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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0902  2. 電気・電子材料-(1)
日時: 2015年10月17日(土) 10:30 - 11:35
部屋: D41 (→地図)
座長: 岸本 堅剛 (山口大学)

2-1 (時間: 10:30 - 10:43)
題名ハイブリッド対向スパッタを用いて作製した ZnO薄膜の特性
著者*庭瀬 将浩, 田中 真広, 村田 卓也, 原田 直幸, 諸橋 信一 (山口大学大学院理工学研究科)
キーワードハイブリッド対向スパッタ, ZnO薄膜, 低ダメージスパッタ, RFスパッタ
アブストラクトZnOはITOと比べ非常に安価な透明導電膜材料として期待されている.また,近年のデバイスの薄型化,ウェアラブルデバイスの登場に伴い,熱に弱いフィルム基板に対応した成膜方法が要求されている.本研究ではノンドープZnOターゲットを使用し,真空を破ることなく容易に対向ターゲット間の磁場分布を変化することが可能なハイブリッド対向スパッタ装置を用いて,製膜時の基板加熱無しの条件の下での高品質なZnO薄膜の作製を検討した.ZnO薄膜の低抵抗化のために,成膜圧力変化による膜物性の変化を調べた.その結果,キャリアの密度及び移動度には変化がみられたが,抵抗率,透過率などには大きな変化はみられなかった.

2-2 (時間: 10:43 - 10:56)
題名ハイブリッド対向スパッタを用いたIn-Ga-Zn-O薄膜の作製
著者*本田 真彬, 田中 紀行, 村田 卓也, 原田 直幸, 諸橋 信一 (山口大学大学院 理工学研究科)
キーワードハイブリッド対向スパッタ, In-Ga-Zn-O薄膜, 低温成膜
アブストラクトハイブリッド対向スパッタ(HFTS)を用いたIn-Ga-Zn-O (IGZO)薄膜作製の検討を行った.HFTSは,可動棒磁石を移動させることで成膜条件の自由度を大きく向上させ,かつ基板や薄膜内へのダメージを小さくして成膜できる特徴を持つ. Ar雰囲気において,DCスパッタとRFスパッタの二つの方法で成膜し比較検討を行った.全体として,RFスパッタで成膜した膜の方が優れた可視光透過性とホール移動度を有していた.また,RF印加電力を低減したところ,ホール移動度が向上し,印加電力100 W,可動棒磁石移動距離18 mmで最大値15.8 cm2/Vsが得られた.また,堆積速度,放電電圧が低い条件ほど,高いホール移動度が得られる傾向が見られた.

2-3 (時間: 10:56 - 11:09)
題名Auナノ粒子を用いた有機薄膜太陽電池に関する研究(2)
著者*北 智成 (広島工業大学大学院工学系研究科電気電子工学専攻), 丸野 茂光 (広島工業大学工学部電気システム工学科)
キーワードAuナノ粒子, 局在表面プラズモン共鳴効果, 有機薄膜太陽電池
アブストラクトAuナノ粒子の持つ局在表面プラズモン共鳴効果を用いて,有機薄膜太陽電池の高効率化が検討されている.Auナノ粒子は,局在表面プラズモン共鳴効果により粒子表面近傍において電界強度の増大が起こることが知られている.本研究では,正孔輸送層に濃度の異なる20nmのAuナノ粒子を分散した有機薄膜太陽電池を作製した.その結果,光電変換層における入射光の吸収効率の増大によって,エネルギー変換効率が1.02%から1.90%に増加する結果が得られた.

2-4 (時間: 11:09 - 11:22)
題名SPD法ITO透明導電膜作製時の基板加熱温度の影響
著者*山田 博, 山口 ゆめか, 古瀬 宗雄 (大島商船高等専門学校)
キーワード透明導電膜, 太陽電池, スプレー法
アブストラクト照明や太陽電池など光と電気を使うデバイスには透明導電膜が広く用いられている. 太陽電池用の透明導電性ガラスは, ガラス基板や透明フィルム等に成膜し, 要求される膜の特性は発電された光電子の良好な導通の為の低抵抗化や高い光透過性,反射防止が必要とされている.本研究では, 酸化インジウムに少量の酸化スズを添加したITO透明電極膜をスプレー法により成膜し, ガラス基板の加熱温度を200〜500℃とし表面結晶組織やシート抵抗, 可視光透過率への影響を評価した.基板加熱温度が400〜500℃の試料では, 26〜85Ω/sqのシート抵抗値が得られ, 可視光透過率は86〜95% が得られた.表面観察より直径が100〜150 nmの緻密な結晶組織が観察された.

2-5 (時間: 11:22 - 11:35)
題名スプレー法による色素増感太陽電池の性能向上の研究
著者*橋本 昇吾 (山口東京理科大学 工学部 電気工学科), 明石 和也, 吉田 博行, 森田 廣 (山口東京理科大学)
キーワードスプレー法, 色素増感太陽電池, 酸化チタン
アブストラクト本研究では、最適で安価なスプレー法を使用して、色素増感太陽電池の性能向上の研究を行っている。色素増感太陽電池を作製時に使用する酸化チタン膜に形成する際の焼成温度と結晶構造を変更することで性能にどのような影響を与えるかを調べた。