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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0903  2. 電気・電子材料-(2)
日時: 2015年10月17日(土) 14:00 - 15:18
部屋: D41 (→地図)
座長: 丸野 茂光 (広島工業大学)

2-6 (時間: 14:00 - 14:13)
題名Bi-2212相超伝導単結晶のc軸方向のトンネル電流
著者*吾郷 卓哉 (松江工業高等専門学校 電子情報システム工学専攻), 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校 電子制御工学科)
キーワードSingle Crystal, Tunneling Current, Josephson Junction
アブストラクト層状構造を持つBi2Sr2CaCu2Ox(Bi-2212相)超電導単結晶のc軸方向へ直流電流を流すと、電流の増加に対して電圧がステップ状に変動する傾向が見られた。これは、単結晶のc軸方向に形成されるジョセフソン接合によるものと考えられる。また、測定の度に試料を一度常温まで戻して再度冷却すると温度サイクルによる試料の伸縮が発生する。これにより、確率的に流れるトンネル電流は測定ごとにCuO2面の異なる位置で電流路を形成することが考えられる。

2-7 (時間: 14:13 - 14:26)
題名Al2O3浸透Bi-2212相超電導単結晶のピンニング特性
著者*加藤 隼斗 (松江工業高等専門学校 電子情報システム工学専攻), 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校 電子制御工学科)
キーワードSingle Crystal, Heat Treatment, Critical Current, Pinning Center
アブストラクトBi2Sr2CaCu2Ox(Bi-2212相)超電導単結晶に酸化物をピンニングセンタとして浸透させると臨界電流(Ic)が増加することが知られている。単結晶にAl2O3をピンニングセンタとして400℃で1h及び40hの熱処理によって浸透させた。熱処理時間によってピンニングセンタの浸透深さ及び密度は変化することが明らかとなった。このようなピンニングセンタの浸透形態の違いが試料のピンニングセンタの働きの違いとなって、Icsを変化させることが考えられる。

2-8 (時間: 14:26 - 14:39)
題名平坦な形状の部分溶融Sm系超電導体の高Jc化
著者*吉木 綜一郎, 石富 貴大, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校 電子制御工学科)
キーワードPartial melted superconductor, Pinning center, Critical Current Density
アブストラクトSm系超電導体を部分溶融法により作製する際に、アルミナボールを用いて多点支持法を行うことで平坦な試料を作製した。作製したペレットでは、ピンニングセンタがペレット全体に微細分散することが確認されたが、支持するアルミナボールへの試料の溶け出しは増大し、同時に支持点が試料の伸縮を妨げることで超電導層の劣化と結晶粒間の結合不全を発生させ、Jcを低下させていることが明らかとなった。

2-9 (時間: 14:39 - 14:52)
題名部分溶融Sm-123超電導体のピンニングセンタ分布
著者*角田 竜巳, 妹尾 和哉, 今尾 浩也 (松江工業高等専門学校 電子制御工学科)
キーワードPinning center, Partial melted superconductor, Critical Current Density
アブストラクト部分溶融法により作製したSm系超電導体は熱処理時に自重により湾曲が生じる。この湾曲によりピンニングセンタの密度がペレット内部で異なる状態となり、Jcの変化がもたらされる。従来用いられている4点支持法に加えて3点支持法により熱処理を行った。ピンニングセンタの集中のためには、重力を利用した微細絶縁層を集中させることの有効性が明らかになった。

2-10 (時間: 14:52 - 15:05)
題名木炭と水系電解液を用いた電気二重層キャパシタの可能性
著者*岡田 信志 (松江工業高等専門学校専攻科電子情報システム工学専攻), 福間 眞澄, 飯塚 育生 (松江工業高等専門学校電気情報工学科), 福島 志斗 (松江工業高等専門学校実践教育支援センター), 内田 孝幸 (佐藤工務所開発部), 小川 仁一, 吉野 勝美 (島根県産業技術センター)
キーワード木炭, 水系電解液, 電気二重層, 大容量, 分担電圧
アブストラクト電気二重層キャパシタ(EDLC: Electric Double Layer Capacitor)は二次電池と比較して蓄電エネルギー密度は低いが,急速充放電が可能,繰り返し使用による劣化が少ない,廃棄する場合に環境負荷が小さいなどの利点がある.賦活した木炭と水系電解液を用いた電気二重層キャパシタを試作した結果、エネルギー密度は3.1Wh/Lであった.それを12個直列接続した使用電圧12Vのユニットも試作し,充電完了時の各セルの分担電圧が標準偏差0.00748のばらつきで安定して動作することを試験より確認した.EDLCを使用した低コストで大容量の蓄電器の実現が見込まれると考えられる.

2-11 (時間: 15:05 - 15:18)
題名パルス電極移動による3次元空間電荷分布測定の可能性
著者*福間 眞澄 (松江工業高等専門学校電気情報工学科)
キーワード空間電荷, 絶縁材料, パルス静電応力法, エポキシ樹脂, 針電極
アブストラクト数mm程度の絶縁材料中の三次元空間電荷分布を測定する方法について,装置を試作してその可能性を調査した。装置は,通常のPEA法での課電電極(パルス電圧印加電極)を移動させる方法とした。ここでは,絶縁材料中の電極近傍の空間電荷分布測定に利用するための装置を目的とし,エポキシ樹脂中の針−針対向電極付近の空間電荷信号の測定を行ったので報告する。