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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 1001  22. 画像処理-(1)
日時: 2015年10月17日(土) 9:00 - 10:05
部屋: E11 (→地図)
座長: 矢野 澄男 (島根大学)

22-1 (時間: 9:00 - 9:13)
題名木構造を用いたノイズ検出器・フィルタにおける8近傍化の影響に関する考察
著者*淺本 紗希, 古賀 崇了 (徳山工業高等専門学校)
キーワードインパルスノイズ除去, 最小木, 8近傍
アブストラクト画像処理の分野では,画像上のノイズを除去するためにメディアンフィルタやスイッチングメディアンフィルタがよく用いられる.しかし,これらのフィルタは,画像上の詳細部をノイズとして検出してしまうことがある.その誤検出を防ぐために,最小木 (Minimum Spanning Tree: MST) を用いてノイズ検出を行う方法や,フィルタ窓の形状を適応的に決定するためにMSTを用いる方法が提案されている.これらの手法は,注目画素から上下左右の4近傍を見てMSTを作成する.本研究では,この4近傍に加えて,斜め4方向を含む8近傍に注目してMSTを作成する.これにより斜め方向の詳細部の保存性がどのように変化するか検証する.また,ノイズ検出器およびフィルタの,多近傍化による性能の変化を検証する.

22-2 (時間: 9:13 - 9:26)
題名RGB-Dカメラから得られた実画像と拡張現実の融合による部屋の模様替えシステムの作成
著者*松村 俊孝, 古賀 崇了, 百田 正広 (徳山工業高等専門学校)
キーワード拡張現実, Kinect
アブストラクト家具を設置する際に、カメラで撮影した室内空間に対してバーチャルな家具を試し置きするアプリがある.しかし,設置可能なのは,アプリ内で用意された仮想家具のみである.自室の家具のようなアプリに入ってない仮想家具を用意する場合,3Dモデリングソフトウェアを利用して仮想家具を作成する方法がある.しかし,ソフトの扱いに慣れる必要があり,家具の作成に時間がかかる.そこで,家具の寸法と画像,深度データを取得可能なRGB-DカメラであるKinectを利用する.各方向から撮影した家具の画像を,同じ大きさのバーチャルな直方体に貼り付け,深度情報も加えて3次元的に描画する事で,簡易的な仮想家具を作成する方法を提案する.

22-3 (時間: 9:26 - 9:39)
題名ミニブタの死後CT像を用いた臓器の死後変化のモデル化
著者*出山 大介, 平野 靖, 木戸 尚治 (山口大学)
キーワードAutopsy imaging, 死後変化, テクスチャ解析
アブストラクト平成24年度における日本での異常死による遺体に対する剖検率は11.1%である.その原因としては,解剖医の不足,遺族の解剖への抵抗感などが挙げられる.また,死後の体表面の観察のみから,死因が犯罪によるものか否かが判断される場合が多い. そこで,遺体のCT像やMRI像を読影することによって死因を究明する死亡時画像診断Ai(Autopsy imaging)が行われる機会が増えてきた.しかし,遺体のCT像は生体のCT像と違い死後変化があるため,死後CT像に対する知識が十分にある医師でないと読影が難しい.そこで,本研究では死後CT像に対する読影をコンピュータで支援することを目的とする. 本研究では,CT像における死後変化の基礎データを得るため,ミニブタの時系列死後CT像を用いて,肺野領域と脳領域に対してテクスチャ解析を行った.そして,Wrapper法による特徴選択と回帰分析を行い,死後経過時間推定のためのモデルを作成した.このモデルを用い,未知データに対する死後経過時間の推定を行った結果,死後経過時間推定におけるテクスチャ解析の有用性が示された.

22-4 (時間: 9:39 - 9:52)
題名胸部CT画像における類似画像検索のための小型肺癌に対するスピキュラの検出
著者*畑野 亜麻衣, 木戸 尚治, 平野 靖 (山口大学大学院医学系研究科), 岩野 信吾 (名古屋大学大学院医学系研究科)
キーワードスピキュラ, 線集中度フィルタ, Partial MIP, 肺癌
アブストラクト検診の普及やCT(Computed Tomography) 装置の進歩により,小型の肺癌が発見されやすくなったが,読影量の増加や,鑑別の難易度の上昇が問題となっている.本 研究ではこれらの問題を解決するために,肺腫瘤の悪性の形状的特徴を定量的に評価する必要があると考え,特徴の一つであるスピキュラの検出を目的とした.線集中度フィルタを用いて,画像上のスピキュラの抽出を行い,肺腫瘤の辺縁領域と腫 瘤に向かっている線状凸領域のみに注目することにより,スピキュラの検出を行った.その結果,スピキュラを含む線状凸領域の抽出は行うことができた.ただし,検出精度は0.53±26 となった.

22-5 (時間: 9:52 - 10:05)
題名写真画像から衣服モデルを生成する仮想試着システムに関する研究
著者*上原 行平, 水上 嘉樹 (山口大学大学院理工学研究科)
キーワード仮想試着, 画像処理
アブストラクト本研究では,撮影した衣服画像から効率的に衣服モデルを生成し,仮想試着を行うためのシステムを提案する.ここでは,衣服の自然な運動を実現するために物理エンジンを活用すること,および,開発時の効率を高めることを重視して3次元コンテンツ開発環境Unity上でシステム開発を行った.さらに,姿勢取込装置を導入することで,利用者の姿勢を反映したコーディネート確認を可能にする.