 電気製品, スケジューリング
アブストラクト電力ネットワークの安定運用において,電力の使用量と供給量のバランスを常に維持することが重要である.そこで,家庭用エネルギー管理システム(HEMS)を通して,需要電力を調節し,エネルギー使用の最適化を図る手法の研究が行われている.そのような最適化アルゴリズムの多くは,微分不可能,あるいは非凸の目的関数や制約条件を扱えない.一方,粒子群最適化 (PSO: Particle Swarm Optimization) アルゴリズムは非凸問題に対して有効な大域的最適化アルゴリズムとして知られている.そこで,本研究では,稼働時刻が遅延可能な電気製品を対象とし,PSOアルゴリズムを適用することで,非凸問題に対して有効であり,また需給改善を図る手法を提案する.また,数値例によって,提案法の有効性を検証する.

23-5 (時間: 16:22 - 16:35)
題名ノード配置問題に対する可変近傍探索法の比較
著者*岡本 宥祐, 片山 謙吾, 西原 典孝, 南原 英生 (岡山理科大学)
キーワードメタ戦略, 可変近傍探索, 局所探索, ノード配置問題, 組合せ最適化
アブストラクト通信ネットワークに関連する組合せ最適化問題の一つとして,双方向マンハッタンストリートネットワークを対象としたノード配置問題 (NPP) が知られている.NPP は NP-困難であるため,さまざまなメタ戦略アルゴリズム(タブー探索法,遺伝的アルゴリズム,アニーリング法,反復局所探索法)が提案されている.このように,NPPに対しては代表的な各種メタ戦略が提案されているが,我々の知る限りでは,他の代表的なメタ戦略である可変近傍探索 (VNS) の検討・提案は未だなされていない.そこで本論文では,NPP に対して4 種類のVNS(VNS1〜VNS4)を提案し,それらの性能比較実験を通して,特に大規模な問題例に対して有効であることを示す.