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平成27年度 (第66回) 電気・情報関連学会中国支部連合大会

部門: セッション 0702  4. パワーエレクトロニクス-(2)
日時: 2015年10月17日(土) 10:30 - 11:48
部屋: D33 (→地図)
座長: 関崎 真也 (広島大学)

4-6 (時間: 10:30 - 10:43)
題名NPCインバータを用いた無効電力補償装置
著者*渡邉 誠, 山田 洋明, 田中 俊彦 (山口大学 大学院理工学研究科), 岡本 昌幸 (宇部工業高等専門学校), 白井 昌尚, 寺西 雄二 (中国電機製造)
キーワードNPCインバータ, 無効電力補償装置, 中性点電位変動の抑制
アブストラクト近年,太陽光や風力などの自然エネルギーの大量導入により,電力系統における電圧変動が問題となっている.この対策として,自励式無効電力補償装置 (STATCOM: static synchronous compensator) が使用されている.本論文では,マルチレベルインバータとして広く用いられているNPC(neutral-point-clamped) インバータを用いた無効電力補償装置を構成し,実験により有効性を確認したので報告する.

4-7 (時間: 10:43 - 10:56)
題名周速比制御を用いた独立型小容量風力発電システムの検討
著者*林田 聡司 (山口大学大学院理工学研究科), 成定 祐樹 (山口大学工学部), 山田 洋明, 田中 俊彦 (山口大学大学院理工学研究科), 岡本 昌幸 (宇部工業高等専門学校), 田村 智弘, 山田 誠治 (山口県産業技術センター), 三浦 佳洋, 福本 秋成 (新立電機)
キーワード風力発電, 小容量風力発電, 周速比
アブストラクト本論文では,垂直軸風車を用いた小容量風力発電システムの安定した運転動作を実現するため,先に提案されている周速比制御[2]を適用した小容量独立型風力発電システムのシミュレーションモデルを構築し,解析を行ったので報告する.

4-8 (時間: 10:56 - 11:09)
題名GPGPUによる60 Hzワイヤレス給電の数値計算
著者*石田 弘樹 (岡山理科大学), 古川 裕人, 経田 僚昭 (富山高等専門学校)
キーワードワイヤレス給電, GPGPU, 並列コンピューティング
アブストラクト磁界共鳴方式によるワイヤレス給電においてコンクリートなどの高誘電材料を貫通させて電力伝送する場合は、高周波では誘電損失が深刻になるので低周波の方が適していると考えられる。低周波の場合、コイルはインダクタンスを稼ぐために磁性コアに巻く必要がある。この磁性コアの形状は、伝送性能(伝送効率や電力)に大きな影響を与える。伝送性能を理論予測するためには、給電と受電コイル間の磁気結合係数kを把握する必要がある。本研究では、kを推定するため時間領域差分法(FDTD法)を用いた電磁界シミュレーターを構築した。一般的にFDTD法で低周波問題を取り扱うことは、膨大な計算時間を要するため適さないとされている。そこで本研究ではGeneral-Purpose computing on Graphics Processing Unit ( GPGPU )による並列コンピューティングにより高速化を図った。結果、OpenMPを用いたマルチCPUにより同処理を行った場合と比較し約25倍に処理速度が向上した。

4-9 (時間: 11:09 - 11:22)
題名EDLCを用いたセンサネットワーク実証試験機の試作(3)
著者*田中 直樹, 飯塚 育生, 福間 眞澄, 福島 志斗 (松江工業高等専門学校), 内田 孝幸 (佐藤工務所)
キーワードEDLC, 充電回路, WSN
アブストラクト電気二重層キャパシタ(EDLC)は電気二重層という物理現象を用いたキャパシタであり,エネルギー密度は低いものの,長寿命で高速充放電が可能という利点がある.このような特性を持つEDLCと太陽電池を組み合わせ,防災の点から自然環境を監視する装置の電源として活用させるための充電回路や環境状態を監視する回路の製作している.EDLCは二次電池と比較すると,蓄電量に応じた電圧を示すために特性が全く異なる.一般的な二次電池は基本的に定電圧で充電しているが,それではEDLCの特性に合わない。また,太陽電池によって充電を行うため,太陽電池の特性も考慮に入れる必要がある.本研究ではこの部分の回路を開発しており,その結果について報告する.

4-10 (時間: 11:22 - 11:35)
題名4相昇圧コンバータにおける密結合方式の設計方法
著者*蛭子本 大悟郎, 石原 將貴, 伊藤 勇輝, 青砥 匠吾, 木村 翔太, 今岡 淳, 山本 真義 (島根大学)
キーワード高電力密度化, トランスリンク, 密結合方式, 相互誘導
アブストラクト本論文では昇圧コンバータに適した新たな磁気構造について提案する。現在,電気自動車やハイブリットカーに搭載されているDC/DCコンバータの小型化が求められている。その手法としてマルチェーズ方式と結合方式についての研究が盛んに行われている。マルチフェーズ方式は従来のDC/DCコンバータを並列にし,スイッチの位相をシフトすることでキャパシタの小型化を可能とする。また,増加したインダクタを磁気結合させることで回路全体の小型化が可能であり,現在多くの結合方式が提案されている。相数の増加でよりキャパシタの小型化が可能となるが,結合方式に関しては4相以上での設計法は筆者らの知る限り存在しない。 そこで本稿では,4相での結合方式の設計を行い,実機により妥当性を確認したので報告する.

4-11 (時間: 11:35 - 11:48)
題名48V系DC/DCコンバータの回路方式の検討
著者*杉原 友祐, 新谷 祐介, 佐々木 康雄, 七森 公碩, 山本 真義 (島根大学)
キーワード48V系, 降圧チョッパ回路, 多相化, 結合インダクタ, 同期整流
アブストラクト近年,車載用電源に48V系の導入が進んでいる。それにより15~20%の燃費向上が見込まれている。しかし,現在広く普及している12V系を即座に48V系に置き換えることは困難であるため,現状では48V系と従来の12V系が共存するシステムとなる。そこで必要となるのは48V系と12V系を繋ぐDC/DCコンバータである。ここで用いられるDC/DCコンバータは小型・低損失化が求められており,それらを実現する手法としてスイッチング周波数の高周波化や回路の多相化が挙げられる。そこで本論文では単相から4相までの降圧チョッパ回路においてスイッチング周波数を変化させ,受動素子体積とデバイスの損失の観点から小型・低損失化を両立する相数及び動作周波数の検討を行った。