(セッション表へ)

平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0704  17. 信号処理
日時: 2015年10月17日(土) 15:30 - 16:22
部屋: D33 (→地図)
座長: 三谷 康夫 (福山大学)

17-1 (時間: 15:30 - 15:43)
題名準スパースIIRフィルタの一設計
著者*平川 友大, 中本 昌由, 山本 透 (広島大学)
キーワードIIRフィルタ, 準スパース性
アブストラクトディジタルフィルタ設計において,急峻な特性を得るには高い次数が必要である.しかし,次数を高くすることで乗算処理が増加するため,フィルタリング処理の低速化などが問題となる.そこで,提案手法では準スパース性を用いる.準スパース性とは係数値に0, ±1を含む特性であり,準スパース性を用いたフィルタを準スパースフィルタと表現する.係数値を0, ±1に置き換えることで乗算処理が削減できる.本論文では,IIRフィルタに準スパース性を与える.また,係数値を置き換えることでフィルタ特性は劣化するため,フィルタ特性の劣化が小さくなるように準スパース性を与える.

17-2 (時間: 15:43 - 15:56)
題名インターリーブによる光ZCZ符号のためのマッチドフィルタバンクの構成の検討
著者*安達 奨, 大平 康旦, 松元 隆博 (山口大学工学部), 鳥井 秀幸 (神奈川工科大学情報学部), 井田 悠太, 松藤 信哉 (山口大学工学部)
キーワード光通信, 光ZCZ符号, インターリーブ, マッチドフィルタバンク, FPGA
アブストラクト光無線通信の一手段である光ZCZ-CDMA方式において、受信機にて受信信号と各系列との相関関数を求めるマッチドフィルタバンクが必要である。マッチドフィルタバンクはどのような系列でもFIRフィルタ(トランスバーサルフィルタ)を利用すれば実現できる反面、符号の長さや系列数が増加するほど回路規模が飛躍的に増大するという欠点がある。 本稿では、シルベスタ型アダマール行列をインターリーブして得られるZcz=2の光ZCZ符号のためのマッチドフィルタバンクの小規模な構成法を提案し、FPGA上に実装して回路規模を評価した。そして、回路規模を意味するロジックエレメント数を従来の構成法に比べ、著しく減少できることを示した。

17-3 (時間: 15:56 - 16:09)
題名ガウス通信路による劣化画像修復のための疎表現の最適化
著者*芦田 祐平, 相田 敏明 (岡山大学大学院 自然科学研究科)
キーワード圧縮センシング, ベイズ推定, 画像修復
アブストラクト本研究では,ベイズ推定と圧縮センシングを適用して, ガウス通信路を通って劣化された画像を修復する. 圧縮センシングとは,Candes and Tao やDonoho により発見された信号処理の枠組みであり,推測したい信号を疎表現することにより,情報量の少ない観測データからでも極めて有効な信号復元を可能にする. 本研究では,画像修復問題へ圧縮センシングを適用するに当たり,修復に最適な辞書行列のサイズ(基底ベクトルの数)および係数ベクトルの疎性と,修復される画像の複雑さとの関係に注目する.そして,これらの最適な関係を数値実験により明らかにする.

17-4 (時間: 16:09 - 16:22)
題名汎化ガウス混合モデルの学習による地震予知の検討
著者*前田 章吾 (岡山大学工学部), 山根 延元 (岡山大学大学院自然科学研究科)
キーワード地震予知, 汎化ガウス混合モデル, 高感度地震波形
アブストラクト本論文では,地震計波形に対する統計モデルとして定常ガウス混合モデル(GMM)を当てはめ,多種多量の地震計波形を学習して推定した汎化GMMが地震予知に利用可能かどうかについて検証を行う.その結果,複数の観測点において地震が近づくにつれて出現頻度が著しく増加する特徴的クラスが存在することがわかった.